JP5390241B2 - 注射練習器及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、外部から観察される血管の状態がより人体のそれに近似する注射練習器及びその製造方法に関する。
この種の注射練習器には提案例が種々ある。
例えば、特許文献1のそれは、「血管注射を練習するための器具であって、弾性体を素材とし、表層部内に複数の血管模倣弾性チューブが埋設された模倣上腕体と、血管模倣弾性チューブ内への注射針の刺入位置の正誤の判定表示部とを備え、
前記模倣上腕体は、血管模倣弾性チューブに注射針を刺入する位置を上面に示した刺入部と、前記刺入部に近接した位置で弾性チューブに刺入された注射針を感知する感知機構と、弾性チューブの下方に埋設され、チューブを突貫した注射針を受止めるためのストップ板とを有し、
前記判定表示部は、弾性チューブ内の注射針を感知機構が感知したときに点灯するランプを盤体に設けた血管注射練習器」である。
この血管注射練習器は、模倣上腕体に構成されているため、若干、実際の腕に注射をするような感覚を持って注射の練習ができる利点はある。しかし、注射針を刺入れる部位が刺入部に限定され、しかもこの部位が腕の上面に表示されており、適切な注射針の刺入部を探すという注射の練習にとって重要と思われる練習ができないようになっている。また注射針の刺入を表示された部位にのみ行うことになっているため、繰り返しの使用回数が限定される問題もある。更にこの血管注射練習器では、血管模倣弾性チューブは、弾性体で構成された模倣上腕体に埋設されているだけであるので、外部から観察される血管の状態が不自然であり、たとえ、前記のように、注射針の刺入位置が決まっていてその部位にしか注射針を刺入ることができないとしても、その部位を血管を探しながら見出す練習をすることができれば、好ましいが、それもできない。
特許文献2は、装着型注射採血手技練習模型に関するものであるが、これは、「人体の皮膚を模擬した軟質の薄皮状部材と、該薄皮状部材の一方の面に配設された皮下組織若しくは筋肉組織を模擬した軟質の肉厚部材とその下部の保護部材からなる帯状の装着型注射採血手技練習模型であって、前記肉厚部材中に血管を模擬した人体注射採血部位模擬部をを埋設すると共に、その両端部に人体または人体模型の所要部位に着脱自在に装着するための取付部とを備えた装着型注射採血手技練習模型」である。
この装着型注射採血手技練習模型は、皮膚を模擬した薄皮状部材や皮下組織若しくは筋肉組織を模擬した軟質の肉厚部材が構成され、該肉厚部材内に模擬血管を配したものであるため、静脈注射、皮下注射、或いは筋肉注射の練習のために注射針を刺入た場合に、各々の刺入感覚を習得するのに有効な面があるように思われる。しかし、血管は、単に皮下組織又は筋肉組織を構成する肉厚部材内に埋設されているに過ぎないので、血管の状態が必ずしも自然ではなく、例えば、静脈注射の練習に際して、血管の適切な位置を探して刺すような練習はできない。
特許文献3は、注射練習器具に関するものであり、「枠体内に弾性チューブよりなる模擬血管を配置し、前記模擬血管を模擬筋肉層で覆った注射練習器具において、前記模擬筋肉層が、前記枠体の底部に配置したポリウレタンゲル材製の下層模擬筋肉層と、ポリウレタン材製の袋状体内にポリウレタンゲル材製の充填物を充填してなる上層模擬筋肉層とよりなり、前記下層模擬筋肉層と前記上層模擬筋肉層との間に前記模擬血管を配置した注射練習器具」である。
この注射練習器具によれば、皮下の深い位置に位置する血管に関しては、実際の人体に近い感触を持った注射の練習が可能かも知れないが、皮下の浅い位置に位置する血管とは相当異なる状態であり、そのような場合の練習には全く不適であるように思われる。
実公平5−14293号公報 実用新案登録第2541332号公報 特開2007−206379号公報
本発明は、繰り返し使用に耐えると共に、皮下の血管への注射の練習に際して、人体のそれに近似し、同様の感触を持って練習可能な注射練習器及びその製造方法を提供することを解決の課題とする。
本発明の1は、高弾力性層及び該高弾力性層の一面に接合した低弾力性層からなる基材と、該基材中に埋め込まれ、両端が該基材の端部から突出し、かつ周側の該高弾力性層に接する部位が該高弾力性層の弾力で該低弾力性層側に押され、その周側の反対側の部位がこれに接する低弾力性層の部位の全部又は一部を該低弾力性層の外面が膨出状態になるように押すべく配された模擬血管用チューブと、で構成した注射練習器である。
本発明の2は、本発明の1の注射練習器に於いて、前記高弾力性層をゴム硬度35〜60度のゴム材で構成し、前記低弾力性層をゴム硬度10〜30度のゴム材で構成したものである。
本発明の3は、高弾力性層を構成する高弾力ゴムシートの上に剛体の芯材を貫通させた一以上の模擬血管用チューブを載置し、該模擬血管用チューブを、これらが該高弾力ゴムシート中に沈んだ状態になるように、該芯材で該高弾力ゴムシートに押し付け、その状態を保持しつつ、該高弾力ゴムシート及び該模擬血管用チューブの上に、それらと接合状態になるように、ゴム生成材を配し、引き続いて該ゴム生成材をゴム化して低弾力性層を構成する低弾力ゴムシートを形成し、その後、前記芯材を抜き取ることにより、前記高弾力性層を構成する高弾力ゴムシートの弾力により該模擬血管用チューブを低弾力性層を構成する低弾力ゴムシート側に押し出させることにより、該低弾力性層を構成する低弾力ゴムシートの該模擬血管用チューブの位置する部位に対応する外面の全部又は一部を膨出状態とするようにして本発明の1の注射練習器を製造する、注射練習器の製造方法である。
本発明の4は、本発明の3の注射練習器の製造方法に於いて、前記高弾力性層を構成する高弾力ゴムシートとして、ゴム硬度が35〜60度で、四辺形の加硫済のシリコンゴムシートを採用し、該加硫済みシリコンゴムシートを平面視四辺形の成形型の中に配置し、
前記模擬血管用チューブとして、一以上のシリコンゴムチューブを採用し、該シリコンゴムチューブを、各々金属製の芯材を貫通させた上で、前記高弾力のシリコンゴムシート上に押し付け状態に配置して、該シリコンゴムチューブを該高弾力のシリコンゴムシートに沈んだ状態にし、
前記ゴム生成材として、未加硫のシリコンゴム材を採用し、該未加硫のシリコンゴム材を、前記高弾力性層を構成する高弾力のシリコンゴムシート及びその上に配したシリコンゴムチューブ上に配した上で、該シリコンゴム材をその上方から加圧しながら加熱して低弾力性層を構成すべくゴム硬度10〜30度の低弾力のシリコンゴムシート化し、その後、前記シリコンゴムチューブから前記金属製の芯材を抜き取り、前記高弾力性層を構成する高弾力のシリコンゴムシートの弾力で該シリコンゴムチューブを押し出させることにより、該シリコンゴムチューブの位置する部位に対応する低弾力性層を構成する低弾力のシリコンゴムシートの外面の全部又は一部を膨出状態とさせるものである。
本発明の1の注射練習器によれば、その模擬血管用チューブを模擬血液の循環供給装置に接続して血管注射、即ち、静脈内注射又は点滴静脈内注射等の練習に使用すれば、模擬血管用チューブは、それが位置する部位に対応する低弾力性層の外面の全部又は一部を実際の血管と同様に浮き出させているものであるので、その練習の際には、基材の表面の浮き出し状態から血管の位置を探ってそこに注射針を刺す等により、実際に注射を行う場合に近似する極めて有効な静脈内注射等の血管注射の練習が可能になる。なお、模擬血管用チューブの下方に高弾力性層が位置するため、血管注射の練習の際に、誤って模擬血管用チューブを突き抜けてしまった場合には、下方の高弾力性層に刺さった感触が人体で誤って血管を突き抜けた場合と同様の感触となるため、そのような感触を学習できる利点もある。また、以上のような血管注射の練習の他、皮下注射、筋肉内注射等の練習も他の部位を利用して不都合なく行えるものである。
また本発明の1の注射練習器は、その構成上、以上のような人の組織と近似する構成を、簡易に作成し得るようになっているものでもある。
なお、前記模擬血液の循環供給装置は、例えば、模擬血液を入れておく模擬血液タンクと、該模擬血液タンク中の模擬血液を流動循環させるべく、該模擬血液タンクと模擬血管用チューブとを接続するための供給用チューブと、該模擬血液タンク中の模擬血液を、該模擬血液タンク、供給用チューブ、模擬血管用チューブ、供給用チューブ、該模擬血液タンクと循環させるポンプ装置とで構成した装置である。
本発明の2の注射練習器によれば、注射の練習の際に、注射針で刺した感触が実際に人の身体に刺した場合と同様に感じられる利点がある。
本発明の3及び4の注射練習器の製造方法によれば、いずれも、該注射練習器を、必要に応じて、かつ極めて容易に皮膚の表面に血管が浮き出た状態になるように作成することができる。
(a)は実施例の注射練習器の平面図、(b)は(a)を右側から見た図、(c)は正面図、(d)は(c)の正面図の拡大図。 成形型に高弾力性層を構成する高弾力のシリコンゴムシートを装入敷設し、その上に金属の芯材を貫通させた模擬血管用のシリコンゴムチューブを押し付け配置した状態を示す平面図。 (a)は成形型に高弾力性層を構成するシリコンゴムシートを装入しようとしている状態を示した断面説明図、(b)は成形型に高弾力性層を構成するシリコンゴムシートを装入敷設した状態を示す断面説明図、(c)は金属製の芯材を貫通させた模擬血管用シリコンゴムチューブを高弾力性層を構成するシリコンゴムシート上に載せると共に下方に押し付け、更にその上に未加硫のシリコンゴム材を配した状態を示した断面説明図、(d)はその上に上型を配して加熱加圧している状態を示す断面図、(e)は(d)の直交方向の断面説明図。
本発明の注射練習器は、基本的に、高弾力性層及びこれに接合した低弾力性層で構成した基材と、該基材の低弾力性層側に、その周側の一部が高弾力性層の境界面に圧接した状態となるように、埋め込んだ模擬血管用チューブとで構成したものである。
前記基材を構成する高弾力性層及び低弾力性層は、いずれも弾力性を備え、かつ注射針で刺すことのできる種々の材料で構成することができる。例えば、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系ゴム、低密度ポリエチレン、ブチルゴム、或いはポリエステルポリウレタン、ポリウレタン、シリコンゴム等の合成ゴム類、若しくは天然ゴム等を採用することができる。
前記高弾力性層は、以上のように種々のゴム類で構成することができるが、そのゴム硬度は、35〜60度程度とするのが適当であり、前記低弾力性層は10〜30度程度とするのが適当である。
以上の高弾力性層及び低弾力性層で構成される基材は、種々のサイズに構成することが可能であるが、例えば、縦:横:厚さ=80〜120:60〜100:7〜10(mm)程度の板状に構成するのが使用上好都合である。高弾力性層及び低弾力性層の厚さは、ほぼ同程度とするのが適当である。もっとも基材は、前記のように、これらのサイズに限定される訳ではない。また、特に、低弾力性層は、全体に厚さが均一である必要はない。かえって厚さを必要に応じて位置毎に変えることにより、実際の人の腕や脚部の状態に近似する状態を作成し得、注射の練習に好適となる場合もある。
前記模擬血管用チューブは、これも、前記基材と同様の材質のゴム類で構成されたチューブ類を採用することができる。その径は、人の腕や脚部又は注射をする可能性のある他の部位に位置する血管のそれに対応したものとするのが適当である。具体的には、1〜10mm程度の径が適当である。2〜7mm程度がより好ましい。該模擬血管用チューブは、前記基材に一以上を埋め込むものであるが、その本数は限定されない。また埋め込む複数の模擬血管用チューブの径が全部同一である必要もない。かえって全て異なっている方が練習上都合が良い場合もある。なお、前記のように、該模擬血管用チューブの両端は、いずれも前記基材の端部(辺)から露出しているものとする。該模擬血管用チューブの両端は、基材の相互に平行な端部(辺)ばかりでなく、相互に隣接する端部(辺)から突出するように構成しても良い。
また該模擬血管用チューブは、前記したように、基材の低弾力性層側に埋め込むものであるが、その周側の一部を高弾力性層の境界面に圧接状態とした上で埋め込むこととする。高弾力性層の弾力によって該模擬血管用チューブを低弾力性層側に押し戻す作用を生じさせる趣旨である。これによって該模擬血管用チューブは、その高弾力性層と反対側付近の周側(外側周側)で低弾力性層のこれに接する部位を該高弾力性層と反対側方向に押す作用を生じ、低弾力性層の該模擬血管用チューブの外側周側に接する部位が薄い場合は、容易にその部位の外面が膨出し、血管が浮き出たような態様となる。厚い場合は、膨出の度合いが小さくなる。従って該低弾力性層の厚さを部位毎に種々に変えておくことにより、埋め込まれた模擬血管用チューブの外面側の膨出程度を種々異なった状態とすることができる。
このような本発明の模擬血管用チューブは、例えば、高弾力性層を構成する高弾力ゴムシートの上に剛体の芯材を貫通させた一以上の模擬血管用チューブを載置し、該模擬血管用チューブを、これらが該高弾力ゴムシート中に沈んだ状態になるように、該芯材で該高弾力ゴムシートに押し付け、その状態を保持しつつ、該高弾力ゴムシート及び該模擬血管用チューブの上に、それらと接合状態になるように、ゴム生成材を配し、引き続いて該ゴム生成材をゴム化して低弾力性層を構成する低弾力ゴムシートを形成し、その後、前記芯材を抜き取ることにより、前記高弾力性層を構成する高弾力ゴムシートの弾力により該模擬血管用チューブを低弾力性層を構成する低弾力ゴムシート側に押し出させ、該低弾力性層を構成する低弾力ゴムシートの該模擬血管用チューブの位置する部位に対応する外面の全部又は一部を膨出状態とする。本発明の注射練習器は、このようにして血管を浮き出させた状態に構成することができる。
前記高弾力ゴムシートとして、云うまでもなく、前記エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系ゴム、低密度ポリエチレン、ブチルゴム、或いはポリエステルポリウレタン、ポリウレタン、シリコンゴム等の合成ゴム類、若しくは天然ゴム等を採用することができる。またそのゴム硬度は、35〜60度程度が適当である。
該高弾力ゴムシートとして前記サイズの板状のそれを採用し、これを、対応する寸法形状の、平面視四辺形の成形型に装入して敷設状態にし、その上に、金属棒等の剛体の芯材を貫通させた一以上の模擬血管用チューブを載置する。更に該芯材を利用して該模擬血管用チューブを該高弾力ゴムシートに押し付け、これらを該高弾力ゴムシートに若干弾力的に沈み込んだ状態にし、その状態を保持する。
その後、前記したように、該高弾力ゴムシート及び該模擬血管用チューブの上に、それらと接合状態になるように、ゴム生成材を配し、引き続いて該ゴム生成材をゴム化して低弾力性層となる低弾力ゴムシートを形成する。該ゴム生成材は、当然、該高弾力ゴムシート及び該模擬血管用チューブと良好に接合できるそれを採用する。多くの場合は同一素材を採用するのが適当である。
前記したように、この後は、前記芯材を抜き取ることにより、前記高弾力ゴムシートの弾力により該模擬血管用チューブを該低弾力ゴムシート側に押し出させる。こうしてそれらの模擬血管用チューブに、その位置する部位に対応する低弾力ゴムシートの部位を押圧させる。前記成形型の上型の内面の形状を種々設定することにより、該低弾力ゴムシートの厚さを位置によって異なるものに構成することが可能であり、そうすることにより、厚さの薄い部位では、その外面が、該模擬血管用チューブに押されて大きく膨出する状態となり、厚い部位では、小さく膨出することになる。
なお、前記低弾力ゴムシートのゴム硬度は、10〜30度程度とする。
このようにして製造することのできるこの発明の注射練習器によれば、その模擬血管用チューブを模擬血液の循環供給装置に接続して静脈内注射、点滴静脈内注射、或いは、採血の練習に使用するとすれば、模擬血管用チューブは、それが位置する部位に対応する低弾力性層の外面の全部又は一部を実際の血管と同様に膨出させているので、注射の練習の際は、基材の表面の膨出状態から血管の位置を探ってそこに注射針を刺す等により、実際に注射を行う場合に近似する極めて有効な血管注射の練習が可能になる。また血管の位置に限らず種々な部位に用いて、皮下注射、筋肉内注射等の他の注射の練習も有用に行うことができる。
またこの発明の注射練習器によれば、その構成上、以上のように、皮膚の表面に血管が浮き出た状態の構成を容易に作成することができるものでもある。
なお、前記模擬血液の循環供給装置は、例えば、模擬血液を入れておく模擬血液タンクと、該模擬血液タンク中の模擬血液を流動循環させるべく、該模擬血液タンクと模擬血管用チューブとを接続するための供給用チューブと、該模擬血液タンク中の模擬血液を、該模擬血液タンク、供給用チューブ、模擬血管用チューブ、供給用チューブ、該模擬血液タンクと循環させるポンプ装置とで構成した装置である。勿論これ以外の構成の装置を使用することもできる。
また本発明の注射練習器によれば、人の組織と近似する構成を簡易に作成し得るものでもあり、注射の練習の際に、注射針で刺した感触が実際に人の身体に刺した場合と同様に感じられる利点がある。
この実施例の注射練習器は、図1(a)〜(d)に示すように、高弾力性層を構成する下層の高弾力シリコンゴムシート1と、その上面に接合状態に配した低弾力性層を構成する上層の低弾力シリコンゴムシート2と、低弾力シリコンゴムシート2に埋め込んだ大径の模擬血管用チューブ3a及び小径の模擬血管チューブ3bとで構成したものである。高弾力シリコンゴムシート1と低弾力シリコンゴムシート2とは基材4を構成するものである。また大径及び小径の模擬血管用チューブ3a、3bも、同様にシリコンゴムで成形したチューブ部材である。
なお、この実施例では、高弾力シリコンゴムシート1のゴム硬度は40度であり、その厚さは約4mmである。低弾力シリコンゴムシート2のゴム硬度は20度であり、その厚さは、後述するように、位置によって異なるものとした。厚さの異なる領域は4区画に分かれ、最も厚いのは、大径の模擬血管用チューブ3aの位置する領域の内の約半分の領域A1で、厚さは約4mm、これより少し薄いのは他の半分の領域A2で、厚さは約3mmである。小径の模擬血管用チューブ3bの位置する領域の内、厚さの厚い半分の領域A3 が前記大径の模擬血管用チューブ3aの位置する厚みの薄い領域A2 とほぼ同じ厚さの約3mm、他の半分の領域A4 は約2mmである。前記基材4の平面寸法は、縦:100mm、横:75mmである。また大径の模擬血管用チューブ3aの外径は4mmであり、小径の模擬血管用チューブの外径は3mmである。
前記高弾力性層を構成する高弾力シリコンゴムシート1及び低弾力シリコンゴムシート2とは、前記のように、接合状態で基材4を構成し、全体として、同図に示すように、長方形の板材状であり、上層の低弾力シリコンゴムシート2は、前記のように、4領域に区画され、前記のように厚さが異なっている。領域A1 は、大径の模擬血管用チューブ3aの埋設領域の半分ほどであるが、図1(a)〜(d)に示すように、ここに位置する該模擬血管用チューブ3aが低弾力シリコンゴムシート2の対応する部位を極めて僅かに膨出させる程度となっており、領域A2 は、残りの半分ほどの埋設領域であるが、同図に示すように、ここに位置する模擬血管用チューブ3aは低弾力シリコンゴムシート2の対応する部位を比較的大きく膨出させる状態となっている。また領域A3 は、小径の模擬血管用チューブ3bの埋設領域の半分ほどであるが、図1(a)〜(d)に示すように、ここに位置する該模擬血管用チューブ3bは低弾力シリコンゴムシート2の対応する部位を極めて僅かに膨出させる状態となっており、領域A4 は、残りの半分ほどの埋設領域であるが、同図に示すように、ここに位置する模擬血管用チューブ3bは低弾力シリコンゴムシート2の対応する部位を比較的大きく膨出させる状態となっている。
この実施例の注射練習器は、次のようにして製造することができる。
図2及び図3(a)〜(e)に示すように、平面から見た縦横の内法寸法が、縦:100mm、横:75mmであり、内法で高さが12mmの下型k1及び上面高さを規制する上型k2からなる成形型kを用意する。なお上型k2の成形面である内部下面は、これを、下型k1上にセットした状態で、前記大径の模擬血管用チューブ3aの埋設領域の約半分の領域A1に対応する面が、その下方に約8mmの高さを残すように構成し、前記領域A2及びA3に対応する面が、その下方に約7mmの高さを残すように構成し、更に前記領域A4に対応する面が6mmの高さを残すように構成してあるものである。
以上の成形型kの下型k1内に、図3(a)、(b)に示すように、まず高弾力性層を構成する高弾力ゴムシートとしてゴム硬度が40度の高弾力シリコンゴムシート1を装入敷設する。前記したように、この高弾力シリコンゴムシート1は、厚さが4mmで、平面寸法は、縦:横=100mm:75mmである。加硫済みで上記のようにゴム硬度を40度に設定してある。
次いで、前記大径及び小径の模擬血管用チューブ3a、3bを金属製の芯材s1、s2を貫通させた上で、図2及び図3(c)に示すように、前記高弾力シリコンゴムシート1上に圧接状態に配置する。前記したように、これらの模擬血管用チューブ3a、3bは、前者が外径4mmのシリコンゴムチューブであり、後者が外径3mmのシリコンゴムチューブである。芯材s1、s2は、それぞれ対応する径をもった金属棒であり、前者は直線状の棒体であり、後者は、特に図2から理解されるように、途中で僅かに屈曲(約5度)してあるものである。
前記圧接は、図3(c)、(d)に示すように、両模擬血管用チューブ3a、3bが該高弾力シリコンゴムシート1中にその上面から1mmを越える程度沈み込むように行う。該模擬血管用チューブ3a、3bをそのように沈み込ませたら、その状態を、該心材s1、s2を図示しない保持手段でその状態に保持することで、維持する。
その後、ゴム生成材として、未加硫のシリコンゴム材12を採用し、図3(c)に示すように、該未加硫のシリコンゴム材12を、前記高弾力性層を構成する高弾力シリコンゴムシート1及びその上に配したシリコンゴムチューブである模擬血管用チューブ3a、3b上に配した上で、図3(d)に示すように、前記下型k1上に前記上型k2をセットし、該シリコンゴム材12の上面を加圧成形しながら該上型k2に構成してある図示しない加熱手段を動作させる。
上記加圧成形及び加熱により、該シリコンゴム材12は低弾力シリコンゴムシート2に変換され、同時に高弾力シリコンゴムシート1とも一体となって基材4を構成し、かつこれも同時に模擬血管用チューブ3a、3bもこれに埋設状態で一体となる。なお、この実施例では、低弾力シリコンゴムシート2は、ゴム硬度が20度になるように設定した。
この後、前記成形型kから成形済みの注射練習器を取り出し、該模擬血管用チューブ3a、3bから前記金属製の芯材s1、s2を抜き取る。これまで該模擬血管用チューブ3a、3bは、芯材s1、s2により、前記高弾力シリコンゴムシート1に圧接状態となっており、1mmを越える程度沈み込んだ状態に抑えられていたものであるが、該芯材s1、s2が抜き取られることにより、該模擬血管用チューブ3a、3bは、該高弾力シリコンゴムシート1の弾力で押され、これより弾力の小さい低弾力シリコンゴムシート2側に進出し、特に低弾力シリコンゴムシート2の厚さの薄い領域A2 、A4 では、それぞれ対応する位置に埋設状態となっている模擬血管用チューブ3a、3bの対応する部位が表面側に膨出状態となり、表面に血管が浮き出たような状態となる。該低弾力シリコンゴムシート2の厚さの若干厚い領域A1 、A3 でも僅かな膨出が認められる程度にはなる。こうしてこの実施例の注射練習器は完成である。
この注射練習器によれば、その模擬血管用チューブ3a、3bの両端を図示しない模擬血液の循環供給装置の供給用チューブに接続して静脈内注射、点滴静脈内注射、或いは、採血の練習に使用することができる。模擬血管用チューブ3a、3bは、図1に示すように、前記領域A2、A4 では、低弾力シリコンゴムシート2の表面を膨出させた状態となっているので、あたかも血管が皮膚表面に浮き出ている如くであり、現実感を持って注射針をこの部位に刺し、静脈内注射、点滴静脈内注射、或いは、採血の練習を行うことができる。他の領域A1、A3 では、前記したように、模擬血管用チューブ3a、3bによる低弾力シリコンゴムシート2の膨出は少ないので、内部の血管の位置を探るのが少し難しくなるが、このように難しい部位があるのも練習にとって好都合である。
なお、表面側の低弾力シリコンゴムシート2のゴム硬度が20度であるというのも、注射針を刺す際の感触が人に注射をする際の感触に極めて近似し、その面でも好都合である。
以上の血管注射の他、血管の位置に限らず種々な部位に用いて、皮下注射、筋肉内注射等の練習も可能であり、有効に使用することができる。
前記模擬血液の循環供給装置は、この実施例では、図示しない次の装置を用いた。即ち、模擬血液を入れておく模擬血液タンクと、該模擬血液タンク中の模擬血液を流動循環させるべく、該模擬血液タンクと前記模擬血管用チューブ3a、3aの両端とを接続するための供給用チューブと、該模擬血液タンク中の模擬血液を、該模擬血液タンク、供給用チューブ、模擬血管用チューブ3a、3b、供給用チューブ、該模擬血液タンクと循環させるためのポンプ装置とで構成した装置である。
1 高弾力シリコンゴムシート
2 低弾力シリコンゴムシート
3a 大径の模擬血管用チューブ
3b 小径の模擬血管チューブ
4 基材
12 シリコンゴム材
1 大径の模擬血管用チューブの位置する半分の領域
2 大径の模擬血管用チューブの位置する他の半分の領域
3 小径の模擬血管用チューブの位置する半分の領域
4 小径の模擬血管用チューブの位置する他の半分の領域
k 成形型
k1 下型
k2 上型
s1、s2 芯材

Claims (4)

  1. 高弾力性層及び該高弾力性層の一面に接合した低弾力性層からなる基材と、
    該基材中に埋め込まれ、両端が該基材の端部から突出し、かつ周側の該高弾力性層に接する部位が該高弾力性層の弾力で該低弾力性層側に押され、その周側の反対側の部位がこれに接する低弾力性層の部位の全部又は一部を該低弾力性層の外面が膨出状態になるように押すべく配された模擬血管用チューブと、
    で構成した注射練習器。
  2. 前記高弾力性層をゴム硬度35〜60度のゴム材で構成し、前記低弾力性層をゴム硬度10〜30度のゴム材で構成した請求項1の注射練習器。
  3. 高弾力性層を構成する高弾力ゴムシートの上に剛体の芯材を貫通させた一以上の模擬血管用チューブを載置し、該模擬血管用チューブを、これらが該高弾力ゴムシート中に沈んだ状態になるように、該芯材で該高弾力ゴムシートに押し付け、その状態を保持しつつ、該高弾力ゴムシート及び該模擬血管用チューブの上に、それらと接合状態になるように、ゴム生成材を配し、引き続いて該ゴム生成材をゴム化して低弾力性層を構成する低弾力ゴムシートを形成し、その後、前記芯材を抜き取ることにより、前記高弾力性層を構成する高弾力ゴムシートの弾力により該模擬血管用チューブを低弾力性層を構成する低弾力ゴムシート側に押し出させることにより、該低弾力性層を構成する低弾力ゴムシートの該模擬血管用チューブの位置する部位に対応する外面の全部又は一部を膨出状態とするようにして請求項1の注射練習器を製造する、注射練習器の製造方法。
  4. 前記高弾力性層を構成する高弾力ゴムシートとして、ゴム硬度が35〜60度で、四辺形の加硫済のシリコンゴムシートを採用し、該加硫済みシリコンゴムシートを平面視四辺形の成形型の中に配置し、
    前記模擬血管用チューブとして、一以上のシリコンゴムチューブを採用し、該シリコンゴムチューブを、各々金属製の芯材を貫通させた上で、前記高弾力のシリコンゴムシート上に押し付け状態に配置して、該シリコンゴムチューブを該高弾力のシリコンゴムシートに沈んだ状態にし、
    前記ゴム生成材として、未加硫のシリコンゴム材を採用し、該未加硫のシリコンゴム材を、前記高弾力性層を構成する高弾力のシリコンゴムシート及びその上に配したシリコンゴムチューブ上に配した上で、該シリコンゴム材をその上方から加圧しながら加熱して低弾力性層を構成すべくゴム硬度10〜30度の低弾力のシリコンゴムシート化し、その後、前記シリコンゴムチューブから前記金属製の芯材を抜き取り、前記高弾力性層を構成する高弾力のシリコンゴムシートの弾力で該シリコンゴムチューブを押し出させることにより、該シリコンゴムチューブの位置する部位に対応する低弾力性層を構成する低弾力のシリコンゴムシートの外面の全部又は一部を膨出状態とさせる、請求項3の注射練習器の製造方法。
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