JP5386202B2 - 端子圧着工具 - Google Patents

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JP5386202B2 JP2009062775A JP2009062775A JP5386202B2 JP 5386202 B2 JP5386202 B2 JP 5386202B2 JP 2009062775 A JP2009062775 A JP 2009062775A JP 2009062775 A JP2009062775 A JP 2009062775A JP 5386202 B2 JP5386202 B2 JP 5386202B2
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▲寛▼治 石▲榑▼
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Description

本発明は、圧着端子のスリーブに、被覆電線端末の芯線部を挿入して両者を圧着する端
子圧着工具に関する。
従来より、図14(a)に示すように、樹脂被覆電線50端末の芯線部51に、他の電
気機器(不図示)への接続用端子として圧着端子60を手操作にて取り付ける場合は、作
業者が樹脂被覆電線(以下、「被覆電線」と略称する。)50を圧着端子60のスリーブ61の芯線挿入孔61aに、図14(b)に示すように芯線部51を挿入後、図14(c)に示すように、携帯式の圧着工具(不図示)でスリーブ61を強固に圧着し、圧着部63を設けることにより行っていた(この場合、被覆電線50と圧着部63間の隙間Δ1は約1mm、スリーブ61からの芯線部51の突出長さΔ2は0.5〜1mm)。
しかし、圧着端子60のスリーブ61の芯線挿入孔61aの内径は、種類にもよるが約
1〜2mmと小径であるため、樹脂被覆電線50の芯合わせが熟練を要するうえ、樹脂被
覆電線50の芯線部51が例えば多数の銅素線51aが収束された多芯型のものからなる
場合は、銅素線自体が細くて柔らかいため、次の図15(a)に示すように、銅素線51
aの全てがスリーブ内に入りきらず、一部の銅素線51bがはみ出す場合や、図15(b
)に示すように、はみ出した銅素線51cが途中で折れ曲がり状態となる場合があり、図
15(c)および図15(d)に示す良品は必ずしも得られず、良品を製造するには熟練
を要するものであった。
このはみ出した銅素線51b、51cは、一般に「ヒゲ」と呼ばれ、多芯で集束数の多
い樹脂被覆電線ほど多発する傾向がある。この「ヒゲ」が発生すると、隣接する電気機器
とショートする場合があり、また、見映えも悪く不良品となる問題がある。
もとより、圧着工具としては、従来より種々の形式のものが存在するが(例えば、特許
文献1)、上記問題に対処せんとしたものは少なく、携帯式以外のもので特許文献2に記載のものが存在するが、端子を挿入するクランプは機械力により駆動させるものであるので不便なものであった。
特開2003−133026号公報(請求項1、図1) 特開平5−234658号公報(請求項1、図1)
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、作業者が熟練を要さずとも被覆電
線の芯線部をスリーブ内に容易、かつ迅速に挿入可能で、しかも圧着された圧着端子と被
覆電線の間から、ヒゲ等の発生しない品質の良好な圧着端子付き被覆電線が得られる主と
して携帯式の端子圧着工具を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明に係る端子圧着工具は、開閉する端子受刃型と圧着刃型とが相対向して設けられ、前記両刃型で圧着端子のスリーブを保持し、該スリーブの芯線挿入孔内に被覆電線の端部から露出した芯線部を挿入して圧着する端子圧着工具において、該端子圧着工具の被覆電線挿入側に、入口側には前記被覆電線の挿入を容易にすべく被覆電線の被覆部外径よりも大径の被覆電線導入孔を有し、出口側には前記芯線部をスリーブの芯線挿入孔内に案内すべく前記スリーブ内径よりも小径の芯線部通過孔を備え、両側間は、前記被覆電線導入孔と前記芯線部通過孔とを結ぶテーパ状導入孔に形成されたエントリーガイドと、前記被覆電線の端部から露出した芯線部を前記芯線部通過孔に通過させるときは、該芯線部通過孔が閉じており、前記被覆電線の被覆部が前記テーパ状導入孔を通過して挿入されるときと、前記端子受刃型と前記圧着刃型とにより圧着が完了した圧着端子付き被覆電線を、前記芯線部通過孔を通過させて取り出すときには、該芯線部通過孔が両側に開くことにより、該芯線部通過孔からの圧着端子付き被覆電線の取り出しを許容ならしめるエントリーガイド開閉機構と、を設けたことを特徴とする。
(2)エントリーガイドは、端子受刃型と圧着刃型とによる圧着端子の保持状態において
、前記圧着端子のスリーブの芯線挿入孔中心を通過する分割面で2つのエントリーガイド
に分割され、エントリーガイド開閉機構は、分割されたそれぞれのガイドを、付勢手段に
より閉じる方向に付勢するとともに、前記被覆電線の被覆部が前記テーパ状導入孔を通過
して挿入されるときと、前記端子受刃型と圧着刃型とにより圧着が完了した圧着端子付き
被覆電線を、前記芯線部通過孔を通過させて取り出すときとには、前記付勢手段の付勢力
に抗して分割面を境として外側方向に開くことを特徴とする(1)項に記載の端子圧着工
具。
(3)前記2分割されたそれぞれのエントリーガイドは、端子受刃型と、圧着刃型とによ
る圧着端子の保持後において、前記エントリーガイド開閉機構の付勢手段の付勢力に抗し
て圧着工程の進行と共に外側方向に拡開可能であることを特徴とする(2)に記載の端子圧着工具。
(4)エントリーガイドの分割面に形成されているテーパ状導入孔の稜線部には、テーパ
状導入孔の横断面形状において、半径方向の両端部に食み出し部となる切欠部が形成され
ていることを特徴とする(2)または(3)に記載の端子圧着工具。
(5)エントリーガイドとエントリーガイド開閉機構とは、電線ガイドユニットとして一
体化されているとともに、該電線ガイドユニットを端子圧着工具の被覆電線挿入側に着脱
自在とすることにより、既存の端子圧着工具に後付け可能としたことを特徴とする(1)
〜(4)のいずれかに記載の端子圧着工具。
(6)電線ガイドユニットの被覆電線挿入側に、更に、被覆電線の案内ガイドが着脱自在
に取り付けられていることを特徴とする()に記載の端子圧着工具。
(7)端子圧着工具の裏面から端子受刃型と圧着刃型間に圧着端子のスリーブを挿入して
保持するに際し、前記スリーブの端面を前記エントリーガイドの裏面に当接させることで
、圧着端子の前記エントリーガイドに対する位置決めを可能にしたことを特徴とする(1
)〜(6)のいずれかに記載の端子圧着工具。
(8)スリーブの芯線挿入孔内に挿入する被覆電線の芯線部は、複数本の被覆電線が平行
に引き揃えられ、それぞれの被覆電線の先端部から露出した複数本の芯線部であること特
徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の端子圧着工具。
上記(1)に記載の端子圧着工具によれば、圧着工具本体の把持部の前面に設けられて
いるエントリーガイドが、被覆電線の芯線部の挿入時はそのテーパ状導入孔の中心をスリ
ーブの芯線挿入孔の中心に位置させる。
また、芯線部外径よりも大径の被覆部が通過するときはエントリーガイドを開かせ、
圧着完了後は圧着端子付き被覆電線を取り出すべく更にエントリーガイドを開かせる3ポ
ジションをアクチュエータ等の外力に頼らず、圧着工具本体の一連の開閉操作に伴うリン
ク機構により容易に取ることができる。よって、本発明の圧着工具は、従来技術の特許文
献2のものとは異なり、上記一連の開閉操作のための機械的動力が全く不要であるため、
携帯に便利である。
したがって、被覆電線は、たとえその芯線部の先端部が「扇状」に開いていても、また
、図14(e)で後述するように、2本の或いはそれ以上の複数本の被覆電線を纏めて挿
入してもエントリーガイドの入口側が被覆部外径よりも大径の被覆電線導入孔となってい
るので挿入し易いうえ、スリーブ方向に挿入されるに従いテーパ状導入孔により絞り込ま
れるので、作業者は熟練を要さずとも被覆電線の芯線部をスリーブ内に容易、かつ迅速に
挿入することができる。
また、出口側の芯線部通過孔は、スリーブ内径よりも小径となっているので、上記絞り
込まれた芯線部の先端は確実にスリーブの芯線挿入孔内に案内され、圧着端子と被覆電線
の間からヒゲ等の発生しない品質の良好な圧着端子付き被覆電線を得ることができる。
上記(2)の圧着工具によれば、上記(1)の圧着工具の効果に加え、エントリーガイ
ドが、端子受刃型と圧着刃型とによる圧着端子の保持状態において、圧着端子のスリーブ
の中心を通過する分割面で2分割され、エントリーガイド開閉機構は、分割されたそれぞ
れのガイドを閉じる方向に付勢手段により付勢するとともに、付勢手段の付勢力に抗して
分割面を境として外側方向に開くことができるので、被覆電線の挿入と、圧着端子付き被
覆電線の取り出しを容易に行なうことができる。
上記(3)の圧着工具によれば、上記(1)または(2)の圧着工具の効果に加え、2
分割されたそれぞれのエントリーガイドは、端子受刃型と、圧着刃型とによる圧着端子の
保持後において、前記エントリーガイド開閉機構の付勢手段の付勢力に抗して圧着工程の
進行と共に外側方向に拡開可能であるので、圧着工具本体の圧着動作に伴うスリーブの移
動に無理なく追従することができる。
上記(4)の圧着工具によれば、上記(1)〜(3)のいずれかの圧着工具の効果に加
え、エントリーガイドの分割面に形成されているテーパ状導入孔の稜線部には、テーパ状
導入孔の横断面形状において、半径方向の両端部に食み出し部となる切欠部37が形成さ
れているので、被覆部の肩部によりエントリーガイドを外側方向に容易に開くことができ
、被覆電線の挿入抵抗を軽減することができる。
上記(5)の圧着工具によれば、上記(1)〜(4)のいずれかの圧着工具の効果に加
え、エントリーガイドとエントリーガイド開閉機構とは、電線ガイドユニットとして一体
化されているとともに、電線ガイドユニットを圧着工具の被覆電線挿入側に着脱自在とす
ることにより、既存の端子圧着工具に後付けできるので、本発明の圧着工具の適用範囲を
広げることができる。
上記(6)の圧着工具によれば、上記(1)〜(5)のいずれかの圧着工具の効果に加
え、電線ガイドユニットの被覆電線挿入側に、更に、被覆電線の案内ガイドが着脱自在に
取り付けられているので、被覆電線挿入時の位置決めがし易くなる。また、挿入初期時に
被覆電線が直接、エントリーガイドに接触しないので、エントリーガイドが付勢手段に打
ち勝って開くことがない。
したがって、より一層、被覆電線のエントリーガイドへの挿入を容易にすることができ
る。
上記(7)の圧着工具によれば、上記(1)〜(6)のいずれかの圧着工具の効果に加
え、端子圧着工具の裏面から端子受刃型と圧着刃型間に圧着端子のスリーブを挿入して保
持するに際し、前記スリーブの端面を前記エントリーガイドの裏面に当接させるので、圧
着端子の前記エントリーガイドに対する位置決めを可能にし、圧着位置を安定化させるこ
とができる。
したがって、作業者は、より一層熟練を要さずとも被覆電線の芯線部をスリーブ内に容
易、かつ迅速に挿入することができ、圧着位置の安定した良品を生産できる。
上記(8)の圧着工具によれば、上記(1)〜(7)のいずれかの圧着工具の効果に加
え、1個の圧着端子に対し、複数本の被覆電線の芯線部が収束された圧着端子付き被覆電
線を容易に製造することができる。
本発明に係る端子圧着工具を正面側から見た斜視図である。 図2(a)は、図1の圧着工具の上面図、図2(b)は、図1の圧着工具に取付けられている電線ガイドユニットの拡大正面図である。 図1の端子圧着工具の左側面図である。 図4(a)は、図1に図示されている端子圧着工具のエントリーガイドの縦断面図、図4(b)は、その内部に形成されているテーパ状導入孔の断面I〜断面Vにおける横断面図、図4(c)は、断面I〜断面Vにおける横断面形状の変形例である。 図1の端子圧着工具に取付けられている案内ガイドの斜視図である。 図6(a)は、本発明に係る端子圧着工具を最大限開いた時点の把持部の模式図、図6(b)は、その時点の端子受刃型と圧着刃型の口開き状態を示した模式図である。 図7(a)は、圧着端子のスリーブを把持した時点の把持部の模式図、図7(b)は、その時点の端子受刃型と圧着刃型の口開き状態を示した模式図である。 被覆電線を作業者が本発明の圧着工具のエントリーガイドに挿入するときの様子を示した模式図である。 図9(a)は、被覆電線の一時挿入を終え、二次挿入した時点の把持部の模式図、図9(b)は、その時点の端子受刃型と圧着刃型の口開き状態を示した模式図である。 図10(a)は、圧着を完了した時点の把持部の模式図、図10(b)は、その時点の端子受刃型と圧着刃型の口開き状態を示した模式図である。 圧着を完了した圧着端子付き被覆電線を取り出す状態を示した模式図である。 図12(a)は、被覆電線のエントリーガイド挿入前における被覆電線とエントリーガイドとの関係を示す模式図、図12(a‘)は、そのA−A面から見た左側面図である。図12(b)は、被覆電線のエントリーガイド接触時における被覆電線とエントリーガイドとの関係を示す模式図、図12(b‘)は、そのB−B断面から見た左側面図である。図12(c)は、被覆電線がエントリーガイドを拡開する時における被覆電線とエントリーガイドとの関係を示す模式図、図12(c‘)は、そのC−C断面から見た左側面図である。 図13(d)は、被覆電線の肩が圧着端子のスリーブに接触した時点における被覆電線とエントリーガイドとの関係を示す模式図、図13(d‘)は、そのD−D面から見た左側面図である。図13(e)は、圧着端子付き被覆電線を取り出したときの圧着端子付き被覆電線とエントリーガイドとの関係を示す模式図、図13(e‘)は、そのE−E断面から見た左側面図である。 図14(a)は、圧着端子のスリーブに被覆電線の被覆部を挿入する直前状態を示した斜視図、図14(b)は、挿入時点の状態を示した模式図、図14(c)は、圧着完了時点の状態を示した模式図である。 図15(a)は、被覆部とスリーブとの間からヒゲが発生した不良品の圧着端子付き被覆電線の正面図、図15(b)は、被覆部とスリーブとの間から折れ曲がった素線が食み出した不良品の圧着端子付き被覆電線の正面図、図15(c)は、図15(a)の圧着端子付き被覆電線の良品の正面図、図15(d)は、図15(b)の圧着端子付き被覆電線の良品の正面図である。
以下、本発明を実施するための形態をその一実施形態の図面を参照しながら具体的に説
明する。
以下、本発明の端子圧着工具(以下、「圧着工具」と略称する。)について説明するが
、その圧着対象は、前述した図14(a)の絶縁被覆電線(以下、「被覆電線」と略称す
る。)50と、圧着端子60である。
図14(d)及び図14(e)に示すように、被覆電線50は、被覆部52が1本のタ
イプと2本のタイプ(3本以上の場合もあり得る)とがある。いずれのタイプも芯線部5
1は、被覆部52の端部から所定長さ(5〜6.5mm程度)露出させたもので、多数の
素線51aの先端は皮むき工程などの作業や、被覆電線の特性による理由で「扇形」に散
開する場合もある。
なお、芯線部51は、図の如き多数の素線51aが収束された多芯型のものでも、単線
型(不図示)のものであってもよい。
圧着端子60は、端子部62に筒状のスリーブ(以下の説明で「圧着部61」を「スリ
ーブ61」という場合もある。)が接続されているものである。端子部62の形状につい
ては、図の如きY型や丸型(不図示)等、如何なる形状のものでもよく、圧着部61の横
断面形状についても図の如き円筒形のものでも、四角形(不図示)や三角形等の角筒型の
ものでも、或いは上部が開口したU字形のものであってもよい。
図1は、本発明に係る圧着工具70を正面側から見た斜視図、図2(a)は、図1の圧
着工具70の平面図、図2(b)は、図1の圧着工具70に取付けられている電線ガイド
ユニット20の正面図、図3は、圧着工具70の右側面図である。
図1において、本発明に係る圧着工具70の基本構成は、圧着工具本体10と、この圧
着工具本体10の電線挿入側に設けられた電線ガイドユニット20とからなる。
<圧着工具本体10>
圧着工具本体10は、既存の圧着工具であり、本実施形態のものは一対のハンドル1、2と、その支点3と、支点3上部の把持部11、12とからなる。
把持部11、12は、前述の図14(a)で説明した圧着端子60のスリーブ61を保
持して圧着するためのもので、相対向する端子受刃型13aと、圧着刃型14aとからな
る。
すなわち、作業者は、左右のハンドル1、2を片手で握ると、ハンドル支点3を支点と
して把持側支点4、5のそれぞれが図の外側方向に開くと同時に、今度は上記端子受刃型
13aと圧着刃型14aとが把持側支点8、9を支点として回動することにより両刃間の
間隔が狭まるため、上記端子受刃型13aと圧着刃型14a間で保持した圧着端子60の
スリーブ61に大きな挟持力(いわゆる倍力機構)を作用させることができる。
なお、ハンドル1、2は、ハンドル支点3に装着されたばね6により、図の如く常に開
く方向に付勢されており、また、図示は省略したが、右ハンドル2の内部にはラチェット
機構による公知の圧着成形確認機構が設けられており、圧着が完了しないと両ハンドル1
、2が開かない構造となっている。
本実施形態の圧着工具本体10の形式については、図のとおり手動片手式のものである
が、その他例えば手動両手式や手動油圧式等のものであってもよい。なお、本発明の圧着
工具は、主として携帯式のものであるが、圧着工具本体10としては、空圧或いは油圧ま
たはモータ等の機械的動力により駆動される形式のものを禁ずる趣旨ではなく、これらの
形式のものも本発明の範囲に勿論含まれる。
次に、本発明の特徴である電線ガイドユニット20について詳細に説明する。
<電線ガイドユニット20>
図1及び図2に示すように、電線ガイドユニット20は、エントリーガイド30と、エ
ントリーガイド開閉機構40とから構成されており、両部材30、40がユニットとして
一体化された状態で上記圧着工具本体10の把持部11、12の被覆電線50挿入側にボ
ルト、ナット等(不図示)の適当な締結手段で着脱自在に取り付けられるようになってい
る。
エントリーガイド30は、作業者が被覆電線50の芯線部51を圧着端子60のスリー
ブ61の芯線挿入孔61a(図14(a)参照)内に挿入するに際し、その入口ガイド的
役割を成すもので、中央の分割面Fを境として、右側エントリーガイド30aと、左側エ
ントリーガイド30bとに2分割されている。
なお、エントリーガイド30の分割面Fと、後述するエントリーガイド開閉機構40の
センターピン48及びハンドル支点3を通過する中心線Vとは一致しておらず、本実施例
のものは分割面Fが中心線Vよりも少し左に変位している。何故ならば分割面Fの位置は
、把持する圧着端子60のスリーブ61の外径や、圧着工具本体10の端子受刃型13a
及び圧着刃型14aの形状によって決まるからである。
それぞれのエントリーガイド30a、30bは、平面形状が略L形で(図8参照)、正
面形状は略縦長の長方形となっており、両端部のフランジ部30c、30dが後述するエ
ントリーガイド開閉機構40のレバー42、43に、六角孔付きボルト13、14で固定
されている。
また、左右のエントリーガイド30a、30bの分割面Fの上部には、当該分割面Fを
中心として互いに対向する溝32、33(図4(b)参照)が面対称に形成されている。
この溝32、33は、左右のエントリーガイド30a、30bを上記分割面Fを中心に互
いに当接させて閉じたときには、入口側内径が被覆電線50の被覆部52の外径よりも十
分大径の被覆電線導入孔34と、出口側内径がスリーブ61の芯線挿入孔61aよりも僅
かに小径の芯線部通過孔35とを直線で繋いだ先細のテーパ状導入孔36となっている。
ところで、このテーパ状導入孔36の内壁面36aは、図4の縦断面図に示す如く、入
口から出口までの間が図のような断面形状とされ、特に区間II〜区間Vにおいては分割面
Fの内径側稜線部に上部切欠部37aと、下部切欠部37bとから成る切欠部37が施さ
れている。
この切欠部37を施した理由は、絶縁被覆電線50の芯線部51を圧着端子60のスリーブ61内に挿入する際に、左右のエントリーガイド30a、30bから作業者が受ける挿入抵抗を軽減させるためである。すなわち、被覆部52の先端部をスリーブ61に突き当てるまで挿入するには、被覆電線50の被覆部52の外径が芯線部通過孔35の内径 φ よりも大きいため、その挿入過程で分割面Fを境界面として閉じている左右のエントリーガイド30a、30bを被覆部52の端部で押し付け、その押し付け力を外側方向への押し広げ分力に転換させて開けることができるが、左右のエントリーガイド30a、30bの接触部分のうち上部と下部は開けることには寄与していない。
何故ならば、被覆部52の先端部はその肩部38(図14()参照)の全周がテーパ
状導入孔36の内壁面36aに接触しており、この左右のエントリーガイド30a、30
bの接触部分のうち上部と下部とは、両エントリーガイド30a、30bを開く力として
何ら寄与しておらず、むしろ押し付ける際の抵抗となっているからである。
そこで、左右のエントリーガイド30a、30bを開く力として何ら寄与していないエ
ントリーガイド内壁面36aの上部切欠部37aと、下部切欠部37bとを削り取ったも
のである。
本実施形態では、この切欠部37の具体的形状は、断面IIにおける横断面形状は、テー
パ状導入孔36の所定Z軸位置の円形とし、断面IIIにおける横断面形状は、テーパ状導
入孔36の所定Z軸位置の円形と、断面IIの円の内径と等しい長さを長径とし、芯線部通
過孔35の内径を短径とする楕円とを結合した形状のものとしている。
そして、断面II〜断面IIIの区間までは、上記断面IIの形状から上記断面IIIの形状まで
滑らかに推移する形状としている。また、断面III〜断面Vまでの区間は、上記断面IIIの
形状から円形の芯線部通過孔35まで滑らかに推移する形状としている。つまり、横断面
形状のうち楕円部分が被覆部52の先端部の肩部38に接触しない部分となっている。
この場合、図4(a)の角度θ1は、25〜60度の範囲が好ましく、30度に設定す
るのが最も好ましい。また、角度θ2は、35〜70度の範囲が好ましく、40度に設定
するのが最も労力を少なくして挿入できる。
なお、上記エントリーガイド内壁面36aの上部切欠部37aと、下部切欠部37bの
形状はほんの一例であって、扇状に開いた芯線部51の先端部(図14(d))を絞り込めることと、エントリーガイド30のテーパ状導入孔36の内壁面36aに被覆部52の肩部38が接触した状態で芯線部51の先端がスリーブ61内に入っているという2つの条件を満たすのであれば、他の形状のものであっても良い。
一方、左右のエントリーガイド30a、30bの分割面F下部には、凸部38(図12
(c)参照)と、これに嵌合する凹部39(図12(c)参照)とが形成され、左右のエ
ントリーガイド30a、30bを閉じたときに、両者が係合して上記テーパ状導入孔36
に位置ズレが生じないようになっている。
次に、エントリーガイド開閉機構40は、左右のエントリーガイド30a、30bをそ
の分割面Fを中心として開閉させるもので、左右が把持部支点8、9のナットで固定され
たベース44と、このベース44上に位置し、相対向する右レバー42と、左レバー43
と、更にその上に位置する上板45と、後述する一対のレバーの付勢手段49とから構成
されている。
ベース44上には、前述した1本のセンターピン48と、3本の上板45固定用の植え込みボルト46とが立設されている。
センタリング位置決めピン41は、上板45に一端が固定され、他端は上記一対のレバ
ー42、43の板厚内まで延び、かつ、一対のレバー42、43の間に位置している。
また、右側レバー42と、左側レバー43とは、上記センタリング位置決めピン41よ
りも下方位置の上板45に設けられた2個の枢支ピン47を中心として回動できるように
なっている。そして、それぞれのレバー42、43上部のレバートップ42a、43aに
は、前述した左右のエントリーガイド30a、30bが六角孔付きボルト13、14で固定され、右側レバー42下部のレバーエンド42bは、左側レバー43のレバーエンド43bよりも長く形成されており、作業者が必要に応じて回動できるようになっている。
上板45の3個の取付孔46aは、センターピン48を中心に上板45が若干回動でき
る程度の長孔になっているので、レバー42、43上部に固定されたエントリーガイド3
0の左右方向(X方向)位置の微調整が可能である。
また、上板45の中心線V上であって、センターピン48の上方位置には、上記センタ
リング位置決めピン41が上板45の下面から更に下方方向に若干突出する長さに設けら
れており、このセンタリング位置決ピン41の両側を左側レバー43と右側レバー42と
で挟むように係止させることで、圧着端子60を保持しているときに、スリーブ61の芯
線挿入孔61aの中心にエントリーガイド30の中心を一致させている。
更に、センターピン48の下方には、中心線Vを跨いで前述した一対のレバーピン47が設けられており、このレバーピン47に上記一対のレバー42、43が回動可能にピン止めされている。
そして、上記右側レバー42と左側レバー43とは、それぞれのレバーエンド42b、
43bが常に開く方向に付勢手段により付勢されている。この付勢手段は、それぞれのレ
バーエンド42a、43aに立設された六角穴付きボルト42c、43cと、上板45に
立設された六角穴付きボルト45aと、両ボルト間に掛けられた引っ張りコイルバネ49
とからなり、図に示す如く上板45上の左右の六角穴付きボルト45aの間隔が、前述し
た2個のレバーピン47の間隔よりも広く設定されているので、それぞれのレバーエンド
42b、43bが常に開く方向に、換言すると、それぞれのレバートップ42a、43a
上に固定された右側エントリーガイド30aと、左側エントリーガイド30bとが、分割
面Fに当接する状態で常時付勢されている。
更に、上板45の上には、図5の斜視図に示す案内ガイド21が2本の六角穴付きボル
ト22で固定されている。この案内ガイド21は、被覆電線50を前述したエントリーガ
イド30の被覆電線導入孔34(図4(a)参照)に更に導入し易くするためのもので、
正面視が略L字形をしたプレートであり、下部には上板45に固定し、かつ微調整用の長
孔23が設けられ、上部の裏面にはエントリーガイド30の芯線部通過孔35の半径より
も大きな半径を有する半円状の案内部24と、その入口側稜線部に更に大きな半径を有す
る面取部25とが設けられている。
以上が電線ガイドユニット20の構成であり、これらは上述した小径の六角孔付きボル
ト22、46、各種ピン47、48等で組み立てられ、図の如き1ユニットとして既存の
圧着工具本体10の電線挿入側に着脱可能とされ、必要に応じて後付け可能となっている

<本発明の作用>
次に、本発明の作用を図6〜図13を参照して説明する。
このうち図6〜図11は、作業者が本発明の圧着工具70の把持部を開いた時点から被
覆電線50を挿入し、圧着し、取り出すまでの各ステップ図、図12及び図13は、各ス
テップにおける左右のエントリーガイド30a、30bと被覆電線50との関係を示した
模式図である。
以下、ステップごとに説明する。なお、各図面において説明をする必要のない部分は省
略または簡略化している。
[ステップ1:把持部11、12全開工程]
図6(a)は、左右のエントリーガイド30a、30bを全開にした状態の正面図であ
る。
作業者が右手で圧着工具本体10の左右のハンドル1、2をそれぞれのハンドルストッ
パー1a、2a(図1参照)が接触する程度にまで握り、手を離すと、図の全開状態にな
る。この状態は、圧着成形確認機構のラチェット(不図示)が外れたことにより、引っ張
りコイルバネ49の拡開力がハンドル支点3を支点として、把持側支点4、5を狭め、両
レバーエンド42b、43bの間隔を外側から狭める。
両レバーエンド42b、43bの間隔が狭まると同時に各レバー42、43は、レバー
回転中心47を支点としてレバートップ42a、43aが互いに開くように回動するので
、各レバー42、43に固定されている右エントリーガイド30aと、左エントリーガイ
ド30bもその間隔が開くのである。
図6(b)に示すように、このとき端子受け刃型13aと圧着刃型14a間も最大限開いている。
[ステップ2:圧着端子保持工程(位置:第1ポジション)]
図7(b)は、本体の端子受け刃型13aと、圧着刃型14aとが圧着端子60のスリ
ーブ61の保持を完了するとともに、保持したスリーブ61の中心に芯線部通過孔35の
中心が一致した状態の正面図である。また、図7(a)は、そのときの左右のエントリー
ガイド30a、30bの状態を示す正面図である。
このとき、把持側支点4、5と両レバー42、43間には、若干の隙間δ1があり、左右のエントリーガイド30a、30bの全閉状態は把持側支点4、5に干渉されない。
また、図7(b)に示すように、スリーブ61の左右には隙間はなく、また、図7(a
)に示すように、左右のエントリーガイド30a、30bは全閉状態であり、芯線部通過
孔35の中心は保持した圧着端子60のスリーブ61の中心と一致している。この状態で
手を放しても圧着成形確認機構のラチェットが働いているので、圧着端子60が外れるこ
とはない。また、エントリーガイド30の中心位置は、センタリング位置決ピン41の両
側にレバー42、43が当接することにより、スリーブ61の芯線挿入孔61aの中心位
置に対するセンター位置を保持する。
この時、図12では、図(a)及び(a´)図の状態が該当する。
[ステップ3:被覆電線の導入工程〜一次挿入工程]
この工程は、エントリーガイド30の芯線部通過孔35の中心を前のステップ2で保持
されているスリーブ61の芯線挿入孔61aの中心にセンタリングしたのち、被覆電線5
0をテーパ状導入孔36に挿入し、被覆電線50先端の芯線部51を上記芯線挿入孔61
a内に一次挿入するまでをいう。
ここで、本発明において、「被覆電線50の一次挿入」とは、上記センタリングをした
後、絶縁被覆部52から露出している「芯線部51」のみを、エントリーガイド30a、
30bを押し広げない状態で芯線部通過孔35を通過させて、前述のステップ2で保持さ
れている圧着端子60のスリーブ61の芯線挿入孔61a内に挿入する工程をいう。
すなわち、図8に示すように、作業者は、左手で被覆電線50を持ち、芯線部51の広
がっている先端部が、案内ガイド21の面取部25(図5)に接触しないように被覆部52を案内部24(図5)に沿ってスリーブ61方向に挿入する。芯線部51の広がっている先端部は、図4のエントリーガイド30のテーパ状導入孔36入口の被覆電線導入孔34に達する。テーパ状導入孔36内の区間Iから区間IIでは、そのテーパ状内壁面36aにより、更に芯線部51の先端部は中心に絞り込まれ、芯線部通過孔35を経て、スリーブ61の芯線挿入孔61a内に挿入される。
この時、図12では、図(b)及び(b´)図の状態が該当し、被覆部52の肩部38
がテーパ状導入孔36の内壁面36aに接触し、芯線部51の一部がスリーブ61内に挿
入されて一時挿入が完了した状態を示している。
[ステップ4:被覆電線50の二次挿入工程(位置:第2ポジション)]
本工程の「被覆電線50の二次挿入工程」とは、ステップ3に続いて、更に被覆電線5
0が押し込まれると、被覆電線50のうち被覆部52の肩部38(図14(d))がテーパ状導入孔36の内壁面36aに接触し、以後は左右のエントリーガイド30a、30bを押し広げつつ、挿入が継続され、最終的に被覆電線50の肩部38が圧着端子60のスリーブ61に接触するまでの工程をいう。
本工程を図4で詳細に説明する。
被覆部52の肩部38がテーパ状導入孔36の内壁面36aに接触する時点は、本実施
形態では区間III〜区間IVの間に設定されているが、仮に断面III位置で接触すると仮定す
ると、二次挿入工程は、テーパ状内壁面36aへの被覆部52の肩部38の接触長さが徐
々にエントリーガイド30の分割面Fに向かって縮小する区間III〜区間IVで開始される
。よって、これに対応して左右のエントリーガイド30a、30bに対する外側方向(図
1のX方向)への「押し広げベクトル」もテーパ状導入孔36の水平中心線C上に集中す
る。その結果、被覆電線50の挿入は、非常に楽になる。
区間IV〜区間Vでは、テーパ状導入孔36の内壁面36a形状は、最終的に芯線部通過孔35に収斂することとなり、結局左右のエントリーガイド30a、30b間の隙間は、絶縁被覆部52の外径に一致する分だけ広げられる。この状態を示したのが、図9であり、
図9(b)に示すように、スリーブ61の保持を維持したままで、図9(a)のエンリー
ガイドでは、外径の大きな被覆部52が芯線部通過孔35を通過するので、その分、エン
リーガイド間の間隔が開いている。
一方、図12では、図12(c)及び図12(c´)〜図13(d)及び図13(d´
)が本工程の状態を示している。すなわち、図12(c´)及び図13(d´)は、左右
のエントリーガイド30a、30bが徐々に開くこと、図12(c)及び図13(d)は、被覆部52の肩部38がテーパ状導入孔36の内壁面36aに接触した後、スリーブ端61bに突き当たった状態を示している。
[ステップ5:圧着工程]
作業者が更にハンドルを握ると、図10(b)に示すように、圧着工具本体10の端子
受刃型13aと圧着刃型14aとによりスリーブ61は内部に芯線部51を保持したまま
、塑性変形して芯線部51とスリーブ61とが圧着される。
この時、圧着の進行と共に、端子受刃型13aと圧着刃型14aとは、把持側支点8、
(図2(b))を中心とする円弧運動をするので、圧着端子60はセンターピン48方向に若干(1〜2mm程度)引き込まれるが、左右のエントリーガイド30a、30b間がこれに追従して開くので、圧着作業の進行の妨げとはならない。
よって、図10(a)の左右のエントリーガイド30a、30b間は、図9(a)の場
合よりも開いている。
なお、オプション工程として、必要があれば右側レバー42のレバーエンド42bを時
計回りに押せば、右側エントリーガイド30aを引っ張りコイルバネ49の付勢力に抗し
て開くことができるので、被覆電線50と圧着部63間に適正隙間Δ1(図14(c)参
照)が存在しているかどうかの目視確認をすることができる。
[ステップ6:圧着端子付き被覆電線50の取り出し工程(位置:第3ポジション)]
図11は、最終工程の圧着端子60付き被覆電線50の取り出し工程である。
この工程では、ステップ1と同様に、作業者が右手で圧着工具本体10の左右のハンドル
1、2をそれぞれのハンドルストッパー1a、2aが接触する程度にまで握ると、圧着成
形確認機構が解除され、図6で前述したように左右のエントリーガイド30a、30b間
を最大限開くことができる。
したがって、作業者は、被覆部52外径よりも大きな圧着端子60が接続されている圧着端子60付き被覆電線50を容易に圧着工具本体10の端子受刃型13aと圧着刃型14aとの間から取り出すことができる。なお、本図では説明の便宜上、図5で説明した案内ガイド21の図示は省略してある。
<本発明の効果>
本実施形態の圧着工具70は、以上に説明した作用を有するので、作業者が熟練を要さ
ずとも被覆電線50の芯線部51をスリーブ61内に容易、かつ迅速に挿入可能で、しか
も圧着された圧着端子と被覆電線50の間からヒゲ等の発生しない品質の良好な圧着端子
付き被覆電線50が得られる圧着工具70を提供することができるという、当初目的の効
果のほか、以下に述べる種々の優れた効果を奏することができる。
1.電線ガイドユニット20の被覆電線50挿入側に設けられている図5の案内ガイド21は、入口側に半径が大きな半円状の案内部24を有するので、ここに一旦、被覆電線50の被覆部52をあてがうこともでき、以後のエントリーガイド30のテーパ状導入孔36への挿入が容易になる。特に、芯線が多数の素線が収束された多芯型のものである場合に効果を発揮する。
2.芯線部51の圧着端子60へのセンタリング、挿入及び取り外しの3ポジション操
作を含む一連の操作を全く外力に頼らず、作業者のハンドル操作のみで達成しているので
、特に携帯性に優れているうえ、軽量、かつ低コストの圧着工具70が得られる。
3.被覆電線50の挿入途中でも、右側エントリーガイド30aを開くことができるの
で、必要に応じて芯線部51のスリーブ61への挿入状況を目視確認できる。
4.上板45の取付孔46aが長孔になっているので、上板45がセンターピン48を
中心として回動でき、電線ガイドユニット20或は圧着工具本体10の加工精度や加工成
形品の仕上がり寸法に誤差があっても、スリーブ61の中心と、エントリーガイド30の
芯線部通過孔35との水平方向(図1のX方向)の芯あわせの微調整ができる。
5、上板45の裏面から両レバー42、43間に垂下されているセンタリング位置決め
ピン41は、両レバーの適正位置に常時付勢手段で押圧のうえ、付勢されているので、エ
ントリーガイド30の芯線部通過孔35のセンター位置が狂うことはない。
また、左右のエントリーガイド30a、30bの下部には、互いに噛み合う一対の凹凸
部38、39が設けられているので、エントリーガイド30の芯線部通過孔35は工程中
に位置ずれが全く生じず、左右のエントリーガイド30a、30bの取付を容易にするこ
とができる。
6.電線ガイドユニット20全体の後付けが可能なので、適用範囲が広い。
以上は一実施形態に過ぎず、本発明は、本発明の技術的思想の範囲内で他の種々の実施
形態のものに変更することができ、これらも本発明の範囲内に含まれる。
例えば、本実施形態では、エントリーガイド30の横断面形状は円形で、縦断面形状が
テーパー形状のものであったが、圧着端子60の端子部62の横断面形状が三角形や四角
形等の矩形状断面や、U字形断面の場合は、エントリーガイド30の横断面形状もこれに
応じた断面形状のテーパ形状とすることができる。
また、本実施形態では、エントリーガイド30は、縦方向に2分割したが、本発明の趣
旨からは横方向または斜め方向に分割しても良いことは勿論である。したがって、これら
エントリーガイドの分割方向が横方向または斜め方向の場合は、図4で示した切欠部37
についても、同様に横方向または斜め方向とすれば良いのであって、上下方向に限られる
ものではない。
更に、本実施形態では、付勢手段として、引っ張りコイルバネ49を用いたが、勿論他
の形式のばねでもよく、絶縁被覆径が小径の場合や適当なリンク機構との併用によりゴム
等の弾性体であってもよい。
10 圧着工具本体
13a 端子受刃型
14a 圧着刃
30 エントリーガイド
34 被覆電線導入孔
35 芯線部通過孔
36 テーパ状導入孔
40 エントリーガイド開閉機構
50 被覆電線
51 芯線部
60 圧着端子
61 スリーブ
61a 芯線挿入孔
70 端子圧着工具(本発明)
C 中心線
F 分割面

Claims (8)

  1. 開閉する端子受刃型と圧着刃型とが相対向して設けられ、前記両刃型で圧着端子のスリーブを保持し、該スリーブの芯線挿入孔内に被覆電線の端部から露出した芯線部を挿入して圧着する端子圧着工具において、
    該端子圧着工具の被覆電線挿入側に、
    入口側には前記被覆電線の挿入を容易にすべく被覆電線の被覆部外径よりも大径の被覆
    電線導入孔を有し、出口側には前記芯線部をスリーブの芯線挿入孔内に案内すべく前記ス
    リーブ内径よりも小径の芯線部通過孔を備え、両側間は、前記被覆電線導入孔と前記芯線部通過孔とを結ぶテーパ状導入孔に形成されたエントリーガイドと、
    前記被覆電線の端部から露出した芯線部を前記芯線部通過孔に通過させるときは、該芯線部通過孔が閉じており、前記被覆電線の被覆部が前記テーパ状導入孔を通過して挿入されるときと、前記端子受刃型と前記圧着刃型とにより圧着が完了した圧着端子付き被覆電線を、前記芯線部通過孔を通過させて取り出すときには、該芯線部通過孔が両側に開くことにより、該芯線部通過孔からの圧着端子付き被覆電線の取り出しを許容ならしめるエントリーガイド開閉機構と、を設けたことを特徴とする端子圧着工具。
  2. エントリーガイドは、端子受刃型と圧着刃型とによる圧着端子の保持状態において、
    前記圧着端子のスリーブの芯線挿入孔中心を通過する分割面で2つのエントリーガイド
    に分割され、
    エントリーガイド開閉機構は、分割されたそれぞれのガイドを、付勢手段により閉じる
    方向に付勢するとともに、前記被覆電線の被覆部が前記テーパ状導入孔を通過して挿入さ
    れるときと、前記端子受刃型と圧着刃型とにより圧着が完了した圧着端子付き被覆電線を
    、前記芯線部通過孔を通過させて取り出すときとには、前記付勢手段の付勢力に抗して分
    割面を境として外側方向に開くことを特徴とする請求項1に記載の端子圧着工具。
  3. 前記2分割されたそれぞれのエントリーガイドは、端子受刃型と、圧着刃型とによる圧
    着端子の保持後において、
    前記エントリーガイド開閉機構の付勢手段の付勢力に抗して圧着工程の進行と共に外側
    方向に拡開可能であることを特徴とする請求項2に記載の端子圧着工具。
  4. エントリーガイドの分割面に形成されているテーパ状導入孔の稜線部には、テーパ状導
    入孔の横断面形状において、半径方向の両端部に食み出し部となる切欠部が形成されてい
    ることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の端子圧着工具。
  5. エントリーガイドとエントリーガイド開閉機構とは、電線ガイドユニットとして一体化
    されているとともに、
    該電線ガイドユニットを端子圧着工具の被覆電線挿入側に着脱自在とすることにより、
    既存の端子圧着工具に後付け可能としたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか
    に記載の端子圧着工具。
  6. 電線ガイドユニットの被覆電線挿入側に、更に、被覆電線の案内ガイドが着脱自在に取
    り付けられていることを特徴とする請求項5に記載の端子圧着工具。
  7. 端子圧着工具の裏面から端子受刃型と圧着刃型間に圧着端子のスリーブを挿入して保持
    するに際し、前記スリーブの端面を前記エントリーガイドの裏面に当接させることで、圧
    着端子の前記エントリーガイドに対する位置決めを可能にし、圧着位置を安定化させるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の端子圧着工具。
  8. スリーブの芯線挿入孔内に挿入する被覆電線の芯線部は、複数本の被覆電線が平行に引
    き揃えられ、それぞれの被覆電線の先端部から露出した複数本の芯線部を収束させるもの
    であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の端子圧着工具。
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