JP5394662B2 - 光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 - Google Patents

光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学フィルム、偏光板及び液晶表示装置に関する。
液晶表示装置の光学補償用フォルムとして、ポリマーフィルムからなる支持体、及びその上に液晶組成物からなる光学異方性層を形成した光学フィルムが種々提案されている。例えば、TN方式の液晶表示装置の光学補償フィルムとして、ディスコティック液晶を利用して形成された光学異方性層を有する光学フィルムが市販されている。
TN方式の液晶表示装置以外にも、液晶組成物から形成された光学異方性層を用いることによって視野角特性が改善されたベンド配向モードの液晶表示装置が、特許文献1に、及び同様に該光学異方性層を用いることによって視野角特性が改善された垂直配向モードの液晶表示装置が、特許文献2〜10に種々開示されている。
特開2006−194924号公報 特開2006−337676号公報 特開2006−337675号公報 特開2006−251050号公報 特開2005−37784号公報 特開2006−85128号公報 特開2006−323069号公報 特開2006−313214号公報 特開2006−227360号公報 特開2006−220682号公報
しかし、市場のニーズに応えるためには、さらなる表示特性の改善、特に斜め方向における色味付きの軽減、が必要である。また、様々な環境において使用される液晶表示装置には、表示特性が環境に依存しない、特に湿度に依存しない、ことが望まれる。
即ち、本発明は、液晶表示装置の光学補償に寄与する新規な光学フィルムを提供することを課題とする。特に、液晶表示装置の斜め方向における色味付きの軽減に寄与し、且つ環境湿度に応じて光学補償能が変動しないもしくは変動が少ない、新規な光学フィルムを提供することを課題とする。
また、本発明は、斜め方向における色味付きが軽減され、且つ環境湿度によって表示特性が変動しないもしくは変動が少ない、液晶表示装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 液晶化合物を少なくとも一種含む組成物から形成された第1の光学異方性層、及びシクロオレフィン系ホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一種を含む第2の光学異方性層を有する光学フィルムであって、前記第1の光学異方性層が、以下の数式(1)を満たすことを特徴とする光学フィルム:
(1) Re(450)/Re(650)<1.25
Re(λ)は、波長λ(nm)における面内レターデーションン値(単位:nm)である。
[2] 前記液晶化合物が、棒状液晶化合物であり、前記第1の光学異方性層において、該棒状液晶化合物の分子がハイブリッド配向状態に固定され、且つ該第1の光学異方性層の平均的な屈折率が以下の数式(2)を満たすことを特徴とする[1]の光学フィルム:
(2) nx≧nz>ny
nx及びnyは面内屈折率であり、nzは厚み方向の屈折率である。
[3] 前記液晶化合物が、ディスコティック液晶化合物であることを特徴とする[1]の光学フィルム。
[4] 前記第2の光学異方性層が、以下の数式(3)又は(4)を満たすことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかの光学フィルム:
(3) 0.5<Rth(550)/Re(550)<1.5
(4) 4<Rth(550)/Re(550)<12
Rth(λ)は、波長λ(nm)における厚み方向レターデーション値(単位:nm)である。
[5] [1]〜[4]のいずれかの光学フィルムと、偏光膜とを少なくとも有することを特徴とする偏光板。
[6] 液晶セルと、偏光膜と、[1]〜[4]のいずれかの光学フィルムとを有することを特徴とする液晶表示装置。
[7] 前記液晶セルが、TN方式であることを特徴とする[6]の液晶表示装置。
[8] 前記液晶セルが、ECB方式であることを特徴とする[6]の液晶表示装置。
本発明によれば、液晶表示装置の光学補償に寄与する新規な光学フィルムを提供することができる。特に、液晶表示装置の斜め方向における色味付きの軽減に寄与し、且つ環境湿度に応じて光学補償能が変動しないもしくは変動が少ない、新規な光学フィルムを提供することができる。
また、本発明によれば、斜め方向における色味付きが軽減され、且つ環境湿度によって表示特性が変動しないもしくは変動が少ない、液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、Re(λ)及びRth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーション及び厚さ方向のレターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADH又はWR(商品名、王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。
測定されるフィルムが1軸又は2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRにおいて算出される。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH又はWRにおいて算出される。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の数式(1)及び数式(2)によりRthを算出することもできる。
Figure 0005394662
Figure 0005394662
式中、Re(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値を表す。nxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。dはフィルムの膜厚を表す。
測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)が算出される。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRにより算出される。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:
セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADH又はWRにおいてnx、ny、nzが算出される。この算出されたnx、ny、nzによりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
また、本明細書において、測定波長を特に付記しない場合は、波長550nmにおけるRe及びRthであるとする。
[光学フィルム]
本発明は、液晶化合物を少なくとも一種含む組成物から形成された第1の光学異方性層、及びシクロオレフィン系ホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一種を含む第2の光学異方性層を有する光学フィルムに関する。本発明の光学フィルムは、他の光学異方性層及び/又は光学等方性層をさらに有していてもよいし、また前記第1及び第2の光学異方性層のみからなっていてもよい。本発明の光学フィルムの一態様は、前記第1及び第2の光学異方性層とともに、第1及び第2の光学異方性層の間に配向膜を有する光学フィルムである。
以下、第1及び第2の光学異方性層、及び所望により利用される配向膜について、詳細に説明する。
《第1の光学異方性層》
第1の光学異方性層は、以下の数式(1)を満足する。
(1) Re(450)/Re(650)<1.25
さらに、下記数式(1)’を満足するのが好ましく、下記数式(1)”を満足するのがより好ましい。
(1)’ 1.05≦Re(450)/Re(650)≦1.23
(1)” 1.1≦Re(450)/Re(650)≦1.21
第1の光学異方性層が上記式(1)を満足していると、液晶表示装置に用いた場合に、斜め方向に生じる色味付きを軽減できる。
第1の光学異方性層は、液晶化合物を少なくとも一種含む組成物から形成された光学異方性層である。前記組成物は、ネマチック相及びスメクチック相を形成し得る液晶組成物であるのが好ましい。液晶化合物は、一般的に、その分子の形状に基づいて、棒状及び円盤状液晶化合物に分類されるが、本発明ではいずれの形状の液晶化合物を用いてもよい。上記数式(1)を満足するためには、用いる液晶化合物は、その分子の配向により複屈折性を発現した際に、複屈折性の波長分散性が低い、又は逆分散性(短波長ほど大きい)を示す化合物が好ましい。
棒状液晶化合物を用いる場合は、上記数式(1)を満足するために、2種以上の棒状液晶化合物を用いるのが好ましい。好ましい組み合わせとしては、下記式(I)で表される棒状液晶の少なくとも一種と、下記式(II)で表される棒状液晶の少なくとも一種との組み合わせが挙げられる。
Figure 0005394662
式中、A及びBはそれぞれ、芳香族もしくは脂肪族炭化水素環、又はヘテロ環の基を表し;R1〜R4はそれぞれ、置換もしくは無置換の、C1〜12(好ましくはC3〜7)のアルキレン基、又はC1〜12(好ましくはC3〜7)のアルキレン鎖を含むアルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基もしくはアルコキシカルボニルオキシ基を表し;Ra、Rb及びRcはそれぞれ置換基を表し;x、y及びzはそれぞれ、1〜4の整数を表す。
前記式中、R1〜R4に含まれるアルキル鎖は、直鎖状及び分岐状のいずれであってもよい。直鎖状であるのがより好ましい。また、組成物を硬化させるために、R1〜R4は末端に重合性基を有しているのが好ましく、該重合性基の例には、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びエポキシ基等が含まれる。
前記式(I)中、x及びzは0で、且つyが1であるのが好ましく、1個のRbは、オキシカルボニル基またはアシルオキシ基に対してメタ位もしくはオルト位の置換基であるのが好ましい。RbはC1〜12のアルキル基(例えばメチル基)、ハロゲン原子(例えばフッ素原子)等が好ましい。
前記式(II)中、A及びBはそれぞれ、フェニレン基又はシクロへキシレン基であるのが好ましく、A及びBの双方がフェニレン基でありか、又は一方がシクロへキシレン基で且つ他方がフェニレン基であるのが好ましい。
以下に前記一般式(I)で表される化合物の具体例、及び一般式(II)で表される化合物の具体例を挙げるが、以下の具体例に限定されるものではない。
Figure 0005394662
Figure 0005394662
前記一般式(I)及び(II)の化合物の割合については特に制限はない。前記数式(1)を満足するために、等量使用しても、いずれか一方を主成分として、他方を副成分として使用してもよい。
円盤状液晶化合物としては、下記一般式(DI)で表される化合物が好ましい。これらは、高い複屈折性を示すので好ましい。下記一般式(DI)表される化合物の中でも、ディスコティック液晶性を示す化合物が好ましく、特に、ディスコティックネマチック相を示す化合物が好ましい。
Figure 0005394662
一般式(DI)中、Y11、Y12、Y13は、それぞれ独立にメチン又は窒素原子を表す。L1、L2、L3は、それぞれ独立に単結合又は2価の連結基を表す。H1、H2、H3はそれぞれ独立に、下記一般式(DI−A)又は下記一般式(DI−B)を表す。R1、R2、R3は、それぞれ独立に下記一般式(DI−R)を表す。
一般式(DI)中、Y11、Y12及びY13はそれぞれ独立に、メチン又は窒素原子を表す。Y11、Y12及びY13がそれぞれメチンの場合、メチンが有する水素原子は置換基によって置換されていてもよい。メチンが有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子及びシアノ基を挙げることができる。これらの中では、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基がより好ましく、炭素原子数(置換基が有する炭素原子数をいう、以下、ディスコティック液晶化合物が有していてもよい置換基について同じ)1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数2〜12アルコキシカルボニル基、炭素原子数2〜12アシルオキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基がさらに好ましい。
11、Y12、Y13は、すべてメチンであることが好ましく、またメチンは無置換であることが好ましい。
一般式(DI)中、L1、L2及びL3はそれぞれ独立に、単結合又は2価の連結基である。前記2価の連結基は、−O−、−S−、−C(=O)−、−NR7−、−CH=CH−、−C≡C−、2価の環状基及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基であることが好ましい。上記R7は炭素原子数が1〜7のアルキル基又は水素原子であり、炭素原子数1〜4のアルキル基又は水素原子であることがより好ましく、メチル基、エチル基又は水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
1、L2、L3で表される2価の環状基は、5員環、6員環又は7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがより好ましく、6員環であることがさらに好ましい。環状基に含まれる環は、縮合環であってもよい。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。また、環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、及び複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環及びナフタレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環及びピリミジン環が含まれる。環状基は、芳香族環及び複素環を含んでいるのが好ましい。
前記2価の環状基のうち、ベンゼン環を有する環状基としては、1,4−フェニレン基が好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,5−ジイル基及びナフタレン−2,6−ジイル基が好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1,4−シクロへキシレン基であることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2,5−ジイル基が好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイル基が好ましい。
1、L2又はL3で表される前記2価の環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲン原子で置換されたアルキル基、炭素原子数が1〜16のアルコキシ基、炭素原子数が2〜16のアシル基、炭素原子数が1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数が2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数が2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2〜16のアルキル基で置換されたカルバモイル基及び炭素原子数が2〜16のアシルアミノ基が含まれる。
1、L2及びL3としては、単結合、*−O−CO−、*−CO−O−、*−CH=CH−、*−C≡C−、*−2価の環状基−、*−O−CO−2価の環状基−、*−CO−O−2価の環状基−、*−CH=CH−2価の環状基−、*−C≡C−2価の環状基−、*−2価の環状基−O−CO−、*−2価の環状基−CO−O−、*−2価の環状基−CH=CH−又は*−2価の環状基−C≡C−が好ましい。特に、単結合、*−CH=CH−、*−C≡C−、*−CH=CH−2価の環状基−又は*−C≡C−2価の環状基−がより好ましく、単結合がさらに好ましい。ここで、*は一般式(I)中のY11、Y12及びY13を含む6員環に結合する位置を表す。
一般式(DI)中、H1、H2及びH3はそれぞれ独立に、下記一般式(DI−A)もしくは下記一般式(DI−B)を表す。
Figure 0005394662
一般式(DI−A)中、YA1及びYA2はそれぞれ独立に、メチン又は窒素原子を表す。YA1及びYA2は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、双方が窒素原子であることがより好ましい。XAは酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表す。XAは、酸素原子であることが好ましい。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。
Figure 0005394662
一般式(DI−B)中、YB1及びYB2は、それぞれ独立にメチン又は窒素原子を表す。YB1及びYB2は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、双方が窒素原子であることがより好ましい。XBは酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表す。XBは、酸素原子であることが好ましい。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。
1、R2、R3は、それぞれ独立に下記一般式(DI−R)を表す。
一般式(DI−R)
*−(−L21−F1n1−L22−L23−Q1
一般式(DI−R)中、*は一般式(DI)中のH1、H2又はH3に結合する位置を表す。F1は少なくとも1種類の環状構造を有する2価の連結基を表す。L21は単結合又は2価の連結基を表す。L21が2価の連結基の場合、−O−、−S−、−C(=O)−、−NR7−、−CH=CH−、−C≡C−、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基であることが好ましい。上記R7は炭素原子数が1〜7のアルキル基又は水素原子であり、炭素原子数1〜4のアルキル基又は水素原子であることがより好ましく、メチル基、エチル基又は水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
21は単結合、**−O−CO−、**−CO−O−、**−CH=CH−又は**−C≡C−(ここで、**は一般式(DI−R)中のL21の左側を表す)が好ましい。特に、単結合が好ましい。
一般式(DI−R)中のF1は少なくとも1種類の環状構造を有する2価の環状連結基を表す。環状構造は、5員環、6員環又は7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがより好ましく、6員環であることがさらに好ましい。環状構造は、縮合環であってもよい。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。また、環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、及び複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環及びピリミジン環が含まれる。
1のうち、ベンゼン環を有するものとしては、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基が好ましい。ナフタレン環を有するものとしては、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイルナフタレン−2,7−ジイル基が好ましい。シクロヘキサン環を有するものとしては1,4−シクロへキシレン基であることが好ましい。ピリジン環を有するものとしてはピリジン−2,5−ジイル基が好ましい。ピリミジン環を有するものとしては、ピリミジン−2,5−ジイル基が好ましい。F1は、特に、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレンナフタレン−2,6−ジイル基及び1,4−シクロへキシレン基が好ましい。
1は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数1〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲン原子で置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル基で置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。該置換基は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲン原子で置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲン原子で置換されたアルキル基がより好ましく、特に、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
n1は0〜4整数を表す。n1としては、1〜3の整数が好ましく、1又は2が好ましい。なお、n1が0の場合は、式(DI−R)中のL22が直接、前記一般式(D1)中のH1〜H3と結合する。n1が2以上の場合、それぞれの−L21−F1は同一でも異なっていてもよい。
22は、−O−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−S−、−NH−、−SO2−、−CH2−、−CH=CH−又は−C≡C−を表す。好ましくは、−O−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−CH2−、−CH=CH−又は−C≡C−であり、より好ましくは、−O−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−又は−CH2−である。
ここで、上記のうち水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。他の置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲン原子で置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキル基で置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が含まれる。特に、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基が好ましい。
23は、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−及び−C≡C−並びにこれらの2個以上を連結して形成される基から選択される2価の連結基である。ここで、−NH−、−CH2−、−CH=CH−の水素原子は、他の置換基に置き換えられていてもよい。他の置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲン原子で置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキル基で置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が含まれる。特に、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基が好ましい。これらの置換基に置き換えられることにより、前記一般式(DI)で表される化合物の溶媒に対する溶解性を向上させることができ、容易に、塗布液として本発明の組成物を調製することができる。
23は、−O−、−C(=O)−、−CH2−、−CH=CH−及び−C≡C−並びにこれらの組み合わせからなる群から選ばれる連結基であることが好ましい。L23は、炭素原子を1〜20個含有することが好ましく、炭素原子を2〜14個を含有することがより好ましい。さらに、L23は−CH2−を1〜16個含有することが好ましく、−CH2−を2〜12個含有することがより好ましい。
1は重合性基又は水素原子である。一般式(DI)で表される化合物を、光学補償フィルムのような位相差の大きさが熱により変化しないことを必要とする光学フィルム等の作製に用いる場合には、Q1は重合性基であることが好ましい。重合反応は、付加重合(開環重合を含む)又は縮合重合であることが好ましい。言い換えると、重合性基は、付加重合反応又は縮合重合反応が可能な官能基であることが好ましい。以下に重合性基の例を示す。
Figure 0005394662
Figure 0005394662
さらに、重合性基は付加重合反応が可能な官能基であることが特に好ましい。そのような重合性基としては、重合性エチレン性不飽和基又は開環重合性基が好ましい。
重合性エチレン性不飽和基の例としては、下記の式(M−1)〜(M−6)が挙げられる。
Figure 0005394662
式(M−3)、式(M−4)中、Rは水素原子又はアルキル基を表す。Rとしては、水素原子又はメチル基が好ましい。上記(M−1)〜(M−6)の中でも、(M−1)又は(M−2)が好ましく、(M−1)がより好ましい。
開環重合性基として好ましいのは、環状エーテル基であり、中でもエポキシ基又はオキセタニル基がより好ましく、エポキシ基が最も好ましい。
また、本発明では、ディスコティック液晶化合物として下記一般式(DII)で表される化合物又は下記一般式(DIII)で表される化合物を用いることも好ましい。
Figure 0005394662
(一般式(DII)中、Y31、Y32、Y33はそれぞれ独立にメチン又は窒素原子を表す。R31、R32、R33はそれぞれ独立に下記一般式(DII−R)で表される。)
一般式(DII)中、Y31、Y32、Y33はそれぞれ独立にメチン又は窒素原子を表す。Y31、Y32及びY33は各々、一般式(DI)中のY11、Y12及びY13の定義とそれぞれ同一であり、好ましい範囲も同義である。
31、R32、R33はそれぞれ独立に一般式(DII−R)で表される。
Figure 0005394662
一般式(DII−R)中、A31、A32は、それぞれ独立にメチン又は窒素原子を表す。A31及びA32としては、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、双方が窒素原子であることがより好ましい。
3は酸素原子、硫黄原子、メチレン、又はイミノを表す。X3としては、酸素原子であることが好ましい。
一般式(DII−R)中、F2は6員環状構造を有する2価の環状連結基を表す。F2に含まれる6員環は、縮合環であってもよい。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。F2に含まれる6員環は、芳香族環、脂肪族環及び複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環及びフェナントレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環及びピリミジン環が含まれる。
2価の環状基のうち、ベンゼン環を有する環状基としては、1,4−フェニレン基及び1,3−フェニレン基が好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基及びナフタレン−2,7−ジイル基が好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1,4−シクロへキシレン基であることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2,5−ジイル基が好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイル基が好ましい。2価の環状基としては、特に、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基及び1,4−シクロへキシレン基が好ましい。
2は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲン原子で置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル基で置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。2価の環状基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲン原子で置換されたアルキル基が好ましく、さらに、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲン原子で置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がより好ましい。
n3は、1〜3整数を表す。n3としては、1又は2が好ましい。n3が2以上の場合、それぞれのF2は同一でも異なっていてもよい。
31は−O−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−S−、−NH−、−SO2−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、を表し、上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。L31の好ましい範囲は、一般式(DI−R)中のL22と同一である。
32は−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−ならびにこれらの2個以上を連結して形成される基から選択される2価の連結基を表し、上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。L32の好ましい範囲は、一般式(DI−R)中のL23と同一である。
3は重合性基又は水素原子を表し、好ましい範囲は、一般式(DI−R)中のQ1と同一である。
次に、一般式(DIII)で表される化合物の詳細を記す。
Figure 0005394662
一般式(DIII)中、Y41、Y42及びY43は、それぞれ独立にメチン又は窒素原子を表し、Y41、Y42及びY43がそれぞれメチンの場合、メチンが有する水素原子は、置換基によって置換されていてもよい。メチンが有していてもよい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子及びシアノ基を好ましい例として挙げることができる。これらの置換基の中では、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基がさらに好ましく、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素原子数2〜12のアシルオキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基が特に好ましい。
41、Y42及びY43は、いずれもメチンであることがより好ましく、メチンは無置換であることがより好ましい。
41、R42及びR43は、それぞれ独立に下記一般式(DIII−A)、又は下記一般式(DIII−B)、又は下記一般式(DIII−C)を表す。
波長分散性の小さい位相差板等を作製する場合は、R41、R42及びR43は、それぞれ、一般式(DIII−A)又は一般式(DIII−C)で表されるものが好ましく、一般式(DIII−A)で表されるものがより好ましい。
Figure 0005394662
一般式(DIII−A)中、A41、A42、A43、A44、A45、A46は、それぞれ独立にメチン又は窒素原子を表す。A41及びA42は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、双方が窒素原子であることがより好ましい。A43、A44、A45及びA46は、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、全てメチンであることがより好ましい。A43、A44、A45及びA46がそれぞれメチンの場合、メチンが有する水素原子は置換基によって置換されていてもよい。メチンが有する置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲン原子で置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル基で置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
41は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、酸素原子が好ましい。
Figure 0005394662
一般式(DIII−B)中、A51、A52、A53、A54、A55及びA56はそれぞれ独立に、メチン又は窒素原子を表す。A51及びA52は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、双方が窒素原子であることがより好ましい。A53、A54、A55及びA56は、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、全てメチンであることがより好ましい。A53、A54、A55及びA56がそれぞれメチンの場合、メチンが有する水素原子は置換基によって置換されていてもよい。メチンが有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル基で置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲン原子で置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲン原子で置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
52は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、酸素原子が好ましい。
Figure 0005394662
一般式(DIII−C)中、A61、A62、A63、A64、A65及びA66はそれぞれ独立に、メチン又は窒素原子を表す。A61及びA62は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、双方が窒素原子であることがより好ましい。A63、A64、A65及びA66は、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、全てメチンであることがより好ましい。A63、A64、A65及びA36がそれぞれメチンの場合、該メチンが有する水素原子は置換基によって置換されていてもよい。メチンが有していてもよい置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル基で置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
63は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、酸素原子が好ましい。
一般式(DIII−A)中のL41、一般式(DIII−B)中のL51、一般式(DIII−C)中のL61はそれぞれ独立して、−O−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−S−、−NH−、−SO2−、−CH2−、−CH=CH−又は−C≡C−を表す。好ましくは、−O−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−であり、より好ましくは、−O−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−又は−CH2−である。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。
このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲン原子で置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
一般式(DIII−A)中のL42、一般式(DIII−B)中のL52、一般式(DIII−C)中のL62はそれぞれ独立して、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−及び−C≡C−ならびにこれらの2個以上を連結して形成される基から選択される2価の連結基を表す。ここで、−NH−、−CH2−、−CH=CH−の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲン原子で置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
42、L52及びL62はそれぞれ独立して、−O−、−C(=O)−、−CH2−、−CH=CH−及び−C≡C−ならびにこれらの2個以上を連結して形成される基から選択される2価の連結基であることが好ましい。L42、L52、L62はそれぞれ独立して、炭素原子を1〜20個含有することが好ましく、炭素原子を2〜14個含有することがより好ましい。さらに、L42、L52、L62はそれぞれ独立して、−CH2−を1〜16個含有することが好ましく、−CH2−を2〜12個含有することがさらに好ましい。
一般式(DIII−A)中のQ4、一般式(DIII−B)中のQ5及び一般式(DIII−C)中のQ6は、それぞれ独立して、重合性基又は水素原子を表す。これらの好ましい範囲は、一般式(DI−R)中のQ1と同一である。
以下に、一般式(DI)、一般式(DII)及び一般式(DIII)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005394662
Figure 0005394662
Figure 0005394662
Figure 0005394662
以下一般式(DIII)で表される化合物を示す。
Figure 0005394662
上記一般式(DI)、一般式(DII)及び一般式(DIII)で表される化合物の合成は、既知の方法を適用して合成することができる。
本発明では、円盤状液晶化合物として、上記一般式(DI)、一般式(DII)及び一般式(DIII)で表される化合物の1種のみを使用してよいし、2種以上を使用してもよい。
また、前記円盤状液晶化合物の好ましい例には、特開2005−301206号公報及び特開2007−2220号公報に記載の化合物も含まれる。
前記第1の光学異方性層は、液晶化合物を少なくとも一種含有する組成物を、表面(例えば、配向膜表面)に配置し、液晶化合物の分子を所望の配向状態とし、重合により硬化させ、その配向状態を固定して形成するのが好ましい。固定する配向状態は、用いる液晶化合物の種類、及び対象となる液晶表示装置のモードに応じて好ましい態様が異なる。前記液晶化合物として棒状液晶化合物を用い、TNモードの液晶表示装置の光学補償に利用する場合は、棒状液晶化合物の分子をハイブリッド配向状態に固定するのが好ましい。さらに、該第1の光学異方性層の平均的な屈折率が以下の数式(2)を満たすのがより好ましい。
(2) nx≧nz>ny
nx及びnyは面内屈折率であり、nzは厚み方向の屈折率である。
一方、前記液晶化合物として円盤状液晶化合物を用い、TNモードの液晶表示装置の光学補償に利用する場合は、円盤状液晶化合物の分子をハイブリッド配向状態に固定するのが好ましく、ECBモードの液晶表示装置の光学補償に利用する場合は、円盤状液晶化合物の分子をハイブリッド配向状態に固定するのが好ましい。
なお、ハイブリッド配向状態を固定して第1の光学異方性層を形成するのが好ましい。ハイブリッド配向とは、層の厚み方向で液晶分子のダイレクタの方向が連続的に変化する配向状態をいう。棒状分子の場合は、ダイレクタは長軸方向、円盤状分子の場合はダイレクタは円盤面の任意の径となる。
液晶性化合物の分子を所望の配向状態とするため、及び組成物の塗布性もしくは硬化性の良化のために、前記組成物は一種以上の添加剤を含んでいてもよい。
液晶化合物(特に棒状液晶化合物)の分子をハイブリッド配向させるために、層の空気界面側の配向を制御し得る添加剤(以下、「空気界面配向制御剤」という)を添加してもよい。該添加剤として、フッ化アルキル基及びスルホニル基等の親水性基を有する低分子量もしくは高分子量の化合物が挙げられる。使用可能な空気界面配向制御剤の具体例には、特開2006−267171号公報等に記載の化合物が含まれる。
また、前記組成物を塗布液として調製し、塗布により前記第1の光学異方性層を形成する場合は、塗布性の良化のために界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系化合物が好ましく、具体的には、例えば特開2001−330725号公報明細書中の段落番号[0028]〜[0056]記載の化合物が挙げられる。また市販の「メガファックF780」(大日本インキ製)などを用いてもよい。
また、前記組成物は、重合開始剤を含有しているのが好ましい。前記重合開始剤は、熱重合開始剤であっても光重合開始剤であってもよいが、制御が容易である等の観点から、光重合開始剤が好ましい。光の作用によりラジカルを発生させる光重合開始剤の例としては、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)、アセトフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ベンジル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物等が好ましい。アセトフェノン系化合物としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシメチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4'−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、p−ジメチルアミノアセトン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノン等が挙げられる。ベンジル系化合物としては、例えば、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。ベンゾインエーテル系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーズケトン、4,4'−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン等が挙げられる。チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。このような芳香族ケトン類からなる感光性ラジカル重合開始剤の中でも、アセトフェノン系化合物及びベンジル系化合物が、硬化特性、保存安定性、臭気等の面で特に好ましい。これらの芳香族ケトン類からなる感光性ラジカル重合開始剤は、1種又は2種以上のものを所望の性能に応じて配合して使用することができる。
また、感度を高める目的で重合開始剤に加えて、増感剤を用いてもよい。増感剤の例には、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、及びチオキサントン等が含まれる。
光重合開始剤は複数種を組み合わせてもよく、使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。液晶化合物の重合のための光照射は紫外線を用いることが好ましい。
前記組成物は、重合性液晶化合物とは別に、非液晶性の重合性モノマーを含有していてもよい。重合性モノマーとしては、ビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物が好ましい。なお、重合性の反応性官能基数が2以上の多官能モノマー、例えば、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンアクリレートを用いると、耐久性が改善されるので好ましい。
前記非液晶性の重合性モノマーは、非液晶性成分であるので、その添加量が、液晶化合物に対して15質量%を超えることはなく、0〜10質量%程度であるのが好ましい。
前記第1の光学異方性層は、前記組成物を塗布液として調製し、該塗布液を、例えば、支持体上に形成された配向膜の表面に塗布し、乾燥して溶媒を除去するとともに、液晶化合物の分子を配向させ、その後、重合により硬化させて、形成することができる。
塗布方法としてはカーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーテティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、ワイヤーバー法等の公知の塗布方法が挙げられる。
塗膜を乾燥する際には、加熱してもよい。塗膜を乾燥して溶媒を除去すると同時に、塗膜中の液晶化合物の分子を配向させて、所望の配向状態を得る。
次に、紫外線照射等によって重合を進行させて、配向状態を固定化し、第1の光学異方性層を形成する。重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2であることが好ましく、100mJ/cm2〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
第1の光学異方性層の厚さについては特に制限されないが、0.1〜10μmであるのが好ましく、0.5〜5μmであるのがより好ましい。
前記第1の光学異方性層は、配向膜を利用して形成するのが好ましい。利用可能な配向膜の例としては、ポリビニルアルコール膜やポリイミド膜等が挙げられる。
《第2の光学異方性層》
シクロオレフィン系ホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一種を含むみ、好ましくは主成分(全成分の50質量%以上)含む。本発明の光学フィルムをTNモードの液晶表示装置の光学補償フィルムとして利用する場合は、第2の光学異方性層は下記数式(3)を満足しているのが好ましく;及びECBモード(特にOCBモード)の液晶表示装置の光学補償フィルムとして利用する場合は、第2の光学異方性層は、下記数式(4)を満足しているのが好ましい。
(3) 0.5<Rth(550)/Re(550)<1.5
(4) 4<Rth(550)/Re(550)<12
前記第2の光学異方性層の製造に使用可能なシクロオレフィン系ホモポリマー及びコポリマーの例には、たとえば多環式単量体の開環重合体等が挙げられる。多環式単量体の具体例としては、次のような化合物が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]−8−デセン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセ
ン、
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フェニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンタフルオロエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリス(フルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロ−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロ−5−ペンタフルオロエチル−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5−ヘプタフルオロ−iso−プロピル−6−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−5,6,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジクロロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−ヘプタフルオロプロポキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ジフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロiso−プロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
などを挙げることができる。
これらは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。が含まれる。
これらの分子量については特に制限はないが、一般的には、5000〜500000であるのが好ましく、10000〜100000であるのがより好ましい。また、上市されているシクロオレフィン系ポリマーとしては、ARTONシリーズ(JSR(株)製)、ZEONORシリーズ(日本ゼオン(株)製)、ZEONEXシリーズ(日本ゼオン(株)製)、エスシーナ(積水化学工業(株)製)を使用することができる。市販のポリマーフィルムを用いる場合は、延伸処理を施して、上記数式を満足するように、光学特性を調整してもよい。例えば、ZEONORシリーズのポリマーフィルムを用いる場合は、縦延伸(フィルム長手方向に対する延伸)及び/又は横延伸(フィルム幅方向に対する延伸)を施すことによって、第2の光学異方性層に要求される光学特性を満足するポリマーフィルムとすることができる。縦延伸倍率は1〜150%であるのが好ましく、横延伸倍率は2〜200%であるのが好ましい。
前記第2の光学異方性層は、自己支持性のあるシクロオレフィン系ホモポリマー及びコポリマーを含むポリマーフィルムであるのが好ましい。勿論、ポリマーフィルム等の支持体上に塗布により形成されたポリマー層であってもよいが、自己支持性のあるポリマーフィルムであるのがより好ましい。前記第2の光学異方性層として用いるポリマーフィルムの製造方法については特に制限されず、種々の方法で製造されたポリマーフィルムを用いることができる。例えば、前記ポリマーフィルムは、溶融流延法、及び溶液流延法等いずれの方法により製造されたポリマーフィルムを用いてもよい。製膜条件については、特開2004−198952号公報等に詳細な記載があり、それらの記載を参考にして製造することができる。
前記第2の光学異方性層に要求される前記数式を満足する光学特性とするためには、溶液流延法にて製膜した後、フィルムの縦方向、および幅方向に延伸処理を施すのが好ましい。延伸率は1〜200%であるのが好ましい。縦方向の延伸処理は、フィルムを保持するロールの回転数差により行なうことができ、幅方向の延伸処理はテンターを用いて行なうことができる。
前記第2の光学異方性層に用いるポリマーフィルム中には、シクロオレフィン系ホモポリマー又はコポリマーの他に、種々の添加剤を含有させてもよい。
前記ポリマーフィルムは、マット剤として微粒子を含有していてもよい。マット剤として使用可能な微粒子としては、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成珪酸カルシウム、水和珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。微粒子は、珪素を含むものが濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化珪素が好ましい。二酸化珪素の微粒子は、例えば、「アエロジル」R972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600{以上、日本アエロジル(株)製}などの市販品を使用することができる。酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、「アエロジル」R976及びR811{以上、日本アエロジル(株)製}の商品名で市販されており、いずれもマット剤として使用することができる。
マット剤の使用量は、シクロオレフィン系ホモポリマー及びコポリマーを含むポリマー成分100質量部に対して0.01〜0.3質量部とするのが好ましい。
前記第2の光学異方性層として用いられるポリマーフィルムには、前記第1の光学異方性層又は偏光膜との密着性を良化するために、表面処理を施すのが好ましい。具体的方法としては、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、酸処理、アルカリ処理または紫外線照射処理が挙げられる。また、下塗り層を設けることも好ましい。
本発明の光学フィルムは、種々のモードの液晶表示装置の光学補償フィルムとして有用である。中でもTNモード又はECBモード(特にOBCモード)の液晶表示装置の光学補償に有用である。TNモードの液晶表示装置用の光学補償フィルムの態様では、前記第2の光学異方性層は、下記数式(3)を満足しているのが好ましく、またOCBモードの液晶表示装置用の光学補償フィルムの態様では、前記第2の光学異方性層は、下記数式(4)を満足しているのが好ましい。
(3) 0.5<Rth(550)/Re(550)<1.5
(4) 4<Rth(550)/Re(550)<12
上記数式(3)を満足するRth(550)とRe(550)の組み合わせとしては、Rth(550)が2.5〜150nmで、Re(550)が5〜100nmであるのが好ましく;上記数式(4)を満足するRth(550)とRe(550)の組み合わせとしては、Rth(550)が80〜1200nmで、Re(550)が20〜100nmであるのが好ましい。
本発明の光学フィルムは、使用環境湿度の影響による光学特性の変動が小さいという特徴を有する。例えば、使用環境湿度25℃、60%RHで測定したRthを基準として、低湿状態(25℃、10%RH)及び高湿状態(25℃、80%RH)で測定したRthとの差の絶対値を、それぞれΔRth(低湿)及びΔRth(高湿)とした場合、ΔRth(低湿)及びΔRth(高湿)はそれぞれ、60nm以下であるのが好ましく、
20nm以下であるのがより好ましい。
本発明の光学フィルムは、独立した部材として液晶表示装置に組み込んでもよいし、又直線偏光膜と一体化し、楕円偏光板として組み込んでもよい。
以下、本発明の偏光板について説明する。
[偏光板]
本発明は、本発明の光学フィルムと、偏光膜とを少なくとも有する偏光板にも関する。本発明の偏光板を液晶表示装置に組み込む際は、本発明の光学フィルムを液晶セル側にして配置するのが好ましい。また、前記第2の光学異方性層の表面と偏光膜の表面とを貼り合わせるのが好ましい。また、偏光膜の他方の面にも、セルロースアシレートフィルム等の保護フィルムが貼り合せられているのが好ましい。
《偏光膜》
偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜があり、本発明にはいずれを使用してもよい。ヨウ素系偏光膜及び染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。
《保護フィルム》
偏光膜の他方の表面に貼合される保護フィルムは、透明なポリマーフィルムが用いることが好ましい。透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。保護フィルムとしては、セルロースアシレートフィルム、及びポリオレフィンを含むポリオレフィンフィルムが好ましい。セルロースアシレートフィルムの中でも、セルローストリアセテートフィルムが好ましい。また、ポリオレフィンフィルムの中でも、環状ポリオレフィンを含むポリノルボルネンフィルムが好ましい。
保護フィルムの厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。
本発明の偏光板は、長尺状の偏光板として製造してもよい。例えば、第2の光学異方性層として、長尺状のシクロオレフィン系ポリマーフィルムを用い、その表面に、所望により配向膜形成用塗布液を塗布して配向膜を形成し、引き続き、第1の光学異方性層形成用塗布液を連続的に塗布して、乾燥により所望の配向状態とした後、光照射して配向状態を固定して第1の光学異方性層を形成して、長尺状の本発明の光学フィルムを作製し、ロール状に巻き上げる。別途、長尺状の偏光膜、及び保護フィルム用の長尺状のポリマーフィルムをロール状に巻き上げたものと、ロール・トゥー・ロールで貼り合せ、長尺状の偏光板として作製することができる。長尺状の偏光板は、例えば、ロール状に巻き上げられた状態で搬送及び保管等され、液晶表示装置に組み込まれる際に、所定の大きさに裁断される。
[液晶表示装置]
本発明の光学補償フィルム及び偏光板は、種々のモードの液晶表示装置に用いることができる。また、透過型、反射型、及び半透過型のいずれの液晶表示装置にも用いることができる。中でも、TNモード及びEBC(電界制御複屈折)モードの液晶表示装置に用いるのに適している。EBCモードの中でも、OBCモードの液晶表示装置に用いるのにより適している。本発明の液晶表示装置の一態様は、一対の本発明の偏光板と、その間に配置された液晶セルとを有する液晶表示装置である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
(実施例1)
(開環重合環状ポリオレフィンドープの調製)
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解した後、平均孔径34μmのろ紙及び平均孔径10μmの焼結金属フィルターでろ過した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
環状ポリオレフィン溶液A
―――――――――――――――――――――――――――――――――
アートンG(JSR株式会社製) 150質量部
メチレンクロライド 550質量部
エタノール 50質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
次に上記方法で調製した開環重合環状ポリオレフィン溶液を含む下記組成物を、分散機に投入し、マット剤分散液を調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
マット剤分散液
――――――――――――――――――――――――――――――――――
平均粒径16nmのシリカ粒子
(aerosil R972 日本アエロジル(株)製) 2質量部
メチレンクロライド 75質量部
エタノール 5質量部
環状ポリオレフィン溶液A 10質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
上記環状ポリオレフィン溶液を100質量部と、マット剤分散液を1.1質量とを混合し、製膜用ドープを調製した。
(第2の光学異方性層の作製)
上述のドープをバンド流延機を用いて流延した。残留溶剤量が約22質量%でバンドから剥ぎ取ったフィルムを、テンターを用いて50%の延伸率で幅方向に延伸した。その後テンター搬送からロール搬送に移行し、更に120℃から140℃で乾燥し巻き取った。できた環状ポリオレフィンフィルムの厚さは60μm、また25℃、60%RH環境下でのRe(550)が81nm、Rth(550)は60nmであった。このフィルムを真鍮製の上下電極間(アルゴンガス雰囲気)で、グロー放電処理(周波数3000Hz、4200Vの高周波数電圧を上下電極間に引加、20秒処理)して開環重合環状ポリオレフィンフィルムを作製した。フィルム表面の純水の接触角は36°から41°の間であった。接触角は協和界面科学株式会社製の接触角計CA−X型により測定した。
(配向膜の形成)
環状ポリオレフィンフィルム上に、下記の組成の塗布液を#14のワイヤーバーコーターで24mL/m2塗布した。100℃の温風で120秒乾燥した。次に、環状ポリオレフィンフィルムの長手方向(搬送方向)を0°とし、0°方向に、形成した膜にラビング処理を実施した。
(配向膜塗布液の組成)
下記の変性ポリビニルアルコール 40質量部
水 728質量部
メタノール 228質量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 2質量部
クエン酸エステル(AS3、三共化学(株)) 0.69質量部
Figure 0005394662
(第1の光学異方性層の作製)
配向膜上に、下記の組成の第1の光学異方性層塗布液を、#3.4のワイヤーバーを781回転/分でフィルムの搬送方向と同じ方向に回転させて、20m/分で搬送されている上記ロールフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。室温から100℃に連続的に加温する工程で、溶媒を乾燥させ、その後、135℃の乾燥ゾーンで、約120秒間加熱し、ディスコティック液晶化合物を配向させた。次に、100℃の乾燥ゾーンに搬送させて、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、ディスコティック液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取ってロール状の光学フィルムを得た。
──────────────────────────────────────
第1の光学異方性層塗布液組成
──────────────────────────────────────
下記のディスコティック液晶化合物(1) 41質量部
エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 4質量部
セルロースアセテートブチレート
(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製) 0.14質量部
セルロースアセテートブチレート
(CAB531−1、イーストマンケミカル社製) 0.22質量部
フルオロ脂肪族基含有ポリマー
(メガファックF780、大日本インキ製) 0.45質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 1.35質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.45質量部
メチルエチルケトン 200質量部
──────────────────────────────────────
Figure 0005394662
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450nm、550nm、及び650nmにおけるレターデーションン値をそれぞれ測定したところ、Re(550)は29nmであり、Re(450)/Re(650)は1.15であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=0.2nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=0.2nmであった。
(偏光板の作製)
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光膜を得た。
光学フィルムを1.5モル/Lで55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/Lで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し希硫酸水溶液を十分に洗い流した。最後に試料を120℃で十分に乾燥させた。
前記のように鹸化処理を行った光学フィルムを、同じく鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムと組合せて前記の偏光膜を挟むようにポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合せ偏光板を得た。ここで市販のセルロースアセテートフィルムとしてはフジタックTF80UL(富士フイルム(株)製)を用いた。このとき、偏光膜及び偏光膜両側の保護膜はロール形態で作製されているため各ロールフィルムの長手方向が平行となっており連続的に貼り合わされる。従って光学フィルムロール長手方向(フィルムの流延方向)と偏光子吸収軸とは平行な方向となった。
(TN型液晶表示装置の作製及び評価)
TN型液晶セルを使用した液晶表示装置(AL2216W、日本エイサー(株)製)に設けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに上記の作製した偏光板を、光学フィルムが液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側及びバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。このとき、観察者側の偏光板の透過軸と、バックライト側の偏光板の透過軸とが直交するように配置した。
次に、同様に画面中央での黒輝度と白輝度(正面輝度)を測定し、正面コントラストを算出した。
また、分光輝度計(TOPCON製SR−3)を用いて黒状態での色味測定を行った。評価結果を示す表中、正面色味の「○」は0.4<v'、「△」は0.35<v'<0.4、及び「×」はv'<0.35の意味であり、上下、左右色味の「○」は正面と最大色味変化方向とのΔu'v’<0.05、「△」は0.05<Δu'v’<0.1、「×」は0.1<Δu'v’の意味である。
さらに、測定機(EZ−CONTRAST)を用い、コントラスト視野角(コントラスト視野角上下、コントラスト視野角左右)測定を行った。ここでコントラスト視野角とは、白表示時の輝度と黒表示時の輝度の比が10以上あるときの角度を示す。
さらに作製した液晶表示装置について、表示環境湿度を25℃、10%RH〜25℃、80%RHまで変えたときのコントラスト視野角、色味の特性変化について測定、評価した。評価結果を示す表中、コントラスト視野角ではコントラスト10を示す角度でのコントラスト変化率が「○」は20%以下であり、「△」は20〜50%、及び「×」は50%以上の意味である。色味視野角では、正面と最大色味変化方向とのΔu'v’の変化率が「○」は30%以下であり、「△」は30〜60%であり、「×」は60%以上の意味である。
結果を表に示す。
(実施例2)
(第2の光学異方性層の作製)
「ゼオノアZF−14」(日本ゼオン(株)製、厚み100μm)を、縦一軸延伸機において、給気温度140℃、フィルム膜面温度130℃で、延伸倍率15%で縦延伸した。その後、テンター延伸機において、給気温度140℃、フィルム膜面温度130℃で延伸倍率35%で横延伸し、ロールフィルムとして巻き取ることで、二軸延伸した第2の光学異方性層を作製した。得られたフィルムの厚みは65μmであり、Re(550)は50nmであり、Rth(550)は60nmであった。
さらに、上記フィルムの表面に対してグロー放電処理を実施例1と同様に行い、配向膜及び第1の光学異方性層を実施例1と同様に作製して、光学フィルムを作製した。
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450nm、550nm、及び650nmにおけるレターデーションン値をそれぞれ測定したところ、Re(550)は30nmであり、Re(450)/Re(650)は1.15であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=0.1nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=0.3nmであった。
さらに実施例1と同様に偏光板を作製し、該偏光板を実施例1と同様にしてTN型液晶表示装置へ実装し、評価した。
(実施例3)
(第2の光学異方性層の作製)
実施例1で作製した環状ポリオレフィン作製用ドープを、バンド流延機を用いて流延した。残留溶剤量が約22質量%でバンドから剥ぎ取ったフィルムを、テンターを用いて20%の延伸率で幅方向に延伸した。その後、テンター搬送からロール搬送に移行し、更に120℃〜140℃で25%の縦延伸及び乾燥を行い巻き取った。作製した環状ポリオレフィンフィルムの厚さは60μm、また25℃、60%RH環境下でのRe(550)が3nm、Rth(550)は92nmであった。
さらにグロー放電処理及び配向膜の形成を、実施例1と同様に行った。
(第1の光学異方性層の作製)
配向膜上に、下記の組成の第1の光学異方性層塗布液を、#3.0のワイヤーバーを781回転/分でフィルムの搬送方向と同じ方向に回転させて、20m/分で搬送されている上記ロールフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。室温から100℃に連続的に加温する工程で、溶媒を乾燥させ、その後、105℃の乾燥ゾーンで、約120秒間加熱し、ディスコティック液晶化合物を配向させた。次に、80℃の乾燥ゾーンに搬送させて、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、ディスコティック液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取ってロール状の光学フィルムを得た。
──────────────────────────────────────
第1の光学異方性層塗布液組成
──────────────────────────────────────
下記のディスコティック液晶化合物(2) 41質量部
エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 4質量部
セルロースアセテートブチレート
(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製) 0.14質量部
セルロースアセテートブチレート
(CAB531−1、イーストマンケミカル社製) 0.22質量部
フルオロ脂肪族基含有ポリマー
(メガファックF780、大日本インキ製) 0.45質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 1.35質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.45質量部
メチルエチルケトン 150質量部
──────────────────────────────────────
Figure 0005394662
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450nm、550nm、及び650nmにおけるレターデーションン値をそれぞれ測定したところ、Re(550)は48nmであり、Re(450)/Re(650)は1.20であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=0.2nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=0.2nmであった。
さらに実施例1と同様に偏光板を作製し、該偏光板を実施例1と同様にしてTN型液晶表示装置へ実装し、評価した。
(実施例4)
実施例1と同様に第2の光学異方性層用のポリマーフィルムを作製し、実施例1と同様にして、該ポリマーフィルムの表面をグロー放電処理を行い、さらに配向膜を形成した。
(第1の光学異方性層の作製)
配向膜上に、下記の組成の第1の光学異方性層塗布液を、#3.0のワイヤーバーを781回転/分でフィルムの搬送方向と同じ方向に回転させて、20m/分で搬送されている上記ロールフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。室温から70℃に連続的に加温する工程で、溶媒を乾燥させ、その後、80℃の乾燥ゾーンで、約120秒間加熱し、棒状液晶化合物を配向させた。次に、50℃の乾燥ゾーンに搬送させて、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、棒状液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取ってロール状の光学フィルムを得た。
──────────────────────────────────────
第1の光学異方性層塗布液組成
──────────────────────────────────────
下記の棒状液晶化合物(1) 40質量部
下記の棒状液晶化合物(2) 60質量部
下記の空気界面側配向制御剤 0.1質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 3.0質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
メチルエチルケトン 400質量部
──────────────────────────────────────
Figure 0005394662
Figure 0005394662
Figure 0005394662
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450、550、650nmにおけるレターデーションン値を測定したところ、Re(550)は30nmであり、Re(450)/Re(650)は1.10であった。また、KOBRA 21ADHの出力値である、nx,ny,nzの序列はnx>nz>nyであった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=0.2nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=0.2nmであった。
さらに実施例1と同様に偏光板を作製し、該偏光板を実施例1と同様にしてTN型液晶表示装置へ実装し、評価した。
(実施例5)
実施例3と同様に、第2の光学異方性層用ポリマーフィルムを作製し、該ポリマーフィルムの表面をグロー放電処理し、さらに配向膜を形成した。
(第1の光学異方性層の作製)
配向膜上に、下記の組成の第1の光学異方性層用塗布液を、#3.0のワイヤーバーを781回転/分でフィルムの搬送方向と同じ方向に回転させて、20m/分で搬送されている上記ロールフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。室温から80℃に連続的に加温する工程で、溶媒を乾燥させ、その後、90℃の乾燥ゾーンで、約120秒間加熱し、棒状液晶化合物を配向させた。次に、60℃の乾燥ゾーンに搬送させて、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、棒状液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取ってロール状の光学フィルムを得た。
──────────────────────────────────────
第1の光学異方性層塗布液組成
──────────────────────────────────────
下記の棒状液晶化合物(3) 80質量部
下記の棒状液晶化合物(4) 20質量部
実施例4の空気界面側配向制御剤 0.1質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 3.0質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
メチルエチルケトン 210質量部
──────────────────────────────────────
Figure 0005394662
Figure 0005394662
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450nm、550nm、及び650nmにおけるレターデーションン値をそれぞれ測定したところ、Re(550)は47nmであり、Re(450)/Re(650)は1.21であった。また、KOBRA 21ADHの出力値である、nx,ny,nzの序列はnx>nz>nyであった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=0.2nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=0.2nmであった。
さらに実施例1と同様にして偏光板を作製し、該偏光板を実施例1と同様にしてTN型液晶表示装置へ実装し、評価した。
(実施例6)
(第2の光学異方性層の作製)
実施例1で作製した環状ポリオレフィン作製用ドープを、バンド流延機を用いて流延した。残留溶剤量が約22質量%でバンドから剥ぎ取ったフィルムを、テンターを用いて40%の延伸率で幅方向に延伸した。その後テンター搬送からロール搬送に移行し、更に120℃〜140℃で35%の縦延伸及び乾燥を行い巻き取った。作製した環状ポリオレフィンフィルムの厚さは52μm、また25℃、60%RH環境下でのRe(550)が40nm、Rth(550)は180nmであった。
さらにこの環状ポリオレフィンフィルムに対してグロー放電処理、及び配向膜の形成を実施例1と同様に行い、フィルムの長手方向(搬送方向)を0°とし、配向膜側から見て時計回りに45°の方向にラビング処理を実施した。
(第1の光学異方性層の作製)
#4.7のワイヤーバーを使用した以外は、実施例1と同様に第1の光学異方性層を作製した。
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450nm、550nm、及び650nmにおけるレターデーションン値をそれぞれ測定したところ、Re(550)は40nmであり、Re(450)/Re(650)は1.15であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=0.3nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=0.3nmであった。
さらに実施例1と同様にして、偏光板を作製した。
(ベンド配向液晶セルの作製)
ITO電極付きのガラス基板に、ポリイミド膜を配向膜として設け、配向膜にラビング処理を行った。得られた二枚のガラス基板をラビング方向が平行となる配置で向かい合わせ、セルギャップを4.1μmに設定した。セルギャップにΔn(550)が0.1396の液晶性化合物(ZLI1132、メルク社製)を注入し、ベンド配向液晶セルを作製した。
(ベンド配向モード液晶表示装置の作製及び評価)
液晶セルと前記で作製した偏光板の二枚を組み合わせて液晶表示装置を作製した。液晶セルと二枚の偏光板との配置は、偏光板の第1の光学異方性層及び液晶セルの基板が対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対向する第1の光学異方性層のラビング方向とが反平行になるように配置した。
作製した液晶表示装置をバックライト上に配置し、ベンド配向液晶セルに55Hz矩形波で電圧を印加した。電圧を調整しながら輝度計(TOPCON製BM−5)を用い、黒輝度(正面輝度)が最も小さくなる電圧を判定した。
次に、同様に画面中央での黒輝度と白輝度(正面輝度)を測定し、正面コントラストを算出した。
また、分光輝度計(TOPCON製SR−3)を用いて黒状態での色味測定を行った。
さらに、測定機(EZ−CONTRAST)を用い、コントラスト視野角(コントラスト視野角上下、コントラスト視野角左右)測定を行った。
さらに作製した液晶表示装置について、コントラスト視野角、色味、及びそれらの表示環境湿度を変えたときの特性変化について測定、評価した。結果を表に示す。
(実施例7)
(第2の光学異方性層の作製)
実施例1で作製した環状ポリオレフィン作製用ドープをバンド流延機を用いて流延した。残留溶剤量が約20質量%でバンドから剥ぎ取ったフィルムを、テンターを用いて20%の延伸率で幅方向に延伸した。その後、テンター搬送からロール搬送に移行し、更に120℃〜140℃で35%の縦延伸及び乾燥を行い巻き取った。作製した環状ポリオレフィンフィルムの厚さは115μm、また25℃、60%RH環境下でのRe(550)が39nm、Rth(550)は415nmであった。
さらにこの環状ポリオレフィンフィルムに対して、グロー放電処理、及び配向膜形成を実施例1と同様に行い、フィルムの長手方向(搬送方向)を0°とし、配向膜側から見て時計回りに45°の方向にラビング処理を実施した。
(第1の光学異方性層の作製)
#5.3のワイヤーバーを使用した以外は、実施例1と同様にして第1の光学異方性層を作製した。
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450nm、550nm、及び650nmにおけるレターデーションン値をそれぞれ測定したところ、Re(550)は45nmであり、Re(450)/Re(650)は1.15であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=0.5nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=0.5nmであった。
さらに実施例6と同様に偏光板を作製し、該偏光板を実施例6と同様にしてOCB型液晶表示装置へ実装し、評価した。
(実施例8〜14)
実施例1と同様に、第2の光学異方性層、及び配向膜を形成した。
(第1の光学異方性層の作製)
以下の組成の第1の光学異方性層用塗布液を調製し、該塗布液を用いた以外は、実施例1と同様に光学フィルムを作製した。
──────────────────────────────────────
第1の光学異方性層塗布液組成
──────────────────────────────────────
下記に示すディスコティック液晶化合物(A) 40.5質量部
下記に示すディスコティック液晶化合物(B) 4.5質量部
下記に示す空気界面配向制御剤 0.45質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 1.35質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.45質量部
メチルエチルケトン 200質量部
──────────────────────────────────────
各塗布液の調製に用いたディスコティック液晶化合物(A)及び(B)は、以下の通りである。
Figure 0005394662
Figure 0005394662
Figure 0005394662
さらに実施例1と同様に偏光板を作製し、該偏光板をTN型液晶表示装置へ実装し、評価した。
(比較例1)
(第2の光学異方性層の作製)
(セルロースアセテート溶液の調製)
下記表に示す組成物をミキシングタンクに投入し、30℃に加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、内層用及び外層用のセルロースアセテート溶液(ドープ)を調製した。
Figure 0005394662
Figure 0005394662
得られた内層用ドープ、及び外層用ドープを、三層共流延ダイを用いて、0℃に冷却したドラム上に流延した。残留溶剤量が70質量%のフィルムをドラムから剥ぎ取り、両端をピンテンターにて固定して搬送方向のドロー比を110%として搬送しながら80℃で乾燥させ、残留溶剤量が10%となったところで、110℃で乾燥させた。その後、140℃の温度で30分乾燥し、残留溶剤が0.3質量%のセルロースアセテートフィルム(外層:3μm、内層:74μm、外層:3μm)を製造した。
得られたセルロースアセテートの幅は1340mmであり、厚さは、80μmであった。KOBRA 21ADHを用いて、25℃、60%RH環境下でのRe(550)は4nmであり、Rth(550)は92nmであった。
作製した第2の光学異方性層の一方の面に、1.5mol/Lの水酸化カリウムのイソプロピルアルコール溶液を25mL/m2塗布し、25℃で5秒間放置した後、流水で10秒洗浄し、25℃の空気を吹き付けることでフィルムの表面を乾燥した。このようにして、第2の光学異方性層の一方の表面のみを鹸化した。
(配向膜の形成)
第2の光学異方性層の鹸化処理した面に、実施例1で使用した配向膜用塗布液を#14のワイヤーバーコーターで24mL/m2塗布した。100℃の温風で120秒乾燥した。次に、セルロースアセテートフィルムの長手方向(搬送方向)を0°とし、0°方向に、形成した膜にラビング処理を実施し、配向膜を作製した。
(第1の光学異方性層の作製)
実施例1と同様にして、第1の光学異方性層を作製した。
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450nm、550nm、及び650nmにおけるレターデーションン値をそれぞれ測定したところ、Re(550)は29nmであり、Re(450)/Re(650)は1.15であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=22nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=12nmであった。
さらに実施例1と同様にして偏光板を作製し、該偏光板を実施例1と同様にしてTN型液晶表示装置へ実装し、評価した。
(比較例2)
実施例3と同様に第2の光学異方性層用のポリマーフィルムを作製し、該ポリマーフィルムに対してグロー放電処理、及び配向膜の形成を行った。
(第1の光学異方性層の作製)
配向膜上に、上記ディスコティック液晶化合物(3)を41.01質量部、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06質量部、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)0.35質量部、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)1.35質量部、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45質量部を、102質量部のメチルエチルケトンに溶解した塗布液に、フルオロ脂肪族基含有共重合体(メガファックF780 大日本インキ(株)製)を0.1質量部加えて、塗布液を調製した。
上記の組成の第1の光学異方性層塗布液を、#3.0のワイヤーバーを781回転/分でフィルムの搬送方向と同じ方向に回転させて、20m/分で搬送されている上記ロールフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。室温から100℃に連続的に加温する工程で、溶媒を乾燥させ、その後、125℃の乾燥ゾーンで、約120秒間加熱し、ディスコティック液晶化合物を配向させた。次に、95℃の乾燥ゾーンに搬送させて、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、ディスコティック液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取ってロール状の光学フィルムを得た。
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450、550、650nmにおけるレターデーションン値を測定したところ、Re(550)は30nmであり、Re(450)/Re(650)は1.27であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=0.2nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=0.2nmであった。
さらに実施例1と同様にして偏光板を作製し、該偏光板を実施例1と同様にしてTN型液晶表示装置へ実装し、評価した。
(比較例3)
(第2の光学異方性層の作製)
「ゼオノアZF−14」(日本ゼオン(株)製、厚み100μm)を、縦一軸延伸機において、給気温度140℃、フィルム膜面温度130℃で、延伸倍率30%で縦延伸した。その後、テンター延伸機において、給気温度140℃、フィルム膜面温度130℃で延伸倍率35%で横延伸し、ロールフィルムとして巻き取ることで、二軸延伸した第2の光学異方性層を作製した。得られたフィルムの厚みは60μmであり、Re(550)は1nmであり、Rth(550)は90nmであった。
このフィルムに対して、実施例1と同様に、グロー放電処理、及び配向膜形成を行った。
さらに、比較例2と同様に、第1の光学異方性層を形成した。
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450、550、650nmにおけるレターデーションン値を測定したところ、Re(550)は30nmであり、Re(450)/Re(650)は1.27であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=0.1nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=0.3nmであった。
さらに実施例1と同様にして偏光板を作製し、該偏光板をTN型液晶表示装置へ実装して、評価した。
(比較例4)
比較例1と同様に第2の光学異方性層を形成し、鹸化処理、及び配向膜形成を行った。
#5.0のワイヤーバーを使用した以外は、比較例2と同様にして第1の光学異方性層を形成した。
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450、550、650nmにおけるレターデーションン値を測定したところ、Re(550)は49nmであり、Re(450)/Re(650)は1.27であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=22nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=12nmであった。
さらに実施例1と同様にして偏光板を作製し、該偏光板をTN型液晶表示装置へ実装し、評価した。
(比較例5)
比較例1と同様にして第2の光学異方性層用ポリマーフィルムを作製し、鹸化処理、配向膜形成を行った。
(第1の光学異方性層の作製)
配向膜上に、下記の組成の第1の光学異方性層塗布液を、#3.0のワイヤーバーを781回転/分でフィルムの搬送方向と同じ方向に回転させて、20m/分で搬送されている上記ロールフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。室温から80℃に連続的に加温する工程で、溶媒を乾燥させ、その後、100℃の乾燥ゾーンで、約120秒間加熱し、棒状液晶化合物を配向させた。次に、70℃の乾燥ゾーンに搬送させて、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、棒状液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取ってロール状の光学フィルムを得た。
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第1の光学異方性層塗布液組成
──────────────────────────────────────
下記の棒状液晶化合物(5) 100質量部
実施例4の空気界面側配向制御剤 3.0質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 3.0質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
メチルエチルケトン 400質量部
──────────────────────────────────────
Figure 0005394662
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450、550、650nmにおけるレターデーションン値を測定したところ、Re(550)は7nmであり、Re(450)/Re(650)は1.28であった。また、KOBRA 21ADHの出力値である、nx,ny,nzの序列はnz>nx>nyであった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=22nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=12nmであった。
さらに実施例1と同様にして偏光板を作製し、該偏光板をTN型液晶表示装置へ実装して、評価した。
(比較例6)
(第2の光学異方性層の作製)
(セルロースアセテート溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
(セルロースアセテート溶液組成)
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルフォスフェート 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート 3.9質量部
メチレンクロライド 300質量部
メタノール 45質量部
(レターデーションン上昇剤溶液の調製)
別のミキシングタンクに、酢化度60.9%のセルロースアセテート(リンター)4質量部、下記レターデーションン上昇剤25質量部、シリカ微粒子(平均粒子サイズ:20nm)0.5質量部、メチレンクロライド80質量部及びメタノール20質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーションン上昇剤溶液を調製した。
Figure 0005394662
セルロースアセテート溶液470質量部に、レターデーションン上昇剤溶液18.5質量部を混合し、十分に攪拌してドープを調製した。レターデーションン上昇剤のセルロースアセテートに対する質量比は3.5質量%であった。
その後、残留溶剤量が35質量%のフィルムをバンドから剥離した後、140℃の温度で、フィルムのテンターを用いて38%の延伸倍率で横延伸した後、クリップを外して130℃で45秒間乾燥させ、第2の光学異方性層としてのセルロースアセテートフィルムを製造した。製造された第2の光学異方性層の残留溶剤量は0.2質量%であり、膜厚は88μmであった。KOBRA 21ADHを用いて、25℃、60%RH環境下でのRe(550)は38nmであり、Rth(550)は176nmであった。
比較例1と同様に鹸化処理した後、配向膜を形成した。ラビング処理は実施例6と同様に45°方向に行った。
#4.2のワイヤーバーを使用した以外は、比較例2と同様にして第1の光学異方性層を作製した。
(光学特性の測定)
作製した第1の光学異方性層をKOBRA 21ADHを用いて、波長450nm、550nm、及び650nmにおけるレターデーションン値をそれぞれ測定したところ、Re(550)は43nmであり、Re(450)/Re(650)は1.27であった。
第1の光学異方性層と第2の光学異方性層との積層体である光学フィルムのレターデーションンを25℃、60%RHを基準の環境として測定し、さらに低湿状態(25℃、10%RH)、及び高湿状態(25℃、80%RH)でも測定した。標準環境と低湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(低湿)=22nmであり、標準環境と高湿環境とのRthの差の絶対値ΔRth(高湿)=12nmであった。
さらに実施例6と同様にして偏光板を作製し、該偏光板をOCB型液晶表示装置へ実装し、評価した。
TNモード液晶表示装置の評価結果を表、表、および表に、ならびにOCBモード液晶表示装置の評価結果を表に示す。
Figure 0005394662
*1 Re(450)/Re(650)
*2 DLC:ディスコティック液晶化合物 RLC:棒状液晶化合物
*3 nx≧nz>ny
*4 ARTON及びZEONOR:環状ポリオレフィン系ポリマーの商品名
*5 Rth(550)/Re(550)
但し、実施例1〜3、5は参考例である。
Figure 0005394662
*1 Re(450)/Re(650)
*2 DLC:ディスコティック液晶化合物 RLC:棒状液晶化合物
*3 nx≧nz>ny
*4 ARTON及びZEONOR:環状ポリオレフィン系ポリマーの商品名
TAC:セルローストリアセテート
*5 Rth(550)/Re(550)
Figure 0005394662
*1 Re(450)/Re(650)
*2 DLC:ディスコティック液晶化合物
*3 nx≧nz>ny
*4 ARTON:環状ポリオレフィン系ポリマーの商品名
TAC:セルローストリアセテート
Rth(550)/Re(550)
Figure 0005394662
*1 Re(450)/Re(650)
*2 DLC:ディスコティック液晶化合物
*3 nx≧nz>ny
*4 ARTON:環状ポリオレフィン系ポリマーの商品名
*5 Rth(550)/Re(550)
TNモード液晶表示装置の評価結果を表3、表4及び表に、ならびにOCBモード液晶表示装置の評価結果を表に示す。
表に示した結果から、TNモードの液晶表示装置の実施例1〜5、8〜14、ならびにOCBモードの液晶表示装置の実施例6及び7はいずれも、正面方向のコントラストが高く、かつ上下・左右方向において広いコントラスト視野角を示した。また、視野角に依存した色味変化もなかった、もしくはほとんどなかった。さらに、これらの特性は、環境湿度の変動に影響されず、維持されることも確認できた。
また、第1の光学異方性層の作製に用いられた液晶化合物が棒状液晶である実施例4及び5は、第1の光学異方性層が数式(2)を満足しているので、広いコントラスト視野角となっている。
また、数式(3)を満足する第2の光学異方性層は、いわゆる二軸性の光学異方性層であり、従来のTNモードの液晶表示装置に光学補償フィルムとして用いられていた光学異方性層とは異なる特性の光学異方性層である。かかる二軸性の光学異方性層を第2の光学異方性層として利用することで、左右の色味が改善されることが理解できる。
従来、コントラスト視野角の改善、視野角に依存した色味付きの解消、及び環境湿度に依存したそれら視野角特性の変動の軽減のすべてを両立できるような光学フィルムは得られていなかったが、上記実施例の光学フィルムを用いることにより、それらを全て両立できる。
一方、TNモードの液晶表示装置の比較例1〜5、ならびにOCBモードの液晶表示装置の比較例6は、第1の光学異方性層が数式(1)を満足していないか、及び/又は第2の光学異方性層が環状ポリオレフィン系ポリマーを含んでいないため、コントラスト又は色味付きの点で視野角特性が劣っている、及び/又はその特性が環境湿度に影響されて変動することが理解できる。

Claims (3)

  1. 液晶セルと、偏光膜と、光学フィルムとを有し、前記液晶セルが、TN方式であり、前記光学フィルムが、棒状液晶化合物を少なくとも二種含む組成物から形成された第1の光学異方性層、及びシクロオレフィン系ホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一種を含む第2の光学異方性層を有、前記第1の光学異方性層に含まれる二種類の棒状液晶化合物が一般式(I)で表される化合物と一般式(II)で表される化合物であり、前記第1の光学異方性層が以下の数式(1)を満たし、前記第2の光学異方性層が式(3)を満たすことを特徴とする液晶表示装置
    (1) Re(450)/Re(650)<1.25
    Re(λ)は、波長λ(nm)における面内レターデーションン値(単位:nm)である。
    (3) 0.5<Rth(550)/Re(550)<1.5
    Rth(λ)は、波長λ(nm)における厚み方向レターデーション値(単位:nm)である;
    Figure 0005394662
    式中、A及びBはそれぞれ、芳香族もしくは脂肪族炭化水素環、又はヘテロ環の基を表し;R1〜R4はそれぞれ、置換もしくは無置換の、C1〜12のアルキレン基、又はC1〜12のアルキレン鎖を含むアルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基もしくはアルコキシカルボニルオキシ基を表し;Ra、Rb及びRcはそれぞれ置換基を表し;x、y及びzはそれぞれ、1〜4の整数を表す。
  2. 前記第1の光学異方性層において、該棒状液晶化合物の分子がハイブリッド配向状態に固定され、且つ該第1の光学異方性層の平均的な屈折率が以下の数式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置
    (2) nx≧nz>ny
    nx及びnyは面内屈折率であり、nzは厚み方向の屈折率である。
  3. 前記第2の光学異方性層が、以下の数式(4)を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置
    (4) 4<Rth(550)/Re(550)<12
    Rth(λ)は、波長λ(nm)における厚み方向レターデーション値(単位:nm)である。


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