以下、本発明に係る携帯通信端末の実施形態としての携帯電話機について説明する。
≪実施の形態1≫
<概要>
実施の形態1に係る携帯電話機は、メールの送受信が可能な従来の携帯電話機を改良したものであり、ユーザが入力したメール本文、又はユーザが選択した閲覧対象の受信メールのメール本文(以下、「オリジナル本文」という)に装飾データが含まれている場合に、このオリジナル本文から装飾データを削除したメール本文(以下、「編集本文」という)を生成可能なものである。
装飾データとしては、顔文字、絵文字等の装飾文字や、フォントやスタイル等を指定して文字列を装飾するHTML形式のメールにおけるHTML記述部分のデータや、そのHTML記述部分で利用される画像等のデータがある。
本携帯電話機には、通信相手毎に、装飾データを含むオリジナル本文を、装飾データを含まない編集本文に切り替えるか否かを示す切替情報が記憶されている。本携帯電話機は
、ユーザにより入力されたメール本文(オリジナル本文)に装飾データが含まれている場合に、この切替情報に基づいて、1以上の送信先である通信相手毎に、その通信相手が編集本文に切り替える通信相手(以下、「切替対象者」という)であるときは、編集本文からなるメールを送信し、編集本文に切り替えない通信相手(以下、「切替対象外者」という)であるときは、ユーザにより入力されたオリジナル本文からなるメールを送信する。
従って、切替対象者と切替対象外者とを含む複数の通信相手に対してメールを送信する場合に、本携帯電話機のユーザは、自分の意図した装飾データを含むオリジナル本文を作成するだけで、切替対象外者には、その装飾データを含むオリジナル本文からなるメールを送信しつつ、切替対象者には、装飾データが削除された編集本文からなるメールを送信することができる。つまり、わざわざ切替対象者用にオリジナル本文と同じ内容の装飾データを削除したメール本文を作成する手間を省くことができる。
また、本携帯電話機は、ユーザが選択した閲覧対象のメール本文(オリジナル本文)に装飾データが含まれている場合に、送信元である通信相手が切替対象者であるときは、その受信メールの閲覧後に、そのオリジナル本文に代えて、装飾データを削除した編集本文を記憶させる。
装飾データを削除したことにより、本携帯電話機が記憶する受信メールのサイズを抑えることができ、また、本携帯電話機のユーザは、再度その受信メールを閲覧する場合に、絵文字等の装飾データが削除されてすっきりとしたメールを閲覧できるので、そのメールの主な内容を把握しやすくなる。
<構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る携帯電話機100の機能ブロック図である。
携帯電話機100は、従来の携帯電話機とハードウェア構成に関して基本的に同様であり、スピーカやマイク等のほか、プロセッサとメモリとを含んで構成される。
携帯電話機100は、機能面においては、同図に示すとおり、記憶部110、操作部120、表示部130、無線通信部140、及び制御部150を備える。なお、同図は、本発明の特徴を実現する上で重要な各機能構成要素の関係を示している。
ここで、記憶部110は、装飾文字テーブル領域111、アドレス帳領域112、受信メール領域113を含むメモリ領域である。装飾文字テーブル領域111は、図2に示す装飾文字テーブル1000を、アドレス帳領域112は、図3に示すアドレス帳2000を、受信メール領域113は、各受信メールを記憶するためのメモリ領域である。
詳細は後述するが、装飾文字テーブル1000は、顔文字や絵文字を登録したデータであり、アドレス帳2000は、通信相手となる連絡先毎に、名称と電話番号とEメールアドレスと切替情報とを対応付けたデータである。
なお、本発明における文字列記憶手段は、装飾文字テーブル領域111に相当し、本発明における切替情報記憶手段は、アドレス帳領域112に相当し、受信メール記憶手段は、受信メール領域113に相当する。
操作部120は、いわゆるテンキー等のキー群やボタン群を含むものであり、ユーザ操作の内容を制御部150に伝達する回路であり、携帯電話機100が有する各種機能の選択や、メール本文の入力等に使用される。
表示部130は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Dis
play)を含み、制御部150の指示に応じて、文字やアイコン等を含む各種画像をLCDに表示する回路である。
無線通信部140は、アンテナを備え、基地局との間で電波の送受信を行う回路であり、基地局を介して他の携帯電話機等の通信機器と通信する機能を有する。
また、制御部150は、携帯電話機100全体の制御を行う機能を有し、ユーザインタフェース制御部151、メール制御部152、メール送信処理部156、メール受信処理部157を備える。制御部150の各機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサに実行させることにより、ソフトウェア的に実現される。
なお、本発明における送信制御手段は、メール制御部152とメール送信処理部156とに相当し、本発明における表示制御手段は、ユーザインタフェース制御部151に相当し、本発明における記憶制御手段は、ユーザインタフェース制御部151とメール制御部152とに相当する。また、本発明におけるメール記憶手段は、上述のメモリに相当する。なお、このメモリは、記憶部110により実現されてもよいし、記憶部110とは異なるメモリにより実現されてもよい。
ここで、ユーザインタフェース制御部151は、操作部120から伝達されたユーザ操作の内容に応じて、文字やメニュー画像等を表示部130に表示させると共に必要なデータをメール制御部152に伝達する機能を有する。
メール制御部152へのデータの伝達は、ユーザにより、メール作成を要求する操作、又は受信メール閲覧を要求する操作がなされた場合に行われ、伝達するデータとしては、ユーザにより入力されたメール本文や受信メール領域113に記憶されている閲覧対象の受信メールのメール本文(オリジナル本文)、ユーザにより選択された1以上の送信先のEメールアドレスや受信メールの送信元のEメールアドレス、メール作成要求と受信メール閲覧要求のいずれの操作がされたかを識別可能な操作情報がある。
また、ユーザインタフェース制御部151は、後述するように、メール制御部152から編集本文が伝達されると、伝達された編集本文を、上述の閲覧対象の受信メールのオリジナル本文に代えて受信メール領域113に記憶させる機能を有する。
メール制御部152は、ユーザインタフェース制御部151から伝達されたオリジナル本文(ユーザにより入力されたメール本文又は閲覧対象の受信メールのメール本文)に装飾データが含まれている場合に、通信相手が編集本文に切り替える通信相手(切替対象者)であるかに応じて、装飾データを削除した編集本文を生成する機能を有し、装飾判定部153と切替対象判定部154とメール編集部155とを備える。
ここで、装飾判定部153は、オリジナル本文に装飾データが含まれているか否かを判定する機能を有する。具体的には、装飾文字テーブル1000に登録された顔文字についての文字コード列をオリジナル本文から検索することにより検出し、絵文字についての文字コードをオリジナル本文において照合することにより検出し、HTML形式のメールにおいて、HTML記述部分とそのHTML記述部分で利用される画像等のデータを検出することにより、上述の判定を行う。また、装飾文字テーブル1000に登録されていなくても、ある所定の形式に基づいて作られた装飾文字を検出するようにしてもよい。
このHTML形式のメールは、RFC(Request For Comment)2112で標準化されているMIMEマルチパート等に準拠したマルチパート形式のメールである。つまり、メール本文は、バウンダリとも呼ばれる所定文字列によって論理的に区切られた複数のパートからなり、各パートには、プレーンテキストデータや、そのプレーンテキストデータに対応するHTML記述部分のデータや、そのHTML記述部分で利用される画像等のデータを格納することができる。装飾判定部153は、上述のバウンダリを検出することにより、HTML記述部分とそのHTML記述部分で利用されるデータを検出する。
装飾判定部153は、装飾データが含まれていないと判定した場合には、オリジナル本文と、ユーザインタフェース制御部151から伝達された各Eメールアドレスとをメール送信処理部156に伝達する。
切替対象判定部154は、装飾判定部153による判定において、装飾データが含まれていると判定された場合に、ユーザインタフェース制御部151から伝達された各Eメールアドレスが示す各通信相手が、切替対象者であるか否かをアドレス帳2000に基づき判定する機能を有する。
メール編集部155は、切替対象判定部154による判定において、切替対象者であると判定された通信相手があった場合に、オリジナル本文から、装飾データを削除した編集本文を生成する機能を有する。装飾データの削除は、装飾判定部153により検出された顔文字や絵文字を削除し、また、HTML形式のメールにおけるHTML記述部分とそのHTML記述部分で利用される画像等のデータを削除することにより行う。
編集本文を生成すると、メール編集部155は、ユーザインタフェース制御部151から伝達された操作情報が、メール作成を要求する操作がなされた旨の操作情報であるときは、生成した編集本文と切替対象判定部154が切替対象者と判定した各通信相手のEメールアドレスとをメール送信処理部156に伝達し、また、切替対象判定部154が切替対象外者と判定した通信相手がある場合には、その通信相手のEメールアドレスとオリジナル本文とをメール送信処理部156に伝達する。また、ユーザインタフェース制御部151から伝達された操作情報が、受信メール閲覧を要求する操作がなされた旨の操作情報である場合ときは、生成した編集本文を、ユーザインタフェース制御部151に伝達する。
メール送信処理部156は、メール制御部152から伝達されたデータに基づいて、切替対象者宛に編集本文からなるメールを、切替対象外者宛にオリジナル本文からなるメールを、無線通信部140を介して送信する機能を有する。
メール受信処理部157は、無線通信部140を介して受信したメールを受信メール領域113に記憶させる機能を有する。
<データ>
以下、携帯電話機100が使用するデータについて説明する。
<装飾文字テーブル>
以下、記憶部110の装飾文字テーブル領域111に記録されている装飾文字テーブル1000について説明する。
装飾文字テーブル1000は、顔文字と絵文字とを記録したデータであり、メール制御部152が、編集本文を生成する際に参照される。
図2は、装飾文字テーブル1000のデータ構成及び内容例を示す図である。
同図に示すように、装飾文字テーブル1000は装飾文字1001からなる。装飾文字
1001は、顔文字のデータと絵文字のデータとからなる。実際には、顔文字のデータは、記号などの複数の文字からなる文字コード列であり、絵文字のデータは、全角1文字分の文字コードである。
同図は、編集本文を生成する際に、オリジナル本文に、例えば、顔文字である「(T^T)」が含まれていた場合には、これを削除して編集本文を生成することを示している。
なお、装飾文字テーブル1000への新たな顔文字等の登録や登録済みの顔文字等の削除は、無線通信部140を介して通信可能なサーバ等からダウンロードした顔文字等のデータを追加し、又は登録済みの顔文字等のデータに代えて登録することにより行われ、また、携帯電話機100のユーザによる操作部120への顔文字等のデータの登録や削除の操作に基づいてユーザインタフェース制御部151により行われる。
<アドレス帳>
以下、記憶部110のアドレス帳領域112に記録されているアドレス帳2000について説明する。
アドレス帳2000は、一般的な携帯電話機が備えるアドレス帳のデータ構成の一部を変更したものであり、ユーザインタフェース制御部151が、ユーザに対し、送信先のEメールアドレスを選択させる際や、切替対象判定部154が、通信相手が切替対象者であるか否かを判定する際に参照される。
図3は、アドレス帳2000のデータ構成及び内容例を示す図である。
同図に示すように、アドレス帳2000は、通信相手となる連絡先毎に、名称2001と電話番号2002とEメールアドレス2003と切替情報2004とが対応付けて記憶されている。
ここで、名称2001は、電話やメールの通信相手を示す氏名等の名称であり、電話番号2002は、その通信相手が所有する電話機に割り振られた電話番号であり、Eメールアドレス2003は、その通信相手が所有するEメールアドレスである。
また、切替情報2004は、その通信相手を送信先又は送信元としたメールのオリジナル本文を、編集本文に切り替えるか否かを示す情報である。切替情報2004は、編集本文に切り替えるか否かを区別可能なデータであればいずれのデータ形式を採用してもよいが、本実施の形態では、編集本文に切り替える場合を「1」とし、切り替えない場合を「0」として説明する。
同図は、例えば、名称が「井上一子」である通信相手が所有する携帯電話機の電話番号は「09034567890」で、Eメールアドレスは「ichiko@aaa.com」であり、切替情報は「0」、即ち、編集本文に切替えないことを示しており、つまり、その通信相手は切替対象外者であることを示している。
また、同図は、例えば、名称が「斉藤二郎」である通信相手が所有する携帯電話機の電話番号は「09012345678」で、Eメールアドレスは「saito@aaa.com」であり、切替情報は「1」、即ち、オリジナル本文に装飾データが含まれている場合に、編集本文に切替えることを示しており、つまり、その通信相手は切替対象者であることを示している。
なお、アドレス帳2000への新たな連絡先(切替情報を含む)の登録、登録済みの連
絡先の更新や削除は、携帯電話機100のユーザによる操作部120への操作に基づいてユーザインタフェース制御部151により行われる。
<動作>
次に、上記構成を備える携帯電話機100の動作について、図4及び図5を用いて説明する。
<メール送信処理>
図4は、携帯電話機100によるメールの送信処理手順を示すフローチャートである。
ユーザインタフェース制御部151は、ユーザによるメール作成を要求する操作がなされると、ユーザにより選択された1以上の送信先のEメールアドレスとユーザにより入力されたメール本文(オリジナル本文)とメール作成を要求する操作がなされた旨の操作情報とをメール制御部152に伝達する(ステップS10)。
装飾判定部153は、ステップS10において伝達されたオリジナル本文に装飾データが含まれているかを判定する(ステップS11)。より詳細には、装飾文字テーブル1000に登録されている顔文字、絵文字を検出し、HTML形式のメールにおけるHTML記述部分及びそのHTML記述部分で利用されるデータを検出することにより、判定を行う。
ステップS11において、装飾データが含まれていると判定した場合には(ステップS11:Y)、切替対象判定部154は、ステップS10で伝達された各Eメールアドレスが示す送信先が切替対象者であるか否かを判定する(ステップS12)。
送信先に1以上の切替対象者が含まれていた場合には(ステップS12:Y)、メール編集部155は、ステップS10で伝達されたオリジナル本文から、ステップS11で装飾判定部153が検出した装飾データ(顔文字、絵文字、HTML記述部分のデータ、HTML記述部分で利用されるデータ)を削除したメール本文(編集本文)を生成する(ステップS13)。
メール編集部155は、ステップS10で伝達された操作情報に基づいて、ステップS13で生成した編集本文と切替対象判定部154が切替対象者と判定した各送信先のEメールアドレスとをメール送信処理部156に伝達する(ステップS14)。
メール送信処理部156は、全ての切替対象者宛に、ステップS14で伝達された編集本文からなるメールを送信し(ステップS15)、送信先に切替対象外者が含まれていた場合には(ステップS16:Y)、ステップS17へ進み、切替対象外者が含まれていなかった場合には(ステップS16:N)、メールの送信処理を終了する。
また、ステップS12において、切替対象者が含まれていなかった場合には(ステップS12:N)、切替対象者宛にメールを送信する必要がないため、ステップS17へ進む。
メール編集部155は、ステップS10で伝達されたオリジナル本文と切替対象判定部154が切替対象外者と判定した各送信先のEメールアドレスとをメール送信処理部156に伝達し(ステップS17)、ステップS18へ進む。
また、ステップS11において、装飾データが含まれていないと判定した場合には(ステップS11:Y)、編集本文を生成する必要がないため、ステップS10で伝達された各送信先のEメールアドレスとオリジナル本文とをメール送信処理部156に伝達し(ス
テップS19)、ステップS18へ進む。
メール送信処理部156は、ステップS17又はステップS19で伝達された各Eメールアドレスを送信先として、ステップS17又はステップS19で伝達されたオリジナル本文からなるメールを送信し(ステップS18)、メールの送信処理を終了する。
<受信メール閲覧処理>
図5は、携帯電話機100による受信メールの閲覧処理手順を示すフローチャートである。
ユーザインタフェース制御部151は、ユーザによる受信メール閲覧を要求する操作がなされると、ユーザにより選択された閲覧対象のメール本文(オリジナル本文)を表示部130に表示させ(ステップS20)、オリジナル本文と送信元のEメールアドレスと受信メール閲覧を要求する操作がなされた旨の操作情報とをメール制御部152に伝達する(ステップS21)。
装飾判定部153は、ステップS21において伝達されたオリジナル本文に装飾データが含まれているかを、図4のステップS11と同様に判定する(図5のステップS22)。
ステップS22において、装飾データが含まれていないと判定した場合には(ステップS22:N)、受信メールの閲覧処理を終了し、装飾データが含まれていると判定した場合には(ステップS22:Y)、切替対象判定部154は、ステップS21で伝達されたEメールアドレスが示す送信元が切替対象者であるかを判定する(ステップS23)。
ステップS23において、切替対象者でない場合には(ステップS23:N)、受信メールの閲覧処理を終了し、切替対象者である場合には(ステップS23:Y)、メール編集部155は、図4のステップS13と同様に、ステップS21で伝達されたオリジナル本文から、ステップS22で装飾判定部153が検出した装飾データを削除したメール本文(編集本文)を生成する(ステップS24)。
メール編集部155は、ステップS21で伝達された操作情報に基づいて、ステップS24で生成した編集本文をユーザインタフェース制御部151に伝達する(ステップS25)。
ユーザインタフェース制御部151は、ステップS25で伝達された編集本文を、記憶部110の受信メール領域113に記憶されているステップS21で伝達したオリジナル本文に代えて記憶させ(ステップS26)、受信メールの閲覧処理を終了する。
<具体例による動作の説明>
上述した携帯電話機100の動作について、図4及び図5に示すフローチャートに即して、具体的に説明する。
<メール送信処理>
図6は、メール本文3000の内容例を示す図である。
同図において、メール本文3000には、装飾データとして、絵文字3001及び3003と、顔文字3002と、画像データ3004とが含まれている。
以下では、同図に示すメール本文をユーザにより入力されたオリジナル本文とし、送信先として、図3に示す「ichiko@aaa.com」(井上一子)と「saito@
aaa.com」(斉藤二郎)とが選択された場合を例にメール送信処理について説明する。
ユーザインタフェース制御部151は、ユーザによるメール作成を要求する操作がなされると、ユーザにより選択された1以上の送信先のEメールアドレス(ichiko@aaa.com、saito@aaa.com)とユーザにより入力されたオリジナル本文(メール本文3000)とメール作成を要求する操作がなされた旨の操作情報とをメール制御部152に伝達する(ステップS10)。
装飾判定部153は、ステップS10において伝達されたオリジナル本文に装飾データが含まれているかを判定する(ステップS11)。この例では、メール本文3000には、3001〜3004で示す装飾データが含まれているため(ステップS11:Y)、切替対象判定部154は、ステップS10で伝達された各Eメールアドレス(ichiko@aaa.com、saito@aaa.com)が示す送信先が切替対象者であるか否かを判定する(ステップS12)。
図3において、「ichiko@aaa.com」が示す送信先の切替情報は「0」であり、「saito@aaa.com」が示す送信先の切替情報は「1」であるため、切替対象判定部154は、切替対象者が含まれていたと判定し(図4のステップS12:Y)、メール編集部155は、ステップS10で伝達されたオリジナル本文(メール本文3000)から、ステップS11で装飾判定部153が検出した装飾データ(3001〜3004で示す装飾データ)を削除した編集本文(図7のメール本文3100)を生成する(図4のステップS13)。
メール編集部155は、ステップS10で伝達された操作情報に基づいて、ステップS13で生成した編集本文(メール本文3100)と切替対象判定部154が切替対象者と判定した送信先のEメールアドレス(saito@aaa.com)とをメール送信処理部156に伝達する(ステップS14)。
メール送信処理部156は、切替対象者(saito@aaa.com)宛に、ステップS14で伝達された編集本文(メール本文3100)からなるメールを送信する(ステップS15)。
ステップS15の処理に続いて、メール編集部155は、ステップS10で伝達されたオリジナル本文(メール本文3000)と切替対象判定部154が切替対象外者と判定した送信先のEメールアドレス(ichiko@aaa.com)とをメール送信処理部156に伝達する(ステップS17)。
メール送信処理部156は、ステップS17で伝達されたEメールアドレス(ichiko@aaa.com)を送信先として、ステップS17で伝達されたオリジナル本文(メール本文3000)からなるメールを送信し(ステップS18)、メールの送信処理を終了する。
このように、実施の形態1に係る携帯電話機100は、ユーザが自分の意図する装飾データを含むオリジナル本文を作成すれば、切替対象者には、そのオリジナル本文からなるメールをそのまま送信でき、切替対象者には、装飾データ(装飾文字や、HTML記述部分のデータや、そのHTML記述部分で利用される画像等のデータ等)を削除した編集本文からなるメールを送信できる。従って、本携帯電話機のユーザは、切替対象者用に装飾データを削除した編集本文を作成する手間を省くことができる。
<受信メール閲覧処理>
以下では、図6に示すメール本文3000を閲覧対象のオリジナル本文とし、送信元が、図3に示す「saito@aaa.com」(斉藤二郎)である場合を例に受信メールの閲覧処理について説明する。
ユーザインタフェース制御部151は、ユーザによる受信メール閲覧を要求する操作がなされると、ユーザにより選択された閲覧対象のオリジナル本文(メール本文3000)を表示部130に表示させ(図5のステップS20)、オリジナル本文(メール本文3000)と送信元のEメールアドレス(saito@aaa.com)と受信メール閲覧を要求する操作がなされた旨の操作情報とをメール制御部152に伝達する(ステップS21)。
装飾判定部153は、ステップS21において伝達されたオリジナル本文(メール本文3000)に装飾データが含まれているかを、図4のステップS11と同様に判定し(図5のステップS22)、この例では、メール本文3000には、3001〜3004で示す装飾データが含まれているため(ステップS22:Y)、切替対象判定部154は、ステップS21で伝達されたEメールアドレス(saito@aaa.com)が示す送信元が切替対象者であるかを判定する(ステップS23)。
図3において、「saito@aaa.com」が示す送信先の切替情報は「1」であるため、切替対象判定部154は、切替対象者であると判定し(図5のステップS23:Y)、メール編集部155は、図4のステップS13と同様に、ステップS21で伝達されたオリジナル本文(メール本文3000)から、図5のステップS22で装飾判定部153が検出した装飾データ(3001〜3004で示す装飾データ)を削除した編集本文(図7のメール本文3100)を生成する(図5のステップS24)。
メール編集部155は、ステップS21で伝達された操作情報に基づいて、ステップS24で生成した編集本文(メール本文3100)をユーザインタフェース制御部151に伝達する(ステップS25)。
ユーザインタフェース制御部151は、ステップS25で伝達された編集本文(メール本文3100)を、記憶部110の受信メール領域113に記憶されているステップS21で伝達したオリジナル本文(メール本文3000)に代えて記憶させ(ステップS26)、受信メールの閲覧処理を終了する。
このように、実施の形態1に係る携帯電話機100は、ユーザが閲覧対象として選択した閲覧対象のメール本文(オリジナル本文)に装飾データが含まれている場合に、通信相手が切替対象者であるときは、その受信メールの閲覧後に、そのオリジナル本文に代えて、装飾データを削除した編集本文を記憶させる。従って、その受信メールの1回目の閲覧では、オリジナル本文を表示でき、2回目以降の閲覧では、装飾データが削除されて内容が簡略化された編集本文を表示できる。装飾データが削除されたことにより、本携帯電話機が記憶する受信メールのサイズを抑えることができるとともに、再度その受信メールを閲覧する場合に、本携帯電話機のユーザは、絵文字等の装飾データが削除されてすっきりとしたメールを閲覧できるので、そのメールの主な内容を把握しやすくなる。
≪変形例≫
<概要>
実施の形態1では、通信相手が切替対象者である場合には、図2に示す装飾文字テーブル1000に基づき、オリジナル本文に含まれている全ての装飾文字を削除した編集本文を生成するものとして説明した。しかし、装飾文字の中にも、特に親密度が高い相手にしか使用できない顔文字等や、比較的親密度が低い相手に対しても使用できる顔文字等様々なレベルのものがあるため、以下では、通信相手毎に、その通信相手に設定されたオリジナル本文からの切替の程度に応じた編集本文を生成するように替えた一変形例について説明する。
変形例に係る携帯電話機は、上述の携帯電話機100の切替対象判定部154及びメール編集部155の機能と、装飾文字テーブル1000及びアドレス帳2000のデータ構成とを若干変更したものであるため、ここでは、変更部分についてのみ説明する。
<データ>
<装飾文字テーブル>
まず、変形例に係る携帯電話機が使用する装飾文字テーブル1100について説明する。
図8は、装飾文字テーブル1100のデータ構成及び内容例を示す図である。
同図に示すように、装飾文字テーブル1100は装飾文字1001とレベル情報1101とからなる。装飾文字1001は、装飾文字テーブル1000と同様であるため、説明は省略する。
レベル情報1101は、対応する装飾文字の使用制限レベルを示す情報である。レベル情報1101は、使用制限レベルを区別可能なデータであればいずれのデータ形式を採用してもよいが、本変形例では、1〜3のレベルで表し、親友など特に親密度が高い相手にしか使用できない装飾文字ほど、高いレベルを示すレベル情報を対応付けた例を示している。つまり、「3」が対応付けられた装飾文字が、最も使用を制限される装飾文字となっている。
なお、このレベル情報1101の登録や変更は、基地局内のサーバから絵文字等をダウンロードする際に、その絵文字等と共にダウンロードしたレベル情報を追加又登録済みのレベル情報に変えて登録することにより行われ、また、変形例に係る携帯電話機のユーザが操作部120を介して行うレベルの設定操作に基づいてユーザインタフェース制御部151により行われる。
同図は、例えば、顔文字である「(T^T)」のレベルは3段階の「2」であり、つまり、使用制限レベルは中レベルであることを示している。また、顔文字である「m(_ _)m」のレベルは3段階の「1」であり、つまり、使用制限レベルは低レベル(比較的親密度が低い相手にも使用可能)であることを示している。
<アドレス帳>
次に、変形例に係る携帯電話機が使用するアドレス帳2100について説明する。
図9は、アドレス帳2100のデータ構成及び内容例を示す図である。
同図に示すように、アドレス帳2100は、通信相手となる連絡先毎に、名称2001と電話番号2002とEメールアドレス2003と切替情報2101とが対応付けて記録されている。名称2001と電話番号2002とEメールアドレス2003とについては、アドレス帳2000と同様であるため、説明は省略する。
ここで、切替情報2101は、その通信相手を送信先又は送信元としたメールのオリジナル本文から編集本文を生成する際の、オリジナル本文からの切替の程度を示す情報である。切替情報2101は、切替の程度を区別可能なデータであればいずれのデータ形式を採用してもよいが、本変形例では、図8に示す装飾文字テーブル1100のレベル情報1101が「1」までの装飾文字を含む編集本文に切り替える場合を「1」とし、レベル情報1101が「2」までの装飾文字を含む編集本文に切り替える場合を「2」とし、レベル情報1101が「3」までの装飾文字を含む編集本文に切り替える場合を「3」として説明する。つまり、レベル情報1101は、1〜3で表されるため、切替情報2101が「1」及び「2」である通信相手は切替対象者であり、切替情報2101が「3」である通信相手は切替対象外者であることを示している。
図9は、例えば、名称が「井上一子」である通信相手の切替情報は「3」、即ち、その通信相手は切替対象外者であることを示しており、また、名称が「斉藤二郎」である通信相手の切替情報は「1」、即ち、その通信相手は切替対象者であり、装飾文字テーブル1100のレベル情報1101が「1」までの装飾文字を含む編集本文に切り替えることを示している。
<動作>
次に、変形例に係る携帯電話機の動作を説明する。
<メール送信処理>
図10は、変形例に係る携帯電話機によるメールの送信処理手順を示すフローチャートである。同図に示すステップS30〜S33の処理が、実施の形態1に係る携帯電話機100によるメールの送信処理と異なるため、以下では、この処理を中心に説明する。
ステップS11において、装飾データが含まれていると判定した場合には(ステップS11:Y)、変形例に係る切替対象判定部は、ステップS10で伝達された各Eメールアドレスが示す送信先が切替対象者であるか否かを判定する(ステップS30)。つまり、図9に示すアドレス帳2100の切替情報2101が「1」又は「2」である送信先は切替対象者と、切替情報2101が「3」である送信先は切替対象外者であると判定する。
送信先に1以上の切替対象者が含まれていた場合には(図10のステップS30:Y)、変形例に係るメール編集部は、ステップS10で伝達されたオリジナル本文から、送信先として含まれている各切替対象者についてのアドレス帳2100の切替情報2101が示す切替の程度毎に、対応する装飾文字以外のステップS11で装飾判定部153が検出した装飾データを削除したメール本文(編集本文)を生成する(ステップS31)。
変形例に係るメール編集部は、ステップS10で伝達された操作情報に基づいて、ステップS31で生成した編集本文と、変形例に係る切替対象判定部が切替対象者と判定した各送信先のEメールアドレスとを、切替情報2101が示す切替の程度毎にメール送信処理部156に伝達する(ステップS32)。
メール送信処理部156は、ステップS32で切替の程度毎に伝達された各Eメールアドレスと編集本文とに基づいて、切替対象者の切替の程度毎にメールを送信し(ステップS33)、ステップS16へ進む。
<受信メール閲覧処理>
図11は、変形例に係る携帯電話機による受信メールの閲覧処理手順を示すフローチャートである。同図に示すステップS40、S41の処理が、実施の形態1に係る携帯電話機100による受信メールの閲覧処理と異なるため、以下では、この処理を中心に説明する。
ステップS22において、装飾データが含まれていると判定した場合には(ステップS22:Y)、変形例に係る切替対象判定部は、ステップS21で伝達されたEメールアドレスが示す送信元が切替対象者であるかを判定する(ステップS40)。この切替対象者であるか否かの判定方法は、図10のステップS30と同様である。
図11のステップS40において、切替対象者でない場合には(ステップS40:N)、受信メールの閲覧処理を終了し、切替対象者である場合には(ステップS40:Y)、変形例に係るメール編集部は、ステップS20で伝達されたオリジナル本文から、送信元についてのアドレス帳2100の切替情報2101が示す切替の程度に対応する装飾文字以外のステップS22で装飾判定部153が検出した装飾データを削除したメール本文(編集本文)を生成し(ステップS41)、ステップS25に進む。
<具体例による動作の説明>
上述した変形例に係る携帯電話機の動作について、図10及び図11に示すフローチャートに即して、実施の形態1に係る携帯電話機100と異なる動作となる部分を中心に具体的に説明する。
<メール送信処理>
以下では、図6に示すメール本文3000をユーザにより入力されたオリジナル本文とし、送信先として、図9に示す「saito@aaa.com」(斉藤二郎)と「nishi@bbb.co.jp」(西村三郎)とが選択された場合を例にメール送信処理について説明する。
図10のステップS11において、この例では、メール本文3000には、3001〜3004で示す装飾データが含まれているため(ステップS11:Y)、変形例に係る切替対象判定部は、ステップS10で伝達された各Eメールアドレス(saito@aaa.com、nishi@bbb.co.jp)が示す送信先が切替対象者であるかを判定する(ステップS30)。
この例では各送信先についてのアドレス帳2100の切替情報2101が「1」と「2」とであるため、切替対象者が含まれていたと判定し(ステップS30:Y)、変形例に係るメール編集部は、ステップS10で伝達されたオリジナル本文(メール本文3000)から、切替情報2101が「1」に対応する装飾文字、つまり、装飾文字テーブル1100のレベル情報1101が「1」の装飾文字以外のステップS11で装飾判定部153が検出した装飾データ(3001、3002、3004)を削除したメール本文(編集本文)と、切替情報2101が「2」に対応する装飾文字、つまり、装飾文字テーブル1100のレベル情報1101が「1」及び「2」の装飾文字以外のステップS11で装飾判定部153が検出した装飾データ(3001、3004)を削除したメール本文(編集本文)とを生成する(ステップS31)。
変形例に係るメール編集部は、ステップS10で伝達された操作情報に基づいて、ステップS31で生成した装飾データ(3001、3002、3004)を削除した編集本文と、切替情報2101が「1」の送信先のEメールアドレス(saito@aaa.com)を、また、装飾データ(3001、3004)を削除した編集本文と切替情報2101が「2」の送信先のEメールアドレス(nishi@bbb.co.jp)をメール送信処理部156に伝達する(ステップS32)。
メール送信処理部156は、ステップS32で切替の程度毎に伝達されたEメールアドレスと編集本文とに基づいて、「saito@aaa.com」宛に装飾データ(3001、3002、3004)を削除した編集本文からなるメールを、「nishi@bbb.co.jp」宛に装飾データ(3001、3004)を削除した編集本文からなるメールを送信し(ステップS33)、ステップS16へ進む。
このように、変形例に係る携帯電話機は、切替情報に応じて、オリジナル本文から装飾文字の削除の程度が異なる編集本文からなるメールを送信できる。従って、本携帯電話機
のユーザは、装飾文字列の削除の程度を変えた各編集本文を作成する手間を省くことができる。
<受信メール閲覧処理>
以下では、図6に示すメール本文3000を閲覧対象のオリジナル本文とし、送信元が図9に示す「nishi@bbb.co.jp」(西村三郎)である場合を例に受信メールの閲覧処理について説明する。
図11のステップS22において、この例では、メール本文3000には、3001〜3004で示す装飾データが含まれているため(ステップS22:Y)、変形例に係る切替対象判定部は、ステップS21で伝達されたEメールアドレス(nishi@bbb.co.jp)が示す送信元が切替対象者であるかを判定する(ステップS40)。
ステップS40において、この例では送信先(nishi@bbb.co.jp)についてのアドレス帳2100の切替情報2101が「2」であるため、切替対象者であると判定し(ステップS40:Y)、変形例に係るメール編集部は、ステップS20で伝達されたオリジナル本文(メール本文3000)から、切替情報2101が「2」に対応する装飾文字、つまり、装飾文字テーブル1100のレベル情報1101が「2」の装飾文字以外のステップS22で装飾判定部153が検出した装飾データ(3001、3004)を削除した編集本文を生成し(ステップS41)、ステップS25に進む。
<補足>
(1)実施の形態1及び変形例においては、ユーザが入力したメール本文及びユーザが選択した閲覧対象の受信メールのメール本文(オリジナル本文)を編集本文に切り替えるか否かを、アドレス帳に含まれる1つの切替情報に基づいて判定するものとして説明したが、ユーザが入力したメール本文を編集本文に切り替えるかを判定するための切替情報と、ユーザが選択した閲覧対象の受信メールのメール本文を編集本文に切り替えるかを判定するための切替情報とを分けてアドレス帳に登録してもよい。
(2)実施の形態1及び変形例においては、ユーザが入力したメール本文をオリジナル本文とする一例を示したが、ユーザが入力したメール本文に限らず、過去に送受信したメールのメール本文をオリジナル本文としてもよい。過去に送受信したメールのメール本文をオリジナル本文とする場合の一例として、過去に受信したメールを転送する場合が考えられる。このような場合に、転送先である通信相手が切替対象者であっても、本携帯電話機のユーザは、オリジナル本文からわざわざ装飾データを削除する編集を行うことなく、装飾データを削除した編集本文からなるメールを送信できる。
(3)実施の形態1及び変形例においては、ユーザにより受信メールの閲覧がなされた場合に、閲覧対象の受信メールのメール本文に代えて、編集本文を記憶させるか否かを判定するものとして説明したが、判定済みの受信メールについては、それ以降、判定を行わないようにしてもよい。これを実現するための方法として、例えば、各受信メールについて、閲覧後に、閲覧されたことを示すフラグ情報を記憶させるようにし、そのフラグ情報が記憶されていないことを、判定を行う際の条件とすることが考えられる。
(4)実施の形態1及び変形例においては、切替対象者からの受信メールのメール本文(オリジナル本文)に装飾データが含まれている場合にも、その受信メールの最初の閲覧の際には、オリジナル本文が表示されるものとして説明したが、最初の閲覧の際にも、編集本文が表示されるようにしてもよい。これを実現するための方法として、例えば、メールを受信した際に判定し、又は、閲覧の際、表示前に判定し、判定結果に応じて編集本文を記憶させることが考えられる。
(5)実施の形態1及び変形例においては、ユーザによる受信メールの閲覧毎に編集本文を記憶させるか否かの判定を行うものとして説明したが、記憶部110の受信メール領域113に記憶されている各受信メールのサイズが所定の閾値サイズに達した場合に、各受信メールについて、記憶されているメール本文に代えて、編集本文を記憶させるか否かを判定するようにしてもよい。これにより、受信メールのデータサイズを抑え、記憶領域の消費を抑えることができる。
(6)実施の形態1及び変形例においては、編集本文の送信及び編集本文の記憶を自動的に行うものとして説明したが、判定結果についてユーザに確認させた上で送信又は記憶を行うようにしてもよい。確認させる方法として、例えば、オリジナル本文に装飾データが含まれている場合に、送信先又は送信元である各通信相手を、その通信相手が切替対象者か否かで色やフォントを変えた異なる表示態様で表示し、その表示を行っている際に、ユーザが表示されている通信相手を選択することによって、選択された通信相手に応じたメール本文(その通信相手が切替対象外者である場合にはオリジナル本文、切替対象者である場合には編集本文)を表示させることが考えられる。
これにより、本発明に係る携帯通信端末は、通信相手がメール本文を切り替える通信相手であるか否かにより、異なる表示態様で、各通信相手を示す情報を表示するため、ユーザは、各通信相手がメール本文を切り替える通信相手であるか否かを容易に判別することができる。
(7)実施の形態1及び変形例においては、メールの送信履歴について特に言及しなかったが、一般的な携帯電話機と同様に、メールの送信履歴を記憶するものとしてもよく、本携帯電話機のユーザが、その履歴を閲覧する場合に、以下のように表示するようにしてもよい。即ち、実施の形態1及び変形例においては、オリジナル本文に装飾データが含まれていた場合において、ユーザが選択した複数の送信先に、切替対象者と切替対象外者とが含まれていたときは、全ての切替対象者に編集本文からなるメールを送信し、全ての切替対象外者にオリジナル本文からなるメールを送信する。従って、2つのメールの送信履歴を記憶することになるが、この送信履歴をユーザが閲覧する場合には、上記(6)のユーザによる判定結果の確認の場合と同様に、1つのメールの送信履歴として表示するようにしてもよい。つまり、各通信相手が切替対象者か否かで異なる態様で表示し、その表示を行っている際に、選択された通信相手に応じたメール本文を表示させるようにしてもよい。
(8)実施の形態1及び変形例においては、Eメールを送信するものとして説明したが、各電気通信事業者により提供されているショートメッセージサービスを利用することにより実現可能なメール(以下、「ショートメール」という)を送信することとしてもよい。また、オリジナル本文からなるメールを送信する場合にはEメールで、編集本文からなるメールを送信する場合にはショートメールで送信するというように、本文の種類に応じてメールの形式を変えてもよい。
(9)実施の形態1及び変形例においては、オリジナル本文に含まれる装飾文字を削除するものとして説明したが、削除せずに予め決められた法則に基づいて別の文字に置き換えてもよい。その置き換えは、親密度、親近感に応じてユーザが決定でき、相手先に応じて簡単に送信するメールを編集することができる。
(10)変形例に係るアドレス帳2100の切替情報2101は、編集本文に含ませる装飾文字のレベルを示すものとして説明したが、このことは、オリジナル本文から削除する装飾文字のレベルを示しているのと同じことである。例えば、切替情報2101が「1」である場合には、装飾文字テーブル1100のレベル情報1101が「1」までの装飾文字を含む編集本文に切り替えることを示しているが、これは、レベル情報1101が「2」及び「3」の装飾文字を削除することを示しているのと同じことである。
(11)実施の形態1及び各変形例において説明した各構成要素のうち、全部又は一部を1チップ又は複数チップの集積回路で実現してもよいし、コンピュータのプログラムで実現してもよいし、その他どのような形態で実現してもよい。