以下、本発明の遊技機をパチンコ機10に具体化した一実施形態を図1〜図13に基づき説明する。
(1)パチンコ機10全体の概略構成
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されている。このパチンコ機10は機体の外郭をなす縦長方形状の外枠11を備えている。この外枠11は、外枠11の下部を構成する合成樹脂製の腰板ユニット11aを備えている。外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットするための縦長方形状の中枠12が、開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15とが、それぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の上部前面には、トップランプ16が前面側に向けて突出している。トップランプ16は、図示しない発光体(発光ダイオードなど)を備え、同発光体にレンズ部材を覆い被せて構成されている。このトップランプ16では、パチンコ機10の各種遊技の演出態様(大当り、リーチなど)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾が行われるようになっている。また、腰板ユニット11aの前面側における左右両側部には、スピーカ17が互いに離間して形成されている。このスピーカ17では、遊技の演出状態に応じて各種音声(効果音、言語音声など)が出力されるようになっている。さらに、中枠12の前面側において上球皿15の下方には、下球皿19、操作ハンドル20及び灰皿23などが装着されている。
図1,図2に示されるように、遊技盤13の遊技領域13aの略中央部には、矩形状開口部を有する枠状のセンター役物60が装着されている。センター役物60の奥側には、可視表示部(表示画面)を備えた演出図柄表示部61が配設されている。なお、可視表示部は矩形状開口部から露出しており、視認可能とされている。演出図柄表示部61では、変動画像(または画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。また、演出図柄表示部61では、表示演出に関連して、複数種類の演出図柄E1を3列で変動させて図柄組み合わせを導出させる図柄組み合わせゲームが表示されるようになっている。演出図柄E1は、「1」〜「8」の8通りの数字を示す図柄である。また、演出図柄E1は、後述する確率変動状態の付与を遊技者が認識できる特定図柄と、特定図柄以外のチャンス図柄とからなっている。本実施形態において、特定図柄は、「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す奇数図柄であり、チャンス図柄は、「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す偶数図柄である。なお、本実施形態の演出図柄表示部61は液晶式であるが、ドットマトリクス式、エレクトロルミネッセンス素子式、7セグメント式の図柄表示部であってもよい。
図1,図2に示されるように、センター役物60の下方には、始動入賞口21aが形成された始動入賞装置21が配設されている。始動入賞装置21の奥方には、始動入賞口21aに入賞した遊技球を検知する始動口スイッチSE1(図3参照)が設けられている。始動口スイッチSE1は、遊技球を検知している間、オン状態となり、入賞信号を出力するようになっている。一方、始動口スイッチSE1は、遊技球を検知していないときにオフ状態となり、入賞信号を出力しなくなる。なお、入賞信号が出力された場合には、後述する特別図柄表示部51による図柄変動ゲームが行われるとともに、該図柄変動ゲームに関連して演出図柄表示部61による図柄組み合わせゲームが行われ、所定数(本実施形態では3個)の賞球の払い出しが行われるようになっている。
図1,図2に示されるように、始動入賞装置21には、普通電動役物21bが一体的に構成されている。普通電動役物21bは、一対の羽根部材からなり、普通電動役物ソレノイドSOL1(図3参照)の励磁作用により、打球を受け入れない閉状態、及び、打球を受け入れやすい開状態に変換可能となっている。本実施形態において、「閉状態」とは、一対の羽根部材が閉じている状態をいい、「開状態」とは、一対の羽根部材が開いている状態をいう。
図1に示されるように、始動入賞装置21の下方には大入賞装置24が配置されている。大入賞装置24の奥方には、入賞した遊技球を検知するカウントスイッチSE3(図3参照)が設けられている。また、大入賞装置24の大入賞口扉24aは、大入賞口ソレノイドSOL2(図3参照)の励磁作用により、打球を受け入れない閉鎖状態、及び、打球を受け入れやすい開放状態に変換可能になっている。本実施形態において、「閉鎖状態」とは、大入賞装置24の大入賞口扉24aが完全に閉じている状態をいい、「開放状態」とは、大入賞口扉24aが完全に開いた状態をいう。なお、カウントスイッチSE3にて遊技球が検知された場合には、所定数(本実施形態では15個)の賞球の払い出しが行われるようになっている。
図1に示されるように、前記センター役物60の左側には、遊技球の通過を検知する機能を有するゲート25が設けられている。ゲート25の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSE4(図3参照)が設けられている。なお、ゲートスイッチSE4にて遊技球が検知された場合に乱数を取得し、取得した乱数が所定の乱数値であるか否かを判定した結果に基づいて前記普通電動役物ソレノイドSOL1が駆動される。このような判定(当り判定)によって前記普通電動役物21bの一対の羽根部材が開放されるため、始動入賞装置21に遊技球が入賞しやすくなる。
図2等に示されるように、センター役物60の下部中央部における左寄りの位置には、可視表示部を備えた特別図柄表示部51が配設されている。特別図柄表示部51では、始動入賞装置21への遊技球の入賞が検知された場合に、特別図柄B1を変動させる図柄変動ゲームが実行され、該図柄変動ゲームの結果として、ハズレの表示結果や大当りの表示結果が表示されるようになっている。例えば、図柄変動ゲームの結果がハズレとなる場合、図柄変動ゲームの終了時に、特別図柄B1としてハズレを示す「−」の図柄が表示される。一方、図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合、図柄変動ゲームの終了時に、特別図柄B1として「0」〜「99」の100通りの数字を示す図柄が表示される。なお、特別図柄B1は、第1特別図柄、第2A特別図柄(第2特別図柄)、第2B特別図柄(第2特別図柄)及び第3特別図柄からなっている。第1特別図柄は、「0」〜「24」の25通りの数字を示す図柄であり、大当り遊技状態が実行された後に、図柄変動ゲームでの特別図柄B1の変動時間を短縮する変動時間短縮状態が実行されうる図柄である。第2A特別図柄は、「25」〜「44」の20通りの数字を示す図柄であり、大当り遊技状態が実行された後に、変動時間短縮状態、及び、図柄変動ゲームにおいて大当りが導出される確率が高確率に変動する確率変動状態の両方が実行される図柄である。第2B特別図柄は、「45」〜「94」の50通りの数字を示す図柄であり、大当り遊技状態が実行された後に、変動時間短縮状態及び確率変動状態の両方が実行される図柄である。第3特別図柄は、「95」〜「99」の5通りの数字を示す図柄であり、大当り遊技状態が実行された後に、変動時間短縮状態及び確率変動状態の両方が実行される図柄である。
さらに本実施形態では、特別図柄表示部51での図柄変動ゲームに合わせて、前記演出図柄表示部61による図柄組み合わせゲームが行われる。具体的には、特別図柄表示部51での図柄変動ゲームの開始とほぼ同時に演出図柄表示部61による図柄組み合わせゲームが開始され、特別図柄表示部51での図柄変動ゲームの終了(大当りまたはハズレの表示結果が表示)とほぼ同時に演出図柄表示部61による図柄組み合わせゲームの結果が表示されるようになっている。なお本実施形態では、演出図柄表示部61で行われる図柄組み合わせゲーム、及び、特別図柄表示部51で行われる図柄変動ゲームを、「変動ゲーム」と称している。
図2に示されるように、センター役物60において特別図柄表示部51の左側には、特別図柄保留表示装置Cが配設されている。特別図柄保留表示装置Cは、第1保留ランプC1、第2保留ランプC2、第3保留ランプC3及び第4保留ランプC4からなる複数(4個)の発光手段によって構成されている。保留ランプC1〜C4は、前記始動入賞装置21への入賞を契機として記憶された遊技球(特別図柄保留球)が存在する場合に点灯し、特別図柄保留球が存在しない場合に消灯する。各保留ランプC1〜C4は、特別図柄保留球の数(特別図柄保留球数)を示すためのものである。例えば、特別図柄保留球が3個である場合、3個の保留ランプC1〜C3が点灯する。
ここで、「特別図柄保留球数」とは、前記特別図柄B1(前記演出図柄E1)の変動中に始動入賞装置21に入賞した遊技球の数を所定の最大値(本実施形態では4)の範囲で記憶した値である。特別図柄保留球数は、始動入賞装置21への遊技球の入賞により「+1」され、前記変動ゲームの開始により「−1」される。
図2に示されるように、前記センター役物60の下部中央部において前記特別図柄表示部51の右側には、可視表示部を備えた普通図柄表示装置53が配設されている。この普通図柄表示装置53では、前記ゲート25(図1参照)にて遊技球が検知された場合に、普通図柄D1による普通図柄変動ゲームが実行され、該普通図柄変動ゲームの結果として、乱数抽選の結果を示す普通図柄D1が表示されるようになっている。なお、本実施形態の普通図柄D1は、当りの図柄「○」、または、ハズレの図柄「×」の2種類である。そして、当りの図柄が導出された場合(普通図柄変動ゲームに当選した場合)、前記普通電動役物ソレノイドSOL1が所定時間だけ駆動され、前記一対の羽根部材が開放されるようになっている。
また、センター役物60において普通図柄表示装置53の右側には、普通図柄保留表示装置Fが配設されている。普通図柄保留表示装置Fは、第1保留ランプF1、第2保留ランプF2、第3保留ランプF3及び第4保留ランプF4からなる複数(4個)の発光手段によって構成されている。保留ランプF1〜F4は、ゲート25の通過を契機として記憶された遊技球(普通図柄保留球)が存在する場合に点灯し、普通図柄保留球が存在しない場合に消灯する。各保留ランプF1〜F4は、普通図柄保留球の数(普通図柄保留球数)を示すためのものである。例えば、普通図柄保留球が2個である場合、2個の保留ランプF1,F2が点灯する。
ここで、「普通図柄保留球数」とは、ゲート25を通過した遊技球の数を所定の最大値(本実施形態では4)の範囲で記憶した値である。普通図柄保留球数は、ゲート25への遊技球の通過により「+1」され、前記普通図柄変動ゲームの開始により「−1」される。
図1に示されるように、前記遊技領域13aにおいて前記大入賞装置24の左方には、左下外入賞口装置35aと左下内入賞口装置35bとが配設されている。左下外入賞口装置35a及び左下内入賞口装置35bの奥方には、入賞した遊技球を検知する入賞口スイッチSE5(図3参照)が設けられている。即ち、左下外入賞口装置35a及び左下内入賞口装置35bでは、1つの入賞口スイッチSE5で遊技球の入賞を検知している。また、遊技領域13aにおいて大入賞装置24の右方には、右下外入賞口装置36aと右下内入賞口装置36bとが配設されている。右下外入賞口装置36a及び右下内入賞口装置36bの奥方には、入賞した遊技球を検知する入賞口スイッチSE6(図3参照)が設けられている。即ち、右下外入賞口装置36a及び右下内入賞口装置36bでは、1つの入賞口スイッチSE6で遊技球の入賞を検知している。これらの入賞口装置35a,35b,36a,36bは、遊技球の入賞を契機として、所定数(本実施形態では10個)の賞球の払い出しが行われるようになっている。
(2)パチンコ機10の電気的構成
図3に示されるように、このパチンコ機10は、主制御基板31、統括制御基板37、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34を備えている。主制御基板31には統括制御基板37が電気的に接続され、統括制御基板37には、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34が電気的に接続されている。
(2−1)主制御基板31の電気的構成
図3,図4に示されるように、主制御基板31は、パチンコ機10全体を制御する『遊技制御手段』及び『主制御手段』としてのメインCPU31aを備えている。メインCPU31aには、前記始動口スイッチSE1、前記カウントスイッチSE3、前記ゲートスイッチSE4及び前記入賞口スイッチSE5,SE6が接続されている。また、メインCPU31aには、前記特別図柄表示部51、前記特別図柄保留表示装置C、前記普通図柄表示装置53及び前記普通図柄保留表示装置Fが接続されている。さらに、メインCPU31aには、前記普通電動役物ソレノイドSOL1及び前記大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
図4に示されるように、メインCPU31aには、メインROM31b及びメインRAM31cが電気的に接続されている。メインCPU31aは、前記変動ゲームに係る各種抽選に用いる大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分乱数などの各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、メインCPU31aは、更新後の値をメインRAM31cの乱数記憶領域に設定して更新前の値を書き換えている。また、メインRAM31cのフラグ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のフラグが記憶(設定)されるようになっている。さらに、メインRAM31cのタイマ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のタイマが記憶(設定)されるようになっている。
なお、大当り判定用乱数は、変動ゲームが大当りか否かを決定する際(大当り判定時)に用いられる乱数である。大当り図柄用乱数は、変動ゲームの結果が大当りである場合に前記特別図柄B1を決定する際に用いられる乱数である。リーチ判定用乱数は、変動ゲームの結果がハズレである場合にリーチ演出を実行させるか否かを決定する際(リーチ判定時)に用いられる乱数である。変動パターン振分乱数は、前記図柄組み合わせゲームにおける遊技演出の演出内容を特定するための変動パターンを決定する際に用いられる乱数である。
図4に示される前記メインROM31bには、図柄組み合わせゲーム(変動ゲーム)用の変動パターンが振り分けられた変動パターン振分テーブルが記憶されている。各変動パターンは、前記演出図柄表示部61に表示される各列の図柄(前記演出図柄E1)が変動を開始(図柄組み合わせゲームを開始)してから全列の図柄が停止(図柄組み合わせゲームが終了)するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)の時間及び内容を特定するためのものである。本実施形態の変動パターン振分テーブルには、ハズレ演出用の変動パターン、ハズレリーチ演出用の変動パターン及び大当り演出用の変動パターンが振り分けられている。なお、ハズレ演出用の変動パターンは、ハズレ図柄組み合わせ(大当りまたはリーチとなる図柄組み合わせが導出されない図柄組み合わせ)を導出するハズレ演出のベースとなるパターンを示している。ハズレリーチ演出用の変動パターンは、中図柄が、左図柄及び右図柄とは異なる図柄で停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。大当り演出用の変動パターンは、中図柄が、左図柄及び右図柄と同一の図柄で停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。また、ハズレ演出、ハズレリーチ演出及び大当り演出の演出時間(変動時間)は、変動パターンごとに異なっている。なお、各変動パターンには、変動パターン振分乱数の値(本実施形態では0〜99の100通りの整数)が振り分けられている。
また、図4に示されるメインROM31bには、確率変動予備フラグテーブルが記憶されている。確率変動予備フラグテーブルには、大当りの決定後に付与される大当り遊技状態の終了後に前記確率変動状態の付与を指示するための確率変動予備フラグ01Hが羅列されている。さらに、メインROM31bには、変動時間短縮予備フラグテーブルが記憶されている。変動時間短縮予備フラグテーブルには、大当りの決定後に付与される大当り遊技状態の終了後に前記変動時間短縮状態の付与を指示するための変動時間短縮予備フラグ01Hが羅列されている。
次に、図3,図4に示される前記メインCPU31aが実行する図柄変動ゲームに係る各種処理(大当り判定、リーチ判定、大当り図柄、ハズレ図柄、変動パターンの決定など)を説明する。なお、メインROM31bには、上記の各種処理に用いられるプログラム(大当り判定プログラム、特別図柄決定プログラム、大当り遊技状態実行プログラム、特典付与プログラム、遊技状態判定プログラム)が記憶されている。
まず、メインCPU31aは、始動入賞条件の成立(前記始動口スイッチSE1からの前記入賞信号の出力)を契機として、乱数抽選によって抽出されて所定の周期毎に更新される前記大当り図柄用乱数の値を前記メインRAM31cから取得し、取得した値をメインRAM31cの乱数記憶領域に格納(記憶)する。また、メインCPU31aは、始動入賞条件の成立を契機として、乱数抽選によって抽出されて所定の周期毎に更新される前記大当り判定用乱数の値をメインRAM31cから取得し、取得した値をメインRAM31cの乱数記憶領域に格納(記憶)する。
前記大当り判定プログラムとは、図3,図4に示されるメインCPU31aを『大当り判定手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU31aは、前記図柄変動ゲームの結果が大当りになるか否かを判定するようになっている。詳述すると、メインCPU31aは、変動ゲームの開始直前に、メインRAM31cの乱数記憶領域に格納されている大当り判定用乱数の値とメインROM31bに記憶されている大当り判定値とを比較して変動ゲームの当否を判定する大当り判定(当り抽選)を行う。なお本実施形態では、大当り判定用乱数の採りうる数値を0〜478(全479通りの整数)としている。そして、メインCPU31aは、大当り判定用乱数の採りうる数値の中から5個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を479分の5(=95.8分の1)として大当り判定を行う。
大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、メインCPU31aは、大当りを決定する。一方、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、メインCPU31aは、ハズレ遊技状態を決定する。さらに、大当り判定の判定結果が否定の場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから読み出した前記リーチ判定用乱数の値とメインROM31bに記憶されているリーチ判定値とを比較してハズレリーチを実行するか否かのリーチ判定を行う。
そして、リーチ判定の判定結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致)の場合、図3,図4に示されるメインCPU31aは、ハズレリーチを決定する。また、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが不一致)の場合、メインCPU31aは、ハズレ(リーチを伴わないハズレ)を決定する。
前記特別図柄決定プログラムとは、メインCPU31aを『特別図柄決定手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、大当り判定において大当りが決定された場合、メインCPU31aは、前記演出図柄表示部61での前記図柄組み合わせゲームで導出される停止図柄(前記演出図柄E1)に関連する前記特別図柄B1として、前記第1特別図柄、前記第2A特別図柄、前記第2B特別図柄及び前記第3特別図柄のいずれか1つを決定する。具体的に言うと、メインCPU31aは、前記メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された前記大当り図柄用乱数の値(本実施形態では0〜99の100通りの整数)が「0」〜「24」のいずれかである場合に、「0」〜「24」のいずれか1つを示す第1特別図柄を特別図柄B1として決定する。即ち、第1特別図柄が特別図柄B1として決定される確率は、100分の25である。また、メインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値が「25」〜「44」のいずれかである場合に、「25」〜「44」のいずれか1つを示す第2A特別図柄を特別図柄B1として決定する。即ち、第2A特別図柄が特別図柄B1として決定される確率は、100分の20である。さらに、メインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値が「45」〜「94」のいずれかである場合に、「45」〜「94」のいずれか1つを示す第2B特別図柄を特別図柄B1として決定する。即ち、第2B特別図柄が特別図柄B1として決定される確率は、100分の50である。また、メインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値が「95」〜「99」のいずれかである場合に、「95」〜「99」のいずれか1つを示す第3特別図柄を特別図柄B1として決定する。即ち、第3特別図柄が特別図柄B1として決定される確率は、100分の5である。そして、メインCPU31aは、決定した特別図柄B1に対応したデータを、次回の図柄変動ゲームに係る処理を行うまでの間、メインRAM31cに記憶する。
なお、大当り判定においてハズレリーチまたはハズレが決定された場合、図3,図4に示されるメインCPU31aは、特別図柄B1をハズレを示す「−」の図柄に決定する。さらに、メインCPU31aは、決定した特別図柄B1に対応したデータを、次回の図柄変動ゲームに係る処理を行うまでの間、メインRAM31cに記憶する。
次に、メインCPU31aは、大当り判定、前記リーチ判定の判定結果に基づいて前記変動パターンを決定する。具体的に言うと、大当り判定において大当りが決定された場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから前記変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、前記変動パターン振分テーブルから前記大当り演出用の変動パターンを決定する。また、リーチ判定においてハズレリーチが決定された場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルから前記ハズレリーチ演出用の変動パターンを決定する。さらに、リーチ判定においてハズレが決定された場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルから前記ハズレ演出用の変動パターンを決定する。
そして、図3,図4に示されるメインCPU31aは、前記特別図柄B1及び変動パターンを決定すると、変動パターンごとに対応付けられた前記変動時間を変動タイマ(特別図柄タイマ)としてメインRAM31cのタイマ記憶領域に設定(記憶)し、前記特別図柄表示部51に特別図柄B1の変動を開始させる。
また、メインCPU31aは、前記統括制御基板37の統括制御CPU37aに対して制御を指示する際、制御コマンドなどを制御信号(8ビット信号)とし、その信号を出力ポート41及び出力バッファ42を介して所定のタイミングで出力する。具体的に言うと、メインCPU31aは、最初に、変動パターンを指定するとともに図柄の変動開始を指示する変動パターン指定コマンドを生成し、制御コマンドとして設定(メインRAM31cに記憶)する。そして、ここでセットされた制御コマンドは、次回以降の出力処理で出力される。次に、メインCPU31aは、特別図柄B1を指定する特別図柄指定コマンドを、制御コマンドとして設定(メインRAM31cに記憶)する。そして、ここでセットされた制御コマンドは、次回以降の出力処理で出力される。また、メインCPU31aは、変動開始時に設定した変動タイマを割込み(4ms)ごとに減算する。そして、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると(変動タイマが0msになると)、メインCPU31aは、各列の図柄の停止を指示する図柄停止コマンドを、制御コマンドとして設定(出力)する。それとともに、メインCPU31aは、変動時間の経過に合わせて、特別図柄B1を特別図柄表示部51に表示させる。
また、図3,図4に示されるメインCPU31aは、制御信号の出力タイミングにあわせて、統括制御基板37に対し制御信号を構成する制御コマンドの読み込みを指示するための読込信号(INT信号、または、ストローブ信号)を出力ポート41及び出力バッファ42を介して出力するようになっている。
前記大当り遊技状態実行プログラムとは、メインCPU31aを『大当り遊技状態実行手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU31aは、大当りの決定がなされた場合に、前記大当り遊技状態を実行するようになっている。なお、大当り遊技状態では、オープニング演出と、複数(本実施形態では2回または10回)のラウンド演出と、エンディング演出が実行される。オープニング演出は、前記大入賞装置24が前記閉鎖状態である場合であって、大当り遊技状態が開始されるときに実行されるようになっている。本実施形態のオープニング演出は、10回のラウンド演出が実行される10R大当り用のオープニング演出、及び、2回のラウンド演出が実行される2R大当り用のオープニング演出の2種類である。各ラウンド演出は、前記大入賞口ソレノイドSOL2の励磁作用によって大入賞装置24が閉鎖状態から前記開放状態に切り替えられる場合に実行されるようになっている。1回当りのラウンド演出は、大入賞装置24が開放状態に切り替えられてから閉鎖状態に切り替えられるまでの間に実行されるようになっている。なお、前記特別図柄B1として前記第1特別図柄、前記第2A特別図柄及び前記第3特別図柄のいずれかが決定された場合、ラウンド演出の実行回数は10回となる。一方、特別図柄B1として前記第2B特別図柄が決定された場合、ラウンド演出の実行回数は10回ではなく2回となる。また、エンディング演出は、大入賞装置24が開放状態から閉鎖状態に切り替えられる場合であって、大当り遊技状態が終了されるとき(本実施形態では、2回目または10回目のラウンド演出の終了時)に実行されるようになっている。
よって、図3,図4に示されるメインCPU31aは、前記図柄停止コマンドが出力された後に、オープニング演出の開始を指示するオープニング指定コマンドを生成し、制御コマンドとして出力する。次に、メインCPU31aは、ラウンド演出の開始を指示するラウンド指定コマンドを、制御コマンドとして出力する。具体的に言うと、メインCPU31aは、前記メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された前記大当り図柄用乱数の値が「0」〜「44」,「95」〜「99」のいずれかである場合に、第1〜第10のラウンド演出の開始を指示する第1〜第10ラウンド指定コマンドを、制御コマンドとして順番に出力する。また、メインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値が「45」〜「94」のいずれかである場合に、第1,第2のラウンド演出の開始を指示する第1,第2ラウンド指定コマンドを、制御コマンドとして順番に出力する。その後、メインCPU31aは、エンディング演出の開始を指示するエンディング指定コマンドを、制御コマンドとして出力する。
なお、本実施形態の大当り遊技状態は、いわゆる「10R確変大当り」、「10R通常大当り」及び「2R確変大当り」のいずれかとなる。ここで、「10R確変大当り」とは、前記図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合に付与される大当り遊技状態において、10回のラウンド演出が実行された後、前記変動時間短縮状態及び前記確率変動状態の少なくとも一方が付与される状態である。なお、「10R確変大当り」は、前記特別図柄B1として前記第2A特別図柄及び前記第3特別図柄のいずれかが決定された場合に実行されうるようになっている。「10R通常大当り」とは、図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合に付与される大当り遊技状態において、10回のラウンド演出が実行された後、変動時間短縮状態でも確率変動状態でもない通常遊技状態が付与される状態である(図5の「終了」を参照)。なお、「10R通常大当り」は、特別図柄B1として前記第1特別図柄が決定された場合に実行されうるようになっている。「2R確変大当り」とは、図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合に付与される大当り遊技状態において、2回のラウンド演出が実行された後、確率変動状態が付与される状態である。なお、「2R確変大当り」は、特別図柄B1として第2B特別図柄が決定された場合に実行されるようになっている。また、「2R確変大当り」である場合の前記大入賞口扉24aの開放時間(0.5秒)は、「10R確変大当り」及び「10R通常大当り」である場合の大入賞口扉24aの開放時間(25秒)よりも短いため、「2R確変大当り」は遊技球の入賞が相対的に困難な状態となる。
前記遊技状態判定プログラムとは、図3,図4に示されるメインCPU31aを『遊技状態判定手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU31aは、現在の遊技状態が、変動時間短縮状態及び確率変動状態の少なくとも一方であるか、前記通常遊技状態であるかを判定する。具体的に言うと、メインCPU31aは、変動時間短縮フラグ及び確率変動フラグから現在の遊技状態を確認する。なお、変動時間短縮フラグは、遊技状態として変動時間短縮状態が付与されているか否かを示すものであり、変動時間短縮状態が付与されている場合には変動時間短縮フラグとして「01H」が設定され、変動時間短縮状態が付与されていない場合には変動時間短縮フラグとして「00H」が設定される。また、確率変動フラグは、遊技状態として確率変動状態が付与されているか否かを示すものであり、確率変動状態が付与されている場合には確率変動フラグとして「01H」が設定され、確率変動状態が付与されていない場合には確率変動フラグとして「00H」が設定される。従って、メインCPU31aは、変動時間短縮フラグとして01Hがセット(メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶)され、確率変動フラグとして01Hがセットされている場合に、現在の遊技状態が変動時間短縮状態及び確率変動状態の両方であると判定する。また、メインCPU31aは、変動時間短縮フラグとして01Hがセットされ、確率変動フラグとして00Hがセットされている場合に、現在の遊技状態が変動時間短縮状態であると判定する。さらに、メインCPU31aは、変動時間短縮フラグとして00Hがセットされ、確率変動フラグとして00Hがセットされている場合に、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定する。
前記特典付与プログラムとは、図3,図4に示されるメインCPU31aを『特典付与手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU31aは、前記大当り遊技状態の終了後に、第1の特典A1、第2の特典A2及び第3の特典A3のうちいずれか1つの付与を開始させる(図5参照)。ここで、「第1の特典A1」とは、前記図柄変動ゲームの合計実行回数が第1の所定回数(本実施形態では100回)に到達するまで(または、合計実行回数が第1の所定回数に到達する前であって大当りとなる図柄変動ゲームが実行されるまで)、変動時間短縮状態を実行する特典(チャンスモード)である。「第2の特典A2」とは、合計実行回数が第1の所定回数よりも少ない第2の所定回数(本実施形態では10回)に到達するまで(または、合計実行回数が第2の所定回数に到達する前であって大当りとなる図柄変動ゲームが実行されるまで)、変動時間短縮状態及び確率変動状態の両方を実行する特典(チャンスモード)である。「第3の特典A3」とは、合計実行回数が第2の所定回数に到達するまで(または、合計実行回数が第2の所定回数に到達する前であって大当りとなる図柄変動ゲームが実行されるまで)、変動時間短縮状態及び確率変動状態の両方を実行した後、さらに第1の所定回数に到達するまで(または、第1の所定回数に到達する前であって大当りとなる図柄変動ゲームが実行されるまで)、変動時間短縮状態のみを実行する特典(チャンスモード)である。なお、各特典A1〜A3が付与されている状態での大当りとなる確率(継続率)は、互いに異なっている。本実施形態では、第1の特典A1が付与されている状態での継続率が約65.0%であり、第2の特典A2が付与されている状態での継続率が52.1%であり、第3の特典A3が付与されている状態での継続率が81.4%である(図5参照)。
そして、図3〜図5に示されるように、メインCPU31aは、前記特別図柄B1として前記第1特別図柄を決定した場合であって現在の遊技状態が前記通常遊技状態であると判定したときには、大当り遊技状態の終了後に特典を付与することなく通常遊技状態を継続する。また、メインCPU31aは、特別図柄B1として第1特別図柄を決定した場合であって現在の遊技状態がチャンスモード(変動時間短縮状態及び確率変動状態の少なくとも一方)であると判定したときには、大当り遊技状態の終了後に第1の特典A1を付与する。さらに、メインCPU31aは、特別図柄B1として前記第2A特別図柄または前記第2B特別図柄を決定した場合であって現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定したときには、大当り遊技状態の終了後に第2の特典A2を付与する。また、メインCPU31aは、特別図柄B1として第2A特別図柄または第2B特別図柄を決定した場合であって現在の遊技状態がチャンスモードであると判定したときには、大当り遊技状態の終了後に第3の特典A3を付与する。即ち、第2A特別図柄が決定された際に実行される大当り遊技状態と第2B特別図柄が決定された際に実行される大当り遊技状態とでは、大当り遊技状態の終了後に付与される特典が互いに等しくなっている。また、メインCPU31aは、特別図柄B1として前記第3特別図柄を決定した場合には、現在の遊技状態がチャンスモードであっても通常遊技状態であっても、大当り遊技状態の終了後に第3の特典A3を付与する。なお、現在の遊技状態が通常遊技状態である場合であって、10回のラウンド演出が実行される大当り遊技状態であるときには、通常遊技状態が継続する確率が50%となり、第1の特典A1が付与される確率が0%となり、第2の特典A2が付与される確率が40%となり、第3の特典A3が付与される確率が10%となる。また、現在の遊技状態がチャンスモードである場合であって、2回のラウンド演出が実行される大当り遊技状態であるときには、通常遊技状態が継続する確率が0%となり、第1の特典A1が付与される確率が50%となり、第2の特典A2が付与される確率が0%となり、第3の特典A3が付与される確率が50%となる。
そして、図3,図4に示されるメインCPU31aは、前記変動ゲームにおいて確率変動状態が実行された場合に、前記大当り判定用乱数の採りうる数値の中から34個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を479分の34(=約14.1分の1)として大当り判定を行う。即ち、確率変動状態時の大当り判定値の数は、確率変動状態前(通常遊技状態時)の6.8倍となる。
また、メインCPU31aは、大当り遊技状態の終了後に前記変動時間短縮状態の付与が開始された場合に、変動時間短縮中変動回数の値をセット(メインRAM31cに記憶)するとともに、大当り遊技状態の終了後に確率変動状態の付与が開始された場合に、確率変動中変動回数の値をセットする。変動時間短縮中変動回数は、変動時間短縮状態が実行される前記図柄変動ゲームの残り回数を示すものであり、変動時間短縮状態の開始時において、前記変動時間短縮予備フラグ01Hに基づいて100回または10回が設定(メインRAM31cに記憶)される。確率変動中変動回数は、確率変動状態が実行される図柄変動ゲームの残り回数を示すものであり、確率変動状態の開始時において、前記確率変動予備フラグ01Hに基づいて10回が設定(メインRAM31cに記憶)される。
図3,図4に示されるメインCPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に変動時間短縮状態が実行されている場合に、変動時間短縮状態が実行されている間の前記合計実行回数(前記第1の所定回数または前記第2の所定回数)をカウントするようになっている。具体的に言うと、メインCPU31aは、図柄変動ゲームが実行される度に、メインRAM31cに記憶されている変動時間短縮中変動回数を1減算して更新する。また、メインCPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に確率変動状態が実行されている場合に、確率変動状態が実行されている間の合計実行回数(第2の所定回数)をカウントするようになっている。具体的に言うと、メインCPU31aは、図柄変動ゲームが実行される度に、メインRAM31cに記憶されている確率変動中変動回数を1減算して更新する。
そして、図3,図4に示されるメインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されている確率変動中変動回数が減算されて0となった場合、即ち、図柄変動ゲームの合計実行回数が10回(第2の所定回数)に到達した場合に、確率変動状態を終了させる。また、メインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されている変動時間短縮中変動回数が減算されて0となった場合、即ち、図柄変動ゲームの合計実行回数が100回(第1の所定回数)または10回(第2の所定回数)に到達した場合に、変動時間短縮状態を終了させる。
(2−2)統括制御基板37の電気的構成
図3,図4に示されるように、統括制御基板37は、『遊技制御手段』としての統括制御CPU37aを備えている。統括制御CPU37aには、メインCPU31aが出力した制御信号及び読込信号を入力する入力バッファ43が電気的に接続されている。さらに、入力バッファ43には入力ポート44が電気的に接続されており、制御信号及び読込信号は入力ポート44を介して統括制御CPU37aに入力されるようになっている。
また、統括制御CPU37aには、統括ROM37b及び統括RAM37cが接続されている。統括制御CPU37aは、前記遊技演出の決定のために用いる各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、統括制御CPU37aは、更新後の値を統括RAM37cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。例えば、統括RAM37cの乱数記憶領域には、ハズレ左図柄用乱数、ハズレ中図柄用乱数、ハズレ右図柄用乱数などが記憶されている。
ところで、前記変動パターン指定コマンドが入力されると、図3,図4に示される統括制御CPU37aは、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンを統括RAM37cに記憶するようになっている。また、前記特別図柄指定コマンドが入力されると、統括制御CPU37aは、特別図柄指定コマンドが指定する前記特別図柄B1を統括RAM37cに記憶するようになっている。
また、統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1に基づいて、前記図柄組み合わせゲームの終了時に前記演出図柄表示部61に停止表示される前記演出図柄E1を生成するようになっている。例えば、統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が前記第1特別図柄、前記第2A特別図柄、前記第2B特別図柄及び前記第3特別図柄のいずれか1つである場合、統括RAM37cに記憶されている変動パターンは大当り演出用の変動パターンとなる。この場合、統括制御CPU37aは、演出図柄表示部61に最終的に停止させる演出図柄E1(演出図柄左、中、右)を以下のように生成する。即ち、統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が第1特別図柄である場合、統括制御CPU37aは、第1特別図柄に基づいて、全列が同一種類の前記チャンス図柄(「2」、「4」、「6」、「8」のいずれか)となるように各列の演出図柄E1を決定する。例えば、第1特別図柄が「0」〜「5」のいずれかであれば演出図柄E1を「2」とし、第1特別図柄が「6」〜「11」のいずれかであれば演出図柄E1を「4」とする。この生成された演出図柄E1(演出図柄左、中、右)が、演出図柄表示部61に大当りを認識可能な図柄組み合わせとして導出される。また、統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が第2B特別図柄である場合、統括制御CPU37aは、第2B特別図柄に基づいて、少なくとも1つの列の図柄が他の列とは異なる種類の図柄となるチャンス目(本実施形態では「3,5,7」)となるように各列の演出図柄E1を決定する。さらに、統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が第2A特別図柄または第3特別図柄である場合、統括制御CPU37aは、第2A特別図柄または第3特別図柄に基づいて、全列が同一種類の前記特定図柄(「1」、「3」、「5」、「7」のいずれか)またはチャンス図柄となるように各列の演出図柄E1を決定する。即ち、統括制御CPU37aは、特別図柄B1に基づいて演出図柄E1を決定する『表示制御手段』としての機能を有している。そして、統括制御CPU37aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAM37cに記憶する。
統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が「−」であって、統括RAM37cに記憶されている変動パターンがハズレリーチ演出用の変動パターンである場合、図3,図4に示される統括制御CPU37aは、ハズレリーチを決定する。この場合、統括制御CPU37aは、演出図柄左、中、右を、左列と右列が同一種類の図柄で、中列が左右2列とは異なる種類の図柄となるように決定する。具体的には、前記ハズレ左図柄用乱数の値に基づいて演出図柄左及び演出図柄右(両演出図柄は同一種類)を生成する。そして、前記ハズレ中図柄用乱数の値に基づいて演出図柄中を生成する。ハズレ中図柄用乱数の値とハズレ左図柄用乱数の値(または前記ハズレ右図柄用乱数の値)とが一致していた場合、統括制御CPU37aは、演出図柄中と演出図柄左(または演出図柄右)とが一致しないように演出図柄中を生成する。そして、統括制御CPU37aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAM37cに記憶する。本実施形態では、ハズレ左図柄用乱数、ハズレ右図柄用乱数及びハズレ中図柄用乱数の各乱数の採りうる数値を1〜8の8通りの整数とし、図柄の種類ごとに1つの数値が対応付けられている。
統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が「−」であって、統括RAM37cに記憶されている変動パターンがハズレ演出用の変動パターンである場合、図3,図4に示される統括制御CPU37aは、ハズレを決定する。この場合、統括制御CPU37aは、演出図柄左、中、右を、全列が同一種類の図柄とならないように生成する。具体的には、ハズレ左図柄用乱数の値に基づいて演出図柄左を生成し、ハズレ中図柄用乱数の値に基づいて演出図柄中を生成し、ハズレ右図柄用乱数の値に基づいて演出図柄右を生成する。ハズレ左図柄用乱数の値とハズレ右図柄用乱数の値とが一致していた場合、統括制御CPU37aは、演出図柄左と演出図柄右とが一致しないように演出図柄右を生成する。そして、統括制御CPU37aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAM37cに記憶する。
なお、統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されている変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御基板33の表示制御CPU33a、及び、音声・ランプ制御基板34の音声・ランプ制御CPU34aに出力するようになっている。これにより、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34が実行する遊技演出の具体的な内容が、統括制御基板37によって統括的に制御される。
さらに、図3,図4に示される統括制御CPU37aは、前記演出図柄E1の演出図柄左を指定する演出図柄左指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33aに出力する。同様に、統括制御CPU37aは、演出図柄E1の演出図柄右を指定する演出図柄右指定コマンド、及び、演出図柄E1の演出図柄中を指定する演出図柄中指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33aに出力する。
その後、前記メインCPU31aから前記図柄停止コマンドが入力されると、統括制御CPU37aは、入力された図柄停止コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。
また、メインCPU31aから前記オープニング指定コマンドが入力されると、統括制御CPU37aは、入力されたオープニング指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。次に、メインCPU31aから前記第1〜第10ラウンド指定コマンド、または、前記第1,第2ラウンド指定コマンドが入力されると、統括制御CPU37aは、入力された各ラウンド指定コマンドを、制御コマンドとして順番に表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。その後、メインCPU31aから前記エンディング指定コマンドが入力されると、統括制御CPU37aは、入力されたエンディング指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。
なお、図3,図4に示される統括制御CPU37aは、上記各制御コマンドなどを制御信号(8ビット信号)とし、その信号を出力ポート45及び出力バッファ46を介して所定のタイミングで出力する。また、統括制御CPU37aは、制御信号の出力タイミングにあわせて、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34に対し制御信号を構成する制御コマンドの読み込みを指示するための読込信号(INT信号、または、ストローブ信号)を出力ポート45及び出力バッファ46を介して出力するようになっている。
また、統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されている前記特別図柄B1が前記第1特別図柄である場合に、前記大当り遊技状態中に前記確率変動状態に昇格しない旨を報知する第1昇格報知演出を実行させる制御を行う。具体的に言うと、統括制御CPU37aは、第1昇格報知演出の実行を指示するための第1昇格報知演出実行指示コマンドを、制御コマンドとして前記表示制御CPU33a及び前記音声・ランプ制御CPU34aに対して出力する。なお、本実施形態の第1昇格報知演出は、前記大当り遊技状態中にじゃんけんゲームに負ける演出を前記演出図柄表示部61に表示させる制御を行うことにより、確率変動状態に昇格しない旨を報知する演出である。また、統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が前記第2A特別図柄または前記第3特別図柄である場合であって、統括RAM37cに記憶されている前記演出図柄E1が前記チャンス図柄であるときには、大当り遊技状態中に確率変動状態に昇格する旨を報知する第2昇格報知演出を実行させる制御を行う。具体的に言うと、統括制御CPU37aは、第2昇格報知演出の実行を指示するための第2昇格報知演出実行指示コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに対して出力する。なお、本実施形態の第2昇格報知演出は、大当り遊技状態中にじゃんけんゲームに勝つ演出を演出図柄表示部61に表示させる制御を行うことにより、確率変動状態に昇格する旨を報知する演出である。
(2−3)表示制御基板33の電気的構成
図3に示されるように、表示制御基板33は、『遊技制御手段』としての前記表示制御CPU33aを備えており、表示制御CPU33aには表示ROM(図示略)及び表示RAM(図示略)が接続されている。表示RAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
また、表示ROMには、前記図柄組み合わせゲームが行われる際に用いられる複数種類の表示演出データが記憶されている。表示演出データとは、表示制御CPU33aが、前記演出図柄表示部61の表示内容(図柄変動など)を制御するための情報、即ち、演出図柄表示部61に表示演出の実行を指示するための情報である。
さらに、表示ROMには、図柄組み合わせゲーム後の大当り遊技状態において用いられる2種類のオープニング演出用表示演出データ、10種類のラウンド演出用表示演出データ、及び、1種類のエンディング演出用表示演出データが記憶されている。各オープニング演出用表示演出データは、前記オープニング演出ごとに対応付けて記憶されている。即ち、表示ROMには、前記10R大当り用のオープニング演出に対応付けて記憶された10R大当り用のオープニング演出用表示演出データと、前記2R大当り用のオープニング演出に対応付けて記憶された2R大当り用のオープニング演出用表示演出データとが記憶されている。各ラウンド演出用表示演出データは、前記第1〜第10のラウンド演出ごとに対応付けて記憶されている。エンディング演出用表示演出データは、前記エンディング演出に対応付けて記憶されている。オープニング演出用表示演出データ、ラウンド演出用表示演出データ及びエンディング演出用表示演出データとは、表示制御CPU33aが、演出図柄表示部61にオープニング演出、第1〜第10のラウンド演出及びエンディング演出の実行を指示するための情報である。
また、表示ROMには、前記第1昇格報知演出が行われる際に用いられる第1昇格報知演出用表示演出データ、及び、前記第2昇格報知演出が行われる際に用いられる第2昇格報知演出用表示演出データが記憶されている。第1昇格報知演出用表示演出データとは、表示制御CPU33aが、演出図柄表示部61に第1昇格報知演出の実行を指示するための情報であり、第2昇格報知演出用表示演出データとは、表示制御CPU33aが、演出図柄表示部61に第2昇格報知演出の実行を指示するための情報である。
そして、図3,図4に示される前記統括制御CPU37aから前記変動パターン指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンを前記表示RAMに記憶するようになっている。
また、表示制御CPU33aは、統括制御CPU37aから前記演出図柄左指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄左を表示RAMに記憶するようになっている。同様に、表示制御CPU33aは、統括制御CPU37aから前記演出図柄右指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄右を表示RAMに記憶し、前記演出図柄中指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄中を表示RAMに記憶するようになっている。
その後、図3,図4に示される統括制御CPU37aから前記図柄停止コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、変動開始時に入力された表示RAMに記憶された演出図柄左、中、右が前記図柄組み合わせゲームに関するものであれば、その演出図柄左、中、右に基づいて、前記演出図柄表示部61に前記演出図柄E1の停止を指示するようになっている。これにより、指定された演出図柄E1が停止して、演出図柄表示部61に表示される。
また、前記変動パターン指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、統括制御CPU37aによって決定された演出図柄E1に基づいて、演出図柄表示部61に演出図柄E1を表示させる制御を行うようになっている。即ち、表示制御CPU33aは、『表示制御手段』としての機能を有している。詳述すると、表示制御CPU33aは、前記表示ROMに記憶された複数種類の前記表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、変動パターン指定コマンドや表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されている表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示部61に出力する。その結果、演出図柄表示部61は、図柄信号に基づき所定の表示(前記図柄組み合わせゲームなど)を行うことができるようになる。
さらに、前記オープニング指定コマンドが入力されると、図3に示される表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶されたオープニング演出用表示演出データを設定(生成)して、設定したオープニング演出用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、オープニング指定コマンドやオープニング演出用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されているオープニング演出用表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示部61に出力する。その結果、演出図柄表示部61は、図柄信号に基づき所定の表示(オープニング演出)を行うことができるようになる。
前記第1〜第10ラウンド指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶された10種類のラウンド演出用表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定したラウンド演出用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、各ラウンド指定コマンドやラウンド演出用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されているラウンド演出用表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示部61に出力する。その結果、演出図柄表示部61は、図柄信号に基づき所定の表示(ラウンド演出)を行うことができるようになる。
前記エンディング指定コマンドが入力されると、図3に示される表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶されたエンディング演出用表示演出データを設定(生成)して、設定したエンディング演出用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、エンディング指定コマンドやエンディング演出用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されているエンディング演出用表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示部61に出力する。その結果、演出図柄表示部61は、図柄信号に基づき所定の表示(エンディング演出)を行うことができるようになる。
また、前記第1昇格報知演出実行指示コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶された第1昇格報知演出用表示演出データを設定(生成)して、設定した第1昇格報知演出用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、第1昇格報知演出実行指示コマンドや第1昇格報知演出用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されている第1昇格報知演出用表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示部61に出力する。その結果、演出図柄表示部61は、図柄信号に基づき所定の表示(第1昇格報知演出)を行うことができるようになる。
さらに、前記第2昇格報知演出実行指示コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶された第2昇格報知演出用表示演出データを設定(生成)して、設定した第2昇格報知演出用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、第2昇格報知演出実行指示コマンドや第2昇格報知演出用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されている第2昇格報知演出用表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示部61に出力する。その結果、演出図柄表示部61は、図柄信号に基づき所定の表示(第2昇格報知演出)を行うことができるようになる。
(2−4)音声・ランプ制御基板34の電気的構成
図3に示されるように、音声・ランプ制御基板34は前記音声・ランプ制御CPU34aを備えており、音声・ランプ制御CPU34aには音声・ランプROM(図示略)及び音声・ランプRAM(図示略)が接続されている。音声・ランプRAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
また、音声・ランプROMには、図柄変動ゲームが行われる際に用いられる複数種類の発光演出データ及び複数種類の音声演出データが記憶されている。発光演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、前記トップランプ16の発光出力態様を制御するための情報である。また、音声演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、前記スピーカ17の音声出力態様(効果音の種類、言語音声の種類、音声出力時間など)を制御するための情報である。
さらに、音声・ランプROMには、前記図柄組み合わせゲーム後の大当り遊技状態において用いられる2種類のオープニング演出用演出データ、10種類のラウンド演出用演出データ、及び、1種類のエンディング演出用演出データが記憶されている。各オープニング演出用演出データは、前記オープニング演出ごとに対応付けて記憶されている。即ち、音声・ランプROMには、前記10R大当り用のオープニング演出に対応付けて記憶された10R大当り用のオープニング演出用演出データと、前記2R大当り用のオープニング演出に対応付けて記憶された2R大当り用のオープニング演出用演出データとが記憶されている。各ラウンド演出用演出データは、前記第1〜第10のラウンド演出ごとに対応付けて記憶されている。エンディング演出用演出データは、前記エンディング演出に対応付けて記憶されている。オープニング演出用演出データ、ラウンド演出用演出データ及びエンディング演出用演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、トップランプ16及びスピーカ17にオープニング演出、ラウンド演出及びエンディング演出の実行を指示するための情報である。
また、音声・ランプROMには、前記第1昇格報知演出が行われる際に用いられる第1昇格報知演出用演出データ、及び、前記第2昇格報知演出が行われる際に用いられる第2昇格報知演出用演出データが記憶されている。第1昇格報知演出用演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、トップランプ16及びスピーカ17に第1昇格報知演出の実行を指示するための情報であり、第2昇格報知演出用演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、トップランプ16及びスピーカ17に第2昇格報知演出の実行を指示するための情報である。
そして、図3,図4に示される前記統括制御CPU37aから前記変動パターン指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンを前記音声・ランプRAMに記憶するようになっている。
その後、統括制御CPU37aから前記図柄停止コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、前記トップランプ16の発光停止を指示するとともに、前記スピーカ17の音声出力停止を指示するようになっている。
また、前記変動パターン指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、前記音声・ランプROMに記憶された複数種類の前記発光演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した発光演出データを前記音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、変動パターン指定コマンドに対応する発光演出データに基づいて発光制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されている発光演出データを発光制御信号に変換し、トップランプ16に出力する。その結果、トップランプ16は、発光制御信号に基づき所定の発光動作(点灯、点滅など)を行うことができるようになる。
また、変動パターン指定コマンドが入力されると、図3に示される音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶された複数種類の前記音声演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した音声演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、変動パターン指定コマンドに対応する音声演出データに基づいて音声制御を行うようになっている。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されている音声演出データを音声信号に変換し、前記スピーカ17に出力する。その結果、スピーカ17は、音声信号に基づき所定の出力動作(音声の出力)を行うことができるようになる。
さらに、前記オープニング指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶されたオープニング演出用演出データを設定(生成)して、設定したオープニング演出用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、オープニング指定コマンドやオープニング演出用演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。前記第1〜第10のラウンド指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶されたラウンド演出用演出データを設定(生成)して、設定したラウンド演出用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、第1〜第10のラウンド指定コマンドやラウンド演出用演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。前記エンディング指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶されたエンディング演出用演出データを設定(生成)して、設定したエンディング演出用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、エンディング指定コマンドやエンディング演出用演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されているオープニング演出用演出データ、ラウンド演出用演出データ及びエンディング演出用演出データを発光制御信号や音声信号に変換し、トップランプ16やスピーカ17に出力する。その結果、トップランプ16やスピーカ17は、発光制御信号や音声信号に基づき所定の発光や音声出力を行うことができるようになる。
また、前記第1昇格報知演出実行指示コマンドが入力されると、図3に示される音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶された第1昇格報知演出用演出データを設定(生成)して、設定した第1昇格報知演出用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、第1昇格報知演出実行指示コマンドや第1報知演出用演出データに基づいて発光制御及び音声制御を行うようになる。その結果、トップランプ16及びスピーカ17は、所定の発光動作及び出力動作(第1昇格報知演出)を行うことができるようになる。
さらに、前記第2昇格報知演出実行指示コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶された第2昇格報知演出用演出データを設定(生成)して、設定した第2昇格報知演出用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、第2昇格報知演出実行指示コマンドや第2昇格報知演出用演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されている第2昇格報知演出用演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示部61に出力する。その結果、演出図柄表示部61は、図柄信号に基づき所定の表示(第2昇格報知演出)を行うことができるようになる。
次に、主制御基板31のメインCPU31aによって行われる処理(タイマ割込処理)について説明する。なお、この処理を行うためのプログラムは、パチンコ機10の起動後、メインCPU31aにおいて所定の割込み周期ごとに(4msごとに)繰り返し実行される。
図6において、メインCPU31aは、ステップMC1の処理(入力処理)へ移行し、図7に示すサブルーチンを実行する。図7のサブルーチンは、ステップS1〜S4の処理からなる。ステップS1において、メインCPU31aは、始動入賞装置21に遊技球が入賞したか否か(即ち、始動口スイッチSE1から入賞信号が入力されたか否か)を判定する。始動入賞装置21に遊技球が入賞していない場合(ステップS1:N)、メインCPU31aは、ステップS2〜S4の処理を行わずに、本サブルーチンを終了する。一方、始動入賞装置21に遊技球が入賞した場合(ステップS1:Y)、メインCPU31aはステップS2の処理へ移行する。
ステップS2において、メインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されている特別図柄保留球数が4未満であるか否かを判定する。特別図柄保留球数が「4」である場合(ステップS2:N)、メインCPU31aは、ステップS3,S4の処理を行わずに、本サブルーチンを終了する。一方、特別図柄保留球数が4未満である場合(ステップS2:Y)、メインCPU31aはステップS3の処理へ移行する。
ステップS3において、メインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されている特別図柄保留球数を1加算して、ステップS4の処理へ移行する。ステップS4において、メインCPU31aは、大当り判定用乱数及び大当り図柄用乱数を取得し、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶する。そして、メインCPU31aは本サブルーチンを終了する。
図7に示されるサブルーチンが終了すると、メインCPU31aは、図6に示されるステップMC2の処理(乱数処理)へ移行する。ステップMC2の処理において、メインCPU31aは、大当り判定用乱数及び大当り図柄用乱数などの各種乱数を更新する乱数処理を実行し、ステップMC3の処理へ移行する。ステップMC3において、メインCPU31aは、変動ゲーム(特別図柄表示部51上での図柄変動ゲーム、及び、演出図柄表示部61上での図柄組み合わせゲーム)が行われているか否かを判定する。変動ゲームが行われている場合(ステップMC3:Y)、メインCPU31aは、ステップMC4の処理を行わずにステップMC5の処理へ移行する。一方、変動ゲームが行われていない場合(ステップMC3:N)、メインCPU31aは、ステップMC4の処理(特別図柄開始処理)へ移行し、図8に示すサブルーチンを実行する。
図8のサブルーチンは、ステップS10〜S19の処理からなる。ステップS10において、メインCPU31aは、特別図柄保留球数を確認するために、メインRAM31cから特別図柄保留球数を読み出し、ステップS11の処理へ移行する。ステップS11において、メインCPU31aは、ステップS10で読み出した特別図柄保留球数が0よりも大きいか否かを判定する。特別図柄保留球数が0である場合(ステップS11:N)、メインCPU31aは、ステップS12〜S18の処理を行わずに、本サブルーチンを終了する。一方、特別図柄保留球数が0よりも大きい場合、即ち、特別図柄保留球数が1〜4のいずれかである場合(ステップS11:Y)、メインCPU31aはステップS12の処理へ移行する。
ステップS12において、メインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されている特別図柄保留球数を1減算し、ステップS13の処理へ移行する。ステップS13において、メインCPU31aは、入力処理(図7参照)で取得し、メインRAM31cに記憶されている大当り判定用乱数を読み出す。
続くステップS14において、メインCPU31aは、ステップS13で読み出した大当り判定用乱数が大当り判定値と一致するか否かを判定(大当り判定を実行)する。また、メインCPU31aは、確率変動予備フラグの内容を確認し、確率変動予備フラグが「01H」である場合には34個の大当り判定値に基づいて大当り判定を実行し、確率変動予備フラグが「00H」である場合には5個の大当り判定値に基づいて大当り判定を実行する。大当り判定用乱数が大当り判定値と一致しない場合(ステップS14:N)、即ち、ハズレが決定される場合、メインCPU31aはステップS16の処理へ移行する。一方、大当り判定用乱数が大当り判定値と一致する場合(ステップS14:Y)、即ち、大当りが決定される場合、メインCPU31aはステップS15の処理へ移行する。
ステップS15の処理(特別図柄大当り変動設定処理)において、メインCPU31aは、図9に示すサブルーチンを実行する。図9のサブルーチンは、ステップS50〜S63の処理からなる。ステップS50において、メインCPU31aは、大当り図柄用乱数を確認するために、入力処理(図7参照)で取得し、メインRAM31cに記憶されている大当り図柄用乱数を読み出す。
続くステップS51において、メインCPU31aは、ステップS50で読み出した大当り図柄用乱数の値に基づいて特別図柄B1を決定する。そして、ステップS52において、メインCPU31aは、決定された特別図柄B1が第1特別図柄であるか否かを判定する。特別図柄B1が第1特別図柄ではない場合(ステップS52:N)、メインCPU31aはステップS57の処理へ移行する。一方、特別図柄B1が第1特別図柄である場合(ステップS52:Y)、メインCPU31aはステップS53の処理へ移行する。
ステップS53において、メインCPU31aは、メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶されている変動時間短縮フラグ及び確率変動フラグに基づいて、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態ではない場合、即ち、変動時間短縮フラグ及び確率変動フラグが00Hではない場合(ステップS53:N)、メインCPU31aはステップS55の処理へ移行する。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態である場合、即ち、変動時間短縮フラグ及び確率変動フラグが00Hである場合(ステップS53:Y)、メインCPU31aはステップS54の処理へ移行する。ステップS54において、メインCPU31aは、特に処理を行うことなく通常遊技状態を継続し、ステップS63の処理へ移行する。
一方、ステップS55において、メインCPU31aは、第1の特典の付与を決定する。具体的に言うと、メインCPU31aは、変動時間短縮予備フラグテーブルから変動時間短縮予備フラグデータを選択し、選択した変動時間短縮予備フラグデータを変動時間短縮予備フラグ01HとしてメインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶する。変動時間短縮予備フラグデータは、変動時間短縮予備フラグとして設定する内容を示すものである。また、メインCPU31aは、確率変動予備フラグテーブルから確率変動予備フラグデータを選択し、選択した確率変動予備フラグデータを確率変動予備フラグ00HとしてメインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶する。確率変動予備フラグデータは、確率変動予備フラグとして設定する内容を示すものである。続くステップS56において、メインCPU31aは、変動時間短縮予備フラグ01Hに基づいて変動時間短縮中変動回数を100回に設定(メインRAM31cに記憶)し、ステップS63の処理へ移行する。
前記ステップS57において、メインCPU31aは、決定された特別図柄B1が第2特別図柄(第2A特別図柄または第2B特別図柄)であるか否かを判定する。特別図柄B1が第2特別図柄ではない場合(ステップS57:N)、メインCPU31aは、特別図柄B1が第3特別図柄であるとして、ステップS61の処理へ移行する。一方、特別図柄B1が第2特別図柄である場合(ステップS57:Y)、メインCPU31aはステップS58の処理へ移行する。
ステップS58において、メインCPU31aは、メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶されている変動時間短縮フラグ及び確率変動フラグに基づいて、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態ではない場合、即ち、変動時間短縮フラグ及び確率変動フラグが00Hではない場合(ステップS58:N)、メインCPU31aはステップS61の処理へ移行する。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態である場合、即ち、変動時間短縮フラグ及び確率変動フラグが00Hである場合(ステップS58:Y)、メインCPU31aはステップS59の処理へ移行する。
ステップS59において、メインCPU31aは、第2の特典の付与を決定する。具体的に言うと、メインCPU31aは、変動時間短縮予備フラグテーブルから変動時間短縮予備フラグデータを選択し、選択した変動時間短縮予備フラグデータを変動時間短縮予備フラグ01HとしてメインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶する。また、メインCPU31aは、確率変動予備フラグテーブルから確率変動予備フラグデータを選択し、選択した確率変動予備フラグデータを確率変動予備フラグ01HとしてメインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶する。続くステップS60において、メインCPU31aは、変動時間短縮予備フラグ01Hに基づいて変動時間短縮中変動回数を10回に設定(メインRAM31cに記憶)するとともに、確率変動予備フラグ01Hに基づいて確率変動中変動回数を10回に設定(メインRAM31cに記憶)し、ステップS63の処理へ移行する。
前記ステップS61において、メインCPU31aは、第3の特典の付与を決定する。具体的に言うと、メインCPU31aは、変動時間短縮予備フラグテーブルから変動時間短縮予備フラグデータを選択し、選択した変動時間短縮予備フラグデータを変動時間短縮予備フラグ01HとしてメインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶する。また、メインCPU31aは、確率変動予備フラグテーブルから確率変動予備フラグデータを選択し、選択した確率変動予備フラグデータを確率変動予備フラグ01HとしてメインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶する。続くステップS62において、メインCPU31aは、変動時間短縮予備フラグ01Hに基づいて変動時間短縮中変動回数を100回に設定(メインRAM31cに記憶)するとともに、確率変動予備フラグ01Hに基づいて確率変動中変動回数を10回に設定(メインRAM31cに記憶)し、ステップS63の処理へ移行する。
そして、ステップS63において、メインCPU31aは変動パターン決定処理を実行する。変動パターン決定処理において、メインCPU31aは、実行する変動ゲームの変動パターンを決定する。なお、変動パターン決定処理の詳細は後述する。その後、メインCPU31aは、本サブルーチンを終了し、図8に示されるステップS17の処理へ移行する。
前記ステップS16の処理(特別図柄ハズレ変動設定処理)において、メインCPU31aは、図10に示すサブルーチンを実行する。図10のサブルーチンは、ステップS80〜S83の処理からなる。ステップS80において、メインCPU31aは、ハズレを示すハズレ図柄を特別図柄B1として決定し、ステップS81の処理へ移行する。ステップS81において、メインCPU31aは、ステップS80で決定したハズレ図柄(特別図柄B1)をメインRAM31cに記憶する。本実施形態では、ハズレ図柄として「−」の図柄を定めており、「−」の図柄を記憶する。
続くステップS82において、メインCPU31aは、リーチ判定用乱数を取得し、取得したリーチ判定用乱数とリーチ判定値とを比較するリーチ判定を実行し、ステップS83の処理へ移行する。ステップS83において、メインCPU31aは変動パターン決定処理を実行する。変動パターン決定処理において、メインCPU31aは、実行する変動ゲームの変動パターンを決定する。なお、変動パターン決定処理の詳細は後述する。そして、ステップS83の終了後、メインCPU31aは本サブルーチンを終了し、図8に示されるステップS17の処理へ移行する。
ステップS17において、メインCPU31aは、ステップS15またはステップS16で決定した変動パターンに応じた変動時間データを、メインRAM31cに記憶されている特別図柄タイマに設定(セット)し、ステップS18の処理へ移行する。ステップS18において、メインCPU31aは、ステップS15またはステップS16で決定した特別図柄B1を指定する特別図柄指定コマンドをメインRAM31cにセットする。なお、ステップS18でメインRAM31cにセットした特別図柄指定コマンドは、図示しない次回以降の出力処理により、統括制御基板37の統括制御CPU37aに出力される。
続くステップS19において、メインCPU31aは、特別図柄カウント処理を実行する。特別図柄カウント処理の詳細は後述する。そして、ステップS19の終了後、メインCPU31aは、本サブルーチンを終了し、図6のステップMC5の処理へ移行する。
次に、特別図柄大当り変動設定処理(図9参照)のステップS63、及び、特別図柄ハズレ変動設定処理(図10参照)のステップS83で実行される変動パターン決定処理について説明する。
図11に示されるステップS70において、メインCPU31aは、変動パターンを決定するための変動パターン振分乱数を取得する。なお、本実施形態では、変動ゲームに係る処理において同じ変動パターン振分乱数を用いる。そして、ステップS71において、メインCPU31aは、ステップS70で取得した変動パターン振分乱数に基づき、変動パターン振分テーブルから変動パターンを決定する。
続くステップS72において、メインCPU31aは、ステップS71で設定した変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドをメインRAM31cにセットする。また、ステップS72において、メインRAM31cにセットする変動パターン指定コマンドに対応する情報(フラグなど)、具体的には、特別図柄表示部51で特別図柄B1を変動表示させることを示す情報をメインRAM31cにセットする。また、ステップS72でメインRAM31cにセットした変動パターン指定コマンドは、図示しない次回以降の出力処理により、統括制御基板37の統括制御CPU37aに出力される。また、メインCPU31aは、特別図柄B1を変動表示させることを示す情報をセットしている場合に、図示しない次回以降の出力処理により特別図柄B1の変動表示を開始させる変動制御を実行する。そして、メインCPU31aは本サブルーチンを終了する。
次に、特別図柄開始処理(図8参照)のステップS19で実行される特別図柄カウント処理について説明する。
図12に示されるステップS20において、メインCPU31aは、確率変動フラグを確認するために、メインRAM31cから確率変動フラグを読み出し、ステップS21の処理へ移行する。ステップS21において、メインCPU31aは、ステップS20で読み出した確率変動フラグが「01H」であるか否かを判定する。確率変動フラグが「01H」ではない場合(ステップS21:N)、即ち、確率変動状態ではない場合、メインCPU31aは、ステップS30の処理へ移行する。一方、確率変動フラグが「01H」である場合(ステップS21:Y)、即ち、確率変動状態である場合、メインCPU31aはステップS22の処理へ移行する。
ステップS22において、メインCPU31aは、変動時間短縮中変動回数の値をセット(メインRAM31cに記憶)し、ステップS23の処理へ移行する。変動時間短縮中変動回数は、変動時間短縮状態が付与される図柄変動ゲームの残り回数を示すものであり、大当り終了状態において100回または10回が設定されている。そして、ステップS23において、メインCPU31aは、ステップS22でセットした変動時間中短縮変動回数を1減算して更新し、更新後、変動時間短縮中変動回数の値をメインRAM31cにセットする。即ち、変動時間短縮中変動回数は、図柄変動ゲームを実行するごとに減算されるようになっている。
ステップS24において、メインCPU31aは、確率変動中変動回数の値をセット(メインRAM31cに記憶)し、ステップS25の処理へ移行する。確率変動中変動回数は、確率変動状態が付与される図柄変動ゲームの残り回数を示すものであり、大当り終了状態において10回が設定されている。そして、ステップS25において、メインCPU31aは、ステップS24で処理領域にセットした確率変動中変動回数を1減算して更新し、更新後、確率変動中変動回数の値をメインRAM31cにセットする。即ち、確率変動中変動回数は、図柄変動ゲームを実行するごとに減算されるようになっている。
続くステップS26において、メインCPU31aは、ステップS23で更新後の変動時間短縮中変動回数が0であるか否かを判定する。詳述すると、メインCPU31aは、変動時間短縮状態の終了条件の1つである10回の図柄変動ゲームが実行されたか否か(終了条件が成立したか否か)を判定する。変動時間短縮状態中変動回数が0ではない場合(ステップS26:N)、メインCPU31aは、ステップS27の処理を行わずに、ステップS28の処理へ移行する。一方、変動時間短縮状態中変動回数が0である場合(ステップS26:Y)、メインCPU31aはステップS27の処理へ移行する。ステップS27において、メインCPU31aは、変動時間短縮状態を終了させるために、メインRAM31cに記憶されている変動時間短縮フラグとして「00H」をセットし、ステップS28の処理へ移行する。
続くステップS28において、メインCPU31aは、ステップS25で更新後の確率変動中変動回数が0であるか否かを判定する。詳述すると、メインCPU31aは、確率変動状態の終了条件の1つである10回の図柄変動ゲームが実行されたか否か(終了条件が成立したか否か)を判定する。確率変動中変動回数が0ではない場合(ステップS28:N)、メインCPU31aは、ステップS29の処理を行わずに、本サブルーチンを終了する。一方、確率変動中変動回数が0である場合(ステップS28:Y)、メインCPU31aはステップS29の処理へ移行する。ステップS29において、メインCPU31aは、確率変動状態を終了させるために、メインRAM31cに記憶されている確率変動フラグとして「00H」をともにセットし、本サブルーチンを終了する。
前記ステップS30において、メインCPU31aは、変動時間短縮中変動回数の値をセット(メインRAM31cに記憶)し、ステップS31の処理へ移行する。ステップS31において、メインCPU31aは、ステップS30でセットした変動時間短縮中変動回数が0ではないか否かを判定する。変動時間短縮中変動回数が0である場合(ステップS31:N)、即ち、変動時間短縮状態が付与されていない場合、メインCPU31aは、ステップS32〜S34の処理を行わずに本サブルーチンを終了する。一方、変動時間短縮中変動回数が0ではなく1以上である場合(ステップS31:Y)、メインCPU31aはステップS32の処理へ移行する。
ステップS32において、メインCPU31aは、ステップS30でセットした変動時間中短縮変動回数を1減算して更新し、更新後、変動時間短縮中変動回数の値をメインRAM31cにセットする。即ち、変動時間短縮中変動回数は、図柄変動ゲームを実行するごとに減算されるようになっている。
続くステップS33において、メインCPU31aは、ステップS32で更新後の変動時間短縮中変動回数が0であるか否かを判定する。詳述すると、メインCPU31aは、変動時間短縮状態の終了条件の1つである100回の図柄変動ゲームが実行されたか否か(終了条件が成立したか否か)を判定する。変動時間短縮状態中変動回数が0ではない場合(ステップS33:N)、メインCPU31aは、ステップS34の処理を行わずに、本サブルーチンを終了する。一方、変動時間短縮状態中変動回数が0である場合(ステップS33:Y)、メインCPU31aはステップS34の処理へ移行する。ステップS34において、メインCPU31aは、変動時間短縮状態を終了させるために、メインRAM31cに記憶されている変動時間短縮フラグとして「00H」をセットし、本サブルーチンを終了する。
前記ステップMC5の処理(大当り処理)において、メインCPU31aは、図8に示す前記ステップS14と同様の前記大当り判定を行う。大当り判定の判定結果が大当りではない場合、メインCPU31aはステップMC6の処理へ移行する。一方、大当り判定の判定結果が大当りである場合、メインCPU31aは以下の処理を行う。即ち、メインCPU31aは、オープニング演出の開始を指示するオープニング指定コマンドを生成し、制御コマンドとして統括制御基板37の統括制御CPU37aに出力する。次に、メインCPU31aは、ラウンド演出の開始を指示するラウンド指定コマンド(第1〜第10ラウンド指定コマンド、または、第1,第2ラウンド指定コマンド)を、制御コマンドとして統括制御CPU37aに順番に出力する。その後、メインCPU31aは、エンディング演出の開始を指示するエンディング指定コマンドを、制御コマンドとして統括制御CPU37aに出力する。そして、メインCPU31aは、ステップMC6の処理へ移行する。
ステップMC6において、メインCPU31aは、前記ステップMC1の処理が開始されてから4ms経過するまで待機する。4msが経過した後、メインCPU31aは、再びステップMC1の処理へ移行する。
次に、大当り遊技状態の終了時に実行される大当り終了処理について説明する。
図13に示されるステップS90において、メインCPU31aは、メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶されている変動時間短縮予備フラグが「01H」であるか否かを判定する。変動時間短縮予備フラグが「01H」ではない場合(ステップS90:N)、メインCPU31aは、ステップS91〜S94の処理を行わずにステップS95の処理へ移行する。一方、変動時間短縮予備フラグが「01H」である場合(ステップS90:Y)、メインCPU31aはステップS91の処理へ移行する。
ステップS91において、メインCPU31aは、メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶されている変動時間短縮予備フラグの値(01H)を変動時間短縮フラグとしてセットし、ステップS92の処理へ移行する。ステップS92において、メインCPU31aは、変動時間短縮予備フラグ01Hの内容を確認するため、メインRAM31cから変動時間短縮予備フラグ01Hを読み出し、ステップS93の処理へ移行する。ステップS93において、メインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されている変動時間短縮中変動回数に100回または10回を設定(セット)し、ステップS94の処理へ移行する。ステップS94において、メインCPU31aは、メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶されている変動時間短縮予備フラグとして「00H」を設定(セット)し、ステップS95の処理へ移行する。
ステップS95において、メインCPU31aは、メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶されている確率変動予備フラグが「01H」であるか否かを判定する。確率変動予備フラグが「01H」ではない場合(ステップS95:N)、メインCPU31aは、ステップS96〜S99の処理を行わずに、ここでの処理を終了する。一方、確率変動予備フラグが「01H」である場合(ステップS95:Y)、メインCPU31aはステップS96の処理へ移行する。
ステップS96において、メインCPU31aは、メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶されている確率変動予備フラグの値(01H)を確率変動フラグとしてセットし、ステップS97の処理へ移行する。ステップS97において、メインCPU31aは、確率変動予備フラグ01Hの内容を確認するため、メインRAM31cから確率変動予備フラグ01Hを読み出し、ステップS98の処理へ移行する。ステップS98において、メインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されている確率変動中変動回数に10回を設定(セット)し、ステップS99の処理へ移行する。ステップS99において、メインCPU31aは、メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶されている確率変動予備フラグとして「00H」を設定(セット)し、ここでの処理を終了する。
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態のパチンコ機10では、それぞれの特典(第1の特典A1、第2の特典A2及び第3の特典A3)の付与が、特別図柄B1の種類のみに応じて決定されるのではなく、現在(図柄変動ゲームの結果が大当りとなるとき)の遊技状態の種類にも応じて決定される。即ち、図柄変動ゲームの結果が大当りとなるタイミングに応じてそれぞれの特典が付与される確率が変化するようになるため、遊技者は、大当り遊技状態終了後の遊技状態への期待感を持ち続けることができ、遊技の興趣が向上する。
また、第1の特典A1が付与される図柄変動ゲームの合計実行回数と第3の特典A3が付与される図柄変動ゲームの合計実行回数とが同じ第1の所定回数であるが、第1の特典A1及び第3の特典A3の内容が互いに異なるため、特典が付与されている状態での大当りとなる確率(継続率)に差が生じるようになる。従って、遊技の興趣がよりいっそう向上する。さらに、変動時間短縮状態や確率変動状態が実行されている場合に図柄変動ゲームの結果が大当りとなるときには、第1の特典A1または第3の特典A3が必ず付与されるため、変動時間短縮状態や確率変動状態が実行されているときの遊技の興趣がよりいっそう向上する。
(2)本実施形態では、演出図柄E1として確率変動状態の付与を遊技者が認識できないチャンス図柄が決定された場合に昇格報知演出(第1昇格報知演出または第2昇格報知演出)が実行される。よって、遊技者は、演出図柄E1がチャンス図柄である場合に、昇格報知演出を見ることで確率変動状態への期待を持ち続けることができるため、遊技の興趣がよりいっそう向上する。
(3)本実施形態では、演出図柄E1の作成を、メインCPU31aではなく統括制御CPU37aによって行っているため、メインCPU31aにかかる負担を軽減することができる。
なお、本実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の第1昇格報知演出及び第2昇格報知演出は、じゃんけんゲームを演出図柄表示部61に表示させる演出であったが、それとは別のゲーム(例えばルーレットゲーム)を演出図柄表示部61に表示させる演出であってもよい。また、第1昇格報知演出及び第2昇格報知演出は、演出図柄表示部61にゲームを表示させる演出に限られる訳ではなく、例えば、役物を動かすゲームを行う演出であってもよい。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)始動入賞装置と、前記始動入賞装置への遊技球の入賞を契機として、特別図柄を変動させる図柄変動ゲームを行う特別図柄表示部と、前記特別図柄に基づいて生成される複数種類の演出図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出させる図柄組み合わせゲームを行う演出図柄表示部と、遊技機全体を制御する遊技制御手段とを備える遊技機であって、前記遊技制御手段は、前記始動入賞装置への遊技球の入賞を契機として、前記図柄変動ゲームの結果が大当りになるか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段による判定結果が大当りとなる場合に、前記特別図柄として第1特別図柄、第2特別図柄及び第3特別図柄のいずれか1つを決定する特別図柄決定手段と、前記大当り判定手段による判定結果が大当りとなる場合に、大当り遊技状態を実行する大当り遊技状態実行手段と、前記大当り遊技状態の終了後に、第1の特典、第2の特典及び第3の特典のうちいずれか1つを付与する特典付与手段と、現在の遊技状態が、図柄変動ゲームでの前記特別図柄の変動時間を短縮する変動時間短縮状態、及び、図柄変動ゲームにおいて大当りが導出される確率が高確率に変動する確率変動状態の少なくとも一方であるか、前記変動時間短縮状態でも前記確率変動状態でもない通常遊技状態であるかを判定する遊技状態判定手段とを備え、前記第1の特典は、前記図柄変動ゲームの合計実行回数が第1の所定回数に到達するまで、または、前記合計実行回数が前記第1の所定回数に到達する前であって大当りとなる図柄変動ゲームが実行されるまでに、前記変動時間短縮状態を実行する特典であり、前記第2の特典は、前記合計実行回数が前記第1の所定回数よりも少ない第2の所定回数に到達するまで、または、前記合計実行回数が前記第2の所定回数に到達する前であって大当りとなる図柄変動ゲームが実行されるまでに、前記変動時間短縮状態及び前記確率変動状態の両方を実行する特典であり、前記第3の特典は、前記合計実行回数が前記第2の所定回数に到達するまで、または、前記合計実行回数が前記第2の所定回数に到達する前であって大当りとなる図柄変動ゲームが実行されるまでに、前記変動時間短縮状態及び前記確率変動状態の両方を実行した後、さらに前記第1の所定回数に到達するまで、または、前記第1の所定回数に到達する前であって大当りとなる図柄変動ゲームが実行されるまでに、前記変動時間短縮状態のみを実行する特典であり、前記特典付与手段は、前記特別図柄決定手段が前記第1特別図柄を決定した場合であって前記遊技状態判定手段が前記通常遊技状態であると判定したときには、前記大当り遊技状態の終了後に特典を付与することなく前記通常遊技状態を継続し、前記特別図柄決定手段が前記第1特別図柄を決定した場合であって前記遊技状態判定手段が前記変動時間短縮状態及び前記確率変動状態の少なくとも一方であると判定したときには、前記大当り遊技状態の終了後に前記第1の特典を付与し、前記特別図柄決定手段が前記第2特別図柄を決定した場合であって前記遊技状態判定手段が前記通常遊技状態であると判定したときには、前記大当り遊技状態の終了後に前記第2の特典を付与し、前記特別図柄決定手段が前記第2特別図柄を決定した場合であって前記遊技状態判定手段が前記変動時間短縮状態及び前記確率変動状態の少なくとも一方であると判定したときには、前記大当り遊技状態の終了後に前記第3の特典を付与し、前記特別図柄決定手段が前記第3特別図柄を決定した場合には、前記遊技状態判定手段による判定結果が前記変動時間短縮状態及び前記確率変動状態の少なくとも一方であっても前記通常遊技状態であっても、前記大当り遊技状態の終了後に前記第3の特典を付与することを特徴とする遊技機。