JP5373456B2 - ハーネス巻取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ドラムにワイヤハーネスを巻き取って繰り出し可能としたハーネス巻取装置に関するものである。
図5は、従来のハーネス巻取装置の一形態を示すものである(特許文献1参照)。
このハーネス巻取装置71は、合成樹脂製のケース72と、ケース内に回転自在に軸支され、ワイヤハーネス73を巻き付けてケース内に収容する合成樹脂製のドラム74と、ドラム74をハーネス巻取方向に付勢する金属製の巻きばね75とを備えるものである。
ケース72はケース本体72aとケース蓋部72bとで構成され、それぞれ円形部72cと、円形部72cの一方において接線方向に突出した可動側ハーネス導出部72dと、円形部72cの他方に突出した固定側ハーネス導出部72eとを有し、ケース本体72aとケース蓋部72bとは係止枠片と係合突起といった係止手段(図示せず)で相互に固定される。固定側ハーネス導出部72eに固定側ハーネス73aがテープ巻き等で固定される。
ドラム74は、環状部74aと上下の鍔部74b,74cと、中央の円筒状のボス部74dとで構成され、ボス部74dの内側にケース本体72aの中央の軸部(図示せず)が摺動自在に係合し、ねじ部材76でドラム74がケース軸部に回動自在に保持される(軸部の構造例については特許文献2参照)。環状部74aの内側に螺旋状の巻きばね(ぜんまいばね)75が配置され、巻きばね75の基端がケース軸部に固定され、巻きばね75の先端がドラム74に固定される。
ドラム74の上側の鍔部74bに矩形状の開口77が切欠形成され、開口77にハーネス固定用の合成樹脂製のハーネス保持部材78が爪部(図示せず)で係止され、ハーネス保持部材78は例えばワイヤハーネス73の保護チューブである網状チューブ73bに一体にモールド形成され、ハーネス保持部材77にフック状のハーネス押え片78aが一体に設けられている。
ドラム74の環状部74aと上下の鍔部74b,74cとで囲まれた周溝74dにワイヤハーネス73の保護チューブ部分73aが巻かれ、上側の鍔部74bの開口77においてハーネス保持部材78内をワイヤハーネス73の電線部分(複数本の電線)73cが軸(垂直)方向に挿通して、鍔部74bに沿って90°(水平)方向に屈曲され、その屈曲部分が鍔部74bに沿って押え片78aで浮き上がりを防止されつつ余長部として導出されて、ボス部74dの周囲に緩く巻かれている。
電線部分73cは固定側ハーネスとしてケース72に固定されつつ電源側に接続され、電線部分73cを挿通させた保護チューブ部分73bが可動側ハーネスとして自動車のラゲージドア等の可動体(図示せず)に固定部材79で固定され、固定部材79から導出した電線部分73dが可動体側に電気的に接続される。
可動体の移動に伴って可動側のハーネス部分73bが巻きばね75の付勢に抗してドラム74から引き出され、可動体の復帰動作で巻きばね75の力で可動側のハーネス部分73bがドラム74に巻き取られる。可動側ハーネス73bの引き出し時に固定側ハーネス73cの余長部はボス部74dの周囲に緩く巻かれ、可動側ハーネス73bの巻き取り時に余長部は解かれる。可動側ハーネス73bの巻き数は一巻き程度である。
図6は、ドラム74’へのハーネス挿通兼固定用のハーネス保持部材80の他の形態を示すものである(特許文献3参照)。
このハーネス保持部材80は、合成樹脂材を材料として筒状部80aに可撓性の爪部80bと横長のへら部80cとを一体形成したもので、網状チューブ73bから導出した電線部分(固定側ハーネス)73cをへら部80cにテープ巻き81で固定している。爪部80bはドラム74’の上側の鍔部74bの開口77に上方から挿入されて内側開口縁に係合している。符号74cは下側の鍔部、74aは、可動側のハーネス部分73bを巻く環状部をそれぞれ示している。
図6のドラム74’は図5のドラム74よりも大径に形成され、ドラム74’を収容するケースは図5のケース72よりも長いハーネス導出部(72d)を有している。ドラム74’を付勢する巻きばね(図示せず)は筒状のコイル巻き部を有した捩り巻きばねである。
図6の例で、ケース(図示せず)を構成するケース本体とケース蓋部とはそれぞれ内側を上にしてケース仮組み治具(図示せず)にセットされ、その状態で巻きばねと、ワイヤハーネス73を組み付けたドラム74’とがケース本体に組み付けられ、ワイヤハーネス73がケース本体からケース蓋部にかけて配索組付され、ケース蓋部をケース本体に被せ付けて、ハーネス巻取装置(給電装置)が完成する。
特開2002−68608号公報(図2) 特開2001−145246号公報(図4) 特開2001−339837号公報(図5)
しかしながら、上記従来のハーネス巻取装置71にあっては、例えばワイヤハーネス73の電線の本数が多い場合や電線の径が太い場合等において、ハーネス押え片78a(図5)やへら部80c(図6)が電線部分73cの曲げ剛性(復元力)に負けて上向きに撓んで、電線部分73cの浮き上がりを生じ、組付作業でケース蓋部72bを閉める際に、ケース本体72aとの間に電線部分73cを挟み込んだり、あるいは組付後に、浮き上がった電線部分73cがドラム74,74’の回動時にケース蓋部72bに干渉して擦れて摩耗や異音を生じ兼ねないという懸念があった。
また、ドラム74,74’の上下の鍔部74b,74cの間でワイヤハーネス73の保護チューブ部分73bを屈曲させた状態で、鍔部74bの開口77に可撓性の爪部80bでハーネス保持部材80を係止させるために、例えばワイヤハーネス73の電線の本数が多い場合や電線の径が太い場合等において、ワイヤハーネス73の曲げ剛性(復元力)でハーネス保持部材77,80の係止外れを起こし兼ねないという懸念があった。
本発明は、上記した点に鑑み、ハーネス保持部材におけるワイヤハーネスの浮き上がりを防止してケースへのワイヤハーネスの挟み込みや干渉等の心配を解消することができ、また、それに加えて、ドラムからハーネス保持部材が不意に離脱する心配を解消することができるハーネス巻取装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るハーネス巻取装置は、ケース内にドラムを回動自在に収容し、該ドラムの周溝に巻いたワイヤハーネスを該ケースから引き出し可能としたハーネス巻取装置において、前記ドラムの周溝内にハーネス固定用のへら部が配設され、該へら部の外面に沿って該周溝の一方の鍔部分が配設され、該へら部から該ドラムの切欠部を経て前記ワイヤハーネスの固定側部分が導出され、前記へら部が交差した二つの板部で構成され、一方の板部が前記鍔部分に沿って位置し、他方の板部が、該鍔部分に交差した前記ドラムの内周壁に沿って位置したことを特徴とする。
上記構成により、ドラムの周溝に巻かれたワイヤハーネスがへら部にテープ巻き等で固定されつつ周溝から切欠部を経て固定側ハーネス部分としてドラムの外側に導出されてケースに固定される。固定側ハーネス部分は余長をもって形成され、ハーネス引き出し時のドラムの回動変位を吸収する。周溝からへら部に沿って屈曲しつつ配索されたワイヤハーネスは、その屈曲反力でへら部を浮き上がらせようとするが、へら部に沿って周溝の一方の鍔部分(周溝はドラムの両鍔部の間に形成されているが、その一方の鍔部分)が位置しているので、へら部が外向きに曲がり変形しようとしても、鍔部分に当接して曲がり変形を阻止され、ケース内でのワイヤハーネス(固定側ハーネス部分)の浮き上がりが防止される。
また、へら部の一方の板部がドラムの鍔部分に当接し、へら部のドラム厚み方向の曲がり変形が阻止されて、上記作用が奏される。また、へら部の他方の板部がドラムの内周壁に当接することで、ドラム回転時等におけるへら部のドラム径(中心)方向への曲がり変形が阻止されて、ハーネス固定用のテープ巻きの緩み等が防止される。
請求項に係るハーネス巻取装置は、ケース内にドラムを回動自在に収容し、該ドラムの周溝に巻いたワイヤハーネスを該ケースから引き出し可能としたハーネス巻取装置において、前記ドラムの周溝内にハーネス固定用のへら部が配設され、該へら部の外面に沿って該周溝の一方の鍔部分が配設され、該へら部から該ドラムの切欠部を経て前記ワイヤハーネスの固定側部分が導出され、前記へら部に続くハーネス挿通用の筒部が前記周溝内で前記鍔部分と対向する他方の鍔部との間に配設固定されたことを特徴とする。
上記構成により、ドラムの周溝に巻かれたワイヤハーネスがへら部にテープ巻き等で固定されつつ周溝から切欠部を経て固定側ハーネス部分としてドラムの外側に導出されてケースに固定される。固定側ハーネス部分は余長をもって形成され、ハーネス引き出し時のドラムの回動変位を吸収する。周溝からへら部に沿って屈曲しつつ配索されたワイヤハーネスは、その屈曲反力でへら部を浮き上がらせようとするが、へら部に沿って周溝の一方の鍔部分(周溝はドラムの両鍔部の間に形成されているが、その一方の鍔部分)が位置しているので、へら部が外向きに曲がり変形しようとしても、鍔部分に当接して曲がり変形を阻止され、ケース内でのワイヤハーネス(固定側ハーネス部分)の浮き上がりが防止される。
また、へら部と筒部とでハーネス保持部材が構成され、ワイヤハーネスが周溝に沿って筒部内にスムーズに(周溝のほぼ湾曲半径で)挿通され、筒部からほぼ真直にへら部に沿って配索される。このようにワイヤハーネスに過大な曲げ力(ハーネス保持部材の係止を解除させる力)が作用しないから、従来のハーネス保持部材のような不意な係止解除の心配がない。
請求項1記載の発明によれば、ハーネス固定用のへら部の浮き上がりとそれに伴うワイヤハーネスの浮き上がりが防止されるから、組立時におけるケース(ケース本体とケース蓋部との間)へのワイヤハーネスの挟み込みや、組立後のケースとの干渉やそれに伴う異音やワイヤハーネスの摩耗等の発生が防止されて、常時給電の信頼性が向上する。
また、ハーネス固定用のへら部の交差する二方向の曲がり変形が阻止されるから、上記効果に加えて、ハーネス固定用のテープ巻きの緩み等が防止されて、常時給電の信頼性が高まる。
請求項記載の発明によれば、ハーネス固定用のへら部の浮き上がりとそれに伴うワイヤハーネスの浮き上がりが防止されるから、組立時におけるケース(ケース本体とケース蓋部との間)へのワイヤハーネスの挟み込みや、組立後のケースとの干渉やそれに伴う異音やワイヤハーネスの摩耗等の発生が防止されて、常時給電の信頼性が向上する。
また、ワイヤハーネスが周溝から筒部を経てスムーズにへら部に配索され、ワイヤハーネスに過大な曲げ力が作用しないから、筒部とへら部とで成るハーネス保持部材の不意な外れの心配がなく、常時給電の信頼性が高まる。
本発明に係るハーネス巻取装置の一実施形態を示すケース蓋部を除いた状態の斜視図である。 同じく固定側ハーネスをドラム上に配索したハーネス巻取装置を異なる角度から見た状態の斜視図である。 同じくハーネス巻取装置のドラムの一形態を示す斜視図である。 ドラムへのワイヤハーネスの固定手段であるハーネス保持部材の一形態を示す斜視図である。 従来のハーネス巻取装置の一形態を示す斜視図である。 従来のハーネス巻取装置のハーネス保持部材の他の形態を示す側面図である。
図1〜図2は、本発明に係るハーネス巻取装置の一実施形態を示すものである。
このハーネス巻取装置1は、合成樹脂製のケース(ケース本体のみを図示し、ケース蓋部は外した状態で図示を省略している)2と、ケース2の円形部3内に回転自在に収容した合成樹脂製のドラム5と、ドラム5内に配置された金属製の巻きばね(ばね部材)とを備えたものにおいて、ドラム5の外周の周溝6内にハーネス固定用のへら部7が配置され、へら部7にワイヤハーネス8がテープ巻き9で固定され、へら部7の上側にドラム5の上側の鍔部分10が位置して、へら部7の浮き上がり、すなわちワイヤハーネス8の浮き上がりが防止されたことを特徴としている。
ケース2は、円形部3と、円形部3から接線方向に長く突出した断面矩形状の筒状部4と(ケース本体の樋状部とケース蓋部の樋状部とが接合して筒状部4となる)、車両への固定用のブラケット11とを備え、円形部3の底壁12の中心に細い軸部13が立設され、軸部13はドラム5の中心の円筒形のボス部14内に周方向摺接自在に係合して、ドラム5を回転自在に支持している。
ケース本体(符号2で代用)は外周壁16の各所に段壁15を有し、段壁15上にケース蓋部(図示せず)が係合し、係止爪(図示せず)と係合枠片35(図2)といった係止手段でケース本体2に係止され、軸部13の中心の孔13aにケース蓋部がねじ止めされる。
ドラム5の周溝6にワイヤハーネス8がほぼ一周にループ状に巻かれ、ワイヤハーネス8の交差部分において周溝6から下側(他方)の鍔部17に沿って可動側ハーネス8aが接線方向に筒状部4内に導出され、周溝6から上側の鍔部分10に沿って固定側ハーネス(ワイヤハーネスの固定側部分)8bがドラム5の上側の円板部18上に導出されている。なお、明細書で上下等の方向は説明の便宜上のものであり、必ずしも車両への巻取装置1の取付方向と一致するとは限らない。
図1〜図2はハーネス巻取装置1の組立途中の状態を示しており、図2の如く、固定側ハーネス8bはドラム18の円板部18の上面に沿って余長部としてボス部14の周囲に一周程度に緩く巻かれて、係止クリップ36でケース蓋部(図示せず)に固定されつつケース蓋部のハーネス導出部(図示せず)から外部に導出される。係止クリップ36は板部36aをテープ巻き37で固定側ハーネス8bに固定されている。固定側ハーネス8bをなす複数本の電線8’は柔軟な布テープ38で部分巻きされて束ねられている。組立時には、ケース仮組み治具(図示せず)の垂直ピンがドラム5の小孔19(図1)に貫通してドラム5の回転が阻止される。
固定側ハーネス8bは自動車の電源側(図示せず)に接続され、可動側ハーネス8aは図1の筒状部4の先端開口(図示せず)から外部に導出され、ラゲージドア等の可動体側(図示せず)に接続されて、可動体に常時給電を行う。ケース2の底壁12との間でドラム5の内側に巻きばね(図示せず)が配置され、巻きばねの外端がドラム5に固定され、巻きばねの内端がケース軸部13側に固定されて、ドラム5が巻きばねの力で時計回りすなわち可動側ハーネス8aをケース2内に引き込む方向に付勢されている。
図3は、上記ハーネス巻取装置1のドラム5の一実施形態を示すものである。
このドラム5は、上側の水平な円板部18と、円板部18の外周側に一体に続く上側の鍔部10’と、上側の鍔部10’の外周から垂直に立ち上げられた周壁20と、下側の水平なリング状の鍔部17と、下側の鍔部17と上側の円板部18とを縦方向に連結する環状壁(環状部)21とで一体に形成されたものである。円板部18と環状壁21とで囲まれた下側の空間(図示せず)に巻きばね(図示せず)が配置され、円板部18の中心にボス部14が下側の空間から貫通して配設されている。
上側の鍔部10’の一部分が周壁20と共に切欠され(切欠部を符号22で示す)、切欠部22から下向きに傾斜した傾斜壁23が下側の鍔部17に向けて形成され、傾斜壁23は湾曲部24aを経て垂直な隔壁24に続き、隔壁24が下側の鍔部17に直交して続いている。
図1〜図2の如く、切欠部22から反時計回りに続く上側の一部の鍔部分10が上側の他の鍔部10’よりも上方に高く膨出して位置し、他の鍔部10’は上側の円板部18と同一水平面に位置し、鍔部分10は縦方向(垂直ないし傾斜状)の円弧状の内周壁25(図3の環状壁21の一部分)で円板部18に連結され、鍔部分10の基端は下向きの傾斜部26(図1)で他の鍔部10’に続き、鍔部分10の先端10a(図3)が切欠部22に続き、円弧状の内周壁25(図1)の先端25aは鍔部分10の先端10a位置まで延長され、内周壁25の基端は傾斜部26に沿って他の鍔部分10’側の内周壁(図3の環状壁21の大部分)に同一径で続いている。
図3の如く、一部の鍔部分10の先端側の半部10bは下側の傾斜壁23にほぼ平行に対向し、鍔部分10の先端10aは傾斜壁23の長手方向ほぼ中間位置に対向し、鍔部分10の先端側の半部10bと傾斜壁23との間にハーネス挿通用の隙間(挿通経路)33が形成されている。鍔部分10が高く位置した分、鍔部分10の外周に沿う周壁部分20(図2)は高さが短くなっている。
一部の鍔部分10の先端側の半部10bの下面に沿ってハーネス固定用のへら部7が位置し、へら部7の浮き上がり(上方への撓み)が鍔部分10で防止されている。鍔部分10はへら部7に対する浮き上がり(上方への撓み)防止壁として作用する。
へら部7の先端(自由端)7aは鍔部分10の先端10aよりも切欠部22側に少し突出して位置している。へら部7はハーネス挿通用の円形の水平な筒部27の先端上部に一体に続き、筒部27はへら部7よりも少し短く形成され、筒部27の先端と基端との上下に垂直なリブ28が筒部径方向に突設され、上下の鍔部10,17の各内面に、上下の各リブ28を係合させるドラム径方向のガイド突条29が設けられ、前後のリブ28が前後の突条29の内面に沿ってドラム径方向に(ドラム中心に向けて)スライド式に係合されている。
へら部7と筒部27と各リブ28とでハーネス保持部材30が構成されている。本例のへら部7は、鍔部分10に沿う上側の水平な板部7bと、円弧状の内周壁25に沿う垂直ないし傾斜状の板部7cとで断面略L字状に交差して形成され、先端7aにテープ止め用の突条を有している。
図1〜図2の如く、ワイヤハーネス8の可動側ハーネス8aは複数本の電線8’を柔軟な網状チューブ39で覆って構成されており、図4の如く、網状チューブ39の端部39aがテーパ状に拡径されて、合成樹脂製のハーネス保持部材30の筒部27の端部に一体樹脂成形等で固定されている。複数本の電線8’は筒部27内を挿通し、筒部27から導出された部分がへら部7に粘着性のビニルないし布製のテープ9で巻かれて固定されている。
電線部分8’は筒部27ないしへら部7から導出方向に柔軟な布テープ38で巻かれて収束・保護されている(電線部分8’が布テープ38ごとへら部7にテープ巻き9で固定されている)ことが好ましい。なお、網状チューブ39を筒部27に固定せずに挿通し、網状チューブ39ごと電線部分8’をへら部7にテープ巻き9で固定することも可能である(その場合、図4の布テープ38は不要となる)。
図3〜図4の筒部27の前端から径方向に突出した突板部31をドラム5の環状壁21の矩形状の孔部32内に挿入して、好ましくは係止クリップ等の係止手段(図示せす)で係止させる。
ハーネス保持部材30はドラム5にスライド式に簡単に組み付けることができる。筒部27がリブ28を介してドラム5(図3)の上下の鍔部10,17の間に挟み込まれることで、切欠部22に起因する一部の鍔部分10の剛性低下が防止され、鍔部分10が特に下向き(潰し方向)の力に対して補強される。図4の如く、ワイヤハーネス8は予め筒部27に挿通され、へら部7にテープ巻き9で固定された状態で、ハーネス保持部材30と一体にドラム5に組み付けられる。
図3の如く筒部27の前端は、ドラム5の傾斜壁23に続く隔壁24に対向(隣接)して位置する。隔壁24から時計回りに周溝6が下側の水平な鍔部17に沿って同一面で続き、筒部27を経て隔壁24から上向きの傾斜壁23及び水平なへら部7に沿ってハーネス挿通用の隙間33が円板部18の上側空間34に続いている。上側空間34は周壁20の内側に形成されている。周壁20は傾斜壁23の頂部23aから時計回りに鍔部分10の先端10aまで続いている。
図1〜図2の如く、円板部18の上側空間34に固定側ハーネス8bの余長部がループ状に配索され、固定側ハーネス8bに続く可動側ハーネス8aが切欠部22から傾斜壁23に沿って反時計回りに筒部27を貫通して周溝6内にほぼ一周に巻かれ、隔壁24からほぼドラム接線方向に外側に導出されて、ケース2の筒状部4を通って外部に導出されている。可動側ハーネス8aは複数本の電線8’を柔軟な網状チューブ39で覆って屈曲自在に構成され、固定側ハーネス8bは布テープ38の部分巻きで各電線8’のばらけが防止されている。
従来(図5,図6)のハーネス保持部材78,80がワイヤハーネス73を下から上にほぼ垂直に立ち上げて挿通させ、上側で水平に屈曲させて押え片78aや、へら部80cへのテープ巻き81で固定したのに対して、本実施形態のハーネス保持部材30は、ワイヤハーネス8の電線部分8’を筒部27に水平に挿通させ、ほぼ水平な姿勢を維持した状態で(正確には傾斜壁23に沿って少し斜め上向きに屈曲した状態で)へら部7にテープ巻き9(図1,図4)で固定するから、従来に較べてワイヤハーネス8の曲げ力が小さく、すなわちへら部7に作用する曲げ力が小さく、へら部7の浮き上がりが小さく抑えられる。
しかも、へら部7の上側の板部7bの上面に鍔部分10の下面を接触ないし近接させているから、へら部7の浮き上がろうとする力を鍔部分10が抑えて、へら部7の浮き上がり、すなわち固定側ハーネス8bの浮き上がりが確実に防止される。
さらに、へら部7の側方の板部7cの内面を鍔部分10の側方の内周壁25(図1)の内面に接触ないし近接させているから、ハーネス巻き取り時等にへら部7にドラム径(ドラム中心)方向の押圧力が作用しても、側方の板部7cが内周壁25に当接してその押圧力を受け止めて、へら部7のドラム径方向の曲がり変形を防止し、それにより、へら部7におけるワイヤハーネス8のテープ巻き9等の固定力の低下(緩み)が防止される。
図1〜図2のハーネス巻取装置1の組立時にへら部7すなわちワイヤハーネス8が浮き上がらないから、ワイヤハーネス8がケース本体2から外側に飛び出したりすることがなく、ケース蓋部(図示せず)の閉止時にワイヤハーネス8を挟み込む心配がない。また、組立後に車両へ組み付けて実使用する際に、ケース2内でワイヤハーネス8がケース厚み方向に浮き上がらないから、ケース蓋部との干渉(擦れ)が起こらず、異音や摩耗等の発生が確実に防止される。
上記ハーネス巻取装置1は、例えば自動車の車両ボディ(図示せず)に垂直に配置され、ケース2の筒状部4が上向きに位置し、筒状部4から導出された可動側ハーネス8aの先端側がラゲージドア(図示せず)に配索固定され、ラゲージドアの開閉に伴って可動側ハーネス8aが伸縮し、例えばラゲージドアの開き時に可動側ハーネス8aが上向きに引っ張られて伸長し、ラゲージドアの閉じ時に可動側ハーネス8aが縮長しつつ筒状部4の先端側で90°方向に屈曲される。
可動側ハーネス8aの伸長(ケースからの引き出し)に伴って、ドラム5が巻きばね(図示せず)の付勢力に抗して反時計回りにほぼ一周回動し、ドラム5の周溝6に巻かれた可動側ハーネス8aがドラム接線方向に繰り出され、それと同時にドラム5の円板部18側の空間34内に巻かれた固定側ハーネス8bの余長部が解かれる。周溝6内のハーネス保持部材30は筒部27を先頭にドラム5と一体に図1の位置から反時計回りにほぼ一周回動する。ワイヤハーネス8を固定したへら部7と一体の筒部27にはドラム周方向の引張力が作用するが、筒部27の前後端のドラム径方向のリブ28がドラム5の突条29との当接で引張力を直交方向にしっかり受け止めて、突条29からの筒部27の離脱を防ぐ。可動側ハーネス8aの伸長時に巻きばねは縮径される。
可動側ハーネス8aの引き出し力の解除による縮長(ケース2内への引き込み)に伴って、ドラム5が巻きばねの付勢力で時計回りにほぼ一周駆動され、ドラム5の周溝6に可動側ハーネス8aが巻き取られ、それと同時にドラム5の円板部側の空間34内に固定側ハーネス8bの余長部が緩く巻かれる。周溝6内のハーネス保持部材30はへら部7を先頭にドラム5と一体に図1の位置に時計回りにほぼ一周回動する。ワイヤハーネス8を固定したへら部7と一体の筒部27にはドラム周方向の引張力が作用するが、筒部27の前後端のドラム径方向のリブ28がドラム5の突条29との当接で引張力を直交方向にしっかり受け止めて、突条29からの筒部27の離脱を防ぐ。巻きばねは自らの復元力で拡径される。
なお、上記実施形態においては、ケース2の筒状部(ハーネス導出部)4を長く形成し、筒状部4を上向きに配置して可動側ハーネス8aを真直に引き出す例で説明したが、従来例(図5)のようにケース2のハーネス導出部4を短く形成して水平に配置し、可動側ハーネス8aをハーネス導出部4の先端から上向きに屈曲させつつ引き出すことも可能である。
また、上記実施形態においては、ハーネス保護チューブとして網状チューブ39を用いたが、柔軟な他の保護チューブを用いたり、保護チューブを排除して、電線部分(複数本の電線)8’をテープ38の荒巻きで屈曲性を持たせて集束したり、バンド締め等で集束することも可能である。へら部7にワイヤハーネス8をテープ巻き9ではなくバンド締め等で固定することも可能である。
また、上記実施形態においては、ばね部材として螺旋状の巻きばねを使用した例で説明したが、巻きばねとしてコイル巻き部を有する既存のものを使用したり、巻きばね以外の引張コイルばね等を使用したり、あるいはばね部材を使用せず、ワイヤハーネス8の自らの剛性による巻き方向の復元力を利用したりすることも可能である。
本発明に係るハーネス巻取装置は、自動車のラゲージドアへの常時給電や、ラゲージドア以外にヒンジ開閉式のフロントドアやバックドアあるいはスライドシート等への常時給電のために利用することができる。
1 ハーネス巻取装置
2 ケース
5 ドラム
6 周溝
7 へら部
7b,7c 板部
8 ワイヤハーネス
8b 固定側ハーネス(固定側部分)
10 鍔部分
17 他方の鍔部
22 切欠部
25 内周壁
27 筒部

Claims (2)

  1. ケース内にドラムを回動自在に収容し、該ドラムの周溝に巻いたワイヤハーネスを該ケースから引き出し可能としたハーネス巻取装置において、前記ドラムの周溝内にハーネス固定用のへら部が配設され、該へら部の外面に沿って該周溝の一方の鍔部分が配設され、該へら部から該ドラムの切欠部を経て前記ワイヤハーネスの固定側部分が導出され
    前記へら部が交差した二つの板部で構成され、一方の板部が前記鍔部分に沿って位置し、他方の板部が、該鍔部分に交差した前記ドラムの内周壁に沿って位置したことを特徴とするハーネス巻取装置。
  2. ケース内にドラムを回動自在に収容し、該ドラムの周溝に巻いたワイヤハーネスを該ケースから引き出し可能としたハーネス巻取装置において、前記ドラムの周溝内にハーネス固定用のへら部が配設され、該へら部の外面に沿って該周溝の一方の鍔部分が配設され、該へら部から該ドラムの切欠部を経て前記ワイヤハーネスの固定側部分が導出され
    前記へら部に続くハーネス挿通用の筒部が前記周溝内で前記鍔部分と対向する他方の鍔部との間に配設固定されたことを特徴とするハーネス巻取装置。
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