以下に添付図面を参照して、この発明に係る文書処理方法および文書処理システムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る文書処理方法を実行する文書処理システムを実施例として説明する。
まず、図1を用いて、実施例1に係る文書処理システムの構成について説明する。図1は、実施例1に係る文書処理システムの構成を説明するための図である。
実施例1に係る文書処理システムは、図1に示すように、発送者が発送した紙媒体の文書(例えば、葉書など)に対して処理を行なう文書処理装置10と、可視光を送信するリモコン20とを含む。ここで、図1に示す文書処理装置10およびリモコン20は、紙媒体の文書を受領した受領者が操作する装置である。
また、文書処理装置10は、ネットワーク30を介して発送者装置40と接続されている。ここで、発送者装置40は、発送者が利用している装置であり、具体的には、図1に示すように、発送者が所有するPC(Personal Computer)や、携帯電話、FAX機能付き電話などである。
図2は、実施例1に係るリモコンの外観例を説明するための図である。図2に示すように、リモコン20は、照射口22から可視光を照射するための可視光スイッチ21を有する。リモコン20は、可視光スイッチ21が受領者により押下された場合、照射口22から可視光を照射させる。また、リモコン20は、文書処理装置10にて表示される画像に関する処理を指示するための各種ボタンを有する。具体的には、リモコン20は、拡大ボタン23(図中に示す「拡大」)、縮小ボタン24(図中に示す「縮小」)および消去ボタン25(図中に示す「消去」)を有する。なお、拡大ボタン23、縮小ボタン24および消去ボタン25については、後に詳述する。
図3は、実施例1に係る文書処理装置の外観例を説明するための図である。図3に示すように、文書処理装置10は、スキャナー11と、表示部12と、信号受信部13と、スピーカ14と、入力部15と、通信部16とを有する。
スキャナー11は、受領者が配置した紙媒体の文書を撮影した撮影画像を生成するために用いられ、文書を読込んで、読込んだ文書をデジタルデータに変換する。
表示部12は、光センサが内蔵された光センサ内臓ディスプレイである。具体的には、表示部12は、ディスプレイ機能により、スキャナー11が変換したデジタルデータから生成された撮影画像を表示する。また、表示部12は、内蔵された光センサにより、リモコン20から照射された可視光を検知する。
信号受信部13は、拡大ボタン23、縮小ボタン24および消去ボタン25から送信された各種画像処理指示を受信する。
スピーカ14は、音声出力に用いられ、例えば、図3に示すように、文書処理装置10の前面において2箇所設置される。
入力部15は、受領者が文書処理装置10の電源ON/OFFや、スキャナー11によるスキャン開始、処理終了などを行なうための各種ボタン群を有する。また、入力部15は、後述する発送者情報を受領者が入力するためのキーボードなども有する。
通信部16は、ネットワーク30を介して、発送者装置40に対して各種情報を送信する。なお、通信部16から発送者装置40に対して送信される各種情報については、後に詳述する。
そして、かかる外観を有する文書処理装置10およびリモコン20は、発送者装置40と協働することで、紙媒体の文書の受領者が当該紙媒体の文書を読んだか否かを、発送者に確認させることが可能となるように構成されている。以下、文書処理装置10が有する機能について図4などを用いて詳細に説明する。
図4は、本実施例に係る文書処理装置の構成を説明するための図である。図4に示すように、実施例1に係る文書処理装置10は、上述したスキャナー11、表示部12、信号受信部13、スピーカ14、入力部15および通信部16とともに、記憶部17と制御部18とを有する。
記憶部17は、制御部18の処理に用いられる情報や、制御部18による各種処理結果を記憶し、図4に示すように、特に本実施例に関連するものとして、通知先情報記憶部17a、画像記憶部17bおよび分割認識結果記憶部17cを有する。
通知先情報記憶部17aは、氏名と通知先とが対応付けられた通知先情報を記憶する。具体的には、受領者は、自身宛に文書を発送することが想定される発送者の氏名および当該発送者の通知先を通知先情報として予め入力部15を介して入力し、入力部15は、受領者が入力した通知先情報を通知先情報記憶部17aに格納する。図5は、通知先情報記憶部を説明するための図である。
これにより、通知先情報記憶部17aは、例えば、図5に示すように、受領者の長男である「氏名:A山B男」と、「A山B男」が所有するPC宛のメールアドレスである「通知先:xxx@yyy.com」とを対応付けた通知先情報を記憶する。同様に、通知先情報記憶部17aは、図5に示すように、受領者の長女である「氏名:C原D子」と、「C原D子」が所有する携帯電話の電話番号である「通知先:090−zzzz−wwww」とを対応付けた通知先情報を記憶する。また、通知先情報記憶部17aは、図5に示すように、受領者の次男である「氏名:A山E男」と、「A山E男」が所有するFAX機能付き電話の電話番号である「通知先:029−ccc−dddd」とを対応付けた通知先情報を記憶する。
図4に戻って、画像記憶部17bは、後述する画像生成部18aによる処理結果を記憶し、分割認識結果記憶部17cは、後述する分割部18bおよび後述する文字列認識部18cによる処理結果を記憶するが、これらについては、後に詳述する。
制御部18は、スキャナー11、表示部12および信号受信部13から転送された各種情報に基づいて各種処理を実行し、特に本実施例に関連するものとして、画像生成部18aと、分割部18bと、文字列認識部18cと、表示制御部18dと、特定部18eと、指示判定部18fと、通知部18gとを有する。
画像生成部18aは、スキャナー11から転送されたデジタルデータから文書を撮影した画像(撮影画像)を生成し、生成した撮影画像を画像記憶部17bに格納する。なお、画像生成部18aは、撮影画像の一部を拡大した拡大画像も生成するが、これについては、後に説明する。
分割部18bは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を画像記憶部17bから読み出し、読み出した撮影画像を複数の領域に分割する。ここで、葉書などの文書は、一般的に、写真や、本文、発送者の情報(住所、氏名、電話番号など)などのように、内容に応じて複数の領域に分けることができる。また、文書は、文書の背景色により占められる領域と、当該背景色と異なる色調により占められる領域とに分割することができる。すなわち、文書の背景色により囲まれる領域を特定することで、文書は、当該文書に記載されている内容に応じて、複数の領域に分割することができる。
そこで、分割部18bは、撮影画像の背景色を特定し、特定した背景色により囲まれる領域を特定することで、撮影画像に描出されている内容に応じて当該撮影画像を複数の領域に分割する。図6は、分割部を説明するための図である。
例えば、撮影画像の生成元である文書が、図6の(A)に示すように、「写真」の領域と、「本文1」の領域と、「本文2」の領域と、「発送者情報」の領域との4つの領域により構成されているとする。
かかる場合、分割部18bは、撮影画像の背景色を特定し、特定した背景色により囲まれる領域を特定することで、図6の(B)に示すように、「写真」の領域に対応する「領域A」と、「本文1」の領域に対応する「領域B」と、「本文2」の領域に対応する「領域C」と、「発送者情報」の領域に対応する「領域D」とに撮影画像を分割する。
そして、分割部18bは、図6の(B)に示すように、撮影画像における領域Aの位置情報を「位置情報A」として分割認識結果記憶部17cに格納する。同様に、分割部18bは、図6の(B)に示すように、撮影画像における領域Bの位置情報である「位置情報B」と、撮影画像における領域Cの位置情報である「位置情報C」と、撮影画像における領域Dの位置情報である「位置情報D」とをそれぞれ分割認識結果記憶部17cに格納する。
図4に戻って、文字列認識部18cは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を画像記憶部17bから読み出し、読み出した撮影画像に含まれる文字列を認識する。図7は、実施例1に係る文字列認識部を説明するための図である。
例えば、文字列認識部18cは、図7に示すように、「本文1」に含まれる文字列「お元気ですか?先日、XX高原に行きました。」を認識する。また、文字列認識部18cは、図7に示すように、「発送者情報」に含まれる文字列「A山B男」を認識する。そして、文字列認識部18cは、認識した文字列を分割認識結果記憶部17cに格納する。例えば、文字列認識部18cは、認識した文字列の撮影画像における位置情報に基づいて、文字列「お元気ですか?先日、XX高原に行きました。」を領域B(本文1)に対応付けて分割認識結果記憶部17cに格納する。また、文字列認識部18cは、認識した文字列の撮影画像における位置情報に基づいて、文字列「A山B男」を領域D(発送者情報)に対応付けて分割認識結果記憶部17cに格納する。
図4に戻って、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を画像記憶部17bから読み出し、読み出した撮影画像を表示部12に表示させるように制御する。図8は、表示制御部により表示される撮影画像の一例を説明するための図である。例えば、表示制御部18dは、図8に示すように、図6の(A)を用いて説明した文書から生成された撮影画像を、表示部12の中心に表示させる。
そして、図4に示す通知部18gは、表示制御部18dの制御により表示部12に撮影画像が表示されたことを契機として、受領者が撮影画像を参照した旨を発送者装置40に通知する。具体的には、通知部18gは、撮影画像を参照した受領者が拡大画像の表示処理を行なった場合、通知処理を行なう。以下、実施例1において実行される拡大画像の表示処理について詳細に説明する。
表示制御部18dの制御により撮影画像が表示された状態で、受領者は、撮影画像にて自身が拡大表示したい領域に向けてリモコン20から可視光を照射する。そして、表示部12の光センサは、リモコンから照射された可視光を検知し、検知した可視光の表示部12における位置を特定する。図9は、受領者から照射される可視光の一例を説明するための図である。
例えば、図9に示すように、受領者は、表示部12に表示された撮影画像の中で本文1に向けてリモコン20から可視光を照射させる。そして、表示部12の光センサは、リモコン20から照射された可視光を検知し、検知した可視光の表示部12における位置を特定する。
図4に示す特定部18eは、表示部12の光センサが特定した可視光の表示部12における位置を取得し、当該取得した位置に対応する領域を分割部18bにより分割された複数の領域から特定する。具体的には、特定部18eは、光センサが特定した表示部12における可視光の位置と、撮影画像の表示部12における表示位置とから、可視光の位置が撮影画像においてどの位置に対応するかを特定する。そして、特定部18eは、分割認識結果記憶部17bに格納された各領域の位置情報を参照して、可視光が照射された位置に対応する領域を特定する。図10は、特定部を説明するための図である。例えば、特定部18eは、図10に示すように、表示部12の光センサが特定した可視光の表示部12における位置が「位置情報B」内に対応する位置にあると判定して、可視光の照射位置が分割部18bにより撮影画像から分割された「領域B」に対応すると特定する。
図4に戻って、画像生成部18aは、特定部18eにより特定された領域を拡大した拡大画像を生成し、生成した拡大画像を画像記憶部17bに格納する。そして、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された拡大画像を画像記憶部17bから読み出し、読み出した拡大画像を表示部12に表示するように制御する。図11は、表示制御部により表示される拡大画像の一例を説明するための図である。
例えば、画像生成部18aは、特定部18eが特定した領域Bを拡大した拡大画像を生成し、表示制御部18dは、図11に示すように、領域Bの拡大画像を表示部12に表示させる。これにより、表示部12には、図11に示すように、文書の本文1が拡大表示される。
ここで、表示制御部18dは、撮影画像が表示部12にて表示された状態で、当該撮影画像の前面に拡大画像を表示する。例えば、表示制御部18dは、図11に示すように、本文1の拡大画像が文書全体を撮影した撮影画像の前面に表示されるように制御する。
そして、図4に示す通知部18gは、拡大画像が表示された場合、受領者が撮影画像を参照した旨を発送者装置40に通知する。
具体的には、通知部18gは、文字列認識部18cにより認識された文字列から特定される発送者の通知先に対して受領者が撮影画像を参照した旨を通知する。より具体的には、通知部18gは、文字列認識部18cにより認識された文字列から特定された氏名に対応付けられた通知先を通知先情報記憶部17aに格納された通知先情報から特定し、当該特定した通知先に対して、受領者が撮影画像を参照した旨を発送者装置40に通知する。
具体的には、通知部18gは、受領者が撮影画像を参照した日時を通知する。また、通知部18gは、受領者が撮影画像を参照した日時とともに、拡大画像を参照した日時を通知してもよい。また、通知部18gは、受領者が参照した撮影画像の元となる紙媒体の文書の内容を発送者に認識させるための情報として、受領者が参照した画像において文字列認識部18cにより認識された文字列を通知する。あるいは、通知部18gは、受領者が参照した撮影画像の元となる紙媒体の文書の内容を発送者に認識させるための情報として、受領者が参照した画像データを通知する。
例えば、通知部18gは、文字列認識部18cが認識した文字列のうち「氏名」に該当する「A山B男」を分割認識結果記憶部17cから特定する。そして、通知部18gは、図5に示す通知先情報を参照して、「A山B男」の通知先がメールアドレスである「xxx@yyy.com」と特定する。かかる場合、通知部18gは、上述した通知内容を含む電子メールを作成して、作成した電子メールを「A山B男」の発送者装置40に通信部16およびネットワーク30を介して送信する。図12は、実施例1に係る通信部を説明するための図である。
例えば、通知部18gは、図12の(A)に示すように、宛先が「xxx@yyy.com」であり、本文に撮影画像の参照日時である「2010年3月15日15時10分」が記載された電子メールを作成する。さらに、通知部18gは、図12の(A)に示すように、受領者が最初に拡大画像の参照を行なった箇所に含まれる領域の文字列の一部(お元気ですか?先日、XX高原に行きました。)が拡大参照箇所として記載された電子メールを作成する。さらに、通知部18gは、図12の(A)に示すように、受領者が最初に拡大画像の参照を行なった日時である「2010年3月15日15時12分」が記載された電子メールを作成する。なお、通知部18gは、受領者が最初に拡大画像の参照を行なった箇所に含まれる領域の文字列すべてが拡大参照箇所として記載された電子メールを作成してもよい。
あるいは、通知部18gは、図12の(B)に示すように、宛先が「xxx@yyy.com」であり、撮影画像の参照日時である「2010年3月15日15時10分」と受領者が最初に拡大画像の参照を行なった日時である「2010年3月15日15時12分」とが本文に記載された電子メールを作成する。そして、通知部18gは、図12の(B)に示すように、領域Bのすべての画像データ、または領域Bの一部の画像データである「領域B画像.jpg」が添付された電子メールを作成する。
そして、通知部18gは、作成した電子メールを通信部16に転送し、通信部16は、通知部18gから転送された電子メールを、ネットワーク30を介して発送者装置40に送信する。
なお、通知部18gは、文字列認識部18cにより認識された文字列にメールアドレスや電話番号などの通知先が含まれている場合、当該通知先に通知を行なってもよい。例えば、通知部18gは、文字列認識部18cにより認識された氏名を含む通知先情報がない場合、再度、文字列認識部18cにより認識された文字列に通知先を示す文字列(例えば、「@」を含む文字列や電話番号に相当する文字列など)があるか否かを判定し、通知先を示す文字列があるならば、当該文字列により特定される通知先に対して、受領者が撮影画像を参照した旨を発送者装置40に通知する。
また、通知部18gは、特定した通知先がFAX機能付き電話の電話番号であった場合、図12の(A)に示す内容を通信部16およびネットワーク30を介して、当該電話番号宛にFAX送信してもよい。あるいは、通知部18gは、特定した通知先がFAX機能なしの電話番号であった場合、図12の(A)に示す内容の音声データを合成し、合成した音声データを通信部16およびネットワーク30を介して、当該電話番号宛に伝送してもよい。あるいは、通知部18gは、文書処理装置10に割り当てられた電話番号を発信者電話番号として通知先の電話番号宛にコールを行なうことで、受領者が拡大画像を参照した旨を通知する場合であってもよい。
なお、上記では、通知部18gの通知処理が、拡大画像が最初に表示された時点で実行される場合について説明した。しかし、本実施例は、通知部18gの通知処理が、撮影画像が表示された時点で実行される場合であってもよい。かかる場合、通知部18gは、撮影画像の参照日時や、撮影画像において認識された文字列の一部(文書のタイトルなど)または全部を発送者装置40に通知する。
ここで、表示制御部18dの制御により撮影画像の前面に拡大画像が表示された状態で、受領者は、リモコン20が有する各種ボタンを操作することで、拡大画像に対する画像処理指示を送信することができる。
例えば、受領者は、拡大画像をさらに拡大したい場合、拡大ボタン23を押下する。また、受領者は、拡大画像を縮小したい場合、縮小ボタン24を押下する。また、受領者は、拡大画像を消去して撮影画像を再度参照したい場合や、拡大画像を消去して撮影画像における他の領域を拡大参照したい場合、消去ボタン25を押下する。
受領者が拡大ボタン23を押下することで、リモコン20は、表示されている拡大画像を所定の倍率で拡大する指示を送信する。例えば、受領者は、表示される拡大画像が所望の大きさまで拡大されるまで、拡大ボタン23を連続して押下する。また、受領者が縮小ボタン24を押下することで、リモコン20は、表示されている拡大画像を所定の倍率で縮小する指示を送信する。例えば、受領者は、表示される拡大画像が所望の大きさまで縮小されるまで、縮小ボタン24を連続して押下する。
かかる操作によりリモコン20から送信された画像処理指示の信号は、図3および4に示す信号受信部13により受信され、信号受信部13は、受信した画像処理指示の信号を、図4に示す指示判定部18fに転送する。
指示判定部18fは、信号受信部13から転送された画像処理指示の信号に含まれる指示内容を判定し、判定結果を画像生成部18aおよび表示制御部18dに転送する。
例えば、判定結果が拡大画像の拡大処理であった場合、指示判定部18fは、拡大率を画像生成部18aに転送し、画像生成部18aは、転送された拡大率に基づいて拡大画像をさらに拡大した拡大画像を生成し、生成した拡大画像を新規に画像記憶部17bに格納する。そして、表示制御部18dは、画像記憶部17bに新規に格納された拡大画像を読み出して表示部12に表示させる。
また、判定結果が拡大画像の縮小処理であった場合、指示判定部18fは、縮小率を画像生成部18aに転送し、画像生成部18aは、転送された縮小率に基づいて拡大画像を縮小した縮小画像を生成し、生成した縮小画像を新規に画像記憶部17bに格納する。そして、表示制御部18dは、画像記憶部17bに新規に格納された縮小画像を読み出して表示部12に表示させる。
また、判定結果が拡大画像の消去処理であった場合、指示判定部18fは、拡大画像の非表示指示を表示制御部18dに転送し、表示制御部18dは、表示されている拡大画像を非表示とする。そして、受領者は、リモコン20を操作することで、例えば、撮影画像の写真などを拡大表示させる。
上述した文書処理は、入力部15が有する処理終了ボタンが受領者により押下されることで終了する。
続いて、図13を用いて実施例1に係る文書処理装置10の処理の手順について説明する。図13は、実施例1に係る文書処理装置の処理を説明するためのフローチャートである。なお、図13では、受領者が紙媒体の文書をスキャナー11に配置した以降の処理について説明する。
図13に示すように、本実施例1における文書処理装置10は、受領者から入力部15を介してスキャン開始要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。スキャン開始要求を受け付けない場合(ステップS101否定)、文書処理装置10は、待機状態となる。一方、スキャン開始要求を受け付けた場合(ステップS101肯定)、スキャナー11は、文書の読み込み処理を行なって、当該文書をデジタルデータに変換し、画像生成部18aは、スキャナー11から転送されたデジタルデータから撮影画像を生成する(ステップS102)。
そして、分割部18bは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を複数の領域に分割する(ステップS103)。具体的には、分割部18bは、撮影画像の背景色を特定し、特定した背景色により囲まれる領域を特定することで、撮影画像に描出されている内容に応じて当該撮影画像を複数の領域に分割する。
続いて、文字列認識部18cは、画像生成部18aにより生成された撮影画像に含まれる文字列を認識し(ステップS104)、通知部18gは、文字列認識部18cにより認識された文字列から通知先を特定する(ステップS105)。具体的には、通知部18gは、文字列認識部18cにより認識された文字列から特定された氏名に対応付けられた通知先を通知先情報記憶部17aに格納された通知先情報から特定する。
その後、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を表示部12に表示させるように制御し(ステップS106)、表示部12の光センサは、リモコン20から照射された可視光を検知したか否かを判定する(ステップS107)。
ここで、可視光を検知した場合(ステップS107肯定)、表示部12の光センサは、検知した可視光の表示部12における位置を特定する。そして、特定部18eは、表示部12の光センサが特定した可視光の表示部12における位置を取得し、当該取得した位置に対応する領域を分割部18bにより分割された複数の領域から特定する(ステップS108)。
続いて、画像生成部18aは、特定部18eにより特定された領域を拡大した拡大画像を生成し(ステップS109)、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された拡大画像を表示部12に表示するように制御する(ステップS110)。具体的には、画像生成部18aは、撮影画像の前面に拡大画像を表示させる。
そして、通知部18gは、ステップS105において特定した発送者の通知先に、拡大画像を受領者が参照した旨を通知する(ステップS111)。なお、ステップS105の通知先特定処理は、ステップS110の後に実行される場合でもよい。
ステップS111の処理の後、または、表示部12の光センサが可視光を検知しなかった場合(ステップS107否定)、信号受信部13は、リモコン20から画像処理指示を受信したか否かを判定する(ステップS112)。ここで、リモコン20から画像処理指示を受信した場合(ステップS112肯定)、信号受信部13は、受信した画像処理指示を指示判定部18fに転送し、指示判定部18fは、信号受信部13から転送された画像処理指示の内容を判定する(ステップS113)。すなわち、指示判定部18fは、画像処理指示の内容が、拡大画像の拡大処理であるか、拡大画像の縮小処理であるか、拡大画像の消去処理であるかを判定する。
そして、指示判定部18fは、判定結果を画像生成部18aおよび表示制御部18dに転送し、画像生成部18aおよび表示制御部18dは、判定結果に沿った処理を実行する(ステップS114)。
ステップS114の処理の後、または、信号受信部13が画像処理指示を受信しなかった場合(ステップS112否定)、文書処理装置10は、処理終了要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS115)。
ここで、処理終了要求を受け付けなかった場合(ステップS115否定)、ステップS107に戻って、表示部12の光センサは、リモコン20から照射された可視光を検知したか否かを判定する。
一方、処理終了要求を受け付けた場合(ステップS115肯定)、文書処理装置10は、処理を終了する。
上述してきたように、実施例1では、スキャナー11は、受領者が配置した紙媒体の文書をデジタルデータに変換し、画像生成部18aは、スキャナー11から転送されたデジタルデータから文書を撮影した撮影画像を生成し、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を表示部12に表示させるように制御する。そして、通知部18gは、表示制御部18dの制御により表示部12に撮影画像が表示されたことを契機として、受領者が撮影画像を参照した旨を発送者装置40に通知する。
具体的には、通知部18gは、撮影画像を参照した受領者が拡大画像の表示処理を行なった場合、通知処理を行なう。すなわち、撮影画像が生成された時点で、分割部18bは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を複数の領域に分割する。表示部12の光センサは、撮影画像が表示された状態でリモコン20から照射された可視光の表示部12における位置を特定する。そして、特定部18eは、表示部12の光センサが特定した可視光の表示部12における位置を取得し、当該取得した位置に対応する領域を分割部18bにより分割された複数の領域から特定する。そして、画像生成部18aは、特定部18eにより特定された領域を拡大した拡大画像を生成し、生成した拡大画像を画像記憶部17bに格納する。そして、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された拡大画像を画像記憶部17bから読み出し、読み出した拡大画像を表示部12に表示するように制御する。そして、拡大画像が表示された時点で、通知部18gは、通知処理を行なう。
したがって、実施例1によれば、受領者が撮影画像を参照し、かつ、撮影画像において所望の領域を拡大した拡大画像を最初に参照した時点で、発送者装置40に対して受領者が紙媒体の文書を参照したことを通知することができる。その結果、実施例1によれば、紙媒体の文書の受領者が当該紙媒体の文書を読んだか否かを、発送者に確認させることが可能となる。
また、実施例1では、通知部18gは、受領者が撮影画像や拡大画像を参照した日時を通知するので、受領者が何時、文書を読んだかを発送者に確認させることが可能となる。
また、実施例1では、通知先情報記憶部17aは、氏名と通知先とが対応付けられた通知先情報を記憶し、文字列認識部18cは、撮影画像に含まれる文字列を認識する。そして、通知部18gは、文字列認識部18cにより認識された文字列から特定された氏名に対応付けられた通知先を通知先情報から特定し、当該特定した通知先に対して通知する。したがって、実施例1では、紙媒体の文書の受領者が当該紙媒体の文書を読んだか否かを、確実に発送者に確認させることが可能となる。
また、実施例1では、通知部18gは、受領者が参照した画像のデータ、または、当該画像から文字列認識部18cにより認識された文字列をさらに通知するので、文書のどの部分を受領者が参照したのかを発送者に確認させることが可能となる。
上述した実施例1では、拡大画像が最初に表示された時点で通知処理が行なわれる場合について説明した。実施例2では、受領者が拡大表示した領域に重要語が含まれる時点で通知処理が行なわれる場合について、図14〜16を用いて説明する。なお、図14は、実施例2に係る文字列認識部を説明するための図であり、図15および16は、実施例2に係る通知部を説明するための図である。
実施例2に係る文書処理システムは、図1を用いて説明した文書処理システムと同様に、文書処理装置10とリモコン20とを含み、実施例2に係る文書処理装置10は、図4を用いて説明した実施例1に係る文書処理装置10と同様の構成からなる。しかし、実施例2においては、文字列認識部18cおよび通知部18gの処理内容が実施例1と異なる。以下、これらを中心に、実施例2に係る文書処理装置10について説明する。
実施例2に係る文字列認識部18cは、撮影画像に含まれる文字列の中で重要となる重要語をさらに抽出する。
具体的には、実施例2に係る文字列認識部18cは、撮影画像において認識した文字列の中で、発送者が受領者に対して何らかしらの要望を行なっていると想定される文字列を抽出する。例えば、文字列認識部18cは、図14に示すように、「本文1」に含まれる文字列「お元気ですか?先日、XX高原に行きました。」および「発送者情報」に含まれる文字列「A山B男」を認識する。また、文字列認識部18cは、図14に示すように、「本文2」に含まれる文字列「必ず連絡下さいね。」を認識する。そして、文字列認識部18cは、発送者が受領者に対して連絡を要望している文字列である「必ず連絡下さいね。」を重要語として抽出する。そして、文字列認識部18cは、領域C(本文2)に対応付けて文字列「必ず連絡下さいね。」を分割認識結果記憶部17cに格納するとともに、領域Cに重要語が含まれている旨を示す情報をさらに分割認識結果記憶部17cに格納する。
そして、実施例2に係る通知部18gは、表示制御部18dの制御により表示部12に表示された拡大画像が重要語を含む領域から生成された画像である場合、通知処理を行なう。
例えば、表示制御部18dの制御により表示部12に表示された拡大画像が、図15に示すように、本文2(領域C)の拡大画像である場合、通知部18gは、領域Cに重要語が含まれている旨を示す情報が分割認識結果記憶部17cに格納されていることから、通知処理を行なう。
具体的には、通知部18gは、文字列認識部18cが認識した文字列のうち「氏名」に該当する「A山B男」を分割認識結果記憶部17cから特定し、図5に示す通知先情報を参照して、「A山B男」の通知先がメールアドレスである「xxx@yyy.com」と特定する。そして、通知部18gは、例えば、図16の(A)に示すように、宛先が「xxx@yyy.com」であり、本文に撮影画像の参照日時である「2010年3月15日15時10分」が記載された電子メールを作成する。さらに、通知部18gは、図16の(A)に示すように、受領者が最初に拡大画像の参照を行なった箇所に含まれる領域の文字列の一部(お元気ですか?先日、XX高原に行きました。)が拡大参照箇所1として記載された電子メールを作成する。さらに、通知部18gは、図16の(A)に示すように、拡大参照箇所1の参照日時である「2010年3月15日15時12分」が記載された電子メールを作成する。
さらに、通知部18gは、図16の(A)に示すように、例えば、受領者が2番目に拡大画像の参照を行なった箇所に含まれる領域の文字列の一部(必ず連絡下さいね。)が拡大参照箇所2として記載された電子メールを作成する。さらに、通知部18gは、図16の(A)に示すように、拡大参照箇所2の参照日時である「2010年3月15日15時14分」が記載された電子メールを作成する。なお、通知部18gは、受領者が拡大画像の参照を行なった箇所に含まれる領域の文字列すべてが拡大参照箇所として記載された電子メールを作成してもよい。
あるいは、通知部18gは、図16の(B)に示すように、宛先が「xxx@yyy.com」であり、撮影画像の参照日時である「2010年3月15日15時10分」と拡大参照箇所1の参照日時である「2010年3月15日15時12分」と、拡大参照箇所2の参照日時である「2010年3月15日15時14分」とが本文に記載された電子メールを作成する。そして、通知部18gは、図12の(B)に示すように、領域Bおよび領域Cのすべての画像データ、または領域Bおよび領域Cの一部の画像データである「領域B画像.jpg」および「領域C画像.jpg」が添付された電子メールを作成する。
そして、通知部18gは、作成した電子メールを通信部16に転送し、通信部16は、通知部18gから転送された電子メールを、ネットワーク30を介して発送者装置40に送信する。
なお、通知部18gは、特定した通知先がFAX機能付き電話の電話番号であった場合、図16の(A)に示す内容を通信部16およびネットワーク30を介して、当該電話番号宛にFAX送信してもよい。あるいは、通知部18gは、特定した通知先がFAX機能なしの電話番号であった場合、図16の(A)に示す内容の音声データを合成し、合成した音声データを通信部16およびネットワーク30を介して、当該電話番号宛に伝送してもよい。あるいは、通知部18gは、文書処理装置10に割り当てられた電話番号を発信者電話番号として通知先の電話番号宛にコールを行なうことで、受領者が拡大画像を参照した旨を通知する場合であってもよい。
続いて、図17を用いて実施例2に係る文書処理装置10の処理の手順について説明する。図17は、実施例2に係る文書処理装置の処理を説明するためのフローチャートである。なお、図17では、受領者が紙媒体の文書をスキャナー11に配置した以降の処理について説明する。
図17に示すように、本実施例2における文書処理装置10は、受領者から入力部15を介してスキャン開始要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。スキャン開始要求を受け付けない場合(ステップS201否定)、文書処理装置10は、待機状態となる。一方、スキャン開始要求を受け付けた場合(ステップS201肯定)、スキャナー11は、文書の読み込み処理を行なって、当該文書をデジタルデータに変換し、画像生成部18aは、スキャナー11から転送されたデジタルデータから撮影画像を生成する(ステップS202)。
そして、分割部18bは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を複数の領域に分割する(ステップS203)。具体的には、分割部18bは、撮影画像の背景色を特定し、特定した背景色により囲まれる領域を特定することで、撮影画像に描出されている内容に応じて当該撮影画像を複数の領域に分割する。
続いて、文字列認識部18cは、画像生成部18aにより生成された撮影画像に含まれる文字列を認識し、さらに、認識した文字列から重要語を抽出する(ステップS204)。そして、通知部18gは、文字列認識部18cにより認識された文字列から通知先を特定する(ステップS205)。
その後、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を表示部12に表示させるように制御し(ステップS206)、表示部12の光センサは、リモコン20から照射された可視光を検知したか否かを判定する(ステップS207)。
ここで、可視光を検知した場合(ステップS207肯定)、表示部12の光センサは、検知した可視光の表示部12における位置を特定する。そして、特定部18eは、表示部12の光センサが特定した可視光の表示部12における位置を取得し、当該取得した位置に対応する領域を分割部18bにより分割された複数の領域から特定する(ステップS208)。
続いて、画像生成部18aは、特定部18eにより特定された領域を拡大した拡大画像を生成し(ステップS209)、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された拡大画像を表示部12に表示するように制御する(ステップS210)。具体的には、画像生成部18aは、撮影画像の前面に拡大画像を表示させる。
そして、通知部18gは、表示された拡大画像に重要語が含まれるか否かを判定する(ステップS211)。ここで、表示された拡大画像に重要語が含まれる場合(ステップS211肯定)、通知部18gは、ステップS205において特定した発送者の通知先に、拡大画像を受領者が参照した旨を通知する(ステップS212)。なお、ステップS205の通知先特定処理は、ステップS211の判定処理が肯定であった場合の後に実行される場合でもよい。
ステップS212の処理の後、または、表示部12の光センサが可視光を検知しなかった場合(ステップS207否定)、または、表示された拡大画像に重要語が含まれない場合(ステップS211否定)、信号受信部13は、リモコン20から画像処理指示を受信したか否かを判定する(ステップS213)。ここで、リモコン20から画像処理指示を受信した場合(ステップS213肯定)、信号受信部13は、受信した画像処理指示を指示判定部18fに転送し、指示判定部18fは、信号受信部13から転送された画像処理指示の内容を判定する(ステップS214)。
そして、指示判定部18fは、判定結果を画像生成部18aおよび表示制御部18dに転送し、画像生成部18aおよび表示制御部18dは、判定結果に沿った処理を実行する(ステップS215)。
ステップS215の処理の後、または、信号受信部13が画像処理指示を受信しなかった場合(ステップS213否定)、文書処理装置10は、処理終了要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS216)。
ここで、処理終了要求を受け付けなかった場合(ステップS216否定)、ステップS207に戻って、表示部12の光センサは、リモコン20から照射された可視光を検知したか否かを判定する。
一方、処理終了要求を受け付けた場合(ステップS216肯定)、文書処理装置10は、処理を終了する。
上述してきたように、実施例2では、文字列認識部18cは、画像生成部18aにより生成された撮影画像に含まれる文字列を認識し、さらに、認識した文字列から重要語を抽出する。そして、通知部18gは、表示された拡大画像が重要語を含む領域から生成された画像である場合に通知処理を行なう。したがって、実施例2によれば、発送者が必ず読んで欲しいと要望する箇所を受領者が参照したことを、発送者に認識させることが可能となる。
実施例3では、受領者が文書処理装置10を用いた処理を終了した時点で通知処理が行なわれる場合について、図18を用いて説明する。なお、図18は、実施例3に係る通知部を説明するための図である。
実施例3に係る文書処理システムは、図1を用いて説明した文書処理システムと同様に、文書処理装置10とリモコン20とを含み、実施例3に係る文書処理装置10は、図4を用いて説明した実施例1に係る文書処理装置10と同様の構成からなる。しかし、実施例2においては、通知部18gの処理内容が実施例1と異なる。以下、これを中心に、実施例3に係る文書処理装置10について説明する。
実施例3に係る通知部18gは、表示制御部18dの制御により表示部12に表示された画像の参照を受領者が終了した時点、すなわち、入力部15が有する処理終了ボタンが受領者により押下された時点で通知処理を行なう。そして、実施例3に係る通知部18gは、利用者が行なった操作内容の履歴をさらに通知する。
すなわち、通知部18gは、実施例1および2と同様に、文字列認識部18cが認識した文字列のうち「氏名」に該当する「A山B男」を分割認識結果記憶部17cから特定し、図5に示す通知先情報を参照して、「A山B男」の通知先がメールアドレスである「xxx@yyy.com」と特定する。そして、通知部18gは、例えば、図18の(A)に示すように、宛先が「xxx@yyy.com」であり、本文に撮影画像の参照日時である「2010年3月15日15時10分」が記載された電子メールを作成する。さらに、通知部18gは、図18の(A)に示すように、拡大参照箇所1である領域Bの文字列の一部(お元気ですか?先日、XX高原に行きました。)および参照日時「2010年3月15日15時12分」が記載された電子メールを作成する。
さらに、通知部18gは、図18の(A)に示すように、拡大参照箇所2である領域Cの文字列の一部(必ず連絡下さいね。)および参照日時「2010年3月15日15時14分」が記載された電子メールを作成する。さらに、通知部18gは、図18の(A)に示すように、拡大参照箇所3である領域Dの文字列の一部(A山B男)および参照日時「2010年3月15日15時15分」が記載された電子メールを作成する。さらに、通知部18gは、図18の(A)に示すように、拡大参照箇所4である領域A(写真)にて認識された文字列の一部(XX高原)および参照日時「2010年3月15日15時17分」が記載された電子メールを作成する。
なお、通知部18gは、受領者が拡大画像の参照を行なった箇所に含まれる領域の文字列すべてが拡大参照箇所として記載された電子メールを作成してもよい。また、通知部18gは、拡大参照された拡大画像にて文字列が含まれなかった場合、当該画像の内容を示す文字列を拡大参照箇所として記載してもよい。例えば、領域Aの写真に文字列が含まれていない場合、通知部18gは、拡大参照箇所4である領域Aの内容を示す「写真」が記載された電子メールを作成する。
あるいは、通知部18gは、図18の(B)に示すように、宛先が「xxx@yyy.com」であり、撮影画像の参照日時である「2010年3月15日15時10分」と拡大参照箇所1の参照日時である「2010年3月15日15時12分」と、拡大参照箇所2の参照日時である「2010年3月15日15時14分」と、拡大参照箇所3の参照日時である「2010年3月15日15時15分」と、拡大参照箇所4の参照日時である「2010年3月15日15時17分」とが本文に記載された電子メールを作成する。そして、通知部18gは、図18の(B)に示すように、領域B、領域C、領域Dおよび領域Aのすべての画像データ、または領域B、領域C、領域Dおよび領域Aの一部の画像データである「領域B画像.jpg」、「領域C画像.jpg」、「領域D画像.jpg」および、「領域A画像.jpg」が添付された電子メールを作成する。
そして、通知部18gは、作成した電子メールを通信部16に転送し、通信部16は、通知部18gから転送された電子メールを、ネットワーク30を介して発送者装置40に送信する。
なお、通知部18gは、特定した通知先がFAX機能付き電話の電話番号であった場合、図18の(A)に示す内容を通信部16およびネットワーク30を介して、当該電話番号宛にFAX送信してもよい。あるいは、通知部18gは、特定した通知先がFAX機能なしの電話番号であった場合、図18の(A)に示す内容の音声データを合成し、合成した音声データを通信部16およびネットワーク30を介して、当該電話番号宛に伝送してもよい。あるいは、通知部18gは、文書処理装置10に割り当てられた電話番号を発信者電話番号として通知先の電話番号宛にコールを行なうことで、受領者が拡大画像を参照した旨を通知する場合であってもよい。
続いて、図19を用いて実施例3に係る文書処理装置10の処理の手順について説明する。図13は、実施例3に係る文書処理装置の処理を説明するためのフローチャートである。なお、図19では、受領者が紙媒体の文書をスキャナー11に配置した以降の処理について説明する。
図13に示すように、本実施例3における文書処理装置10は、受領者から入力部15を介してスキャン開始要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS301)。スキャン開始要求を受け付けない場合(ステップS301否定)、文書処理装置10は、待機状態となる。一方、スキャン開始要求を受け付けた場合(ステップS301肯定)、スキャナー11は、文書の読み込み処理を行なって、当該文書をデジタルデータに変換し、画像生成部18aは、スキャナー11から転送されたデジタルデータから撮影画像を生成する(ステップS302)。
そして、分割部18bは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を複数の領域に分割する(ステップS303)。
続いて、文字列認識部18cは、画像生成部18aにより生成された撮影画像に含まれる文字列を認識し(ステップS304)、通知部18gは、文字列認識部18cにより認識された文字列から通知先を特定する(ステップS305)。
その後、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された撮影画像を表示部12に表示させるように制御し(ステップS306)、表示部12の光センサは、リモコン20から照射された可視光を検知したか否かを判定する(ステップS307)。
ここで、可視光を検知した場合(ステップS307肯定)、表示部12の光センサは、検知した可視光の表示部12における位置を特定する。そして、特定部18eは、表示部12の光センサが特定した可視光の表示部12における位置を取得し、当該取得した位置に対応する領域を分割部18bにより分割された複数の領域から特定する(ステップS308)。
続いて、画像生成部18aは、特定部18eにより特定された領域を拡大した拡大画像を生成し(ステップS309)、表示制御部18dは、画像生成部18aにより生成された拡大画像を表示部12に表示するように制御する(ステップS310)。
ステップS310の処理の後、または、表示部12の光センサが可視光を検知しなかった場合(ステップS307否定)、信号受信部13は、リモコン20から画像処理指示を受信したか否かを判定する(ステップS311)。ここで、リモコン20から画像処理指示を受信した場合(ステップS311肯定)、信号受信部13は、受信した画像処理指示を指示判定部18fに転送し、指示判定部18fは、信号受信部13から転送された画像処理指示の内容を判定する(ステップS312)。
そして、指示判定部18fは、判定結果を画像生成部18aおよび表示制御部18dに転送し、画像生成部18aおよび表示制御部18dは、判定結果に沿った処理を実行する(ステップS313)。
ステップS314の処理の後、または、信号受信部13が画像処理指示を受信しなかった場合(ステップS311否定)、文書処理装置10は、処理終了要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS314)。
ここで、処理終了要求を受け付けなかった場合(ステップS314否定)、ステップS307に戻って、表示部12の光センサは、リモコン20から照射された可視光を検知したか否かを判定する。
一方、処理終了要求を受け付けた場合(ステップS314肯定)、通知部18gは、ステップS305において特定した発送者の通知先に、受領者が画像参照を終了した旨を示す操作履歴を通知し(ステップS315)、文書処理装置10は、処理を終了する。
上述してきたように、実施例3では、通知部18gは、文書から生成された画像の参照を受領者が終了した場合に、受領者が行なった操作内容の履歴をさらに通知するので、紙媒体の文書の受領者が当該紙媒体の文書を読んだ経緯を詳細に発送者に確認させることが可能となる。
なお、上記した文書処理装置10は、文字列認識部18cが認識した文字列から音声データを合成し、特定部18eが特定した領域に含まれる文字列の音声データをスピーカ14から出力してもよい。そして、通知部18gは、スピーカ14から音声データが出力された時点で、発送者装置40に対して通知を行なってもよい。また、通知部18gは、スピーカ14から出力された音声データに重要語が含まれている時点で、発送者装置40に対して通知を行なってもよい。
また、上記した実施例1〜3では、拡大画像の表示に際してリモコン20から可視光が照射される場合について説明したが、本発明は、拡大画像の表示に際してリモコン20から赤外線などが照射される場合であってもよい。
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
なお、本実施例で説明した文書処理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。