JP5374591B2 - リップタイプシール - Google Patents

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Description

本発明は、密封装置の一種であるリップタイプシールに関するものである。本発明のリップタイプシールは例えば、自動車等車両用ウォーターポンプ(W/P)向けシャフトシールとして用いられ、または家電用または軽負荷な工業用W/P向けシャフトシール等として用いられる。
従来から図10に示すように、ハウジング72の軸孔72a内周に装着されて、前記軸孔72aに挿通した軸74の周面に摺動自在に密接することにより、機内の密封流体が大気側へ漏洩するのを抑制するリップタイプシール81が知られており、このリップタイプシール81は、密封流体側Aに配置されるゴム状弾性体製の第一シールリップ82と、大気側Bに配置される樹脂製の第二シールリップ83とを有している(特許文献1参照)。
上記従来のリップタイプシール81は、複数のシールリップ82,83を有してそれぞれがシール作用を奏することから、優れたシール効果を発揮することが可能とされているが、以下の点で不都合を生じている。
すなわち、近年の環境問題におけるリサイクル上の要請から、リップタイプシールの各構成部品は材質上の仕分けをしたうえで処分することが求められるところ、上記従来のリップタイプシール81では、ゴム状弾性体製の第一シールリップ82が金属製の補強環84に加硫接着され、両者82,84が一体の加硫成形品として成形されている。したがって両者82,84を処分時に容易に分離・分別することができず、よって上記リサイクル上の要請に応えることができない。
そこで、本願出願人は先に図11に示すように、密封流体側Aに配置される第一シールリップ93を設けたゴム状弾性体製の第一リップシール部材92と、大気側Bに配置される第二シールリップ95を設けた樹脂製の第二リップシール部材94と、両リップシール部材92,94を軸方向両側から挟み込む二つの金属製のケース96,97とを有し、これらの四部品を非接着で組み立てる構造のリップタイプシール91を提案しており(特許文献2参照)、この先行技術によれば、各部品が非接着であることから各部品を容易に分離・分別することができ、よって上記リサイクル上の要請に応えることが可能とされている。しかしながらこの先行技術にはなお、以下の点で改良の余地がある。
(1)構成部品相互の組み付け保持性
すなわち、上記リップタイプシール91において、二つのケース96,97はそれぞれ両リップシール部材92,94を軸方向両側から挟み込むための環状の平面部96a,97aを有してこの平面部96a,97aに筒状部96b,97bを一体成形したものとされ、筒状部96b,97bは、密封流体側Aのケース96では第一リップシール部材92の円筒部92aの内周側に嵌合され、大気側Bのケース97では第一リップシール部材92の円筒部92aに設けた差し込み穴92bに圧入固定されている。したがって各部品はこれらの嵌合や圧入に伴う嵌合代や圧入代の設定により組み立て状態に保持されるが、各部品が軸方向に力を受けた場合、各部品間には部品相互の軸方向の分離を防止するための係合構造が特に設けられているわけではない。したがってハウジング72の軸孔72a内周に装着された状態のリップタイプシール91を取り外そうとして密封流体側Aのケース96を軸方向(矢印C方向)に引っ張ると、このケース96のみが引き抜かれて他の部品は装着されたままの状態で残ってしまうことがあり(或いはケース96と第一リップシール部材92のみが引き抜かれ、第二リップシール部材94と大気側Bのケース97が残ることもある)、これは部品同士の組み付け保持力が摩擦力のみに依存しているからに他ならない。
(2)装着作業性
また、上記リップタイプシール91において、二つのケース96,97は互いの軸方向間隔を規定する構造を特に有していない。また両者の間に挟まれるゴム状弾性体製の第一リップシール部材92は軸方向に圧縮された状態で使用されないと十分なシール作用を発揮せず、すなわち樹脂製の第二リップシール部材94や大気側Bのケース97との間から密封流体の漏れが発生する懸念がある。したがって上記リップタイプシール91を装着する際には、ハウジング72の軸孔72a内周に設けた段差部98に当該リップタイプシール91を突き当てて軸方向の圧縮荷重を加えながらスナップリング99を用いて装着しており、これにより当該リップタイプシール91はその全体が段差部98とスナップリング99との間で軸方向に圧縮された状態で装着される。しかしながらこのように軸方向の圧縮荷重を加えながらスナップリング99を用いて装着する作業は、きわめて煩雑であると云う不都合がある。
また、第一リップシール部材92の円筒部92aに、大気側Bに開口する環状の差し込み穴92bが設けられているために、円筒部92aにおける差し込み穴92bよりも外周側の部位は、その大気側端部92cが円筒状のままで終端した形状とされている。したがって第一リップシール部材92をハウジング72の軸孔72a内周に挿入するときに、大気側端部92cが軸孔72a内周面と擦ることから、この大気側端部92cにめくれが生じることがある。
更にまた、上記図10に示したゴム状弾性体製のシールリップ82を金属製の補強環84に加硫接着した接着タイプのリップシールにおいては、耐発泡性の問題も指摘される。すなわち、近年におけるエンジンの高速・高温化に伴い、エンジンを冷却する水ポンプの冷却水も高温高圧化の傾向となっており、シール部雰囲気も過酷化している。このような使用条件のもと上記接着タイプのリップシールでは、ゴム状弾性体製のシールリップ82と金属製の補強環84とが接着されているため、高負荷条件で使用された場合、シールリップ82に発泡現象が発生することがあり、これが密封性能を低下させる要因となっている。
特開平10−318377号公報 WO2004/076894A1公報
本発明は以上の点に鑑みて、リップタイプシールの構成部品を材質ごとに容易に分離・分別することができ、もってリサイクル上の要請に応えることが可能であるとともに、構成部品相互の組み付け保持性が良好で、装着作業性も良好なリップタイプシールを提供することを目的とする。また併せて、耐発泡性が良好で密封性能を安定化させることができるリップタイプシールを提供することを目的とする。また併せて、ゴム状弾性体製の第一リップシール部材のカートリッジに対する組み付け性が良好で、第一リップシール部材のシールリップの真円度や同軸度を確保することができ、もってこの点からも密封性能を安定化させることができるリップタイプシールを提供することを目的とする。また併せて、リップタイプシールの構成部品が円周方向に相対変位するのを防止することができ、もってこの点からも部品相互の組み付け保持性が良好で、密封性能を安定化させることができるリップタイプシールを提供することを目的とする。また併せて、リップタイプシールの構成部品である樹脂製の第二リップシール部材が軸挿入時、軸に引きずられてケースおよびバックアップリング間から径方向内方へ抜け出ようとするのを有効に阻止することができるリップタイプシールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のリップタイプシールは、ハウジングの軸孔内周に装着されて軸の周面に摺動自在に密接することにより機内の密封流体が大気側へ漏洩するのを抑制するリップタイプシールであって、前記軸孔内周に嵌合されるカートリッジと、前記カートリッジに非接着で嵌合されたゴム状弾性体製の第一リップシール部材と、前記第一リップシール部材に非接着で嵌合されたケースと、前記ケースにカシメ保持された樹脂製の第二リップシール部材およびこれを支持するバックアップリングと、前記第一リップシール部材の密封流体側で前記カートリッジに嵌合されたアダプタとを有し、前記カートリッジは、筒状部の大気側端部に内向きのフランジ部を一体に有し、前記第一リップシール部材は、前記カートリッジの筒状部の内周側に嵌合された円筒部と、前記円筒部の密封流体側端部に設けられた径方向部と、前記径方向部の内周端部に設けられたシールリップとを一体に有し、前記ケースは、前記第一リップシール部材の円筒部の内周側であって前記径方向部およびカートリッジのフランジ部の間に嵌合された筒状部と、前記径方向部に接するように前記筒状部の密封流体側端部に設けられた第一フランジ部と、前記カートリッジのフランジ部に接するように前記筒状部の大気側端部に設けられた第二フランジ部とを一体に有し、前記第一および第二フランジ部の間に前記第二リップシール部材およびバックアップリングをカシメ保持し、前記バックアップリングは、前記ケースの第一フランジ部との間に前記第二リップシール部材を挟み込むフランジ部を有し、前記アダプタは、前記第一リップシール部材の密封流体側で前記カートリッジに嵌合されることにより前記第一リップシール部材を前記カートリッジから抜け止めし、前記ケースにおける第一フランジ部に円周上一部の凸部が設けられ、前記凸部が前記樹脂製の第二リップシール部材と係合することにより前記樹脂製の第二リップシール部材が前記ケースに対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされ、更に、前記バックアップリングにおけるフランジ部に円周上一部の突起部が設けられ、前記突起部が前記樹脂製の第二リップシール部材と係合することにより前記樹脂製の第二リップシール部材が前記バックアップリングに対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされることを特徴とするものである。
上記構成を有する本発明のリップタイプシールは、ハウジングの軸孔内周に装着されて軸の周面に摺動自在に密接することにより機内の密封流体が大気側へ漏洩するのを抑制するものであって、その構成部品として、カートリッジ、ゴム状弾性体製の第一リップシール部材、ケース、樹脂製の第二リップシール部材、バックアップリングおよびアダプタの六部品を有し、このうちゴム状弾性体製の第一リップシール部材はカートリッジに非接着で嵌合され、ケースは第一リップシール部材に非接着で嵌合され、樹脂製の第二リップシール部材およびバックアップリングはケースにカシメ保持され、アダプタはカートリッジに嵌合(金属同士の嵌合)されている。したがって、六部品が互いに接着されることなく非接着で組み立てられていることから、シール分解時に各部品を容易に分離・分別することが可能とされている。
また、第二リップシール部材およびバックアップリングはケースにカシメ保持されているので、この三部品は非接着であっても互いに強固に組み付けられ、軸方向に相対変位することがない。ケースはその密封流体側の第一フランジ部が第一リップシール部材の径方向部に接するように配置されるとともに大気側の第二フランジ部がカートリッジのフランジ部に接するように配置されているので、このカートリッジ、ケースおよび第一リップシール部材は互いに軸方向に正確に位置決めされる。第一リップシール部材の密封流体側でカートリッジにはアダプタが嵌合されているので、第一リップシール部材がカートリッジから軸方向に抜けることがない。したがって、六部品のすべてが互いに連関して強固に組み付けられていることから、部品同士の組み付け保持力を増大することが可能とされている。
また、上記構成を有する本発明のリップタイプシールにおいては、当該シールをハウジングに装着する際にすでに六部品がカシメおよび嵌合により一体化されており、即使用可能な状態に組み付けが完了している。したがって、上記従来の非接着タイプのリップシールの装着工程において必要とされたような、軸方向の組み付け長さ精度を維持するための調整工程等を省略することが可能とされている。
また、ゴム状弾性体製の第一リップシール部材はカートリッジに非接着で嵌合され、ケースは第一リップシール部材に非接着で嵌合されているので、当該リップタイプシールは、金属(カートリッジまたはケース)にゴム状弾性体(第一リップシール部材)を加硫接着すると云う構成を有していない。したがって、当該リップタイプシールが高負荷条件で使用されてもゴム状弾性体に接着構造特有の発泡現象が発生することがない。
尚、当該リップタイプシールの組み立て手順としては、樹脂製の第二リップシール部材およびバックアップリングをケースでカシメ固定し、これにゴム状弾性体製の第一リップシール部材を被せたのち、カートリッジに挿入する工程となるが、挿入に際してゴム状弾性体製の第一リップシール部材が大きく変形するようなことがあると、そのシールリップ先端の真円度や同軸度が悪化することが懸念される。そこで本発明では、挿入に際して第一リップシール部材をあまり変形させず、第一リップシール部材の密封流体側にアダプタを嵌合することにより、第一リップシール部材をカートリッジから抜け止めする構成とした。
したがって、アダプタの機能は、第一リップシール部材をあまり変形させずにカートリッジから抜け止めすることにあるので、アダプタはこれを第一リップシール部材にあまり押し付けないほうが良い(アダプタを第一リップシール部材に強く押し付けると、これにより第一リップシール部材が変形してシールリップ先端の真円度や同軸度が悪化することが懸念されるため)。また、第一リップシール部材の密封流体による膨潤等により軸方向への変形が考えられる場合には、第一リップシール部材とアダプタとの間に初期的な軸方向隙間を設定するようにしても良い。尚、シールリップの真円度や同軸度を維持できる範囲であれば、アダプタを第一リップシール部材に押し付けても構わず、これにより第一リップシール部材の軸に対する共回りを抑制する構成の一部とすることが可能となる。また、互いに当接する第一リップシール部材またはアダプタに突起を付けるようにしても良く、このように突起を付けると、共回り抑制効果を高めることが可能となる。
更にまた、上記した部品同士の組み付け保持力の増大は主に、部品同士が軸方向に相対変位しないようにするものであるが、このほか部品同士が円周方向に相対変位しないように対応を求められることがある。また比較例として図12に示すように、リップタイプシール1の内周に軸方向一方の大気側Bから軸74を挿入するとき(矢印C)、樹脂製の第二リップシール部材41が軸74に引きずられて径方向内方へ変位し(矢印D)、その先端でゴム状弾性体製の第一リップシール部材21を押し上げ(矢印E)、シール機能を低下させることが懸念される。そこで本発明では、ケースにおける第一フランジ部に円周上一部の凸部を設け、この凸部が樹脂製の第二リップシール部材と係合することにより樹脂製の第二リップシール部材がケースに対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされ、更にバックアップリングにおけるフランジ部に円周上一部の突起部を設け、この突起部が同じく樹脂製の第二リップシール部材と係合することにより樹脂製の第二リップシール部材がバックアップリングに対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされる構成とした。ケースの第一フランジ部は樹脂製の第二リップシール部材の密封流体側に配置されるとともにバックアップリングのフランジ部は樹脂製の第二リップシール部材の大気側に配置されるので、この両者は樹脂製の第二リップシール部材を軸方向両側から挟み込む位置にあり、このような両者にそれぞれ凸部または突起部が設けられてこれらが樹脂製の第二リップシール部材に食い込むために、第二リップシール部材を強固に保持することが可能とされている。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明においては上記したようにリップタイプシールが、カートリッジ、ゴム状弾性体製の第一リップシール部材、ケース、樹脂製の第二リップシール部材、バックアップリングおよびアダプタよりなる六部品を有し、このうち第一リップシール部材はカートリッジに非接着で嵌合され、ケースは第一リップシール部材に非接着で嵌合され、第二リップシール部材およびバックアップリングはケースにカシメ保持され、アダプタはカートリッジに嵌合されているために、シール分解時に各部品を容易に分離・分別することが可能とされている。したがって、リップタイプシールの構成部品を材質上の仕分けをしたうえで処分すると云うリサイクル上の要請に応えることができる。
また、第二リップシール部材およびバックアップリングはケースにカシメ保持されているので、この三部品は非接着であっても互いに強固に組み付けられている。ケースはその密封流体側の第一フランジ部が第一リップシール部材の径方向部に接するように配置されるとともに大気側の第二フランジ部がカートリッジのフランジ部に接するように配置されているので、カートリッジ、ケースおよび第一リップシール部材は互いに軸方向に正確に位置決めされる。第一リップシール部材の密封流体側でカートリッジにはアダプタが嵌合されているので、第一リップシール部材がカートリッジから軸方向に抜けることがない。したがって六部品のすべてが互いに連関して強固に組み付けられていることから、部品同士の組み付け保持力を増大することが可能とされている。したがって、上記先行技術のようにハウジングからリップタイプシールを取り外す際に一部の部品のみが引き抜かれると云った不都合が生じるのを防止することができる。
また、リップタイプシールをハウジングに装着する際にすでに六部品が完全に組み立てられているので、従来の非接着リップシールの装着工程において必要とされたような、軸方向の組み付け長さ精度を維持するための調整工程等を省略することができる。
また、金属(カートリッジまたはケース)にゴム状弾性体(第一リップシール部材)を加硫接着すると云う構成を有していないので、リップタイプシールが高負荷条件で使用されてもゴム状弾性体に発泡現象が発生することがない。したがって、リップタイプシールの耐発泡性を向上させ、密封性能を安定化させることができる。
また、ゴム状弾性体製の第一リップシール部材をカートリッジに挿入する際に第一リップシール部材をあまり変形させず、第一リップシール部材の密封流体側にアダプタを嵌合することによって第一リップシール部材をカートリッジから抜け止めする構成としたために、第一リップシール部材があまり変形しない結果として、第一リップシール部材のシールリップの真円度や同軸度を確保することができる。したがって、第一リップシール部材のシールリップによる密封性能を安定化させることができる。
更にまた、ケースにおける第一フランジ部に円周上一部の凸部を設け、この凸部が樹脂製の第二リップシール部材と係合することにより樹脂製の第二リップシール部材がケースに対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされ、更にバックアップリングにおけるフランジ部に円周上一部の突起部を設け、この突起部が同じく樹脂製の第二リップシール部材と係合することにより樹脂製の第二リップシール部材がバックアップリングに対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされる構成とされているために、この凸部および突起部によって第二リップシール部材を強固に保持することが可能とされている。したがって構成部品が相対回転したり、あるいは樹脂製の第二リップシール部材が軸挿入時、軸に引きずられてケースおよびバックアップリング間から径方向内方へ抜け出ようとしたりするのを有効に防止することができ、密封性能を安定化させることができる。
本発明の第一実施例に係るリップタイプシールを装着するウォーターポンプの断面図 同リップタイプシールの要部断面図 同リップタイプシールにおけるバックアップリングの一部斜視図 本発明の第二実施例に係るリップタイプシールの要部断面図 本発明の第三実施例に係るリップタイプシールの要部断面図 本発明の第四実施例に係るリップタイプシールの要部断面図 本発明の第五実施例に係るリップタイプシールの要部断面図 本発明の第六実施例に係るリップタイプシールの要部断面図 本発明の第七実施例に係るリップタイプシールの要部断面図 従来例に係るリップシールの半裁断面図 他の従来例に係るリップシールの半裁断面図 比較例に係るリップシールの軸挿入時における不都合発生状態を示す半裁断面図
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
第一実施例・・・
図1は、本発明の実施例に係るリップタイプシール1を装着するウォーターポンプ71の全体図を示しており、すなわちハウジング(ケーシング)72にベアリング73を介して回転可能に支持された軸(回転軸)74の一端にプーリー75が固定されるとともに他端にインペラー76が固定されており、プーリー75に駆動トルクが伝達されるとインペラー76が回転して冷却水を圧送する。リップタイプシール1は、ハウジング72の軸孔内周に装着されて軸74の周面に摺動自在に密接することにより機内の密封流体(冷却水)が大気側(ベアリング側)へ漏洩するのを抑制する。
図2は、当該第一実施例に係るリップタイプシール1の要部断面を示しており、当該リップタイプシール1は以下のように構成されている。図の右側が密封流体側A、図の左側が大気側Bである。
すなわち当該リップタイプシール1は、ハウジング72の軸孔内周に装着されて軸74の周面に摺動自在に密接するものであって、密封流体側Aに配置されるゴム状弾性体製のシールリップ24と、大気側Bに配置される樹脂製のシールリップ43とを有して二段のリップ構造とされている。
また、当該リップタイプシール1はその構成部品として、ハウジング72の軸孔内周に嵌合されるカートリッジ11と、このカートリッジ11に非接着で嵌合保持されたゴム状弾性体製の第一リップシール部材21と、第一リップシール部材21に非接着で嵌合保持されたケース31と、ケース31にカシメ保持された樹脂製の第二リップシール部材41と、同じくケース31にカシメ保持されるとともに第二リップシール部材41の大気側Bに配置されて第二リップシール部材41を支持するバックアップリング51と、第一リップシール部材21の密封流体側Aでカートリッジ11に嵌合されることにより第一リップシール部材21をカートリッジ11から抜け止めするアダプタ61とよりなる六部品を有している。
このうち先ず、カートリッジ11は、金属等所定の剛材、例えば金属板のプレス品よりなり、全体として環状に成形され、ハウジング72の軸孔内周に嵌合される筒状部12を有し、この筒状部12の大気側端部から径方向内方へ向けてフランジ部(内向きフランジ部)13が一体成形されている。また筒状部12の密封流体側端部には、径方向外方へ向けて外向きフランジ部14が一体成形されている。前者のフランジ部13は、当該リップタイプシール1を組み立てるに際してケース31が軸方向一方から突き当てられる端壁部として作用し、組み立て後はアダプタ61との間にケース31および第一リップシール部材21を挟み込む端壁部として作用する。後者の外向きフランジ部14は、当該リップタイプシール1をハウジング72の軸孔に挿入するに際してハウジング72の軸孔開口周縁部に突き当たることにより挿入長さ(軸方向挿入深さ)を規定する作用を奏するが、リップタイプシール1が軸孔の奥深くに装着される場合には省略される場合もある。また筒状部12の外周面には、当該カートリッジ11と軸孔内周面との間に介在してシール作用をなすための弾性皮膜よりなる外周シール部15が全周に亙って被着されている。
第一リップシール部材21は、所定のゴム状弾性体(例えばH−NBR)よりなり、全体として環状に成形され、カートリッジ11の筒状部12の内周側に非接着で嵌合された円筒部22を有し、この円筒部22の密封流体側端部から径方向内方へ向けて環状の径方向部23が一体成形され、径方向部23の内周端部から密封流体側Aへ向けてシールリップ(第一シールリップ)24が一体成形されている。シールリップ24はそのリップ端24aで軸74の周面に摺動自在に密接するものであって、摺動部には軸回転時にポンピンク作用をなすネジ部(ネジシール)25が設けられている。
ケース31は、金属板(例えばステンレス鋼または鋼(SPCC、SPHC等))のプレス加工品よりなり、全体として環状に成形され、第一リップシール部材21の円筒部22の内周側であって径方向部23とカートリッジ11のフランジ部13との間に非接着で嵌合された筒状部32を有し、この筒状部32の密封流体側端部から径方向内方へ向けて第一フランジ部33が一体成形され、筒状部32の大気側端部から径方向内方へ向けて第二フランジ部34が一体成形されている。したがってケース31は全体として径方向内方へ向けて開口する断面コ字形に形成され、組み立て後、筒状部32は円筒部22に、第一フランジ部33は径方向部23に、第二フランジ部34はフランジ部13にそれぞれ密接する。第一フランジ部33には回り止めおよび抜け防止のための凸部35および凹部36が形成されているが、これらについては後述する。
第二リップシール部材41は、所定の樹脂材料(例えばPTFE)よりなり、全体として環状に成形され、環状の平面部42を有し、この平面部42の内周端部にシールリップ(第二シールリップ)43が密封流体側Aへ傾斜するように一体成形されている。シールリップ43はそのリップ端43aで軸74の周面に摺動自在に密接するものであって、第一シールリップ24の大気側Bに配置されているので、第一シールリップ24が一次シールをなすのに対して、二次シールをなすことになる。
バックアップリング51は、ケース31と同じく金属板(例えばステンレス鋼または鋼(SPCC、SPHC等))のプレス品よりなり、全体として環状に成形され、円筒部52を有し、この円筒部52の密封流体側端部から径方向内方へ向けてフランジ部53が一体成形されている。このバックアップリング51は第二リップシール部材41の大気側Bに配置され、第二リップシール部材41をその大気側Bから支持する作用をなす。フランジ部53には回り止めおよび抜け防止のための突起部54が形成されているが、これについては後述する。
第二リップシール部材41およびバックアップリング51は、上記したようにケース31によってカシメ保持されており、ケース31の筒状部32の内周側であって第一および第二フランジ部33,34の間に第二リップシール部材41の平面部42とバックアップリング51の円筒部52とが軸方向に並んでカシメ固定されている。カシメ加工は、比較的薄肉の屈曲部を有する第二フランジ部34を折り曲げることによりこれを行なう。カシメ後、第二リップシール部材41は平面部42をもって第一フランジ部33に圧接することになる。
アダプタ61は、ケース31およびバックアップリング51と同じく金属板(例えばステンレス鋼または鋼(SPCC、SPHC等))のプレス品よりなり、全体として環状に成形され、第一リップシール部材21の円筒部22の密封流体側Aにおいてカートリッジ11の筒状部12の内周側に嵌合された環状部62を有し、この環状部62の大気側端部から径方向内方へ向けて内向きフランジ状の押さえ部63が一体成形され、押さえ部63の内周端部は密封流体側Aへ屈曲せしめられている。このアダプタ61は、押さえ部63をもって第一リップシール部材21を押さえ、抜け止めし、姿勢を安定化させるものであって、その機能を十分発揮し得るよう押さえ部63の内径寸法はケース31の第一フランジ部33の外径寸法よりも小さく設定され、これにより両者33,63の間に第一リップシール部材21の径方向部23の一部を挟み込む構造とされている。
また、ケース31と第二リップシール部材41とを回り止めするとともにこれらが径方向に変位するのを防止するための構造が設けられており、この構造がケース31の第一フランジ部33に設けた凸部35によって構成されている。すなわちケース31における第一フランジ部33の大気側端面に円周上一部の凸部35が大気側Bへ向けて設けられ、この凸部35が第二リップシール部材41と円周方向に係合することによりケース31と第二リップシール部材41とが回り止めされるとともに径方向に係合することによりケース31と第二リップシール部材41とが径方向に相対変位するのが防止されている。係合は、カシメ加工時にカシメ力によって凸部35が第二リップシール部材41の表面に食い込むことによってなされるが、対応する凹部を第二リップシール部材41に予め設けて凸部35を嵌め込むようにしても良い。
また、上記したようにケース31は金属板のプレス加工品よりなるので、上記凸部35をプレス加工によって形成すると、第一フランジ部33の密封流体側端面に、凸部35に対応する円周上一部の凹部36が形成される。したがってこの凹部36にゴム状弾性体製の第一リップシール部材21が円周方向に係合することによりケース31と第一リップシール部材21とが回り止めされ、ここにも回り止め構造が設けられている。係合は、第一リップシール部材21に対するケース31の圧入代を利用して第一リップシール部材21の一部のゴムが凹部36に食い込むことによってなされるが、対応する凸部を第一リップシール部材21に予め設けて凹部36に嵌め込むようにしても良い。凸部35および凹部36は円周上に所要数設けられ、すなわち円周上一箇所または複数箇所に設けられ、複数個所に設けられる場合は等配状とするのが好ましい。
また、バックアップリング51と第二リップシール部材41とを回り止めするとともにこれらが径方向に変位するのを防止するための構造が併せ設けられており、この構造がバックアップリング51のフランジ部53に設けた突起部54によって構成されている。すなわちバックアップリング51におけるフランジ部53の密封流体側端面に円周上一部の突起部54が密封流体側Aへ向けて設けられ、この突起部54が第二リップシール部材41と円周方向に係合することによりバックアップリング51と第二リップシール部材41とが回り止めされるとともに径方向に係合することによりバックアップリング51と第二リップシール部材41とが径方向に相対変位するのが防止されている。係合は、カシメ加工時にカシメ力によって突起部54が第二リップシール部材41の表面に食い込むことによってなされるが、対応する凹部を第二リップシール部材41に予め設けて突起部54を嵌め込むようにしても良い。突起部54は円周上に所要数設けられ、すなわち円周上一箇所または複数箇所に設けられ、複数個所に設けられる場合は等配状とするのが好ましい。
突起部54の形状としては図3に示すように、円周方向の幅aを径方向の幅bよりも大きくすることにより、径方向変位防止についての第二リップシール部材41の保持力を一層大きくすることができる。
突起部54の円周上における形成数および形成箇所は、上記凸部35および凹部36の円周上における形成数および形成箇所と合致させなくても良いが合致させても良く、合致させた場合には、突起部54および凸部35が第二リップシール部材41を軸方向両側から強く挟み込むことになる。
また、第一リップシール部材21における径方向部23の大気側端面に環状突起26が設けられている。この環状突起26はケース31の第一フランジ部33の内周側において第二リップシール部材41の密封流体側端面に全周に亙って密接し、両リップシール部材21,41間をシールする。したがってこのような突起26が設けられていることにより、第一リップシール部材21と、第二リップシール部材41およびバックアップリング51を含むケース31にて組み立てられた組立体との間のシール性を向上させることができる。また、上記回り止め構造が周方向部分的であるのに対し、このような環状突起26を設けて第一リップシール部材21で第二リップシール部材41を周方向一様に押さえた方が、第二リップシール部材41の姿勢が安定し、よってこの点からもシール性を向上させることができる。
上記構成のリップタイプシール1は、上記したように例えば自動車用ウォーターポンプ向けのシャフトシールとして用いられるものであって、上記構成により以下の作用効果を発揮する点に特徴を有している。
すなわち先ず、上記構成のリップタイプシール1はその構成部品として、カートリッジ11、ゴム状弾性体製の第一リップシール部材21、ケース31、樹脂製の第二リップシール部材41、バックアップリング51およびアダプタ61よりなる六部品を有し、このうちゴム状弾性体製の第一リップシール部材21はカートリッジ11に非接着で嵌合され、ケース31は第一リップシール部材21に非接着で嵌合され、樹脂製の第二リップシール部材41およびバックアップリング51はケース31にカシメ保持され、アダプタ61はカートリッジ11に嵌合されている。したがって六部品が互いに接着されることなく非接着で組み立てられていることから、シール分解時に各部品を容易に分離・分別することが可能とされている。したがって、リップタイプシール1の構成部品を材質上の仕分けをしたうえで処分すると云うリサイクル上の要請に応えることができる。
また、第二リップシール部材41およびバックアップリング51はケース31にカシメ保持されているので、この三部品31,41,51は非接着であっても互いに強固に組み付けられ、軸方向に相対変位することがない。ケース31はその密封流体側の第一フランジ部33が第一リップシール部材21の径方向部23に接するように配置されるとともに大気側の第二フランジ部34がカートリッジ11のフランジ部13に接するように配置されているので、このカートリッジ11、ケース31および第一リップシール部材21は互いに軸方向に正確に位置決めされる。第一リップシール部材21の密封流体側でカートリッジ11にはアダプタ61が嵌合されているので、第一リップシール部材21がカートリッジ11から軸方向に抜けることがない。したがって六部品のすべてが互いに連関して強固に組み付けられていることから、部品同士の組み付け保持力を増大することが可能とされている。したがって、上記先行技術のようにハウジングからリップタイプシールを取り外す際に一部の部品のみが引き抜かれると云った不都合が生じるのを防止することができる。
また、上記構成のリップタイプシール1においては、当該リップタイプシール1をハウジング72に装着する際にすでに六部品がカシメおよび嵌合により一体化されており、即使用可能な状態に組み立てが完了している。したがって、上記従来の非接着タイプのリップシールの装着工程において必要とされたような、軸方向の組み付け長さ精度を維持するための調整工程等を省略することができる。
また、ゴム状弾性体製の第一リップシール部材21はカートリッジ11に非接着で嵌合され、ケース31は第一リップシール部材21に非接着で嵌合されているので、当該リップタイプシール1は、金属(カートリッジ11またはケース31)にゴム状弾性体(第一リップシール部材21)を加硫接着すると云う構成を有していない。したがって、当該リップタイプシール1が高負荷条件で使用されてもゴム状弾性体に接着構造特有の発泡現象が発生することがなく、よってリップタイプシール1の耐発泡性を向上させ、密封性能を安定化させることができる。
また、ゴム状弾性体製の第一リップシール部材21をカートリッジ11に挿入する際に第一リップシール部材21をあまり変形させず、第一リップシール部材21の密封流体側にアダプタ61を嵌合することによって第一リップシール部材21をカートリッジ11から抜け止めする構成としたために、第一リップシール部材21があまり変形しない結果として、第一リップシール部材21のシールリップ24の真円度や同軸度を確保することができる。したがって、第一リップシール部材21のシールリップ24による密封性能を安定化させることができる。
更にまた、ケース31における第一フランジ部33の大気側端面に円周上一部の凸部35が設けられ、この凸部35が樹脂製の第二リップシール部材41と係合することにより樹脂製の第二リップシール部材41がケース31に対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされ、更にバックアップリング51におけるフランジ部53の密封流体側端面に円周上一部の突起部54が設けられ、この突起部54が同じく樹脂製の第二リップシール部材41と係合することにより樹脂製の第二リップシール部材41がバックアップリング51に対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされる構成とされているために、この凸部35および突起部54によって第二リップシール部材41を強固に保持することが可能とされている。したがって構成部品が相対回転したり、あるいは樹脂製の第二リップシール部材41が軸挿入時、軸74に引きずられてケース31およびバックアップリング51間から径方向内方へ抜け出ようとしたりするのを有効に防止することができ、よってこの点からも密封性能を安定化させることができる。
また、上記凸部35がプレス加工で形成されるのに伴って第一フランジ部33の裏面に円周上一部の凹部36が設けられ、この凹部36にゴム状弾性体製の第一リップシール部材21が係合することによってケース31および第一リップシール部材21が回り止めされているために、ケース31に円周上一部の凹部36を設けるのみの簡単な構成で部品同士を有効に回り止めすることができる。したがって、第二リップシール部材41、バックアップリング51およびケース31よりなる組み立て品が軸74との摺動により共回りするのを防止することができ、よってこの点からも密封性能を安定化させることができる。
また、ケース31における第一フランジ部33の内周側で第二リップシール部材41の密封流体側端面に全周に亙って密接する環状突起26が第一リップシール部材21における径方向部23の大気側端面に設けられているために、該部シール性を向上させることができ、しかも環状突起26が第二リップシール部材41を全周に亙って押圧するので、第二リップシール部材41の姿勢を安定化させることができる。したがってこの点からしても密封性能を安定化させることができる。
第二実施例・・・
尚、上記第一実施例では、カートリッジ11のフランジ部13とケース31の第二フランジ部34とは互いに軸方向に突き当てられる構成とされているが、ここに回り止め構造を設けると、樹脂製の第二リップシール部材41、バックアップリング51およびケース31よりなる組立体が軸74との摺動により共回りするのを有効に防止することができる。図4は、第二実施例として、このような回り止め構造を設けたものであって、すなわちカートリッジ11のフランジ部13の内周縁部に円周上一部の爪部16が設けられるとともにこの爪部16に対応してケース31の第二フランジ部34の内周縁部に切欠部37が設けられ、爪部16が密封流体側Aへ折り曲げられて切欠部37に係合することによりカートリッジ11およびケース31が回り止めされている。爪部16および切欠部37は円周上一箇所または複数個所(例えば3等配)に設けられる。
上記第一実施例における第一リップシール部材21のシールリップ24には、その摺動部に、軸回転時にポンピンク作用をなして密封流体を押し戻すことによりシール作用を発揮するネジ部(ネジシール)25が設けられているが、このネジ部25については以下のようなバリエーションが考えられる。
第三実施例・・・
すなわち、上記第一実施例に係る図2では、ネジ部25が片方向ネジ構造とされているのに対し、第三実施例として示す図5では、ネジ部25が両方向ネジ構造とされ、すなわち傾斜方向(ネジの傾きの方向)を互いに反対向きとする正方向のネジ(単位ネジ)25aと逆方向のネジ(単位ネジ)25bとが円周上交互に多数設けられている。通常は、ポンプの機種ごとに軸74の回転方向が決められているので、ネジ部25は片方向ネジ構造であっても十分に機能するが、多機種のポンプにリップタイプシール1を組み込むことを考慮すると、ネジ部25は両方向ネジ構造であるほうが良く、このようにネジ部25が両方向ネジ構造であれば、軸74がいずれの方向に回転する場合であっても対応することができる。
第四実施例・・・
但し、本発明においてネジ部25は付加的な構造であるので、第四実施例として示す図6のように、ネジ部25は省略されても良い。このネジ無し構造は、シールリップ24の軸74への密着性を良好にしてシール性を向上させたい場合などに用いられる。
また、図示はしないが、ネジ部25としては、軸回転時にポンピンク作用をなして密封流体を吸い込むことにより潤滑作用を発揮するものをシールリップ24の摺動部に設けることも考えられる。
カートリッジ11については、以下のバリエーションが考えられる。
すなわち、ハウジング72のボア径(軸孔内径)にリップタイプシール1を適合させるために、カートリッジ11として径方向立体構造のものを用いることとし、このようにすれば、リップタイプシール1としてワンサイズを用意することにより多機種のポンプへの適用が可能になる。また、ハウジング形状や周辺部品との位置関係で、異なる断面S字形状を備えるカートリッジ11を用意しておくことで、多機種のポンプへの適用が可能となり、メカニカルシールからのパーツ変更も可能となる。
第五ないし第七実施例・・・
このような観点から、第五実施例として示す図7、第六実施例として示す図8および第七実施例として示す図9ではそれぞれ、カートリッジ11が以下のように構成されている。
すなわち、カートリッジ11は、金属等所定の剛材、例えば金属板のプレス品よりなり、全体として環状に成形され、大気側端部に内向きフランジ部13を一体成形した筒状部12を有し、この筒状部12の密封流体側端部に径方向外方へ向けて断面円弧形の内周側反転部17が一体成形され、この内周側反転部17の外周端部から径方向斜め外方へ向けて断面直線状の径方向拡大部18が一体成形され、この径方向拡大部18の外周端部に径方向外方へ向けて断面円弧形の外周側反転部19が一体成形され、この外周側反転部19の外周端部から軸方向一方(密封流体側)へ向けて外周側筒状部20が一体成形され、この外周側筒状部20の密封流体側端部に外向きフランジ部14が一体成形されており、これらカートリッジ11は、筒状部12の内周側に第一リップシール部材21およびアダプタ61を保持するとともに、外周側筒状部20をもってハウジング72の軸孔内周に嵌合される。カートリッジ11は全体として断面S字形状を呈し、径方向に弾性変形可能で、径方向のバネ性を有する。径方向拡大部18はリップタイプシール1の中心軸線と直交する平面状のものでも良いが、この場合は、径方向のバネ性が減少しもしくは消失する。
図7の例では、内向きフランジ部13よりも外周側反転部19のほうが軸方向一方(大気側)へ突出するとともに外向きフランジ部14よりも内周側反転部17のほうが軸方向一方(密封流体側)へ突出する形状とされている。図8の例では、内向きフランジ部13よりも外周側反転部19のほうが軸方向一方(大気側)へ突出するとともに内周側反転部17よりも外向きフランジ部14のほうが軸方向一方(密封流体側)へ突出する形状とされている。また図9の例では、外周側反転部19よりも内向きフランジ部13のほうが軸方向一方(大気側)へ突出するとともに内周側反転部17よりも外向きフランジ部14のほうが軸方向一方(密封流体側)へ突出する形状とされており、このように、これら形状を適宜変更することよってハウジング72の端面72aに対するリップタイプシール1の軸方向挿入深さを調整することが可能とされている。
1 リップタイプシール
11 カートリッジ
12 筒状部
13,53 フランジ部
14 外向きフランジ部
15 外周シール部
16 爪部
17 内周側反転部
18 径方向拡大部
19 外周側反転部
20 外周側筒状部
21 第一リップシール部材
22,52 円筒部
23 径方向部
24,43 シールリップ
24a,43a リップ端
25 ネジ部
25a,25b ネジ
26 環状突起
31 ケース
32 筒状部
33 第一フランジ部
34 第二フランジ部
35 凸部
36 凹部
37 切欠部
41 第二リップシール部材
42 平面部
51 バックアップリング
54 突起部
61 アダプタ
62 環状部
63 押さえ部
71 ウォーターポンプ
72 ハウジング
72a 端面
73 ベアリング
74 軸
75 プーリー
76 インペラー
A 密封流体側
B 大気側

Claims (1)

  1. ハウジングの軸孔内周に装着されて軸の周面に摺動自在に密接することにより機内の密封流体が大気側へ漏洩するのを抑制するリップタイプシールであって、
    前記軸孔内周に嵌合されるカートリッジと、前記カートリッジに非接着で嵌合されたゴム状弾性体製の第一リップシール部材と、前記第一リップシール部材に非接着で嵌合されたケースと、前記ケースにカシメ保持された樹脂製の第二リップシール部材およびこれを支持するバックアップリングと、前記第一リップシール部材の密封流体側で前記カートリッジに嵌合されたアダプタとを有し、
    前記カートリッジは、筒状部の大気側端部に内向きのフランジ部を一体に有し、
    前記第一リップシール部材は、前記カートリッジの筒状部の内周側に嵌合された円筒部と、前記円筒部の密封流体側端部に設けられた径方向部と、前記径方向部の内周端部に設けられたシールリップとを一体に有し、
    前記ケースは、前記第一リップシール部材の円筒部の内周側であって前記径方向部およびカートリッジのフランジ部の間に嵌合された筒状部と、前記径方向部に接するように前記筒状部の密封流体側端部に設けられた第一フランジ部と、前記カートリッジのフランジ部に接するように前記筒状部の大気側端部に設けられた第二フランジ部とを一体に有し、前記第一および第二フランジ部の間に前記第二リップシール部材およびバックアップリングをカシメ保持し、
    前記バックアップリングは、前記ケースの第一フランジ部との間に前記第二リップシール部材を挟み込むフランジ部を有し、
    前記アダプタは、前記第一リップシール部材の密封流体側で前記カートリッジに嵌合されることにより前記第一リップシール部材を前記カートリッジから抜け止めし、
    前記ケースにおける第一フランジ部に円周上一部の凸部が設けられ、前記凸部が前記樹脂製の第二リップシール部材と係合することにより前記樹脂製の第二リップシール部材が前記ケースに対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされ、
    更に、前記バックアップリングにおけるフランジ部に円周上一部の突起部が設けられ、前記突起部が前記樹脂製の第二リップシール部材と係合することにより前記樹脂製の第二リップシール部材が前記バックアップリングに対して回り止めされかつ径方向内方へ抜け止めされることを特徴とするリップタイプシール。
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