JP5376271B1 - コルセット用補助部材及びこれを用いたコルセット - Google Patents

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Abstract

【課題】背骨を痛めた患者が横になっても背骨を痛めること無く、安心して休養することが出来て、治療に要する期間を短縮することが可能なコルセット用補助部材1及びコルセット2を提供する。
【解決手段】コルセットの背面部に取り付けられ、背骨を痛めた患者の腰部背面に当接されるコルセット用補助部材1であって、前記患者の腰部背面に巻き付けられる腰部背面固定部10と、所定の厚みと柔軟性とを有し、上下方向に略長方形状であり、前記腰部背面固定部10の内側の左右方向の中央近傍から側端近傍までの部分に取り付けられ、前記患者の腰部背面の背骨側端近傍から左右方向の側端近傍までの部分に当接される左右一対の当接部11a、11bとを備えることを特徴とするコルセット用補助部材1を提供する。又、前記コルセット用補助部材1を取り付けたコルセット2を提供する。
【選択図】図6

Description

本発明は、コルセット用補助部材及びこれを用いたコルセットに関し、詳しくは、背骨を痛めた患者が横になっても背骨を痛めること無く、安心して休養することが出来て、治療に要する期間を短縮することが可能なコルセット用補助部材及びこれを用いたコルセットに関する。
コルセットとは、胸部から腰部までの体形を整えるために着用する婦人用下着を意味するが、医療、整形外科等においては、脊柱の固定、矯正等の目的で用いられる医療用補装具を意味する。この医療用補装具に対応するコルセットは、腰痛やぎっくり腰、ヘルニア等を患った患者の腹部から腰部までを固定し、その治療促進のために用いられている。従来より、このコルセットは、治療促進を向上させるために、多種多様の技術が存在する。
例えば、特開平6−235101号公報(特許文献)には、伸縮性生地の背当部の一側にメッシュ生地の脇面部と腹面部及び面フアスナー付き脇面部を一連に長く連設するとともに、背当部の他側にメッシュ生地の面フアスナー付き止着部を短く連設して、面フアスナー付き脇面部と面フアスナー付き止着部との引き締め止着位置を脇部に形成したことを特徴とするコルセツトが開示されている。これにより、コルセットの着用を容易にするとともに身体のウエスト部への適合、着用性、姿勢の矯正性能やプロポーションを効果的に向上し、さらに治療性能を向上しているとしている。
又、特開2003−61993号公報(特許文献)には、左右方向に延びるフロントベルト体と、同じく左右方向に延びるバックベルト体と、前記バックベルト体のための方向転換手段とを備えるベルト状コルセットが開示されている。この方向転換手段は、左右両側に各々設けられ、前記フロントベルト体の後面に前記バックベルト体の前面が重ね合され、かつ4つの両側部を各々自由端として互いに前記の2枚のベルト体が固着される。又、前記した2枚のベルト体はいずれも、少なくとも左右方向に伸縮性を有し、長手方向中央部を腰部等の身体の後面部にて当てがった状態で、伸長させた時に発生する収縮力に抗して前記フロントベルト体を身体に巻き、当該身体の前面部で、前記フロントベルト体の左右両片の端部同士を面ファスナーなどの着脱自在手段で互いに取着する。又、バックベルト体における左右両片を各々、前記フロントベルト体の左右両片と同様にして前方に伸長させる。これによって、発生した収縮力に抗して前記方向転換手段によって両体側部で後方に折り返し、当該バックベルト体における左右折返し両片の端部同士を、あるいは前記左右折返し両片の端部を各々別個に前記バックベルト本体の後面に面ファスナーなどの着脱自在手段で身体の後側部にて前記収縮力に抗して取着できるようになしたことを特徴とする。これにより、治療日数、例えばギックリ腰などの腰痛の治療に要する日数を短縮することが可能なコルセットを提供することができるとしている。
又、特開2004−209050号公報(特許文献)には、少なくとも一部分に伸縮部を含む帯状体からなり、患者の腰背部から腰腹部にかけて装着される腰部固定帯と、上記腰背部から上記腰腹部にかけて患者の骨盤傾斜角に沿ってほぼ平行に装着される骨盤固定帯とを備えることを特徴とする医療用コルセットが開示されている。これにより、腰部固定帯によって腹腔内圧を適度に上昇させつつ、骨盤固定帯によって骨盤全体をホールドするようにでき、その医療的作用はもとより、コルセットの体幹上部へのズレを解消でき、快適な装着感および外観性が得られるとしている。
又、実用新案登録第3111302号公報(特許文献)には、身体の腰部に当接する背当部と、身体の側面から前方に向かって巻き付け固定する巻付部とを備えたコルセットの前記背当部に用いるコルセット用補強部材が開示されている。このコルセット用補強部材は、身体の臀部から背部に向かって、順次曲がり強度が弱くなるように構成されていることを特徴とする。これにより、ユーザの体型に合致し、身体の臀部から背部にかけての湾曲度合い、曲がり具合に対応して腰部の適度な固定と動き易さを保持するとともに、装着感の優れたコルセット用補強部材、これを用いたコルセットを提供することができるとしている。
特開平6−235101号公報 特開2003−61993号公報 特開2004−209050号公報 実用新案登録第3111302号公報
しかしながら、上述した特許文献1−4に記載の技術では、使用条件によって効果にばらつきがあったり、十分な効果が得られなかったりする問題があった。特に、背骨を痛めた患者に最適なコルセットが無く、従来のコルセットでは、患者の背骨への圧迫が著しく、治療日数が長引くという問題があった。又、治療日数が長引くと、着用したコルセットと皮膚とが擦れて、皮膚がただれて二次的な問題が生じ、悪循環が生じた。
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、背骨を痛めた患者が横になっても背骨を痛めること無く、安心して休養することが出来て、治療に要する期間を短縮することが可能なコルセット用補助部材及びこれを用いたコルセットを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る新規なコルセット用補助部材及びこれを用いたコルセットを完成させた。
即ち、背骨を骨折した患者の腰部背面を覆うコルセットの背面部の内側に取り付けられ、当該患者の腰部背面に当接されるコルセット用補助部材であって、前記患者の腰部背面を覆う腰部背面固定部と、所定の厚みと柔軟性とを有し、上下方向に略長方形状であり、前記腰部背面固定部の内側の左右方向の中央を空けて、前記腰部背面固定部の内側の左右方向の中央近傍から側端近傍までの部分に取り付けられ、前記患者の腰部背面の背骨側端近傍から左右方向の側端近傍までの部分に当接される左右一対の当接部とを備え、前記左右一対の当接部の厚みは、5.0mm〜15.0mmの範囲内とされ、前記患者の腰部背面の背骨に対向する部分が、背骨長軸の上下方向にわたって丁度窪んだ構成となり、前記患者が本コルセット用補助部材を腰部背面に取り付けると、前記左右一対の当接部が、当該患者の腰部背面の背骨を避けて当該背骨の左右方向の両側面を当接し、当該背骨が圧迫されずに丁度浮き上がった状態となることを特徴とする。
又、コルセット用補助部材を前記背部の内側に取り付けたコルセットであって、前記背面部と、前記患者の腰部脇面を覆う左右一対の脇面部と、前記患者の腰部正面を覆う腹部とを備え、前記背面部の内側の左側端部が、左側の脇面部の外側の右側端部に取り付けられるとともに、前記背面部の内側の右側端部が、右側の脇面部の外側の左側端部に取り付けられて、前記背面部が、左右一対の脇面部の外側から取り付けられ、前記患者の腰部背面の背骨に対向する部分が、背骨長軸の上下方向にわたって丁度窪んだ構成となることを特徴とする。
本発明に係るコルセット用補助部材及びこれを用いたコルセットによれば、背骨を痛めた患者が横になっても背骨を痛めること無く、安心して休養することが出来て、治療に要する期間を短縮することが可能となる。
本発明に係るコルセット用補助部材の概略図である。 本発明に係るコルセット用補助部材を患者の腰部背面に当てた場合の補助部材と患者の背骨との関係を示す概略図である。 本発明に係るコルセットの概略図である。 本発明に係るコルセットを患者の腰部背面に当てた場合の補助部材と患者の背骨との関係を示す概略図である。 実施例のコルセット用補助部材及びコルセットの概略図である。 実施例のコルセット用補助部材及びコルセットを患者の腰部背面に着用した場合の概略図である。 比較例のコルセットの概略図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係るコルセット用補助部材及びこれを用いたコルセットの実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
<コルセット用補助部材>
図1は、本発明に係るコルセット用補助部材の概略図であり、図1Aは、本発明に係るコルセット用補助部材の内側を示す正面図であり、図1Bは、本発明に係るコルセット用補助部材の外側を示す背面図である。又、図1Cは、本発明に係るコルセット用補助部材の下側を示す底面図であり、図1Dは、図1AのA−A線断面図である。
図2は、本発明に係るコルセット用補助部材を患者の腰部背面に当てた場合の補助部材と患者の背骨との関係を示す概略図であり、図2Aは、本発明に係るコルセット用補助部材を患者の腰部背面に当てた場合の正面概略図であり、図2Bは、本発明に係るコルセット用補助部材を患者の腰部背面に当てた場合の底面概略図である。
本発明に係るコルセット用補助部材は、図1A、図1B、図1C、図1Dに示すように、コルセットの背面部に取り付けられ、背骨を痛めた患者の腰部背面に当接されるコルセット用補助部材1であって、前記患者の腰部背面に巻き付けられる腰部背面固定部10と、所定の厚みと柔軟性とを有し、上下方向に略長方形状であり、前記腰部背面固定部10の内側の左右方向の中央近傍から側端近傍までの部分に取り付けられ、前記患者の腰部背面の背骨側端近傍から左右方向の側端近傍までの部分に当接される左右一対の当接部11a、11bとを備えることを特徴とする。
これにより、背骨を痛めた患者が横になっても背骨を痛めること無く、安心して休養することが出来て、治療に要する期間を短縮することが可能となる。
即ち、本発明に係るコルセット用補助部材1では、患者の腰部背面の背骨に対向する部分が、上下方向に丁度窪んだ(陥没した)構成になっている。前記補助部材1を左右方向に切断した断面形状は、患者の腰部背面に対して平坦な凹形状となり、凹部の中央に患者の背骨が、丁度置かれる。そのため、背骨を痛めた患者が、前記補助部材を腰部背面に取り付けると、図2A、図2Bに示すように、左右一対の当接部11a、11bが、患者の腰部背面の背骨Sを避けて当該背骨Sの左右方向の両側面を当接し、当該背骨Sが圧迫されずに丁度浮き上がった状態となる。すると、患者が起立しても横になっても、背骨Sに負担がかからず、患者は、背骨Sを痛めることなく、安心して休養することが可能となる。その結果、患者の背骨Sの患部の治療を促進し、治療に要する期間を短縮することが可能となるのである。尚、本発明に係るコルセット用補助部材1を取り付けた患者は、畳やフローリング板に横になっても、背骨Sに負担がかからなくなる。
ここで、前記腰部背面固定部10の形状は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、患者の腰部の背面に対応するように、上方端部を上方向に漸近的に湾曲させた略正方形状が採用される。これにより、患者の腰部背面を適切に覆うことが可能となる。
又、前記腰部背面固定部10の材質は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、タオルケットのような生地、羊毛や木綿、麻の毛布のような生地、中綿の入ったキルティングのような生地、ポリウレタン等の弾力性と柔軟性に優れた合成樹脂、発泡樹脂、皮革のような生地等が採用される。
又、前記腰部背面固定部10の厚みは、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、1.0mm〜10.0mmの範囲内とされる。これにより、後述するコルセットの内側の左右方向の中央部に、嵩張ること無く装着することが可能となる。
又、前記腰部背面固定部10のサイズは、取り付けられる患者の身長や横幅に対応して適宜設計されるが、例えば、上下方向のサイズは、20cm〜40cmの範囲内とされ、左右方向のサイズは、20cm〜40cmの範囲内とされる。これにより、ほぼ全ての患者の腰部背面のサイズに共通して適用可能となる。
又、前記当接部11a、11bの形状は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、前記腰部背面固定部10の形状に対応して、上方端部を上方向に漸近的に湾曲させた略長方形状が採用される。これにより、左右一対の当接部11a、11bを、患者の腰部背面の背骨の両側面に十分に当接させることが可能となる。
又、前記当接部11a、11bの材質は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、柔軟性に優れるタオルケットのような生地や前記腰部背面固定部10の材質と同等の材質が採用される。
又、前記当接部11a、11bの厚みは、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、5.0mm〜15.0mmの範囲内とされる。これにより、左右一対の当接部11a、11bが、患者の腰部背面の背骨の両側面に当接することで、当該背骨を十分に浮かび上がらせて、負担を軽減させることが可能となる。
又、前記当接部11a、11bの厚みの、前記腰部背面固定部10の厚みに対する割合は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、1.5倍〜3.0倍の範囲内とされる。これにより、前記補助部材1を左右方向に切断した断面形状は、非常に平坦な凹形状となるため、患者の腰部背面を十分に当接するとともに、当該背骨を十分に浮かび上がらせることが可能となる。
又、前記当接部11a、11bの左右方向のサイズは、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、前記腰部背面固定部10の左右方向のサイズの5分の1〜3分の1の範囲内とされる。これにより、左右一対の当接部11a、11bを腰部背面固定部10の中央近傍から両側面までに取り付けると、当該腰部背面固定部10の中央部が丁度窪んで、患者の背骨を十分に浮かび上がらせ、患者が左右に動いても、当該背骨に負担がかからないようにすることが可能となる。
又、前記当接部11a、11bの上下方向のサイズは、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、前記腰部背面固定部10の上下方向のサイズと同等とされる。
又、前記当接部11a、11bの腰部背面固定部10の内面への固定方法は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、糸による縫合等が挙げられる。
又、前記当接部11a、11bの内面、つまり、患者の腰部背面と当接する当接面は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、患者の腰部背面に負担がかからない程度の滑り止め加工が施されると好ましい。これにより、患者の腰部背面に一度当接部11a、11bを当接させれば、滑り止め加工により、当該当接部11a、11bの位置ズレを確実に防止し、患者が動くことによる背骨への接触を防止して、患者への負担を軽減することが可能となる。
ここで、前記滑り止め加工は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、所定の太さの糸を所定方向に縫合して縫合跡の形状を滑り止め加工としたり、繊維の編目や織目の形状を滑り止め加工としたり、前記当接部11a、11bの内面にドット状に弾性体(例えば、液体シリコーンゴム等)を塗布して乾燥させ、このドット状の形状を滑り止め加工としたりすることが可能である。
又、前記補助部材1のコルセットへの取り付け方法は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無い。例えば、図1Bに示すように、前記補助部材1の外面の両側部に長方形状の一対の面ファスナー12a、12bを設け、後述するコルセットの内面の対応する位置に長方形状の一対の面ファスナーを設ける。両者を接合することで、前記補助部材1をコルセットへ着脱可能とする。前記面ファスナーのサイズは、前記補助部材1がコルセットから脱離しないのであれば、長方形状の全面であっても一面であっても良い。又、前記面ファスナーに代えてスナップボタン等の着脱手段でも構わない。
<コルセット>
図3は、本発明に係るコルセットの概略図であり、図3Aは、本発明に係るコルセットの内側を示す正面図であり、図3Bは、本発明に係るコルセット用補助部材の外側を示す背面図である。又、図4は、本発明に係るコルセットを患者の腰部背面に当てた場合の補助部材と患者の背骨との関係を示す概略図であり、図4Aは、図3AのA−A線断面図であり、図4Bは、本発明に係るコルセットを患者の腰部背面に当てた場合の底面概略図である。
本発明に係るコルセットは、上述した補助部材1を取り付けられたコルセットであれば、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無い。例えば、図3A、図3Bに示すように、コルセット2の内面の左右方向の中央近傍で、前記補助部材1の一対の面ファスナー12a、12bに対応する位置に長方形状の一対の面ファスナー20a、20bを設け、当該コルセット2の一対の面ファスナー20a、20bに、前記補助部材1の一対の面ファスナー12a、12bをそれぞれ接合することで、本発明に係るコルセットとなる。
前記コルセット2は、図3A、図3B、図4Aに示すように、患者の腰部脇面を覆う左右一対の脇面部21a、21bと、患者の腰部背面を覆う背面部22と、患者の腰部正面を覆う腹部23とを備え、左右方向の一端に対応する腹部23を覆って、一方(右側)の脇面部21aの外側の左側端部に所定数(例えば、3つ)のベルト部24を付設し、左右方向の他端に対応する他方(左側)の脇面部21bの外側の右側端部に、前記ベルト部24と着脱される止着部25を付設している。
ここで、前記面ファスナー20a、20b、脇面部21a、21b、背面部22、腹部23、ベルト部24、止着部25は、それぞれ縫合により縫着される。
更に、前記コルセット2は、前記背面部22の内側の左側端部が、左側の脇面部21aの外側の右側端部に取り付けられるとともに、前記背面部22の内側の右側端部が、右側の脇面部21bの外側の左側端部に取り付けられて、前記背面部22が、左右一対の脇面部21a、21bの外側から装着されている。
これにより、本発明に係るコルセット2は、前記補助部材1と同様に、図4Bに示すように、患者の腰部背面の背骨Sに対向する部分が、上下方向に丁度窪んだ構成となり、前記コルセット2を左右方向に切断した断面形状は、患者の腰部背面に対して平坦な凹形状となる。つまり、前記コルセット2の凹部の中央に患者の背骨Sが、丁度置かれる。そのため、前記補助部材1と同様に、患者の背骨Sへの圧迫を解消するため、背骨Sに負担がかからず、患者は安心して休養することが可能となるのである。
又、本発明に係るコルセット2では、左右一対の脇面部21a、21bを紐で締結するのではなく、前記背面部22を介して当該脇面部21a、21bを連設しているため、前記紐が患者の背骨に当たることが無い。そのため、更に背骨にかかる負担を軽減することが可能となる。
ここで、前記背面部22の左右方向のサイズは、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、図3、図4に示すように、前記補助部材1の断面形状の凹部の左右方向のサイズと同等のサイズであると好ましい。これにより、患者の背面に補助部材1を当てた状態でコルセット2を巻き付けても、患者の背骨が収まる補助部材1の断面形状の凹部とコルセット2の断面形状の凹部とが対応するため、患者の背骨への圧迫が殆どかからず、背骨への負担を軽減することが可能となる。
又、前記背面部22の材質は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、通気性と柔軟性の優れるメッシュ織り生地や伸縮自在の合成樹脂織布等の生地が採用される。又、左右一対の脇面部21a、21b、腹部23の材質も同様である。
又、前記ベルト部24、止着部25の着脱形態は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、前記ベルト部24の内側の一面に面ファスナーを設けるとともに、前記止着部25の外側の一面に面ファスナーを設け、当該ベルト部24の面ファスナーと当該止着部25の面ファスナーとを接合したり離脱したりすることで、両者が着脱される。これにより、従来のベルト方式による着脱形態と比較して、患者が、面ファスナーの止着位置により、コルセット2の引き締め具合を適宜調整することが出来るため、患者の感覚に対応したコルセット2の着用形態を実現することが可能となる。
又、前記左右一対の脇面部21a、21bの上端部は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、下方向に適度に切り込みを入れて凹湾曲形状としている。これにより、患者が前記コルセット2を装着したとしても、両脇に存在する左右一対の腕を円滑に動かすことが可能となる。
又、前記左右一対の脇面部21a、21bには、補強するために、適宜、上下方向に縦長の補強片(補強バネ)を付設しても構わない。前記補強片は、例えば、合成樹脂や皮革等で構成される。
<実施例、比較例等>
以下、実施例、比較例等によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
<実施例>
図5は、実施例のコルセット用補助部材及びコルセットの概略図であり、図5Aは、実施例のコルセット用補助部材及びコルセットの内側を示す正面図であり、図5Bは、実施例のコルセットの外側を示す背面図である。
実施例のコルセット用補助部材1は、図5Aに示すように、厚さが5.0mmのタオルケットの生地を、上下方向のサイズが30cm、左右方向のサイズが28cmの略正方形状に切断し、腰部背面固定部10とした。又、前記タオルケットの生地を、上下方向のサイズが30cm、左右方向のサイズが8cmの略長方形状に切断し、この略長方形状を2つ作製して、それぞれ左右一対の当接部11a、11bとした。
次に、前記腰部背面固定部10の内側の中央を空けて、左右一対の当接部11a、11bを相互に9cmの間隔を開くように上下方向に平行に配置し、当該腰部背面固定部10と左右一対の当接部11a、11bとを縫合した。更に、市販の雄型の面ファスナー12a、12bを、前記腰部背面固定部10の外側の中央近傍の四隅に固定・縫合して、実施例のコルセット用補助部材1を完成させた。
又、実施例のコルセット2は、市販のコルセット(川村義肢株式会社製)の構成部材である左右一対の脇面部21a、21bと背面部22とを分解し、図5A、図5Bに示すように、背面部22の内側の左側端部を、左側の脇面部21aの外側の右側端部に縫合するとともに、前記背面部22の内側の右側端部を、右側の脇面部21bの外側の左側端部に縫合して、前記背面部22を左右一対の脇面部21a、21bの外側から固定した。
又、市販の雌型の面ファスナー20a、20bを、コルセット2の内側の中央近傍の四隅に対応する、右側の脇面部21aの内側の右側端部と、左側の脇面部21bの内側の左側端部とにそれぞれ固定・縫合した。
更に、前記コルセット2の腹部23を覆って、右側の脇面部21aの外側の左側端部に付設されたベルト部24の内側に、市販の雄型の面ファスナーを取り付けるとともに、左側の脇面部21bの外側の右側端部に付設された止着部25の外側に、市販の雌型の面ファスナーを取り付けた。これにより、実施例のコルセット2を完成させた。
そして、図5Aに示すように、前記補助部材1の外側の面ファスナー12a、12bを前記コルセット1の内側の面ファスナー20a、20bに合わせて、当該補助部材1をコルセット2に取り付けた。
図6は、実施例のコルセット用補助部材及びコルセットを患者の腰部背面に着用した場合の概略図である。
図6に示すように、患者が、実施例のコルセット1の背面部22を、実施例の補助部材1を介して腰部背面に当てて、腹部23、右側の脇面部21aを右側の脇面に引き回すとともに、左側の脇面部21bを左側の脇面に引き回し、両者を引き締める。そして、患者は、右側の脇面部21aのベルト部24の面ファスナーを左側の脇面部21bの止着部25の面ファスナーにより止着することで、実施例のコルセット2を容易に着用することが出来る。
ここで、実施例の補助部材1及びコルセット2の背面部22は、患者の背骨を避けるように外側に凹部を形成していることから、実施例のコルセット2を着用した患者が、歩行したり横に寝そべったりしても、背骨が圧迫されることが無い。そのため、患者は、背骨の患部を必要以上に痛めること無く、快適に過ごすことが可能となる。
特に、実施例のコルセット2を着用した患者がベッドに横になっても、背骨が圧迫されないため、患者は、痛みを伴わずに安心して休養することが可能となる。
ここで、背骨を骨折した患者(男性、年齢70代)に実施例のコルセット2を着用して休養させたところ、背骨の骨折の治療に要する期間は1週間で済んだ。
<比較例>
図7は、比較例のコルセットの概略図であり、図7Aは、比較例のコルセットの内側を示す正面図であり、図7Bは、比較例のコルセットの外側を示す背面図である。又、図7Cは、比較例のコルセットを患者の腰部背面に着用した場合の概略図である。
比較例のコルセット3は、従来技術に対応し、市販のコルセット(川村義肢株式会社製)をそのまま利用した。比較例のコルセット3では、左右一対の脇面部31a、31bが、所定の紐30で締結されており、背面部32が内側から固定されている。この紐30は、左右一対の脇面部31a、31bにそれぞれ設けられた通し金具を介して結ばれている。又、比較例のコルセット3では、腹部33を覆うベルト部34が、輪状の金具の止着部35を介して締結されるように構成されている。
図7Cに示すように、患者が、比較例のコルセット3を着用したところ、腰部背面に、丁度、紐30のつなぎ目や紐30の結び目が対向するため、当該コルセット3を着用した患者が、歩行したり横になったりすると、紐30のつなぎ目や紐30の結び目が突起物として患者の背骨に当たり、患者に激痛が走ることになる。又、左右一対の脇面部31a、31bの通し金具や止着部35の金具も突起物として患者に当接し、患者は不快を感じることになる。
特に、比較例のコルセット3を着用した患者がベッドに横になると、自己の体重により、紐30の突起物は背骨へ大きく圧迫し、患者は、著しい痛みを感じることになる。そのため、患者は、大きく痛みを伴いながら休養することになる。
尚、比較例のコルセット3と患者の腰部背面との間にタオルケット等の緩衝材を敷く方法も考えられるが、上述した突起物を前記緩衝材で和らげるためには、相当の厚みの緩衝材が必要となり、コルセット3全体として嵩張ってしまうという問題が生じる。又、通常のタオルケット等の緩衝材では、患者の動きに応じて位置ズレを起こしてしまうという問題が生じる。
ここで、背骨を骨折した患者(男性、年齢70代)に比較例のコルセット3を着用して休養させたところ、背骨への痛みが激しいことから、ゆっくり休養出来ず、背骨の骨折の治療に要する期間は3週間ぐらいかかった。他の患者であれば、腰部背面の皮膚がただれた例もある。
従って、実施例のコルセット用補助部材1及びコルセット2は、背骨を痛めた患者が横になっても背骨を痛めること無く、安心して休養することが出来て、治療に要する期間を短縮することが出来るのである。
このように、本発明に係るコルセット用補助部材は、コルセットの背面部に取り付けられ、背骨を痛めた患者の腰部背面に当接されるコルセット用補助部材1であって、前記患者の腰部背面に巻き付けられる腰部背面固定部10と、所定の厚みと柔軟性とを有し、上下方向に略長方形状であり、前記腰部背面固定部10の内側の左右方向の中央近傍から側端近傍までの部分に取り付けられ、前記患者の腰部背面の背骨側端近傍から左右方向の側端近傍までの部分に当接される左右一対の当接部11a、11bとを備えることを特徴とする。
又、本発明に係るコルセット2は、前記補助部材1が取り付けられ、前記背面部22の内側の左側端部が、左側の脇面部21aの外側の右側端部に取り付けられるとともに、前記背面部22の内側の右側端部が、右側の脇面部21bの外側の左側端部に取り付けられて、前記背面部22が、左右一対の脇面部21a、21bの外側から取り付けられることを特徴とする。
これにより、背骨を痛めた患者が横になっても背骨を痛めること無く、安心して休養することが出来て、治療に要する期間を短縮することが可能となる。
以上のように、本発明に係るコルセット用補助部材及びこれを用いたコルセットは、医療、整形外科等の分野に好適であり、背骨を痛めた患者が横になっても背骨を痛めること無く、安心して休養することが出来て、治療に要する期間を短縮することが可能なコルセット用補助部材及びこれを用いたコルセットとして有効である。
1 コルセット用補助部材
10 腰部背面固定部
11a、11b 当接部
12a、12b 面ファスナー
2 コルセット
20a、20b 面ファスナー
21a、21b 脇面部
22 背面部
23 腹部
24 ベルト部
25 止着部

Claims (2)

  1. 背骨を骨折した患者の腰部背面を覆うコルセットの背面部の内側に取り付けられ、当該患者の腰部背面に当接されるコルセット用補助部材であって、
    前記患者の腰部背面を覆う腰部背面固定部と、
    所定の厚みと柔軟性とを有し、上下方向に略長方形状であり、前記腰部背面固定部の内側の左右方向の中央を空けて、前記腰部背面固定部の内側の左右方向の中央近傍から側端近傍までの部分に取り付けられ、前記患者の腰部背面の背骨側端近傍から左右方向の側端近傍までの部分に当接される左右一対の当接部と
    を備え
    前記左右一対の当接部の厚みは、5.0mm〜15.0mmの範囲内とされ、
    前記患者の腰部背面の背骨に対向する部分が、背骨長軸の上下方向にわたって丁度窪んだ構成となり、
    前記患者が本コルセット用補助部材を腰部背面に取り付けると、前記左右一対の当接部が、当該患者の腰部背面の背骨を避けて当該背骨の左右方向の両側面を当接し、当該背骨が圧迫されずに丁度浮き上がった状態となる
    ことを特徴とするコルセット用補助部材。
  2. 請求項1に記載のコルセット用補助部材を前記背部の内側に取り付けたコルセットであって、
    前記背面部と、前記患者の腰部脇面を覆う左右一対の脇面部と、前記患者の腰部正面を覆う腹部とを備え、
    前記背面部の内側の左側端部が、左側の脇面部の外側の右側端部に取り付けられるとともに、前記背面部の内側の右側端部が、右側の脇面部の外側の左側端部に取り付けられて、前記背面部が、左右一対の脇面部の外側から取り付けられ、前記患者の腰部背面の背骨に対向する部分が、背骨長軸の上下方向にわたって丁度窪んだ構成となることを特徴とするコルセット。
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