JPH0590144A - 荷電ビーム露光方法及び露光装置 - Google Patents

荷電ビーム露光方法及び露光装置

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JPH0590144A
JPH0590144A JP27860391A JP27860391A JPH0590144A JP H0590144 A JPH0590144 A JP H0590144A JP 27860391 A JP27860391 A JP 27860391A JP 27860391 A JP27860391 A JP 27860391A JP H0590144 A JPH0590144 A JP H0590144A
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JP
Japan
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aperture
deflector
aperture mask
apertures
mask
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Application number
JP27860391A
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English (en)
Inventor
Kiyomi Koyama
清美 小山
Kanji Wada
寛次 和田
Mamoru Yasaka
守 家坂
Shuichi Tamamushi
秀一 玉虫
Shigeru Wakayama
茂 若山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繰り返しパターンを多数含むLSIの描画速
度を向上させることができ、製造コストの低減等に寄与
し得る荷電ビーム露光方法を提供すること。 【構成】 露光すべきパターンに繰り返し現われる基本
図形群と同一形状のアパーチャをビーム成形用のアパー
チャマスク15に複数種形成し、該アパーチャの選択に
よる成形ビームをショットして組み合わせることによ
り、試料面上にパターンを露光する荷電ビーム露光方法
において、アパーチャマスク15に形成する複数種のア
パーチャを該マスク15上の異なる領域にグループ分け
し、アパーチャの選択に主偏向器141 と副偏向器14
2 からなる二重偏向器14を使用すると共に、大偏向可
能であるがビームセットリング時間の長い主偏向器14
1 でグループを選択し、且つ小偏向であるがビームセッ
トリング時間の短い副偏向器142 でグループ内のアパ
ーチャを選択することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷電ビーム露光技術に
係わり、特に高密度パターンに対する描画速度の向上の
ため、ビーム形成手段の改良をはかった成形ビーム方式
の荷電ビーム露光方法及び露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIのパターンは益々微細かつ
複雑になってきており、このようなパターンを形成する
手段として、特開昭 63-114125号公報や特開昭 63-1754
23号公報等に見られるような、繰り返し使われる図形や
図形群を1回のショットで露光するキャラクタプロジェ
クション方式が提案されている。
【0003】例えば、特開昭 63-114125号では、矩形ビ
ーム及び三角形ビームで69ショットかかるパターンを
描画するのに、パターンに特徴的な成形ビームを用いて
17ショットで描画でき、ショット数が1/4に減少し
た例が説明されている。
【0004】二重偏向方式の露光装置の場合を例にとる
と、描画時間は 描画時間=ステージ移動時間+主偏向セットリング時間 +(ショットセットリング時間+ショット露光時間)×
ショット数 で表わすことができる(簡単のため、データ転送時間は
除いた)。このうち、前2項は定数項と考えられる。ま
た、ショットセットリング時間とショット露光時間は、
多くの場合、図形の形状や大きさによらずほぼ一定であ
る。このため、ショット数が減少した分だけ描画時間が
減少し、スループットが向上することになる。
【0005】キャラクタプロジェクション方式では、1
回のショットで複数個の図形に相当する成形ビームを用
いて描画することもできる。例えば、第3回マイクロプ
ロセス学会の発表では矩形ビームのみ使用した場合に較
べて、1〜2桁ショット数が減らせるとの報告がある
(“EB Cell Projection Lithography”,pp.48-51,The
3rd Micro Process Conference )。このようにキャラ
クタプロジェクション方式は、繰り返し使われるパター
ンを一括して露光し、描画のスループットを上げる方法
として有効である。
【0006】ところで、この種の方式においては、描画
すべきパターンに繰り返し現われる図形や図形群をアパ
ーチャマスクにアパーチャとして組み込むが、その効果
を上げるには図形や図形群の種類を増やさなければなら
ない。一方そうなると、アパーチャを選択するのに応答
速度の遅いDAコンバータやアンプを使って電子ビーム
を大偏向しなければならなくなり、結果としてアパーチ
ャの選択時間が長くなる。そのため、複数アパーチャを
組み込むことの効果が余り得られないという問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、キャ
ラクタプロジェクション方式で描画のスループットを上
げるにはアパーチャマスクに組み込むアパーチャの種類
を増やす必要があり、これに伴いアパーチャの選択に電
子ビームを大偏向しなければならなくなり、応答速度の
遅い偏向器を使わざるを得ず、結果として複数アパーチ
ャを組み込むことの効果が得られなくなる問題があっ
た。また上記問題は、電子ビーム露光装置に限るもので
はなく、イオンビームを用いたイオンビーム露光装置に
おいても同様に言えることである。
【0008】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、アパーチャ選択に要す
る時間を短縮することにより、繰り返しパターンを多数
含むLSIの描画速度を向上させることができ、製造コ
ストの低減等に寄与し得る荷電ビーム露光方法及び露光
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、繰り返
しパターンを多数含むLSIを描画するにあたって、繰
り返しパターン専用の成形ビームを用いて露光すること
にある。
【0010】即ち本発明は、露光すべきパターンに繰り
返し現われる基本図形若しくは基本図形群と同一形状の
アパーチャをビーム成形用のアパーチャマスクに複数種
形成し、該アパーチャの選択による成形ビームをショッ
トして組み合わせることにより、試料面上にパターンを
露光する荷電ビーム露光方法において、アパーチャマス
クに形成する複数種のアパーチャを該アパーチャマスク
上の異なる領域にグループ分けし、アパーチャの選択に
主偏向器と副偏向器からなる二重偏向器を使用すると共
に、大偏向可能であるがビームセットリング時間の長い
主偏向器でグループを選択し、且つ小偏向であるがビー
ムセットリング時間の短い副偏向器でグループ内のアパ
ーチャを選択することを特徴としている。
【0011】また本発明は、アパーチャマスクに複数種
のアパーチャを組み込むに際して、露光順序を基準にア
パーチャをグループ分けし、同一グループのアパーチャ
を同一のアパーチャマスクに形成し、1枚のウェーハ又
はマスクの露光中にアパーチャマスクを交換することを
特徴としている。
【0012】
【作用】本発明によれば、ビーム成形用アパーチャマス
クに形成された複数種のアパーチャからいずれかを選択
する際に二重偏向器を用い、大偏向可能であるがビーム
セットリング時間の長い主偏向器でグループを選択し、
小偏向であるがビームセットリング時間は短い副偏向器
でグループ内のアパーチャを選択している。ここで、描
画の順序として、まず一つのグループを選択し、このグ
ループ内のアパーチャを順次選択してショット露光した
後、次のグループの選択に移るというようにすれば、ビ
ームセットリング時間が長いグループの選択回数を少な
くすることができ、全体としての描画時間を短くするこ
とができる。
【0013】また、1枚のアパーチャマスクに全てのア
パーチャが形成できず、複数のアパーチャマスクを用い
る場合、露光順序を基準にアパーチャをグループ分けし
て、同じグループのアパーチャを同一のアパーチャマス
クに形成している。これにより、描画のパス毎にアパー
チャマスクを交換してマルチパスで描画する際に、アパ
ーチャマスクの交換回数を少なくすることが可能とな
る。
【0014】このようにして、描画すべきパターンに繰
り返し使われる基本図形或いは基本図形群に対応したア
パーチャの選択に要する時間を従来より大幅に削減でき
るので、これらのアパーチャを使った成形ビームの組合
せで、任意のパターンに対して短時間で描画することが
可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施例によって
説明する。
【0016】図1は、本発明の第1の実施例に係わる電
子ビーム露光装置を示す概略構成図である。図中11は
電子銃、12は電子銃11から出射された電子ビームを
所定形状にカットするビーム制限用アパーチャマスク、
13はコンデンサレンズ、141 はアパーチャ選択用主
偏向器、142 はアパーチャ選択用副偏向器、15は第
1のビーム成形用アパーチャマスクである。
【0017】ここで、アパーチャマスク15には後述す
るように複数種のアパーチャがグループ分けして形成さ
れている。そして、アパーチャ選択用偏向器14で電子
ビームを偏向してアパーチャを選択する際には、主偏向
器141 でアパーチャマスク15の所望のグループを選
択し、副偏向器142 でグループ内の所望のアパーチャ
を選択するものとなっている。
【0018】16は投影レンズ、17はビーム成形用偏
向器、18は第2のビーム成形用アパーチャマスクであ
り、投影レンズ16はアパーチャマスク15のアパーチ
ャ像をアパーチャマスク18上に投影するものであり、
またビーム成形用偏向器17は上記アパーチャ像をアパ
ーチャマスク18上に投影する位置を可変するものであ
る。19は合成された成形アパーチャ像を縮小するため
の縮小レンズ、20はビーム走査用偏向器、21は対物
レンズ、22は試料面である。
【0019】ビーム走査用偏向器20は合成された成形
アパーチャ像を試料面22上で走査するもので、対物レ
ンズ21は縮小レンズ19により縮小された成形アパー
チャ像を試料面22上に結像するものである。
【0020】なお、軸合わせコイル、焦点補正コイル、
非点補正のための制御コイル及びブランキング用偏向電
極等は、本発明と直接関連しないため省略してある。ま
た、ビーム走査用偏向器20は実際は主偏向器と副偏向
器の2組で構成してあるが、簡単のため図のようにまと
めて示してある。
【0021】上記の基本構成では、第1のビーム成形用
アパーチャマスク15に複数個のアパーチャを設け、こ
のアパーチャマスク15の上方に設けられたアパーチャ
選択用偏向器14を使ってアパーチャのいずれか1個を
選択する。かくして得られたアパーチャ像をビーム成形
用偏向器17により偏向して、第2のビーム成形用アパ
ーチャマスク18のアパーチャに重ね合わせ、或いは該
アパーチャを素通りせしめ、所望のパターンに特徴的な
特殊図形に対応した形状の成形ビームを生成し得るよう
にしてある。
【0022】ここで、第1のビーム成形用アパーチャマ
スク15には、露光すべきパターンに繰り返し現われる
基本図形や基本図形群のみに限らず、更に矩形や三角形
などの基本図形形状の成形ビームを形成するための矩形
アパーチャを形成してもしてもよい。
【0023】また、繰り返しパターン露光用のアパーチ
ャを形成するにあたっては、まず描画すべきパターンに
繰り返し現われる図形或いは図形群を選ぶ。この選択基
準としては、例えば特開昭 63-114125号公報のようにす
ればよい。そして、描画データ作成の段階,描画直前の
回路処理の段階,或いはそれらの中間段階で、図形或い
は図形群をソートし、描画中にアパーチャ選択用偏向器
によるアパーチャ選択の回数を削減する。
【0024】図2(a)は、本実施例で描画するLSI
パターンの一部を示している。通常LSIパターンには
非繰り返し部分が含まれるが、簡単のためにここでは繰
り返しパターン(10個×10個)にのみ限定して説明
する。図2(b)は繰り返し部分の拡大パターンを具体
的に示したものである。繰り返し部分の縦,横の辺の長
さは共に10μmである。図2(b)のパターンを調べ
ると、7種類の図形に対応したセルで構成できることが
判った。図3は図2(b)のパターンをそれらのセルに
分解して示したものである。以下、それぞれセルa,
b,c,d,e,f,gと呼ぶ。
【0025】図4は、図2(b)のパターンを矩形及び
三角形のビームでショットした従来方法の場合のショッ
ト数を示すもので、この場合は69ショット必要なのが
分かる。
【0026】図5は、本実施例で用いた第1のビーム成
形用アパーチャマスク15におけるアパーチャ配置例を
示す平面図である。このアパーチャマスク15は、前記
図3に示したセルパターンに対応したもので、ゾーン
(グループ)毎に分類して各セルに相当するアパーチャ
が形成してある。即ち、ゾーン1にはセルa,b,c、
ゾーン2にはセルd,e、ゾーン3にはセルf,gのア
パーチャが形成されている。なおゾーン0には、上述の
矩形と三角形の成形ビームを発生させるための矩形状ア
パーチャxが形成されている。
【0027】図6は、第2のビーム成形用アパーチャマ
スク18を示す平面図である。このアパーチャマスク1
8には、水平を基準とした場合、図に示すように基準辺
に対して0°,45°,90°,135°,225°,
315°の角度をなす辺で構成される多角形アパーチャ
が形成されている。
【0028】第1のビーム成形用アパーチャマスク15
のアパーチャa〜g及びxの投影像は、前記ビーム成形
用偏向器17によって、図6の第2のビーム成形用アパ
ーチャマスク18のUの位置に偏向されると、形状やサ
イズの変化を受けずに、もとの形状そのままのビーム生
成に使われる。また、部分的に使いたい場合は、アパー
チャマスク18のA,B,C,Dの位置に偏向して、不
要部分をアパーチャマスク18でカットして使う。アパ
ーチャマスク15のゾーン0の矩形アパーチャxを選ん
でその像を図6中のPの位置に偏向して矩形ビームを、
Q,R,S,Tの位置に偏向して三角形ビームを生成す
るのに使われる。これらは非繰り返し部分などを、矩形
や三角形で近似して描画するのに使う。
【0029】このようにして描画した場合の描画時間を
評価してみる。まず条件として、図1のアパーチャ選択
用主偏向器141 のセットリング時間は10μs、副偏
向器142 のセットリング時間は150nsである。一
方、図2(a)のパターンは100μm□であり、図1
のビーム走査用偏向器21の副偏向器のみで偏向可能で
あるとする。そのセットリングタイムはアパーチャ選択
用副偏向器142 と同じ150nsで済む。また回路製
作の際、アパーチャ選択とビーム走査をパイプライン化
することにより、セルビーム1個が150nsのサイク
ルでショットできるものとする。
【0030】まず、本発明とは異なり、アパーチャをゾ
ーンに分類せずにアパーチャ選択に単一偏向器を使う場
合の描画時間を計算する。この場合は全てのセルにつ
き、1個あたり10μsのセットリング時間がかかる。
これは、1つの偏向器で全てのアパーチャ位置の選択を
可能とするため、前記主偏向器141 と同程度の大偏向
が必要となるからである。そして、図2(b)のパター
ンで8ショット、これが縦,横それぞれ10回ずつ繰り
返されるから、全体の描画時間として、 10μs×8×100=8ms かかることになる。
【0031】一方、本実施例のように、アパーチャをゾ
ーンに分類し、アパーチャ選択に二重偏向器を使った場
合を計算する。この場合、描画時間は、 ステップ1 ゾーン1のセルaを選択して図2(a)のパターン全面
を描画 セルb、セルcについても同上 ステップ2 ゾーン2のセルdを選択して図2(a)のパターン全面
を描画 セルeについても同上 ステップ3 ゾーン3のセルfを選択して図2(a)のパターン全面
を描画 セルgについても同上 この場合、例えばセルaを選択したら、図2(a)のパ
ターンでセルaをつかう箇所を全て描画するようにす
る。そうすると、ステップ1では、ゾーン1を選択する
のに、10μs セルaを100個ショットするのに、150ns×10
0=15μs セルbを100個ショットするのに、150ns×10
0=15μs セルcを100個ショットするのに、150ns×10
0=15μs であり、合計55μsかかる。同様にして、ゾーン2を
選択してセルd,eをショットするのに、合計で40μ
s、ゾーン3を選択してセルf,gをショットするの
に、合計で55μsかかる。従って、全体として150
μsとなり、単一偏向で、ゾーン分類を行なわない場合
にくらべて、約53倍高速化できることになる。
【0032】図4は、図2(b)のパターンを従来の矩
形と3角形のみの図形に分割した例である。全部で69
ショットある。この場合、図5の第1のビーム成形用ア
パーチャマスクでゾーン0の矩形アパーチャxだけ使え
ばよいので、副偏向器142 による位置決めで充分であ
り、セットリングタイムは150nsで済む。従って描
画時間は、 150ns×69×100=1.04ms となる。既に述べたように、本実施例では150μsで
済み、これより約6倍高速化できる。
【0033】以上述べたように、描画すべきLSIパタ
ーンの中で繰り返されるセルの種類が増えた場合でも、
本実施例によれば高速で描画することもできる。この方
法では、1回のセルアパーチャの選択で描画できる回数
が増えるほど効果があがるので、LSIが大規模になる
ほど性能向上の度合が増し、矩形と3角形のみのショッ
トに分割した場合と較べても、実施例の6倍に留まら
ず、2桁程度まで性能向上が可能となる。
【0034】また、1枚のアパーチャマスク15で全て
の形状をカバーできない場合、複数のアパーチャマスク
15を用い、図1に示す装置において、真空を破らずに
アパーチャマスク15を交換するためのマスク交換機構
30を設ける。このとき、各アパーチャマスク15に複
数種のアパーチャを組み込むに際して、露光順序を基準
にアパーチャをグループ分けし、同一グループのアパー
チャを同一のアパーチャマスク15に形成しておけば、
1枚のウェーハ又はマスクの露光中にアパーチャマスク
15を交換する回数を少なくすることができる。
【0035】また、実施例では、繰り返しパターンがビ
ーム走査用偏向器の副偏向器のみで可能な大きさである
場合を例にとったが、勿論、主副両方の偏向器を使う大
きさの場合でもほぼ同様の効果が期待できる。さらに、
第1のビーム成形用アパーチャマスク15に形成するア
パーチャの個数は8個に限定されるものではなく、繰り
返す図形の種類に応じて適宜変更可能である。
【0036】次に、本発明の別の実施例を説明する。
【0037】図7は、本発明の第2の実施例に係わる電
子ビーム露光装置を示す概略構成図である。図におい
て、51は電子銃、52,53は成形アパーチャを照明
するためのコンデンサレンズ、54はビームをオン、オ
フするためのブランキング用偏向器、55は第1のビー
ム成形用アパーチャマスク、56は第2のビーム成形用
アパーチャマスク、57はアパーチャマスク55のアパ
ーチャ像をアパーチャマスク56上に投影するための投
影レンズ、60,61(61a,61b)はビーム成形
用偏向器、62は縮小レンズ、63はブランキング用ア
パーチャマスク、64は縮小されたアパーチャ像を試料
面65上へ投影結像するための対物レンズで、66は試
料面65上の小領域にビームを位置決めするための副偏
向器、67は副偏向器66の偏向領域を大きな領域内で
位置決めするための主偏向器、68は主偏向器67によ
る収差を補正する予備偏向を行うための予備偏向器であ
る。
【0038】第2のビーム成形用アパーチャマスク56
には、図8に示すように種々のアパーチャが形成されて
いる。図8において、80は第1のビーム成形用アパー
チャマスク55のアパーチャ像、81は矩形や三角形等
の通常の可変成形ビームを発生させるためのアパーチ
ャ、82は例えば図9に示すような形状の基本図形のア
パーチャである。図8では24種類の基本図形が配列さ
れている。83は250μm□の小偏向領域、84は
1.6mm□の大偏向領域である。小領域及び大領域の
偏向アンプの出力は各々±20V,±200V、また制
定時間は0.15μsec ,20μsec である。
【0039】本実施例では、偏向器60は制定時間が短
い小出力のアンプで駆動して小領域の偏向を、偏向器6
1は制定時間が長い大出力のアンプで駆動して大領域の
偏向を行っている。このようにすることにより、非規則
的なパターンは、短い制定時間で可変成形ビームにより
描画できる。
【0040】ここで、偏向器60の偏向中心は投影レン
ズ57により、アパーチャマスク63上へ結像され、さら
に縮小レンズ62により対物レンズ64の中心に投影さ
れている。このように構成することにより、偏向器60
による成形偏向の際に対物レンズ64とアパーチャマス
ク63に対してビームが軸ずれを生じないよう配慮され
ていることは通常の可変成形ビームの光学系と同様であ
る。
【0041】一方、偏向器61a,61bは偏向器60
の偏向中心と一致させることはできない。そこで、図1
0に図示した如く、電子銃側の偏向器61aの偏向に対
してターゲット側の偏向器61bでさらに偏向し、その
結果、偏向されたビームがあたかも偏向器60の偏向中
心を支点に偏向されたかの如くになるように各偏向器6
1a,61bを制御する。
【0042】本実施例において、基本図形の選択を行う
大領域偏向はかならずしも高精度である必要はない。要
は、偏向器60で基本図形を照明できればよい。この場
合、大領域偏向のアンプは5μsec と比較的短い制定時
間で使用できる。
【0043】また、本実施例では、規則的なパターンで
あっても、数種類の基本図形が交互に配列されたパター
ンを描画する場合、それらを1個の小領域内に配置すれ
ば、これらの基本図形を交互に選択するための偏向は、
偏向器60で行うことが可能になり、その結果、短い制
定時間で描画できる。図8に基本図形a,b,c及びd
を小領域85内に配置した例を示す。
【0044】さらに、非規則的なパターンと入り交じっ
て頻繁に使用される基本図形が数種類ある場合、同様の
描画方式を使用できる。即ち、アパーチャ81の形状を
小さくするか、または小領域を僅かに大きくすることに
より、これらの基本図形、例えばe,f,gを小領域8
6内に図示したように配置でき、これらの基本図形に対
する位置決め偏向は、偏向器60で行うことができ、短
い制定時間で描画できる。
【0045】次に、図10により、試料面におけるビー
ム位置の補正方法を説明する。例えば、大領域のコーナ
の図形を選択したとする。この場合、成形ビームの光路
は71となり、試料面65では光軸からずれることにな
る。このずれは、補正しなければならない。具体的に
は、コーナの図形は1.6mm□の大領域の中心から
(8002 +8002 1/2 μmずれている。本実施例
では、レンズ62,64で第2のビーム成形用アパーチ
ャマスク56のアパーチャが1/40に縮小されて試料
面65上に投影されているので、試料面65上では、光
軸から28.28μmもずれることになる。
【0046】通常の可変成形ビーム装置では、ビーム位
置の補正は副偏向器66又は主偏向器67で行っている
が、前者では補正量が大きすぎ、後者では制定時間が長
すぎていずれも不適当である。そこで本実施例では、ビ
ーム位置補正用の偏向器70を組み込んである。この偏
向器70は、小領域の偏向器60を駆動するアンプと同
等のアンプで駆動する。このようにすれば、成形ビーム
の光路は72のようになり、試料面65での光軸からの
ずれをなくすことができる。
【0047】このように本実施例では、ビーム成形用ア
パーチャに対するビーム位置を位置決めするための偏向
器を、小領域偏向器60と大領域偏向器61の2組の偏
向器で構成し、非規則的なパターンは大領域偏向器61
を用いることなく小領域偏向器60を用いることにより
短い制定時間で駆動して描画し、規則的なパターンは各
種の基本図形を大領域偏向器61で選択することにより
少ないショット数で描画することが可能となる。これに
より、描画に要するショット数を低減するだけではな
く、全ショットの制定時間の合計を低減することができ
る。
【0048】図11は本発明の第3の実施例に係わる電
子ビーム露光装置を示す概略構成図である。なお、図7
と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省
略する。
【0049】第1のビーム成形用アパーチャマスク55
のアパーチャ像を第2のビーム成形用アパーチャマスク
56上に投影する投影レンズ系は、レンズ57と58の
2個のレンズで1対1投影となるように構成されてい
る。レンズ57,58とは同一のレンズであって、対称
中心80に対して対称に配置され、逆方向に励磁されて
いる。ビーム成形用の小領域偏向器60は偏向中心が上
記対称中心80に一致するように配置されている。ま
た、大領域偏向器61は、対称中心80に関して互いに
対称な形状,配置となっている。
【0050】75はビーム制限用アパーチャマスクであ
って、ブランキング用アパーチャマスク63と対称中心
80に関して対称な位置にあり、投影レンズ57により
80の位置に結像される。ブランキング用偏向器54は
本実施例では2段の平板偏向器で構成され、光軸上のア
パーチャマスク55の位置を偏向の支点とする如くに制
御される。
【0051】このように本実施例においては、図示した
ように、75から63までの主要な光学要素は対称中心
80に関して、互いに対称となるような形状,配置にし
てある。このような構成は以下のような利点がある。1
対1投影であるので、第1の実施例のような縮小投影に
比べて光路長が短くできる。従って設計,制作及び制御
が容易になるという利点がある。図の如く、61a,6
1bを、レンズ57と58の磁界中に置くことによりマ
スク5,6間の距離を短くできる。61a,61bは図
の如く同じアンプで制御できるので制御電源を単純化で
きる。以上のように本実施例は、設計,製作,制御が容
易であるという利点がある。
【0052】以上の説明において、偏向器60,61,
70は電磁偏向器と静電偏向器のいずれを採用してもよ
い。しかし、製作精度と制御の容易さ及びヒステリシス
がないことから静電偏向器のほうが望ましく、さらに、
設計の容易さと精度の点からは静電8極偏向器が望まし
い。
【0053】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。例えば、成形ビームを発生する電子
光学系でのアパーチャの数や位置関係は種々考えられ、
本発明はその何れか1つを特定するものではない。さら
に、本発明はステップ・アンド・リピート方式でも、ス
テージ連続方式の電子ビーム露光装置でも共通して使う
ことができる。また、実施例では電子ビーム露光装置に
ついて説明したが、本発明はイオンビームを用いたイオ
ンビーム露光装置に適用することももちろん可能であ
る。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変
形して実施することができる。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、露
光すべきパターンに応じた成形ビームを形成するにあた
って、効率良くアパーチャを選択して図形或いは図形群
を高速で選択してパターン露光を行うことができるの
で、繰り返し図形を多く含むパターンにあっては露光の
ショット数を最大限減らすことができ、描画時間の短縮
及び製造コストの低減をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わる電子ビーム露光
装置を示す概略構成図、
【図2】第1の実施例で描画するLSIパターンの一部
を示す模式図、
【図3】図2のパターンをセルに分解して示す模式図、
【図4】図2のパターンを矩形及び三角形のビームでシ
ョットした場合のショット数を示す模式図、
【図5】第1のビーム成形アパーチャマスクにおけるア
パーチャ配置例を示す平面図、
【図6】第2のビーム成形アパーチャマスクにおけるア
パーチャ配置例を示す平面図、
【図7】本発明の第2の実施例に係わる電子ビーム露光
装置を示す概略構成図、
【図8】第2のビーム成形アパーチャマスクにおけるア
パーチャ配置例を示す模式図、
【図9】基本図形を小領域に配置した例を示す模式図、
【図10】ビーム位置補正方法を説明するための模式
図、
【図11】本発明の第3の実施例に係わる電子ビーム露
光装置を示す概略構成図。
【符号の説明】
11…電子銃、 12…ビーム制限用アパーチャマスク、 13…コンデンサレンズ、 141 …アパーチャ選択用主偏向器、 142 …アパーチャ選択用副偏向器、 15…第1のビーム成形用アパーチャマスク、 16…投影レンズ、 17…ビーム成形用偏向器、 18…第2のビーム成形用アパーチャマスク、 19…縮小レンズ、 20…ビーム走査用偏向器、 21…対物レンズ、 22…試料面、 30…アパーチャマスク交換機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉虫 秀一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 若山 茂 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】露光すべきパターンに繰り返し現われる基
    本図形若しくは基本図形群と同一形状のアパーチャをビ
    ーム成形用のアパーチャマスクに複数種形成し、該アパ
    ーチャの選択による成形ビームをショットして組み合わ
    せることにより、試料面上にパターンを露光する荷電ビ
    ーム露光方法において、 前記アパーチャマスクに形成する複数種のアパーチャを
    該アパーチャマスク上の異なる領域にグループ分けし、
    前記アパーチャの選択に主偏向器と副偏向器からなる二
    重偏向器を使用すると共に、主偏向器でグループを選択
    し、且つ副偏向器でグループ内のアパーチャを選択する
    ことを特徴とする荷電ビーム露光方法。
  2. 【請求項2】露光すべきパターンに繰り返し現われる基
    本図形若しくは基本図形群と同一形状のアパーチャをビ
    ーム成形用アパーチャマスクに複数種形成し、該アパー
    チャの選択による成形ビームをショットして組み合わせ
    ることにより、試料面上にパターンを露光する荷電ビー
    ム露光方法において、 前記アパーチャマスクに複数種のアパーチャを組み込む
    に際して、露光順序を基準にアパーチャをグループ分け
    し、同一グループのアパーチャを同一のアパーチャマス
    クに形成し、1枚のウェーハ又はマスクの露光中にアパ
    ーチャマスクを交換することを特徴とする荷電ビーム露
    光方法。
  3. 【請求項3】露光すべきパターンに繰り返し現われる基
    本図形若しくは基本図形群と同一形状の複数種のアパー
    チャがグループ分けして形成されたビーム成形用の第1
    のアパーチャマスクと、このアパーチャマスクと光軸方
    向に離間対向配置されたビーム成形用の第2のアパーチ
    ャマスクと、荷電ビームを偏向して第1のアパーチャマ
    スクのいずれかのアパーチャを照明するアパーチャ選択
    用偏向器と、第1のアパーチャマスクのアパーチャ像を
    第2のアパーチャマスク上で位置決めするビーム成形用
    偏向器と、第2のアパーチャマスクを介して得られる成
    形ビームを試料面上で走査するビーム走査用偏向器とを
    具備し、 前記アパーチャ選択用偏向器は、第1のアパーチャマス
    クのアパーチャグループを選択する主偏向器と、選択さ
    れたグループ内の各アパーチャを選択する副偏向器と、
    の二重偏向器からなることを特徴とする荷電ビーム露光
    装置。
  4. 【請求項4】光軸方向に沿って離間対向配置されたビー
    ム成形用の第1,第2のアパーチャマスクと、第1のア
    パーチャマスクのアパーチャ像を第2のアパーチャマス
    クのアパーチャに対して位置決めするビーム成形用偏向
    器と、第2のアパーチャマスクで成形された合成アパー
    チャ像を試料面上で走査するビーム走査用偏向器とを備
    えた荷電ビーム露光装置において、 第2のアパーチャマスクは、露光すべきパターンに繰り
    返し現われる基本図形若しくは基本図形群と同一形状の
    複数のアパーチャを有し、 ビーム成形用偏向器は、大領域を偏向するための大領域
    偏向器と、アパーチャに対して高精度かつ高速で位置決
    めする小領域偏向器とからなることを特徴とする荷電ビ
    ーム露光装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6232612B1 (en) 1997-07-18 2001-05-15 Nec Corporation Variable shaped electron beam exposure system and method of writing a pattern by a variable shaped electron beam
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KR100695335B1 (ko) * 2003-05-22 2007-03-15 다이닛뽕스크린 세이조오 가부시키가이샤 패턴묘화장치
JP2007188937A (ja) * 2006-01-11 2007-07-26 Jeol Ltd 荷電粒子ビーム装置
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