JP5381780B2 - スプライン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スプライン嵌合しているスリーブ部材と軸部材とを備えているスプライン装置に関する。
例えば特許文献1に開示されているように、雌スプライン部を内周に有しているスリーブ部材と、この雌スプライン部に嵌合している雄スプライン部を外周に有している軸部材とを備えたスプライン装置が知られている。
スリーブ部材と軸部材とは、周方向に相対回転不能であるが、軸方向への相対移動は可能であることから、雌スプライン部と雄スプライン部との嵌合部に潤滑剤(グリース)が塗布されている。また、このようなスプライン装置は、定期的にメンテナンスを行う必要があり、嵌合部にグリースを新たに供給することがある。
図7は従来のスプライン装置の説明図である。スリーブ部材90は、内周のうち先端側の一部に、軸方向所定長さに形成された雌スプライン部91を有している。軸部材92は、雌スプライン部91よりも軸方向に長く形成された雄スプライン部93を外周に有している。また、スリーブ部材90の外周側には、防塵用のカバー部材94が設けられている。カバー部材94は筒状であり軸部材92のフランジ部92aに固定されている。
特開昭59−197620号公報(第1図参照)
図7に示しているスプライン装置では、スリーブ部材90の外周側に、筒状のカバー部材94が設けられているので、スリーブ部材90の外周側から、雌スプライン部91と雄スプライン部93との嵌合部95へとグリースを供給する作業は困難となる。
すなわち、図7に示しているように、カバー部材94にプラグ96を設け、スリーブ部材90のうち、雌スプライン部91が形成されている部分にグリースニップル97を設ける。そして、嵌合部95にグリースを供給するためには、前記プラグ96の位置と前記グリースニップル97の位置とを軸方向に一致させ、プラグ96を外して、その内側にあるグリースニップル97から、グリースを注入する。つまり、スリーブ部材90と軸部材92とを、軸方向に関して特定の位置へ相対的に移動させる必要がある。
このように、図7のスプライン装置では、スリーブ部材90と軸部材92とが軸方向に関して限定された位置関係に存在していないと、嵌合部95にグリースを供給することができない。このため、スプライン装置の製造者とは別であるユーザーがメンテナンスを行う場合は特に、当該メンテナンスの作業が難しくなる。
なお、スリーブ部材90のうち、カバー部材94によって覆われていない部分98に、例えばグリースニップルを設け(図示せず)、当該部分98からグリースを内部へ供給してもよいが、この部分98の内周には、雌スプライン部が存在していない。このため、雌スプライン部91を構成している複数のスプライン条それぞれの歯面にグリースを与えることができない。
そこで、本発明は、スリーブ部材と軸部材との間の嵌合部に潤滑剤を供給することができ、しかも、スリーブ部材の雌スプライン部と軸部材の雄スプライン部とが軸方向に関してどのような位置関係にあっても、嵌合部に潤滑剤を供給することができるスプライン装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するための本発明のスプライン装置は、軸方向所定長さに形成された雌スプライン部を内周の一部に有しているスリーブ部材と、前記雌スプライン部に嵌合し当該雌スプライン部よりも軸方向に長い範囲で形成された雄スプライン部を外周に有している軸部材と、前記雌スプライン部と前記雄スプライン部との嵌合部に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部とを備え、前記潤滑剤供給部は、前記軸部材の一端部で開口し潤滑剤を当該軸部材内に注入する複数の注入口と、前記雄スプライン部が形成されている領域で開口し潤滑剤を注出する複数の注出口と、前記軸部材内に形成され前記各注入口に注入された潤滑剤を対応する前記注出口に個別に供給するための複数の潤滑剤供給路とを有し、複数の前記注出口は、それぞれ軸方向で異なる位置で開口し、かつ、前記雌スプライン部の軸方向の全長よりも短い寸法間隔で配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、潤滑剤を軸部材内に注入する複数の注入口が、軸部材の一端部で開口し、潤滑剤を注出する複数の注出口が、雄スプライン部が形成されている領域で開口しており、各注入口に注入された潤滑剤を対応する注出口に個別に供給するための複数の潤滑剤供給路が、軸部材内に形成されているので、スリーブ部材の外周側から潤滑剤を供給する構成が採用できなくても、注入口を選択して対応する注出口まで潤滑剤を送ることにより、スリーブ部材と軸部材との間の嵌合部に潤滑剤を供給することができる。
また、複数の注出口は、それぞれ軸方向で異なる位置で開口し、かつ、雌スプライン部の軸方向の全長よりも短い寸法間隔で配置されているので、雌スプライン部と雄スプライン部とが軸方向に関してどのような位置関係にあっても、雄スプライン部が形成されている領域で開口している少なくとも一つの注出口は、雌スプライン部と径方向に重なることができるため、当該少なくとも一つの注出口から、雄スプライン部と雌スプライン部との間に潤滑剤を供給することができる。
また、前記雄スプライン部に、前記注出口から注出した前記潤滑剤を当該雄スプライン部の周方向に導く凹溝が、前記各注出口に対応させて複数形成されているのが好ましい。
この構成によれば、注出口から注出した潤滑剤は、凹溝を通って雄スプライン部の全周に行き渡ることができ、嵌合部の全周にわたって潤滑剤を供給することが可能となる。
本発明によれば、スリーブ部材の雌スプライン部と軸部材の雄スプライン部とが軸方向に関してどのような位置関係にあっても、雄スプライン部が形成されている領域で開口している少なくとも一つの注出口は、雌スプライン部と径方向に重なることができるため、雄スプライン部と雌スプライン部との間に潤滑剤を供給することができる。このため、スプライン装置のメンテナンスが容易となる。
本発明のスプライン装置の実施の一形態を示す説明図である。 軸部材についての、図1のA矢視の断面図である。 軸部材についての、図1のB矢視の断面図である。 軸部材についての、図1のC矢視の断面図である。 本発明のスプライン装置が最も長くなっている状態を示す説明図である。 注出口が形成されている領域を説明する拡大断面図である。 従来のスプライン装置の説明図である
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のスプライン装置の実施の一形態を示す説明図であり、主に上側半分を断面で示している。本発明のスプライン装置は、例えば圧延機に搭載されるドライブシャフトに適用することができる。
このスプライン装置は、雌スプライン部10を内周に有しているスリーブ部材1と、前記雌スプライン部10に嵌合している雄スプライン部20を外周に有している軸部材2とを備えている。
スリーブ部材1と軸部材2とは、周方向に相対回転不能であるが、軸方向への相対移動が可能であることから、雌スプライン部10と雄スプライン部20とが噛み合っている嵌合部3に潤滑剤(グリース)が塗布されている。そして、スリーブ部材1と軸部材2とは相対的に軸方向に移動可能であることから、スプライン装置はその全長が変更可能となる。
本実施形態では、スリーブ部材1は、左側端部のフランジ部15と、このフランジ部15からスプライン装置の軸方向右側へと延びている筒部16とを有している。筒部16は、二本の筒形状の部材16a,16bが接合されて構成されており、先端側にある部材16aの内周の一部に、雌スプライン部10が形成されている。つまり、雌スプライン部10は、筒部16の全長にわたって形成されているのではなく、筒部16の内周の一部に軸方向所定長さLを有して形成されている。そして、雌スプライン部10は、軸方向に長いスプライン条が周方向に複数形成されていることで構成されている。雌スプライン部10の全長が前記軸方向所定長さLとなる。
また、筒部16のうち雌スプライン部10が形成されている部分には、筒部16の周壁を貫通している孔が設けられており、この孔にグリースニップル17が取り付けられている。
軸部材2は、右側端部のフランジ部25と、このフランジ部25からスプライン装置の軸方向左側へと延びている軸本体部26とを有している。軸本体部26は、スリーブ部材1の筒部16とほぼ同じ長さを有している。
そして、軸本体部26の外周のほぼ全域(ほぼ全長)にわたって、雄スプライン部20が形成されている。雄スプライン部20は、雌スプライン部10よりも軸方向に長い範囲で、軸本体部26の外周に形成されている。雄スプライン部20は、軸方向に長いスプライン条が周方向に複数形成されていることで構成されている。
そして、軸部材2とスリーブ部材1とによるスプライン装置の全長が最も短くなっている状態(図1の状態)では、軸本体部26のほぼ全てが筒部16によって覆われた状態となる。
このスプライン装置は、筒形状であるカバー部材4を更に備えている。カバー部材4は、スリーブ部材1の外周側に防塵用として設けられており、先端部にスリーブ部材1の外周面に摺動するシール部材4aが設けられている。カバー部材4の基端部は、軸部材2のフランジ部25に取り付けられている。カバー部材4は軸方向に所定の長さを有しており、軸部材2に対してスリーブ部材1が、軸方向に最大ストロークで移動した状態(図5)であっても、カバー部材4の先端部が、スリーブ部材1の先端部を覆った状態となる。
本発明のスプライン装置は、雌スプライン部10と雄スプライン部20との嵌合部3にグリースを供給する潤滑剤供給部5を備えている。
図2は、軸部材2についての、図1のA矢視の断面図であり、図3は図1のB矢視の断面図であり、図4は図1のC矢視の断面図である。
潤滑剤供給部5は、軸部材2のフランジ部25で開口しグリースを当該軸部材2内に注入する注入口41,51,61と、雄スプライン部20が形成されている領域で開口しグリースを注出する注出口45,55,65と、注入口41,51,61それぞれに注入されたグリースを対応する注出口に個別に供給するための供給路(潤滑剤供給路)7,8,9とを有している。これら注入口、注出口及び供給路は、グリースを嵌合部3へ供給するために軸部材2内に形成されている。注入口41,51,61それぞれは独立して形成されており、注出口45,55,65それぞれは独立して形成されており、供給路7,8,9それぞれは独立して形成されている。
図1において、第1の注入口41は、(後述の)他の注入口51,61と周方向で別の位置に独立して、フランジ部25の外周部に形成されており、さらに、カバー部材4によって覆われていないフランジ部25の露出面6(外周面)に形成されている。そして、注入口41にグリースニップル46が取り付けられている。
第1の供給路7は、第1の注入口41から径方向内方に延びて形成されている径方向の流路孔42と、この流路孔42と繋がっている軸方向の流路孔43と、この流路孔43と繋がっている径方向の流路孔44とを有している。
この第1の供給路7において、軸方向の流路孔43は、軸本体部26の中心線Cから径方向外側(一方側)に位置ずれした位置に形成されている。そして、径方向の流路孔44は、軸本体部26の外周のうち、雄スプライン部20が形成されている第1の領域S1で開口しており、第1の注出口45が形成されている。
以上より、注入口41は、当該注入口41から径方向内側に延びた径方向の流路孔42、当該流路孔42から軸方向に延びた軸方向の流路孔43、及び、当該流路孔43から径方向外側に延びた径方向の流路孔44を通じて、注出口45と繋がっている。
第2の注入口51は、他の注入口41及び(後述の)注入口61と周方向で別の位置に独立して、フランジ部25の外周部に形成されており、さらに、カバー部材4によって覆われていないフランジ部25の露出面6(外周面)に形成されている。そして、注入口51にグリースニップル56が取り付けられている。
第2の供給路8は、第2の注入口51から径方向内方に延びて形成されている径方向の流路孔52と、この流路孔52と繋がっている軸方向の流路孔53と、この流路孔53と繋がっている径方向の流路孔54とを有している。
この第2の供給路8において、軸方向の流路孔53は、軸本体部26の中心線Cから径方向外側(他方側)に位置ずれした位置に形成されている。そして、径方向の流路孔54は、軸本体部26の外周のうち、雄スプライン部20が形成されている第2の領域S2で開口しており、第2の注出口55が形成されている。
この第2の注出口55は、第1の注出口45と、軸方向で異なる位置で開口している。そして、第2の注出口55と第1の注出口45とは、雌スプライン部10の前記軸方向所定長さLよりも短い寸法間隔P1で配置されている(L>P1)。
さらに、本実施形態では、図2と図3とに示しているように、第2の注出口55は、第1の注出口45と、周方向についても異なる位置に設けられている。
以上より、注入口51は、当該注入口51から径方向内側に延びた径方向の流路孔52、当該流路孔52から軸方向に延びた軸方向の流路孔53、及び、当該流路孔53から径方向外側に延びた径方向の流路孔54を通じて、注出口55と繋がっている。
第3の注入口61は、他の注入口41,51と周方向で別の位置に独立して、フランジ部25の外周部に形成されており、さらに、カバー部材4によって覆われていないフランジ部25の露出面6(外周面)に形成されている。そして、注入口61にグリースニップル66が取り付けられている。
第3の供給路9は、第3の注入口61から径方向内方に延びて形成されている径方向の流路孔62と、この流路孔62と繋がっている軸方向の流路孔63と、この流路孔63と繋がっている径方向の流路孔64とを有している。
この第3の供給路9において、軸方向の流路孔63は、軸本体部26の中心線Cと一致した位置に形成されている。そして、径方向の流路孔64は、軸本体部26の外周のうち、雄スプライン部20が形成されている第3の領域S3で開口しており、第3の注出口65が形成されている。
この第3の注出口65は、第1の注出口45及び第2の注出口55と、軸方向で異なる位置で開口している。そして、第3の注出口65と第2の注出口55とは、雌スプライン部10の前記軸方向所定長さLよりも短い寸法間隔P2で配置されている(L>P2)。なお、本実施形態では、第1の注出口45と第2の注出口55との軸方向についての間隔P1と、第2の注出口55と第3の注出口65との軸方向についての間隔P2とは、同じに設定されている(P1=P2)。
さらに、本実施形態では、図2と図3と図4に示しているように、第3の注出口65は、第2の注出口55及び第1の注出口45と、周方向についても異なる位置に設けられている。また、図4に示しているように、径方向の流路64は、軸方向の流路3から分岐するようにして2本形成されている。つまり、第3の注出口65が2カ所形成されている。
以上より、注入口61は、当該注入口61から径方向内側に延びた径方向の流路孔62、当該流路孔62から軸方向に延びた軸方向の流路孔63、及び、当該流路孔63から径方向外側に延びた径方向の流路孔64を通じて、注出口65と繋がっている。
前記実施形態に示したスプライン装置によれば、外周側にカバー部材4が存在していることによって、特にスプライン装置が短縮状態では、スリーブ部材2の外周側から嵌合部3にグリースを供給する構成を採用し難い。しかし、軸部材2の内部に、露出している注入口に注入されたグリースを注出口に供給するための複数の供給路7,8,9が形成されており、これら注入口から注出口までグリースを送ることにより、嵌合部3にグリースを供給することができる。
特に、本実施形態では、注入口から注出口までの流路となる供給路7,8,9それぞれは、軸部材2内で独立して形成されているので、これら供給路7,8,9それぞれは互いに連通していない構成となる。このため、三つの注入口41,51,61(グリースニップル46,56,66)から択一的に選択された注入口に、グリースを注入することで、選択された注入口と繋がっている注出口から当該グリースが注出され、当該注出口が形成されている領域にある特定の嵌合部3の両スプライン条の歯面に、グリースを与えることが可能となる。
すなわち、図1に示しているように、スプライン装置が最も短くなっている状態では、第1の供給路7の注入口41に、グリースを注入することで、雄スプライン部20が形成されている第1の領域S1で開口している注出口45から当該グリースが注出される。そして、この状態では、スリーブ部材1の一部に形成されている雌スプライン部10が、前記第1の領域S1と径方向で重なった状態にあるため、雄スプライン部20のうち前記第1の領域S1及びその周囲と、雌スプライン部10との間に、グリースを供給することが可能となる。
また、図5に示しているように、軸部材2に対してスリーブ部材1が、軸方向に最大ストロークで移動し、スプライン装置が最も長くなっている状態では、第3の供給路9の注入口61に、グリースを注入することで、雄スプライン部20が形成されている第3の領域S3で開口している注出口65から当該グリースが注出される。そして、この状態では、スリーブ部材1の一部に形成されている雌スプライン部10が、前記第3の領域S3と径方向で重なった状態にあるため、雄スプライン部20のうち前記第3の領域S3及びその周囲と、雌スプライン部10との間に、グリースを供給することが可能となる。
なお、スプライン装置が最大ストロークを有している状態では、前記グリースニップル17が、カバー部材4によって覆われておらず、露出しているため、当該グリースニップル17からグリースを注入してもよい。
また、図示しないが、軸部材2に対してスリーブ部材1が、軸方向に最大ストロークの半分について移動し、スプライン装置が中間的な長さとなっている状態では、第2の供給路8の注入口51に、グリースを注入することで、雄スプライン部20が形成されている第2の領域S2で開口している注出口55から当該グリースが注出される。そして、この状態では、スリーブ部材1の一部に形成されている雌スプライン部10が、前記第2の領域S2と径方向で重なった状態にあるため、雄スプライン部20のうち前記第2の領域S2及びその周囲と、雌スプライン部10との間に、グリースを供給することが可能となる。
このように、注出口45,55,65は、それぞれ軸方向で異なる位置で開口しており、かつ、雌スプライン部10の軸方向所定長さLよりも短い寸法による間隔で配置されているので、雌スプライン部10と雄スプライン部20とが軸方向に関してどのような位置関係にあっても、つまり、スプライン装置がどのような長さの状態にあっても、雄スプライン部20が形成されている領域で開口している少なくとも一つの注出口は、雌スプライン部10と径方向に重なることができる。このため、スプライン装置がどのような長さの状態にあっても、雄スプライン部20と雌スプライン部10との間にグリースを供給することができる。この結果、雄スプライン部20及び雌スプライン部10それぞれを構成しているスプライン条の歯面に、グリースを与えることができる。
図6は、注出口が形成されている領域を説明する拡大断面図である。
図2と図6において、雄スプライン部20は、複数のスプライン条21が周方向に並んで構成されている。スプライン条21それぞれにおいて、各スプライン条21が軸方向の途中で途切れている欠損部(図6では欠損部22)が形成されており、欠損部は軸方向で複数箇所に形成されている。
本実施形態では、図1に示しているように、注出口45,55,65と同数である三つの欠損部22,23,24が形成されている。このため、各スプライン条21は、長手方向に四分割された構成となっている。
また、欠損部22,23,24は、全てのスプライン条21に形成されており、しかも、全てのスプライン条21において軸方向に関して同じ位置で途切れるようにして形成されている。
このため、これら欠損部22,23,24により、雄スプライン部20には周方向に連続している凹溝27(図6参照)が形成される。そして、軸方向で複数箇所(三カ所)に欠損部22,23,24が形成されていることから、凹溝27は、軸方向で複数箇所(三カ所)に形成されている。
そして、これら三カ所の凹溝27が、注出口45,55,65それぞれの位置に対応させて形成されている。つまり、三カ所の凹溝27それぞれが形成されている領域に、注出口45,55,65それぞれが配置されている。凹溝27は、注出口45,55,65それぞれから注出したグリースを、雄スプライン部20の周方向に導くことができる。
なお、欠損部22,23,24及び注出口45,55,65は、いずれも同じ構成であり、図6は、代表として、欠損部22及び第1の供給路7の注出口45を示している。
図6において、欠損部22によって構成されている凹溝27の溝底28が、スプライン条21の歯底29と共通する面となっている。このため、図6に示しているように、凹溝27の溝底28と、雌スプライン部10を構成している複数のスプライン条11それぞれの歯先12との間には、周方向に連続している環状の空間が形成されている。
そして、注出口45から注出されたグリースは、周方向に連続している前記空間(凹溝27)を通って、全周に行き渡ることができる。そして、空間(凹溝27)の外周側には、雌スプライン部10が周方向に連続して存在していることから、グリースは全周に行き渡り易く、グリースを嵌合部3全体に行き渡らせることができる。
以上のように、本実施形態のスプライン装置によれば、嵌合部3にグリースを供給することができ、また、図1と図5に示したように、スリーブ部材1の雌スプライン部10と軸部材2の雄スプライン部20とが軸方向に関してどのような位置関係にあっても、雄スプライン部20が形成されている領域で開口している注出口が、雌スプライン部10と径方向に重なることができる。
このため、スリーブ部材1と軸部材2とが軸方向に関してどのような位置関係にあっても、つまり、スプライン装置がどのような長さの状態にあっても、雄スプライン部20と雌スプライン部10との間にグリースを供給することができる。この結果、このスプライン装置に対して行う、グリースを供給するメンテナンスが容易となり、その作業時間が短縮化される。
本発明のスプライン装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。例えば、前記実施形態では、流路孔を三つとし、注出口を三つ形成したが、これ以外として、注出口が、それぞれ軸方向で異なる位置で開口しており、かつ、雌スプライン部10の軸方向の全長(軸方向所定長さL)よりも短い寸法間隔で配置されていれば、注出口の数は二つであってもよく、また、四つ以上であってもよい。
すなわち、スプライン装置の長さ(最大ストローク長)、雌スプライン部10の歯切り長さ(つまり前記軸方向所定長さL)に応じて、注出口の数、及び、その配置(間隔)が設定される。
今回開示した実施形態は、本発明の例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の構成と均等な意味、及び、範囲内での全ての変更が含まれる。
1:スリープ部材、 2:軸部材、 3:嵌合部、 4:カバー部材、 5:潤滑剤供給部、 7:第1の供給路、 8:第2の供給路、 9:第3の供給路、 10:雌スプライン部、 20:雄スプライン部、 21:スプライン条、 41,51,61:注入口、 45,55,65:注出口、 L:軸方向所定長さ、 P1,P2:間隔、 S1:第1の領域、 S2:第2の領域、 S3:第3の領域

Claims (2)

  1. 軸方向所定長さに形成された雌スプライン部を内周の一部に有しているスリーブ部材と、
    前記雌スプライン部に嵌合し当該雌スプライン部よりも軸方向に長い範囲で形成された雄スプライン部を外周に有している軸部材と、
    前記雌スプライン部と前記雄スプライン部との嵌合部に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部と、を備え、
    前記潤滑剤供給部は、
    前記軸部材の一端部で開口し潤滑剤を当該軸部材内に注入する複数の注入口と、
    前記雄スプライン部が形成されている領域で開口し潤滑剤を注出する複数の注出口と、
    前記軸部材内に形成され前記各注入口に注入された潤滑剤を対応する前記注出口に個別に供給するための複数の潤滑剤供給路と、を有し、
    複数の前記注出口は、それぞれ軸方向で異なる位置で開口し、かつ、前記雌スプライン部の軸方向の全長よりも短い寸法間隔で配置されていることを特徴とするスプライン装置。
  2. 前記雄スプライン部に、前記注出口から注出した前記潤滑剤を当該雄スプライン部の周方向に導く凹溝が、前記各注出口に対応させて複数形成されている請求項1に記載のスプライン装置。
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