JP5387001B2 - カルテシアンフィードバック増幅器のための位相弁別器 - Google Patents
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Description
増幅器及び位相弁別器を含む送信回路に関する。
(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調のような、線形変調方式を使用するディジタル無線送信機がある。このようなディジタル無線通信機は、例えば、図6に示すような、カルテシアンフィードバック増幅器を備える。
接続されている。一方、入力端子2は、歪補償器Aを介して低域フィルタ(LPF)6、ディジタル-アナログ変換器(DAC)8に接続されている。DAC8は、直交変調器Bに接
続されている。
12に接続され、PA12は結合器を介してアンテナ13に接続される。
ジタル変換器(Analog to Digital Converter: ADC)19,20に接続され、ADC19,20は、歪補償器Aに接続されている。
てアンテナ13から放射される。このとき、方向性結合器16は、RF出力の一部をフィードバック信号として取り出す。取り出されたRF出力は、復調器17、18に入力され
る。復調器17,18は、フィードバック信号を搬送波で復調する。復調器17の復調出力は、フィードバック同相成分信号I*として、ADC19によりアナログ-ディジタル変換された後、歪補償器Aに入力される。復調器18の復調出力は、フィードバック直交成分信号Q*として、ADC20によりアナログ-ディジタル変換された後、歪補償器Aに入力される。
Iを出力する減算器3Aと、直交成分信号Qからフィードバック直交成分信号Q*を減算
した差分ΔQを出力する減算器4Aと、差分ΔI,ΔQをそれぞれ増幅する増幅器3B,4Bと、同相成分信号Iに増幅器3Bの出力を加算(減算)することで、PA12の歪み成分を同相成分信号Iに加える加算器3Cと、直交成分信号Qに増幅器4Bの出力を加算(
減算)することで、PA12の歪み成分を直交成分信号Qに加える加算器4Cとを備える
。信号I,Qにフィードバック信号I*,Q*の歪み成分が加えられることで、PA12で生じる歪みをキャンセルすることができる。すなわち、歪みが補償される。
ΔQ=Q−Q* ・・・(式2)
但し、I=Re{S(t)},I*=Re*{y(t)},Q=Im{S(t)},Q*=Im{
y(t)}である。ここで、各信号I*及びQ*が歪みを含まない場合には、差分ΔI及びΔQはゼロとなり、以下の式3、式4で示すことができる。
Q=Q* ・・・(式4)
しかし、カルテシアンフィードバック増幅器50では、方向性移相器16から復調器17及び18への信号遅延(電気遅延)21や、LO15から変調器9及び10までの距離とLO15から復調器17及び18までの距離との差による電気遅延などによって、直交変調器Bに供給される変調用搬送波(PA12から出力される送信信号)と、直交復調器Cに供給される復調用搬送波(直交復調器Cから出力されるフィードバック信号)との間に、搬送波位相シフト(位相誤差)Δφが生じることがある。ここで、三角恒等式を用いて、I*及びQ*は、以下の式5及び式6のように示すことができる。
Q*=I・sin(Δφ)+Q・cos(Δφ) ・・・(式6)
従って、位相誤差Δφを含むフィードバック信号I*及びQ*は、I≠I*,Q≠Q*となる。このような、位相誤差Δφ(非ゼロRF位相シフト:Δφ≠0)は、歪補償器Aでの適正な歪補償を阻害する。
前記二つの直交変調入力ベースバンド信号と前記二つの直交復調ベースバンド信号とから前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差の余弦信号を検出する余弦検出器と、
前記位相差の正弦信号及び前記位相差の余弦信号を用いて、局部発振器からの搬送波の位相が前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差だけ移相した移相搬送波を出力する位相器とを備え、
前記搬送波と前記移相搬送波との一方が前記変調用搬送波として前記直交変調器に入力される一方、前記搬送波と前記移相搬送波との他方が前記復調用搬送波として前記直交復調器に入力される。
以下、実施形態の経緯を説明する。上記した式5及び式6より、位相誤差の正弦(si
n(Δφ))は、以下の式7により計算することができる。
但し、式7中の“k”は、正規化定数k=1/(I・I*+Q・Q*)である。
置補償器(cartesian predistorter)をカルテシアンフィードバック増幅器に設けることを考えることができる。
器31の出力の自乗の和)と等しい定数“Mag”が入力され、“Mag”から加算器3
0の加算値を減算した値が加算器26から出力される。加算器26の出力は、LPF27で不要部分が除去され、位相差の余弦成分信号cos(Δφ)として出力される。PLL部24は、位相差の正弦信号sin(Δφ)から余弦信号cos(Δφ)を生成する。
復調用搬送波(フィードバック信号)との間の位相誤差Δφがゼロ(0)となるように、局部発信器(LO)15からの搬送波の位相を調整することができる。
統合することが困難で、高価且つ動作が不安定なスタンドアローンのRFデバイス(RF
アナログ回路)である。また、このようなRFアナログ回路を用いることは、カルテシア
ンフィードバック増幅器、ひいてはカルテシアンフィードバック増幅器を含む送信機の大型化を招来する。
図2は、第1実施形態に係る送信回路の一例を示す図である。図2に図示する送信回路100は、カルテシアンフィードバック増幅器(Cartesian Feedback Power Amplifier)101と、位相弁別器(phase discriminator)102と、アンテナ13とを備える。
器(Digital to Analog Converter: DAC)7に接続されている。DAC7は、直交変調器(
RFアップコンバータ)104に接続されている。一方、入力端子2は、歪補償器103
を介して低域フィルタ(LPF)6、ディジタル-アナログ変換器(DAC)8に接続されて
いる。DAC8は、直交変調器104に接続されている。
。PA12として、例えば、高出力増幅器(HPA)が適用される。
t+φ)が入力される。復調器18には、位相弁別器102からの補正搬送波が90°移
相器14によって90°移相された後に入力される。復調器17,18は、アナログ-デ
ィジタル変換器(Analog to Digital Converter: ADC)19,20に接続され、ADC19,20は、歪補償器103に接続されている。
、直交変調器104に入力される。
分ΔIを出力する減算器3Aと、直交成分信号Qからフィードバック直交成分信号Q*を
減算した差分ΔQを出力する減算器4Aと、差分ΔI,ΔQをそれぞれ増幅する増幅器3B,4Bとを備える。さらに歪補償器103は、同相成分信号Iに増幅器3Bの出力を加算(減算)することで、PA12の歪成分を同相成分信号Iに加える加算器3Cと、直交成分信号Qに増幅器4Bの出力を加算(減算)することで、PA12の歪み成分を直交成分信号Qに加える加算器4Cとを備える。信号I,Qにフィードバック信号I*,Q*の歪成分が加えられることで、PA12で生じる歪みをキャンセルすることができる。すなわち、歪みが補償される。
を生じる。このため、第1実施形態では、位相弁別器102が、LO15からの搬送波に位相差φを加えた移相搬送波(補正搬送波)を出力し、直交復調器105は、移相搬送波でフィードバック信号の復調処理を行い、復調出力の位相誤差Δφをゼロにする。
0と、正弦検出器110と移相器130との間に介在する切替スイッチ141とを備える。さらに位相弁別器102は、余弦検出器120と移相器130との間に介在する切替スイッチ142とを備える。
乗算器(ミキサ)111と、直交成分信号Qとフィードバック同相成分信号I*とを乗算す
る乗算器(ミキサ)112と、乗算器111の出力から乗算器112の出力を減算する減算器113とを備える。正弦検出器110は、上述した式7(sin(Δφ)=k・(I・Q*
−Q・I*))に基づき、位相誤差の正弦信号(主位相誤差信号)sin(Δφ)を減算器11
3から出力することができる。
乗算器(ミキサ)121と、直交成分信号Qとフィードバック直交成分信号Q*とを乗算す
る乗算器(ミキサ)112と、乗算器111の出力と乗算器112の出力とを加算する加算器123とを備える。
但し、式9中の“k”は、正規化定数k=1/(I・I*+Q・Q*)である。
余弦検出器120は、上述した式9に基づき、位相誤差の余弦信号(相補位相誤差信号)cos(Δφ)を加算器133から出力することができる。
のため、上記領域では、切替スイッチ141の出力として、所定電圧Vが選択されるように、図示しないスイッチコントローラが切替スイッチ142の切替制御を実行する。切替スイッチ141及び142の切替タイミングは、同時刻でも異なる時刻でも良い。すなわち、正弦検出器110と余弦検出器120とのいずれか一方、又は双方をディスエーブル状態にすることができる。なお、切替スイッチ141及び142は、オプションであって、位相弁別器102の必須の構成要素ではない。また、上記したゼロ付近の領域以外では、切替スイッチ141,142が正弦信号、余弦信号を出力するように、スイッチコントローラが切替制御を実行することができる。
+φ)を出力ポート136から出力することができる(式8参照)。このような、位相差
φを含む搬送波sin(ω・t+φ)を補正搬送波(移相搬送波)と称する。
信号とフィードバック信号との位相差、すなわち、同相成分信号Iとフィードバック同相成分信号I*との差分ΔI、及び直交成分信号Qとフィードバック直交成分信号Q*との差分ΔQとがゼロになるようにすることが可能となる。従って、歪補償器103において、PA12によって生じる非線形歪みを適正に補償することが可能となる。
図3は、第2実施形態に係る送信回路の一例を示す図である。図3に示す送信回路100Aは、以下の点で図2に図示した送信回路100と異なっている。すなわち、直交復調器105に対し、復調用搬送波として、LO15からの搬送波sin(ω・t)が直接に入力される。一方、位相弁別器120の移相器130の入力ポート135がLO15に接続され、入力ポート135にLO15からの搬送波が入力される。また、移相器130の出力ポート136は直交変調器104の入力ポートに接続されており、変調器9,10に対し、変調用搬送波として、移相器130から出力される補正搬送波sin(ω・t+φ)が供給される。以上の点を除き、送信回路100Aの構成は、送信回路100の構成と同じである。このため、同一の構成については説明を省略する。但し、同一の構成については、同一の符号が付されている。
検出器120)に対する入力信号(ベースバンド信号)がOFDM信号である場合を示す。
,Q*を出力する直交復調器105とを備える。
100,100A・・・送信回路
102・・・位相弁別器
103・・・カルテシアン歪補償器
104・・・直交変調器
105・・・直交復調器
110・・・正弦検出器
120・・・余弦検出器
130・・・移相器(IQモジュレータ)
141,142・・・切替スイッチ
Claims (2)
- 二つの直交変調入力ベースバンド信号に対する歪補償を行うカルテシアン歪補償器と、前記カルテシアン歪補償器から出力される前記二つの直交変調入力ベースバンド信号を変調用搬送波で変調した変調信号を出力する直交変調器と、前記直交変調器からの前記変調信号を増幅し送信信号として出力する電力増幅器と、フィードバック信号として取り出された前記送信信号の一部を復調用搬送波で復調し前記カルテシアン歪補償器に与えられる二つの直交復調ベースバンド信号を出力する直交復調器とを備えるカルテシアンフィードバック増幅器のための位相弁別器であって、
前記二つの直交変調入力ベースバンド信号と前記二つの直交復調ベースバンド信号とから前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差の正弦信号を検出する正弦検出器と、
前記二つの直交変調入力ベースバンド信号と前記二つの直交復調ベースバンド信号とから前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差の余弦信号を検出する余弦検出器と、
前記位相差の正弦信号及び前記位相差の余弦信号を用いて、局部発振器からの搬送波の位相が前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差だけ移相した移相搬送波を出力する位相器と、
前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差がゼロ付近の領域にある場合に、前記位相器に入力される前記正弦信号と前記余弦信号との少なくとも一方に代えて、所定の定数を示す信号を前記位相器に入力する二つの切替スイッチとを備え、
前記移相搬送波が前記直交変調器に入力され、前記局部発振器からの搬送波が前記直交復調器に入力される
カルテシアンフィードバック増幅器のための位相弁別器。 - カルテシアンフィードバック増幅器と、
前記カルテシアンフィードバック増幅器のための位相弁別器とを備え、
前記カルテシアンフィードバック増幅器は、
二つの直交変調入力ベースバンド信号に対する歪補償を行うカルテシアン歪補償器と、
前記カルテシアン歪補償器から出力される前記二つの直交変調入力ベースバンド信号
を変調用搬送波で変調した変調信号を出力する直交変調器と、
前記直交変調器からの前記変調信号を増幅し送信信号として出力する電力増幅器と、
フィードバック信号として取り出された前記送信信号の一部を復調用搬送波で復調し前記カルテシアン歪補償器に与えられる二つの直交復調ベースバンド信号を出力する直交復調器とを含み、
前記位相弁別器は、
前記二つの直交変調入力ベースバンド信号と前記二つの直交復調ベースバンド信号とから前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差の正弦信号を検出する正弦検出器と、
前記二つの直交変調入力ベースバンド信号と前記二つの直交復調ベースバンド信号とから前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差の余弦信号を検出する余弦検出器と、
前記位相差の正弦信号及び前記位相差の余弦信号を用いて、局部発振器からの搬送波の位相が前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差だけ移相した移相搬送波を出力する位相器と、
前記送信信号と前記フィードバック信号との位相差がゼロ付近の領域にある場合に、前記位相器に入力される前記正弦信号と前記余弦信号との少なくとも一方に代えて、所定の定数を示す信号を前記位相器に入力する二つの切替スイッチとを含み、
前記移相搬送波が前記直交変調器に入力され、前記局部発振器からの搬送波が前記直交復調器に入力される
送信回路。
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