JP2008094531A - マグネット作業機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マグネット作業機の制御装置に関し、リフティングマグネットを備えた作業機において、簡素な構成でエネルギ効率を向上させ経済性を高め、作業機としての汎用性を高める。
【解決手段】発電機及び電動機としての機能を併せ持ちエンジン6とマグネット装置7との間に介装された発電電動機9と、バッテリ8の充電率を検出する充電率検出手段10と、発電電動機9の作動状態及びバッテリ8における充放電を制御する制御手段5とを備える。制御手段5に、エンジン6の負荷を算出するエンジン負荷算出手段1と、該充電率に基づいてエンジン目標出力を設定するエンジン目標出力設定手段2と、マグネット装置7の不使用時において該負荷が該エンジン目標出力よりも大きい場合に、発電電動機9の動力をエンジン6へ供給し、該負荷がエンジン目標出力よりも小さい場合に、発電電動機9の電力をバッテリ8へ供給する通常時制御手段3とを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動駆動式のリフティングマグネットを装備するマグネット作業機の制御装置に関する。
従来、油圧ショベルを始めとする作業機のアームの先端に装着するアタッチメントの一つとして、リフティングマグネットが知られている。リフティングマグネットとは、強力な電磁石を内蔵した磁性体の吸着装置であり、建築物の解体現場や産業廃棄物処理場でのスクラップ処理作業における鉄の選別,移動,車両への積み込み等に用いられている。一般に、リフティングマグネットの電磁石の電源となる発電機は、アタッチメント側ではなく作業機側に予め設けられている。このようなリフティングマグネット及び発電機を備えた作業機は、マグネット作業機(又はマグネット仕様車,マグネット仕様機)と呼ばれている。
ところで、マグネット作業機における発電機の出力は、その発電機からリフティングマグネットへ供給される電圧及び電流の大きさを変化させなければ、理論上一定の大きさとなる。つまり、エンジンに対する発電機の負荷は変化しないはずである。しかし、実際のリフティングマグネットにおいては、電磁石内部のコイルの抵抗値が温度上昇とともに増加するため、コイル温度が低い運転開始時に過渡的なピーク電流が流れ、その後コイル自体の温度上昇に応じて徐々に電流値が小さくなる。つまり、時間経過とともに発電機の出力が変動するため、エンジンに対する発電機の負荷を安定化させることが難しい。
上記の課題に対し、特許文献1に記載の技術では、エンジン及び発電機を備えたスクラップ作業機において、発電機の出力を交流・直流変換するとともに平準化してバッテリへ充電するインバータと、バッテリに充電された電力をリフティングマグネットへ供給するコントローラとを備えた構成が開示されている。つまり、発電機とリフティングマグネットとの間の電気回路上にインバータ,バッテリ及びコントローラを介装することによって発電機の出力を均し、エンジンへの負荷変動を抑制できるようになっている。
特開2005−1775号公報
ところで、リフティングマグネットは、上述の通り作業機のアタッチメントの一つとして装着されるものであり、例えば、作業内容に応じてバケットやブレーカといった様々なアタッチメントに交換できるようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載されたスクラップ作業機では、アタッチメントを交換した際に、発電機で発電される電力やバッテリに蓄えられた電力を利用することができず不経済である。つまり、従来のマグネット作業機は、リフティングマグネットを装備したマグネット作業専用の作業機としての利用を想定した構成となっており、他のアタッチメントを装着可能な多仕様型の作業機としての汎用性が低いという課題がある。
また、たとえアタッチメントとしてリフティングマグネットを使用し続けた場合であっても、リフティングマグネットの電磁石へ励磁電流を供給している時間より供給していない時間の方が長いと、バッテリの最大充電量を超えた電力が発電機で発電される場合があり、エネルギ効率が低下するという課題もある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、リフティングマグネットを備えた作業機において、簡素な構成でエネルギ効率を向上させ経済性を高めることができるとともに、作業機としての汎用性を高めることができるようにした、マグネット作業機の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明のマグネット作業機の制御装置は、作業機の駆動源としてのエンジンと、該作業機のアタッチメントとしての電動駆動式のマグネット装置と、該マグネット装置の駆動に係る電力を蓄電しうるバッテリとを有するマグネット作業機の制御装置であって、該エンジンの動力を該電力へと変換する発電機としての機能と、該電力を該動力へと変換する電動機としての機能とを併せ持ち、該エンジンと該マグネット装置との間に介装された発電電動機と、該バッテリの充電率を検出する充電率検出手段と、該発電電動機の作動状態及び該バッテリにおける充放電を制御する制御手段とを備え、該制御手段が、該エンジンへ作用する負荷を算出するエンジン負荷算出手段と、該充電率検出手段で検出された該充電率に基づいて、該エンジンの目標出力を設定するエンジン目標出力設定手段と、該マグネット装置の不使用時において、該エンジン負荷算出手段で算出された該負荷が該エンジン目標出力設定手段で設定された該エンジンの目標出力よりも大きい場合に、該発電電動機を電動機として作動させるとともに該発電電動機の動力を該エンジンへ供給し、該負荷が該エンジンの目標出力よりも小さい場合に、該発電電動機を発電機として作動させるとともに該発電電動機の該電力を該バッテリへ供給する通常時制御手段とを備えてなることを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明のマグネット作業機の制御装置は、請求項1記載のマグネット作業機の制御装置において、該制御手段が、該マグネット装置の使用時において、該充電率検出手段で検出された該充電率が予め設定された所定充電率よりも大きい場合に、該発電電動機を発電機として作動させるとともに該発電電動機の該電力及び該バッテリに充電された電力を該マグネット装置へ供給し、該充電率が該所定充電率よりも小さい場合に、該発電電動機を発電機として作動させるとともに該発電電動機の該電力を該バッテリ及び該マグネット装置へ供給するマグネット作業時制御手段をさらに備えてなることを特徴としている。
本発明のマグネット作業機の制御装置(請求項1)によれば、マグネット装置の不使用時において、バッテリの充電率に基づいて設定されたエンジンの目標出力と、実際にエンジンに作用している負荷との比較によって、発電電動機の機能を切り換えることにより、エンジンの負荷を平滑化することができる。これにより、エンジンの燃費を向上させることができるとともに、エンジンの騒音を低下させることができ、さらに、エンジンからの黒煙の排出を軽減することができる。
また、発電電動機で発電された電力をエンジンの駆動力として利用することができ、エネルギ効率を上昇させることができる。
なおこれらの効果は、マグネット装置の不使用時であれば、例えばアタッチメントとしてリフティングマグネットを装着している場合だけでなく、他のアタッチメントを使用している場合であっても期待できる。つまり、アタッチメントの種類に関わらず、より経済性を高めることができ、作業機としての汎用性を高めることができる。
また、本発明のマグネット作業機の制御装置(請求項2)によれば、マグネット装置の使用時には、充電率に応じてバッテリの充放電状態を制御することにより、発電電動機のエンジンに対する負荷を軽減することができる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図5は本発明の一実施形態に係るマグネット作業機の制御装置を説明するものであり、図1は本制御装置を備えた作業機の全体構成を示す側面図、図2は本制御装置の全体構成を示す模式図、図3は本制御装置における処理タスクの選択機能を示す制御ブロック図、図4は本制御装置における通常作業モード時の制御内容を説明するための制御ブロック図、図5は本制御装置におけるマグネット作業モード時の制御内容を説明するための制御ブロック図である。
[構成]
〔1.全体構成〕
本制御装置は、図1に示すマグネット作業機51に適用されている。このマグネット作業機51は、クローラ式の油圧走行装置を装備した下部走行体29と、下部走行体29の上に旋回自在に搭載された上部旋回体30とを備えて構成される。
上部旋回体30には、マグネット作業に係る作業装置52やオペレータ(運転者)が搭乗するキャブ53等が備えられている。作業装置52は、ブーム25,アーム26及びリフティングマグネット(マグネット装置)7の三つの部位から構成される。これらの各部位間には油圧シリンダが設けられており、各油圧シリンダを作動させることで各部位を独立して駆動する。図1中では、ブーム25を駆動するためのブームシリンダ25a,アーム26を駆動するためのアームシリンダ26a及びリフティングマグネット7の角度を制御するためのバケットシリンダ27aが示されている。
本マグネット作業機51のリフティングマグネット7は、アーム26の先端に装着されるアタッチメントの一つとして設けられたものであり、例えば、作業内容に応じてバケットやブレーカといった様々なアタッチメントに交換できるようになっている。
また、キャブ53の後方に配置されたエンジンルーム54内には、本マグネット作業機51の駆動源となるエンジン6やリフティングマグネット7の励磁のための電源となる発電電動機9等が配置されている。
〔2.油圧回路〕
続いて、本マグネット作業機51の動力系装置について説明する。図2に示すように、本マグネット作業機51は、エンジン6の出力軸に対して機械的に連結された二台の油圧ポンプ19a,19b及び発電電動機9を備えたハイブリッド式の作業機である。
エンジン6は、一般的な内燃機関として構成されている。また、エンジン6には、その出力を制御するエンジン制御器14が併設されている。エンジン制御器14は、エンジン6における燃料噴射量や吸気量を調節することで、エンジン6の出力を制御する装置である。
なお、本マグネット作業機51のキャブ53内には、エンジン6の最大出力の大きさを作業内容等に応じた大きさに設定するためのアクセルダイヤル21が備えられている。アクセルダイヤル21とは、エンジン回転数の目標値を設定するためのダイヤル型スイッチである。これにより、作業内容やオペレータの好みに応じた出力が得られるように、エンジン回転数が設定される。例えば、オペレータによってアクセルダイヤル21が操作されると、操作内容がコントローラ(制御手段)5を介してエンジン制御器14へ伝達され、エンジン6の出力が制御される。
各油圧ポンプ19a,19bは、下部走行体29の油圧走行装置や上部旋回体の油圧旋回装置,作業装置52を油圧駆動するための容量可変型ポンプである。これらの油圧ポンプ19a,19bは、複数のギヤからなるポンプドライブ20aを介してエンジン6に接続されている。また、ポンプドライブ20aのギヤと歯合するギヤを備えた発電機ドライブ20bがポンプドライブ20aに隣接して設けられており、この発電機ドライブ20bを介して発電電動機9がエンジン6に接続されている。これにより、エンジン6の動力が各油圧ポンプ19a,19bへと等しく分配されるとともに、発電電動機9へも分配されている。
各油圧ポンプ19a,19bから吐出される作動油は、油圧回路上のコントロールバルブ(油圧制御弁)24を介して上述の各油圧シリンダ25a〜27aや油圧走行装置,油圧旋回装置の油圧モータ28へと供給されている。また、各油圧ポンプ19a,19bとコントロールバルブ24との間の油圧回路上にはそれぞれ、圧力センサ18a,18bが介装されている。これらの圧力センサ18a,18bは、各油圧ポンプ19a,19bから吐出される作動油の圧力(吐出圧P)を検出し、その検出した情報をコントローラ5へ入力する。
各油圧ポンプ19a,19bから吐出される作動油の流量は、各油圧ポンプ19a,19bに内装されている斜板の傾転角θを調節するための電磁比例弁15によって制御されている。各油圧ポンプ19a,19bの傾転角θは、各油圧ポンプ19a,19bのレギュレータに固設された斜板角センサ17a,17bによって検出され、コントローラ5へ入力されている。
また、油圧回路上の各油圧シリンダ25a〜27a及び各油圧モータ28の作動量は、コントロールバルブ24で制御されている。なお、コントロールバルブ24は、ステム(流量制御スプール)の位置を複数の位置に切り替えて作動油の流通方向及び流量を可変制御できるスプール弁の集合体として構成されている。
〔3.電気回路〕
発電電動機9は、エンジン6の動力を電力へ変換する発電機(ジェネレータ)としての機能と、その電力をエンジン6のアシスト駆動力へ変換する電動機(モータ)としての機能とを兼ね備えている。例えば、発電機として機能する場合には、エンジン6の動力により回転子を回転させて発電を行い、バッテリ8へ充電する。また、電動機として機能する場合には、バッテリ8の電力を利用して回転子を回転させ、エンジン6の駆動力に補助的な駆動力を付加する。なお、エンジン6が停止している場合には、発電電動機9による駆動力を利用してエンジン6を始動させることも可能である。
図2に示すように、バッテリ8と発電電動機9との間の電気回路上には、発電電動機制御盤11が介装されている。この発電電動機制御盤11は、発電電動機9で発電された交流電流を直流電流へと変換し、あるいは逆に、直流電流を交流電流へと変換するための電力変換装置である。なお、発電電動機制御盤11の内部には、直流電流を交流電流へ変換する変換回路と、交流電流を直流電流へ変換する変換回路とが設けられている。
例えば、発電電動機9を発電機として機能させたい場合には、発電電動機制御盤11において、エンジン6の動力によって発電された交流電流を直流電流に変換してバッテリ8側へ供給する。また一方、発電電動機9を電動機として機能させたい場合には、バッテリ8側からの直流電流を任意の周波数の交流電流に変換して、発電電動機9へ供給する。
発電電動機9の回転角速度は、供給される交流電流の周波数を変更することで制御可能である。なお、バッテリ8にはその充電率SOC(State Of Charge;最大充電圧に対する充電圧の百分率)を検出するバッテリ電圧計10が併設されている。ここで検出された充電率SOCは、コントローラ5へと入力されている。
バッテリ8と発電電動機制御盤11との間の電気回路上には、バッテリ8に充電又は放電させるためのバッテリ制御盤13が設けられている。このバッテリ制御盤13の内部には、図示しない充電用回路と放電用回路とが設けられており、これらの回路を切り換えることによってバッテリ8での充電又は放電を制御するようになっている。
さらに、図2に示すように、この電気回路上には、発電電動機制御盤11とバッテリ制御盤13との間の電気回路に対して並列にリフティングマグネット(以下単にマグネットという)7が接続されている。マグネット7には電磁石が内蔵されており、この電磁石への通電により強力な磁界を生じさせて、磁性体を磁着するものである。なお、発電電動機制御盤11とマグネット7との間の電気回路上には、マグネット制御盤12が介装されている。このマグネット制御盤12は、発電電動機制御盤11側からマグネット7への電力供給を断接制御する機能を有している。
発電電動機制御盤11とマグネット制御盤12との間の電気回路上には、回路電圧Eを検出するマグネット電圧計16が介装されている。なお、マグネット電圧計16で検出された回路電圧Eは、マグネット7の使用時においてマグネット7へ供給される電圧と等しい。
〔4.作業モード〕
なお、本マグネット作業機51は、複数の制御モードで作動しうるようになっている。例えば、マグネット7を使用してスクラップ処理作業における鉄の選別作業や移動作業を実施する場合には、オペレータによってマグネット作業モードが選択されるようになっている。このマグネット作業モードは、オペレータの操作に応じてマグネット7の励磁,非励磁を制御することができる作業モードである。
一方、アタッチメントをマグネット7からバケットへ交換した場合やマグネット作業を行わないような場合には、オペレータによって通常作業モードが選択される。この通常作業モードでは、マグネット7が不使用状態となる。
このような作業モードの選択やマグネット7の励磁状態を制御するためのスイッチとして、本マグネット作業機51のキャブ53内には、マグネットモードスイッチ22及びマグネット操作スイッチ23が設けられている。これらのマグネットモードスイッチ22及びマグネット操作スイッチ23は、ともにON位置とOFF位置とに切り換え操作が可能な二位置スイッチである。これらのスイッチ22,23の操作情報は、コントローラ5へ入力されて、作業モードの切り換えやマグネット7の制御に用いられる。
〔5.コントローラ〕
コントローラ5は、発電電動機制御盤11,マグネット制御盤12,バッテリ制御盤13,エンジン制御器14及び電磁比例弁15の各動作を制御する電子制御装置である。前述の通り、コントローラ5には、バッテリ電圧計10で検出された充電率SOC,マグネット電圧計16で検出された回路電圧E,斜板角センサ17a,17bで検出された傾転角θ,圧力センサ18a,18bで検出された吐出圧P,アクセルダイヤル21の操作位置情報,マグネットモードスイッチ22の操作位置情報及びマグネット操作スイッチ23の操作位置情報が入力されるようになっている。
また、図2に示すように、このコントローラ5はその内部に、機能部位として、エンジン負荷算出部(エンジン負荷算出手段)1,エンジン目標出力設定部(エンジン目標出力設定手段)2,通常時制御部(通常時制御手段)3及びマグネット作業時制御部(マグネット作業時制御手段)4を備えて構成されている。
エンジン負荷算出部1は、各油圧ポンプ19a,19bの吐出圧P及び傾転角θに基づいて、エンジン6へ作用する負荷を検出する機能部位であり、また、エンジン目標出力設定部2は、アクセルダイヤルの操作位置及びバッテリ8の充電率SOCに基づいて、エンジン6の目標出力を設定する機能部位である。
また、通常時制御部3は、マグネット7の不使用時、すなわち、通常作業モード時における制御を司る機能部位であり、マグネット作業時制御部4は、マグネット7の使用時、すなわち、マグネット作業モード時における制御を司る機能部位である。
作業モードは本コントローラ5の内部で選択される。図3に模式的に示すように、コントローラ5へ入力されたマグネットモードスイッチ22の操作位置がON位置である場合には、マグネット作業機51における作業モードとして「マグネット作業モード」が選択され、マグネット作業時制御部4による制御が実施される。一方、マグネットモードスイッチ22の操作位置がOFF位置である場合には、マグネット作業機51における作業モードとして「通常作業モード」が選択され、通常時制御部3による制御が実施される。なお、本実施形態では、エンジン負荷算出部1及びエンジン目標出力設定部2が、通常時制御部3での制御下で機能する。
なお、図3に示すように、「通常制御モード」が選択された場合には、コントローラ5がマグネット制御盤12を制御して、マグネット7への電気回路を切断(OFF)せしめるようになっている。これにより、通常作業モードではマグネット7への電力供給が遮断される。一方、「マグネット作業モード」が選択された場合、さらにマグネット操作スイッチ23の操作位置がON位置である場合にのみ、マグネット制御盤12を制御してマグネット7への電気回路を接合(ON)せしめるようになっている。つまり、マグネット作業モードであっても、マグネット操作スイッチ23の操作位置がOFF位置である場合には、マグネット7への電力供給が遮断されたままとなっている。
これらの各作業モードにおける制御内容について、以下に詳述する。
〔5−1.通常時制御部〕
図4に通常時制御部3での制御内容を表す制御ブロック図を示す。通常時制御部3は、乗算器31a,31b,加算器32,ポンプトルク設定器33,減算器34,36,電動駆動トルク設定器35a,最大充電電流設定器35b,最大放電電流設定器35c,変換器37,リミッタ38a,38b,絶対値変換器39及び最小値選択器40a,40bを備えて構成される。
〔A.負荷トルクの算出〕
また、通常時制御部3の内部において、乗算器31a,31b及び加算器32は、前述のエンジン負荷算出部1を構成しており、ポンプトルク設定器33,減算器34及び電動駆動トルク設定器35aは、エンジン目標出力設定部2を構成している。
乗算器31a,31bは、各油圧ポンプ17a,17bの負荷トルクTLを算出するものであり、ここでは、圧力センサ18a,18bから入力される吐出圧Pと斜板角センサ17a,17bから入力される傾斜角θとが乗算される。乗算器31aでは油圧ポンプ17aの負荷トルクが算出され、乗算器31bでは油圧ポンプ17bの負荷トルクが算出される。これらの負荷トルクは、加算器32で合算されて、全ポンプの負荷トルクTLが算出される。ここで得られた全油圧ポンプ17a,17bの負荷トルクTLは、減算器36へ入力される。
〔B.充電率に応じたエンジン制御〕
ポンプトルク設定器33は、アクセルダイヤル21の操作位置に応じて全ポンプの最大トルクTMAXを設定するものである。つまり、アクセルダイヤル21によって設定されるエンジン回転数に応じてエンジン6が出力しうる最大トルクが定まるため、それに応じて全油圧ポンプ17a,17bの合計の最大能力としてのトルクTMAXが設定されている。ここで設定された全ポンプの最大トルクTMAXは減算器34へ入力されるとともに、電磁比例弁15へ入力されて、各油圧ポンプ17a,17bの出力制御が実施される。なお、全ポンプの最大トルクTMAXの値は、図4中にグラフで示すように、アクセルダイヤル21の操作位置に対応しているエンジン回転数が高回転であるほど、大きく設定されている。
一方、電動駆動トルク設定器35aは、バッテリ電圧計10で検出されたバッテリ8の充電率SOCに基づいて、発電又は電動によって発電電動機9が出力しうる最大駆動トルクTMGを設定する。なお、図4中にグラフで示すように、充電率SOCが0%の場合には最大駆動トルクTMGは0に設定され、充電率SOCが増加するに連れて最大駆動トルクTMGも大きく設定される。また、充電率SOCが予め設定された所定値c1以上である場合には、最大駆動トルクTMGの最大値がクリップされている。ここで設定された最大駆動トルクTMGは、減算器34へ入力される。
減算器34は、ポンプトルク設定器33で設定された全ポンプの最大トルクTMAXから電動駆動トルク設定器35a設定された最大駆動トルクTMGを減算して、エンジン6の駆動トルクTEを算出するものである。つまりここでは、バッテリ8の電力アシストの利用を考慮した場合における、エンジン6が負担すべきトルク(全ポンプに作用する負荷トルクがこれ以上大きくならなければトルク不足にはならないと考えられるトルク)の大きさが算出されている。ここで算出されたエンジン6の駆動トルクTEは、減算器36へ入力されるとともに、エンジン制御器14へと入力されて、エンジン6の出力制御が実施される。
〔C.エンジン駆動トルクの余裕・不足の算定〕
ここまでの過程では、エンジン負荷算出部1では全ポンプの負荷トルクTLが算出され、一方、エンジン目標出力設定部2ではエンジン6の駆動トルクTEが算出される。これらの演算結果に基づき、減算器36は、全ポンプの負荷トルクTLからエンジン6の駆動トルクTEを減算して、発電電動機9の要求トルクTRを算出する。つまりここでは、実際にエンジン6に作用している負荷トルクTLから、エンジン6の制御目標となる駆動トルクTEを差し引くことで、エンジン6の出力(トルク)の余裕の大きさが算出されている。ここで算出された要求トルクTRは、変換器37において、そのトルクの大きさに対応する電流値IRに変換されて、リミッタ38a,38bへ入力される。
リミッタ38aは、入力された電流値IRのうちの負の成分を抽出する(正の成分をカットする)フィルタを備えており、一方、リミッタ38bは、入力された電流値IRのうちの正の成分を抽出する(負の成分をカットする)フィルタを備えている。
ここで、変換器37から入力された電流値IRが負である場合には、駆動トルクTEよりも負荷トルクTLの方が小さいことになり、エンジン6の駆動トルクTEに余裕があることになる。これは、余裕分のトルクを利用して発電電動機9で発電できることを意味する。したがって、リミッタ38aからの出力は、エンジン6の駆動トルクTEの余裕分に対応する。
一方、変換器37から入力された電流値IRが正である場合には、駆動トルクTEよりも負荷トルクTLの方が大きいことになり、エンジン6の駆動トルクTEではトルクが不足していることになる。これは、発電電動機9を電動機駆動させて不足分のトルクを補充すべきであることを意味する。したがって、リミッタ38bからの出力は、エンジン6の駆動トルクTEの不足分に対応する。
各リミッタ38a,38bからの出力は各々、最小値選択器40a,40bへと入力される。なお、リミッタ38aの出力は負の値であるため、演算の便宜上、絶対値変換器39を通してその出力の大きさのみが最小値選択器40aへ入力されている。
〔D.充電率に応じたバッテリの充電・放電制御〕
また、本通常時制御部3では、上記のようなエンジン6の駆動トルクTEの余裕又は不足分に基づく発電電動機9及びバッテリ8の制御においても、充電率SOCに応じてその制御量が設定されている。
まず、最大充電電流設定器35bは、充電率SOCに基づいて、バッテリ8へ供給される最大充電電流ICの大きさを設定する。ここでは、図4中のグラフに示すように、充電率SOCが低いときには、最大充電電流ICは大きく設定されるが、充電率SOCが予め設定された所定値c2以上のときには最大充電電流ICが小さく設定され、充電率SOCが100%のときに最大充電電流ICが0に設定される。つまり、バッテリ8が十分に充電されている場合には、必要以上に大きな電流値がバッテリ8側へ供給されない。ここで設定された最大充電電流ICは、最小値選択器40aへと入力される。
一方、最大放電電流設定器35cは、充電率SOCに基づいて、バッテリ8から発電電動機9へ供給される最大放電電流IDの大きさを設定する。ここでは、図4中のグラフに示すように、充電率SOCが0%のときに最大放電電流IDが0に設定され、充電率SOCが増加するに連れて最大放電電流IDも大きく設定され、充電率が予め設定された所定値c3以上のときには最大放電電流IDの最大値がクリップされる。つまり、バッテリ8の残量が少ない場合には、放電量を抑制するようになっている。ここで設定された最大放電電流IDは、最小値選択器40bへと入力される。
最小値選択器40aは、絶対値変換器39を介して入力されたリミッタ38aの出力の絶対値|IR|と最大充電電流設定器35bから入力された最大充電電流ICとを比較して小さい方の値を選択し、充電電流指令値ICOとして発電電動機制御盤11及びバッテリ制御盤13へと出力する。
このような制御により、発電電動機9においてエンジン6の余剰動力で発電された交流電流が、発電電動機制御盤11において充電電流指令値ICOに応じた直流電流へと変換される。また、バッテリ制御盤13では充電用回路が選択され、バッテリ8が充電される。
一方、最小値選択器40bは、リミッタ38bの出力IRと最大放電電流設定器35cから入力された放電電流指令値IDとを比較して小さい方の値を選択し、放電電流指令値IDOとして発電電動機制御盤11及びバッテリ制御盤13へと出力する。
このような制御により、バッテリ制御盤13では放電用回路が選択され、バッテリ8から放電電流指令値IDに応じた直流電流が放電される。また、発電電動機制御盤11において直流電流が交流電流に変換され、発電電動機9が電動機として機能してエンジン6の不足動力が補充される。
〔5−2.マグネット作業時制御部〕
図5にマグネット作業時制御部4での制御内容を表す制御ブロック図を示す。マグネット作業時制御部4は、ポンプトルク設定器41,発電電流設定器42,切換器43,電圧設定器44,減算器45,制御器46,最大充電電流設定器47a,最大放電電流設定器47b,リミッタ48a,48b,絶対値変換器49及び最小値選択器50a,50bを備えて構成される。
〔A.エンジン・油圧ポンプ制御〕
ポンプトルク設定器41は、アクセルダイヤル21の操作位置に応じて全ポンプの最大トルクTMAXを設定するものである。つまりここでは、前述のポンプトルク設定器33における制御内容と同様に、アクセルダイヤル21によって設定されるエンジン回転数に応じてエンジン6が出力しうる最大トルクを設定する。ここで設定された全ポンプの最大トルクTMAXは、エンジン制御器14及び電磁比例弁15へ入力されて、エンジン6及び各油圧ポンプ17a,17bの出力制御が実施される。
〔B.アクセルダイヤルに応じた発電制御〕
発電電流設定器42は、アクセルダイヤル21の操作位置に応じて発電設定電流値IGを設定する。発電設定電流値IGの値は、図4中にグラフで示すように、アクセルダイヤル21の操作位置に対応しているエンジン回転数が高回転であるほど大きく設定される。ここで設定された発電設定電流値IGは、切換器43へ入力される。
また、切換器43では、マグネット操作スイッチ23がON操作されている場合に、発電電流設定器42から入力された発電設定電流値IGを発電電動機制御盤11へと出力する。つまり、マグネットモードスイッチ22がON操作された状態であって、マグネット操作スイッチ23もON操作されている場合(すなわち、マグネット7が励磁されているとき)には、発電電動機9で発電された交流電流が、発電電動機制御盤11において発電設定電流値IGに応じた直流電流へと変換される。
これにより、アクセルダイヤル21の操作位置に応じた一定の電力がマグネット7へ供給されることになる。なお、マグネット操作スイッチ23がOFF操作された状態では、切換器43が発電電流設定器42からの入力を最小値選択器50aからの入力へと切り換えるようになっている。この最小値選択器50aについては後述する。
〔C.マグネット電圧の余裕・不足の算定〕
電圧設定器44は、マグネット7を励磁するための電圧として、所定の設定電圧ESを設定するものである。また、減算器45は、電圧設定器44に設定された設定電圧ESからマグネット電圧計16から入力された回路電圧Eを減算し、制御器46へ入力する。つまりここでは、回路電圧Eの余裕の大きさが算出されている。また、制御器46は、減算器45からの入力にPI制御演算等の信号処理を施すとともに、電圧値を電流値IRに変換して、各リミッタ48a,48bへ入力する。
リミッタ48aは、入力された電流値IRのうちの負の成分を抽出するフィルタを備えており、一方、リミッタ48bは、入力された電流値IRのうちの正の成分を抽出するフィルタを備えている。
ここで、制御器46から入力された電流値IRが負である場合には、回路電圧Eに余裕があることになる。これは、余裕分の電力を利用してバッテリ8へ充電できることを意味する。したがって、リミッタ48aからの出力は、回路電圧Eの余裕分に対応する。
一方、制御器46から入力された電流値IRが正である場合には、回路電圧Eが不足していることになる。これは、バッテリ8に蓄えられている電力を放電させて不足分の回路電圧Eを補充すべきであることを意味する。したがって、リミッタ48bからの出力は、回路電圧Eの不足分に対応する。
各リミッタ48a,48bからの出力は各々、最小値選択器50a,50bへと入力される。なお、リミッタ48aの出力は負の値であるため、演算の便宜上、絶対値変換器49を通してその出力の大きさのみが最小値選択器50aへ入力されている。
〔D.充電率に応じたバッテリの充電・放電制御〕
さらに、本マグネット作業時制御部4においても、通常時制御部3と同様に、充電率SOCに応じて発電電動機9及びバッテリ8の制御量が設定される。
まず、最大充電電流設定器47aは、充電率SOCに基づいて、バッテリ8へ供給される最大充電電流ICの大きさを設定する。ここでは、図5中のグラフに示すように、充電率SOCが低いときには、最大充電電流ICは大きく設定されるが、充電率SOCが予め設定された所定値c4以上のときには最大充電電流ICが小さく設定され、充電率SOCが100%のときに最大充電電流ICが0に設定される。つまり、バッテリ8が十分に充電されている場合には、必要以上に大きな電流値がバッテリ8側へ供給されない。ここで設定された最大充電電流ICは、最小値選択器50aへと入力される。
一方、最大放電電流設定器47bは、充電率SOCに基づいて、バッテリ8からマグネット7へ供給される最大放電電流IDの大きさを設定する。ここでは、図5中のグラフに示すように、充電率SOCが0%のときに最大放電電流IDが0に設定され、充電率SOCが増加するに連れて最大放電電流IDも大きく設定され、充電率が予め設定された所定値c5以上のときには最大放電電流IDの最大値がクリップされている。つまり、バッテリ8の残量が少ない場合には、放電量を抑制する。ここで設定された最大放電電流IDは、最小値選択器50bへと入力される。
最小値選択器50aは、絶対値変換器49を介して入力されたリミッタ48aの出力の絶対値|IR|と最大充電電流設定器47aから入力された最大充電電流ICとを比較して小さい方の値を選択し、充電電流指令値ICOとして切換器43及びバッテリ制御盤13へと出力する。
このような制御により、マグネットモードスイッチ22がOFF操作された状態では、発電電動機9においてエンジン6の余剰動力で発電された交流電流が、発電電動機制御盤11において充電電流指令値ICOに応じた直流電流へと変換される。また、バッテリ制御盤13では充電用回路が選択され、バッテリ8が充電される。
一方、最小値選択器50bは、リミッタ48bの出力IRと最大放電電流設定器47bから入力された放電電流指令値IDとを比較して小さい方の値を選択し、放電電流指令値IDOとしてバッテリ制御盤13へと出力する。
このような制御により、バッテリ制御盤13では放電用回路が選択され、バッテリ8から放電電流指令値IDに応じた直流電流が放電される。これにより、マグネット7側へ供給される電力が補充され、回路電圧Eが上昇する。
[作用・効果]
〔1.通常作業モード時〕
続いて、本制御装置による通常作業モード時の制御動作を説明する。
オペレータによりマグネットモードスイッチ22がOFF位置へ操作されると、コントローラ5において「通常作業モード」が選択され、通常時制御部3による制御が開始される。
通常時制御部3では、エンジン負荷算出部1において全油圧ポンプ17a,17bの負荷トルクTLが算出されるとともに、エンジン目標出力設定部2においてバッテリ8の充電率SOCに応じてエンジン6の駆動トルクTEが算出される。エンジン6は、ここで算出された駆動トルクTEを目標トルクとしてその出力が制御されることになる。一方、全ポンプの負荷トルクTLからエンジン6の駆動トルクTEが減算されて、エンジン6のトルクの余裕の大きさが要求トルクTRとして算出される。つまり、バッテリ8の充電率SOCに基づいて設定されたエンジン6の目標出力の大きさと、実際にエンジンに作用している負荷の大きさとが比較される。
ここで、エンジン6のトルクが不足している場合には、バッテリ8から直流電流が放電され、発電電動機9が電動機として機能してエンジン6の不足動力が補充される。また、エンジン6のトルクに余裕がある場合には、発電電動機9が発電機として機能し、エンジン6の余剰動力で発電された交流電流が直流電流へと変換され、バッテリ8が充電される。
このように、マグネット7の不使用時には、エンジン動力の過不足に応じてバッテリ8の電力が充電され、あるいは、エンジン6のパワーアシストがなされる。そのため、エンジン6の負荷を平滑化することができ、燃費を向上させることができる。また、エンジン6に対する負荷変動が穏やかになるため、エンジン騒音を低減させることができる。さらに、エンジン6からの黒煙の排出量を抑えることができる。
なお、ここでいうマグネット7の不使用時とは、アタッチメントとしてマグネット7がアーム26の先端に装着されている状態での不使用時だけでなく、マグネット7を取り外した(他のアタッチメントに交換した)状態の不使用時も含まれている。つまり、アタッチメントを交換した際であっても、発電電動機9で発電された電力をバッテリ8へ充電することができるとともに、その充電された電力をエンジン6の補助動力として再利用することが可能である。したがって、マグネット作業専用の作業機としてだけでなく、多仕様型の作業機としての汎用性を向上させることができる。
このように、本実施形態に係るマグネット作業機51の制御装置によれば、アタッチメントの種類や装着状態に関わらず、エネルギ効率を高めることができる。
〔2.マグネット作業モード時〕
次に、本制御装置によるマグネット作業モード時の制御動作を説明する。
オペレータによりマグネットモードスイッチ22がON位置へ操作されると、コントローラ5において「マグネット作業モード」が選択され、マグネット作業時制御部4による制御が開始される。
マグネット作業モード下において、マグネット操作スイッチ23がON操作されると、アクセルダイヤル21の操作位置に応じた一定の電力がマグネット7へ供給され、マグネット7が励磁される。このとき、マグネット電圧計16で検出される回路電圧Eが所定の設定電圧ESに満たない場合には、バッテリ8に蓄えられている電力が放電され、不足分の回路電圧Eが補充される。一方、所定の設定電圧ESよりも回路電圧Eが大きい場合には、余裕分の電力がバッテリ8へと充電される。
このように、マグネット7の使用時には、マグネット7における抵抗値変動に伴う出力変動がバッテリ8の電力によって均されるため、発電電動機9及びエンジン6の負荷を平滑化することができる。したがって、マグネット7の不使用時と同様に、燃費を向上させることができる。また、エンジン6に対する負荷変動が穏やかになるため、エンジン騒音を低減させることができる。さらに、エンジン6からの黒煙の排出量を抑えることができる。
また、発電電動機9での発電が一定でエンジン6に急激な負荷が加わらないので、マグネット7と他の油圧装置(例えば、ブームシリンダ25aやアームシリンダ26a等)とを同時に操作して連動させたとしても過負荷とならず、操作性を向上させることができる。
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、図4及び図5中に示されたグラフは、各々のパラメータの対応関係の一例を示すものである。したがって、これらの代わりに所望の関数を用いて各種設定を行う構成としてもよい。
また、上述の実施形態のパワートレーンは、エンジン6に対し、ポンプドライブ20a及び発電機ドライブ20bを介して発電電動機9及び各油圧ポンプ19a,19bが並列に接続されているが、本発明の適用対象はこれに限らず、あらゆるパラレル型のハイブリッド型パワートレーンに適用することができる。
なお、上述の実施形態では、通常作業モード及びマグネット作業モードの二種類の作業モードを備えたマグネット作業機51が示されているが、他の様々な作業モードを併せ持つ作業機にも適用が可能である。
なお、上述の実施形態における変換器37から出力される電流値IRが0である場合、すなわち、実際にエンジン6に作用している負荷トルクTLとエンジン6の制御目標となる駆動トルクTEとが等しい場合には、最小値選択器40a,40bから発電電動機制御盤11及びバッテリ制御盤13へと出力される充電電流指令値ICO及び放電電流指令値IDOが何れも0となる。
したがってこの場合には、発電電動機9が実質的には作動していない(発電量が0の状態で発電機として作動していると見なすこともでき、あるいは、充電量が0の状態で充電機として作動していると見なすこともできる)。なお、負荷トルクTLと駆動トルクTEとの差が大きいほど、発電電動機9の作動によって生成される電力又は動力も大きくなる。
同様に、上述の実施形態における制御器46から出力される電流値IRが0である場合、すなわち、マグネット電圧計16から入力された回路電圧Eと電圧設定器44に設定された設定電圧ESとが等しい場合には、最小値選択器50a,50bから切換器43,バッテリ制御盤13へと出力される充電電流指令値ICO及び放電電流指令値IDOが何れも0となる。
したがってこの場合においても、発電電動機9は実質的に作動していない(発電量が0の状態で発電機として作動していると見なすこともできる)。なお、回路電圧Eと設定電圧ESとの差が大きいほど、発電電動機9の作動によって生成される電力も大きくなる。
本発明の一実施形態としてのマグネット作業機の制御装置の全体構成を示す側面図である。 本制御装置の全体構成を示す模式図である。 本制御装置における処理タスクの選択機能を示す制御ブロック図である。 本制御装置における通常作業モード時の制御内容を説明するための制御ブロック図である。 本制御装置におけるマグネット作業モード時の制御内容を説明するための制御ブロック図である。
符号の説明
1 エンジン負荷算出部(エンジン負荷算出手段)
2 エンジン目標出力設定部(エンジン目標出力設定手段)
3 通常時制御部(通常時制御手段)
4 マグネット作業時制御部(マグネット作業時制御手段)
5 コントローラ(制御手段)
6 エンジン
7 リフティングマグネット(マグネット装置)
8 バッテリ
9 発電電動機
10 バッテリ電圧計(充電率検出手段)
11 発電電動機制御盤
12 マグネット制御盤
13 バッテリ制御盤
14 エンジン制御器
15 電磁比例弁
16 マグネット電圧計
17a,17b 斜板角センサ
18a,18b 圧力センサ
19a,19b 油圧ポンプ
20a ポンプドライブ
20b 発電機ドライブ
21 アクセルダイヤル
22 マグネットモードスイッチ
23 マグネット操作スイッチ
51 マグネット作業機

Claims (2)

  1. 作業機の駆動源としてのエンジンと、該作業機のアタッチメントとしての電動駆動式のマグネット装置と、該マグネット装置の駆動に係る電力を蓄電しうるバッテリとを有するマグネット作業機の制御装置であって、
    該エンジンの動力を該電力へと変換する発電機としての機能と、該電力を該動力へと変換する電動機としての機能とを併せ持ち、該エンジンと該マグネット装置との間に介装された発電電動機と、
    該バッテリの充電率を検出する充電率検出手段と、
    該発電電動機の作動状態及び該バッテリにおける充放電を制御する制御手段とを備え、
    該制御手段が、
    該エンジンへ作用する負荷を算出するエンジン負荷算出手段と、
    該充電率検出手段で検出された該充電率に基づいて、該エンジンの目標出力を設定するエンジン目標出力設定手段と、
    該マグネット装置の不使用時において、該エンジン負荷算出手段で算出された該負荷が該エンジン目標出力設定手段で設定された該エンジンの目標出力よりも大きい場合に、該発電電動機を電動機として作動させるとともに該発電電動機の動力を該エンジンへ供給し、該負荷が該エンジンの目標出力よりも小さい場合に、該発電電動機を発電機として作動させるとともに該発電電動機の該電力を該バッテリへ供給する通常時制御手段とを備えてなる
    ことを特徴とする、マグネット作業機の制御装置。
  2. 該制御手段が、
    該マグネット装置の使用時において、該充電率検出手段で検出された該充電率が予め設定された所定充電率よりも大きい場合に、該発電電動機を発電機として作動させるとともに該発電電動機の該電力及び該バッテリに充電された電力を該マグネット装置へ供給し、該充電率が該所定充電率よりも小さい場合に、該発電電動機を発電機として作動させるとともに該発電電動機の該電力を該バッテリ及び該マグネット装置へ供給するマグネット作業時制御手段をさらに備えてなる
    ことを特徴とする、請求項1記載のマグネット作業機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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