JP5371023B2 - 自動車用パネル - Google Patents

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本発明は、炭素繊維強化樹脂(以下、「CFRP」と略称することもある。CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)製の自動車用パネルに関し、とくに、樹脂強化用繊維材としての炭素繊維クロスが最適な形態で積層された自動車用パネルに関する。
近年、軽量化を第1の目的として、繊維強化樹脂製の自動車用パネル(例えば、自動車のフード用パネル)が開発されつつあり、必要部位の強度や剛性を向上するための各種構造が提案されている(例えば、特許文献1)。中でも、強度や剛性向上の面から、とくにCFRP製の自動車用パネルの検討が進められている。
CFRP製自動車用パネルの製造においては、成形のために型に炭素繊維クロス(以下、「CFクロス」と略称することもある。)を積層する賦形作業を行い、賦形されたCFクロスの積層体に対し所定のマトリックス樹脂を含浸させ(例えば、RTM〔Resin Transfer Molding〕成形方法により)、樹脂を硬化させてCFRP製自動車用パネルを完成する。
上記CFクロスを積層する賦形作業時には、積層するCFクロスとして目付(織り密度)の小さいCFクロスを使用すると、ハンドリングなどで目ズレやヨレが発生し、成形後のパネル外面の意匠性を大きく損なうことがある。とくに炭素繊維の場合、他の補強繊維に比べて、繊維自体の剛性が高く柔軟性に乏しいため、目ズレ等が発生しやすい。また、目ズレやヨレが発生すると、目ズレ部やヨレ部でのパネルの局部剛性、強度の低下が発生し、自動車パネルとして要求される性能を達成できなくなる可能性がある。さらに、目ズレやヨレが発生しやすいことは、量産性の低下(収率の低下)の原因にもなる。
このような問題に対処するために、積層するCFクロスとして目付(織り密度)の大きいCFクロスを使用すると、表層側での目ズレやヨレは発生しにくくなるものの、CFRP全体の繊維体積含有率が高くなりパネル全体の重量が増加することとなって、自動車用パネルをCFRP化したことによる軽量化の利点を損なうことなる。
特開2003−146252号公報
そこで本発明の課題は、上記のような問題点に着目し、必要な部位(つまり、パネル表面側部位)に対しては積層するCFクロスの目ズレやヨレの発生を抑えてパネル意匠面の良好な意匠性を確保するとともに局部的に剛性や強度が低下することを防止し、同時に、パネル全体の重量増加を抑制することが可能なCFRP製自動車用パネルを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る自動車用パネルは、(a)炭素繊維クロスの積層構成を有する炭素繊維強化樹脂製単板、(b)自動車の外面側に配置されるアウターパネルと、該アウターパネルの内側に接合され該アウターパネルに対して部分的に配置されるインナーパネル、(c)炭素繊維クロスの積層構成を有する炭素繊維強化樹脂層と、それよりも比重の小さい材料からなるコア層、のいずれかを有する自動車用パネルであって、(a)前記単板、(b−1)前記アウターパネルの片面または両面、(b−2)前記インナーパネルの反アウターパネル側の面、(b−3)前記アウターパネルの両面および前記インナーパネルの反アウターパネル側の面、(c)前記炭素繊維強化樹脂層、のいずれかにおける、パネルの意匠面を形成するパネル外面に対応させて最外層として積層される炭素繊維クロスの目付のみが、内層の炭素繊維クロスの目付よりも大きいことを特徴とする自動車用パネルものからなる。
このような自動車用パネルにおいては、炭素繊維クロスの積層構成において、パネルの意匠面を形成するパネル外面に対応させて積層される炭素繊維クロスの目付のみが大きく設定され、パネルの意匠面を形成しない内層側の炭素繊維クロスの目付は小さく設定されている。したがって、意匠性の要求されるパネル外面側については、炭素繊維クロスの目ズレやヨレの発生が抑えられ、良好な意匠性が実現されるとともに、目ズレやヨレが発生した場合に生じ得る局部的な剛性や強度の低下が防止される。同時に、内層側の炭素繊維クロスの目付が相対的に小さく設定されることにより、成形されるCFRP全体に対する炭素繊維体積含有率が低く抑えられ、成形されたCFRPの重量を低く抑えることが可能になる。また、炭素繊維クロスの賦形作業において、積層体の表層側で目ズレやヨレの発生が抑えられることになるので、歩留りが向上されるとともにハンドリング性が向上され、総合的にみて生産性が向上されて、より量産に適したものとなる。
この本発明に係る自動車用パネルにおいては、上記パネルの意匠面を形成するパネル外面、つまり、目付の大きい炭素繊維クロスの積層部位に対応するパネル外面としては、成形されるパネルの種類(自動車における適用部位によるパネルの種類)によって、パネルの片面のみの場合もあり、両面の場合もある。例えば、ルーフパネルやフェンダー、ドアパネルとしては、通常、パネルの片面のみが意匠面となるので、目付の大きい炭素繊維クロスは、炭素繊維クロス積層体の片側の表層側だけに積層すればよい。また、例えば、フロントフード(ボンネット)やラゲッジリッドなどについては、パネルの両面が意匠面となることが多いので、炭素繊維クロス積層体の両側の表層側に目付の大きい炭素繊維クロスを積層すればよい。
また、CFRP製自動車用パネルは、CFRPの単板によって構成される場合のみならず、CFRP製のアウターパネルと、そのアウターパネルを補強するためにアウターパネルの内側の部分的な領域に接合されるCFRP製のインナーパネルとから構成される場合もある。そして、このような場合には、パネルの内外両面が意匠面となることが多いので、次のような構成を採用することができる。すなわち、自動車の外面側に配置されるアウターパネルと、該アウターパネルの内側に接合され該アウターパネルに対して部分的に配置されるインナーパネルとからなり、アウターパネルの両面に対応させて両側の最外層として積層される炭素繊維クロスの目付が、内層の炭素繊維クロスの目付よりも大きいとともに、インナーパネルの反アウターパネル側の面に対応させて片側の最外層として積層される炭素繊維クロスの目付が、内層の炭素繊維クロスの目付よりも大きい構成を採用することができる。このような構成においては、アウターパネルの両面に対応させて目付の大きい炭素繊維クロスが配置されるので、アウターパネルの外面側と、内面側のインナーパネルが配置されていない部分との両方について、目ズレやヨレの発生が防止され、併せて、インナーパネルの反アウターパネル側の面、例えばフード等の場合にフードを開いたときに見えるインナーパネル表面側(パネル内面側の表面)についても、目ズレやヨレの発生が防止され、CFRP製自動車用パネルの内外両面について必要な意匠性が確保される。
また、本発明に係る自動車用パネルにおいては、パネルの意匠面を形成するパネル外面に対応させて最外層として積層される炭素繊維クロスの目付が、内層の炭素繊維クロスの目付よりも大きいことが必要であるが、目付の大きい炭素繊維クロスは、最外層に加えて、その次の表層側の層としても積層することが可能である。すなわち、上記最外層として積層される炭素繊維クロスの直下に積層される第2層目の炭素繊維クロスの目付も、それよりも内層の炭素繊維クロスの目付よりも大きい構成を採用できる。このような構成においては、目付の大きい最外層とその直下の第2層目の炭素繊維クロスにより、パネル表面側における目ズレやヨレの発生がより確実に抑えられ、パネル表面の優れた意匠性が得られる。とくに、多層の炭素繊維クロスを積層する場合、このような構成が有効であり、表層側の高目付の炭素繊維クロスによる意匠性の確保と、内層側の低目付の炭素繊維クロスによる軽量化の達成との両立が可能となる。
上記構成とする場合、最外層として積層される炭素繊維クロスと第2層目の炭素繊維クロスの炭素繊維の配向角度が互いに異なっていることが好ましい。配向角度を相違させておくことにより、一層確実に目ズレやヨレの発生が抑えられるとともに、局部的な低下のないバランスの良い剛性や強度特性が得られやすくなる。
さらに、本発明に係る自動車用パネルにおいては、CFRP板のみによって形成されるパネル構成の他に、比重の小さいコア材を有し、その片面側あるいは両面側にCFRP板を配置したパネル構成とすることも可能である。すなわち、炭素繊維クロスの積層構成を有する炭素繊維強化樹脂層と、それよりも比重の小さい材料からなるコア層とを有し、前記炭素繊維強化樹脂層における、パネルの意匠面を形成するパネル外面に対応させて最外層として積層される炭素繊維クロスの目付が、内層の炭素繊維クロスの目付よりも大きい構成とすることができる。このような構成においては、通常、コア層の片面あるいは両面上に複数の炭素繊維クロスを積層した状態で一体的に樹脂含浸されるので、炭素繊維クロスの賦形時に、CFRP板のみによって形成されるパネルにおけるのと同様の作用効果が得られることになる。
このように、本発明に係る自動車用パネルによれば、表層側、内層側に積層される炭素繊維クロスの目付の大小関係を適切に設定することにより、表層側での目ズレやヨレの発生を抑えて、成形されたパネル意匠面の良好な意匠性を確保できるとともに目ズレやヨレの発生に起因する局部的な剛性や強度の低下を防止でき、かつ、パネル全体の重量増加を抑制して軽量なCFRP製自動車用パネルを実現できる。また、目ズレやヨレの発生抑制により、歩留りを向上するとともにハンドリング性を向上でき、生産性を向上して、量産にも対応できるようになる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施態様に係る自動車用パネルにおける、炭素繊維クロスの積層構成の基本形態を例示している。図1(A)は、パネルの片面のみが意匠面としての要求面である場合の例、図1(B)は、パネルの両面が意匠面としての要求面である場合の例、をそれぞれ示している。図1(A)、(B)に示す例において、1、11は、複数の炭素繊維クロスの積層体を示しており、2、12、14は、相対的に目付(織り密度)の大きい炭素繊維クロス、3、13は、相対的に目付(織り密度)の小さい炭素繊維クロスを、それぞれ示している。なお、目付の小さい炭素繊維クロス3、13は、図示例では2枚であるが、これに限定されず、3枚以上であってもよく、場合によっては、1枚の場合もあり得る。
目付の小さい炭素繊維クロス3、13は、本発明における内層の炭素繊維クロスに相当しており、目付の大きい炭素繊維クロス2、12、14は、本発明における、パネルの意匠面を形成するパネル外面に対応させて最外層として積層される炭素繊維クロスに相当している。
目付の大きい炭素繊維クロス2、12、14は、その目付が、目付の小さい炭素繊維クロス3、13の目付よりも大きく設定されている。例えば、目付の大きい炭素繊維クロス2、12、14の目付は、300g/m2 〜600g/m2 の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは300g/m2 〜400g/m2 の範囲内にある。目付の小さい炭素繊維クロス3、13の目付は、例えば、100g/m2 〜300g/m2 の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは150g/m2 〜200g/m2 の範囲内にある。
目付の大きい炭素繊維クロス2、12、14は、積層、賦形作業時にハンドリングしやすく、目ズレやヨレが発生しにくいが、目付の小さい炭素繊維クロス3、13に比べ、重量が大きい。目付の小さい炭素繊維クロス3、13は、表層に積層されると、その積層や賦形作業時に、目付の大きい炭素繊維クロス2、12、14に比べ目ズレやヨレが発生しやすいが、目付の大きい炭素繊維クロス2、12、14に比べ、重量が小さい。
したがって、目付の大きい炭素繊維クロス2、12、14をパネルの意匠面を形成するパネル外面に対応させて最外層として積層し、内層には目付の小さい炭素繊維クロス3、13を積層することにより、積層体1、11のパネル意匠面を形成する表面側で目ズレやヨレの発生を抑えて、樹脂含浸、成形後のCFRPパネルの外面の意匠性を良好に維持できる。また、目ズレやヨレが発生した場合の、パネルの局部的な剛性や強度の低下を防止できる。したがって、パネル全体として要求される機械特性を容易に満たすことが可能になる。一方、積層体1、11の内層を目付の小さい炭素繊維クロス3、13で形成することにより、積層体全体を目付の大きい炭素繊維クロスで形成した場合に比べ、大幅に軽量化でき、成形後のパネル全体として所望の軽量化が可能になる。さらに、積層体1、11としてその表層の目ズレやヨレが発生を抑えられるので、賦形作業が行いやすくなるとともに、積層体1、11としてのハンドリングも容易になり、歩留りが向上されて生産性が向上され、量産に適したものとなる。
図2は、参考例となる別の実施態様を例示しており、図2(A)は、パネルの片面のみが意匠面としての要求面である場合の例、図2(B)は、パネルの両面が意匠面としての要求面である場合の例、をそれぞれ示している。図2(A)、(B)に示す例において、21、31は、複数の炭素繊維クロスの積層体を示しており、2、12、14は、図1に示したのと同様の相対的に目付(織り密度)の大きい炭素繊維クロス、3、13は、図1に示したのと同様の相対的に目付(織り密度)の小さい炭素繊維クロスを、それぞれ示している。そして本実施態様では、最外層として積層される炭素繊維クロス2、12、14の直下に積層される第2層目の炭素繊維クロス22、32、33も相対的に目付(織り密度)の大きい炭素繊維クロスとされ、該炭素繊維クロス22、32、33の目付も、それよりも内層の炭素繊維クロス3、13の目付よりも大きく設定されている。また、目付の大きい最外層の炭素繊維クロス2と第2層目の炭素繊維クロス22、最外層の炭素繊維クロス12と第2層目の炭素繊維クロス32、最外層の炭素繊維クロス13と第2層目の炭素繊維クロス33とは、互いに炭素繊維の配向角度が異なっていることが好ましい(例えば、自動車の前後方向または幅方向あるいは上下方向を軸とした場合、その軸方向に対し互いにプラスマイナス方向の同一の角度で配向されている構成)。なお、図2においても、目付の小さい炭素繊維クロス3、13は、2枚で例示してあるが、これに限定されず、3枚以上であってもよく、場合によっては、1枚の場合もあり得る。
目付の大きい最外層の炭素繊維クロスの直下の第2層目の炭素繊維クロスも目付の大きい炭素繊維クロスとすることにより、最外層と第2層との相乗効果により、パネル表面側における目ズレやヨレの発生がより確実に抑えられることになり、重量の面では若干不利にはなるものの、パネル表面の一層優れた意匠性が得られる。とくに、最外層の炭素繊維クロスとその直下の第2層目の炭素繊維クロスの繊維配向角度を互いに異なるものとしておくことにより、互いに目ズレやヨレの発生を抑制し合うことができるとともに、強度、剛性上もよりバランスの良い高い機械特性のパネルが実現される。とくに、多層の炭素繊維クロスを積層する場合に有効であり、多層積層構成の場合には、内層を形成する目付の小さい炭素繊維クロスも多層になるから、目付の大きい炭素繊維クロスを表層側に2層設けたとしても、内層の炭素繊維クロスの積層構成によって十分な軽量化効果を得ることが可能である。したがって、表層側の高目付の炭素繊維クロスによる意匠性の確保と、内層側の低目付の炭素繊維クロスによる軽量化の達成との両立が十分に可能である。さに、このような実施態様においても、図1に示した実施態様と同様、生産性の向上が可能である。
上記のような本発明に係る自動車用パネルは、CFRP化が可能な全ての自動車用パネルに適用できる。例えば、フロントフード、ラゲッジリッド、ドアパネル、ルーフパネル、フェンダー、さらにはフロアパネルなどに適用可能である。適用する部位や、要求仕様に応じて、図1(A)、(B)、図2(A)、(B)のいずれの形態を採用するかを決めればよく、さらに、それらのいずれかを組み合わせた形態の採用、例えば、異なる形態を有するパネル部同士を接合して一つの自動車用パネルとして構成すること等も可能である。
具体的な一実施例として、図3にCFRP製自動車用パネルとしてのフロントフードを示す。図3に示すCFRP製フロントフード41は、CFRP製のアウターパネル42と、そのアウターパネル42を補強するためにアウターパネル42の内側の部分的な領域に接合されるCFRP製のインナーパネル43(本実施態様では、額縁状に延びるインナーパネル)とから構成されている。インナーパネル43が額縁状に形成されているので、フロントフード41を開けたときには、アウターパネル42の裏面の大半(中央部)は、人目に晒されることになる。したがって、アウターパネル42はその両面が、インナーパネル43は反アウターパネル42側の面である下面が、それぞれ意匠面となる。そのため、このフロントフード41においては、例えば、アウターパネル42に対しては図1(B)または図2(B)の積層形態が採用され、インナーパネル43に対しては、その下面側に目付の大きい炭素繊維クロスが配置されるように、図1(A)または図2(A)の積層形態が採用されることが好ましい。このような構成により、とくに、必要な剛性、強度を確保しつつ、フロントフード41の内外両面の良好な意匠性が確保されることになる。
さらに、図示は省略するが、本発明に係る自動車用パネルにおいては、比重の小さいコア材を有し、その片面側にCFRP板を配置したパネル構成、あるいはその両面側にCFRP板を配置したパネル構成(いわゆるサンドイッチ構成)とすることも可能である。このような構成においては、これらCFRP板に対して、前述したように本発明に係る炭素繊維クロスの積層構成が適用されればよい。
なお、本発明に係る自動車用パネルにおけるCFRPのマトリックス樹脂としては、とくに限定されないが、代表的にはエポキシ樹脂を使用でき、その他にも、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の使用が可能であり、さらには、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂も使用可能である。また、上述のようなコア層を有する場合のコア材としては、弾性体や発泡材、ハニカム材の使用が可能であり、軽量化のためにはとくに発泡材が好ましい。発泡材の材質としては特に限定されず、例えば、ポリウレタンやアクリル、ポリスチレン、ポリイミド、塩化ビニル、フェノールなどの高分子材料のフォーム材などを使用できる。ハニカム材としては特に限定されず、例えばアルミニウム合金、紙、アラミドペーパー等を使用することができる。
本発明に係るCFRP製自動車用パネルは、あらゆる自動車用パネルに適用可能である。
本発明の実施態様に係る自動車用パネルにおける炭素繊維クロスの積層構成を示す概略構成図である。 参考例となる別の実施態様に係る自動車用パネルにおける炭素繊維クロスの積層構成を示す概略構成図である。 本発明の一実施例に係る自動車用パネルとしてのフロントフードの分解斜視図である。
符号の説明
1、11、21、31 炭素繊維クロスの積層体
2、12、14 目付の大きい炭素繊維クロス
3、13 目付の小さい炭素繊維クロス
22、32、33 第2層目の炭素繊維クロス
41 CFRP製自動車用パネルとしてのフロントフード
42 アウターパネル
43 インナーパネル

Claims (2)

  1. (a)炭素繊維クロスの積層構成を有する炭素繊維強化樹脂製単板、(b)自動車の外面側に配置されるアウターパネルと、該アウターパネルの内側に接合され該アウターパネルに対して部分的に配置されるインナーパネル、(c)炭素繊維クロスの積層構成を有する炭素繊維強化樹脂層と、それよりも比重の小さい材料からなるコア層、のいずれかを有する自動車用パネルであって、(a)前記単板、(b−1)前記アウターパネルの片面または両面、(b−2)前記インナーパネルの反アウターパネル側の面、(b−3)前記アウターパネルの両面および前記インナーパネルの反アウターパネル側の面、(c)前記炭素繊維強化樹脂層、のいずれかにおける、パネルの意匠面を形成するパネル外面に対応させて最外層として積層される炭素繊維クロスの目付のみが、内層の炭素繊維クロスの目付よりも大きいことを特徴とする自動車用パネル。
  2. 前記パネルの意匠面を形成するパネル外面が、パネルの片面または両面のいずれかからなる、請求項1に記載の自動車用パネル。
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