JP5373329B2 - 荷電粒子ビーム描画装置 - Google Patents

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本発明は荷電粒子ビーム描画装置に関し、更に詳しくはレジスト(感光材料)を塗布した被描画材料に半導体集積回路パターン等の微細パターンを描画するにあたり、ブランキング時のビーム漏れを防ぐことができるようにした荷電粒子ビーム描画装置に関する。
図13は荷電粒子ビーム描画装置の構成例を示す図であり、ここでは可変成形電子ビーム描画装置の構成例を示している。従来のこの種の装置として、加速電圧50kVで電流密度が20A/cm 2 のものが開発されている(例えば非特許文献1参照)。先ず、図13に示すように、電子ビーム1が第1のレンズ(照射レンズ)2を介して第1の成形開口板3に照射される。光源4としては、一般的には、電子銃の直後に形成されるクロスオーバを考えればよい。光源4の像5は、第1の成形開口板3の下に結ばれる。
次いで、第1の成形開口板3の像が第2のレンズ(成形レンズ)6により第2の成形開口板7上に投影される。そして、第1の成形開口板3の像が第2のレンズ6により第2の成形開口板7上に投影され、第1の成形開口板3の開口の像と第2の成形開口板7の開口との重なり(論理積)で決定される図形が縮小レンズ8と対物レンズ9を介して、レジスト(感光材料)を塗布した材料10に投影される。
その結果、レジストが感光する。即ち、投影図形11が材料10に転写される。従って、投影図形11の形状と寸法、及び位置を制御することで、材料10上に所望のパターンを描画することかできる。
投影図形11の形状と大きさを制御するには、成形偏向器12を用いる。該成形偏向器12により電子ビーム1を偏向し、第1の成形開口板3の開口の像を第2の成形開口板7の開口に対して移動させる。投影図形11の位置を制御するには対物偏向器13と材料ステージ(図示せず)を併用する。対物偏向器13の偏向可能領域(偏向フィールド)には制限があるため、先ず材料ステージによりステップの大きな位置決めを行ない、その上で対物偏向器13よりステップの小さな位置決めを行なう。なお、成形偏向器12及び対物偏向器13としては、偏向速度を速くするため、静電偏向器が用いられる。
投影図形11が常時材料10上に投影されていては、一筆書きの図形しか描画できないため、一般の図形の描画には、電子ビーム1の遮断制御(ブランキング)が必要となる。図13に示す光学系では、ブランカー14,15によりこの遮断制御を行っている。より詳細には、先ずブランカー14,15を働かせ、電子ビーム1を遮断してから、成形偏向器12と対物偏向器13を働かせ、投影図形11の形状と寸法、及び位置を決定した後に、ブランカー14,15による電子ビーム1の遮断を解除し、投影図形11を材料10上に投影する。所定の時間だけ露光を行なうと、再び電子ビーム1を遮断する。なお、ブランカー14,15も動作(偏向)速度を高速とするため、静電偏向器となっている。
ブランカー14,15によるブランキングは、第2の光源の像16がブランキング開口板17に対して移動することによっている。第2の光源の像16は、第1の光源の像5の、第2のレンズ6による写像である。ブランキング開口板17は、第2の光源の像16と同じ高さに挿入されている。
図14に示すようにブランカー14,15を働かせると、第1の光源の像5は光軸に対して垂直方向に移動し、それと同時に第2の光源の像16も光軸に対して垂直方向に移動する。この時、第2の光源の像16の移動距離が十分大きければ、ブランキング開口板17により電子ビーム1が遮られる。なお、図13,図14に示すようにブランカー14,15の位置を第1の成形開口板3より上方としているのは、ブランキングと共に投影図形11の形状や寸法、及び位置が変化しないようにするためである。
言い換えると、投影図形11と、第1及び第2の成形開口3,7とは共役の関係(像面と物面の関係)にあるので、これらの間でビームを偏向しない限り、第1及び第2の成形開口3,7の像は移動しない。
ブランカー14,15の連動比(上下ブランカーの強度比)は、ブランキング時の電子ビーム1の偏向支点18が第1の成形開口板3の高さ位置に一致するように、即ち第1の成形開口板3の照射領域がブランキングの際に移動しないように決められている(例えば特許文献1参照)。例えば、第1の成形開口板3の位置を第1のレンズ2の像側焦点の位置に一致させれば、ブランカー14,15の連動比を1:−1(偏向角の大きさを等しく、向きを逆)とすればこの条件が満たされる。
この条件を満たす第1の目的は、ブランキングに伴い投影図形11の電流密度分布が変わるのを防ぐことである。もし、投影図形11の電流密度分布が変わると、投影図形11内の露光量分布が変わり、これが投影図形11の位置や寸法の変化即ち描画誤差となって現れる。更には、同図形の寸法制御性(線形性)が悪化する。なお、ブランキング時でなくても、同じ理由から投影図形11の電流密度分布は均一であることが求められる。
上記条件を満たす第2の目的は、ビーム照射により発熱している第1の成形開口板3の温度分布を一定に保つことである。第1の成形開口板3には、照射ビームの電流量によっては、無視できない程度の熱変形が生じている。第1の成形偏向板3が熱平衡状態にあれば温度分布は一定に保たれているが、ブランキングの際に第1の成形開口板3の照射領域が移動すると、平衡状態が崩れ、その結果、開口の位置や大きさが変化する。これも描画誤差となって現れる。
ところで、ブランキングの性能(漏れビームの少なさ)は、ブランキング偏向距離(ブランキング開口板17上での第2の光源の像16の移動距離)と、ブランキング開口板17の位置における第2の光源の像16の分布と、ブランキング開口板17の開口径で決まる。第2の光源の像16の電流密度分布は、クロスオーバの電流密度分布(例えばガウシアン分布)を反映しており、一般的に図1の(a)に示すように、その中央部(軸上)において電流密度が最も高い。
その電流密度分布はZ軸からの距離(半径)が大きくなるにつれて弱くなるが、零にはならない。ブランキング時には図15の(b)に示すように、第2の光源16の裾を形成している電流成分がブランキング開口板17の開口を通過する。このため、ブランキングが施されていても、電子顕微鏡直下に材料があると、漏れビームにより材料が感光する。その結果、材料にその痕が残ったり、露光量過多により転写図形の寸法が大きくなったりする。
なお、ブランキングの性能は、ブランキング開口板17の開口に対する光源の像16の偏りにも依存する。若し成形偏向により同偏りが変化すると、ブランキングの性能が投影図形11の形状や寸法に依存することになるため、成形偏向は、第2の光源16が移動しないように行なうとよい。この目的のため、成形偏向器12は多段構成(図示せず)にするとよい。このようなブランキング時のビーム漏れを低減するには、ブランキング偏向距離を大きく、ブランキング開口板17上における第2の光源の像16の分布を狭くし、ブランキング開口板17の開口径を小さくするとよい。
ところが、ブランキング偏向距離を無制限に大きくすることはできない。先ず、ブランカー14,15の高速化のため、同ブランカーに印加する偏向電圧はできる限り低くすることが求められる。しかしながら、偏向電圧を下げると、ブランキング偏向距離が小さくなる。また、防振やメンテナンス性の点から、ブランカーを含む電子鏡筒は小型であることが望ましいが、その小型化を押し進めると、ブランカーの長さは短かくならざるをえず、その結果、ブランキング偏向距離は小さくなる。
また、ブランキング開口板17の開口径を無制限に小さくすることもできない。同開口は材料10上におけるビーム収束角を制限する開口としての働きも持つため、同開口をあまり小さくしすぎると、材料10上における電流密度が減少する。更には、同開口のエッジからビームまでの距離が短かくなり、同開口のエッジに付着するコンタミの帯電により発生するビームドリフト(投影図形11の位置ずれとなる)がより顕著になる。
従って、ブランキング偏向距離をあまり大きくすることなく、かつブランキング開口板17の開口径をあまり小さくすることなくビーム漏れを防ぐ手法、即ちブランキング開口板17上における第2の光源の像16の分布を狭くしてビーム漏れを防ぐ手法が望まれる。そのような方法としては、図16に示すように、一旦光源4の像20をレンズにより制限開口板19上に投影して像20の裾を制限し、像20を改めて光源として扱う方法が知られている(例えば特許文献2参照)。このようにすれば、以降の光学系において結ばれる光源の像は、同様に裾の制限されたものとなる。
なお、像20の裾を制限することは、ブランキングが施されていない状態で、材料10上において収束角の大きなビーム成分、即ち収差の大きなビーム成分を除去することに相当するため、この手法は電流密度の減少が問題とならない範囲で、投影図形11の解像度の向上にも寄与し得る(例えば特許文献3参照)。同様の理由から、ブランキング開口板17も、ブランキングが施されていない状態で第2の光源の像16の裾を制限することにより、投影図形11の解像度を決定している。
従来の可変成形電子ビーム描画装置の光学系は、クロスオーバの裾のことをあまり考慮せずに設計されていた。クロスオーバの裾の制限よりは、ブランカーの高速化や小型化が優先された。その結果、ブランキング偏向距離が小さくなり、その代償として、ビーム漏れ低減のためにブランキング開口を小さくせざるを得なかった。
即ち、同開口のエッジに付着するコンタミの帯電に起因するビームドリフトが大きくなるという問題が避けられなかった。又は、ビームドリフト低減のためにブランキング開口を十分に小さくできなかったため、ビーム漏れの問題が残った。なお、今後は、描画パターンの微細化に伴い、より高い描画精度が求められるため、ビーム漏れ、即ち露光量過多によるパターン寸法の増大はますます無視できなくなる。
クロスオーバ像の裾を制限するために特許文献2の手法が有効であるが、同手法を用いると、ベルシェ効果(電子のエネルギー分散が増えること)により電子のエネルギー分散が増えるという別の問題が発生する。これは、像20(図16参照:像20において電流密度が高い)を結ぶためにレンズによりビームを収束した結果である。
更には、光源4から像20までの距離の分だけ光学系が長くなることによっても、同エネルギー分散の増加が助長される。同エネルギー分散は、以降の光学系において、色収差に寄与するため、材料10上におけるビームぼけを大きくし、解像度や描画精度を損なってしまう。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであって、荷電粒子ビーム描画装置において、新たにビームを収束してクロスオーバ像を結ぶことなく、即ちそれによるベルシェ効果を起こすことなく、クロスオーバ像の裾を制限することができる荷電粒子ビーム描画装置を提供することを目的としている。但し、その際、投影図形11の電流密度分布に対して影響を及ぼさないことを条件とする。
(1)請求項1記載の発明は、荷電粒子ビームを出射する光源と、該光源からの荷電粒子ビームを偏向するブランカーと該荷電粒子ビームを集束する第1のレンズより構成される第1の荷電粒子ビーム制御手段と、該第1の荷電粒子ビーム制御手段を通過した荷電粒子ビームを受ける第1の成形開口板と、該第1の成形開口板を通過した荷電粒子ビームを集束する第2のレンズと、該第2のレンズを通過した荷電粒子ビームを受ける第2の成形開口板と、該第2の成形開口板を通過した荷電粒子ビームを受けるブランキング開口板と、該ブランキング開口板を通過した荷電粒子ビームを集束・偏向するレンズ・偏向器より構成される第2の荷電粒子ビーム制御手段とを具備し、該第2の荷電粒子ビーム制御手段の出力で材料上に投影図形を照射するように構成され、かつ、前記第1の成形開口板と前記第2のレンズとの間に第1の光源の像を結び、前記ブランキング開口板の位置またはその前後近傍に第2の光源の像を結ぶように構成され、前記ブランカー及び第1のレンズより前段に、前記第2の成形開口板の開口の前記第1の成形開口板への写像と、前記第1の成形開口板の開口とを重ねてできる開口の大きさと、前記ブランキング開口板の開口の大きさから決められた大きさの開口を有する制限開口板設けられ、該制限開口板と前記ブランキング開口板の開口は円形とし、前記制限開口板の開口半径a 1 は次式に従わせることを特徴とする。
ここで、a 2 は前記第2の成形開口板の開口の前記第1の成形開口板への写像と、前記第1の成形開口板の開口とを重ねてできる開口に外接する円の半径、a 3 は前記ブランキング開口板の開口半径、h(z)はh(z 0 )=0かつh’(z 0 )=1(h’(z)=dh(z)/dz)となる軌道、s(z)はs(z 0 )=1かつs(z 2 )=0となる軌道、z 0 は光源のZ座標、z 1 は前記制限開口板のZ座標、z 2 は前記第1の成形開口板のZ座標、z 3 は前記ブランキング開口板のZ座標を示す。
(2)請求項2記載の発明は、Vをブランキング偏向電圧として|V|は次式に従わせることを特徴とする。
ここで、e(>0)は|V|=0の時に前記ブランキング開口板の位置で測定されうる、ブランキング開口板の開口中心からの、荷電粒子ビームのドリフトの最大値、d(z)は単位ブランキング偏向電圧に対するブランキング偏向軌道を示す。
3)請求項3記載の発明は、前記光源はカソード及びアノードを有する電子銃のアノードより前段に位置するものとし、該アノードの直後に前記制限開口板を配置することを特徴とする
)請求項記載の発明は、前記第1のレンズの像側焦点を前記第1の成形開口板より前段に位置させることを特徴とする
(1)請求項1記載の発明によれば、荷電粒子ビーム描画装置において、新たにビームを収束してクロスオーバ像を結ぶことなく、即ちそれによるベルシェ効果を起こすことなく、かつ材料上の投影図形の電流密度分布を変えることなく、クロスオーバ像の裾を制限することができる荷電粒子ビーム描画装置を提供することができる。
(2)請求項2記載の発明によれば、ブランキング時にビーム漏れを起こさない最小のブランキング偏向電圧でビームを遮断することができる。
3)請求項3記載の発明によれば、クロスオーバ像の裾に対する制限を強めることができる。
(4)請求項4記載の発明によれば、クロスオーバ像の裾に対する制限を強めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明に係る荷電粒子ビーム装置の一実施の形態を示す構成図である。ここでは、荷電粒子ビームとして電子ビームを用いた場合を示している。図13にて使用された記号と同一記号が付されたものは同一構成要素である。図1に示す構成図は、基本的には図13に示す構成図と同じであるが、制限開口板21をブランカー14,15の前段に挿入した点が異なっている。
制限開口板21の挿入位置は、より詳細には図2に示すようにアノード23より後段とする。図2は光源の詳細構成例を示す図である。図において、4は光源、4’は仮想光源、21は制限開口板、22はカソード、23はアノードである。制限開口板21の挿入位置をアノード23より前段としないのは、カソード22からアノード23までの領域では、強い電場がかかっており、その電場を乱すことなく制限開口板21を挿入するためには、挿入位置に応じた電圧を制限開口板21に印加しなくてはならないためである。
更には、放電を防ぐため、制限開口板21の表面の平滑化が新たに必要となるためである。また、同挿入位置をブランカー14,15の後段としないのは、電子ビーム1に対する制限開口板21の位置(偏心)がブランキングにより変わるのを防ぐためである。
なお、図2に示すように、カソード22からアノード23までの領域においては、同領域における電場のレンズ作用のため、光線は直線的にはならないが、仮想光源4’(そのレンズ作用によるクロスオーバの写像)を改めて光源4として扱えば、そこから制限開口21までの光線を直線として扱うことができる。ただし、以下の説明で用いる数式は、光源4を実際のクロスオーバとしても、仮想光源4’としても有効である。
また、第1及び第2のレンズ2,6の中心、光源4の中心、制限開口板21の開口中心、ブランキング開口板17の開口中心、円25の中心、及び円25の第2の成形開口板7への写像の中心はZ軸上にあるものとする。ここで、制限開口板21とブランキング開口板17の開口は円形とし、第1及び第2の成形開口板3,7の開口は矩形とする。
第1の成形開口板3の開口と開口24及び円25との関係を図3に示す。図中において、円25は第2の成形開口板7の開口7’の、第1の成形開口板3への写像と、第1の成形開口板3の開口3’とを重ねてできる開口(論理積)24に外接する円である。なお、成形偏向器12を働かせると、開口24及び円25の寸法が変化し、更にそれらの中心がずれるが、開口24及び円25としては、最大寸法のものを考えればよい(ブランキング時のビーム漏れを防ぐ条件が安全側に決定される)。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
特許文献2に記載の手法では、クロスオーバ像20(図16参照)の裾を制限開口板19により直接制限していたが、本発明では、クロスオーバ像(第2の光源の像16)の裾を制限開口板21と円25(つまり第1及び第2の成形開口板3,7)との連携により、間接的に制限する。また、以降では、像面でなく物面(光源4、即ちクロスオーバのある面)と開口のある面とを用いて検討を進めるので、クロスオーバ像及びその裾の制限よりも、クロスオーバ(光源4)及びその裾の見かけ上の制限に着目する。なお、ここでいう見かけ上裾の制限されたクロスオーバと、裾の制限されたクロスオーバ像とは、共役の関係にある。
制限開口板21は、クロスオーバの裾を制限する以前に、第1の成形開口板3の照射領域(第1の成形開口板3における電子ビーム1の収束角に対応する)を直接制限するので、先ず開口24内に隈なく電子が行き渡る条件を定める。開口24内に隈なく電子が行き渡るためには、光源4の中心を起源とし、円25を通過する光線の集合即ちビームが、同じく光源4の中心を起源とし、制限開口板21を通過するビームに含まれればよいから、この条件は
│h(z2)/h(z1)│・a1≧a2即ち
1≧│h(z1)/h(z2)│・a2 (1)
と表せる。ここで、a1は制限開口板21の開口半径、a2は円25の半径、h(z)はh(z0)=0かつh'(z0)=1(h'(z)=dh(z)/dz)となる軌道である。図4は第1の成形開口板の照明を示す図である。横軸はZ軸で、制限開口板21と第1の成形開口板3と、第2の成形開口板7とブランキング開口板17がこの順に並んでいる。図5はh(z)とs(z)とd(z)の軌道を示す図である。なお、s(z)及びd(z)軌道については後述する。z0は光源4のZ座標(物面のZ座標)、z1は制限開口板21のZ座標、z2は第1の成形開口板3のZ座標を示す。
なお、h(z)軌道(及び後述のs(z)軌道)は、簡単には回転座標(磁場による電子軌道の回転とともにZ軸を中心に回転する座標)に基づくものとすればよいが、より一般性を持たせるため、固定座標に基づくものとしてもよい
余分なビーム電流の削減という観点からは、a1は(1)式より決まるa1の下限値
1min=│h(z1)/h(z2)│・a2 (2)
に対して大きすぎない方がよい。ビーム電流が増えると、第1の成形開口板3の温度上昇(熱変形)の他、ベルシェ効果や、電子鏡筒内のコンタミ付着・帯電がより顕著になるからである。しかしながら、a1=a1minとすると、光源4の中心以外の点を起源とする光線は、その射出角によっては、制限開口板21によりけられる(通過できない)。その結果、投影図形11の電流密度分布の均一性が損なわれる。従って、a1>a1minとするのがよい。
この観点からa1について検討を進めると、次のようになる。先ず物面においてZ軸を中心とする半径a0の円周を起源とし、円25を通過した光線が全てブランキング開口板17を通過する条件は、
│s(z3)│・a0+│h(z3)/h(z2)|・a2≦a3 (3)
である。図6はブランキング開口板17の通過を示す図である。即ち、
を満たすa0を半径とする円の内部を起源とし、円25を通過する光線は、全てブランキング開口板17を通過するが、a0を半径とする円の外部を起源とし、円25を通過する光線は、ブランキング開口板17によりけられる可能性がある。ここで、a3はブランキング開口板17の開口半径、z3はブランキング開口板17のZ座標、s(z)はs(z0)=1かつs(z 2 )=0となる軌道を示す(図5参照)。同様に、物面においてZ軸を中心とする半径a0の円周を起源とし、円25を通過する光線がその前に全て制限開口板21を通過する条件は、
であり、
を満たすa0を半径とする円の外部を起源とし、円25を通過する光線は、その前に制限開口板21によりけられる可能性がある。図7は制限開口板21の通過を示す図である。(4)式と(6)式より、
が得られる。(7)式を満たすようにa1を選べば、a0を半径とする円の外部を起源とし、円25を通過し、かつブランキング開口板17によりけられうる光線は、必ず円25を通過する以前に制限開口板21によりけられることになる。
一方、ブランキング開口板17を通過する光線に対しては、制限開口板21は影響を及ぼすことはない。即ち、(7)式は投影図形11の電流密度分布に対し影響が及ばないという条件におけるa1の最小値を表している。なお、投影図形11の電流密度分布の変化が許容される限りにおいては、制限開口板21の大きさをより小さく、即ち
としてもよい。
次に、制限開口板21によるクロスオーバの裾の制限に関する条件を求める。これは、物面においてZ軸を中心とする半径a0の円の外部を起源とする光線のうち、円25を通過し得る全ての光線が、その前に制限開口板21によりけられる条件である。図8は制限開口板21によるけられの説明図である。先ずは、半径a0の円周を起源とする光線のうち、円25を通過し得る全ての光線が、その前に制限開口板21によりけられる条件を定める。この条件は、
となる。(8)式の左辺は、半径a0の円周を起源とする光線のうち円25を通過し得る光線の中で、最もZ軸に近い光線のz=z1におけるZ軸からの距離である。(8)式が成り立てばb0≧a0となるb0に対し必ず
も成り立つから、(8)式はそのまま、半径b0の円周を起源とする光線のうち、円25を通過し得る全ての光線がその前に制限開口板21によりけられる条件、即ちZ軸を中心とする半径a0の円の外部を起源とする光線のうち円25を通過し得る全ての光線がその前に制限開口板21によりけられる条件となる。
(8)式より、クロスオーバの裾の電流密度が見かけ上零となる境界を定めることができる。その境界は、半径
の円となる。第2の成形開口板7以降には、物面において半径a0maxの円の外側を起源とする光線は一切届かないから、第2の成形開口板7以降の光学系を議論する上では、半径a0maxの円の外側にはクロスオーバの裾は存在しないと見なし、a0maxをクロスオーバの見かけの最大径(有効径)と考えればよい。(7)式を用いると、(9)式は
となる。(10)式は、投影図形11の電流密度分布に対し影響を及ぼさないという条件のもとで、z=z1に位置させた制限開口板21の開口半径a1をできるだけ小さくすることにより最大限に強く制限されたクロスオーバの裾の広がりを表している。
次に、(10)式で示したa0maxを小さくすることを考える。ただし、a2、a3、h(z2)、h(z3)、及びs(z3)は固定とする。このようにすれば、投影図形11の電流密度分布(h(z2)の二乗に比例する)及び寸法に影響を与えずに済む。また、説明を容易にするため、光源4を仮想光源4'とし(図2参照)、h(z)及びs(z)軌道(及び後述のg(z)軌道)は回転座標に基づくものとする。
このような条件のもとでa0maxを小さくするためには、(10)式から分かるように、│h(z1)/s(z1)│を小さくすればよい。そして、
│h(z1)/s(z1)│を小さくするには、
の関係から、z1を小さくするとよい。ここで、g(z)は、g(z0)=1かつg'(z0)=0となる軌道(図9参照)である。図9はg(z)とh(z)の軌道を示す図である。これは、物面から第1のレンズ2直前までの領域ではg(z1)=1であり、かつh(z1)はz1とともに単調増加となるため、z1が小さくなればh(z1)が小さくなり、g(z1)/h(z1)が大きくなるためである。なお、(11)式において、
の関係を用いた。ただし、前述したように、制限開口板21をアノード23より前段に挿入するのは得策でないから、制限開口板21の挿入位置z1としては、アノード23の直後が最もよい。そして、h(z2)>0(物面から第1の光源の像5までの領域では像は結ばれないためh(z)>0)であることから、その上でg(z2)を負の向きに大きくすると、同じく(11)式から分かるように│h(z1)/s(z1)│が更に小さくなる。
次に、g(z2)が負の向きに大きくなるような光学系を設計するための指針を示す。先ず、g(z2)<0とするには、図9から分かるように、第1のレンズ2の像側焦点(軌道g(z)とZ軸との交点)を第1の成形開口板3より前段に位置させるとよい。そして、第1のレンズ2の像側焦点から第1の成形開口板3までの距離を離せば、g(z2)を負の向きに大きくすることができる。
ただし、材料10上における電流密度を変えずに(h(z2)を変えずに、即ち第1の光源の像5の倍率を変えずに)第1のレンズ2の像側焦点から第1の成形開口板3までの距離を離す(第1のレンズ2の像側焦点から第1の光源の像5までの距離を離す)には、第1のレンズ2の主面から第1の光源の像5までの距離と共に、物面から第1のレンズ2の主面までの距離を離す必要がある。
即ち、光学系長を長くとる必要がある。このことはレンズ公式(1/lo)+(1/li)=1/fと、li/lo=│m│の関係とから、像側焦点−像面間距離が│m│・f、像側主面−像面間距離が(l+│m│)・f(=li)、物側主面−物面間距離が
(1+(1/│m│))・f(=lo)と表されることより分かる。つまり、│m│を変えないならば、像側焦点−像面間距離│m│・fを大きくするにはfを大きくする必要があるため、像側焦点−像面間距離│m│・fが大きくなるのに伴い、像側主面−像面間距離
(1+│m│)・fと物側主面−物面間距離(1+(1/│m│))・fも大きくなる。
ここで、loは物側主面−物面間距離、liは像側主面−像面間距離、fは焦点距離、mは光源の像5に関する横倍率であり、物側焦点距離と像側焦点距離は等しいとした。なお、後に、光学径長を長くとらずにg(z2)を負の向きに大きくする方法について説明する。以上でクロスオーバの裾を制限することを検討したので、以降では、クロスオーバの裾が制限された状態におけるブランキング条件について考える。図10はブランキングの説明図である。
先ず、物面においてZ軸を中心とする半径a0の円周を起源とする光線のうち、円25を通過する全ての光源が、ブランキング時にブランキング開口板17により完全にけられる条件は
即ち、
となる。ここで、d(z)は単位ブランキング偏向電圧に対するブランキング偏向軌道(図5参照)、Vはブランキング偏向電圧を示す。なお、d(z)軌道としては、一般には、固定座標に基づくものとすればよいが、簡単にはブランキング偏向の方向を回転座標の回転角に合わせることで、h(z)、s(z)軌道と同様に、回転座標に基づくものとすることもできる。
(13)式の左辺は、ブランキング時に、半径a0の円周を起源とする光線のうち円25を通過する光線のなかで、最もZ軸に近い光線の、z=z3におけるZ軸からの距離である。(13)式が成り立てば、c0≦a0となるc0に対し必ず
も成り立つから、(13)式はそのまま、半径c0の円周を起源とする光線のうち円25を通過する全ての光線がブランキング時にブランキング開口板17によりけられる条件、即ちZ軸を中心とする半径a0の円の内部を起源とする光線のうち円25を通過する全ての光線がブランキング時にブランキング開口板17によりけられる条件となる。従って(13)式は、a0をa0maxと考え、
とすればよい。ただし、ここで便宜上、a0maxのかかった項とa2のかかった項を右辺に移項した。│V│の下限値は(13')式より
となる。│V│minができるだけ小さくなるようにすると、ブランキング速度を向上させることができる。a0maxを小さくすれば、即ち前述のように│h(z1)/s(z1)│を小さくすれば、│V│minが小さくなる。
しかしながら、│V│=│V│minとすると、電子ビーム1が何らかの理由(例えば電子鏡筒内の帯電によるドリフト)でブランキング開口板17の開口に対し偏心した時、ビーム漏れが発生する。そこで、安全のため、│V│の最適値としては、│V│minよりは大きく、
とするのがよい。ここで、e(>0)は、│V│=0の時にブランキング開口板17の位置(z=z3)で観測されうる、ブランキング開口板17の開口中心からの、電子ビーム1の中心軸(初期条件がu(z0)=0かつu'(z0)=0となる光線)の偏心の最大値を示す。
(9)式を用いると、(13')式は、
となり、(10)式を用いれば
となる。(16)式は、投影図形11の電流密度分布に対し影響を及ぼさないという条件のもとでa1を最も小さくした場合のブランキング条件を示す。(16)式から│V│の下限値を求めると、
となり、上記eを用いると、│V│の最適値は
となる。
なお、もし第2の光源の像16がブランキング開口板17と同じ位置(z=z3)にあれば、以上の式において、h(z3)=0、即ち│h(z3)/h(z2)│・a2=0となる。また、厳密にh(z3)=0とはならなくても、h(z3)が小さく、
│h(z3)/h(z2)│・a2<<a3であれば、│h(z3)/h(z2)│・a2は無視できる。
以上の説明で用いたh(z)及びg(z)軌道を求めるには、軌道方程式を解くシミュレーションにおいて、一般の軌道u(z)について初期値をu(z0)=0かつu'(z0)=1、及びu(z0)=1かつu'(z0)=0として計算を進めればよい。s(z)は、このようにして求めたh(z)及びg(z)を(12)式に適用して求める。
(実施の形態2)
基本的に実施の形態1の構成と同じとするが、図11に示すように、第1のレンズ2をブランカー14,15の前に配置する。制限開口板21の挿入位置は第1のレンズ2よりは前段とする。図11は本発明の第2の実施の形態の要部を示す構成図である。このように構成された装置の動作は実施の形態1と同じであるので、説明は省略する。
(実施の形態3)
基本的に実施の形態1,2と同じ構成とするが、第1のレンズ2をレンズ26,27の多段構成としたものである。図12は実施の形態3の構成例を示す図である。図12のレンズ26はブランカー14と制限開口板21の間に配置され、レンズ27はブランカー15の後段に配置されている。その他の構成は実施の形態1と同じである。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
基本的に実施の形態1,2と同じであるが、レンズ26,27をズームレンズとして扱う。ただし、第1の光源の像5より前段には光源4の像を新たに結ばないものとする。実施の形態3において、a0maxを小さくするための手法は、実施の形態1,2に示すそれと同様である。即ち、z1を小さくして│h(z1)/s(z1)│を小さくする。
そして、│h(z1)/s(z1)│を更に小さくするために、g(z2)を負の向きに大きくする。実施の形態3においてg(z2)<0の条件を満たすためには、例えば図12に示すように、レンズ26の像側焦点をレンズ27の手前に位置させ、即ちレンズ26によりg(z)軌道をレンズ27の手前で一度Z軸と交わらせ、その後は第1の光源の像5の位置まではZ軸と交わらせなければよい。
(第1の光源の像5の位置までにg(z)軌道を二度Z軸と交わらせると、第1の光源の像5が反転する。これは、第1の光源の像5の位置の前段に光源の像ができることに相当する。)そして、レンズ26の像側焦点から第1の成形開口板3までの距離をできるだけ大きくとり、更にレンズ27の主面から第1の成形開口板3までの距離をできるだけ短かくすれば、g(z2)を負の向きに大きくすることができる。
実施の形態1では、材料10上における電流密度を変えない、即ち第1の光源の像5の倍率を変えないという前提のもとで、第1のレンズ2の像側焦点から第1の成形開口板3までの距離を長くするには、物面から第1のレンズ2の主面までの距離を離す必要があるが、実施の形態3では、レンズ26の像側焦点から第1の成形開口板3までの距離を長くしても、それによる第1の光源の像5の倍率の変化はレンズ27の強度調節により補償されるので、物面からレンズ26の主面までの距離は必ずしも離す必要はない。即ち、光学系長を長くとる必要がない。
(実施の形態4)
基本的には実施の形態1〜3の構成と同じであるが、制限開口板21を第1のレンズ2或いはレンズ26の前段ではなく、それらの後段(但しブランカー14,15より前段)に配置するようにしたものである。動作は実施の形態1〜3と同じである。
(実施の形態5)
基本的に実施の形態1〜4と同じであるが、第2の成形開口板7の開口の形状を単純な矩形ではなく、より複雑な図形としたものである。即ち、キャラクタープロジェクションが実施できる構成とする。動作は実施の形態1〜4と同じであるが、キャラクタープロジェクションを実施する。この場合もa2は第2の成形開口板7の開口の、第1の成形開口板3への写像と、第1の成形開口板3の開口とを重ねてできる開口(論理積)に外接する円の半径とすればよい。
(実施の形態6)
基本的に実施の形態1〜5の構成と同じであるが、電子ビームの代わりにイオンビームを用いるものである。動作は実施の形態1〜5と同じである。
以上、詳細に説明したように、本発明では従来の可変成形荷電粒子ビーム描画装置の光学系に対し、次のような工夫を施した。
1)第1の成形開口板より前段に制限開口板を配置する。
2)上記制限開口板の開口半径a1
とする。
3)上記制限開口板を用いた上で、ブランキング電圧を
とする。
この結果、
特許文献2に示されているような、新たに設けたレンズによりビームを収束してクロスオーバ像を新たに結ぶ手法を用いることなく、クロスオーバ像の裾を制限し、ブランキング時のビーム漏れを防ぐことができるようになった。即ち、特許文献2に示されている手法を用いることで生じていたベルシェ効果を起こさずにクロスオーバ像の裾を制限することができるようになった。また、そのためのレンズが不要となった。
本発明の効果は、以下の通りである。
(1)荷電粒子ビームを出射する光源と、該光源からの荷電粒子ビームを偏向するブランカーと該荷電粒子ビームを集束する第1のレンズより構成される第1の荷電粒子ビーム制御手段と、該第1の荷電粒子ビーム制御手段を通過した荷電粒子ビームを受ける第1の成形開口板と、該第1の成形開口板を通過した荷電粒子ビームを集束する第2のレンズと、該第2のレンズを通過した荷電粒子ビームを受ける第2の成形開口板と、該第2の成形開口板を通過した荷電粒子ビームを受けるブランキング開口板と、該ブランキング開口板を通過した荷電粒子ビームを集束・偏向するレンズ・偏向器より構成される第2の荷電粒子ビーム制御手段とを具備し、該第2の荷電粒子ビーム制御手段の出力で材料上に投影図形を照射するように構成され、かつ、前記第1の成形開口板と前記第2のレンズとの間に第1の光源の像を結び、前記ブランキング開口板の位置またはその前後近傍に第2の光源の像を結ぶように構成された荷電粒子ビーム描画装置に対し、前記ブランカー及び第1のレンズより前段に、前記第2の成形開口板の開口の前記第1の成形開口板への写像と、前記第1の成形開口板の開口とを重ねてできる開口の大きさと、前記ブランキング開口板の開口の大きさから決められた大きさの開口を有する制限開口板を設、該制限開口板と前記ブランキング開口板の開口は円形とし、前記制限開口板の開口半径a 1 は次式
に従わせることにより、新たにビームを収束してクロスオーバ像を結ぶことなく、即ちそれによるベルシェ効果を起こすことなく、かつ材料上の投影図形の電流密度分布を変えることなく、クロスオーバ像の裾を制限することができる荷電粒子ビーム描画装置を提供することができる。
(2)また、Vをブランキング偏向電圧として|V|は次式に従わせることにより、ブランキング時にビーム漏れを起こさない最小のブランキング偏向電圧でビームを遮断することができる。
(3)また、前記光源はカソード及びアノードを有する電子銃のアノードより前段に位置するものとし、該アノードの直後に前記制限開口板を配置することにより、クロスオーバ像の裾に対する制限を強めることができる。
)また、前記第1のレンズの像側焦点を前記第1の成形開口板より前段に位置させることを特徴とすることにより、クロスオーバ像の裾に対する制限を強めることができる。
本発明に係る荷電粒子ビーム描画装置の一実施の形態を示す構成図である。 光源の詳細構成例を示す図である。 第1の成形開口板3と、開口24および円25との関係を示す図である。 成形開口板の照明を示す図である。 h(z)とs(z)とd(z)の軌道を示す図である。 ブランキング開口板17の通過を示す図である。 制限開口板21の通過を示す図である。 制限開口板21によけられの説明図である。 g(z)とh(z)の軌道を示す図である。 ブランキングの説明図である。 本発明の第2の実施の形態の要部を示す図である。 本発明の第3の実施の形態の要部を示す図である。 荷電粒子ビーム描画装置の構成例を示す図である。 第1の光源の像5と第2の光源の像16の移動の様子を示す図である。 光源の像16の電流密度分布を示す図である。 光源4の像20の形成の説明図である。
符号の説明
1 電子ビーム
2 第1のレンズ(照射レンズ)
3 第1の成形開口板
4 光源
5 像
6 第2のレンズ(成形レンズ)
7 第2の成形開口板
8 縮小レンズ
9 対物レンズ
10 材料
11 投影図形
12 成形偏向器
13 対物偏向器
14 ブランカー
15 ブランカー
16 像
17 ブランキング開口板
18 偏向支点
21 制限開口板

Claims (4)

  1. 荷電粒子ビームを出射する光源と、
    該光源からの荷電粒子ビームを偏向するブランカーと該荷電粒子ビームを集束する第1のレンズより構成される第1の荷電粒子ビーム制御手段と、
    第1の荷電粒子ビーム制御手段を通過した荷電粒子ビームを受ける第1の成形開口板と、
    該第1の成形開口板を通過した荷電粒子ビームを集束する第2のレンズと、
    該第2のレンズを通過した荷電粒子ビームを受ける第2の成形開口板と、
    該第2の成形開口板を通過した荷電粒子ビームを受けるブランキング開口板と、
    該ブランキング開口板を通過した荷電粒子ビームを集束・偏向するレンズ・偏向器より構成される第2の荷電粒子ビーム制御手段と、
    を具備し、
    該第2の荷電粒子ビーム制御手段の出力で材料上に投影図形を照射するように構成され、
    かつ、前記第1の成形開口板と前記第2のレンズとの間に第1の光源の像を結び、前記ブランキング開口板の位置またはその前後近傍に第2の光源の像を結ぶように構成され、
    前記ブランカー及び第1のレンズより前段に、前記第2の成形開口板の開口の前記第1の成形開口板への写像と、前記第1の成形開口板の開口とを重ねてできる開口の大きさと、前記ブランキング開口板の開口の大きさから決められた大きさの開口を有する制限開口板設けられ、
    該制限開口板と前記ブランキング開口板の開口は円形とし、前記制限開口板の開口半径a 1 は次式に従わせることを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
    ここで、a 2 は前記第2の成形開口板の開口の前記第1の成形開口板への写像と、前記第1の成形開口板の開口とを重ねてできる開口に外接する円の半径、a 3 は前記ブランキング開口板の開口半径、h(z)はh(z 0 )=0かつh’(z 0 )=1(h’(z)=dh(z)/dz)となる軌道、s(z)はs(z 0 )=1かつs(z 2 )=0となる軌道、z 0 は光源のZ座標、z 1 は前記制限開口板のZ座標、z 2 は前記第1の成形開口板のZ座標、z 3 は前記ブランキング開口板のZ座標を示す。
  2. Vをブランキング偏向電圧として|V|は次式に従わせることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
    ここで、e(>0)は|V|=0の時に前記ブランキング開口板の位置で測定されうる、ブランキング開口板の開口中心からの、荷電粒子ビームのドリフトの最大値、d(z)は単位ブランキング偏向電圧に対するブランキング偏向軌道を示す。
  3. 前記光源はカソード及びアノードを有する電子銃のアノードより前段に位置するものとし、該アノードの直後に前記制限開口板を配置することを特徴とする請求項1又は2に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記第1のレンズの像側焦点を前記第1の成形開口板より前段に位置させることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の荷電粒子ビーム描画装置。
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