JP5374390B2 - 鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法 - Google Patents

鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自由鍛造により、鋼塊等の被加工材から丸棒等の軸材や、特にクランク軸構成部品等に形成される鍛造材の内部欠陥を改善するための鍛造方法に関する。
舶用や発電機用等に使われているディーゼル機関用クランク軸には、組立型クランク軸と一体型クランク軸とがある。組立型クランク軸は、構成部品であるクランクスローとジャーナルを焼きばめすることによって組立・製造され、ジャーナルはすべて鍛鋼製である。クランクスローについては、鍛鋼製のものと鋳鋼製のものがある。鍛鋼製のクランクスローについては、鋼塊素材を鍛伸した丸棒素材を所要の長さに切断した円柱素材が用いられることがある(例えば、特許文献1参照)。
前記鋼塊素材から丸棒素材への鍛伸加工は、自由鍛造プレスを用いて、被加工材の軸方向に対して垂直方向の、対向する2方向へ圧下する動作と軸方向への送り動作を交互に繰り返して、断面が4角形状の角柱材に成形される鍛造工程が含まれる。この鍛造工程では、被加工材の鍛伸と共に、素材内部に生成した凝固欠陥を解消して組織を改善することを目的としている。この様な凝固に伴う欠陥は、素材の中心部に多く生成し、例えば、以下に述べる従来技術1、2において、中心部性状を改善する鍛伸方法や熱間鍛錬方法が開示されている。
一方、鋳鋼製クランクスローにおいては、鋳造欠陥が残存する可能性があるため、強度が安定しない恐れがあった。
次に、従来例に係る鍛造材の中心部欠陥を改善する鍛造方法について、以下添付図7,8を参照しながら説明する。図7は従来技術1に係る鍛造製品における中心性状を向上させるための鍛伸方法の概略図、図8は従来技術2に係る金属材料の熱間鍛錬方法の一実施例を示す正面及び側面図である。
従来技術1は、鋳造鋼塊から圧鍛を行うに際し、パススケジュールのなかで2回のFM鍛造、即ち、下金敷幅が上金敷幅よりも(例えば2倍程度)大きい上下の金敷を用いた鍛造による中心性状を向上させるため、鍛伸材23の2回目のFM鍛造を、1回のFM鍛造の送り代の境界部を鍛造することで、長手方向への鍛造圧の均一化を図り、圧下応力不足部24をカバーして全長に対して中心性状の改善を図る様にした鍛伸方法である(特許文献2参照)。
この様に、鍛伸材23の1回目の圧下位置と2回目の圧下位置を送り方向(軸方向)にずらす鍛伸方法では、鍛伸材23が1回目の圧下により軸方向に伸び、その伸び量は圧下率や上下の金敷と鍛伸材23との摩擦状態によって種々に変化するため、2回目の圧下で1回目の圧下の境界部を正確に鍛造することは難しい。
一方、従来技術2によれば、予備加熱した大型の金属材料31の表面層を冷却させるとともに、例えば、材料幅の0.4〜0.7倍の幅を有し、かつ材料高さの0.3〜0.5倍の軸方向長さを有する上金敷32と、材料幅の1〜1.5倍の幅を有し、かつ材料長さの1〜1.5倍の軸方向長さを有する下金敷33とで金属材料31の鍛錬を行う熱間鍛錬方法が開示されている。
この様な熱間鍛錬方法によれば、金属材料31の表面層の冷却により、表層部に変形抵抗の大きい外殻が形成された様な状態になり、内部に変形抵抗の小さい高温部が形成される。この様な温度勾配を有する金属材料31を、上記の如く幅および軸方向長さを規定した金敷32,33で圧下することによって、高温部に選択的にかつ効率よく圧下力を加えることができ、金属材料31の中心部に充分な静水圧応力を発生させることができる結果、中心部の空隙が効率よく圧着されて消滅し、大型の金属材料31でも小さな荷重で中心部の欠陥を除くことができると記載されている(特許文献3参照)。
しかし、加工素材である鋼塊(金属材料31)の鍛造初期段階では、この鋼塊31が大型であるため、特許文献3の実施例(段落[0016])に記載されている様に、鋼塊31を加熱後、鍛造を開始する前に、表層部を大気中にて1時間程度の時間で放冷するだけでは、この間に素材内部から表層部への熱移動も生じるため、表層部と内部で、この内部に選択的に加工ひずみを与えるような大きな変形抵抗差をつけることは難しい。また、鍛造の初期段階で素材温度が低下すると、この鋼塊31の平均変形抵抗が大きくなるため、圧下量を充分確保することが難しくなり、却って内部欠陥が残存したり、(所要の圧下量を得るために)鍛造時間が長くなって、鍛造効率が低下する虞がある。
鍛鋼製クランクスローの素材に関連したこれらの従来技術の問題点や上記の鋳鋼製クランクスローの問題点が存在するため、被加工材の内部とくに中心部の欠陥の閉塞を効率よく行なえる鍛造材の中心部欠陥を改善する鍛造方法を提供するとともに、クランクスローの内部に存在または残存する、とくにピン部の中心部の欠陥の閉塞をも効率よく行うことが必要である。
特開昭52−111863号公報 特開2001−71082号公報 特開平6−277783号公報
従って、本発明の目的は、被加工材の内部に応力及びひずみを集中させ、内部、特にピン部等中心部の欠陥の閉塞を効率よく行うことにより、クランクスロー等の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法が採用した手段は、上下に平金敷を取り付けた自由鍛造プレスにより、対向する2方向からの圧下と同一軸方向への送り動作を交互に繰り返すパス操作を複数回行ないつつ被加工材を鍛造する鍛造方法であって、前記被加工材の圧下面に対応する側面の圧下開始前温度と圧下終了後温度の温度差範囲が、25〜300℃となる様に冷却しながら該被加工材を圧下することを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法が採用した手段は、請求項1に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法において、前記平金敷が上下対称であるとき、この平金敷への被加工材の噛み込み量を、この被加工材の高さの70〜100%の範囲に制御して圧下することを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法が採用した手段は、請求項1に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法において、前記平金敷が上下非対称であるとき、この平金敷への被加工材の噛み込み量を、この被加工材の高さの60〜100%の範囲に制御して圧下することを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法が採用した手段は、請求項1乃至3の何れか一つの項に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法において、前記パス操作1回あたりの被加工材の鍛錬比が1.2以上であることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法が採用した手段は、請求項1乃至4の何れか一つの項に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法において、前記側面を冷却するための冷却媒体が、空気、水、ポリマーまたはこれらの冷却媒体を混合したものであることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法が採用した手段は、請求項1乃至5の何れか一つの項に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法において、前記被加工材が、組立型クランク軸の鍛鋼スローであることを特徴とするものである。
本発明の請求項7に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法が採用した手段は、請求項1乃至5の何れか一つの項に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法において、前記被加工材が鍛伸材であることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法によれば、上下に平金敷を取り付けた自由鍛造プレスにより、対向する2方向からの圧下と同一軸方向への送り動作を交互に繰り返すパス操作を複数回行ないつつ被加工材を鍛造する鍛造方法であって、前記被加工材の圧下面に対応する側面の圧下開始前温度と圧下終了後温度の温度差範囲が、25〜300℃となる様に冷却しながら該被加工材を圧下する。
その結果、被加工材の圧下に伴う幅広がりを抑制して、被加工材の中心部により大きい静水圧応力を作用させる効果が得られる。また、全面冷却ではなく局所冷却であるため、圧下終了後に復熱しやすく、被加工材全体の温度低下も小さく、温度低下によって鍛造できなくなる虞はない。更には、圧下に伴う加工発熱や復熱によって被加工材の温度が適正鍛造温度範囲にまで回復しなくなり、鍛造荷重が増大してプレス力量を超え、鍛造できなくなるということがない。
また、本発明の請求項2及び4に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法によれば、前記平金敷が上下対称であるとき、この被加工材の噛み込み量を、この被加工材の高さの70〜100%の範囲に制御して、前記パス操作1回あたりの被加工材の鍛錬比を1.2以上として圧下するので、被加工材の中心部のひずみが増加し、圧縮応力を作用させることができる。即ち、被加工材の中心部に応力及びひずみを集中させて、欠陥を効率よく閉鎖させることができる。
一方、本発明の請求項3及び4に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法によれば、前記平金敷が上下非対称であるとき、この被加工材の噛み込み量を、この被加工材の高さの60〜100%の範囲に制御して、前記パス操作1回あたりの被加工材の鍛錬比を1.2以上として圧下するので、上記と同様、被加工材の中心部のひずみが増加し、圧縮応力を作用させることにより、被加工材の中心部に応力及びひずみを集中させて、欠陥を効率よく閉鎖させることができる。
更に、本発明の請求項5に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法によれば、前記側面を冷却するための冷却媒体が、空気、水、ポリマーまたはこれらの冷却媒体を混合したものであるので、被加工材における冷却側面の圧下開始前後の温度差が25〜300℃となる様に冷却する、上記の如き適正な鍛造温度範囲に保持可能となる。
そして、本発明の請求項6に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法によれば、前記被加工材が、組立型クランク軸の鍛鋼スローであるので、このクランクスロー素材の内部に応力及びひずみを集中させ、ピン部中心部の欠陥の閉塞を効率よく行うことにより、クランクスローの鍛造材の内部欠陥を改善することができる。
また、本発明の請求項7に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法によれば、前記被加工材が鍛伸材であるので、鍛伸材の内部に応力、ひずみを集中させ、中心部の欠陥の閉塞を効率良く行なうことにより、鍛造材の内部欠陥を改善することができる。
本発明の実施の形態1に係り、対向する2方向からの圧下により被加工材を鍛造する鍛造方法を説明するための正面図であって、図(a)は冷却スプレイノズルが垂直配置された場合、図(b)は冷却スプレイノズルが水平配置された場合を示す。 本発明の実施の形態1に係り、鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法を説明するため平金敷を省略した斜視図である。 本発明の実施の形態1に係り、自由鍛造プレスにより被加工材を鍛造するパス操作を2回行なうパスユニットUを、被加工材を側断面視して説明するための模式的説明図である。 本発明の実施の形態2に係り、クランクスローのピン部が形成される部位を圧下する状態を示す模式的斜視図である。 本発明の実施例に係り、被加工材として一般的に用いられるCr−Mo低合金鋼における熱間変形抵抗の一例を示す図である。 図5から温度差がある場合の変形抵抗比(高温側変形抵抗/低温側変形抵抗)Kcを算出した結果を示す図である。 従来技術1に係る鍛造製品における中心性状を向上させるための鍛伸方法の概略図である。 従来技術2に係る金属材料の熱間鍛錬方法の一実施例を示す正面及び側面図である。
本発明の実施の形態1に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法を、以下添付図1〜3を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係り、対向する2方向からの圧下により被加工材を鍛造する鍛造方法を説明するための正面図であって、図(a)は冷却スプレイノズルが垂直配置された場合、図(b)は冷却スプレイノズルが水平配置された場合を示す。また、図2は本発明の実施の形態1に係り、鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法を説明するため平金敷を省略した斜視図、図3は本発明の実施の形態1に係り、自由鍛造プレスにより被加工材を鍛造するパス操作を2回行なうパスユニットUを、被加工材を側断面視して説明するための模式的説明図である。
本発明の実施の形態1に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法は、被加工材3の上下に対称形状を有する平金敷1,2を取り付けた図示しない自由鍛造プレスにより、図1に示す如く対向する2方向からの圧下面Uaへの圧下と、図2に矢印Xで示した同一軸方向への送り量Bだけ送る送り動作を、被加工材3の一端P側から他端Q側へかけて交互に繰り返すパス操作(第1パス)を行い、図3に示す如く第1中間鍛造材3aとなす。そして、この第1パス操作を通して、当初の被加工材3の側断面寸法、即ち、幅W0及び高さH0の側断面が鍛伸されて、幅W1及び高さH1の側断面を有する第1中間鍛造材3aに至る。
次いで、図3に矢印Dで示す様に、前記第1中間鍛造材3aを軸方向回りに90°回転させて、第1パスにおける側面Sを圧下面Uaとし、送り方向を他端Q側から一端P側の方向(図2のY方向)に、或いは第1パスと同様に一端P側から他端Q側の方向(X方向)にして同様のパス操作(第2パス)を行う。前記第1パス同様、この第2パス操作を通して、前記第1中間鍛造材3aの側断面寸法、幅W1及び高さH1が鍛伸されて、幅W2及び高さH2の第2中間鍛造材3bに至る。
これら第1パスと第2パスとをパスユニットUとして、必要に応じて、このパスユニットUを複数回行ない、被加工材3の目標鍛伸寸法(目標側断面寸法)にまで鍛造する。
尚、前記上下対称形状の平金敷1、2の形状は、軸方向には少なくとも前記送り量B以上の長さが、また幅方向には圧下(鍛造)開始前の被加工材3の幅W0以上の長さが必要である。
そして、本発明の実施の形態1に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法は、被加工材3の両側面Sにおいて、圧下面Uaの軸方向の長さ(=送り長B)に対応するハッチングで示す冷却領域Scを、冷却しながら前記被加工材3を圧下するのである。符号Snは、側面Sにおける他の非冷却領域を示す。
前記冷却領域Scを冷却しながら被加工材3を圧下することによって、この被加工材3の圧下に伴う幅広がりを抑制して、被加工材3の中心部により大きい静水圧応力を作用させる効果が得られる。また、全面冷却ではなく、前記冷却領域Scのみ冷却する局所冷却であるため、圧下終了後に復熱しやすく、被加工材3全体の温度低下も小さく、温度低下によって鍛造できなくなる虞はない。
前記冷却領域Scの冷却方法としては、図1(a)及び(b)に一例を示す様に、複数のスプレイノズル4を冷却領域Scの高さ方向または水平方向に均等間隔で配置して、両側面の前記冷却領域Scに冷却媒体を噴射し、上下の平金敷1、2で圧下中の側面Sの冷却領域Scを両側ともに冷却するのが好ましい。
この圧下中の側面Sにおける冷却領域Scの冷却は、この冷却領域Scの圧下開始前温度と圧下終了後温度の温度差範囲が25〜300℃となる様に、冷却能力、即ち冷却媒体流量を調節することが肝要である。この根拠については後述するが、前記圧下開始前後の温度差を25〜300℃とすることによって、圧下に伴う加工発熱や復熱によって被加工材3の温度が適正鍛造温度範囲にまで回復しなくなり、鍛造荷重が増大してプレス力量を超え、鍛造できなくなるということがない。
一方、前記冷却媒体としては、空気、水、ポリマーまたはこれらの冷却媒体を混合したものが好ましい。この様な冷却媒体を適宜用いることによって、被加工材3の温度を上記の如く適正な鍛造温度範囲に保持可能となる。
また、前記矢印X,Yで示した同一軸方向への送り動作による送り量Bは、上下に対称形状を有する前記平金敷1,2への被加工材3の食い込み量を、圧下(鍛造)開始前の被加工材3の高さH0の70〜100%の範囲内で適正値に制御して圧下するのが好ましい。
更に、矢印X方向の第1パス及び矢印Y方向の第2パスの何れの場合でも、鍛錬比Fが1.2以上となる様に、各パスでの圧下量が設定されるのが好ましい。ここで、鍛錬比Fは、圧下(鍛造)前後の被加工材3の断面積比、即ち、図3において第1パスでは、F=H0×W0/(H1×W1)で、第2パスでは、F=H1×W1/(H2×W2)で算出される。
そして、前記平金敷1,2への被加工材3の噛み込み量Bを、この被加工材3の高さH0の70〜100%の範囲に制御すると共に、前記パス操作1回あたりの被加工材3の鍛錬比Fを1.2以上として圧下するので、被加工材3の中心部のひずみが増加し、圧縮応力を作用させることができる。即ち、被加工材3の中心部に応力及びひずみを集中させて、欠陥を効率よく閉鎖させることができる。
次に、本発明の実施の形態2に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法を、組立型クランク軸のクランクスローに採用した例として、以下添付図4を参照しながら説明する。図4は本発明の実施の形態2に係り、クランクスローのピン部が形成される部位を圧下する状態を示す模式的斜視図である。
但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、被加工材の形状、内股工具の有無、上下平敷金の形状、寸法及び冷却スプレイノズルの配置構成に相違があり、この相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1においては、四角柱形状の被加工材3の上下に、対称形状を有する平金敷1,2を取り付けた自由鍛造プレスにより、対向する2方向からの圧下面Uaへ圧下すると共に、複数の冷却スプレイノズル4を、両側面Sにおける冷却領域Scの高さ方向または水平方向に均等間隔で配置して、前記冷却領域Scに冷却媒体を噴射し、上下の平金敷1、2で圧下中の両側面Sの冷却領域Scを冷却していた。
これに対し、本発明の実施の形態2においては、上下に非対称形状の平金敷11,12を取り付けた図示しない自由鍛造プレスにより、下金敷12上に載置されたクランクスロー(被加工材)13のアーム部13a,13a間に内股工具15を挟み込んだ状態で、ピンが形成されるピン部13bを上金敷11により圧下する。同時に、複数のスプレイノズル14を、前記ピン部13bにおける側面Sの高さ方向または水平方向に均等間隔で配置して、両側面の前記冷却領域Scに冷却媒体を噴射し、上下の平金敷11、12で圧下中の側面Sのハッチングで示す冷却領域Scを両側面ともに冷却する。
上下平金敷11,12を非対称形状とする理由は、クランクスロー(被加工材)13をスロー形状に鍛造するために、内股工具15をアーム部13a,13a間に挟み込む一方、下平金敷12でピン部13b及び下側のアーム部13aを下方から支持する必要があるためである。そのため、内股工具15も上下平金敷11,12とは非対称形状となる。
また、本発明の実施の形態2に係る噛み込み量Bは、上平金敷11の幅Zにより決まり、この金敷幅Zは、被加工材13のピン部13bの高さH0の50%よりも大きく、100%以下の長さとするのが好ましい。前記金敷幅Zが被加工材13のピン部13bの高さH0の50%未満であると中心部に圧縮応力を負荷できず、100%を越えると鍛造荷重が高くなり、目標とする圧下量まで圧下できないためである。
そして、上金敷11により、鍛錬比Fが1.2以上となるように前記ピン部13bを圧下することにより、その中心部まで欠陥の消滅に有効なひずみ及び圧縮応力を作用させることができる。尚、図4に示した様に、上下のアーム部13a,13a間に、内股工具15を挟み込んでおけば、上金敷11の噛み込み領域が、ピン部13bとアーム部13aの境界に渡るときに、圧下を安定して行うことができる。
次に、本発明に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法の実施例に付き、以下添付図
5,6に前図1〜4も併用しながら説明する。図5は本発明の実施例に係り、被加工材と
して一般的に用いられるCr−Mo低合金鋼における熱間変形抵抗の一例を示す図、図6
は図5から温度差がある場合の変形抵抗比(高温側変形抵抗/低温側変形抵抗)Kcを算
出した結果を示す図である。
<実施例−A>
先ず、本発明の実施の形態1に基づき、側断面寸法W0,H0が500mm角の炭素鋼素材(被加工材)3から、側断面寸法が400mm角の鍛造材へ鍛造する工程において、素材3の高さ方向および幅方向の中央部に直径2mmの初期空隙欠陥を形成して1000℃に加熱した後、上下対称形状の平金敷1,2を用いて、噛み込み量B(または噛み込み量比)、鍛錬比F及び圧下中の側面Sの冷却条件を変化させて、前述のパスユニットU(図3参照)の第1パス後の鍛造材3aにおける前記初期空隙欠陥の消滅の程度を、剛塑性3次元有限要素法を用いた変形解析により数値実験した。表1に実験結果を示す。
Figure 0005374390
表1において、直径2mmの初期空隙欠陥が、直径0.5mm未満(○印)もしくは消滅した場合(◎印)を、欠陥評価において合格とした。ここで、鍛造後の空隙欠陥の大きさは、欠陥の断面積と等しい断面積の円の直径に換算したものである。表1から、実施例1〜19の鍛造条件において、何れも初期空隙欠陥は直径0.5mm未満もしくは完全に消滅しており、本願発明の鍛造条件では、被加工材3の中心部まで有効にひずみ及び圧縮応力が作用していることが分かる。
これに対して、側面冷却をせず、本願発明の要件を満たしていない比較例1〜10の鍛造条件では、噛み込み比(B/H0)が60〜100%で鍛錬比(F)が1.1以上の場合でも、初期空隙欠陥は直径0.5mmを越える欠陥(△,×印)として残存しており、このことは、圧下面Uaに対応する側面Sの冷却領域Scを冷却せずに圧下すれば、被加工材3中心部へのひずみ及び圧縮応力の作用が不十分となることを示している。
ここで、前記圧下中に冷却される被加工材3の側面Sにおける圧下開始前の温度と圧下終了後の温度との差が、25〜300℃となる様に冷却する根拠について以下に述べる。
被加工材3の側面Sの冷却が、比較例11の如く25℃未満の冷却不足であると、鍛造荷重が上昇し、初期空隙欠陥を効率良く閉塞させることが困難となる。一方、被加工材3の側面Sの圧下開始前後における温度差が、比較例12,13の如く300℃を超えて過冷却になると、マンネスマン効果のため初期空隙欠陥の効率的な閉塞ができなかったり、逆に前記空隙が広がったり、更には圧下が不可能となったりする。このため、被加工材側面Sの強制冷却を、鍛造荷重上昇を考慮して、適正に制御する必要がある。
即ち、プレス力量をP、圧下を行う上金敷1と被加工材3との接触面積をA、被加工材3の変形抵抗をσ、拘束係数をQ(=1.1〜1.5)とすると、鍛造を可能にするためには次式(1)を満足する必要がある。
Q×σ×A<P (1)
接触面積Aは、金敷噛み込み量(送り量)B及び被加工材3の幅W0から、A=B×W0であるから、前式(1)の条件は式(2)の様になる。
σ<P/(Q×B0×W) (2)
従って、被加工材3の変形抵抗σが上式(2)を満たす様に、被加工材3の側面Sの強制冷却を制御する必要がある。
上記被加工材3として一般に用いられるCr−Mo低合金鋼の変形抵抗比(高温側変形抵抗/低温側変形抵抗)Kcは、本願発明では、上式(2)を満たす基準として、目標とする圧下量に圧下可能な最大の変形抵抗比であるから、Kc>1/5と設定した。図6から、Kc>1/5を満たすためには、被加工材3の側面Sにおける圧下開始前の温度と圧下終了後の温度差を300℃以下としておく必要がある。
この圧下開始前の温度と圧下終了後の温度差は、被加工材3の側面Sにおける冷却領域Scと非冷却領域Snの温度差と実質的に同等と見なすことができ、圧下中の被加工材3の側面Sへの冷却能力の尺度とすることができる。尚、圧下に伴う側面クラック発生防止の観点からも、温度差を300℃以下としておくことは好ましい。
<実施例−B>
次に、本発明の実施の形態2に基づき、ピン部13bの側断面寸法が500mm角の炭素鋼素材(被加工材)13を上下非対称の平金敷11,12で圧下する鍛造工程において、素材13の高さ方向及び幅方向の中央部に直径2mmの初期空隙欠陥を形成して温度1000℃に加熱した後、図4に示した様に、上下非対称形状の平金敷11,12を用いて、噛み込み量B(または噛み込み量比)、鍛錬比F及び圧下中の側面の冷却条件を変化させて、実施例−Aと同様の数値実験を行なった。表2に実験結果を示す。
Figure 0005374390
表2から、本願発明の要件を満たす実施例21〜32の鍛造条件では、何れも初期空隙欠陥は直径0.5mm未満または完全に消滅しており、本願発明の鍛造条件では、被加工材13、即ちクランクスローのピン部13bの中心部まで有効にひずみおよび圧縮応力が作用していることが分かる。これに対して、側面冷却をせず、本願発明の要件を満たしていない比較例21〜26の鍛造条件では、何れの噛み込み比(B/H0)及び鍛錬比(F)の場合でも、初期空隙欠陥は直径0.5mmを越える欠陥として残存しており、このことは、実施例−Aと同様、圧下面に対応する側面Sを冷却せずに圧下すれば、被加工材13中心部へのひずみ及び圧縮応力の作用が不十分となることを示している。
また、被加工材3の側面Sを冷却したとしても、比較例27の如く圧下開始前後の温度差が25℃未満の冷却不足や、比較例28,29の如く前記温度差が300℃を越える過冷却であると、前記実施例−Aの場合と同様鍛造荷重が上昇し、初期空隙欠陥の効率的な閉塞ができなかったり、圧下が不可能となったりする。
即ち、前記平金敷11,12が上下非対称である場合は、炭素鋼素材(被加工材)13の噛み込み量を、この炭素鋼素材13の高さの60〜100%の範囲に制御して、パス操作1回あたりの鍛錬比を1.2以上として圧下することが肝要である。
以上説明した通り、本発明に係る鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法は、上下対向する2方向から、平金敷により圧下と同一軸方向への送り動作を交互に繰り返すパス操作を複数回行ないつつ被加工材を鍛造する鍛造方法であって、前記被加工材の圧下面に対応する側面の圧下開始前温度と圧下終了後温度の温度差範囲が、25〜300℃となる様に冷却しながら該被加工材を圧下する。
その結果、被加工材の圧下に伴う幅広がりを抑制して、被加工材の中心部により大きい静水圧応力を作用させる効果が得られる。また、全面冷却ではなく局所冷却であるため、圧下終了後に復熱しやすく、被加工材全体の温度低下も小さく、温度低下によって鍛造できなくなる虞はない。更には、圧下に伴う加工発熱や復熱によって被加工材の温度が適正鍛造温度範囲にまで回復しなくなり、鍛造荷重が増大してプレス力量を超え、鍛造できなくなるということがない。
B:送り量(噛み込み量),
P:被加工材の一端, Q:被加工材の他端,
S:被加工材の側面, Sc:冷却領域, Sn:非冷却領域,
Ua:圧下面,
1,2:平金敷,
3:被加工材(炭素鋼素材), 3a:第1中間鍛造材, 3b:第2中間鍛造材,
4:冷却スプレイノズル,
11:平金敷(上金敷), 12:平金敷(下金敷),
13:被加工材(クランクスロー), 13a:アーム部, 13b:ピン部,
14:冷却スプレイノズル,
15:内股工具

Claims (7)

  1. 上下に平金敷を取り付けた自由鍛造プレスにより、対向する2方向からの圧下と同一軸方向への送り動作を交互に繰り返すパス操作を複数回行ないつつ被加工材を鍛造する鍛造方法であって、前記被加工材の圧下面に対応する側面の圧下開始前温度と圧下終了後温度の温度差範囲が、25〜300℃となる様に冷却しながら該被加工材を圧下することを特徴とする鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法。
  2. 前記平金敷が上下対称であるとき、この平金敷への被加工材の噛み込み量を、この被加工材の高さの70〜100%の範囲に制御して圧下することを特徴とする請求項1に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法。
  3. 前記平金敷が上下非対称であるとき、この平金敷への被加工材の噛み込み量を、この被加工材の高さの60〜100%の範囲に制御して圧下することを特徴とする請求項1に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法。
  4. 前記パス操作1回当りの被加工材の鍛錬比が1.2以上であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つの項に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法。
  5. 前記側面を冷却するための冷却媒体が、空気、水、ポリマーまたはこれらの冷却媒体を混合したものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つの項に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法。
  6. 前記被加工材が、組立型クランク軸の鍛鋼スローであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つの項に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法。
  7. 前記被加工材が、鍛伸材であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つの項に記載の鍛造材の内部欠陥を改善する鍛造方法。
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