JP5377405B2 - リフティングマグネット作業機 - Google Patents
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以下、この発明のリフティングマグネット作業機の実施形態1について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明のリフティングマグネット作業機10の側面図である。このリフティングマグネット作業機10は油圧ショベルをベースマシンとしており、走行体1と、走行体1上に旋回可能に設けられた旋回体2と、旋回体2に回動可能に取り付けられた作業用フロント3とを有する。
走行体1は、走行用油圧モータ7により駆動され、前後方向に走行する。また、左右の走行モータが異なる回転数で駆動されると、ステアリングやピボットターンを行うことができる。旋回体2は、旋回用電動モータ(作業用電動モータ)8により駆動されて、走行体1上において旋回する。
エンジン11の駆動軸には、油圧ポンプ12と1個の交流発電機13が取り付けられている。油圧ポンプ12にはコントロールバルブ21およびシリンダ22が接続されている。油圧ポンプ12はエンジン11により回転軸が回転され、その吐出油によりコントロールバルブ21を介してシリンダ22を駆動する。シリンダ22は、図1に図示された、ブームシリンダ4a、アームシリンダ5a、チルトシリンダ6aに対応し、各シリンダのロッドが移動することにより、ブーム4、アーム5、リフティングマグネット9を回動あるいは傾動する。ブームシリンダ4a、アームシリンダ5a、チルトシリンダ6aは、ほぼ同一の構成であり、図2では、それらの代表としてシリンダ22を1個のみ図示する。
制御装置30Aの詳細なブロック回路図を蓄電装置16Aおよびリフティングマグネット17と共に図3に図示する
以下、図3を参照して、リフティングマグネット17の励磁および回生時の動作について説明する。
次に、スイッチ素子33および34がオフになると、リフティングマグネット17に蓄積されていた回生電気エネルギがスイッチ素子32のダイオード―蓄電装置16A−スイッチ素子35のダイオードの経路で蓄電装置16Aに蓄電される。すなわち、蓄電装置16Aに回生電気エネルギが蓄電される。これとともに、釈放のための電流は停止する。
エンジン11により油圧ポンプ12および交流発電機13を駆動する。油圧ポンプ12から吐出される作動油により走行用油圧モータ7およびシリンダ22(ブームシリンダ4a、アームシリンダ5aおよびチルトシリンダ6a)が駆動される。
また、エンジン11により駆動された交流発電機13により整流装置14に交流電流が供給される。AC−DCコンバータよりなる整流装置14により、交流電流が直流電流に変換されて制御装置30Aおよび30Bに供給される。制御装置30Aおよび30Bに供給された電流は、それぞれ、リフティングマグネット17および旋回用電動モータ8に供給される。
このように、蓄電装置16Aに蓄電された回生電気エネルギは、リフティングマグネット17の励磁にのみ使用され、旋回用電動モータ8の駆動への給電には使用されることはない構成とされている。
本発明では、リフティングマグネット17から回生した回生電気エネルギは、リフティングマグネット17に専用に設けた蓄電装置16Aに蓄電される。また、蓄電装置16Aに蓄電された回生電気エネルギはリフティングマグネット17の励磁のみに使用され、旋回用電動モータ8の給電には使用されることがない。このため、蓄電装置16Aに蓄電された電気エネルギを旋回用電動モータ8へ配分するための複雑な回路構成を必要としない。
実施形態1では、エンジン11により油圧ポンプ12および交流発電機13を駆動する構成であるが、実施形態2は、エンジン11により交流発電機13のみを駆動する構成である点に特徴を有する。
すなわち、本発明の実施形態2として図4に図示されたリフティングマグネット作業機では、整流装置14に並列に接続された制御装置30Aおよび30Bに、さらに、制御回路38が接続されている。以下、実施形態1との相違点を主に実施形態2について説明する。
交流発電機13により発生された交流電流は、整流装置14において直流電流に変換され、リフティングマグネット17に供給される。また、制御装置30Bおよび制御回路38で再び交流電流に変換されて、それぞれ、旋回用電動モータ8および電動モータ41を駆動する。
電動モータ41の回転によって油圧ポンプ12が駆動され、油圧ポンプ12の吐出油がコントロールバルブ21により制御されて走行用油圧モータ7およびシリンダ22が駆動される。
他の構成は、実施形態1と同様であり、同一の構成要素に同一の参照番号を付して説明を省略する。
実施形態2では、エンジン11および交流発電機13を作業機内に備えている構成であった。
図5には、エンジン11および交流発電機13を備えていないリフティングマグネット作業機を示す。
すなわち、図5に図示されたリフティングマグネット作業機は、交流の電力供給源42に接続可能な整流装置14を備えている。交流の電流供給源42は、工場内に設置された発電機あるいは単なる商用電源である。
整流装置14に接続された制御装置を含む他の構成要素は実施形態2と同様である。
実施形態3に記載されたリフティングマグネット作業機は、シリンダを駆動する際に生じる回生電気エネルギを回生するようにしたものである。
すなわち、図6に図示された実施形態3は、実施形態2に対して、制御装置30Cによりシリンダ22の回生電気エネルギを蓄電装置16Bに蓄電することが可能である点に特徴を有する。以下、実施形態2との相違点を主に実施形態3について説明する。
制御装置30Cは、制御装置30Bと同様な回路構成であり、図3に図示される制御装置30AにDC−ACインバータおよびAC−DCコンバータが付加されている。
シリンダ駆動用電動モータ41’により回転される油圧ポンプ12は、直接、シリンダ22のロッド室およびボトム室に作動油を供給し、あるいは作動油をロッド室およびボトム室からタンクに排出させる。
交流発電機13により発生された交流電流は、整流装置14において直流電流に変換され、リフティングマグネット17に供給される。また、制御装置30Bおよび30Cで交流電流に変換されて、それぞれ、旋回用電動モータ8およびシリンダ駆動用電動モータ41’に供給され、旋回用電動モータ8およびシリンダ駆動用電動モータ41’が駆動される。
つまり、蓄電装置16Bには、旋回用電動モータ8の発電により発生する回生電気エネルギとシリンダ駆動用電動モータ41’の発電により発生する回生電気エネルギが蓄電される。そして、蓄電装置16Bに蓄電された回生電気エネルギを、旋回用電動モータ8およびシリンダ駆動用電動モータ41’の起動時に任意に使用することが可能となる。
他の構成は、実施形態2と同様であり、同一の構成要素に同一の参照番号を付して説明を省略する。
また、シリンダ駆動用電動モータ41’の回生電気エネルギを蓄電する蓄電装置を、旋回用電動モータ8の回生電気エネルギを蓄電する蓄電装置16Bとは別体として設ける構成としてもよい。
実施形態3では、エンジンおよび発電機を作業機内に備えている構成であった。
図7には、エンジンおよび発電機を備えていないリフティングマグネット作業機を示す。
すなわち、図7に図示されたリフティングマグネット作業機は、交流の電力供給源42に接続可能な整流装置14を備えている。交流の電流供給源42は、工場内に設置された発電機あるいは単なる商用電源である。
整流装置14に接続された制御装置を含む他の構成要素は実施形態3と同様である。
実施形態1〜3では、整流装置14でAC−DC変換を行い、制御装置30A〜30Cに直流電力を供給する構成であった。しかしながら、各制御装置に交流電力を配電する構成とすることも可能である。実施形態4として図8に図示された本発明のリフティングマグネット作業機は、このような構成を有する。以下、実施形態1〜3に対する相違点を主に実施形態4について説明する。
制御装置50Aの詳細なブロック回路図を、蓄電装置16Aおよびリフティングマグネット17と共に図9に図示する。制御装置50Aは、図3にて説明した制御装置30Aの受電制御部31の前段に、AC−DCコンバータ51を配置した構成を有する。配電装置45から供給された交流電流をAC−DCコンバータ51で直流電流に変換する。
また、蓄電装置16Bに蓄電された回生電気エネルギは、次に旋回用電動モータ8を駆動する際に使用される。
その他の構成は、実施形態1と同様であり、同一構成要素に同一の参照番号を付して説明を省略する。
図10に図示された実施形態5は、図8に図示された実施形態4に対して、エンジン11により交流発電機13のみを駆動するようにしたものである。
すなわち、実施形態5においては、交流発電機13に接続された配電装置45に制御装置50A、50Bおよび制御回路46が並列に接続されている。制御回路46には電動モータ41が接続されている。電動モータ41により、油圧ポンプ12が駆動され、油圧ポンプ12からの吐出油がコントロールバルブ21により制御されて走行用油圧モータ7およびシリンダ22が駆動される。
図11は、図10に示された実施形態5に対し、エンジン11および交流発電機13を備えていないリフティングマグネット作業機を示す。
すなわち、図11に図示されたリフティングマグネット作業機では、交流の電力供給源42に接続可能な配電装置45を備えている。交流の電流供給源42は、工場内に設置された発電機あるいは単なる商用電源である。
配電装置45に接続された制御装置を含む他の構成要素は実施形態5と同様である。
図12は、本発明のリフティングマグネット作業機の実施形態6を示すブロック図である。
実施形態6は、図10に示された実施形態5のリフティングマグネット作業機に対し、シリンダ22の降下動作によるシリンダ駆動用電動モータ41’の発電動作によって回生された回生電気エネルギを蓄電装置16Bに蓄電することが可能である点に特徴を有する。
シリンダ駆動用電動モータ41’の回転によって油圧ポンプ12が駆動され、油圧ポンプ12からの吐出油によってシリンダ22が駆動される。シリンダ22のロッドが移動することにより、ブーム4、アーム5、リフティングマグネット9を回動あるいは傾動する。ブーム4、アーム5、リフティングマグネット9を降下させる動作によりシリンダ22からの作動油が油圧ポンプ12に流入し、油圧ポンプ12が逆転してシリンダ駆動用電動モータ41’が発電動作を行なう。これにより得られた回生電気エネルギが蓄電装置16Bに蓄電される。また、図8に図示された実施形態4で説明した如く、蓄電装置16Bには、旋回用電動モータ8の発電動作によって生じる回生電気エネルギが蓄電される。
その他の構成および動作は実施形態5の場合と同様である。
また、シリンダ駆動用電動モータ41’の発電動作で得られた回生電気エネルギを蓄電する蓄電装置を、旋回用電動モータ8の回生電気エネルギを蓄電する蓄電装置16Bとは別体として設ける構成としてもよい。
図13は、図12に示された実施形態6に対し、エンジン11および交流発電機13を備えていないリフティングマグネット作業機を示す。
すなわち、図13に図示されたリフティングマグネット作業機では、交流の電力供給源42に接続可能な配電装置45を備えている。交流の電流供給源42は、工場内に設置された発電機あるいは単なる商用電源である。
配電装置45に接続された制御装置を含む他の構成要素は実施形態6と同様である。
以上、実施形態に従って本発明を説明したが、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態になんら限定されるものではない。
8 旋回用電動モータ
10 リフティングマグネット作業機
13 交流発電機
16A 旋回用蓄電装置
16B リフティングマグネット用蓄電装置
17 リフティングマグネット
30A、30B、30C 制御装置
Claims (4)
- 走行体と、
前記走行体に旋回可能に設けられた旋回体と、
前記旋回体を旋回駆動する旋回用電動モータと、
前記旋回用電動モータの回生発電による回生電気エネルギを蓄電する旋回用蓄電装置と、
リフティングマグネットと、
前記リフティングマグネットからの回生電気エネルギを蓄電することが可能であり、蓄電した回生電気エネルギを前記リフティングマグネットのみに供給する駆動源として、前記旋回用蓄電装置とは別に設けられたリフティングマグネット用蓄電装置と、
前記旋回用電動モータおよび前記リフティングマグネットに駆動電力を供給する電力供給部と、
を具備することを特徴とするリフティングマグネット作業機。 - 請求項1に記載のリフティングマグネット作業機において、前記旋回用電動モータおよび前記リフティングマグネットに駆動電力を供給する電力供給部として、1個の発電機のみを用いることを特徴とするリフティングマグネット作業機。
- 請求項1または2に記載のリフティングマグネット作業機において、さらに、シリンダ、前記シリンダを駆動するための油圧ポンプ、前記油圧ポンプを駆動するためのシリンダ駆動用電動モータを有し、前記旋回用蓄電装置に蓄電された回生電気エネルギを前記シリンダ駆動用電動モータに供給するように構成したことを特徴とするリフティングマグネット作業機。
- 請求項3に記載のリフティングマグネット作業機において、前記シリンダ駆動用電動モータの回生発電による回生電気エネルギを前記旋回用蓄電装置、前記リフティングマグネット用蓄電装置およびそれ以外の蓄電装置の中、少なくともいずれかに蓄電することを特徴とするリフティングマグネット作業機。
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