JP2007298111A - 継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】筒状構造体を連接して地中に埋設される管路を構築する際の筒状構造体同士の可橈継手を、極めて施工性の良い構造とする。
【解決手段】互いに接合されるボックスカルバート1のうちの一方の接合端面2に、当該接合端面2の周方向に沿って環状の溝4が形成されている。前記溝4に第1の止水性弾性体5が抜き差し自在に挿入されている。互いに接合されるボックスカルバート1のうちの他方の接合端面3に前記第1の止水性弾性体5と対応するように第2の止水性弾性体6が接合されている。前記一方の接合端面2と、他方の接合端面3とを突き合わせた状態で、第1の止水性弾性体5と、第2の止水性弾性体6とが溝4内で接合されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ボックスカルバート、アーチカルバート、ヒューム管等の筒状構造体を連接して管路(管渠)を構成する際に好適に使用され、筒状構造体同士を繋ぐ継手構造に関する。
下水道や共同溝等の埋設管路(管渠)を構築する際に、例えば、ボックスカルバート、アーチカルバート、ヒューム管等の筒状構造体を連接して管路を形成する方法が知られている。このような管路においては、地震等の耐震対策として、筒状構造体同士の接合部において、引っ張り力がかかる可能性のある部分は伸びることが可能な構造とし、曲げ力がかかる可能性のある部分は曲がることが可能な構造とすることが求められている。
そこで、上述のようの筒状構造体の接合部分には、可撓継手が用いられている。可橈継手としては、例えば、互いに接合される筒状構造体のうちの一方の筒状構造体の環状の接合端面の外周側を突出させた構造(例えば、接合端部の外周に沿って取り付けられるカラーを突出させ)とし、他方の筒状構造体の環状の接合端面の内周側を突出させた構造(接合端部だけ他の部分より径を小さくした構造)とすることにより、一方の接合端面の外周部分と、他方の接合端面の内周部分とが径方向に重なった状態とする。そして、一方の接合端面の外周部分と他方の接合端面の内周部分との間に隙間をあけるとともに、一方の接合端面の外周部分と他方の接合端面の内周部分との間に環状のゴム(ゴム輪)を挟み込んだ構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような構造の場合に、前述の突出する外周部分と、突出する内周部分とがゴム輪を挟んだ状態で外内で重なった状態が維持されれば、筒状構造体同士の接合部分が多少離れたり、曲がったりしても筒状構造体が繋がった状態を維持するとともに、ゴム輪により止水性も維持される。
また、環状でかつ帯状の止水ゴム材(可橈ジョイント、繊維等を含むゴム等の複合素材)の中央部分を断面U字状に曲げた状態で、左右の側縁部を互いに接合される一対の筒状構造体の環状の端部の内側にそれぞれ固定し、さらに、上述のU字状に曲げられた部分を筒状構造体の同士の間に挟み込んだ状態とする可橈継手も知られている。この場合も筒状構造体同士の接合部分が多少離れたり、曲がったりしても止水ゴム剤のU字状に曲げられた部分が開くようにして延びることで対応することができる。
特開2005−54883号公報
ところで、前者のような可橈継手構造では、互いに接合される筒状構造体の一方の端部の突出した外周部内に他方の端部の突出した内周部を挿入するようにして筒状構造体同士を接合するが、この際に、例えば、前記内周部の外周面に取り付けられた環状のゴムが前記外周部の内周面に擦られることになり、環状のゴムが破損しないように慎重に作業を行う必要がある。
一方、後者の可橈継手では、現場で、互いに接合される筒状構造体同士の間に上述の止水ゴム材のU字状に曲げられた部分を挟み込んだ状態で、左右の側縁部をそれぞれ接合される筒状構造体に固定する必要があり接合作業に時間と手間がかかるといった問題があった。
この発明は、上記の背景に鑑み為されたもので、極めて簡単な構造で引っ張りや曲がりに対応でき、かつ、作業性に優れた継手構造を提供することである。
請求項1記載の発明は、複数の筒状構造体を接合する際の継手構造であって、
互いに接合される筒状構造体のうちの一方の筒状構造体の環状の接合端面に、当該接合端面の周方向に沿って環状の溝が形成され、
前記環状の溝に第1の止水性弾性体が抜き差し自在に挿入され、
互いに接合される筒状構造体のうちの他方の筒状構造体の環状の接合端面に前記第1の止水性弾性体と対応するように第2の止水性弾性体が接合され、
前記一方の筒状構造体の接合端面と、他方の筒状構造体の接合端面とを突き合わせた状態で、第1の止水性弾性体と、第2の止水性弾性体とが接合されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、互いに接合された筒状構造体の接合部分において、他方の筒状構造体の接合端面から第2の止水性弾性体と、第2の止水性弾性体に接合された第1の止水性弾性体が筒状構造体の周に沿った環状に突出し、一方の接合端面の溝内に抜き差し自在に挿入された状態となる。したがって、筒状構造体からなる管路に引っ張り力や曲げ力が作用した場合に、溝内に挿入された第1および第2の止水性弾性体が一部引き出されることで止水性を保持した状態で対応することができる。
また、筒状構造体同士の接合においては、一方の筒状構造体の接合端面の溝内に第1の止水性弾性体を挿入し、他方の筒状構造体の接合端面に第2の止水性弾性体を接着、粘着等により接合し、第1の止水性弾性体と第2の止水性弾性体との互いの接合面の少なくとも一方に予め両面粘着テープを貼り付けておくか、粘着剤(接着剤)を塗布するなどずれば、筒状構造体同士を付き合わせることにより、第1の止水性弾性体と第2の止水性弾性体とを接合することができる。
このようにして、筒状構造体同士を接合できるので、例えば、他方の接合端面の溝に一方の接合端面に接合された止水性弾性体を挿入するようにして、筒状構造体同士を突き合わせた場合のように、筒状構造体同士の接合時に、溝内に止水性弾性体を挿入する必要がなくなり、筒状構造体同士の接合時に、溝に円滑に止水性弾性体が挿入されずに止水性弾性体が破損するような事態となるのを防止することができる。
特に、上述の引っ張りや曲げに対して確実に止水性を確保する上では、溝に対して止水性弾性体が多少圧縮されるような状態で挿入されていることが好ましいが、この場合に筒状構造体同士の接合時に同時に溝内に止水性弾性体を挿入することは困難である。
それに対して予め溝内に第1の止水性弾性体を挿入しておくようにすれば、第1の止水性弾性体を破損させることなく確実に溝に挿入することができるとともに、挿入時に万が一にも第1の止水性弾性体を破損させるようなことがあっても、筒状構造体同士を接合する前に容易に交換することができる。
また、他方の筒状構造物の接合端面に第2の止水性弾性体を接着するのではなく、第1の止水性弾性体と第2の止水性弾性体とを繋ぎ合わせた状態の一体の止水性弾性体を予め溝に挿入しておき、筒状構造体同士を突き合わせる際に、止水性弾性体と他方の筒状構造体の接合端面とを接着することも考えられるが、材質と硬さの異なる部材同士を筒状構造体同士を突き合わせる際に接合するよりも、上述のように同じ材質とすることができる第1の止水性弾性体と第2の止水性弾性体とを接合する方が、確実に接合が可能なる。
なお、他方の筒状構造体の接合端面と止水性弾性体が確実に接合されていないと、上述のような引っ張りや曲げの際に、第1の筒状構造体の接合端面と止水性弾性体とが離れてしまい止水性(連続性)を維持することが困難になる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の継手構造において、
前記第1の止水性弾性体の前記溝の深さ方向に沿った長さが、前記溝の深さよりも長くされることにより、前記筒状構造体同士を突き合わせる前の状態では前記溝に挿入される第1の止水性弾性体の端部が前記一方の筒状構造体の端面より突出し、
前記筒状構造体同士を突き合わせた際に、前記溝内で互いに接着される第1および第2止水性弾性体が筒状構造体の軸方向に圧縮されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、筒状構造体同士を突き合わせる際に、一方の筒状構造体の接合端面の溝から第1の止水性弾性体が突出し、他方の筒状交代の接合端面に突出した状態に第2の止水性弾性体が接合されているので、第1の止水性弾性体と第2の止水性弾性体とを容易かつ確実に接合することができる。
また、筒状構造体同士の接合端面同士が接触するように突き合わせた場合に、第1の止水性弾性体と第2の止水性弾性体とが圧縮されるように弾性変形した状態となり、第1の止水性弾性体と第2の止水性弾性体との接合部に弾性による圧力がかかり、確実に第1の止水性弾性体と、第2の止水性弾性体とを接合することができる。
請求項3記載の発明は、前記第1および第2止水性弾性体は、連続気包型軟質発泡樹脂に高吸水性樹脂を含有せることにより吸水して膨張する水膨張性発泡樹脂であることを特徴とする。
連続気包型軟質発泡樹脂からなるので、極めて柔軟性に富み、かつ、弾性変形に際し、圧縮状態(見掛け体積が減少する状態)に変形可能であるため、上述の止水性弾性体として極めて好適に使用することができる。
また、吸水して膨張することにより止水性を発現することから、上述のように溝に挿入された状態で一部が引き出されたような状態でも溝の内面と第1の止水性弾性体との間に隙間ができず、確実に止水性を維持することができる。
本発明によれば、極めて簡単な構造で、かつ、極めて施工性に優れた可橈性を有する継手構造を実現できる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の筒状構造体としてのプレキャストコンクリート製のボックスカルバート1の接合端面2,3を示すものである。なお、図1において、ボックスカルバート1の前後の接合端面2,3を左半分と右半分とにそれぞれ図示している。
また、図2は、矩形枠状の接合端面2,3の例えば、上辺部のボックスカルバート1の軸方向に沿った断面を示すものである。
この例のボックスカルバート1の基本的な構造は、周知のものであり、四角筒状に形成されたプレクキャストコンクリート製となっている。そして、本発明にかかるのはボックスカルバート1の接合端部を突き合わせた継手構造である。
ボックスカルバート1の前後の接合端面2,3のうちの一方の接合端面2は、ボックスカルバート1の径方向に沿った平面にボックスカルバート1の周方向に沿った溝4が形成された状態となっている。すなわち、矩形枠状の接合端面2の上辺部及び下辺部は、水平方向に沿って溝4が形成され、左辺部及び右辺部では、鉛直方向に沿って溝4が形成されている。したがって、矩形枠状(環状)の接合端面2に沿って、溝4は全体として矩形枠状(環状)に形成されている。また、溝4の外周側と内周側とに接合端面2の平面部分が形成されるように、溝4は、接合端面2の内外の幅のほぼ中央部分に形成されている。
また、一方の接合端面2の溝4は、例えば、その幅となる長さより深さとなる長さの方が長いものとなっている。後述のようにこの溝4の深さに対応してボックスカルバート1同士の接合部分の伸びの許容範囲が決まることになり、後述のように接合部が変形した場合の許容範囲として溝4は必要十分な深さを有する必要がある。また、溝4の断面形状は、略矩形状となっているが、詳細には、後述の第1の止水性弾性体5を挿入し易いように、奥の幅より開口側の幅の方が僅かに広くなった台形状となっている。
ボックスカルバート1の前後の接合端面2,3のうちの他方の接合端面3は、溝4が形成されることなく、ボックスカルバート1の径方向に沿った平面となっている。
そして、ボックスカルバート1同士を接合する際には、一方のボックスカルバート1の一方の接合端面2、他方のボックスカルバート1の他方の接合端面3を突き合わせるようになっており、上述の一方の接合端面2の平面部分と他方の接合端面3とが互いに接触する状態となる。
そして、ボックスカルバート1同士を接合する場合に、一方の接合端面2には、その溝4内部に第1の止水性弾性体5が挿入されることになる。第1の止水性弾性体5は、その断面形状が矩形状とされ、溝4の形状に対応して、溝4の幅方向の長さよりも溝の深さ方向の長さの方が長くなっている。
また、第1の止水性弾性体5の溝4の幅方向の長さは、例えば、溝4の台形状の断面の長辺(底辺)側、すなわち、溝の開口側の幅の長さとほぼ等しくされている。したがって、溝4に第1の止水性弾性体5を挿入した状態で、第1の止水性弾性体5の奥側は僅かに弾性変形してその幅が縮められた状態となっている。
また、第1の止水性弾性体5の溝4の深さ方向に沿った長さは、溝4の深さより僅かに長くなっており、ボックスカルバート1の接合端面2,3同士を突き合わせる前の段階では、第1の止水性弾性体5を溝4に挿入した状態で、第1の止水性弾性体5の端部が溝4から出た状態となっており、第1の止水性弾性体5は、第2の接合端面2から突出した状態となっている。
また、第1の止水性弾性体5は、全体として矩形枠状(環状)の接合端面2に対応して矩形枠状(環状)となるが、第1の止水性弾性体5は、ボックスカルバート1にセットする前は、コーナー用のL字状のものと、真っ直ぐな棒状のものとがあり、矩形枠状の接合端面2のコーナー部分にL字状の第1の止水性弾性体5をセットし、コーナー部同士の間に真っ直ぐな棒状の第1の止水性弾性体5をセットすることにより、全体として矩形枠状とすることができる。このように第1の止水性弾性体5を分割することにより、異なるサイズのボックスカルバート1においても、棒状の第1の止水性弾性体の長さや本数を調整することで容易に対応することができる。
また、第1の止水性弾性体5は、接合端面2の溝4内に挿入されることで、接合端面2にセットされるようになっており、接合端面2や溝4に対して接合(接着、粘着)されておらず、溝4に対して抜き差し自在な状態となっている。
また、図2(b)、(c)において、第1の止水性弾性体5は、溝4の長さ方向に3つ積み重ねて接合した状態、すなわち、複数の分割体を溝4の深さ方向に積み重ねて連接した状態となっているが、これは例えば、第1の止水性弾性体5として後述の水膨張性発泡樹脂の規格品を溝4の深さ以上の長さとするために積み重ねるように接合したものである。このような構成とすることにより、溝4の深さに対して容易に、第1の止水性弾性体5の厚みを調整することができる。なお、第1の止水性弾性体5は一体に接合されている必要があり、最初から一体に形成されたものを用いてもよい。
他方の接合端面3には、その内外の幅の略中央部に環状の他方の接合端面3に沿って第2の止水性弾性体6が接合されている。第2の止水性弾性体6は、基本的に一方の接合端面2にセットされた第1の止水性弾性体5と厚みを除いて同形状となり、かつ、ボックスカルバート1同士を接合するために、一方の接合端面2と他方の接合端面3を突き合わせた場合に、第1の止水性弾性体5の接合面(径方向に沿った面)の略全体と第2の止水性弾性体6の接合面の略全体とが重なるようにセットされる。
また、第2の止水性弾性体6は、その厚さが第1の止水性弾性体5の溝4の深さ方向の長さ(厚さ)よりかなり薄いものとされ、かつ、第1の止水性弾性体5の溝4からの突出部分の厚みよりは僅かに厚いものとされている。
また、第2の止水性弾性体6は、他方の接合端面3に接合されるが、例えば、予め第2の止水性弾性体6には、その一方の接合面(径方向に沿った面で他方の接合端面3に接合される面)に、両面粘着テープの一方の面が接合され、他方の面に剥離紙が取り付けられた状態となっており、この両面粘着テープにより、他方の接合端面3に粘着されて接合される。
以上のように、図2(a)に示すように溝4が形成された一方の接合端面2に図2(b)に示すように溝4に挿入することで第1の止水性弾性体5を抜き差し自在にセットし、図2(a)に示すように平面状の他方の接合端面3に図2(b)に示すように第2の止水性弾性体6を接着することになる。
そして、例えば、上述の両面粘着テープの一方の面が第1の止水性弾性体5の第2の止水性弾性体6との接合面に予め接着され、他方の面に剥離紙が取り付けられた状態となっている。
そこで、この剥離紙を取り外して、互いに接合される一方のボックスカルバート1の一方の接合端面2と、他方のボックスカルバート1の他方の接合端面3とを突き合わせる。これにより、溝4内部で第1の止水性弾性体5の両面粘着テープが張られた接合面と、第2の止水性弾性体6の接合面とが圧着された状態となる。また、一方の接合端面2と他方の接合端面3が略接触した状態では、第1及び第2の止水性弾性体5,6の第1および第2の接合端面2,3からそれぞれ突出した分だけ、第1の止水性弾性体5と第2の止水性弾性体6とを合わせた長さが溝4の深さより長くなるので、その分弾性変形により第1の止水性弾性体5と第2の止水性弾性体6とを合わせた長さがボックスカルバート1の軸方向に圧縮された状態となる。
これにより、第1の止水性弾性体5と第2の止水性弾性体6の接合面が圧着された状態となり、これらが強固に粘着されることになる。
この状態では、第1および第2の接合端面2,3の接合部分において、第1の止水性弾性体5と第2の止水性弾性体6とが一体となって止水性を確保した状態となる。
そして、ボックスカルバート1同士を接合した状態では、上述のように、第1の止水性弾性体5と第2の止水性弾性体6とが一体に接合された状態となる。これにより、ボックスカルバート1同士の接合部に引っ張り力や曲げ力がかかり、一方の接合端面2と他方の接合端面3の全体もしくは一部が離れた状態となっても、一方の接合端面2に抜き差し自在に挿入された状態の第1及び第2の止水性弾性体5,6の一部が引き出された状態となる。
これにより、溝4から一体に接合された第1および第2の止水性弾性体5,6が完全に抜けた状態とならなければ、一方の接合端面2と他方の接合端面3とが離れた状態となっても、その離れた部分に一体となった第1および第2の止水性弾性体5,6が配置されて止水性を維持することができる。
また、溝4に先に第1の止水性弾性体5を挿入しておくので、ボックスカルバート1同士の接合時に、他方の接合端面3に軸方向に長い止水性弾性体を接合しておき、一方の接合端面2の溝4に挿入するような作業をする必要がない。これにより、ボックスカルバート1同士の接合時に止水性弾性体5,6の破損を確実に防止できるし、万が一、第1の止水性弾性体5を溝4に挿入する際に破損せてもボックスカルバート1同士の接合前なので容易に破損した第1の止水性弾性体5を交換できる。
さらに、ボックスカルバート同士の接合の際に、コンクリート面と例えば後述のような樹脂からなる止水性弾性体とを接合するのではなく、第1の止水性弾性体5と、先に他方の接合端面3に取り付けられた第2の止水性弾性体6とを接合するので、より確実に他方の接合面3側に止水性弾性体5,6を接合することができる。
この例において、前記第1および第2止水性弾性体5,6としては、例えば、ブチルゴム、水膨張ゴム等の周知の止水材として使用される弾性体を用いることができるが、以下の水膨張性発泡樹脂を好適に用いることができる。
この水膨張性発泡樹脂は、独立気泡体ではなく、連続気泡体からなり、内部に高吸水性樹脂を含有している。水膨張性発泡樹脂は、連続気泡体であり、かつ柔軟性に富んだ軟質の発泡樹脂となっている。この水膨張性発泡樹脂は、連続気泡体であることから、水を浸透させるものであるが、水が浸透すると水膨張性発泡樹脂(連続気泡型発泡樹脂)内の高吸水性樹脂が吸水して少なくとも数百倍以上に膨張し内圧を生じ、水膨張性発泡樹脂も膨張することになる。これにより例えば、水膨張性樹脂が部材間に挟まれた状態となっていると、内圧を生じた状態となり外部からの水圧に抵抗し、確実に止水することが可能となる。
なお、上記連続気泡体の軟質発泡樹脂としては、例えば、ポリウレタンフォームを好適に使用することができ、特に気泡の平均径が1ミリ以下、例えば、100μm代のマイクロセルウレタンフォームを好適に用いることができる。
また、高吸水性樹脂としては、例えば、周知のポリアクリル酸系の高吸水性樹脂を用いることができる。
以上のような水膨張性発泡樹脂は、柔軟性が高く、筒状構造体がプレキャストコンクリートからなり表面に微小な凹凸があっても確実に接合することができ、かつ、ブチルゴムや、水膨張性ゴムに比較して極めて軽量なため、溝の深さに対応する厚みがあり、かつ、長尺な形状としても容易に人手で扱える範囲内の重量となり、極めて施工性に優れたものとなる。なお、上述のような水膨張性発泡樹脂としては、止水材として市販のものを使用可能である。
また、上述の施工例では、両面粘着テープで、第1の止水性弾性体5と、第2の止水性弾性体6とを接合するものとしたが、第1および第2の止水性弾性体5,6として上述の水膨張性発泡樹脂を用いた場合には、液状の親水性ポリウレタン用プレポリマを用いて接合することが可能である。
液状の親水性ポリウレタン用プレポリマとしては、例えば、止水滑剤(信越産業株式会社製 商品名 レジルーブSW−2)や、止水材として1液型として市販されているものを用いることができる。
この親水性ポリウレタン用プレポリマは、水(例えば、気中の湿気)と反応し、ゴム状に硬化するもので、また、急激に水と反応させると発泡して硬化する。
この親水性ポリウレタン用プレポリマは、例えば、止水性や、滑性と止水性とを必要とするような部分に塗布して硬化させて使用するものであるが、本発明では、発泡樹脂、特にウレタンフォームの接着に使用する点が従来と異なる。
そして、この例では、上述のように筒状構造体としてのボックスカルバート同士を突き合わせて発泡樹脂からなる第1の止水性弾性体5と、第2の止水性弾性体6とを接合する場合に、その前に第1の止水性弾性体5および第2の止水性弾性体6の接合面の少なくとも一方に前記親水性ポリウレタン用プレポリマを塗布することにより、第1及び大2止水性弾性体5,6を構成する水膨張性発泡樹脂内に親水性ポリウレタン用プレポリマを染み込ませる。
この状態で、上述のようにボックスカルバート同士を突き合わせると、上述のように第1の止水性弾性体5および第2の止水性弾性体6とが圧縮された状態となり、第1の止水性弾性体5および第2の止水性弾性体6との間に少なくとも一方の止水性弾性体5,6に染み込んでいた親水性ポリウレタン用プレポリマが染み出すことになる。また、第1の止水性弾性体5と第2の止水性弾性体6との一方にだけ親水性ポリウレタン用プレポリマを塗布した場合には、一方の止水性弾性体から染み出した親水性ポリウレタン用プレポリマが他方の止水性弾性体に染み込むことになる。
そして、例えば、空気中の湿気等の水分により、第1の止水性弾性体5と第2の止水性弾性体6との接合部とその周囲の第1及び第2止水性弾性体5,6に染み込んだ親水性ポリウレタン用プレポリマがゴム状に硬化することになり、第1の止水性弾性体5と第2の止水性弾性体6が一体かつ強固に接合されるとともに、親水性ポリウレタン用プレポリマがゴム状に硬化することで、第1及び第2止水性弾性体5,6の接合部分およびその周囲で、第1及び第2止水性弾性体5,6を構成する水膨張性発泡樹脂の弾性および柔軟性が失われてしまうの防止することができる。
特に、第1及び第2の止水性弾性体5,6および親水性ポリウレタン用プレポリマが硬化した樹脂が共にウレタン樹脂であり、親和性があり、第1及び第2止水性弾性体5,6が強固に一体となり、かつ、弾性や柔軟性を保持することができる。
特に、親水性ポリウレタン用プレポリマが第1及び第2の止水性弾性体5,6の接合面同士の間だけではなく、第1及び第2の止水性弾性体5,6の接合面の周囲に染み込んだ部分も含めて一体に硬化することから、例えば、通常の接着剤、粘着剤、上述の両面粘着テープのように接合面同士の間だけが他の部分と異質の状態となり、外部から力が加わった場合に、接合面同士の間(粘着剤)と水膨張性発泡樹脂との境界部分に力が集中するのを防止することができる。
なお、筒状構造体は、プレキャストコンクリートに限られるものではなく、鋼製や複数の材質からなる複合素材であってもよい。
この発明の実施の形態係る継手構造により接合されるボックスカルバートを示す側面図である。 前記ボックスカルバート同士の接合(継手構造)を説明するための図面である。
符号の説明
1 ボックスカルバート(筒状構造体)
2 接合端面
3 接合端面
4 溝
5 第1の止水性弾性体
6 第2の止水性弾性体

Claims (3)

  1. 複数の筒状構造体を接合する際の継手構造であって、
    互いに接合される筒状構造体のうちの一方の筒状構造体の環状の接合端面に、当該接合端面の周方向に沿って環状の溝が形成され、
    前記環状の溝に第1の止水性弾性体が抜き差し自在に挿入され、
    互いに接合される筒状構造体のうちの他方の筒状構造体の環状の接合端面に前記第1の止水性弾性体と対応するように第2の止水性弾性体が接合され、
    前記一方の筒状構造体の接合端面と、他方の筒状構造体の接合端面とを突き合わせた状態で、第1の止水性弾性体と、第2の止水性弾性体とが接合されていることを特徴とする継手構造。
  2. 前記第1の止水性弾性体の前記溝の深さ方向に沿った長さが、前記溝の深さよりも長くされることにより、前記筒状構造体同士を突き合わせる前の状態では前記溝に挿入される第1の止水性弾性体の端部が前記一方の筒状構造体の端面より突出し、
    前記筒状構造体同士を突き合わせた際に、前記溝内で互いに接着される第1および第2止水性弾性体が筒状構造体の軸方向に圧縮されていることを特徴とする請求項1記載の継手構造。
  3. 前記第1および第2止水性弾性体は、連続気包型軟質発泡樹脂に高吸水性樹脂を含有せることにより吸水して膨張する水膨張性発泡樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の継手構造。
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JP2010209594A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Taisei Corp 止水構造の構築方法および止水構造

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