JP5379993B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一様な静磁場及び傾斜磁場を発生する磁気共鳴イメージング(MRI:magnetic resonance imaging)装置に関する。
医療用画像機器は、患者についての多くの情報を画像により提供するものであり、疾病の診断、治療や手術計画等を初めとする多くの医療行為において重要な役割を果たしている。現在では、主な医療用画像機器として、超音波診断装置、X線コンピュータ断層撮影(CT:computerized tomography)装置、MRI装置及び核医学診断装置等がある。中でも磁気共鳴イメージング装置は、軟部組織において優れたコントラストをもつ画像を収集でき、医用画像診断において重要な位置を占めている。
MRI装置は、天板の進退方向を軸心とする筒状に形成される静磁場磁石と、天板の進退方向を軸心とすると共に静磁場磁石の内側に筒状に形成されるシムコイルと、天板の進退方向を軸心とすると共にシムコイルの内側に筒状に形成される傾斜磁場コイルと、天板の進退方向を軸心とすると共に傾斜磁場コイルの内側に設けられ、天板が進退するボアを形成する筒状のライナーとを備えている(例えば、特許文献1参照)。MRI装置は、撮像時、ライナーによって形成されるボア内に静磁場を発生させ、ボア内にセットされた患者の撮像領域に傾斜磁場コイルでX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の傾斜磁場を形成させる。さらに、MRI装置は、MRI装置に備えるRF(radio frequency)コイルから高周波信号を送信することにより患者内の原子核スピンを磁気的に共鳴させ、励起により生じた核磁気共鳴(NMR:nuclear magnetic resonance)信号を利用して患者の画像を再構成する。
MRI装置では、静磁場強度が通常数キロガウスから10キロガウス(1テスラ)程度なければならない。さらに、空間的均一性も要求され、数10ppm以下の均一性が必要となる。必要とされる空間的な領域はしばしば50cm直径の球状の大きさである。
近年のMRI装置ではイメージング技術の高速化に伴い、傾斜磁場の高速スイッチングと高強度化が必須となっている。
特開2001−198102号公報
近年のMRI装置では傾斜磁場の高速スイッチングと高強度化が必須となっているため、傾斜磁場コイルには高電流が印加されることになり、傾斜磁場コイルの発熱量が増大する傾向がある。しかし、従来技術に存在する傾斜磁場コイルの冷却系だけでは発熱を十分に抑えきれず、傾斜磁場コイルの発熱が熱伝導・放射によって傾斜磁場コイル内側に備えるライナーの外周面に伝わり、それに従ってライナーの内周面も局所的に温度が上昇することになる。
従来技術では、MRI装置を保有する検査室内は空調が完備されており、ライナーによって形成されるボア内には、送風等による手段も設けられている。しかし、傾斜磁場コイルの発熱によるライナーの内周面の局所的な温度上昇には対応できていない。傾斜磁場コイルの発熱によって、患者が接触するライナーの内周面は局所的に50℃程度に達することもあり、患者のライナーへの接触によって患者が不快に感じることがある。また、患者のライナーへの接触によって患者の低温火傷の危険性さえある。
さらに、近年、ボアの拡大傾向に伴ってライナーの薄化が実現する可能性がある。その場合、ライナーの外周面の熱が内周面に伝わり易くなるので、患者の不快感増大し、また、低温火傷の危険性が高まる。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、被検体にとって最適な撮像環境を提供できる磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的とする。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、上述の目的を達成するために、被検体を載置可能な天板を有する寝台と、静磁場を発生する静磁場磁石と、前記静磁場磁石の内側に形成され、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、前記傾斜磁場コイルの内側に設けられ、前記天板が進退するボアを形成するライナーと、前記ライナーの外周面全体のうち、前記傾斜磁場コイルの密に対応する部分と、前記天板の最上面より下方全体とに装着される伝熱材と、を備える。または、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、上述の目的を達成するために、被検体を載置可能な天板を有する寝台と、静磁場を発生する静磁場磁石と、前記静磁場磁石の内側に形成され、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、前記傾斜磁場コイルの内側に設けられ、前記天板が進退するボアを形成するライナーと、前記ライナーの前記外周面全体のうち、前記傾斜磁場コイルの密を含む部分に対応する部分と、前記天板の最上面より下方全体を含まない上方全体とに装着される伝熱材と、を備える。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置によると、被検体にとって最適な撮像環境を提供できる。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の実施形態を示す概略図である。
図1は、本実施形態の磁気共鳴イメージング(MRI:magnetic resonance imaging)装置10を示す。MRI装置10は、患者(被検体)Pを連続的に移動させながら撮像を行なう。MRI装置10は、大きくは、撮像系11と制御系12とから構成される。
MRI装置10の撮像系11には、架台(図示しない)内に、天板20、静磁場磁石21、シムコイル22、傾斜磁場コイル23、RF(RF:radio frequency)コイル24及び寝台機構25が備えられる。
天板20は、患者Pを載置可能であり、架台に対して及び架台内側に形成されたボア内を進退する。
静磁場磁石21は、天板20の進退方向(Z軸方向)を軸心とする筒状に形成される。
シムコイル22は、Z軸方向を軸心とすると共に静磁場磁石21の内側に筒状に形成される。なお、シムコイル22は、傾斜磁場コイル23と一体で形成される場合もある。
傾斜磁場コイル23は、Z軸方向を軸心とすると共にシムコイル22の内側に筒状に形成される。傾斜磁場コイル23は、X軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zによって構成される。なお、本実施形態では、傾斜磁場コイル23が鞍型である場合を例にとって説明する。
RFコイル24は、マルチコイルで構成される。RFコイル24は、制御系12から高周波信号を受けて患者Pに高周波磁場パルスを送信する機能と、患者P内部の原子核スピンの高周波信号による励起に伴って発生したNMR信号を受信して制御系12に与える機能を有する。RFコイル24の送受方式としては、送信コイルと受信コイルとを1つのコイルで兼用する方式と、送信コイルと受信コイルに別々のコイルを用いる方式に分けられる。
寝台機構25は、患者Pを載置可能な天板20の進退を制御する。
一方、MRI装置10の制御系12には、静磁場電源31、傾斜磁場電源33、シムコイル電源32、送信器34、受信器35、シーケンスコントローラ(シーケンサ)36及びコンピュータ37が設けられる。
静磁場電源31は、静磁場磁石21と接続され、静磁場磁石21を介して撮像領域(FOV:field of view)に静磁場を形成させる。
シムコイル電源32は、シムコイル22と接続され、静磁場磁石21によって形成された静磁場を、シムコイル22を介して均一化する。
また、傾斜磁場コイル23は、傾斜磁場電源33と接続される。傾斜磁場コイル23のX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zはそれぞれ、傾斜磁場電源33のX軸傾斜磁場電源33x、Y軸傾斜磁場電源33y及びZ軸傾斜磁場電源33zとそれぞれ接続される。
そして、X軸傾斜磁場電源33x、Y軸傾斜磁場電源33y及びZ軸傾斜磁場電源33zからそれぞれX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zに供給された電流により、撮像領域にそれぞれX軸方向の傾斜磁場Gx、Y軸方向の傾斜磁場Gy、Z軸方向の傾斜磁場Gzを形成する。
シーケンスコントローラ36は、寝台機構25、傾斜磁場電源33、送信器34及び受信器35と接続される。シーケンスコントローラ36は、図示しないCPU(central processing unit)及びメモリを少なくとも備えており、寝台機構25、傾斜磁場電源33、送信器34及び受信器35を駆動させるために必要な制御情報、例えば傾斜磁場電源33に印加すべきパルス電流の強度や印加時間、印加タイミング等の動作制御情報を記述したシーケンス情報を記憶する。
また、シーケンスコントローラ36は、記憶した所定のシーケンスに従って寝台機構25を駆動させることによって、天板20を架台に対してZ軸方向に進退させる。さらに、シーケンスコントローラ36は、記憶した所定のシーケンスに従って傾斜磁場電源33、送信器34及び受信器35を駆動させることによって、架台内にX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gz及びRF信号を発生させる。
送信器34は、シーケンスコントローラ36から受けた制御情報に基づいてRF信号をRFコイル24に与える。一方、受信器30は、RFコイル24から受けたNMR信号に所要の信号処理を実行すると共にA/D(analog to digital)変換することにより、受信器35からデジタル化されたNMR信号である生データ(raw data)を生成する。また、生成した生データをシーケンスコントローラ36に与える。シーケンスコントローラ36は、受信器35からの生データを受けてコンピュータ37に与える。
一方、MRI装置10の制御系12は、コンピュータ37を備える。コンピュータ37は、図示しないCPU、メモリ、HD(hard disk)、IF(interface)、入力装置及び表示装置等の基本的なハードウェアから構成される。
図2、図3及び図4は、本実施形態のMRI装置10を構成する撮像系11の構造の第1例を示す図である。図2は、撮像系11の構造の第1例を示す側面図であり、図3は、図2に示す撮像系11の構造の第1例を示すA−A断面図であり、また、図4は、図2に示す撮像系11の構造の第1例を示すB−B断面図である。
図2、図3及び図4に示すように、MRI装置10の撮像系11には、Z軸方向を軸心とすると共に傾斜磁場コイル23の内側に設けられ、天板20が進退するボアSを形成する筒状のライナー41が備えられる。撮像中、傾斜磁場コイル23を構成するX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zはそれぞれ発熱する。その熱の熱伝導・放射によって、ライナー41には、コイルの密度に応じた温度差が生じる。
図5は、傾斜磁場コイル23、例えば、Z軸傾斜磁場コイル23zのコイルパターンの一例を示す斜視図である。
図5に示すように、ボビンBに巻装されるZ軸傾斜磁場コイル23zには、密及び疎が存在する。Z軸傾斜磁場コイル23zの密及び疎は、Z軸傾斜磁場コイル23zのコイルパターンによって異なる。なお、以下、Z軸傾斜磁場コイル23zを用いて説明するが、X軸傾斜磁場コイル23x及びY軸傾斜磁場コイル23yについても同様である。
よって、図2、図3及び図4に示すように、MRI装置10の撮像系11には、Z軸傾斜磁場コイル23zの密を含む部分23Arに対応するライナー41の部分の熱を分散させるために、ライナー41に伝熱材42が装着される。伝熱材42内に温度差があると、伝熱材42の温度の高い部分(部分23Arに対応する伝熱材42の部分)から低い部分(Z軸傾斜磁場コイル23zの疎に対応する伝熱材42の部分)へ熱移動が起こる。ここで、伝熱材42としては、厚み方向と比較して幅方向に高い熱伝導率を有するか、厚み方向と比較して面方向に高い熱伝導率を有することが望ましく、例えば、ダイニーマ(登録商標)FRP(fiber reinforced plastic)を用いることができる。また、伝熱材42は、伝熱シートとしてライナー41に貼り付けられてもよい。
また、図2、図3及び図4に示すように、MRI装置10は、伝熱材42をライナー41の外周面に装着している。ライナー41の外周面と内周面とを比較すると、傾斜磁場コイル23の発熱による高温傾向はライナー41の外周面の方が大きくなる。よって、ライナー41の高温部分の熱を効果的に分散させるには、伝熱材42を少なくともライナー41の外周面に装着することが望ましい。しかし、伝熱材42をライナー41の外周面に加え、内周面にも装着してもよい。
ここで、Z軸傾斜磁場コイル23zのコイルパターンによって、コイルの密から疎まで段階的に存在する。よって、コイルの密から疎までを複数(2以上)の部分に分け、各部分に対応するライナー41の部分毎に、装着される伝熱材42の重ね数及び熱伝導率のうち少なくとも一方を段階的に変えてもよい。
さらに、図2に示すように、ライナー41の外周面に装着された伝熱材42の一部に、ボアSの外部まで延びる放熱材(フィン)43が装着されてもよい。伝熱材42の一部に放熱材43が装着された場合、伝熱材42のもつ熱が、放熱材43を介してボアSの外部の大気中に放熱される。
また、図2、図3及び図4に示すように、ライナー41の内周面全体に、熱シールド材44が装着されることが好適である。又は、図示しないが、ライナー41の内周面のうち、患者Pの接触部分(天板20の最上面より上方全体)のみに熱シールド材44が装着されることが好適である。熱シールド材44を装着することで、患者Pの低温火傷の防止効果が大きくなる。
撮像系11の構造の第1例によると、部分23Arに近く局所的に高温となるライナー41の部分の熱を効率的にライナー41全体に伝えることで、局所的に高温となるライナー41の部分に接触した際の患者Pの不快感や低温火傷を防止することができる。
図6及び図7は、本実施形態のMRI装置10を構成する撮像系11の構造の第2例を示す図である。図6は、撮像系11の構造の第2例を示す側面図であり、図7は、図6に示す撮像系11の構造の第2例を示すC−C断面図である。なお、図6に示す撮像系11の構造の第2例のD−D断面図は、図4に示すB−B断面図と同様である。
図4,図6及び図7に示すように、MRI装置10の撮像系11には、Z軸方向を軸心とすると共に傾斜磁場コイル23の内側に設けられ、天板20が進退するボアSを形成する筒状のライナー41が備えられる。撮像中、傾斜磁場コイル23を構成するX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zではそれぞれ発熱する。その熱の熱伝導・放射によって、ライナー41には、コイルの密度に応じた温度差が生じる。
図4、図6及び図7に示す撮像系11の構造の第2例は、同第1例と比較して、Z軸傾斜磁場コイル23zの発熱による熱を、効率的に患者Pの非接触部分に伝えるように伝熱材42を装着している。すなわち、ライナー41全体のうちZ軸傾斜磁場コイル23zの密を含む部分23Arに対応する部分と、天板20の最上面より下方全体とに伝熱材42を装着する。伝熱材42内に温度差があると、伝熱材42の温度の高い部分(部分23Arに対応する伝熱材42の部分)から低い部分(天板20の最上面より下方全体)へ熱移動が起こる。なお、伝熱材42をライナー41の外周面に加え、内周面にも装着してもよい。
ここで、Z軸傾斜磁場コイル23zのコイルパターンによって、コイルの密から疎まで段階的に存在する。よって、コイルの密から疎までを複数の部分に分け、各部分に対応するライナー41の部分毎に、装着される伝熱材42の重ね数及び熱伝導率のうち少なくとも一方を段階的に変えてもよい。
また、傾斜磁場コイル23として、X軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zを考慮する場合、各コイルの組み合わせによって、コイルの密及び疎が存在する。その場合、ライナー41の外周面全体のうち、X軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zの密に対応する部分と、天板20の最上面より下方全体とに伝熱材42を装着する。
さらに、図6に示すように、ライナー41の外周面に装着された伝熱材42の一部に、ボアSの外部まで延びる放熱材43が装着されてもよい。伝熱材42の一部として伝熱材42の下側に放熱材43が装着された場合、天板20の最上面より下方全体の伝熱材42に伝わった熱が、放熱材43を介してボアSの外部の大気中に放熱される。
また、図4、図6及び図7に示すように、ライナー41の内周面全体に、熱シールド材44が装着されることが好適である。又は、図示しないが、ライナー41の内周面のうち、患者Pの接触部分(天板20の最上面より上方全体)のみに熱シールド材44が装着されることが好適である。熱シールド材44を装着することで、患者Pの低温火傷の防止効果が大きくなる。
撮像系11の構造の第2例によると、部分23Arに近く局所的に高温となるライナー41の部分の熱を効率的に患者Pの非接触部分のみに伝えることで、局所的に高温となるライナー41の部分に接触した際の患者Pの不快感や低温火傷を防止することができる。
図8及び図9は、本実施形態のMRI装置10を構成する撮像系11の構造の第3例を示す図である。図8は、撮像系11の構造の第3例を示す側面図であり、図9は、図8に示す撮像系11の構造の第3例を示すE−E断面図である。なお、図8に示す撮像系11の構造の第3例のF−F断面図は、図4に示すB−B断面図と同様である。
図4,図8及び図9に示すように、MRI装置10の撮像系11には、Z軸方向を軸心とすると共に傾斜磁場コイル23の内側に設けられ、天板20が進退するボアSを形成する筒状のライナー41が備えられる。撮像中、傾斜磁場コイル23を構成するX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zではそれぞれ発熱する。その熱の熱伝導・放射によって、ライナー41には、コイルの密度に応じた温度差が生じる。
図4、図8及び図9に示す撮像系11の構造の第3例は、同第1例と比較して、傾斜磁場コイル23の発熱による熱を、効率的に上層に伝えるように伝熱材42を装着している。すなわち、ライナー41全体のうちZ軸傾斜磁場コイル23zの密を含む部分23Arに対応する部分と、天板20の最上面より下方全体を少なくとも含まない上方全体とに伝熱材42を装着する。伝熱材42内に温度差があると、伝熱材42の温度の高い部分(部分23Arに対応する伝熱材42の部分)から低い部分(上方全体)へ熱移動が起こる。なお、伝熱材42をライナー41の外周面に加え、内周面にも装着してもよい。
ここで、Z軸傾斜磁場コイル23zのコイルパターンによって、コイルの密から疎まで段階的に存在する。よって、コイルの密から疎までを複数の部分に分け、各部分に対応するライナー41の部分毎に、装着される伝熱材42の重ね数及び熱伝導率のうち少なくとも一方を段階的に変えてもよい。
また、傾斜磁場コイル23として、X軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zを考慮する場合、各コイルの組み合わせによって、コイルの密及び疎が存在する。その場合、ライナー41の外周面全体のうち、X軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23y及びZ軸傾斜磁場コイル23zの密に対応する部分と、天板20の最上面より上方全体とに伝熱材42を装着する。
さらに、図8に示すように、ライナー41の外周面に装着された伝熱材42の一部に、ボアSの外部まで延びる放熱材43が装着されてもよい。伝熱材42の一部として伝熱材42の上側に放熱材43が装着された場合、上方全体伝熱材42のもつ熱が、放熱材43を介してボアSの外部の大気中に放熱される。
また、図4、図8及び図9に示すように、ライナー41の内周面全体に、熱シールド材44が装着されることが好適である。又は、図示しないが、ライナー41の内周面のうち、患者Pの接触部分(天板20の最上面より上方全体)のみに熱シールド材44が装着されることが好適である。熱シールド材44を装着することで、患者Pの低温火傷の防止効果が大きくなる。
撮像系11の構造の第3例によると、部分23Arに近く局所的に高温となるライナー41の部分の熱を効率的に患者Pの非接触部分のみに伝えることで、局所的に高温となるライナー41の部分に接触した際の患者Pの不快感や低温火傷を防止することができる。
本実施形態のMRI装置10によると、患者Pにとって最適な撮像環境を提供できる。
なお、本実施形態では、本発明に係るMRI装置を、円筒形状のボアSを有するトンネル型のMRI装置10として説明する。しかし、本発明に係るMRI装置は、トンネル型のMRI装置10に限定されるものではなく、オープン型のMRI装置であってもよい。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の実施形態を示す概略図。 撮像系の構造の第1例を示す側面図。 図2に示す撮像系の構造の第1例を示すA−A断面図。 図2に示す撮像系の構造の第1例を示すB−B断面図、図6に示す撮像系の構造の第2例を示すD−D断面図、又は、図8に示す撮像系の構造の第3例を示すF−F断面図。 Z軸傾斜磁場コイルのコイルパターンの一例を示す斜視図。 撮像系の構造の第2例を示す側面図。 図6に示す撮像系の構造の第2例を示すC−C断面図。 撮像系の構造の第1例を示す側面図。 図8に示す撮像系の構造の第3例を示すE−E断面図。
符号の説明
10 MRI装置
11 撮像系
12 制御系
20 天板
21 静磁場磁石
22 シムコイル
23 傾斜磁場コイル
23x X軸傾斜磁場コイル
23y Y軸傾斜磁場コイル
23z Z軸傾斜磁場コイル
41 ライナー
42 伝熱材
43 放熱材
44 熱シールド材

Claims (11)

  1. 被検体を載置可能な天板を有する寝台と、
    静磁場を発生する静磁場磁石と、
    前記静磁場磁石の内側に形成され、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、
    前記傾斜磁場コイルの内側に設けられ、前記天板が進退するボアを形成するライナーと、
    前記ライナーの外周面全体のうち、前記傾斜磁場コイルの密に対応する部分と、前記天板の最上面より下方全体とに装着される伝熱材と、
    を備える磁気共鳴イメージング装置。
  2. 被検体を載置可能な天板を有する寝台と、
    静磁場を発生する静磁場磁石と、
    前記静磁場磁石の内側に形成され、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、
    前記傾斜磁場コイルの内側に設けられ、前記天板が進退するボアを形成するライナーと、
    前記ライナーの前記外周面全体のうち、前記傾斜磁場コイルの密を含む部分に対応する部分と、前記天板の最上面より下方全体を含まない上方全体とに装着される伝熱材と、
    を備える磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記伝熱材を伝熱シートとし、その伝熱シートは、前記ライナーに貼り付けられる構成とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記ライナーに装着される前記伝熱材の重ね数及び熱伝導率のうち少なくとも一方を段階的に変える構成とすることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記伝熱材は、前記ライナーの前記外周面全体のうち、前記傾斜磁場コイルとしてのX軸傾斜磁場コイル、Y軸傾斜磁場コイル及びZ軸傾斜磁場コイルの密に対応する部分と、前記下方全体とに装着される構成とすることを特徴とする請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記伝熱材は、前記ライナーの前記外周面全体のうち、前記傾斜磁場コイルとしてのX軸傾斜磁場コイル、Y軸傾斜磁場コイル及びZ軸傾斜磁場コイルの密を含む部分に対応する部分と、前記上方全体とに装着される構成とすることを特徴とする請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記ライナーの内周面全体に装着される熱シールド材をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記ライナーの内周面のうち、前記天板の最上面より上方全体に装着される熱シールド材をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記伝熱材の一部に、前記ボアの外部まで延びる放熱材が装着される構成とすることを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記伝熱材は、厚み方向と比較して幅方向に高い熱伝導率を有することを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記伝熱材は、厚み方向と比較して面方向に高い熱伝導率を有することを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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