JP2004228309A - 荷電ビーム制御方法、これを用いた半導体装置の製造方法および荷電ビーム露光装置 - Google Patents

荷電ビーム制御方法、これを用いた半導体装置の製造方法および荷電ビーム露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】荷電ビーム露光装置における光学収差と空間電荷効果によるボケを大幅に低減する。
【解決手段】低加速電圧の電子ビームを用いたセルアパーチャ方式の電子ビーム露光装置1において、4重の静電型マルチポールレンズ23(Q1〜Q4)を用いてX方向とY方向とで相互に独立にビーム軌道を制御し、X方向およびY方向のそれぞれでビーム軌道が光軸から最も離れる3重目と4重目のマルチポールレンズ23(Q3,Q4)の外側に磁界を励起させる磁界型4極子レンズ43a,43bをそれぞれ配置し、マルチポールレンズ23により発生する電界に磁界を重畳させ、X方向とY方向とで相互に独立に色収差を補正する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はLSI、超LSIの半導体製造工程で使用されるイオンビーム、電子ビーム等の荷電ビームの制御方法、これを用いた半導体装置の製造方法および荷電ビーム露光装置露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
荷電ビーム露光装置は、その波長が光よりも短い電子(イオン)の波長レベルの分解能で描画できるため、高い解像度のパターンを形成できる機能を有している。この反面、光露光によるマスク描画方式と異なり、完成パターンを小さな分割パターンビームで直接描画するために、描画に長時間かかるという問題がある。
【0003】
しかし、高精度の細線パターンを形成できる特徴を持っており、光露光方式のリソグラフィー技術の次の技術、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の多品種少量生産向け半導体集積回路装置を製造するために有力なツールとして発展している。荷電ビームとして例えば電子ビームで直接パターンを形成する方法としては、小さな丸ビームをON/OFF制御しながらウェーハ全面をスキャンしてパターンを形成する方法の他、ステンシルアパーチャを通過した電子ビームをパターン描画するVSB描画方式がある(例えば、非特許文献1参照)。また、VSB描画をさらに発展させた描画方式として、繰り返しパターンで一つのブロックを構成するようにしてステンシルを準備し、これを選択描画することで高速描画する一括描画方式の電子線描画技術も開発されている。
【0004】
上記非特許文献1に開示されたVSB描画方式の電子線描画装置は、電磁レンズや静電偏向器で構成された電子光学系を備えるため、これらのレンズおよび偏向器の総合的な光学特性、機械的な組み立て精度、並びにコンタミネーションの影響等を十分考慮した構成を余儀なくされている。また、ビーム解像度を向上させるために、高加速度に加速した電子ビームをウェーハ上のレジストへ打ち込む方式を採用している。このため、照射された電子ビームによりウェーハ面のレジスト下面に付けられている各種多層薄膜内で後方散乱電子が発生して再びレジスト上方に向かう現象である近接効果の現象が発生し、この近接効果が描画パターンにボケや解像度劣化を引き起こす。従って、この近接効果を補正するための制御が必要となり、電子光学系のみならず制御面でも大掛かりなシステムを構築しなければならなかった。このため、システムが複雑化し、その結果トラブルを誘発するなど、却って精度が低下してしまうという問題があった。また、高加速度の電子ビームを用いているため、ウェーハ表面へのダメージも懸念される。
【0005】
高加速電圧荷電ビームのVSB方式における上記問題点を克服するために、低加速電圧の電子ビームを用いたアパーチャ方式の電子線描画方式が提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献2参照)。
【0006】
特許文献1に開示された低加速の電子線描画装置を取り上げると、この装置は、電子光学レンズに回転対称型の静電型レンズ(アインツェル)を減速型の収束モードで採用している。このため、図10に示すように、静電型レンズ64、66内で電子ビームが減速されて色収差および空間電荷効果によるボケが発生してしまう。また、セルアパーチャ19を通過した電子ビーム67が電子密度の高いクロスオーバ98、99を形成しているために、このクロスオーバ98、99での空間電荷効果によりセルアパーチャ像がウェーハ14上でボケてしまい描画特性を劣化させるという問題もあった。
【0007】
低加速電圧の電子ビームを用いたアパーチャ方式の電子線描画方式において上述した問題点を克服するために、縮小投影光学系を多重のマルチポールレンズにて構成した低加速電圧の電子ビームを用いたアパーチャ方式の電子線描画方式が提案されている(例えば、特許文献2〜5参照)。特許文献3に開示された電子線描画装置は、図11の電子ビーム軌道図に示すように、第2成形アパーチャ19からウェーハ14までの間に配置されて四極子場をそれぞれ発生させる4重の静電型マルチポールレンズ23(Q1〜Q4)を備える。これらのマルチポールレンズには、X方向とY方向の2方向の電界が、例えばX方向が1重目から4重目まで順番に発散電界、発散電界、収束電界、発散電界とした時、Y方向は収束電界、収束電界、発散電界、収束電界となるように電圧が印加される。これにより、セルアパーチャ19から出射するセルパターンビーム9はX方向とY方向とで異なった軌道を通り、かつ電子密度の高いクロスオーバを形成することなくウェーハ14上へ集光する。空間電荷効果によるボケを低減するためには、電子ビーム8のビーム径を大きくすることが望ましい。電子ビーム8のビーム径を大きくする方法として、セルパターンビーム9の開き角を大きく取る方法と、電子ビーム8の照明位置をウェーハ14側に近づける方法とがある。しかしながら、特許文献3に開示された電子線描画装置では、電子ビームの開き角を大きくすると開口収差と色収差が大きくなってしまう。また、電子ビーム8の照明位置LPをウェーハ14側に下げると、3重目のマルチポールレンズ23(Q3)の位置でX方向のビーム軌道が光軸から大きく離れるために、X方向で色収差が顕著になってしまう。そこで、特許文献3の電子線描画装置では、照明位置LPがマルチポールレンズ23のQ1とQ2との間になるように調整してビーム径を最小にし、これにより空間電荷効果によるボケの低減と収差性能との均衡を図る一方、X方向とY方向とで相互に独立して主偏向電圧比を調整するなどにより偏向収差を低減させている。
【0008】
開口収差と色収差については従来から、電子顕微鏡等の光学系をアインツェルレンズで構成し、この光学系の一部にマルチポールレンズを収差補正器として組み込むことによりこれらの収差を補正する方法が用いられてきた(例えば、特許文献6、非特許文献3、4参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−173529号公報
【特許文献2】
特開2001−093825号公報
【特許文献3】
特開2002−050567号公報
【特許文献4】
特開2002−093357号公報
【特許文献5】
特開2002−216690号公報
【特許文献6】
特開平5−234550号公報
【非特許文献1】
H.Sunaoshi et al;Jpn.J.Appl.Phys.Vol.34(1995),pp.6679−6683,Part1,No.128.December1995
【非特許文献2】
J.Vac.Sci.Technol.B14(6) 1996,3802
【非特許文献3】
J.Zach and M.Haider,”Aberration correction in a low−voltage scanning microscope”,Nuclear Instruments and Methods in Physics Research(Section A)Vol.363,No.1,2, pp316−325,1995
【非特許文献4】
J.Zach, ”Design of a high−resolution low−voltage scanning electron microscope”,Optik 83,No.1, pp.30−40,1989
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アインツェルレンズで構成された光学系で開口収差と色収差とを補正しようとすると、いずれも結像光学系とは別個に収差補正器を組み込む必要があり、結果として光学長が長くなり空間電荷効果によるボケが却って増大してしまうという欠点があった。
【0011】
本発明は上記事情によりなされたものであり、その目的は、光学収差と空間電荷効果によるボケとの両方を大幅に低減する荷電ビーム制御方法、これを用いた半導体装置の製造方法および荷電ビーム露光装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の手段により上記課題の解決を図る。
【0013】
即ち、本発明によれば、
荷電ビームを生成して基板に照射する荷電ビーム照射工程と、この荷電ビームのビーム径を調整するビーム径調整工程と、上記荷電ビームを第1の電界により偏向し、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、上記セルパターンを通過した上記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向工程と、上記セルアパーチャを通過した上記荷電ビームを第2の電界により縮小させて上記基板上に結像させる縮小投影工程と、上記セルパターンを通過した荷電ビームを第3の電界により偏向して上記基板上での照射位置を調整する第2の偏向工程と、を備え、上記荷電ビームは、その照射を受けた上記基板内で発生する後方散乱電子が上記照射位置に近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果が発生する電圧を下回る加速電圧で生成され、上記第2の電界は、それぞれM極子レンズ(Mは4以上の偶数)により生成されるN重(Nは2以上の自然数)のM極子場の電界を含み、上記縮小投影工程は、上記荷電ビームの上記基板上で結像する位置における空間電荷効果によるボケを低減するために上記ビーム径調整工程により上記ビーム径が拡大された場合に発生する開口収差および色収差の少なくともいずれかを、それぞれが上記光軸に直交する(M/2)方向において相互に独立に補正する収差補正工程を含む、荷電ビーム制御方法が提供される。
【0014】
また、本発明によれば、
上述した荷電ビーム制御方法を用いて上記基板にパターンを描画する工程を備える半導体装置の製造方法が提供される。
【0015】
さらに、本発明によれば、
荷電ビームを発生させて基板に照射する荷電ビーム出射手段と、この荷電ビームのビーム径を調整する照明光学系と、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャと、上記荷電ビームを第1の電界により偏向して上記セルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、上記セルパターンを通過した上記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向手段と、上記セルアパーチャを通過した上記荷電ビームを第2の電界により縮小させて上記基板上に結像させる縮小投影光学系と、上記セルアパーチャを通過した上記荷電ビームを第3の電界により偏向して上記基板上での照射位置を調整する第2の偏向手段と、を備え、上記荷電ビームは、その照射を受けた上記基板内で発生する後方散乱電子が上記照射位置に近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果が発生する電圧を下回る加速電圧で出射させ、上記縮小投影光学系は、N重(Nは2以上の自然数)のM極子レンズ(Mは4以上の偶数)を含み、上記荷電ビームの上記基板上で結像する位置における空間電荷効果によるボケを低減するために上記照明光学系により上記ビーム径が拡大された場合に発生する開口収差および色収差の少なくともいずれかを、それぞれが上記光軸に直交する(M/2)方向において相互に独立に補正する収差補正手段を含む、荷電ビーム露光装置が提供される。
【0016】
本発明にかかる荷電ビーム露光装置の実施の一態様において、上記セルアパーチャ側から起算して第(N−1)重目の上記4極子レンズは、コイルと、このコイルをそれぞれ覆うように磁性材料で形成され各コイルから電気的に絶縁された電極とを有し、上記第(N−1)重目の上記4極子レンズの電界を生成すると共に、この第(N−1)重目の上記4極子レンズの電界に重畳する磁界を励磁して上記第1の色収差補正手段の一部を構成する電界磁界兼用型の4極子レンズである。
【0017】
本発明にかかる荷電ビーム露光装置の他の実施の一態様において、上記第1の色収差補正手段の一部を構成する電界磁界兼用型の4極子レンズに代え、またはこれに追加して、上記セルアパーチャ側から起算して第N重目の上記4極子レンズが、コイルと、このコイルをそれぞれ覆うように磁性材料で形成され各コイルから電気的に絶縁された電極とを有し、上記第N重目の上記4極子レンズの電界を生成すると共に、この第N重目の上記4極子レンズの電界に重畳する磁界を励磁して上記第2の色収差補正手段を構成する電界磁界兼用型の4極子レンズであることとしても良い。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態のいくつかについて図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、電子ビームを用いてウェーハ上にパターンを描画する電子ビーム露光を取り上げて説明する。なお、以下の各図において、同一の部分には同一の参照番号を付し、その説明を適宜省略する。
【0019】
(1)第1の実施の形態
本発明の第1の実施の形態について図1〜図3を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、本実施形態による電子ビーム露光装置の要部を示す概略構成図である。同図に示す電子ビーム露光装置1の電子光学系は、電子銃11と、第1アパーチャ13と、照明レンズ15(15a,15b)と、第1成形偏向器17(17a,17b)と、セルアパーチャ19と、第2成形偏向器21(21a,21b)と、4重のマルチポールレンズ23(Q1〜Q4)と、プリ主偏向器25(25a,25b)と、磁界型4極子レンズ43a,43bと、副偏向器31と、シールド電極36,38,39,41と、二次電子検出器33とを備える。本実施形態の荷電ビーム露光装置1の特徴は、磁界型4極子レンズ43a,43bが磁界型の四極子場を励磁し、第3重目と第4重目のマルチポールレンズ23(Q3,Q4)により励起される電界型の四極子場に重畳させることにより、色収差を補正する点にある。これについては後に詳述する。
【0021】
電子銃11は、低加速電圧の電子ビーム8を生成し、基板14に向けて出射する。電子ビーム8は、矩形または円形の開口を有する第1アパーチャ13を通過し、一括露光セルパターンが複数配列されたセルアパーチャ19へ向かう。照明レンズ15は、2個の静電レンズ(アインツェルレンズ)15a,15bで構成され、中央の電極へ負の電圧を印加して使用する。照明レンズ15は、電子ビーム8がセルアパーチャ19内の任意の一個のセルパターンに対して十分に大きくかつ隣接するセルパターンに干渉しない大きさのビーム径を有するように電子ビーム8を成形する。第1成形偏向器17は、第2照明レンズ15bを通過した電子ビーム8によりセルアパーチャ19において目標とするセルパターンが選択されるようにその目標位置を偏向制御する。第2成形偏向器21は、セルアパーチャ19を通過したセルアパーチャ像を光軸上に振り戻す。第1成形偏向器17およびセルアパーチャ19を通過した電子ビーム8は、セルアパーチャ19を起点とするセルパターンビーム9としてスタートし、第2形偏向器21により光軸上に振り戻された状態でマルチポールレンズ23内へと照明される。マルチポールレンズ23(Q1〜Q4)は、プリ主偏向器25a,25bを挟んで配設された4重の静電型マルチポールレンズで構成される。4重のマルチポールレンズ23(Q1〜Q4)は本実施形態において縮小投影光学系を構成する。また、本実施形態において各マルチポールレンズは、4極子レンズであり、8極子電極を用いて四極子場と呼ばれる電界を発生させ、電子ビーム8の軌道をX方向、Y方向で互いに独立に制御する。本実施形態において、4重のマルチポールレンズ23(Q1〜Q4)には、光軸をZ方向としてセルアパーチャ19側から起算すると、例えばX方向が1重目から4重目まで順番に発散電界、発散電界、収束電界、発散電界とした時、 Y方向は収束電界、収束電界、発散電界、収束電界となるように電圧が印加される。本実施形態においては、マルチポールレンズ23(Q1〜Q4)がM極子レンズ(M=4)に該当し、四極子場がM極子場(M=4)に該当し、また、X方向とY方向が(M/2)方向に該当する。
【0022】
二次電子検出器33は、副偏向器31の下部に設けられ、電子ビーム8がウェーハ14上に照射したときに発生する二次電子、反射電子および後方散乱電子を検出する。これらの反射電子信号を図示しない処理装置により処理することによりSEM画像が取得され、ビーム調整等の制御に用いられる。
【0023】
シールド電極36は、第1成形偏向器17aの光軸方向上面、第1成形偏向器17a,17bの間、第2成形偏向器21a,21bの間、第2成形偏向器21bの光軸方向下面、マルチポールレンズレンズ23(Q1)の光軸方向上面、マルチポールレンズレンズQ2の光軸方向下面にそれぞれ近接して設置される。シールド電極38は、マルチポールレンズレンズ23のQ1とQ2との間に配設される。シールド電極39は、プリ主偏向器25aと25bとの間、プリ主偏向器25bの光軸方向下面、マルチポールレンズレンズ23のQ3とQ4との間およびQ4の光軸方向下面に近接して配置される。シールド電極41は、プリ主偏向器25aの光軸方向上面に近接して配置される。これらのシールド電極36,38,39,41は、いずれもグランド接続され、各電極により励起される静電場の浸み出しを防止することにより、各レンズまたは各偏向器から発生する静電界が相互に干渉するおそれを大幅に解消している。また、シールド電極38,41は開口アパーチャを兼ね、これらの開口アパーチャを用いてビーム電流を検出することにより、照明レンズ15、第1成形偏向器17、第2成形偏向器21、マルチポールレンズ23Q1,Q2およびプリ主偏向器25のそれぞれについて電子ビーム8とのアライメントを調整することができる。
【0024】
磁界型4極子レンズ43a,43bは、本実施形態において収差補正手段を構成し、光軸に沿った方向において第3重目および第4重目の静電型マルチポールレンズ23(Q3,Q4)とそれぞれほぼ同一の位置で、静電型マルチポールレンズ23(Q3,Q4)の外側に設けられる。磁界型4極子レンズ43a,43bは、それぞれ磁界型の四極子場を励起し、電子ビーム8の軌道が光軸から最も離れるために色収差が顕著に発生する位置において色収差を補正する。
【0025】
磁界型4極子レンズ43a,43bの一例を図2の平面図に示す。同図に示す例では、8つのコイルQM3a〜QM3hが4極子レンズ23の各電極QE3a〜QE3hにそれぞれ対応するように各電極の外側で光軸を中心として放射状に配置されている。これらのコイルQM3a〜QM3hに電流が与えられることにより、磁界型の四極子場が励磁され、この磁界型四極子場はマルチポールレンズ23の各電極QE3a〜QE3hにより励起される電界型四極子場に重畳される。
【0026】
また、図3は、磁界型4極子レンズの他の一例を示す平面図である。同図に示す磁界型4極子レンズ43’は、4つのコイルQa’〜Qd’で構成され、X方向とY方向との間でそれぞれほぼ45°の角度をなすように、4極子レンズ23の電極QaとQb、QcとQd、QeとQf、QgとQhの各組み合わせに対応するようにこれらの外側に配置されている。
【0027】
図1に戻り、X方向においては、電子ビーム8が最も広がる第3重目の静電型4極子レンズ23(Q3)の位置で(図11参照)磁界型4極子レンズ43aが磁界型四極子場を励磁して電界型四極子場に重畳させることにより色収差を補正する。また、Y方向においては、最も電子ビームが広がる第4重目の静電型4極子レンズ23(Q4)の位置で(図11参照)磁界型4極子レンズ43bが磁界型四極子場を励磁して電界型四極子場に重畳させることにより色収差を補正する。
【0028】
このように、本実施形態によれば、電子ビーム8が縮小投影光学系内で広がることに起因する色収差を補正するので、電子ビーム8の照明位置LPをよりウェーハ14側に近づけることができ、さらに、開き角を大きくすることによるビーム径の拡大が可能になる。これにより、個々の電子間の距離を大きくすることができ、空間電荷効果によるボケを大幅に低減することができる。
【0029】
(2)第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態について、図4および図5を参照しながら説明する。
【0030】
図4は、本実施形態による電子ビーム露光装置の要部を示す概略構成図である。図1に示す電子ビーム露光装置1との対比において明らかなように、本実施形態の電子ビーム露光装置2の特徴は、図1のマルチポールレンズ23(Q3,Q4)および磁界型8極子レンズ43a,43bに代えて、電界型と磁界型とを兼用する4極子レンズ45a,45bを備え、これらの電界磁界兼用型の4極子レンズ45a,45bにより電界型四極子場と磁界型四極子場とを同時に励起して重畳する点にある。電子ビーム露光装置2のその他の構成および基本的な動作は、図1の電子ビーム露光装置1と実質的に同一である。
【0031】
4極子レンズ45の一例を図5の平面図に示す。同図に示す4極子レンズ45は、それぞれ8本のコイルLa〜Lhが内部に埋め込まれた金属電極QEMa〜QEMhが互いに22.5°の角度で円環をなすように配置されて構成される。コイルLa〜Lhと各電極QEMa〜QEMhとは互いに電気的に絶縁されるように形成される。電極QEMa〜QEMhの材料としては例えば鉄を使用すればよいが、セラミックの表面に金属をメッキした電極を用いることとしても良い。
【0032】
このように、本実施形態によれば、電界型と磁界型とを兼用する4極子レンズ45a,45bを備えるので、電子光学系の光軸からの径を外側へさらに広げることなく、上述した第1の実施の形態と同様に最も効果的に色収差を補正することができる。
【0033】
(3)第3の実施の形態
本発明の第3の実施の形態について図6〜図8を参照しながら説明する。
【0034】
図6は、本実施形態の荷電ビーム露光装置の要部を示す概略構成図である。同図に示す電子ビーム露光装置3の特徴は、第3重目のマルチポールレンズ23(Q3)のZ方向上面近傍に設けられて電源PSに接続された8極子レンズ51aと、第3重目のマルチポールレンズ23(Q3)と第4目のマルチポールレンズ23(Q4)との間に設けられて電源PSに同様に接続された8極子レンズ51bとを備える点にある。電子ビーム露光装置3のその他の構成は、磁界型8極子レンズ43a,43bを除いて図1に示す電子ビーム露光装置1と実質的に同一である。電子ビーム露光装置3の基本的な動作も、磁界型8極子レンズ43による色収差補正機能を除いて図1に示す電子ビーム露光装置1と実質的に同一である。従って、以下では、8極子レンズ51a,51bの構成および機能を中心に説明する。
【0035】
8極子レンズ51a,51bは、本実施形態における収差補正手段を構成し、電源PSから可変電圧の印加を受けて、縮小投影光学系への入射時における電子ビーム8の開き角を大きくするときに発生する開口収差を補正する。
【0036】
図7は、8極子レンズ51の一例を示す平面図である。同図に示す8極子レンズ51は、扇状の平面形状を有する8個の電極Qa〜Qhが互いに22.5°の角度をおいて円環をなすように配置されることにより構成される。電極Qa〜Qhは、隣り合う電極同士で異なる極性の電圧の印加を電源PSから受け八極子場を励起させる。この点を図8の部分拡大図を参照しながらより詳細に説明する。
【0037】
図8に示すように、8極子レンズ51aには±Va1の電圧が印加され、8極子レンズ51bには±Va2の電圧が印加される。8極子レンズ51aにより励起される八極子場によりX方向の開口収差が補正され、8極子レンズ51bにより励起される八極子場によりY方向の開口収差が補正される。
【0038】
八極子場を発生させるためには、必ずしも8極子レンズを配置する必要は無く、上述した8極子レンズに代えて、開口アパーチャ39を配置してこれに電圧を印加することにより開口アパーチャ39と4極子レンズ23のフリンジ部FR2〜FR4に八極子場を発生させることによっても同様の効果が得られる。
【0039】
このように、本実施形態によれば、簡易な構成で開口収差を補正することができるので、セルアパーチャから縮小投影光学系へ電子ビーム8を入射させるときの開き角を大きく取ることができる。これにより、光学収差とウェーハ14上での結像部における空間電荷効果によるボケとを同時に低減することができる。
【0040】
(4)第4の実施の形態
本発明の第4の実施の形態について図9を参照しながら説明する。本実施形態の特徴は、前述した第2の実施の形態による色収差補正と上述した第3の実施の形態による開口収差補正とを組み合わせて単一の装置で両方の収差補正を実現する点にある。
【0041】
図9は、本実施形態の電子ビーム露光装置4の要部を示す概略構成図である。同図に示す電子ビーム露光装置4は、電界磁界兼用型4極子レンズ45a,45bと、電界磁界兼用型4極子レンズ45aのZ方向上面近傍および電界磁界兼用型4極子レンズ45a,45b間にそれぞれ配置され電源PSに接続された開口アパーチャ39とを備える点にある。電界磁界兼用型4極子レンズ45aのZ方向上面近傍および電界磁界兼用型4極子レンズ45a,45b間に配置された開口アパーチャ39は、電源PSから可変電圧の印加を受けて図8に示す8極子レンズ51a,51bと同様に動作して同様の機能を発揮する。電子ビーム露光装置4の基本的な動作および電界磁界兼用型4極子レンズ45a,45bの動作および機能については、第2および第3の実施の形態と実質的に同一であるので、これらの説明は省略する。
【0042】
このように、本実施形態によれば、電子ビーム8が縮小投影光学系内で広がることに起因する色収差を補正する電界磁界兼用型4極子レンズ45a,45bと開口収差を補正する開口アパーチャ39との両方を備えるので、電子ビーム8の縮小投影光学系内における照明位置LPをよりウェーハ14側に近づけることができるとともに、電子ビーム8の開き角を大きく取ることができる。これにより、電子ビームのビーム径を拡大することができるので、光学収差を犠牲にすることなく、ウェーハ14上での結像部における空間電荷効果によるボケを大幅に低減することができる。
【0043】
(5)半導体装置の製造方法
上述した電子ビームの制御方法を用いて基板に微細パターンを描画することにより、ボケや歪みのない正確なパターンを基板上に容易に形成することが可能になる。これにより、より高いスループットおよび歩留まりで半導体装置を製造することが可能になる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態のいくつかについて説明したが、本発明は上記形態に限るものでは決してなく、その技術的範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上述した第4の実施の形態では、第2の実施の形態と第3の実施の形態とを組み合わせた電子ビーム露光装置および電子ビーム制御方法について説明したが、例えば第1の実施の形態と第3の実施の形態との組み合わせでも、第1の実施の形態と第4の実施の形態における開口アパーチャとの組み合わせでも勿論選択可能である。また、上述した実施形態では、4極子レンズを用いてX方向およびY方向において相互に独立に開口収差および色収差の少なくともいずれかを補正する形態について説明したが、これに限ることなく、例えば8極子レンズ(M=8)を使用すれば、それぞれが電子ビームの光軸に直交する4つの(M/2=4)方向において相互に独立に開口収差および色収差の少なくともいずれかを補正することもできる。さらに、上述した実施の形態では、荷電ビームとして電子ビームを用いる場合について説明したが、例えばイオンビームを用いる露光装置にも本発明が適用できることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明は、以下の効果を奏する。
【0046】
即ち、本発明によれば、開口収差および色収差の少なくともいずれかを、それぞれが荷電ビームの光軸に直交する(M/2)方向において相互に独立に補正するので、光学収差を犠牲にすることなく荷電ビームのビーム径を拡大することができる。これにより、基板上の結像位置における空間電荷効果によるボケを大幅に低減できるので、簡易な構成で高精度のパターン描画を実現することができる。
【0047】
また、本発明によれば、簡易な構成で高精度のパターンを基板に描画できるので、より高いスループットおよび歩留まりで半導体装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による荷電ビーム露光装置の要部を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す荷電ビーム露光装置が備える磁界型4極子レンズの一例を示す平面図である。
【図3】図1に示す荷電ビーム露光装置が備える磁界型4極子レンズの他の一例を示す平面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による荷電ビーム露光装置の要部を示す概略構成図である。
【図5】図4に示す荷電ビーム露光装置が備える電界磁界兼用型の4極子レンズの一例を示す平面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態による荷電ビーム露光装置の要部を示す概略構成図である。
【図7】図6に示す荷電ビーム露光装置が備える8極子レンズの一例を示す平面図である。
【図8】図7に示す8極子レンズの動作の説明図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態による荷電ビーム露光装置の要部を示す概略構成図である。
【図10】従来の技術による荷電ビーム装置の一例が備える電子光学系の概略構成をビーム軌道とともに示す図である。
【図11】従来の技術による荷電ビーム装置の他の例が備える電子光学系の概略構成をビーム軌道とともに示す図である。
【符号の説明】
1〜4 電子ビーム露光装置
8X,9X X方向の電子ビーム軌道
8Y,9Y Y方向の電子ビーム軌道
11 電子銃
13 第1アパーチャ
14 ウェーハ
15a,15b 照明レンズ
17a,17b 第1成形偏向器
19 セルアパーチャ
21a,21b 第2成形偏向器
23(Q1〜Q4) 4極子レンズ
25a,25b プリ主偏向器
27 主偏向器
31 副偏向器
33 二次電子検出器
36,38,39,41 シールド電極
43a,43b 磁界型8極子レンズ
43’ 磁界型4極子レンズ
45a,45b 電界磁界兼用型4極子レンズ
51a,51b 8極子レンズ
Qa〜Qh,QE3a〜QE3h,QEMa〜QEMh 金属電極
La〜Lh コイル
PS 電源

Claims (17)

  1. 荷電ビームを生成して基板に照射する荷電ビーム照射工程と、
    前記荷電ビームのビーム径を調整するビーム径調整工程と、
    前記荷電ビームを第1の電界により偏向し、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、前記セルパターンを通過した前記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向工程と、
    前記セルアパーチャを通過した前記荷電ビームを第2の電界により縮小させて前記基板上に結像させる縮小投影工程と、
    前記セルパターンを通過した荷電ビームを第3の電界により偏向して前記基板上での照射位置を調整する第2の偏向工程と、
    を備え、
    前記荷電ビームは、その照射を受けた前記基板内で発生する後方散乱電子が前記照射位置に近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果が発生する電圧を下回る加速電圧で生成され、
    前記第2の電界は、それぞれM極子レンズ(Mは4以上の偶数)により生成されるN重(Nは2以上の自然数)のM極子場の電界を含み、
    前記縮小投影工程は、前記荷電ビームの前記基板上で結像する位置における空間電荷効果によるボケを低減するために前記ビーム径調整工程により前記ビーム径が拡大された場合に発生する開口収差および色収差の少なくともいずれかを、それぞれが前記光軸に直交する(M/2)方向において相互に独立に補正する収差補正工程を含む、荷電ビーム制御方法。
  2. 前記M極子レンズは、4極子場の電界を生成する4極子レンズであり、
    前記(M/2)方向は、互いに直交する第1の方向および第2の方向である、ことを特徴とする請求項1に記載の荷電ビーム制御方法。
  3. 前記収差補正工程は、前記セルアパーチャ側から起算して第(N−1)重目の前記4極子レンズの電界に重畳する4極子場の第1の磁界を励磁することにより前記第1の方向における色収差を補正する工程を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の荷電ビーム制御方法。
  4. 前記収差補正工程は、前記セルアパーチャ側から起算して第N重目の前記4極子レンズの電界に重畳する4極子場の第2の磁界を励磁することにより前記第2の方向における色収差を補正する工程を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の荷電ビーム制御方法。
  5. 前記収差補正工程は、前記セルアパーチャ側から起算して第(N−1)重目の前記4極子レンズの前記セルアパーチャ側の領域に第4の電界を生成することにより前記第1の方向における開口収差を補正する工程を含む、ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の荷電ビーム制御方法。
  6. 前記収差補正工程は、前記セルアパーチャ側から起算して第(N−1)重目の前記4極子レンズの前記基板側の領域に第5の電界を生成することにより前記第2の方向における開口収差を補正する工程を含む、ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の荷電ビーム制御方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の荷電ビーム制御方法を用いて前記基板にパターンを描画する工程を備える半導体装置の製造方法。
  8. 荷電ビームを発生させて基板に照射する荷電ビーム出射手段と、
    前記荷電ビームのビーム径を調整する照明光学系と、
    所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャと、
    前記荷電ビームを第1の電界により偏向して前記セルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、前記セルパターンを通過した前記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向手段と、
    前記セルアパーチャを通過した前記荷電ビームを第2の電界により縮小させて前記基板上に結像させる縮小投影光学系と、
    前記セルアパーチャを通過した前記荷電ビームを第3の電界により偏向して前記基板上での照射位置を調整する第2の偏向手段と、
    を備え、
    前記荷電ビームは、その照射を受けた前記基板内で発生する後方散乱電子が前記照射位置に近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果が発生する電圧を下回る加速電圧で出射させ、
    前記縮小投影光学系は、N重(Nは2以上の自然数)のM極子レンズ(Mは4以上の偶数)を含み、前記荷電ビーム前記基板上で結像する位置における空間電荷効果によるボケを低減するために前記照明光学系により前記ビーム径が拡大された場合に発生する開口収差および色収差の少なくともいずれかを、それぞれが前記光軸に直交する(M/2)方向において相互に独立に補正する収差補正手段を含む、荷電ビーム露光装置。
  9. 前記M極子レンズは、4極子レンズであり、
    前記(M/2)方向は、互いに直交する第1の方向および第2の方向である、ことを特徴とする請求項8に記載の荷電ビーム露光装置。
  10. 前記収差補正手段は、4極子場の磁界を励磁して前記セルアパーチャ側から起算して第(N−1)重目の前記4極子レンズの電界に重畳させることにより前記第1の方向における色収差を補正する第1の色収差補正手段を含む、ことを特徴とする請求項9に記載の荷電ビーム露光装置。
  11. 前記収差補正手段は、4極子場の磁界を励磁して前記セルアパーチャ側から起算して第N重目の前記4極子レンズの電界に重畳させることにより前記第2の方向における色収差を補正する第2の色収差補正手段を含む、ことを特徴とする請求項9または10に記載の荷電ビーム露光装置。
  12. 前記第1の色収差補正手段または前記第2の色収差補正手段は、前記光軸に沿った方向において前記第N重目または前記第(N−1)重目の4極子レンズとそれぞれほぼ同一の位置であって前記第N重目または前記第(N−1)重目の4極子レンズの外側に設けられた磁界型4極子レンズを有する、請求項10または11に記載の荷電ビーム露光装置。
  13. 前記セルアパーチャ側から起算して第N重目および第(N−1)重目の前記4極子レンズの少なくとも一つは、コイルと、このコイルをそれぞれ覆うように磁性材料で形成され各コイルから電気的に絶縁された電極とを有し、前記第(N−1)重目の前記4極子レンズの電界および前記第N重目の前記4極子レンズの電界の少なくともいずれかを生成すると共に、前記第(N−1)重目の前記4極子レンズの電界と前記第N重目の前記4極子レンズの電界との少なくともいずれかに重畳する磁界を励磁して前記第1および第2の色収差補正手段の少なくとも一部を構成する電界磁界兼用型の4極子レンズである、ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の荷電ビーム露光装置。
  14. 前記収差補正手段は、前記セルアパーチャ側から起算して前記第(N−1)重目の前記M極子レンズの前記セルアパーチャ側に第4の電界を生成することにより前記(M/2)のうちの少なくとも一つの方向における開口収差を補正する第1の開口収差補正手段を含むことを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の荷電ビーム露光装置。
  15. 前記収差補正手段は、前記セルアパーチャ側から起算して前記第(N−1)重目の前記M極子レンズの前記基板側に第5の電界を生成することにより前記(M/2)のうちの少なくとも一つの方向における開口収差を補正する第2の開口収差補正手段を含むことを特徴とする請求項8乃至14のいずれかに記載の荷電ビーム装置。
  16. 前記第1および前記第2の開口収差補正手段の少なくとも一つは、前記光軸に沿った方向において前記第(N−1)重目の前記M極子レンズの上面側および下面側の少なくともいずれかに配置されたさらなるM極子レンズを有することを特徴とする、請求項14または15に記載の荷電ビーム露光装置。
  17. 前記第1および前記第2の開口収差補正手段の少なくとも一つは、前記光軸に沿った方向において前記第(N−1)重目の前記M極子レンズの上面側および下面側の少なくともいずれかに配置され、電圧の印加を受けて前記第(N−1)重目の前記M極子レンズとの間に前記第4および前記第5の電界のうちの少なくとも一つを生成する開口アパーチャを有する、請求項14または15に記載の荷電ビーム露光装置。
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