JP5379042B2 - 光反射板 - Google Patents

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Description

本発明は、発光体による発光作用を長期間に亘って持続でき、且つ、照明や表示装置、及び、それらにより照らされた物体の色相を変え、従来の白色及び銀色反射板では表現することができなかった色相を表現することができる光反射板に関する。
現在、テレビ、モニターなどのディスプレイ分野、シーリングライト、ダウンライト、防犯灯、非常灯、誘虫灯などの照明分野、広告灯などの電飾看板分野などにおいて、蛍光灯や冷陰極管などの光源からの光を有効に利用するため、光源の背面に高反射性の光反射板が使用されている。
従来の光反射板は、銀色もしくは白色であり、光源から放射される光をその光の波形を変化させることなく反射することしかできなかった。近年、防犯灯、誘虫灯、植物栽培に使用されている人工灯などのように、可視光領域における一部の波長領域の光のみを放射する光源を利用した照明なども用いられている。
このような可視光領域における一部の波長領域の光のみを放射する光源は特殊であるため、従来の照明装置などに用いるとコスト高となるため、従来の白色光源を使用しながら、特定波長領域の光量が多くなる照明が求められている。
又、植物栽培において、光合成に必要な光の波長領域は、400〜470nm及び570〜700nmであることが知られており、これらの波長領域を有する光を植物に照射することによって植物の生育を促進させることができる。
このように特定の波長領域の光において優れた光反射性を有する光反射板が所望されており、この要望に応えるべく光反射板に発光体を含有させることが提案されている。具体的には、特許文献1には、可視光線透過率が70%以上、紫外線透過率が0〜30%で膜厚が5〜150μmのフィルムから成る紫外線吸収層、その上に膜厚が50〜200μmの蛍光着色層、隠蔽率が70%以上で膜厚が5〜50μmの光反射層を設けてなる蛍光シートが提案されている。
又、特許文献2には、内部に気泡を含有する白色フィルムの少なくとも片面に紫外線吸収能を有する物質と蛍光増白剤とを含有した塗布層が設けられた面光源反射板用白色フィルムが提案されている。
しかしながら、上記蛍光シート及び面光源反射板用白色フィルムは、蛍光着色剤又は蛍光増白剤が光劣化することによって蛍光又は発光し得る期間が短くなり、使用期間が短いという問題点を有している。更に、蛍光シート及び面光源反射板用白色フィルムは、その蛍光着色層又は塗布層をこれらが形成されるフィルム上に塗料を塗布、乾燥させることによって形成していることから、蛍光着色層又は反射層の厚みが薄く、その結果、蛍光作用が弱く、成形加工ができないという問題点も有している。
特開平4−345835号公報 特開2002−40214号公報
本発明は、特定の波長領域の光量を多くすることができ且つ発光体の光劣化を抑制することによって発光体の持続期間が長く、照明や表示装置、及び、それらにより照らされた物体の色相を変え、従来の白色及び銀色反射板では表現できなかった色相にすることができる光反射板を提供する。
本発明の光反射板Aは、図1に示したように、第一光反射層1の一面に発光体を含有する発光体層2が積層一体化されていると共に、上記発光体層2の一面に、合成樹脂100重量部及び光反射性充填材0.05〜25重量部を含有する第二光反射層3が積層一体化されており、第二光反射層3を構成している合成樹脂と、上記第二光反射層3に含有されている光反射性充填材との界面にて反射する反射光の波長領域が、上記発光体層2に含有されている発光体における光吸収波長領域又は発光波長領域と重複していると共に、上記第二光反射層3における360〜740nmの波長領域での平均光線透過率が0.05〜70%であることを特徴とする。
上記第一光反射層1としては、後述する発光体層2中に含有させている発光体が発光する波長領域の光を反射させることができればよく、好ましくは、発光体層2中に含有させている発光体が吸収する波長領域の光を更に反射させることができればよい。
このように、第一光反射層1が、発光体が発光する波長領域の光を第二光反射層3方向に向かって反射することによって光反射板から放射される特定波長の光量が増加し、光反射板の光反射性の向上及び反射光の色相を変化させる効果の向上を図ることができる。
更に、第一光反射層1が、発光体層2中に含有させている発光体が吸収する波長領域の光を更に反射させることができる場合には、発光体層2を透過して発光体に吸収されなかった光を第一光反射層1によって発光体層2方向に反射させ、発光体層2に再び入射させて発光体に吸収させることができ、発光体から放射される光量を増加させて光反射板の光反射性及び反射光の色相を変化させる効果の向上をより図ることができる。
第一光反射層1の光線全反射率は、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。なお、第一光反射層1の光線全反射率は、JIS Z8722に準拠して測定された値をいう。
そして、第一光反射層1における360〜740nmの波長領域の平均光線透過率は、高いと、発光体層から発光された光が第一光反射層を透過し、光反射板の光反射性が低下するので、10%以下が好ましく、1%以下がより好ましく、0%が特に好ましい。なお、第一光反射層における360〜740nmの波長領域の平均光線透過率は、JIS Z8722に準拠して測定された値をいう。
このような第一光反射層1としては、合成樹脂シートが好ましく、熱可塑性樹脂シートがより好ましい。第一光反射層1としては、例えば、酸化チタンやシリカなどの粒子を含有させている光反射性非発泡シート又は発泡シート、互いに非相溶の合成樹脂を混合してなる混合樹脂からなるシートを延伸して多数のボイドを形成してなる非発泡シート、フィラーを含有するシートを延伸して多数のボイドを形成してなる非発泡シート、微細な気泡を多量に含んだ光反射性発泡シートなどが挙げられ、熱成形可能であるものが好ましい。なお、第一光反射層1は、上記非発泡シート又は発泡シートを適宜選択して複数層、積層一体化させたものであってもよい。
第一光反射層1が、図2に示したように、上記非発泡シート1aと上記発泡シート1bとが積層一体化され且つ上記非発泡シート1aが発光体層側となるように構成されていると、第一光反射層に強度、自己保形性又は成形性を付与することができ好ましい。
更に、第一光反射層1が、上記非発泡シート1aと上記発泡シート1bとが積層一体化され且つ上記非発泡シート1aが発光体層側となるように構成されている場合、第一光反射層1の光線反射率を向上させるために、発泡シートには酸化チタンが含有されていることが好ましい。
発泡シート1bにおける酸化チタンの含有量は、少ないと、光線反射率を向上させる効果が発現しないことがあり、多いと、光反射板の軽量性が低下することがあるので、発泡シート1bを構成している合成樹脂100重量部に対して5〜50重量部が好ましく、10〜40重量部がより好ましい。
第一光反射層1を構成している合成樹脂としては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6などのポリアミド系樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂などのポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネートなどのポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの塩素系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。なお、合成樹脂は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。上記α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどが挙げられる。
上記光反射性非発泡シート又は発泡シートに含有される粒子としては、例えば、酸化亜鉛、亜鉛華、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、シリカなどが挙げられ、合成樹脂との屈折率の差が大きく反射性の高い酸化チタンが好ましい。
酸化チタンは、ルチル型、アナターゼ型、ブルツカイト型があるが、ルチル型酸化チタンが好ましい。酸化チタンは通常、その光触媒作用により樹脂を劣化させてしまうため、酸化チタンには表面処理をすることが好ましい。
合成樹脂シート中における酸化チタンの含有量は、少ないと、光反射板の光反射性能が低下する一方、多いと、光反射板の軽量性も低下するので、30〜200g/m2が好ましく、40〜150g/m2がより好ましい。なお、第一光反射層1中に、酸化チタンを含有する合成樹脂シートが複数、存在している場合には、合成樹脂シート中における酸化チタンの含有量とは、複数の合成樹脂シート中に含まれている酸化チタンの総含有量をいう。
次に、第一光反射層1上に積層一体化されている発光体層2について説明する。この発光体層2は、合成樹脂中に可視光領域(360〜740nmの波長領域)に発光する発光体が含有されている。
本発明の光反射板は、発光体層2に入射した入射光の一部を発光体が吸収し、発光体は可視光領域、即ち、360〜740nmの波長領域に光を発する。即ち、発光体層2に含まれている発光体は、紫外領域又は可視光領域の光を吸収し、吸収した波長領域とは異なる可視光領域の光を放射することにより、光反射板によって反射される反射光は、入射光に比して、特定の波長領域の光が強調され異なる色相を呈している。
更に、光反射板の反射スペクトルにおいて、360〜740nmの波長領域における最大光線反射率が100%以上であることが好ましい。このように調整することによって、光反射板の反射光において更に確実に発光体が放射する特定波長領域の光を入射光よりも強調することができる。
又、光反射板の反射スペクトルにおいて、360〜740nmの波長領域における最大光線反射率が、JIS K7350−4に準拠して設定温度50℃及び設定相対湿度20%の条件下にて行われた促進暴露試験100時間後において、100%以上であることが好ましい。このように調整することによって、光反射板の反射光において発光体が放射する特定波長領域の光を長期間に亘って入射光よりも強調することができる。
なお、上記設定温度50℃とは、促進暴露試験に用いられる促進暴露装置において設定された温度が50℃という意味である。即ち、促進暴露試験に用いられる促進暴露装置は、測定雰囲気温度が設定された温度を上回ると加熱部材による加熱が停止する一方、測定雰囲気温度が設定された温度よりも下回ると加熱部材による加熱が開始するように構成されており、促進暴露装置内の測定雰囲気温度は、設定された温度を中心として上下してもよい。但し、促進暴露装置内の測定雰囲気温度は、最低温度が45℃、最高温度が55℃となるようにする必要がある。
又、上記設定相対湿度20%とは、促進暴露試験に用いられる促進暴露装置において設定された相対湿度が20%という意味である。即ち、促進暴露試験に用いられる促進暴露装置は、測定雰囲気の相対湿度が設定された相対湿度を上回ると加湿部材による加湿が停止する一方、測定雰囲気の相対湿度が設定された相対湿度よりも下回ると加湿部材による加湿が開始するように構成されており、促進暴露装置内の測定雰囲気の相対湿度は、設定された相対湿度を中心として上下してもよい。但し、促進暴露装置内の測定雰囲気における相対湿度は、最低相対湿度が10%、最高相対湿度が30%となるようにする必要がある。
なお、促進暴露試験に用いられる促進暴露装置としては、スガ試験機社から商品名「サンシャインスーパーロングライフウェザーメーターWEL−SUN−HC・B型」にて市販されている装置を用いることができる。
なお、発光体層2を構成している合成樹脂は、第一光反射層1を構成している合成樹脂と同様であるのでその説明を省略する。発光体層2を構成している合成樹脂と、第一光反射層1を構成している合成樹脂は相違していてもよい。
発光体層2中に含有されている発光体としては、蛍光若しくは燐光を生じる顔料又は染料が用いられる。蛍光とは、励起一重項状態から基底状態へ遷移するときに放出される光のことをいい、工業的には、この現象を利用した発光体が蛍光顔料、蛍光染料として広く利用されている。
又、燐光とは、励起三重項状態から基底状態へ遷移するときに放出される光のことをいい、工業的には、この現象を利用した発光体が蓄光顔料、蓄光染料として広く利用されている。
紫外領域又は可視光領域の光を吸収し、吸収した波長領域とは異なる可視光領域の光を放射する発光体には、有機系の色素構造を有する有機系発光体、無機系の色素構造を有する無機系発光体がある。
有機系発光体としては、例えば、キサンテン系、クマリン系、ペリレン系、ナフタルイミド系、アクリジン系、チオフラビン系、ジアミノスチルベン系、イミダゾール系、チアゾール系、オキサゾール系、ピラゾリン系、アンスラキノン系、メチン系、ベンゾピラン系、チオインジゴ系、アゾ系、フタロシアニン系などの有機系色素構造を有する発光体が挙げられる。有機系発光体は、単独で用いられても二種以上が併用されもよい。
又、無機系発光体としては、例えば、ZnS、(ZnCd)Sなどの硫化物、Zn2SiO4、Cd225、YVO3、CaWO4などの酸化物などの無機系色素構造を有する発光体が挙げられる。無機系発光体は、単独で用いられても二種以上が併用されもよい。
なお、紫外領域又は可視光領域の光を吸収し、吸収した波長領域とは異なる可視光領域の光を放射する顔料又は染料としては、クラリアント社から商品名「ホスタルックス KCB」、イーストマン社から商品名「OB−1」、チバスペシャリティケミカルズ社から「OB」、住友精化社から商品名「TBO」、日本層達社から商品名「ケイコール」、日本化薬社から商品名「カヤライト」及び「カヤクリルローダミンFB」、BASF社から商品名「Lumogen F Ywllow083」、「Lumogen F Ywllow170」、「Lumogen F Orange240」、「「Lumogen F Pink285」,「Lumogen F Red305」、「Lumogen F Violet570」、「Lumogen F Blue650」及び「Lumogen F Green850」、シンロイヒ社から商品名「FZ−2801」、「FZ−2802」、「FZ−2803」、「FZ−2817」、「FZ−2808」、「FZ−SB」、「FZ−5009」、「FX−301」、「FX−303」、「FX−307」及び「FX−327」、デイグロ社から商品名「ZQ−19」、「ZQ−18」、「ZQ−19」、「IPO−13」、「IPO−18」、「IPO−19」、「NX−13」、「GPL−11」、「GPL−13」、「Z−11」及び「Z−13」、猪名川顔料社から商品名「ローダミンBレーキ」にて市販されている。
発光体層2中における発光体の総量は、少ないと、発光体層の発光量が少なくなるので、合成樹脂100重量部に対して0.01重量部以上が好ましく、多くても、発光体層2の発光量に変化はなく、発光体の濃度や分散度によっては濃度消光することがあるので、合成樹脂100重量部に対して65重量部以下が好ましく、30重量部以下がより好ましく、10重量部以下が特に好ましい。
更に、発光体層2の一面には第二光反射層3が積層一体化されており、この第二光反射層3は、合成樹脂及び光反射性充填材を含有し、具体的には、合成樹脂中に光反射性充填材が含有されてなる。
この第二光反射層3は、合成樹脂中に光反射性充填材を含有させることによって、発光体層2に入射する光量を制限している。これは、発光体層2中に含まれている発光体は、この発光体が吸収した光量の合計量(累積量)が一定量に達すると失活し発光作用を奏しなくなることを見出したことによる。
従って、第二光反射層3における360〜740nmの波長領域での平均光線透過率は、高いと、発光体層に入射する光量が多くなって発光体層中の発光体が吸収する単位時間当りの光量が増加し、その結果、発光体が発光作用を奏する期間が短くなるので、0.05〜70%に限定され、0.05〜50%が好ましく、0.05〜30%がより好ましい。なお、第二光反射層3における360〜740nmの波長領域での平均光線透過率は、JIS Z8722に準拠して測定された値をいう。
又、第二光反射層3は、第二光反射層3にて制限された光をできるだけ発光体層2中の発光体に吸収させ或いは発光体から放射された光をできるだけ第二光反射層3から光反射板外に放射させて、光反射板の光反射性の向上及び光反射板による反射光の色相の変化の向上を図るために、第二光反射層3を構成している合成樹脂と、上記第二光反射層3に含有されている光反射性充填材との界面にて反射する反射光の波長領域が、発光体層2に含有されている発光体における光吸収波長領域又は発光波長領域と重複している
第二光反射層3を構成している合成樹脂と光反射性充填材との界面にて反射する反射光の波長領域と、発光体層2に含有されている発光体における光吸収波長領域とが重複するように光反射性充填材を選択することによって、発光体層2に入射した光が発光体に吸収されずに発光体層2を透過し、第一光反射層1にて発光体層2側に反射されたものの再度、発光体に吸収されずに発光体層2を透過してしまった光を再び第二光反射層3にて発光体層2に向かって反射させて発光体層2内に入射させることによって、発光体層2中の発光体に效率良く光を吸収させて特定波長の光を多く放射させて発光体の発光作用を強くすることができ、光反射板の光反射性の向上及び光反射板による反射光の色相をより確実に変化させることができる。
又、発光体層を構成している合成樹脂と光反射性充填材との界面にて反射する反射光の波長領域と、発光体層に含有されている発光体における発光波長領域とが重複するように光反射性充填材を選択することによって、光反射板に入射する光のうち、発光体が放射する波長領域の光を第二光反射層によって光反射板外に反射させると共に、発光体から放射された光を光反射性充填材によって乱反射させながら光反射板外に均一に放出させることができ、光反射板の光反射性の向上及び光反射板による反射光の色相をより確実に且つ均一に変化させることができる。
第二光反射層3を構成している合成樹脂としては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6などのポリアミド系樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂などのポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネートなどのポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの塩素系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。なお、合成樹脂は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。上記α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどが挙げられる。
そして、光反射性充填材は、光反射性を有していれば、特に限定されず、例えば、光反射性を有している合成樹脂粒子、顔料などが挙げられ、顔料が好ましく、白色顔料がより好ましい。
上記合成樹脂粒子を構成している合成樹脂としては、第二光反射層3を構成している合成樹脂の屈折率と異なる屈折率を有する合成樹脂であれば、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6などのポリアミド系樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂などのポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの塩素系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。なお、合成樹脂は単独で用いられても二種以上が併用されても良い。
上記顔料としては、第二光反射層3を構成している合成樹脂の屈折率と異なる屈折率を有する顔料であれば、特に限定されず、例えば、亜鉛華、鉛白、酸化チタンなどの白色顔料、鉛丹、黄鉛、亜鉛黄、ウルトラマリン青、プロシア青などの無機顔料、キサンテン系、クマリン系、ペリレン系、ナフタルイミド系、アクリジン系、チオフラビン系、ジアミノスチルベン系、イミダゾール系、チアゾール系、オキサゾール系、ピラゾリン系、アンスラキノン系、メチン系、ベンゾピラン系、チオインジゴ系、アゾ系、フタロシアニン系の色相構造を有する有機顔料などが挙げられ、白色顔料が好ましい。
上記白色顔料としては、特に限定されず、例えば、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、酸化鉛、炭酸バリウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、酸化亜鉛、亜鉛華、鉛白、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタンなどが挙げられ、屈折率が高く、第二光反射層3を構成している合成樹脂の屈折率との差が大きいことから、酸化チタンが好ましい。
又、光反射性充填材の屈折率と、第二光反射層を構成している合成樹脂の屈折率との差は、小さいと、光反射性充填材と第二光反射層を構成している合成樹脂との界面における光反射性が低下することがあるので、0.05以上が好ましく、0.10以上がより好ましい。
第二光反射層における光反射性充填材の含有量は、少ないと、第二光反射層を透過する光量が多くなって発光体層中の発光体が単位時間当りに吸収する光量が多くなり、発光体の発光持続期間が短くなって光反射板によって反射光の色相を変化させる効果の持続期間が短くなり、多いと、発光体層への光の入射量が少なくなり過ぎ、或いは、発光体から放射された光が第二光反射層を通じて光反射板外に放出されにくくなる虞れがあるので、第二光反射層3を構成している合成樹脂100重量部に対して0.05〜25重量部に限定され、0.1〜20重量部が好ましい
第一光反射層1、発光体層2及び第二光反射層3には、これらの物性を損なわない範囲内において、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、金属不活性剤などの安定剤、帯電防止剤、難燃剤などの添加剤が添加されていてもよい。
光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバカート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバカート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロナート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレートと(2,2,6,6−テトラメチル−4−トリデシル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレートとの混合物、(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレートと(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−トリデシル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレートとの混合物、{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル}−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレートと{2,2,6,6−テトラメチル−β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル}−1,2,3,4,−ブタン−テトラカルボキシレートとの混合物、{1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル}1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレートと{1,2,2,6,6−ペンタメチル−β,β,β’,β’−テトラメチル−−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル}1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレートとの混合物、ポリ[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]、[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとジメチルスクシナートポリマーとの混合物、N,N’,N’’,N’’’−テトラキス{4,6−ビス[ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル−4−イル)アミノ]−トリアジン−2−イル}−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミンなどが挙げられ、単独で用いても二種以上が併用されてもよい。
第一光反射層1、発光体層2又は第二光反射層3における光安定剤の含有量は、少ないと、光反射板の樹脂劣化を抑制することができず、多くても、光反射板の樹脂劣化の抑制効果に変化はなく、光安定剤自体の着色によって光反射板の光反射性を低下させるなど悪影響を及ぼすため、第一光反射層1、発光体層2又は第二光反射層3を構成している合成樹脂100重量部に対して0.01〜0.8重量部が好ましく、0.05〜0.5重量部がより好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5−ジ−t−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]などのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−n−オクチル−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシロキシ−ベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸フェニル、4−t−ブチルフェニルサリチレートなどのサリシレート系紫外線吸収剤、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニル−アクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニル−アクリレートなどのシアノアクリレート系紫外線吸収剤、2−エトキシ−3−t−ブチル−2’−エチル−シュウ酸ビスアニリド、2−エトキシ−2’−エチル−シュウ酸ビスアニリドなどのオキザイリックアシッドアニリド系紫外線吸収剤、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート系紫外線吸収剤、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−ヒドロキシフェノール、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン系紫外線吸収剤などが挙げられ、単独で用いても二種以上を併用してもよい。
第一光反射層1、発光体層2又は第二光反射層3における紫外線吸収剤の含有量は、少ないと、光反射板の光反射性の低下を抑制することができず、多くても、光反射板の光反射性の低下の抑制効果に変化はないので、第一光反射層1、発光体層2又は第二光反射層3を構成している合成樹脂100重量部に対して0.01〜0.8重量部が好ましく、0.05〜0.5重量部がより好ましい。
更に、光反射板に強度、自己保形性又は成形性を付与するために、図2に示したように、光反射板の第一光反射層の他面に発泡体層が積層一体化されていてもよい。この発泡体層を構成している合成樹脂は、第一光反射層を構成している合成樹脂と同様であるので説明を省略する。
次に、本発明の光反射板の製造方法について説明する。光反射板の製造方法としては、特に限定されない。本発明は、第一反射層、発光体層及び第二反射層を備えた光反射板であり、(1)第一反射層、発光体層及び第二反射層を共押出して製造する製造方法、(2)第一光反射層を構成する光反射性を有する光反射板上に、発光体層を構成する熱可塑性樹脂フィルムを積層一体化させ、更に、熱可塑性樹脂フィルム上に、第二光反射層を構成する光反射性を有する光反射板を積層一体化させる製造方法、(3)第一光反射層を構成する光反射性を有する光反射板上に、発光体層を構成する発光体を含有する塗料を塗布、乾燥させ、更に、発光体層上に、第二光反射層を構成する光反射性を有する光反射板を積層一体化させる製造方法などにより製造することができ、各層の厚みの制御が容易で且つ生産性が高いので、上記(1)の共押出によって製造することが好ましい。例えば、熱可塑性樹脂及び上記粒子を含有する第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第一押出機に供給して溶融混練し、熱可塑性樹脂及び発光体を含有する発光体層用熱可塑性樹脂組成物を第二押出機に供給して溶融混練し、熱可塑性樹脂及び光反射性充填材を含有する第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第三押出機に供給して溶融混練し、第一〜三押出機を接続させている同一のダイに第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物、発光体層用熱可塑性樹脂組成物及び第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を供給して共押出しすることによって、第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる第一光反射層の一面に発光体層用熱可塑性樹脂組成物からなる発光体層を積層一体化していると共に、この発光体層の一面に第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる第二光反射層が積層一体化している光反射板を製造する方法などが挙げられる。
又、第一光反射層が非発泡シートと発泡シートとを積層一体化させて構成されている光反射板の製造方法について説明する。この光反射板の製造方法としては、汎用の方法が用いられ、例えば、熱可塑性樹脂及び上記粒子を含有する第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第一押出機に供給して溶融混練し、熱可塑性樹脂及び発光体を含有する発光体層用熱可塑性樹脂組成物を第二押出機に供給して溶融混練し、熱可塑性樹脂及び光反射性充填材を含有する第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第三押出機に供給して溶融混練し、熱可塑性樹脂及び必要に応じて含有されるルチル型酸化チタンなどの添加剤を含む熱可塑性樹脂組成物を第四押出機に供給して溶融混練すると共に第四押出機に発泡剤を圧入して溶融混練し発泡性熱可塑性樹脂組成物とし、第一〜四押出機から合流ダイに押出して、第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物、発光体層用熱可塑性樹脂組成物、第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物及び発泡性熱可塑性樹脂組成物がこの順序で積層されてなる積層体とし、この積層体を合流ダイの先端に取り付けたダイから押出発泡させて、発泡性熱可塑性樹脂組成物を発泡させてなる発泡シートの一面に第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる非発泡シートが積層一体化されてなる第一光反射層の一面に発光体層用熱可塑性樹脂組成物からなる発光体層が積層一体化され且つ上記発光体層の一面に第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる第二光反射層が積層一体化されなる光反射板を製造することができる。なお、第一光反射層の非発泡シートを発泡シートから形成する場合には、第一押出機に発泡剤を圧入して第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物を発泡性とすればよく、この場合において、第一光反射層を一層の発泡シートから構成するときには、第四押出機を合流ダイに接続させなければよい。上記ダイとしては、押出発泡において汎用されているものであれば、特に限定されず、例えば、Tダイ、環状ダイなどが挙げられる。
上記製造方法において、ダイとしてTダイを用いた場合には、押出機からシート状に押出発泡することによって上記構成を有する光反射板を製造することができる。
又、ダイとして環状ダイを用いた場合には、環状ダイから円筒状に押出発泡して円筒状体を製造し、この円筒状体を徐々に拡径した上で冷却マンドレルに供給して冷却した後、円筒状体をその押出方向に連続的に内外周面間に亘って切断し切り開いて展開することによって上記構成を有する光反射板を製造することができる。
なお、上記発泡剤としては、特に限定されず、プロパン、ブタン、ペンタンなどの飽和脂肪族炭化水素、テトラフルオロエタン、クロロジフルオロエタン、ジフルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素などの有機ガス;二酸化炭素、窒素ガスなどの気体状の無機化合物;水などの液体状の無機化合物;重炭酸ナトリウムとクエン酸との混合物の如き、有機酸若しくはその塩と、重炭酸塩との混合物、ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどの固体状の発泡剤などが挙げられ、有機酸若しくはその塩と、重炭酸塩との混合物、及び、有機ガスを併用することが好ましく、重炭酸ナトリウムとクエン酸との混合物、及び、有機ガスを併用することがより好ましい。
このようにして得られた光反射板は、発光体層2に可視光領域に発光する発光体を含有しており、光反射板の発光体層2に入射した紫外線又は可視光線を発光体が吸収して可視光領域に発光スペクトルのピークを有する光を放射する。
更に、発光体層2の一面、即ち、光反射板の光入射面側には第二光反射層3が積層一体化され、この第二光反射層3には光反射性充填材が含有されており、発光体層2に入射する光量が制限されている。従って、発光体層2中に含まれている発光体の発光作用を長期間に亘って安定的に持続させることができ、光反射板による光反射光の色相を変化させる効果を長期間に亘って持続させることができる。
そして、第二光反射層を構成している合成樹脂と、上記第二光反射層に含有されている光反射性充填材との界面にて反射する反射光の波長領域が、発光体層に含有されている発光体における光吸収波長領域と重複している場合には、発光体層に入射したものの、発光体に吸収されずに第一光反射層によって反射されて発光体層から放出された光を再度、第二光反射層によって発光体層方向に向かって反射させて発光体層に入射させ、発光体層中の発光体に吸収させることによって、発光体から更に多い光量の光が放射され、その結果、光反射板による反射光の色相をより確実に変化させることができる。
又、第二光反射層を構成している合成樹脂と、上記第二光反射層に含有されている光反射性充填材との界面にて反射する反射光の波長領域が、発光体層に含有されている発光体の発光波長領域とが重複している場合には、光反射板に入射する光のうち、発光体が放射する波長領域の光を第二光反射層によって光反射板外に反射させると共に、発光体から放射された光を光反射性充填材によって乱反射させながら光反射板外に均一に放出させることでき、光反射板による反射光の色相をより確実に且つ均一に変化させることができる。
しかも、発光体に吸収されることなく発光体層2を透過した入射光は、第一光反射層1によって発光体層2側に反射され、発光体層2中を再度、通過する途上に発光体に吸収されて発光体は可視光領域に光を放射し、更に、発光体が放射した光のうち、第一光反射層1側に放射された光も第一光反射層1によって発光体層2側に反射される。従って、発光体層2の発光体から放射された光は発光体層2から第二光反射層3側に通じて反射され、第二光反射層3を通じて外部に効率良く放射される。
従って、本発明の光反射板Aによれば、発光体層2中の発光体の発光作用により、可視光領域における特定波長領域において、光反射板Aに入射した光量よりも光反射板Aから放射された光量の方が多いため、表示装置や照明などの色相の重視される用途に好適に用いることができる。
本発明の光反射板は、上述のような構成を有しているので、反射光は、発光体の放射する可視光領域の特定波長領域の光が強調され、照明や表示装置、及び、それらにより照らされた物体の色相を変え、従来の白色及び銀色反射板では表現できなかった色相にすることができ、表示装置や照明用途などの色相が重視される用途において好適に用いることができる。
そして、本発明の光反射板は、発光体層の一面に第二光反射層が積層一体化され、発光体層に入射する光量が制限されており、発光体層中の発光体が必要以上に光を吸収しないようにし、発光体の発光作用が長期間に亘って持続するようにして、光反射板による反射光の色相を変化させる効果を長期間に亘って安定的に持続可能にしている。
本発明の光反射板を示した縦断面図である。 本発明の光反射板の他の一例を示した縦断面図である。 実施例1における促進暴露試験前後の光反射板の反射スペクトルを示したグラフである。 実施例2における促進暴露試験前後の光反射板の反射スペクトルを示したグラフである。 実施例3における促進暴露試験前後の光反射板の反射スペクトルを示したグラフである。 比較例1における促進暴露試験前後の光反射板の反射スペクトルを示したグラフである。 比較例2における促進暴露試験前後の光反射板の反射スペクトルを示したグラフである。
(実施例1)
ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、エチレン−プロピレンブロック共重合体中にルチル型酸化チタンを含有させたマスターバッチ(東洋インキ社製 商品名「PPM 1KB662 WHT FD」、エチレン−プロピレンブロック共重合体:ルチル型酸化チタン=30重量%:70重量%)100重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.2重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.2重量部を含む第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第一押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、発光体(蛍光顔料 シンロイヒ社製 商品名「FX−303」)1重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部を含む発光体層用熱可塑性樹脂組成物を第二押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」、屈折率:1.48)100重量部、光反射性充填材としてルチル型酸化チタン(屈折率:2.71)1重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部を含む第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第三押出機に供給して溶融混練し、第一〜三押出機を接続させている合流ダイに第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物、発光体層用熱可塑性樹脂組成物及び第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を供給して合流ダイに接続させているTダイから共押出しすることによって、第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる第一光反射層の一面に発光体層用熱可塑性樹脂組成物からなる発光体層を積層一体化していると共に、この発光体層の一面に第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる第二光反射層が積層一体化している光反射板を製造した。
なお、光反射板は、その全体の厚みが0.25mm、密度が1.3g/cm3であり、第一光反射層の厚みが0.15mm、発光体層の厚みが0.05mm、第二光反射層の厚みが0.05mmであった。
蛍光顔料(シンロイヒ社製 商品名「FX−303」)は、可視光領域の光を吸収して570〜710nmに発光波長領域を有していた。第二光反射層3において、ポリプロピレンとルチル型酸化チタンとの界面にて反射する反射光の反射波長領域は380〜780nmであった。
(実施例2)
第二反射層用熱可塑性樹脂組成物中のルチル型酸化チタン量を1重量部の代わりに8重量部としたこと以外は実施例1と同様にて光反射板を製造した。
(実施例3)
第二反射層用熱可塑性樹脂組成物中のルチル型酸化チタン量を1重量部の代わりに16重量部としたこと以外は実施例1と同様にて光反射板を製造した。
(実施例4)
ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)25重量部、ポリプロピレン(日本ポリプロ社製 商品名「FB3312」)75重量部、エチレン−プロピレンブロック共重合体中にルチル型酸化チタンを含有させたマスターバッチ(東洋インキ社製 商品名「PPM 1KB662 WHT FD」エチレン−プロピレンブロック共重合体:ルチル型酸化チタン=30重量%:70重量%)25重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部、光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部及び発泡剤として重炭酸ナトリウムとクエン酸との混合物1.4重量部を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物を第一押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、発光体(蛍光顔料 シンロイヒ社製 商品名「FX−303」)1重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部を含む発光体層用熱可塑性樹脂組成物を第二押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、光反射性充填材としてルチル型酸化チタン1重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部を含む第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第三押出機に供給して溶融混練し、第一〜三押出機を接続させている合流ダイに押出して、第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物、発光体層用熱可塑性樹脂組成物及び発泡性熱可塑性樹脂組成物がこの順序で外側から内側に向かって積層されてなる円筒状積層体とし、この円筒状積層体を合流ダイの先端に取り付けた環状ダイから押出発泡させて円筒状体を製造し、この円筒状体を徐々に拡大させた上で冷却マンドレルに供給して冷却した後、円筒状体をその押出方向に連続的に内外周面間に亘って切断し切り開いて展開することによって、発泡性熱可塑性樹脂組成物を発泡させて得られた発泡シートからなる第一光反射層の一面に発光体層用熱可塑性樹脂組成物からなる発光体層が積層一体化され且つ上記発光体層の一面に第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる第二光反射層が積層一体化されてなる光反射板を製造した。
なお、光反射板は、その全体の厚みが0.6mm、密度が0.6g/cm3であり、第一光反射層の厚みが0.5mm、発光体層の厚みが0.05mm、第二光反射層の厚みが0.05mmであった。
(実施例5)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中におけるルチル型酸化チタン量を1重量部の代わりに8重量部としたこと以外は実施例4と同様にて光反射板を製造した。
(実施例6)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中におけるルチル型酸化チタン量を1重量部の代わりに16重量部としたこと以外は実施例4と同様にて光反射板を製造した。
(実施例7)
ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、エチレン−プロピレンブロック共重合体中にルチル型酸化チタンを含有させたマスターバッチ(東洋インキ社製 商品名「PPM 1KB662 WHT FD」、エチレン−プロピレンブロック共重合体:酸化チタン=30重量%:70重量%)100重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.2重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.2重量部を含有する第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第一押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、発光体(蛍光顔料 シンロイヒ社製 商品名「FX−303」)1重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部を含む発光体層用熱可塑性樹脂組成物を第二押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、光反射性充填材としてルチル型酸化チタン1重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部を含む第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第三押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)50重量部、ポリプロピレン(日本ポリプロ社製 商品名「FB3312」)50重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部、光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部及び発泡剤として重炭酸ナトリウムとクエン酸との混合物1重量部を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物を第四押出機に供給して溶融混練し、第一〜四押出機を接続させている合流ダイに押出して、第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物、発光体層用熱可塑性樹脂組成物、第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物及び発泡性熱可塑性樹脂組成物がこの順序で外側から内側に向かって積層されてなる円筒状積層体とし、この円筒状積層体を合流ダイの先端に取り付けた環状ダイから押出発泡させて円筒状体を製造し、この円筒状体を徐々に拡大させた上で冷却マンドレルに供給して冷却した後、円筒状体をその押出方向に連続的に内外周面間に亘って切断し切り開いて展開することによって、第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる第一光反射層の一面に発光体層用熱可塑性樹脂組成物からなる発光体層が積層一体化され且つ上記発光体層の一面に第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる第二光反射層が積層一体化されていると共に、上記第一光反射層の他面に発泡性熱可塑性樹脂組成物を発泡させてなる発泡体層が積層一体化されてなる光反射板を製造した。
なお、光反射板は、その全体の厚みが0.65mm、密度が0.7g/cm3であり、第一光反射層の厚みが0.15mm、発光体層の厚みが0.05mm、第二光反射層の厚みが0.05mm、発泡体層の厚みは0.4mmであった。
(実施例8)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中におけるルチル型酸化チタン量を1重量部の代わりに8重量部としたこと以外は実施例7と同様にて光反射板を製造した。
(実施例9)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中におけるルチル型酸化チタン量を1重量部の代わりに16重量部としたこと以外は実施例7と同様にて光反射板を製造した。
(実施例10)
ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、エチレン−プロピレンブロック共重合体中にルチル型酸化チタンを含有させたマスターバッチ(東洋インキ社製 商品名「PPM 1KB662 WHT FD」、エチレン−プロピレンブロック共重合体:酸化チタン=30重量%:70重量%)100重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.2重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.2重量部を含有する第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第一押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、発光体(蛍光顔料 シンロイヒ社製 商品名「FX−303」)1重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部を含む発光体層用熱可塑性樹脂組成物を第二押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)100重量部、光反射性充填材としてルチル型酸化チタン1重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部及び光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部を含む第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を第三押出機に供給して溶融混練し、ポリプロピレン(サンアロマー社製 商品名「PL500A」)25重量部、ポリプロピレン(日本ポリプロ社製 商品名「FB3312」)75重量部、エチレン−プロピレンブロック共重合体中にルチル型酸化チタンを含有させたマスターバッチ(東洋インキ社製 商品名「PPM 1KB662 WHT FD」エチレン−プロピレンブロック共重合体:ルチル型酸化チタン=30重量%:70重量%)25重量部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「Tinuvin234」)0.1重量部、光安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製 商品名「CHIMASSORB 119」)0.1重量部及び発泡剤として重炭酸ナトリウムとクエン酸との混合物1.4重量部を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物を第四押出機に供給して溶融混練し、第一〜四押出機を接続させている合流ダイに押出して、第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物、発光体層用熱可塑性樹脂組成物、第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物及び発泡性熱可塑性樹脂組成物がこの順序で外側から内側に向かって積層されてなる円筒状積層体とし、この円筒状積層体を合流ダイの先端に取り付けた環状ダイから押出発泡させて円筒状体を製造し、この円筒状体を徐々に拡大させた上で冷却マンドレルに供給して冷却した後、円筒状体をその押出方向に連続的に内外周面間に亘って切断し切り開いて展開することによって、発泡性熱可塑性樹脂組成物を発泡させてなる発泡シートの一面に第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる非発泡シートが積層一体化されてなる第一光反射層の一面に、発光体層用熱可塑性樹脂組成物からなる発光体層が積層一体化され、且つ、上記発光体層の一面に第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物からなる第二光反射層が積層一体化されてなる光反射板を製造した。
なお、光反射板は、その全体の厚みが0.75mm、密度が0.7g/cm3であり、第一光反射層を構成している非発泡シートの厚みが0.15mmで且つ発泡シートの厚みが0.5mm、発光体層の厚みが0.05mm、第二光反射層の厚みが0.05mmであった。
(実施例11)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中におけるルチル型酸化チタン量を1重量部の代わりに8重量部としたこと以外は実施例10と同様にて光反射板を製造した。
(実施例12)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中におけるルチル型酸化チタン量を1重量部の代わりに16重量部としたこと以外は実施例10と同様にて光反射板を製造した。
(比較例1)
合流ダイに第三押出機を接続せず、第二光反射層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして光反射板を得た。
(比較例2)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中にルチル型酸化チタンを含有させなかったこと以外は実施例1と同様にて光反射板を製造した。
(比較例3)
合流ダイに第三押出機を接続せず、第二光反射層を形成しなかったこと以外は実施例4と同様にして光反射板を製造した。
(比較例4)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中にルチル型酸化チタンを含有させなかったこと以外は実施例4と同様にて光反射板を製造した。
(比較例5)
合流ダイに第三押出機を接続せず、第二光反射層を形成しなかったこと以外は実施例7と同様にして光反射板を製造した。
(比較例6)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中にルチル型酸化チタンを含有させなかったこと以外は実施例7と同様にて光反射板を製造した。
(比較例7)
合流ダイに第三押出機を接続せず、第二光反射層を形成しなかったこと以外は実施例10と同様にして光反射板を得た。
(比較例8)
第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物中にルチル型酸化チタンを含有させなかったこと以外は実施例10と同様にて光反射板を製造した。
得られた光反射板について、第一光反射層の光線全反射率及び360〜740nmの波長領域の平均光線透過率、第二光反射層における360〜740nmの波長領域での平均光線透過率、並びに、光線反射率及び最大光線反射率を下記の要領で測定し、その結果を表1及び図3〜8に示した。表1に、第一光反射層中に含有されている酸化チタンの総含有量を記載した。
なお、図3は、実施例1の促進暴露試験前後の反射スペクトルを示した。図4は、実施例2の促進暴露試験前後の反射スペクトルを示した。図5は、実施例3の促進暴露試験前後の反射スペクトルを示した。図6は、比較例1の促進暴露試験前後の反射スペクトルを示した。図7は、比較例2の促進暴露試験前後の反射スペクトルを示した。
(第一光反射層の光線全反射率及び360〜740nmの波長領域の平均光線透過率)
光反射板の第一光反射層と同一の構成を有する第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物を用意し、この第一光反射層用熱可塑性樹脂組成物を押出機に供給して溶融混練しTダイから光反射板の第一光反射層と同一厚みを有する試験シートを押出成形した。
得られた試験シートの光線全反射率の測定には分光側色計(コニカミノルタ社製 商品名「CM−2600d」)を用い、JIS Z8722に準拠して測定雰囲気の温度20℃、相対湿度60%の条件にて、試験シートの光線反射率を360〜740nmの波長領域において10nm毎に測定した。得られた光線反射率において、360〜740nmの波長領域の光線反射率の相加平均値を求め、第一光反射層の光線全反射率とした。
又、得られた試験シートの光線透過率の測定には分光光度計(島津製作所社製 商品名「UV−2450」)を用い、JIS Z8722に準拠して測定雰囲気の温度20℃、相対湿度60%の条件にて、試験シートの光線透過率を360〜740nmの波長領域において1nm毎に測定した。得られた光線透過率において、360〜740nmの波長領域の光線透過率の相加平均値を求め、第一光反射層の平均光線透過率とした。
(第二光反射層の平均光線透過率)
光反射板の第二光反射層と同一の構成を有する第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を用意し、この第二光反射層用熱可塑性樹脂組成物を押出機に供給して溶融混練しTダイから光反射板の第二光反射層と同一厚みを有する試験シートを押出成形した。
得られた試験シートの光線透過率の測定には分光光度計(島津製作所社製 商品名「UV−2450」)を用い、JIS Z8722に準拠して測定雰囲気の温度20℃、相対湿度60%の条件にて、試験シートの光線透過率を360〜740nmの波長領域において1nm毎に測定した。得られた光線透過率において、360〜740nmの波長領域の光線透過率の相加平均値を求め、第二光反射層の平均光線透過率とした。
(光線反射率)
光反射板の光線反射率の測定には分光測色計(コニカミノルタ社製 商品名「CM−2600d」)を使用し、JIS Z8722に準拠し、測定雰囲気の室温が20℃、測定雰囲気の相対湿度が60%の条件において、光反射板の光線反射率を360〜740nmの波長領域において10nm毎に測定した。
得られた光線反射率において、360〜740nmの波長領域にて最大光線反射率を求め、表1の「促進暴露試験前」の欄に結果を記載した。
更に、促進暴露試験機(スガ試験機社製 商品名「サンシャインスーパーロングライフウェザーメーターWEL−SUN−HC・B型」)を用いてJIS K7350−4に準拠して試験槽の設定温度50℃、設定相対湿度20%の条件に調節して、光反射板の第二光反射層にカーボンアークランプの光を100時間に亘って照射して促進暴露試験を行った。なお、比較例1、3、5、7の光反射板については、発光体層に光を照射した。
次に、促進暴露試験後の光反射板について上述と同様の要領で360〜740nmの波長領域における最大光線反射率を求め、表1の「促進暴露試験後」の欄に結果を記載した。
Figure 0005379042
1 第一光反射層
1a 非発泡シート
1b 発泡シート
2 発光体層
3 第二光反射層
A 光反射板

Claims (6)

  1. 第一光反射層の一面に発光体を含有する発光体層が積層一体化されていると共に、上記発光体層の一面に、合成樹脂100重量部及び光反射性充填材0.05〜25重量部を含有する第二光反射層が積層一体化されており、第二光反射層を構成している合成樹脂と、上記第二光反射層に含有されている光反射性充填材との界面にて反射する反射光の波長領域が、上記発光体層に含有されている発光体における光吸収波長領域又は発光波長領域と重複していると共に、上記第二光反射層における360〜740nmの波長領域での平均光線透過率が0.05〜70%であることを特徴とする光反射板。
  2. 光反射板の反射スペクトルにおいて、360〜740nmの波長領域における最大光線反射率が100%以上であることを特徴とする請求項1に記載の光反射板。
  3. 光反射板の反射スペクトルにおいて、360〜740nmの波長領域における最大光線反射率が、JIS K7350−4に準拠して温度50℃及び相対湿度20%の条件下にて行われた促進暴露試験100時間後において、100%以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光反射板。
  4. 第二光反射層を構成している合成樹脂の屈折率と、上記第二光反射層に含有されている光反射性充填材の屈折率との差が0.05以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の光反射板。
  5. 第一光反射層が発泡体から形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の光反射板。
  6. 第一光反射層の一部が発泡体から形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の光反射板。
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