JP5387188B2 - Ncプログラムの解析編集装置、方法、プログラム、および記憶媒体 - Google Patents
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Description
特許文献1には、加工機械のオペレータのトライアル加工を軽減し、正しいNCプログラムを容易に作成でき、加工精度を向上することができる工具軌跡データ描画機能を有するNC装置およびその描画方法が開示されている。
特許文献2には、NC加工におけるNCプログラム解析方法および装置、特に数値制御情報を用いて、各種の加工制御を行うNC加工において、実加工に用いられるNCプログラムから各種の加工情報或いは加工条件を抽出し、これを汎用情報として、当該数値制御される工作機械あるいは他の数値制御工作機械に発展的に、利用可能な情報として、記憶することのできる改良されたNCプログラム解析方法および装置に関する技術が開示されている。
ブロック=([シーケンス番号ワード])[データワード][;]・・・式(1)
[データワード」=[a][b][c][d][e][f][g]・・・式(2)
[a]:準備機能ワード
[b]:ディメンジョンワード
[c]:補間ワードまたはねじ切りリードワード
[d]:送り機能ワード
[e]:主軸機能ワード
[f]:工具機能ワード
[g]:補助機能ワード
特に、切削加工解析手段によって、データ層の選択した描画要素の諸元を、描画画面上で求めて寸法確認等でき、いちいち紙図面等の寸法表記を確認する手間を省くことができ、また読み取り間違い等を少なくできる。
図1は、本NCプログラムの解析編集プログラム(以下、本プログラムとする)19が導入されたパーソナルコンピュータ(以下、PCとする)5を用いてなるNCプログラムの解析編集装置(以下、本装置とする)1のハードウェア構成を示すブロック図であり、図2は、本装置1の機能ブロック図である。
図6は、本手段55によって、抽出した「切削工具の切削深さ」をリスト画面74にテキスト表示した状態を示す表示説明図である。このリスト画面74の表示枠内には、「切削工具の切削深さ」が、所定行数、所定文字サイズのリスト形式でテキスト表示されている。
描画画面73に表示した工具軌跡データ層51の描画要素のうち、操作者が編集操作部13で選択した1つの描画要素に関する諸元として、その座標(始点、終点)、基準線に対する角度、および長さを求める。諸元は、描画要素に対応して手段45で抽出したミル情報を解析して求められる。座標は、「切削工具の種類」毎に関連付けた2点の「主軸の位置座標」を始点および終点として求められる。また角度および長さは、その2点の座標から演算により求められる。図8の解析結果リスト75を表示部11の所定位置にポップアップ表示する。
描画画面73に表示したワーク図データ層53の描画要素のうち、編集操作部13で選択した1つの描画要素に関する諸元として、その座標(始点、終点)、基準線に対する角度、および長さを求める。諸元は、描画要素に対応して手段47で抽出した形状情報を解析して求められる。座標は、「描画要素の属性」毎に関連付けた2点「描画要素の始点終点」の座標から求められる。また角度および長さは、その2点の座標から演算により求められる。図8の解析結果リスト75を表示部11の所定位置にポップアップ表示する。
描画画面73に表示した工具軌跡データ層51またはワーク図データ層53の描画要素のうち、編集操作部13で選択した2つの描画要素に関する諸元として、それらの間の距離を求める(図7、S3−1、2)。諸元は、ミル情報および形状情報を解析して求められる。距離は、それぞれの描画要素の2点の座標から演算により求められる。図9の解析結果リスト75を表示部11の所定位置にポップアップ表示する(図7、S3−3)。
概要表示画面72に表示したワーク座標のうち、編集選択部13で選択した1つのワーク座標におけるミル情報を解析して、図10のように、リスト画面74上にその切削工具の切削深さリストを表示する(図7、S1−8)。切削深さリストは、ワーク座標上のミル加工に対応するミル情報「切削深さ」をすべて列挙したものである。またそれぞれの「切削深さ」は「切削工具の種類」に関連付けられている。さらに、その切削深さリストから選択した一つの切削深さで加工を行っている切削工具を特定し、その切削工具の工具軌跡のみを、他の工具軌跡と識別可能に、例えばピンク色に変更して描画表示する(S2−1、2)。
描画画面73に表示したワーク図データ層53の描画要素のうち、編集操作部13で選択した描画要素について、仕上げに要する取り代に関してミル情報と形状情報を解析して、図11の取り代リスト75を表示部11の所定位置にポップアップ表示する。また、その取り代リストから選択した1つの取り代に対応する工具軌跡を、他の工具軌跡と識別可能に、例えば水色に変更して描画表示する。
「2−1−1」(プログラムリスト作成処理)
描画画面73に表示したワーク座標で実行されるNCプログラム21のプログラム番号をすべて抽出し、図13のプログラム番号リスト75を表示部11の所定位置にポップアップ表示する(図12、S4−1)。
「2−1−2」(穴明加工リスト解析処理)
プログラム番号リストから、1つのプログラム番号を選択して(図12、S4−2)、選択したNCプログラムで実行されるすべての穴明加工に関して切削工具の種類毎に解析し(図12、S4−3)、その解析結果を穴明工具別の穴明加工リストとして左右に分割したリスト画面74の左側画面に、図14のように表示する(図12、S4−5)。同時に、穴明加工リストに対応する穴明図データ層52を、他の穴明図データ層と識別可能に、例えば青色に変更して描画表示する(図12、S4−4)。穴明加工リストから選択した1つの穴明工具に対応する穴明図データ層のみを、例えば青色から赤色に変更して描画表示する(図12、S5−1、2)。
「2−1−3」(穴明加工リスト解析処理)
また、左側画面に表示した図14の穴明加工リストから1つの穴明工具行を選択した状態で右クリック等することにより、図15のように、「穴位置表示」または「加工内容表示」の機能選択メニュー77をクリック位置付近にポップアップ表示する。リスト画面74の右側画面には、この機能選択メニュー77から「穴位置表示」を選択した場合、穴明加工リストで選択した穴明工具によって穴明加工されるすべての穴明位置の座標を表示する一方、「加工内容表示」を選択した場合、選択した穴明工具に関する穴明位置とともに他の穴明加工情報として、コメント文の記述内容、主軸機能、および工具送り機能を少なくとも含む加工内容リストを表示する。図15(a)、(b)は、リスト画面74において、左側画面に穴明加工リストを表示して、右側画面を「穴明位置表示」または「加工内容表示」に切り替え表示した画面遷移図である(図12、S5−3)。
右側画面の加工内容リストから1つの加工内容行を選択した状態で右クリック等をすることにより、図16(a)のように、「段差量設定」の機能選択メニュー77をクリック位置付近にポップアップ表示する。この画面遷移図では、ワーク原点が加工上面で、ワーク原点より27mm下がった位置のM6のタップ加工を行う穴明加工に関して、段差量設定機能の実行により、固定サイクルのZ,Rの値を段差分追加した値に修正表示(図16(c))する。図15は、この段差量設定機能を実行する際の画面遷移図である。段差量は、機能選択メニュー77で段差量設定をクリックした際にポップアップ表示される枠75の入力欄に入力する(図16(b))。
左側画面に表示した穴明加工リストから1つの穴明工具行を選択した状態で右クリック等することにより、図17(a)のように、「一覧」の機能選択メニュー77をクリック位置付近にポップアップ表示する。「一覧」を選択することによって、穴明加工に関する穴明加工一覧表75を表示部11の所定位置にポップアップ表示する。図17(b)は穴明加工一覧表75の表示例を示す表示説明図である。穴明加工一覧表75には、ワーク座標毎のすべての穴位置座標、そして加工内容として、固定サイクル、切削条件、使用工具が表記される。
描画画面73に表示した穴明図データ層52の描画要素のうち、編集操作部13で選択した1つの描画要素を解析して、図18(a)のように、その穴位置と穴位置で行われる穴明加工内容を表示した穴明加工内容リスト75を表示部11の所定位置にポップアップ表示する。穴明加工内容リスト75から1つの穴明加工内容行を選択した場合、選択した1つの穴明加工内容に対応して、(b)のようにNCプログラム21に記述された穴位置座標行、または、(c)のように穴位置座標を含む固定サイクル行を、編集画面71の中央行に表示する。
左側画面に表示した穴明加工リストから1つの穴明工具行を選択した状態で右クリック等することにより、図19のように、「CAD図とのデータ確認」の機能選択メニュー77をクリック位置付近にポップアップ表示する。「CAD図とのデータ確認」の機能選択メニューを選択することによって、穴明図データ層52とワーク図データ層53との穴明位置の相違に関して解析し、穴位置座標が相違する描画要素を、穴明位置座標が一致する他の描画要素と識別可能に、例えば赤色に変更して描画表示する。
段差情報解析処理では、製品図を予め登録しておき、選択した複数のワーク座標のワーク図を、描画画面73と同一領域に設定した段差情報画面に一時的に表示する。その段差情報画面では、同一または異なるワーク座標について、解析して、2つの描画要素の間の距離を求める。図20のように、測定結果をポップアップ表示する。1つのワーク座標における加工面のXYについては描画画面73で測定できるが、Zについては測定はできない。その時にこの段差情報解析処理を行う。なお、本処理は、第3の描画要素解析処理と同様に行われる。
(1)NCプログラム、および加工図面のCADデータは、記憶部に予め格納するに限らず、NCプログラムのDBやCADデータのDB等の外部装置から通信I/Fを介して利用可能である。
(2)概要情報抽出手段は、これら「プログラム番号」、「コメント文」、および「ワーク座標」に限らず、切削情報も同様に、他のデータワードで特定される情報を抽出するように構成しても良い。
(3)連動表示手段は、第1〜第4表示領域の縦横サイズを相互に連動させて変更可能とするように構成しても良い。
(4)第1〜第4表示領域は、画面上の任意の位置に変更して設定しても良い。
(5)概要表示画面に表示する概要情報は、サブプログラム等、表示内容の詳細程度を変更して表示するように設定しても良い。
Claims (8)
- 表示部に、ワークの加工図面に従いNC工作機械を数値制御させるための所定のデータワードからなるNCプログラムを記憶部から読み出して文字表示するとともに、前記記憶部から読み出した前記加工図面のCADデータからワークの加工形状を描画表示して、前記NCプログラムを解析および編集するNCプログラムの解析編集装置であって、
前記NCプログラムの前記データワードを含むブロック行を前記表示部の表示画面上に設定した第1表示領域に編集可能に表示するNCプログラム編集手段と、
前記NCプログラムから前記データワードに基づき、前記NCプログラムの概要を示す概要情報を抽出し、前記概要情報を前記表示画面上に設定した第2表示領域に編集可能に表示する概要情報編集手段と、
前記NCプログラムから前記データワードに基づき、切削工具によるミル加工および穴明加工に関するミル情報および穴明情報を切削加工情報として抽出する切削加工情報抽出手段と、
前記CADデータからそのデータ構造に基づき、ワークの加工形状に関する形状情報を抽出する形状情報抽出手段と、
前記切削加工情報または形状情報の少なくとも一つの情報に基づき、前記切削工具の工具軌跡を切削工具の種類毎に階層状に示す工具軌跡データ層を生成し、前記切削工具による穴明状態を切削工具の種類毎に階層状に示す穴明図データ層を生成し、またはワークの加工形状を所定単位毎に階層状に示すワーク図データ層を生成するとともに、生成した前記工具軌跡データ層、穴明図データ層、またはワーク図データ層の少なくとも一つのデータ層を構成する複数種類のデータを、前記表示画面上に規定した第3表示領域に重ね合わせて描画表示する図形描画手段と、
前記切削加工情報を、前記表示画面上に設定した第4表示領域に表示する切削加工情報表示手段と、
前記第2表示領域上で選択された前記概要情報に応じて、その抽出元として特定される前記NCプログラムの先頭ブロックを第1表示領域に、描画形成で前記工具軌跡データ層、前記穴明図データ層もしくは前記ワーク図データ層を第3表示領域に、または、所定のリスト形式で前記切削加工情報を第4表示領域に、それぞれ連動表示する連動表示手段と、
前記第3表示領域上で前記工具軌跡データ層、前記穴明図データ層もしくは前記ワーク図データ層から選択された少なくとも1つの描画要素に関する諸元を、切削加工情報または形状情報を解析して求め、求めた諸元を前記表示画面上に設定した第5表示領域に表示する切削加工解析手段と、
を備えてなる、
ことを特徴とするNCプログラムの解析編集装置。 - 前記切削加工解析手段は、
前記第4表示領域上で選択した切削加工情報を解析し、前記工具軌跡データ層または前記穴明図データ層のうち、その切削加工情報に対応する1つのデータ層を特定して、識別可能に第3表示領域に描画表示する、
請求項1に記載のNCプログラムの解析編集装置。 - 前記概要情報編集手段は、
前記概要情報として、少なくともプログラム番号、コメント文、ワーク座標のうちの一つを抽出して表示し、
前記切削加工情報抽出手段は、
前記ミル情報として、少なくとも切削工具の種類、工具径、主軸の位置座標、切削深さのうちの一つを抽出するとともに、前記穴明情報として、少なくとも切削工具の種類、穴径、穴の位置座標のうちの一つを抽出し、
前記形状情報抽出手段は、
前記形状情報として、少なくとも描画要素の属性、または描画要素の始点終点を抽出し、
前記連動表示手段は、
前記第2表示領域で選択された概要情報が、
前記コメント文の場合、
当該コメント文に含まれる加工内容に対応して、第1表示領域にNCプログラムの対応処理単位における所定の先頭ブロックを表示し、
前記ワーク座標の場合、
前記第3表示領域に前記ワーク座標におけるワーク図データ層および工具軌跡データ層を描画表示し、第1表示領域にNCプログラムの所定の先頭ブロックを表示し、前記第4表示領域に前記ワーク座標における切削工具の切削深さを表示する、
請求項1または2に記載のNCプログラムの解析編集装置。 - コンピュータにおいて、表示部に、ワークの加工図面に従いNC工作機械を数値制御させるための所定のデータワードからなるNCプログラムを記憶部から読み出して文字表示するとともに、前記記憶部から読み出した前記加工図面のCADデータからワークの加工形状を描画表示して、前記NCプログラムを解析および編集するNCプログラムの解析編集方法であって、
前記NCプログラムの前記データワードを含むブロック行を前記表示部の表示画面上に設定した第1表示領域に編集可能に表示するNCプログラム編集処理と、
前記NCプログラムから前記データワードに基づき、前記NCプログラムの概要を示す概要情報を抽出し、前記概要情報を前記表示画面上に設定した第2表示領域に編集可能に表示する概要情報編集処理と、
前記NCプログラムから前記データワードに基づき、切削工具によるミル加工および穴明加工に関するミル情報および穴明情報を切削加工情報として抽出する切削加工情報抽出処理と、
前記CADデータからそのデータ構造に基づき、ワークの加工形状に関する形状情報を抽出する形状情報抽出処理と、
前記切削加工情報または形状情報の少なくとも一つの情報に基づき、前記切削工具の工具軌跡を切削工具の種類毎に階層状に示す工具軌跡データ層を生成し、前記切削工具による穴明状態を切削工具の種類毎に階層状に示す穴明図データ層を生成し、またはワークの加工形状を所定単位毎に階層状に示すワーク図データ層を生成するとともに、生成した前記工具軌跡データ層、穴明図データ層、またはワーク図データ層の少なくとも一つのデータ層を構成する複数種類のデータを、前記表示画面上に規定した第3表示領域に重ね合わせて描画表示する図形描画処理と、
前記切削加工情報を、前記表示画面上に設定した第4表示領域に表示する切削加工情報表示処理と、
前記第2表示領域上で選択された前記概要情報に応じて、その抽出元として特定される前記NCプログラムの先頭ブロックを第1表示領域に、描画形成で前記工具軌跡データ層、前記穴明図データ層もしくは前記ワーク図データ層を第3表示領域に、または、所定のリスト形式で前記切削加工情報を第4表示領域に、それぞれ連動表示する連動表示処理と、
前記第3表示領域上で前記工具軌跡データ層、前記穴明図データ層もしくは前記ワーク図データ層から選択された少なくとも1つの描画要素に関する諸元を、切削加工情報または形状情報を解析して求め、求めた諸元を前記表示画面上に設定した第5表示領域に表示する切削加工解析処理と、
を行う、
ことを特徴とするNCプログラムの解析編集方法。 - 前記切削加工解析処理は、
前記第4表示領域上で選択した切削加工情報を解析し、前記工具軌跡データ層または前記穴明図データ層のうち、その切削加工情報に対応する1つのデータ層を特定して、識別可能に第3表示領域に描画表示する、
請求項4に記載のNCプログラムの解析編集方法。 - 前記概要情報編集処理は、
前記概要情報として、少なくともプログラム番号、コメント文、ワーク座標のうちの一つを抽出して表示し、
前記切削加工情報抽出処理は、
前記ミル情報として、少なくとも切削工具の種類、工具径、主軸の位置座標、切削深さのうちの一つを抽出するとともに、前記穴明情報として、少なくとも切削工具の種類、穴径、穴の位置座標のうちの一つを抽出し、
前記形状情報抽出処理は、
前記形状情報として、少なくとも描画要素の属性、または描画要素の始点終点を抽出し、
前記連動表示処理は、
前記第2表示領域で選択された概要情報が、
前記コメント文の場合、
当該コメント文に含まれる加工内容に対応して、第1表示領域にNCプログラムの対応処理単位における所定の先頭ブロックを表示し、
前記ワーク座標の場合、
前記第3表示領域に前記ワーク座標におけるワーク図データ層および工具軌跡データ層を描画表示し、第1表示領域にNCプログラムの所定の先頭ブロックを表示し、前記第4表示領域に前記ワーク座標における切削工具の切削深さを表示する、
請求項4または5に記載のNCプログラムの解析編集方法。 - 請求項4乃至6のいずれかに記載のNCプログラムの解析編集方法を前記コンピュータに実現させる、
ことを特徴とするNCプログラムの解析編集プログラム。 - 請求項7に記載のNCプログラムの解析編集プログラムを記憶してコンピュータで読取り可能とする、
ことを特徴とする記憶媒体。
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