JP5389980B2 - 手足症候群の治療のためのアロプリノールの使用 - Google Patents

手足症候群の治療のためのアロプリノールの使用 Download PDF

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Description

本発明は、特に腫瘍学における治療分野に関し、化学療法によって誘発される手足症候群(PPE)の治療または予防のための、アロプリノールまたはその薬学的に許容される塩の使用に関する。また、アロプリノールを含む医薬組成物およびPPEの治療方法に関する。
癌は、異常細胞が制御されずに分裂する一群の疾患である。癌細胞は付近の組織を侵し、血流およびリンパ系を介して体の他の部分に広がり得る。癌にはいくつかの主要な型がある。上皮性悪性腫瘍は、内部器官の内側または外側を覆う、皮膚または組織において発症する癌である。非上皮性悪性腫瘍は、骨、軟骨、脂肪、筋肉、血管、または他の結合または支持組織において発症する癌である。白血病は、骨髄等の造血組織において発症し、多数の異常な血球を産生し、血流に入る。リンパ腫および多発性骨髄腫は、免疫系の細胞において発症する癌である。
癌に対しては、限局性疾患の手術および放射線療法、ならびに癌細胞を破壊する薬剤(化学療法)等の、様々な治療法がある。化学療法は、遠隔転移を有する進行癌の治療に必要であり、しばしば手術前の腫瘍の縮小(ネオアジュバント療法)に有用であることから、癌治療において重要な役割を果たす。また、残存する全ての癌細胞を破壊し、または癌の再発を防ぐため、手術または放射線療法後(アジュバント療法)にも使用される。
種々の作用機序に基づいて、多数の抗癌剤が開発された:DNAに直接作用するアルキル化剤(シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ブスルファン、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、ダカルバジン等);DNAおよびRNA合成を阻害する代謝拮抗剤(5−フルオロウラシル、カペシタビン、6−メルカプトプリン、メトトレキサート、ゲムシタビン、シタラビン(ara-C)、フルダラビン等);DNA複製に関与する酵素を阻害するアントラサイクリン系(ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン等);微小管崩壊剤(パクリタキセルおよびドセタキセル等のタキサン類またはビンブラスチン、ビンクリスチンおよびビノレルビン等のビンカアルカロイド);トポイソメラーゼ阻害剤(エトポシド、ドキソルビシン、トポテカンおよびイリノテカン等);ホルモン療法(タモキシフェン、フルタミド等)および最近導入された標的療法(EGFR阻害剤のセツキシマブ、ゲフィチニブ、またはタンパク質チロシンキナーゼ阻害剤のイマチニブ等)が最も頻繁に使用される。
癌化学療法は、単剤または合剤の反復投与より構成され得る。反復の一周期は、休薬期間に続く1以上の薬剤での治療より構成される。
過去数十年間における化学療法の開発により、癌治療は著しく改善され、いくつかの型の癌の有効な治療法となり、他の型では生存率および無憎悪期間を改善した。現在、殆どの化学療法は静脈内投与であるが、経口の化学療法薬の使用も広がっている。
残念なことに、殆どの化学療法薬は、癌細胞と正常細胞とを区別することができない。従って、化学療法はしばしば、体の正常な組織や器官に影響を及ぼし、治療が複雑になり、または副作用が現れる。化学療法薬が引き起こす問題に加え、副作用により、医師が化学療法の処方量の投与を抑制することもあり得、癌の適切な治療の可能性が低くなる。化学療法の最も頻度の高い副作用は、貧血、好中球減少、血小板減少、疲労感、脱毛、悪心および嘔吐、粘膜炎および疼痛である。
手足症候群(PPE)は、1974年、ツェールケ(Zuehlke)により、ミトタン療法に関連する手のひらおよび足の裏の紅斑性皮疹として、初めて記載された(ツェールケ, R.K., Dermatologica, 1974年, 148(2)巻, 90-92頁)。PPEは、ある化学療法薬に関連する、独特で比較的頻度の高い毒性反応である。PPEは、手のひらおよび足の裏の疼痛性腫脹および紅斑性発疹であり、通常チクチクする感じの感覚異常がしばしば先行し、多くの場合浮腫を伴う。発疹は円形になった後、瘢痕化せずに落屑することがあり、疼痛は徐々にひどくなる。紅斑は、爪の周囲にも発症する可能性がある。一般に、手および足に限定され、通常、手の方が足よりも重篤な影響を受ける。
PPEは、組織学的には、軽度の海綿状態、散在性の壊死性および異角化性ケラチノサイト、および基底層の空砲変性を示す。殆どの場合、皮膚の変化は、血管の拡張、乳頭状浮腫、および、上皮において種々の程度で見られる、まばらな表在性血管周囲リンパ組織球浸潤を含む。
PPEは、他の有害な皮膚反応とは明確に異なり、ナゴレ(Nagore)E.ら、Am J Clin Dermatol. 2000年、1(4)巻、225-234頁において概説されるが、これは、参照することにより全体を本明細書に援用する。
PPEの重篤度は、以下のWHOの評価に従って分類され得る:
1.手および足における、感覚異常/知覚障害、チクチク感。
2.物をつかむ際、および歩行の際の不快感、痛みのない腫脹または紅斑 。
3.手のひらおよび足の裏の、痛みを伴う紅斑および腫脹、爪周囲の紅斑 および腫脹。
4.落屑、潰瘍、水疱形成、激痛。
もう一つの分類は、米国国立癌研究所基準に基づく:
1.痛みを伴わない皮膚変化または皮膚炎(例えば、紅斑、剥離)
2.痛みを伴う皮膚変化、機能を妨げない
3.痛みを伴う皮膚変化、機能を妨げる
PPEを引き起こすことが報告された薬剤の中で、フルオロウラシル(5−FU)、カペシタビン(ゼローダ(Xeloda)(登録商標))、ペグ化リポソーム型ドキソルビシン(ケリックス(Caelyx)(登録商標)/ドキシル(Doxil)(登録商標))、シタラビン(サイトサール−U(登録商標))、フロクスウリジン(FUDR(登録商標))、テガフールおよびイダルビシン(イダマイシン(登録商標))が、最も頻度の高い誘発剤である。
フルオロウラシルは、細胞内で代謝されて活性体であるフルオロウリジン一リン酸となり、DNA合成を阻害する、フッ化ピリミジンである。フルオロウラシルは、他のものの中で、乳癌、結腸直腸癌、胃癌および膵臓癌におけるアジュバントまたは苦痛緩和療法として、いくつかの型の癌の治療に適応される。フルオロウラシルに基づくアジュバント化学療法が、結腸癌を切除した患者の再発リスクを減らし、生存期間を延長するという利点を有することは、特に第3期の疾患において、確立されている。生存期間の有利点は、静脈内ボーラスでフルオロウラシル(425 mg/m2)+ロイコボリン(生体調節因子)を用い、メイヨ・クリニックのレジメン(5日、毎月、6ヶ月間)、またはロズウェル・パールのレジメン(週一回ボーラス投与、8週間毎に6回、8ヶ月間)(サン(Sun)W.ら、Curr Oncol Rep. 2005年5月;7(3)巻:181-5頁)に従って実証された。転移性結腸癌について、高用量の5−FU(2600 mg/m2)およびロイコボリンの24時間持続注入を週1回、6週間行った後、1または2週間の休薬期間を置くことにより(AIOプロトコル)、メイヨ・プロトコル(ケーネ(Koehne)ら、J Clin Oncol, 2003年, 21巻, no. 20, 3721-3728頁)と比較して、無憎悪生存率の改善が見られた。
フルオロウラシルの新たな併用が明らかになってきており、例えば、オキサリプラチンとの併用(フォルフォックス(FOLFOX))またはイリノテカンとの併用(フォルフィリ(FOLFIRI))は、結腸直腸癌の治療において延命効果を示す(ゴールドバーグ(Goldberg)、Oncologist 2005年;10巻 補遺3:40-8頁、概説)。これらの併用の多くは、フルオロウラシルの静注を使用する。
フルオロウラシルは化学療法として明らかな効果があるにもかかわらず、ボーラスおよび高用量の持続注入レジメンではPPEがたびたび発症する。このことは、投与量の減量および治療中断の理由である。転移性大腸癌において、長期間の5−FU24H/LVの計画は、メイヨ・プロトコル(13%)と比較して、PPEの発症率が高い(34%)(J Clin Oncol、1998年,16巻、3537-3541頁)。また、乳癌の治療におけるフルオロウラシルの静注もPPEに関与する。例えば、スミス(Smith)IEら、Ann. Oncol. 2004年、15(5)巻751-758頁を参照のこと。
カペシタビン(ゼローダ(Xeloda)(登録商標))はプロドラッグであり、腫瘍組織においてチミジンホスホリラーゼによって活性化されてフルオロウラシルになる、経口の炭酸フルオロピリミジンである。カペシタビンは、大腸癌の治療にアジュバント療法として、また、転移性結腸直腸癌に第一選択薬として使用され、さらに、進行性または転移性乳癌の治療に使用される。最近報告された第3相試験において、第3期の大腸癌のアジュバント治療として、カペシタビンがフルオロウラシル+ロイコボリン(メイヨ・プロトコル)と比較された(トウェルヴス(Twelves)C.ら、N Engl J Med 2005年、352巻、2696-2704頁)。効果については、カペシタビンは、フルオロウラシル+ロイコボリンと同等であることが示された。転移性結腸直腸癌の一次治療として、カペシタビンによる反応率は、メイヨ・クリニックのレジメンによる反応率より高く、無憎悪生存率および全生存率は同等であった(ヴァン・クッツェム(Van Cutsem)E.ら、Br J Cancer 2004年、90巻:1190-1197頁)。毒性については、カペシタビンは、重症である第3期または第4期の口内炎および好中球減少症の両ケースにおいて、より低い発症率を示した。しかし、手足症候群(PPE)の発症率は、カペシタビンは、フルオロウラシル+ロイコボリンより有意に高く、全ての病期で49〜60%であり、重症期で17%であった。このことから、投与量の減量および治療の遅延または中断となる。転移性乳癌において、同様の状態が起こり、カペシタビンは単独またはドセタキセルとの併用で、ドセタキセルの効果を改善したが、最も一般的な用量を制限する副作用の一つはPPEである。
上記に照らして、特に併用療法において、カペシタビンは、経口薬であり患者にとってより便利であるという重要な利点を有するが、手足症候群は、依然として、この薬剤を使用する際に懸念される主な原因の一つである。
しばしばPPEを伴うもう一つの薬剤は、ペグ化リポソーム型ドキソルビシン、即ち、表面にメトキシポリエチレングリコールを結合した長時間循環するステルスリポソームにカプセル封入されたドキソルビシン塩酸塩である。ペグ化により、リポソームを免疫系による検出から保護し、腫瘍等の、内皮のより高い透過性を特徴とする組織または器官への到達を可能にする。リポソーム型ドキソルビシンは、進行性卵巣癌および転移性乳癌の治療に用いられる。この薬剤によるPPEは、投与計画に関連し、発症率は比較的高い:卵巣癌では、全ての病期で37.4%であり、重症期で16.4%と報告された。毒性は、用量強度を低くすることで減じ得る(例えば、4週間毎に50mg/m2から40mg/m2へ、ローズ(Rose)PG、The Oncologist、2005年、10巻: 205-214頁)。
従って、手足症候群は、上記の化学療法剤の重大な副作用である。しかし、その原因は殆ど知られておらず、現在のところ、有効と認められるPPEの治療または予防法はない。PPEの低減または解消には、化学療法の低減、遅滞または離脱が有効であり得るが、癌の化学療法が非常に危うくなるという代償がある。
提案されている治療法のいくつかは:特に化学療法の間の、アイスノンまたは氷嚢;手足の挙上;皮膚の水分補給;ラノリン、乳酸、ワセリンを含有する皮膚軟化クリーム(例えば、硫酸ヒドロキシキノリンを防腐成分として有する、石油ラノリン系軟膏であるバッグバルム(Bag Balm)(登録商標)、またはアクアフォー(Aquaphor) (登録商標))、およびデキサメタゾン等の局所または経口副腎皮質ステロイドである。
ピリドキシン(ビタミンB6)は、PPEの痛みを減じるために使用されており(ファビアン(Fabian)ら、Invest. New Drugs 1990年8巻:57-63頁;ラウマン(Lauman)MKら、ASCO Proceedings、2001年、要約1565頁)、カペシタビン治療を受けている患者において、対症的効果をもたらすと思われる。
細胞保護剤であるアミホスチンは、リポソーム型ドキソルビシン治療を受けている患者に用いられ、PPE予防を試みられた(リアス(Lyass)O.ら、ASCO Proceedings、2001年、要約2148頁)。
米国特許US 6,060,083号には、特にペグ化リポソーム型ドキソルビシンによって発症した、PPEの治療のための局所的DMSOの使用が開示されている。
米国特許6,979,688号には、フルオロウラシルまたはその前駆体によって誘発されたPPEの治療のための、ウラシル軟膏の局所使用が記載されている。
PPEを効果的に治療または予防することができる治療法は、未だ提案されていない。フルオロウラシル、カペシタビンまたはペグ化リポソーム型ドキソルビシン等の化学療法剤の全潜在能力、およびそれらを用いた種々のレジメンおよび併用法が制限されない様に、PPEの効果的な治療法がなおも必要であることは明らかである。
アロプリノールは、ヒポキサンチンの構造異性体であり、オキシプリンを尿酸に変換する酵素であるキサンチンオキシダーゼを阻害する。この薬剤は、尿酸の生成を阻害することによって、尿酸の血清および尿中濃度を低下させ、それにより、尿酸の過剰生成に関連する疾患において、尿酸が媒介する末端器官障害を防止する。アロプリノールは、経口または非経口全身投与によって、痛風、高尿酸血症および腎臓結石の治療に長年使用されている。
また、アロプリノールは、口、咽喉および胃腸管(GI)の内側を覆う急速に分裂する細胞の、粘膜炎および、頻発する化学療法または放射線誘発損傷を治療することも報告されている。アロプリノールは、うがい薬の形態(水中分散剤)で使用される(ポルタ(porta)C.ら、Am J clin Oncol. 1994年17巻、no.3、246-247頁)。日本特許JP-3106817号には、アロプリノール、カルボキシメチルセルロースおよび水を含む、うがい薬のための改良された製剤が開示されている。ハナワ(Hanawa)らは、Drug Dev Ind Pharm 2004年30(2)巻151-161頁において、アロプリノール、ポリエチレンオキシドおよびカラギーナンを含む別のうがい薬を記載している。
ダガー(Dagher)らは、カナディアン・ジャーナル・オブ・ホスピタル・ファーマシー(Canadian journal of Hospital pharmacy)、40巻、no.5、1987年189頁において、5−FU誘発粘膜炎の治療のための、アロプリノールうがい薬および0.1%膣クリームの使用を開示している。
また、アロプリノールは、5−フルオロウラシル骨髄機能抑制、特に顆粒球減少症を調節するため、全身的に投与されてきた(ウーレイ(Woolley)ら、J. of Clinical Oncology、1985年3巻 no.1、103-109頁)。しかし、前臨床試験では、2剤間の拮抗が見られた。
欧州特許EP278040号には、網膜色素変性症等の遺伝的に発症する網膜変性疾患の治療のため、アロプリノールの他のもののうち、プテリジンまたはキサンチンオキシダーゼ阻害剤の、局所適用可能な点眼剤または眼科クリームの形態での使用が記載されている。この文書には、アロプリノールを含有する局所用組成物についての具体的な開示はない。
国際特許WO94/05293号および国際特許WO94/05291号には、メチルスルホニルメタン(MSM)、およびオキシプリノールまたはアロプリノールの少なくとも一つを含む相乗的組成物、ならびに、熱傷、皮膚炎、角化症、日光曝露、皮膚の老化等の皮膚状態、疾患および損傷の治療のためのそれらの使用が記載されている。オキシプリノールまたはアロプリノールは、MSMの皮膚の治癒または修復特性を増強することが記載されている。
前述の文書には、アロプリノールが手足症候群の治療または予防に有用であるという言及または提案はない。
驚くべきことに、本発明者は、アロプリノールを患者の手のひらおよび足の裏に局所適用した場合、フルオロピリミジン化学療法によって誘発された手足症候群の治療および予防に非常に有効であることを発見した。実施例に示すように、化学療法で治療している癌患者へのアロプリノールの局所適用により、PPEの発症は完全に回避された。
第一の様相において、本発明は、フルオロピリミジン化学療法によって誘発される手足症候群の治療または予防用医薬の製造における、アロプリノールまたはその薬学的に許容される塩の使用に関する。
第二の様相において、本発明は、手および足への局所投与用医薬組成物であって、1〜10重量%のアロプリノールまたはその薬学的に許容される塩を含み、ただし、メチルスルホニルメタンまたはセトマクロゴールを含まない、医薬組成物に関する。
第三の様相において、本発明は、フルオロピリミジン化学療法によって誘発される手足症候群を罹患する、または罹患し得る患者における、この症候群の治療または予防方法であって、治療有効量のアロプリノールまたはその薬学的に許容される塩を、手および足に局所適用することを含む方法に関する。
手足症候群(PPE)は、末端性紅斑、手足症候群、手足紅斑、バーゴルフ(Burgorf)症候群、および掌蹠の毒性紅斑としても知られる。本発明の文脈において、手足症候群という用語は、上述の通りの化学療法に関連する状態を記載する場合、これら全ての同義語を含む。
アロプリノールは、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オールと1,5−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとの互変異性体混合物であることから、本発明の文脈において、アロプリノールという用語は、この化合物の種々の互変異性体をも示す:
Figure 0005389980
上述の通り、アロプリノールまたはその薬学的に許容される塩の一つの局所適用が、驚くべきことに、PPEの治療および予防に有用であることが発見された。
従って、第一の様相において、本発明は、フルオロピリミジン化学療法によって誘発される手足症候群の治療または予防用医薬の製造における、アロプリノールまたはその薬学的に許容される塩の使用に関する。
一つの態様において、医薬はクリームの形態である。好ましくは、クリームは親水性クリームである。
別の態様では、医薬は、フルオロウラシル、カペシタビンの単独または他剤との併用によって誘発されるPPEの治療用である。
従って、医薬は、癌、好ましくは結腸直腸癌、卵巣癌、乳癌、胃癌および膵臓癌を罹患し、アジュバント、ネオアジュバントまたは苦痛緩和として化学療法を受けている患者の治療に有用である。PPEを誘発する患者および化学療法の例は、本発明の背景技術の項で述べられており、本明細書に援用される。PPEの治療のための医薬は、5−FU、カペシタビンの単独または他剤との併用の静注を受けているか、受けようとしている患者において、特に有用である。
別の態様において、医薬は、特にペグ化ドキソルビシン投与を受けているか、受けようとしている患者における、ペグ化ドキソルビシンによって誘発される手足症候群の治療用である。
理論に拘泥しないが、アロプリノールは、手のひらおよび足の裏に局所適用された場合、表皮レベルで局所的に作用し、細胞毒性薬の代謝を阻害すると考えられている。
PPEの特徴である、手のひらおよび足の裏への毒性は、おそらく、この皮膚領域に特異的な局所酵素活性が原因であり、この酵素は細胞毒性薬の代謝に関与すると思われる。ケラチノサイトは上皮細胞の90%を構成する。手のひらと足の裏のケラチノサイトは、皮膚の他の部分のケラチノサイトと異なる、ケラチン9の生成、色素沈着減少および厚い上部基底層等の、特有のフェノタイプを有することに留意しておくことは重要である。
シュバルツ(Schwartz)らは、Biochem Pharmacol、1988年、37巻353-355頁において、ヒトのケラチノサイトが、他の動物には存在しない、より高いチミジンホスホリラーゼ(TP)活性を有することを示した。この活性は、DNA合成のためのチミジン回収に関与する。他の研究では、表皮の基底層におけるTPの強力な発現が示される。
チミジンホスホリラーゼは、5‘DFUR(カペシタビンの代謝産物)の5−FUへの活性化に関与する酵素である。また、5−FUの活性化にも関与し得る。チミジンホスホリラーゼ(TP)は、結腸直腸癌、乳癌および腎臓癌等の多くの固形腫瘍において、著しくアップレギュレートされ、腫瘍を「標的」とするフルオロピリミジンのプロドラッグを局所的に活性化する。また、この酵素は、血管新生の血小板由来内皮細胞増殖因子(PD−ECGF)として知られ、インビトロで内皮細胞遊走を刺激し、インビボで血管新生を刺激し、腫瘍の進行および転移において重要な役割を演じる。
フィッシェル(Fischel)らは、Anti Cancer Drugs 2004年、15巻969-974頁において、手のひらおよび足の裏におけるカペシタビン毒性は、おそらく、皮膚、特に上皮の再生が特に活発であることが知られているこれらの領域でのTP活性の上昇が原因であると提案している。この仮説によれば、高レベルの細胞増殖およびTP活性が、この皮膚領域に存在し、血管新生および薬剤代謝を誘導し得る。従って、手のひらおよび足の裏の組織が腫瘍組織と類似性を示すならば、化学療法剤が、増殖する腫瘍組織を標的とするのと同様に、手のひらおよび足の裏のケラチノサイトに対して上昇した特異的毒性を有することは、説得力がある。
我々の仮説では、アロプリノールは、局所投与した場合、酵素のチミジンホスホリラーゼを直接的または間接的に阻害するように働く。興味深いことに、ガッロ(Gallo)らのJ Biological Chemistry 1968年、243巻4943-4951頁には、アロプリノールは、酵素のチミジンホスホリラーゼの別名である、デオキシチミジンホスホリラーゼの選択的阻害剤であることが記載されている。これはTPを阻害するが、ウリジンホスホリラーゼを阻害しない。
アロプリノールは、PPEの症状に関与し得る、活性な毒性代謝産物の局所産生を抑制することによって作用する可能性がある。局所適用により、病変部の効果的な標的化を可能にし、癌患者において全身的なアロプリノールが引き起こす毒性および合併症を回避し、特に化学療法の中断を回避する。
一つの態様において、治療は、フルオロウラシル(5−FU)またはカペシタビン(キセロダ(Xeloda)(登録商標))より選択される薬剤を含む化学療法で全身的治療を受けている患者における、PPEの抑制または予防のためである。
別の態様において、治療は、ペグ化リポソーム型ドキソルビシン(ドキシル(Doxil)(登録商標)、ケリックス(Caelyx)(登録商標))を含む化学療法で全身的治療を受けている患者における、PPEの抑制または予防のためである。
本発明は、さらに、手および足の治療のための局所用医薬組成物であって、1〜10重量%のアロプリノールまたはその薬学的に許容される塩を、少なくとも一つの局所的に許容される担体物質と共に含み、ただし、メチルスルホニルメタンまたはセトマクロゴールを含まない、医薬組成物に関する。
アロプリノールは、水およびアルコールに殆ど溶解しない化合物であり、実質的にクロロホルムおよびエーテルに不溶であり、希水酸化アルカリ溶液に溶解する。アロプリノールは、そのまま、または、水中の溶解度を改善するため、塩基の代わりとして、ナトリウム塩等の塩の形態で使用し得る。
本発明の局所用組成物において、アロプリノールまたはその塩の存在量は、典型的には約1〜10%、特に1〜8%、より特別には1〜6%、とりわけ1〜5%である。アロプリノールは1%未満の濃度では、PPEを効果的に治療または予防するには不十分である。アロプリノールは10%を超える濃度では、患者の皮膚に望ましくない副作用が現れ得る。
好ましい範囲は、重量基準で、全組成物の2〜5%、より好ましくは2〜4%である。約3%の量が良好な結果を出したので、特に好ましい。特に断らない限り、与えられた全てのパーセントは重量%(w/w)である。
本発明の医薬組成物は、手および足、好ましくは手のひらおよび足の裏への局所投与に好適であり、例えば、クリーム、ローション、軟膏、マイクロエマルジョン、脂質性軟膏、ゲル、エマルジョンゲル、ペースト剤、発泡剤、チンキ剤、液剤、パッチ剤、包帯剤および経皮治療系である。最も好ましくは、クリームまたはエマルジョンゲルである。
クリームまたはローションは、水中油エマルジョンである。使用し得る油性基剤は、脂肪族アルコール、特に12〜18個の炭素原子を含むもの、例えばラウリル、セチルまたはステアリルアルコール、脂肪酸、特に10〜18個の炭素原子を含むもの、例えばパルミチンまたはステアリン酸、脂肪酸エステル、例えばトリカプリロカプリン酸グリセリル(中性油)またはパルミチン酸セチル、液体または固体ワックス、例えばミリスチン酸イソプロピル、羊毛脂または蜜蝋、および/または、炭化水素、特に液体、半固体または固体物質またはそれらの混合物、例えばワセリン(ペトロラタム、ワセリン)またはパラフィン油である。好適な乳化剤は、対応する非イオン性乳化剤等の、主に親水性特性を有する界面活性物質であり、例えばポリアルコールの脂肪酸エステルおよび/またはそのエチレンオキシド付加物、特に(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコールまたはソルビトールとの対応する脂肪酸エステルであって、脂肪酸部分は特に10〜18個の炭素原子を含むもの、特に、ポリグリセロール脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ツイーン)等の、ポリヒドロキシエチレンソルビタンの部分的グリセロール脂肪酸エステルまたは部分的脂肪酸エステル、および、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテルまたは脂肪酸エステルであって、脂肪族アルコール部分が特に12〜18個の炭素原子を含み、脂肪酸部分が特に10〜18個の炭素原子を含むもの、例えばポリヒドロキシエチレングリセロール脂肪酸エステル(例えばタガット(Tagat)S)、または対応するイオン性乳化剤、例えば脂肪族アルコール硫酸塩のアルカリ金属塩、特に脂肪族アルコール部分において12〜18個の炭素原子を有するもの、例えばラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウムまたはステアリル硫酸ナトリウムであって、これらは通常脂肪族アルコール、例えばセチルアルコールまたはステアリルアルコールの存在下で使用される。水相への添加剤は、とりわけ、クリームが乾燥するのを防ぐ薬剤、例えば、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコールおよび/またはポリエチレングリコール等のポリアルコール等の保湿剤、および、保存料、香料、ゲル化剤等である。
軟膏は、水または水相を70%以下、しかし好ましくは約20%から約50%含む、油中水エマルジョンである。油相として好適なものは、特に炭化水素であり、例えばワセリン、パラフィン油および/または固形パラフィンであり、水結合能を改善するため、好ましくは、脂肪族アルコールまたはそのエステル等、例えばセチルアルコールまたは羊毛脂アルコール、または羊毛脂または蜜蝋等の、好適なヒドロキシ化合物を含有する。乳化剤は、対応する親油性物質であり、例えば上述したタイプのものであり、例えばオレイン酸ソルビタンおよび/またはイソステアリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル(スパン)等である。水相への添加剤は、とりわけ保湿剤であり、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールおよび/またはポリエチレングリコール等のポリアルコール等であり、および、保存料、香料等である。
マイクロエマルジョンは、以下の4要素に基づく等方系である:水、界面活性剤、例えば乳化性界面活性剤、非極性または極性油等の脂質、例えばパラフィン油、オリーブまたはコーン油等の天然油、および、親油性基を含有するアルコールまたはポリアルコール、例えば2−オクチルドデカノールまたはエトキシ化グリセロールまたはポリグリセロールエステル。所望により、他の添加剤をマイクロエマルジョンに添加してもよい。マイクロエマルジョンは、200nm未満の大きさのミセルまたは粒子を有し、透明または半透明系であり、形態は自然発生的に安定である。
脂質性軟膏は水を含まず、基剤として特に炭化水素、例えばパラフィン、ワセリンおよび/または流動パラフィンを含み、また、グリセリンの脂肪酸エステル等、例えばヤシ脂肪酸トリグリセリド等の天然または部分的合成脂質を含み、または、好ましくは、例えば水素化ラッカセイ油、ヒマシ油またはワックス等の硬化油を含み、また、例えばグリセリンモノ−およびジ−ステアレート等のグリセリンの脂肪酸の部分的エステル、および、例えば、吸水能を高める脂肪族アルコール、乳化剤および/または軟膏に関連して言及される添加剤を含む。
ゲルは、水性ゲル、無水ゲルおよび低含水ゲルに区別されるが、ゲルは膨潤性のゲル形成物質から成る。特に、無機または有機高分子に基づく透明なヒドロゲルが用いられる。ゲル形成特性を有する高分子量の無機成分は、主に含水ケイ酸塩であり、例えばベントナイト等のケイ酸アルミニウムなど、例えばビーガム等のケイ酸マグネシウムアルミニウムなど、または、例えばアエロジル等のコロイド状ケイ酸などが挙げられる。高分子量の有機物質としては、例えば、天然、半合成または合成高分子が使用される。天然および半合成ポリマーは、例えば、セルロース、スターチ、トラガカント、アラビアゴムおよび寒天、およびゼラチン、アルギン酸およびその塩、例えばアルギン酸ナトリウム、および、それらの誘導体、例えばメチル−またはエチル−セルロース等の低級アルキルセルロース、例えばカルボキシメチル−またはヒドロキシエチルセルロース等のカルボキシ−またはヒドロキシ−低級アルキルセルロース等の、多様な炭水化物成分を含有する多糖類に由来する。合成のゲル形成高分子の成分は、例えば、ビニルアルコール、ビニルピロリジン、アクリル酸またはメタクリル酸等の、適宜置換された不飽和脂肪族化合物である。
「エマルゲル」とも呼ばれる、エマルジョンゲルは、ゲルの特性と水中油エマルジョンの特性とを兼ね備える局所用組成物を表す。ゲルとは対照的に、エマルジョンゲルは、その脂肪復元特性により、皮膚への直接的吸収を好ましい特性として経験させつつ、製剤を揉み込むことを可能にする脂質相を含む。従って、親油性有効成分の溶解度の増加が認められる。水中油エマルジョンを凌ぐエマルジョンゲルの一つの有利点は、追加的アルコール成分が存在する場合、その蒸発によってもたらされる冷却効果が高まることである。
例えば、発泡剤が加圧容器から投与され、発泡剤がエアゾール形態の液体の水中油エマルジョンであり;噴射剤として、例えばプロパン/またはブタン等のアルカンなどの、非置換炭化水素が用いられる。油相として、とりわけ、例えば灯油等の炭化水素、例えばセチルアルコール等の脂肪アルコール、例えばミリスチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステル、および/または他のワックス類が使用される。乳化剤としては、とりわけ、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ツイーン類)等の主に親水性特性を有する乳化剤と、ソルビタン脂肪酸エステル(スパン類)等の主に親油性特性を有する乳化剤との混合物が使用される。保存料等の、慣例の添加剤もまた添加される。
チンキ剤および液剤は、一般に、エタノール基剤を有し、そこに水が添加されてもよく、および、とりわけ、蒸発を抑制するための保湿剤として、例えばグリセリン、グリコールおよび/またはポリエチレングリコール等のポリアルコールが添加され、および、エタノールによって皮膚から除去される脂肪物質の代わりに、低分子量のポリエチレングリコール、プロピレングリコールまたはグリセリンを有する脂肪酸エステル等の脂肪復元物質、即ち水性混合物に溶解する親油性物質等が添加され、および、要すれば、他の補助薬および添加剤が添加される。また好適なチンキ剤または液剤は、好適な装置によってスプレー形態で適用され得る。この場合、アロプリノールの溶解性の問題により、チンキ剤または液剤には、塩がより適切である。
特にアロプリノールの局所送達を伴う経皮治療系は、有効量のアロプリノールを、任意に担体と共に含有する。有用な担体としては、有効成分の皮膚への通過を助ける、吸収性の薬理学的に好適な溶媒が含まれる。経皮送達システムは、例えば、(a)基剤(=バッキング層またはフィルム)、(b)有効成分、および、任意に担体および任意に(しかし好ましくは)システムを皮膚に貼り付けるための特別の粘着剤を含むマトリックス、および通常は(c)保護ホイル(=放出ライナー)を含む、パッチ剤の形態である。マトリックス(b)は、通常、全ての成分の混合物として存在するか、または別個の層より成り得る。
これらのシステムは全て、当業者によく知られている。局所的に投与可能な医薬製剤の製造は、例えば、基剤中または要すればその一部にアロプリノールを溶解または懸濁することによる等の、それ自身知られている方法で達成される。
また、本発明の組成物は、例えば、保存料、特に、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラベンエステル、または塩化ベンザルコニウムのような四級アンモニウム化合物、またはイミダゾニジニル尿素のようなホルムアルデヒドドナー、またはベンジルアルコール、フェノキシエタノールのようなアルコール、または安息香酸、ソルビン酸のような酸;pH緩衝賦形剤として使用される酸または塩基;酸化防止剤、特に、ヒドロキノン、トコフェロールおよびそれらの誘導体のようなフェノール系酸化防止剤、およびフラボノイド、またはアスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビルのような多様な酸化防止剤;香料;カオリンまたはスターチ等の充填剤;色素または着色剤;UV遮断剤;保湿剤、特にグリセリン、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、尿素、ヒアルロン酸またはそれらの誘導体;ビタミンEまたはその誘導体等の抗フリーラジカル剤;浸透促進剤、特にプロピレングリコール;エタノール;イソプロパノール;ジメチルスルホキシド;N−メチル−2−ピロリドン;オレイン酸、オレイルアルコール等の脂肪酸/アルコール;リモネン、メントール、1−8シネオール等のテルペン;酢酸エチル、酢酸ブチル等のアルキルエステル;サリチル酸等のイオン対形成剤などの、皮膚科的適用のための慣用の添加剤および補助薬を含んでいてもよい。
好適な局所用製剤に関するさらなる詳細は、バンカー(Banker)およびローデス(Rhodes)(編)モダン・ファルマシュウティクス(Modern Pharmaceutics)第4版(2002年)、マーセル・デッカー(Marcel Dekker)社発行;ハリーズ・コスメティコロジー(Harry's Cosmeticology)(2000年)、第8版、ケミカル・パブリッシング(Chemical Publishing)社;レミントンズ・ファルマシュウティカル・サイエンシーズ(Remington's Pharmaceutical Sciences)第20版、マック・パブリッシング(Mack Publishing)社(2000年)等の標準的な教本を参照して得られる。
好ましい態様において、アロプリノールは、クリームとして製剤化され、好ましくは、エモリエント基剤が皮膚への局所適用に好適であり、実質的に非毒性であり、アロプリノールまたはその薬学的に許容される塩の好適な担体を提供する場合は、エモリエント基剤におけるクリームとして製剤化される。また、適切に選択されたエモリエント基剤は、それ自体、ある程度症状を緩和し得る。特定の場合、湿潤クリームが基剤として好ましい。
エモリエントは、例えば、脂肪族アルコール、炭化水素、トリグリセリド、ワックス、エステル、シリコン油およびラノリン含有製品であり得る。脂肪族アルコールは、例えば、セチルアルコール、オクチルドデカノール、ステアリルアルコールおよびオレイルアルコールである。炭化水素は、鉱物油、ペトロラタム、パラフィン、スクアレン、ポリブテン、ポリイソブテン、水素化ポリイソブテン、セリシンおよびポリエチレンを含む。トリグリセリドは、例えば、ヒマシ油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、水素化植物油、甘扁桃油、小麦胚種油、ゴマ油、水素化綿実油、ココナッツ油、小麦胚芽グリセリド、アボガド油、コーン油、トリラウリン、水素化ヒマシ油、シアバター、ココアバター、大豆油、ミンク油、ヒマワリ油、サフラワー油、マカダミアナッツ油、オリーブ油、杏仁油、ヘーゼルナッツ油およびルリヂサ油である。ワックスは、例えば、カルナウバ蝋、蜜蝋、キャンデリア蝋、日本蝋、微結晶蝋、ホホバ油、セチルエステルワックス、および合成ホホバ油を含む。エステルは、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、リノール酸イソプロピル、12−15アルコール安息香酸エステル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、乳酸ミリスチル、酢酸セチル、ジカプリル酸/カプリル酸プロピレングリコール、オレイン酸デシル、ヘプタン酸ステアリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチルおよびイソステアリン酸イソプロピルを含む。シリコン油は、例えば、ジメチコン(ジメチルポリシロキサン)およびシクロメチコンである。ラノリン含有製品は、例えば、ラノリン、ラノリン油、ラノリン脂肪酸イソプロピル、酢酸ラノリンアルコール、酢酸ラノリン、ヒドロキシラノリン、水添ラノリンおよびラノリンワックスである。
好ましい態様において、アロプリノールは、バッグバルム(Bag Balm)またはベイシスクリーム(Basiscreme)DAC(ドイチェス・アルツナイミッテル・コーデックス(Deutsches
Arzneimittel codex))等の、市販の基礎クリームと混合することによって調製される。
アロプリノールまたはその薬学的に許容される塩を含む局所用製剤の1日投与量は、患者の性別、年齢、体重および個々の病状、および現在行われているかまたは今後行われる化学療法等の、種々の要因によって定められていればよい。
例えば、クリーム、エマルジョンゲルまたはゲルの形態の、局所用医薬組成物は、1日1回、2回または3回適用し得るが、PPEの症状が避けられるならば、1日5〜10回等のより頻繁な毎日の適用が可能である。投与量は、PPEの症状の重篤性、または化学療法の周期または投与量の関数において、変数であってよい。
本発明の医薬組成物は、種々の段階におけるPPEに既に罹患している患者に投与され、または、化学療法治療を受けているかまもなく受ける結果としてPPEを発症しやすい患者への予防的処置として投与される。
投与は、化学療法治療の直前、治療中および治療後、PPE発症の危険性が高い時に増強し得、治療周期の間の休止期間中に軽減され得る。
本発明を実施例によってさらに説明するが、実施例は、特許請求の範囲によって規定された通りの本発明の範囲を制限すると解釈すべきではない。
実施例1
アロプリノールを含む局所用製剤の製造
アロプリノール基剤(全製剤中3重量%)を5%水中に懸濁した後、ベイシスクリーム(Basiscreme)DAC(92%)を加え、混合することによって、製剤を製造した。
ベイシッククリーム(Basic cream)DACの組成は以下の通りである:
モノステアリン酸グリセロール:4.0
セチルアルコール 6.0
中鎖トリグリセリド 7.5
白色ワセリン 25.5
モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセロール 7.0
プロピレングリコール 10.0
水 40.0
得られたクリームは、適当な容器に分配し保管する。クリームは患者が容易に適用可能である。
実施例2
手足症候群の治療
通常のプロトコルに従って、結腸直腸癌の患者に化学療法(アジュバントまたは緩和療法)を投与した。化学療法を開始後、手足症候群の最初の兆候が現れ次第、実施例1で製造したクリームを患者に投与した。
クリーム処置した患者の特徴および投与した化学療法のレジメンは以下の通りであった:
進行または転移性結腸直腸癌患者:8
切除後のステージIIIの結腸癌患者:2
化学療法:
5FU+LVボーラス(メイヨ・プロトコル):1例
5FU+LV静注(AIOプロトコル):7例
カペシタビン単独療法:2例
化学療法を適用する間、手のひらおよび足の裏に1日5回、クリームを適用した。頻度は、化学療法の周期の合間は減らし、化学療法投与の直前および投与の間は増やした。
結果:
アロプリノールでの局所処置の後、PPEの症状は消失し、PPEによる投与量削減または治療の遅延なく、化学療法を完了することができた。これは、PPEの発症率が34%もの値であると報告されている、高投与量の5FU24H+ロイコボリン静注で治療する患者の場合において、最も注目に値するものである。
実施例3
手足症候群の治療
結腸癌または乳癌を罹患する患者を、2005年1月から2007年3月まで、以下の標準的な化学療法で治療した:
−AIOプロトコル:高投与量の5FU24H+ロイコボリン静注
−フォルフォックス(FOLFOX)4プロトコル:1日目:オキサリプラチン85mg/m2およびロイコボリン200mg/m2を同時に静注、その後、5−FU、400mg/m2静注ボーラス、その後、600mg/m2連続静注;2日目:ロイコボリン200mg/m2静注、その後、5−FU、400mg/m2静注ボーラス、その後、600mg/m2連続静中;2週間毎
−経口カペシタビン
患者の特徴を表1に要約する。
Figure 0005389980
手足症候群(PPE)は、5−FUで治療した患者の30%およびカペシタビンで治療した患者の66%に見られた。発症時期および症状の重篤度は様々であった。表2に要約する。
Figure 0005389980
これらのデータは、報告されたPPEの発症率とよく相関する。
実施例1で製造されたアロプリノールを含むクリームを、1日4−5回、患者が手足に局所適用した。この処置に反応がなく、PPE症状が残る場合、化学療法の投与量を減量し、いくつかのケースでは中断した。反応を表3に要約する。
Figure 0005389980
TR: 反応総数 CR: 完全寛解 PR: 部分寛解
NR: 反応なし
患者の86%において、処置に対する反応があり、20%で症状が軽減し、66%で完全に消失した。
局所アロプリノール処置に関係する有毒作用は見られず、患者のコンプライアンスおよびPPE症状の改善は驚くべきものであった。結果として、クオリティ・オブ・ライフは著しく向上した。
PPEを発症していた患者の86%において、アロプリノールによる処置によって化学療法を計画通りに完了することができた。

Claims (7)

  1. 手足症候群(PPE)の治療または予防用の、皮膚への局所投与用医薬組成物であって、全組成物の1〜10重量%のアロプリノールまたはその薬学的に許容される塩を含み、ただし、メチルスルホニルメタンおよびセトマクロゴールとの組み合わせを含まない、医薬組成物。
  2. さらにピリドキシンを含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. クリームの形態の形態である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 親水性クリームの形態である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  5. 組成物の1〜8重量%のアロプリノールまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬組成物。
  6. 組成物の1〜5重量%のアロプリノールまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬組成物。
  7. 組成物の2〜4重量%のアロプリノールまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬組成物。
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