JP5378285B2 - エアバッグジャケット作動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグジャケット作動装置に係り、特に、車体に所定値を超える外力が加えられたことを検知してエアバッグジャケットに作動信号を伝達するエアバッグジャケット作動装置に関する。
従来から、制御装置とこの制御装置からの指令で動作する被制御装置との間に認証用のIDを設定し、このIDが正常に認証されることで被制御装置の動作が許可されるようにした制御システムが知られている。
特許文献1には、車両に取り付けられるエアバッグモジュールに固有のIDを設定し、同じIDを記憶している制御装置の作動信号でなければエアバッグモジュールが展開作動しないようにしたエアバッグシステムが開示されている。
特開2000−127892号公報
ところで、乗員の負傷を軽減するための膨張気室を内蔵した着衣としてのエアバッグジャケットに対して、その作動信号を車体側から無線送信するようにした構成においても、エアバッグジャケットに固有のIDを車両側に記憶させ、IDが合致した作動信号が送受信されることでエアバッグジャケットが展開作動するように構成することが好ましい。
しかしながら、特許文献1に記載された技術が、車両の所定位置に固定されるエアバッグ装置を対象とするのに対し、乗員が着用するエアバッグジャケットでは、1つのエアバッグジャケットに対して複数の車両を対応させたり、1台の車両に対して複数のエアバッグジャケットを対応させる要望が生じる可能性がある。そして、IDの書き換えによってこの要望に対処しようとすると、車両を乗り換えたりエアバッグジャケットを着替えたりするたびにIDの書き換えが必要となり煩わしいという課題があった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、IDを記憶したチップを差し替えることで、車両とエアバッグジャケットとの対応関係を変更することができるエアバッグジャケット作動装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、 エアバッグジャケット(30)の作動信号を出力する車体側ECU(21)と、該車体側ECU(21)の出力信号に基づいて前記作動信号を無線通信で送信する車体側無線通信器(24)とが車体(1)に設けられ、また、前記作動信号を無線通信で受信するジャケット側無線通信器(45)と、前記作動信号に基づいて前記エアバッグジャケット(30)を膨張展開させるジャケット側ECU(40)とがエアバッグジャケット(30)に設けられてなるエアバッグジャケット作動装置において、前記無線通信時に認証されるIDを記憶するチップ(C1,C2)と、前記チップ(C1,C2)を前記車体側ECU(21)またはジャケット側ECU(40)の少なくとも一方に接続するためのチップリーダ(SR,JR)とを具備し、前記車体側ECU(21)は、前記チップ(C1,C2)に記憶されているIDを前記チップリーダ(SR,JR)によって読み出し、この読み出されたIDを認証するように構成されている点に第1の特徴がある。
また、前記チップリーダは、前記車体(1)に設けられる車体側チップリーダ(SR)と、前記エアバッグジャケット(30)に設けられるジャケット側チップリーダ(JR)とからなる点に第2の特徴がある。
また、前記チップリーダは、前記車体(1)に設けられる車体側チップリーダ(SR)のみである点に第3の特徴がある。
また、前記チップリーダは、前記エアバッグジャケット(30)に設けられるジャケット側チップリーダ(JR)のみである点に第4の特徴がある。
また、前記車体側ECU(21)は、不揮発性のメモリ(21a)を備え、前記メモリ(21a)には、前記車体側チップリーダ(SR)によって前記チップ(C2)から読み出されたことのあるIDが、接続リストとして記憶されるように構成されている点に第5の特徴がある。
また、前記車体側ECU(21)は、2つのIDを同時に認証可能に構成されている点に第6の特徴がある。
また、前記接続リストには、前記IDが認証された後に車体(1)の電源がオフにされた時の前記車体(1)の各調整部分のプリセット情報および変速機の変速モードが記憶される点に第7の特徴がある。
また、前記接続リストには、前記IDが認証された後に車体(1)の電源がオフにされた時の車体(1)またはエアバッグジャケット(30)の少なくとも一方の故障診断結果およびその履歴が記憶される点に第8の特徴がある。
また、前記チップ(S2)に不揮発性メモリが内蔵されており、前記接続リストは、前記チップ(S2)の不揮発性メモリにも記憶される点に第9の特徴がある。
また、前記チップ(S1,S2)は、前記チップリーダ(SR,JR)に係合するカード状部材に搭載されている点に第10の特徴がある。
また、前記車体(1)は、鞍乗型車両の車体である点に第11の特徴がある。
また、前記車体側チップリーダ(SR1,SR2)は、前記車体(1)のハンドル(8)の近傍に開閉可能かつ施錠可能に設けられた小物入れ(51,56)に設けられている点に第12の特徴がある。
また、前記車体側チップリーダ(SR3,SR4)は、前記車体(1)に施錠可能に取り付けられたシート(14)の下部に設けられた収納空間(63,79)に設けられている点に第13の特徴がある。
さらに、前記車体(1)のメインスイッチを構成するキーシリンダ(96)に前記車体側チップリーダ(SR5)を内蔵すると共に、前記キーシリンダ(96)に差し込むメインキー(97)にチップ(C2)を収納し、前記キーシリンダ(96)に前記メインキー(97)を差し込むことで前記チップ(C2)の情報を読み込むことが可能に構成されている点に第14の特徴がある。
第1の特徴によれば、無線通信時に認証されるIDを記憶するチップと、チップを車体側ECUまたはジャケット側ECUの少なくとも一方に接続するためのチップリーダとを具備し、車体側ECUは、チップに記憶されているIDをチップリーダによって読み出し、この読み出されたIDを認証するように構成されているので、例えば、同じエアバッグジャケットで車両を乗り替えたり、エアバッグジャケットを着替えることで車両とエアバッグジャケットとの組み合わせが変わる場合でも、チップを差し替えることで対応することができる。これにより、ユーザが気遣いなく使用できて利便性が向上する。
第2の特徴によれば、チップリーダは、車体に設けられる車体側チップリーダと、前記エアバッグジャケットに設けられるジャケット側チップリーダとからなるので、2枚1組のチップを用いて有効なID認証が可能となり、1つのエアバッグジャケットに対して複数の車両を対応させたり、1台の車両に対して複数のエアバッグジャケットを対応させる要望が生じる場合でも、チップの差し替えのみで対処することが可能となり、利便性が向上する。
第3の特徴によれば、チップリーダは、車体に設けられる車体側チップリーダのみであるので、1つのエアバッグジャケットに対して複数の車両を対応させたり、1台の車両に対して複数のエアバッグジャケットを対応させる要望が生じる場合でも、チップの差し替えのみで対処することが可能となり、利便性が向上する。
第4の特徴によれば、チップリーダは、エアバッグジャケットに設けられるジャケット側チップリーダのみであるので、1つのエアバッグジャケットに対して複数の車両を対応させたり、1台の車両に対して複数のエアバッグジャケットを対応させる要望が生じる場合でも、チップの差し替えのみで対処することが可能となり、利便性が向上する。
第5の特徴によれば、車体側ECUは、不揮発性のメモリを備え、メモリには、前記車体側チップリーダによってチップから読み出されたことのあるIDが、接続リストとして記憶されるように構成されているので、一度車体側チップリーダに読み込ませてID認証が完了すれば、メモリに記憶されたIDによってエアバッグジャケットとのID認証が可能となるので、1つのエアバッグジャケットに複数の車両を対応させる場合でも、乗り換えるたびにチップを差し替える必要がなく、使い勝手がよくなる。
第6の特徴によれば、車体側ECUは、2つのIDを同時に認証可能に構成されているので、自動二輪車の運転者と同乗者が共にエアバッグジャケットを着用する場合でも、両方のエアバッグジャケットに作動信号を送信することができるため、ユーザの手間を省くことが可能となる。
第7の特徴によれば、接続リストには、IDが認証された後に車体の電源がオフにされた時の車体の各調整部分のプリセット情報および変速機の変速モードが記憶されるので、電源オフ時の最新の各調整部分のプリセット情報が記憶されていることとなり、例えば、1台の車両を2人の運転者が交互に使用する場合、ID認証が完了することで、それぞれの運転者に合わせた電動スクリーンや電動シートの角度等を自動的に調整することや、変速機の変速モードの設定等が可能となる。
第8の特徴によれば、接続リストには、IDが認証された後に車体の電源がオフにされた時の車体またはエアバッグジャケットの少なくとも一方の故障診断結果およびその履歴が記憶されるので、故障診断結果が車体側ECUに記憶されていることとなり、販売店等におけるメンテナンス時の対処がしやすくなるため、工数の削減となる。
第9の特徴によれば、チップに不揮発性メモリが内蔵されており、接続リストは、チップの不揮発性メモリにも記憶されるので、車両に何らかの不具合が発生した場合に、チップのみを販売店等に持ち込むことで、実車を見ることなく修理方法等を検討することが可能となる。また、チップ内の情報をPCからインターネットを介して事前に販売店に送ることによって、事前に故障内容を知ることができるため、予めの準備が可能となる。
第10の特徴によれば、チップは、チップリーダに係合するカード状部材に搭載されているので、カード状部材にチップが搭載されていることにより、例えば、チップリーダに対してチップ単体を係合させる方式に比して精密機器であるチップを保護しやすくなる。また、カード状部材の大きさを、例えば、ETCカードやクレジットカード等と同じ大きさとすることで、持ち運びやすさを高め、かつ紛失の可能性を低減することができる。
第11の特徴によれば、車体は鞍乗型車両の車体であるので、自動二輪車等の車両に適したエアバッグジャケット作動装置を得ることができる。
第12の特徴によれば、車体側チップリーダは、車体のハンドルの近傍に開閉可能かつ施錠可能に設けられた小物入れに設けられているので、車体側チップリーダおよびチップを水分や埃等から保護することができる。また、小物入れを施錠することにより、車体側チップリーダおよびチップに第三者がアクセスすることを防ぐことができる。また、ハンドル近傍の収納空間であるため、乗員がアクセスしやすくなる。
第13の特徴によれば、車体側チップリーダは、車体に施錠可能に取り付けられたシートの下部に設けられた収納空間に設けられているので、車体側チップリーダおよびチップを水分や埃等から保護することができる。また、シートを施錠することにより、車体側チップリーダおよびチップを第三者がアクセスすることを防ぐことができる。また、シート下の空間がヘルメット収納空間であったり、シートを取り外すことでヘルメットホルダが使用可能になったりする構成においては、降車時にアクセスする頻度の高い収納空間であるため、乗員がアクセスしやすい。
第14の特徴によれば、車体のメインスイッチを構成するキーシリンダに車体側チップリーダを内蔵すると共に、キーシリンダに差し込むメインキーにチップを収納し、キーシリンダにメインキーを差し込むことでチップの情報を読み込むことが可能に構成されているので、運転時に必要でかつ車体から離れる時には乗員が所持するメインキーにチップが内蔵されるので、第三者がチップにアクセスする可能性を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 エアバッグジャケットの正面図である。 エアバッグジャケットの背面図である。 車体側およびジャケット側の両方にチップリーダを備えたエアバッグジャケット作動装置の全体構成を示すブロック図である。 ジャケットID登録処理の手順を示すフローチャートである。 車体側およびジャケット側の両方にチップリーダを備える場合のシステム起動時ID認証処理の手順を示すサブフローである。 本実施形態に係るジャケット側チップリーダの構成を示す斜視図である。 本実施形態の変形例に係るジャケット側チップリーダの構成を示す斜視図である。 本実施形態およびその変形例に係る車体側チップリーダの構成を示す斜視図である。 非接触型の車体側チップリーダの配置構成を示す模式図である。 本実施形態の第2変形例に係る車体側チップリーダの構成を示す斜視図である。 本実施形態の第3変形例に係る車体側チップリーダの構成を示す斜視図である。 本実施形態の第4変形例に係る車体側チップリーダの構成を示す斜視図である。 チップ収納型のメインキーの斜視図である。 ジャケット側にのみチップリーダを備えたエアバッグジャケット作動装置の全体構成を示すブロック図である。 ジャケット側にのみチップリーダを備える場合のシステム起動時ID認証処理の手順を示すサブフローである。 車体側にのみチップリーダを備えたエアバッグジャケット作動装置の全体構成を示すブロック図である。 車体側にのみチップリーダを備える場合のシステム起動時ID認証処理の手順を示すサブフローである。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の左側面図である。エアバッグジャケット作動装置は、乗員Mが着用するエアバッグジャケット30および自動二輪車1に適用されている。自動二輪車1の車体フレーム2の前部には、不図示のステアリングステムを回動自在に軸支するヘッドパイプ6が配設されている。ステアリングステムの上部にはハンドル8が取り付けられており、ステアリングステムの下部には前輪WFを支持するフロントフォーク9が連結されている。車体フレーム2の後部には、スイングユニット11が枢軸10によって上下揺動自在に支持されている。
エンジン、変速装置および減速装置を含むスイングユニット11は、リヤクッションユニット13によって、車体フレーム2の後部に連結されたリヤフレーム5に吊り下げられている。スイングユニット11の出力軸12には、駆動輪である後輪WRが固定されている。リヤフレーム5の車幅方向左右はシートカウル25で覆われており、その上部にはシート14が配設されている。リヤフレーム5の下方には、制御装置としての車体側ECU21および車体側バッテリ22が配設されている。
エアバッグジャケット30は、着衣の形状をなすように結合された複数のエアバッグ(膨張気室)と、該エアバッグにガスを導入するインフレータとを有する。エアバッグジャケット30は、インフレータに点火することで所定の膨張展開状態となる。
エアバッグジャケット30の作動条件としての外力を検出する加速度センサ15は、フロントフォーク9の前部に取り付けられている。本実施形態では、車体両側面および車体後部にも同様の加速度センサ16,17がそれぞれ配設されている。加速度センサ16は、車体フレーム2を構成するロアチューブ4に取り付けられ、加速度センサ17は、車体後部の尾灯装置内に収容されている。加速度センサ15,16,17の出力は、車体側ECU21に入力されて、エアバッグジャケット30の作動判定に用いられる。なお、加速度センサの個数や配設箇所は、種々の変形が可能である。
本実施形態に係るエアバッグジャケット作動装置は、車体側ECU21および後述するジャケット側ECU40の双方に無線通信送受信器を備えることにより、エアバッグジャケット作動信号(以下、単に作動信号を示すこともある)を無線通信で伝達可能に構成されている。さらに、本実施形態では、乗員Mの体、すなわち人体を伝送路として情報を伝達する「人体通信」を用いることにより、無線通信および人体通信を並行使用してエアバッグジャケット作動信号を伝達できるように構成されている。
なお、人体通信技術には、大きく分けて、人体に電流を流す電流方式と、人体に信号電界を付与する電界方式が知られているが、以下では、同一人体上の通信や、衣服の上に送受信器の電極を装着した状態での通信が可能な電界方式を前提に説明を行う。
上記した人体通信を実行可能とするため、自動二輪車1の車体には、車体側ECU21から伝達されるエアバッグジャケット作動信号を信号電界として人体に伝送するための電極が複数設けられている。本実施形態では、乗員Mが把持する左右のハンドルグリップ部分に内蔵された右ハンドル部電極19および左ハンドル部電極20、乗員Mが着座するシート14に内蔵された着座部電極18、乗員Mが足を乗せる足乗せ部27に内蔵された右足乗せ部電極28および左足乗せ部電極29の計5カ所に設けられており、乗員が少なくとも1カ所の電極に触れていれば人体通信が可能となるように構成されている。
上記した5カ所は、通常、自動二輪車1の運転中は常に接触している部分であり、各加速度センサが所定値を超える外力を検知した際にも人体通信環境が確保されるように設定されている。なお、各電極は、乗員と電極とを近接配置できる任意の箇所とすることができ、その配設個数も、上記実施形態に限られず任意に設定することができる。
一方、エアバッグジャケット30側には、ジャケット側電極46および人体通信受信器47が内蔵されている。上記した構成により、本実施形態に係るエアバッグジャケット作動装置では、加速度センサ15,16,17の少なくとも1つから、車体に所定値を超える外力が入力されたことが検知されると、エアバッグジャケット作動信号が、右ハンドル部電極19、左ハンドル部電極20、着座部電極18、右足乗せ部電極28、左足乗せ部電極29のうちの少なくとも1つを介して乗員Mの人体に信号電界として付与される。そして、この信号電界がジャケット側電極46を介して人体通信受信器47に受信されると、エアバッグジャケット30が作動するように構成されている。
なお、自動二輪車1のハンドル8の近傍には、車体側およびジャケット側に設けられた各種機器の故障等を乗員Mに報知する車体側警告手段23が配設されている。この車体側警告手段23には、ランプやブザー、液晶ディスプレイ等を用いることができる。
図2は、エアバッグジャケット30の正面図である。また、図3は同背面図である。エアバッグジャケット30は、右前部31、左前部32、右後部33、左後部34、腰部35、および襟部36に分割された膨張気室を備える。各膨張気室は、膨張用のガスを供給するインフレータ44に接続されている。インフレータ44は、炭酸ガス容器および炭酸ガス容器の封印を破る起動装置からなる。
エアバッグジャケット30には、インフレータ44を制御するジャケット側ECU40、ジャケット側ECU40の駆動電力を供給するジャケット側バッテリ42、自動二輪車1の車体側ECU21との間の無線通信を可能とする無線通信送受信器45およびメインスイッチ41が取り付けられている。さらに、エアバッグジャケット30に装着された各部品の異常や乗員の動作の異常を、音や振動等で報知するジャケット側警告手段43が設けられる。上記した各部品は、エアバッグジャケット30に直接縫い付けたり、ポケット状の収納部(不図示)に収納することで固定することができる。
図4は、本実施形態に係るエアバッグジャケット作動装置の全体構成を示すブロック図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。車体側ECU21には、加速度センサ15,16,17、車体側警告手段23、各種機器に駆動電源を供給する車体側バッテリ22、無線通信器としての車体側無線通信送受信器24、人体通信送信器37が接続されている。人体通信送信器37には、右ハンドル部電極19、左ハンドル部電極20、着座部電極18が接続されている。図示していないが、右足乗せ部電極28および左足乗せ部電極29(図1参照)も人体通信送信器37に接続されている。
一方、ジャケット側ECU40には、インフレータ44、メインスイッチ41、各種機器に駆動電源を供給するジャケット側バッテリ42、無線通信器としてのジャケット側無線通信送受信器45、人体通信受信器47が接続されている。人体通信受信器47には、ジャケット側電極46が接続されている。
車体側ECU21は、加速度センサ15,16,17の少なくともひとつから所定値を超えるセンサ信号が入力されると、車体に所定値を超える外力が入力されたと判定する。この判定に伴い、車体側ECU21は、エアバッグジャケット30の作動信号を、車体側無線通信送受信機24を用いて無線通信によって送信すると共に、人体通信送信器37を用いて人体通信によって送信する。
ジャケット側ECU40は、ジャケット側無線通信送受信器45によってエアバッグジャケット30の作動信号を受信すると、インフレータ44に点火してエアバッグジャケット30を膨張展開する。また、ジャケット側ECU40は、無線通信によって作動信号が受信されない場合でも、人体通信受信器47によってエアバッグジャケット30の作動信号を受信すると、インフレータ44に点火してエアバッグジャケット30を膨張展開するように構成されている。
上記した構成によれば、無線通信を用いることで車体とエアバッグジャケットとの間の配線を廃しつつ、無線通信の通信状態が良好でない環境下で無線通信ではエアバッグジャケット作動信号が送受信できない場合においても、乗員Mの人体を伝送路とする人体通信を用いることで作動信号を有効に伝達することが可能となる。
本実施形態に係るエアバッグジャケット作動装置は、車体側とジャケット側との間に認証用のIDを設定することで、このIDを記憶している車体側ECU21からの作動信号でなければエアバッグジャケット30が展開作動しないように構成されている。
本実施形態では、車体側ECU21に、チップC2に記憶された情報を読み出す車体側チップリーダSRが接続されると共に、ジャケット側ECU40に、チップC1に記憶された情報を読み出すジャケット側チップリーダJRが接続されている。チップC1,C2には、それぞれ書き換え不能な固有ID等の情報が記憶されている。このチップC1,C2を2枚1組として用いることで、車両を乗り換えたりエアバッグジャケットを着替えたりした場合でも、他の車両または他のエアバッグジャケットにチップをセットし直すのみで、車体側とジャケット側との間で固有のIDを共有することが可能となる。このIDの認証は、車体側ECU21によって行われる。
車体側ECU21は、不揮発性のメモリ21aを備えており、車体側チップリーダSRにチップC2をセットすると、チップC2に記憶された情報が読み出されてメモリ21aに書き込まれる。また、チップC2にも不揮発性のメモリが備えられており、例えば、電動スクリーンや電動シートの調整位置、変速機の走行モード(MT/ATモードの切替等)、メータ装置の表示設定等のプリセット情報を記憶しており、チップC2を車体側チップリーダSRにセットすることにより、このプリセット情報を適用して電動スクリーン等を自動的に乗員の設定位置に駆動させることができる。さらに、チップC2のメモリには、車速センサやスロットルセンサが故障した等の車体の機能診断結果情報(フェール情報)、エアバッグジャケット30のフェール情報も記憶されている。上記したプリセット情報およびフェール情報は、チップ1組ごとに1つの接続リストとしてメモリ21aに記憶される。
車体側ECU21は、一旦チップC2をセットして固有IDおよび接続リストをメモリ21aに記憶させると、チップC2を車体側チップリーダSRから取り外しても、固有IDおよび接続リストを保持するように構成されている。これにより、例えば、1つのエアバッグジャケット30を複数の車両に対応させる場合でも、それぞれの車両にチップC2を1度だけセットして登録処理が完了していれば、乗り換えのたびにチップC2を差し替える手間が不要となり、利便性が高められる。また、チップC2に各種のフェール情報が記憶されているため、車両に何らかの不具合が発生した場合に、チップC2のみを販売店等に持ち込むことで、実車を見ることなく修理方法等を検討することが可能となる。また、チップC2の情報をPCに取り込んで、インターネット等を介して販売店等に送信することもできる。
また、車体側チップリーダSRは、乗員と同乗者の2人がそれぞれエアバッグジャケットを着用した場合に対応するため、2枚のチップをセットできるように構成されている。この場合、ジャケット1着に対して1枚のチップがセットされるので、計4枚のチップが必要になる。車体側ECU21には、固有IDが一致したエアバッグジャケット30の数を示すインジケータ100が接続されている。インジケータ100には、エアバッグジャケット30の検知状態に応じて、0,1,2のいずれかの数字が表示される。
なお、本実施形態では、エアバッグジャケットの登録と認証に用いられるIDに、各チップに記憶されている固有IDを用い、人体通信および無線通信による伝達情報に含まれる通信用IDは、この固有IDに関連づけて新たに生成されるように構成されている。
図5は、ジャケットID登録処理の手順を示すフローチャートである。また、図6は、車体側およびジャケット側の両方にチップリーダを備える場合のシステム起動時ID認証処理の手順を示すサブフローである。ステップS1では、車体の電源オン動作等に伴って、システム起動時ID認証処理が実行される。ここで、図6のサブフローを参照する。
ステップS10では、車体側チップリーダSRによりチップC2の読み込みが行われる。このとき、車体側チップリーダSRで読み込まれたチップC2に記憶された情報が、車体側ECU21内のメモリ21aに記憶される。続くステップS11では、チップの読み込みが完了したか否かが判定され、肯定判定されるとステップS12に進む。
ステップS12では、無線通信によるエアバッグジャケットの検知が実行される。このとき、ジャケット側チップリーダJRにチップC1がセットされていれば、そのエアバッグジャケットが検知される。続くステップS13では、接続リストに登録済のエアバッグジャケットと無線通信が確立したか否かが判定される。ステップS13で肯定判定されると、ステップS14に進んで、インジケータ100に通信確立数を表示する。例えば、1つのエアバッグジャケットとの無線通信が確立した場合は「1」が表示される。この場合、運転者および同乗者が共にエアバッグジャケットを着用しているのに「1」が表示されると、いずれかのエアバッグジャケットに何らかの不具合があると判断することができる。
そして、ステップS15では、車体側ECU21のメモリ21aに読み込まれたプリセット情報が読み出されて、一連の制御を終了する。なお、前記したように、読み出されたプリセット情報は、電動スクリーンの自動調整等に用いられる。
ステップS11で否定判定される、すなわち、チップリーダにチップが挿入されていなかったり、チップリーダに不具合がある等でチップが読み込めない場合には、ステップS16に進んで、その旨をインジケータ100に表示して一連の制御を終了する。また、ステップS13で否定判定されると、ステップS17に進んで、通信未確立をインジケータ100に表示(本実施形態では「0」を表示)して、図5のメインフローに戻る。
メインフローのステップS2では、読み出されたプリセット情報と車両の現在の状態とが比較され、例えば、変速機の変速モード(AT/MTモード)や電動スクリーンの調整位置等が変わったか否かが判定される。
ステップS2で肯定判定されると、ステップS3では、車両が停止したか否かが判定される。ステップS3で肯定判定されるとステップS4に進み、接続リストの書き換えが行われる。この書き換えは、車体側ECU21およびチップC2の両方で行われる。そして、ステップS5では、システムが停止されたか否か、例えば、車両の電源がオフにされたか否かが判定され、肯定判定されると一連の制御を終了する。なお、前記ステップS2で否定判定される、すなわち、読み出されたプリセット情報と車両の現在の状態とが一致した場合には、ステップS3,4をスキップしてステップS5に進む。また、ステップS5で否定判定されると、ステップS2の判定に戻る。
図7は、本実施形態に係るジャケット側チップリーダの構成を示す斜視図である。本実施形態に係るジャケット側チップリーダJR1は、本体に形成された深溝にカード型のチップC1を挿入するスロット挿入型とされ、エアバッグジャケット30の胸部の裏側等の任意の箇所に固定することができる。
図8は、本実施形態の変形例に係るジャケット側チップリーダの構成を示す斜視図である。ジャケット側チップリーダJR2は、エアバッグジャケット30の胸部の裏側等に設けられたチップ収納ポケット50に隣接配置される非接触型とされる。このジャケット側チップリーダJR2は、チップC1がチップ収納ポケット50に収納されていれば、チップC1の情報を読み込むことが可能である。
図9は、本実施形態およびその変形例に係る車体側チップリーダの構成を示す斜視図である。スクータ型の自動二輪車1の場合、カード型のチップC2が挿入されるスロット挿入式の車体側チップリーダSR1を、ハンドル8の近傍に設けられた引き出し式の小物入れ51の内壁に取り付けことができる。小物入れ51の蓋部分52は、不図示の携帯キーがなければ作動しないメインスイッチノブ55の動作に応じて解錠されるように構成することができる。なお、小物入れ51の収納空間53は、通常の小物入れとして使用することができる。また、カード型チップC2は、車体側チップリーダSR1に設けられたスロット(溝)に係合するカード状部材に、各種情報を記憶するチップ部分を搭載した構成とされている。カード状部材を、例えば、ETCカードやクレジットカード等と同じ大きさとすると、持ち運びやすく、かつ紛失の可能性を低減することができる。なお、このカード型チップは、ジャケット側にも適用することができる(図7のチップC1参照)。
また、本実施形態の変形例として、非接触型の車体側チップリーダSR2を、引き出し式の小物入れ56に隣接して配置するようにしてもよい。図10の模式図を参照して、車体側チップリーダSR2は、蓋部分57が収納される車体側部材の底面に取り付けられている。この構成によれば、収納空間58にチップC2を入れ、蓋部材57を図示実線の位置まで押し込むことで、チップC2の情報を読み込むことが可能となる。この場合、小物入れ56は、チップC2の収納専用として構成することができる。蓋部材57は、車両のイグニッションキー等で施錠可能に構成される。
図11は、本実施形態の第2変形例に係る車体側チップリーダの構成を示す斜視図である。スクータ型の自動二輪車1の場合、カード型のチップC2が収納されるスロット蓋式の車体側チップリーダSR3を、開閉式のシート14の下部に設けられた収納空間63の内壁に取り付けことができる。シート14の車体後方にはシートカバー62が配設され、シート14の車体前方下方には、車幅方向中央のまたぎ部60および車幅方向左右一対の足乗せ部27が設けられている。
スロット蓋式の車体側チップリーダSR3は、蓋を開けた状態で所定の箇所にチップC2を置き、この蓋を閉めることで読み込み可能な状態となる。本実施形態では、シート14が施錠機能を有しているため、チップC2への第三者のアクセスを防止することができるが、車体側チップリーダSR3の開閉式の蓋に施錠機能を設ければ、例えば、車体外部のハンドル8の近傍等に配設することもできる。
図12は、本実施形態の第3変形例に係る車体側チップリーダの構成を示す斜視図である。自動二輪車70は、シート78の前方に燃料タンク71が配設されたスタンダード型である。この図では、シート78を車体から取り外した状態を示している。
燃料タンク71は車体フレーム72で支持されており、その後方には左右一対のサイドカバー73が取り付けられている。車体フレーム72の車体後方には左右一対のシートフレーム80が取り付けられている。シートフレーム80には、後輪WRを回転自在に軸支するスイングアーム(不図示)を吊り下げるリヤクッションユニット74が取り付けられている。左右のサイドカバー73で挟まれた空間には、小物入れ79が設けられている。シートフレーム80の後方側はシートカウル76で覆われており、シート78の後方にはグラブバー77が取り付けられている。シート78は、小物入れ79の上部を覆うようにシートフレーム8の上部に取り付けることで固定され、メインキー75の回動動作によって取り外すことができる。本変形例では、スロット挿入式の車体側チップリーダSR4が、小物入れ79の内壁に取り付けられている。この構成によれば、施錠可能なシート78によって、車体側チップリーダSR4を保護することができる。
図13は、本実施形態の第4変形例に係る車体側チップリーダの構成を示す斜視図である。また、図14は、チップ収納型のメインキー97の斜視図である。本変形例では、自動二輪車のメインスイッチを構成するキーシリンダ96に非接触式の車体側チップリーダSR5を内蔵すると共に、キーシリンダ96に差し込むメインキー97にチップC2を収納するように構成されている。これにより、キーシリンダ96にメインキー97を差し込むことで、チップC2の情報を読み込むことが可能となる。キーシリンダ96は、スタンダード型の自動二輪車に適用されるメータ装置90に隣接配置されている。
メータ装置90は、樹脂等で形成されたハウジング91に、アナログ式の速度計92および回転計93、警告灯類94、方向指示器作動灯95L,95Rが取り付けられて構成されている。メインキー97は、樹脂等で形成された取手部97aと、金属等で形成されたキー部97bとからなり、開閉式の蓋を有する取手部97aの中にチップC2が収納できるように構成されている。この構成によれば、運転時に必要でかつ車体から離れる時には乗員が所持するメインキー97にチップC2が内蔵されるので、第三者がチップC2にアクセスする可能性を低減することができる。
上記したような各チップリーダの代表的な形態をまとめると以下のようになる。まず、車体側チップリーダの対象車両としては、収納空間が多いスクータ型と収納空間が少ないスタンダード型(モータサイクル型)に分けられる。そして、スクータ型車両の小物入れおよびシート下スペースには、スロット挿入型、スロット蓋型、非接触型が適用できる。また、スクータ型車両にキーシリンダ内蔵型を適用することもできる。また、スタンダード型車両のシート下スペースには、スロット挿入型、スロット蓋型、非接触型が適用できる。また、前記したようにキーシリンダ内蔵型も適用できる。そして、ジャケット側チップリーダは、ジャケットの内ポケット等に、スロット挿入型、スロット蓋型、非接触型を適用することができる。
図15は、ジャケット側にのみチップリーダを備えたエアバッグジャケット作動装置の全体構成を示すブロック図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。図4に示した、車体およびジャケットの両方にチップリーダを備える場合の構成との相違は、車体側チップリーダが設けられていないことと、車体側ECU21およびジャケット側ECU40のそれぞれに、登録モード用スイッチ98,99が設けられている点である。この登録モードスイッチ98,99は、エアバッグジャケット30を新たに車体側ECU21に登録する際に、乗員が任意に操作して各ECUを登録モードに切り換えるものである。
図16は、ジャケット側にのみチップリーダを備える場合のシステム起動時ID認証処理の手順を示すサブフローである。ジャケットID登録処理の全体の流れは、車体、ジャケット共にチップリーダを備えた場合と同様である(図5参照)。
ステップS20では、車体側ECU21の登録モードスイッチ98がオンであるか否かが判定され、肯定判定されると、ステップS21に進んで、無線通信によるエアバッグジャケットの検知が実行される。ステップS22では、接続要求のある、すなわち、登録モードスイッチ99がオンにされた未登録ジャケットがあるか否かが判定される。ステップS22で肯定判定されると、ステップS23に進み、検知された未登録ジャケットを接続リストに登録する。なお、前記ステップS20で否定判定されると、ステップS27で無線通信によるエアバッグジャケットの検知を実行し、ステップS24に進む。
ステップS24では、接続リストに登録済のエアバッグジャケットと無線通信が確立したか否かが判定される。ステップS24で肯定判定されると、ステップS25に進んで、インジケータ100に通信確立数を表示する。そして、ステップS26では、車体側ECU21のメモリ21aに読み込まれたプリセット情報が読み出されて、一連の制御を終了する。なお、ステップS24で否定判定される、すなわち、チップリーダにチップが挿入されていなかったり、チップリーダに不具合がある等でチップが読み込めない場合には、ステップS28に進んで、その旨をインジケータ100に表示して一連の制御を終了する。
図17は、車体側にのみチップリーダを備えたエアバッグジャケット作動装置の全体構成を示すブロック図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。図4に示した、車体およびジャケットの両方にチップリーダを備える場合の構成との相違は、ジャケット側チップリーダが設けられていないことと、車体側ECU21およびジャケット側ECU40のそれぞれに、登録モード用スイッチ98,99が設けられている点である。
図18は、ジャケットにのみチップリーダを備える場合のシステム起動時ID認証処理の手順を示すサブフローである。ジャケットID登録処理の全体の流れは、車体、ジャケット共にチップリーダを備えた場合と同様である(図5参照)。
ステップS30では、車体側チップリーダSRによりチップC2の読み込みが行われる。このとき、車体側チップリーダSRで読み込まれたチップC2に記憶された情報が、車体側ECU21内のメモリ21aに記憶される。続くステップS31では、チップの読み込みが完了したか否かが判定され、肯定判定されるとステップS32に進む。なお、ステップS31で否定判定される、すなわち、チップリーダにチップが挿入されていなかったり、チップリーダに不具合がある等でチップが読み込めない場合には、ステップS39に進んで、その旨をインジケータ100に表示して、図5のメインフローに戻る。
ステップS32では、車体側ECU21の登録モードスイッチ98がオンであるか否かが判定され、肯定判定されると、ステップS33に進んで、無線通信によるエアバッグジャケットの検知が実行される。ステップS34では、接続要求のある、すなわち、登録モードスイッチ99がオンにされた未登録ジャケットがあるか否かが判定される。ステップS34で肯定判定されると、ステップS35に進み、チップ情報をジャケット側ECU40に無線送信し、ジャケット側にてID登録が実行される。なお、前記ステップS32で否定判定されると、ステップS40で無線通信によるエアバッグジャケットの検知を実行し、ステップS36に進む。
ステップS36では、接続リストに登録済のエアバッグジャケットと無線通信が確立したか否かが判定される。ステップS36で肯定判定されると、ステップS37に進んで、インジケータ100に通信確立数を表示する。そして、ステップS38では、車体側ECU21のメモリ21aに読み込まれたプリセット情報が読み出されて、一連の制御を終了する。また、ステップS36で否定判定されると、ステップS41に進んで、通信未確立をインジケータ100に表示(本実施形態では「0」を表示)して、図5のメインフローに戻る。
上記したように、本発明に係るエアバッグジャケット作動装置によれば、無線通信時に認証されるIDを記憶するチップC1,C2と、チップを車体側ECU21またはジャケット側ECU40の少なくとも一方に接続するためのチップリーダSR,JRとを具備し、車体側ECU21は、チップC1,C2に記憶されているIDをチップリーダSR,JRによって読み出し、この読み出されたIDを認証するように構成されているので、例えば、同じエアバッグジャケットで車両を乗り替えたり、エアバッグジャケットを着替えることで車両とエアバッグジャケットとの組み合わせが変わる場合でも、チップを差し替えることで対応することが可能となる。
自動二輪車、エアバッグジャケット、インフレータ、バッテリの形状や構造、車体側電極およびジャケット側電極の構造や配置、車体側ECUおよびジャケット側ECUの配置、加速度センサの配置、人体通信の伝送方式やIDの設定方法、無線通信に用いる周波数、各チップリーダの形態や配設位置、フェール情報やプリセット情報の内容等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。本発明に係るエアバッグジャケット作動装置は、自動二輪車のほか、三輪車や四輪車等の種々の車両および種々の形態のエアバッグジャケットに適用することができる。
1…自動二輪車、8…ハンドル、14…シート、15,16,17…加速度センサ、18…着座部電極、19…右ハンドル部電極、20…左ハンドル部電極、21…車体側ECU、21a…メモリ、22…車体側バッテリ、23…車体側警告手段、24…車体側無線通信送受信器、25…シートカウル、26…収納空間、27…足乗せ部、28…右足乗せ部電極、29…左足乗せ部電極、30…エアバッグジャケット、37…人体通信送信器、40…ジャケット側ECU、40a…ID記憶部、42…ジャケット側バッテリ、43…ジャケット側警告手段、44…インフレータ、45…ジャケット側無線通信送受信器、46…ジャケット側電極、47…人体通信送信器、98,99…登録モード用スイッチ、100…インジケータ、M…乗員、C1,C2…チップ、SR…車体側チップリーダ、JR…ジャケット側チップリーダ

Claims (14)

  1. エアバッグジャケット(30)の作動信号を出力する車体側ECU(21)と、該車体側ECU(21)の出力信号に基づいて前記作動信号を無線通信で送信する車体側無線通信器(24)とが車体(1)に設けられ、また、前記作動信号を無線通信で受信するジャケット側無線通信器(45)と、前記作動信号に基づいて前記エアバッグジャケット(30)を膨張展開させるジャケット側ECU(40)とがエアバッグジャケット(30)に設けられてなるエアバッグジャケット作動装置において、
    前記無線通信時に認証されるIDを記憶するチップ(C1,C2)と、
    前記チップ(C1,C2)を前記車体側ECU(21)またはジャケット側ECU(40)の少なくとも一方に接続するためのチップリーダ(SR,JR)とを具備し、
    前記車体側ECU(21)は、前記チップ(C1,C2)に記憶されているIDを前記チップリーダ(SR,JR)によって読み出し、この読み出されたIDを認証するように構成されていることを特徴とするエアバッグジャケット作動装置。
  2. 前記チップリーダは、前記車体(1)に設けられる車体側チップリーダ(SR)と、前記エアバッグジャケット(30)に設けられるジャケット側チップリーダ(JR)とからなることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグジャケット作動装置。
  3. 前記チップリーダは、前記車体(1)に設けられる車体側チップリーダ(SR)のみであることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグジャケット作動装置。
  4. 前記チップリーダは、前記エアバッグジャケット(30)に設けられるジャケット側チップリーダ(JR)のみであることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグジャケット作動装置。
  5. 前記車体側ECU(21)は、不揮発性のメモリ(21a)を備え、
    前記メモリ(21a)には、前記車体側チップリーダ(SR)によって前記チップ(C2)から読み出されたことのあるIDが、接続リストとして記憶されるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエアバッグジャケット作動装置。
  6. 前記車体側ECU(21)は、2つのIDを同時に認証可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のエアバッグジャケット作動装置。
  7. 前記接続リストには、前記IDが認証された後に車体(1)の電源がオフにされた時の前記車体(1)の各調整部分のプリセット情報および変速機の変速モードが記憶されることを特徴とする請求項5に記載のエアバッグジャケット作動装置。
  8. 前記接続リストには、前記IDが認証された後に車体(1)の電源がオフにされた時の車体(1)またはエアバッグジャケット(30)の少なくとも一方の故障診断結果およびその履歴が記憶されることを特徴とする請求項5に記載のエアバッグジャケット作動装置。
  9. 前記チップ(S2)に不揮発性メモリが内蔵されており、
    前記接続リストは、前記チップ(S2)の不揮発性メモリにも記憶されることを特徴とする請求項8に記載のエアバッグジャケット作動装置。
  10. 前記チップ(S1,S2)は、前記チップリーダ(SR,JR)に係合するカード状部材に搭載されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のエアバッグジャケット作動装置。
  11. 前記車体(1)は、鞍乗型車両の車体であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のエアバッグジャケット作動装置。
  12. 前記車体側チップリーダ(SR1,SR2)は、前記車体(1)のハンドル(8)の近傍に開閉可能かつ施錠可能に設けられた小物入れ(51,56)に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエアバッグジャケット作動装置。
  13. 前記車体側チップリーダ(SR3,SR4)は、前記車体(1)に施錠可能に取り付けられたシート(14)の下部に設けられた収納空間(63,79)に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエアバッグジャケット作動装置。
  14. 前記車体(1)のメインスイッチを構成するキーシリンダ(96)に前記車体側チップリーダ(SR5)を内蔵すると共に、前記キーシリンダ(96)に差し込むメインキー(97)にチップ(C2)を収納し、
    前記キーシリンダ(96)に前記メインキー(97)を差し込むことで前記チップ(C2)の情報を読み込むことが可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエアバッグジャケット作動装置。
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