JP5370840B2 - 階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム - Google Patents
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Description
AHPを行う際は、まず始めに意思決定対象の事象について階層モデルを作成する。具体的には、事象を「目的」−「評価基準」−「代替案」の関係で整理し、各要素を階層化する。ここで言う「目的」とは、意思決定の対象となる目的(1つの目的)を意味し、「評価基準」とは、意思決定の際に考慮する視点を意味し、「代替案」とは、意思決定の対象となる選択肢を意味しており、「目的」が階層モデルのレベル1(最上位の層)、「評価基準」が階層モデルのレベル2、「代替案」が階層モデルのレベル3として階層化される。なお、「評価基準」と「代替案は」多重階層(複数レベル)になってもよい。
次に、作成した階層モデルに基づき、各代替案の評価点を算出する。評価点の算出は以下の3ステップからなる。
・ステップ1.目的に対する各評価基準の重要度を評価し、ウェイトを求める。
・ステップ2.それぞれの評価基準について各代替案の重要度を評価し、ウェイトを求める。
・ステップ3.ステップ1、2の結果を、目的に対する代替案の評価点に換算する。
AHPの利用にあたっては階層モデルの作成や評価基準・代替案のウェイト算出を行う必要があり、AHPを十分に理解していない者にとっては扱いにくい可能性がある。また、評価基準や代替案の数が多くなると、それに比例してウェイトの計算量も増加するため評価者の作業負担が大きくなる。
背景技術で述べたように、従来の絶対評価法では、各評価基準に対して「良い」「普通」「悪い」や「A」「B」「C」といった評定尺度を設定し、代替案の評価を行うことが一般的である。しかしこのように曖昧な段階評価のみで代替案の評価を正確に行えるとは限らない。また、各代替案がどの評定尺度に該当するかは評価者が決定する必要があり、代替案の数が多くなると評価者の負担は大きいものとなる。
従来の総合評価点算出処理は、全ての代替案の総合評価点を算出し、ソートするという方法が一般的である。しかし、この方法では代替案の数が増えれば増えるほど、その計算量も比例して増加する。また評価者が多数いる場合、評価基準や代替案のウェイトは評価者毎に異なるため、評価者からの要求がある度に、その都度処理を行わなければならない。このため、代替案の増加と評価者の増加によりシステムのパフォーマンスが低下する恐れがある。
意思決定支援システムに関しては、前記サーバは、前記構成要素の登録画面をクライアント端末に表示し、前記登録画面上で設定された前記構成要素を階層化して階層モデルを生成しデータベースに登録する階層モデル生成手段と、前記階層分析法に用いる手法として相対評価法又は絶対評価法のいずれかの手法を選択可能に前記クライアント端末に提示し、選択された手法を前記目的に対応付けて記憶する手法選択手段と、前記階層モデルを構成する各評価基準の相対評価処理を実行して各評価基準のウェイトを自動算出する第1ウェイト算出手段と、前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記評価基準に対する絶対評価水準を示す評定尺度の設定情報に基づいて各評定尺度の相対評価処理を実行して各評定尺度のウェイトを自動算出する第2ウェイト算出手段と、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記データベースに登録された各代替案の相対評価処理を前記評価基準毎に実行して当該代替案の評価基準毎のウェイトを自動算出する第3ウェイト算出手段と、前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第2ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示し、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第3ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示する代替案提示手段と、を備えることによって達成される。
前記絶対評価水準を示す評定尺度として定性的評定尺度及び定量的評定尺度の2つのタイプが用意されており、前記サーバは、前記タイプを選択可能に前記クライアント端末に提示すると共に、当該タイプに応じた評定尺度編集画面上で入力された評定尺度を前記評価基準に対応付けて前記データベースに登録す評定尺度登録手段を有すること、
前記代替案提示手段は、前記絶対評価法における総合評価点算出処理の高速化機能として、前記第1ウェイト算出手段により算出した各評価基準のウェイトと第2ウェイト算出手段により算出した各評定尺度のウェイトとの組み合わせから総合評価点の取り得る点数のパターンを予め算出する機能と、前記予め算出した点数のパターンの中から当該評価基準に対応する属性を持つ代替案を前記点数の高い順に所定件数抽出し当該代替案をクライアント端末に提示する機能とを有すること、
前記代替案提示手段は、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段により算出した評価基準のウェイトと前記第3ウェイト算出手段により算出した代替案のウェイトとを加重して各代替案の総合評価点を算出し、点数の高い順にソーティングした代替案の一覧をクライアント端末に提示する機能を有すること、
前記各評価基準の相対評価処理、前記各評定尺度の相対評価処理、及び前記各代替案の相対評価処理に用いる評価方法として一対比較法又は対位置評価法のいずれかの方法を選択可能に前記クライアント端末に提示する評価法選択手段を備えること、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
前記一対比較法が選択された場合、前記設定された評価基準の要素を一対毎に示すと共に一対比較における重要度の選択欄を示す評価情報設定画面を前記クライアント端末に表示する手段を備え、前記第1ウェイト算出手段、前記第2ウェイト算出手段、及び前記第3ウェイト算出手段は、前記一対比較法が選択された場合、前記評価情報設定画面上で選択された前記重要度の情報に基づいて当該ウェイトの算出処理を実行すること、
前記相対位置評価法が選択された場合、前記評価基準の重要度の範囲を示す数直線とその数直線上における各評価基準の位置を示す移動操作可能なポインタとを含む評価情報設定画面を前記クライアント端末に表示する手段を備え、前記第1ウェイト算出手段、前記第2ウェイト算出手段、及び前記第3ウェイト算出手段は、前記相対位置評価法が選択された場合、前記数直線上での前記ポインタの位置情報に基づいて当該ウェイトの算出処理を実行すること、
前記階層モデル生成手段は、前記登録画面上で設定された各評価基準又は各評定尺度の情報を前記目的に対応させて階層ツリー構造状に表示するツリービュー画像を前記登録画面上に表示すると共に、前記ツリービュー画像上で指示されたノードに対応する当該評価基準又は当該評定尺度の情報を編集可能に前記登録画面上に表示する機能を有すること、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
前記意思決定支援システムが、検索条件の優先順位を加味したマッチング処理を実行するマッチングシステムであって、供給者の供給情報を格納する供給情報データベースと、需要者の需要情報を格納する需要情報データベースと、目的に対する意思決定基準となる需要者の希望条件を入力すると共に、前記希望条件を要素として前記評価基準のウェイトを前記階層分析法に基づいて算出する評価基準算出手段と、前記目的に対する代替案の総合評価点を前記階層分析法に基づいて算出する代替案算出手段と、前記需要情報データベースに登録されている需要情報と前記供給情報データベースに登録されている供給情報とを照合してマッチング検索の処理を実行し、前記需要者の希望条件に適合する代替案をマッチング結果として抽出するマッチング検索手段と、を備えること、
前記意思決定支援システムが、入札管理サービスを提供する入札管理システムとして適用可能なシステムであって、予め決定された技術評価項目別に前記応札者の技術情報を評価する個別評価処理を実行する第1の手段と、前記個別評価処理の後、前記階層分析法に基づいて算出したウェイトを加重して技術評価点を算出する第2の手段と、該技術評価点に基づいて落札者を決定若しくは落札者の候補を選定する処理を実行する第3の手段と、前記入札案件の事後評価の登録情報に基づいて事後の評価処理を実行する第4の手段と、前記第1〜第4の手段で処理した一連の情報をクライアント端末側から閲覧可能に記録する第5の手段と、を有すること、
前記意思決定支援システムが、人事評価サービスを提供する人事評価サービス処理システムとして適用可能なシステムであって、予め定めた部門の人事評価項目別の評価処理を前記階層分析法に基づいて実行する部門評価手段と、予め定めた個人の人事評価項目別の評価処理を前記階層分析法に基づいて実行する個人評価手段と、前記部門評価手段の評価結果及び前記個人評価手段の評価結果に総予算を乗じて各自の給与額及び賞与額を配分するシミュレーション処理を実行し、そのシミュレーション結果を前記クライアント端末に表示する予算配分シミュレーション手段と、を有すること、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
前記サーバのコンピュータを、前記構成要素の登録画面をクライアント端末に表示し、前記登録画面上で設定された前記構成要素を階層化して階層モデルを生成しデータベースに登録する階層モデル生成手段、前記階層分析法に用いる手法として相対評価法又は絶対評価法のいずれかの手法を選択可能に前記クライアント端末に提示し、選択された手法を前記目的に対応付けて記憶する手法選択手段、前記階層モデルを構成する各評価基準の相対評価処理を実行して各評価基準のウェイトを自動算出する第1ウェイト算出手段、前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記評価基準に対する絶対評価水準を示す評定尺度の設定情報に基づいて各評定尺度の相対評価処理を実行して各評定尺度のウェイトを自動算出する第2ウェイト算出手段、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記データベースに登録された各代替案の相対評価処理を前記評価基準毎に実行して当該代替案の評価基準毎のウェイトを自動算出する第3ウェイト算出手段、及び、前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第2ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示し、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第3ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示する代替案提示手段、として機能させることによって達成される。
本発明に係る意思決定支援システムは、階層モデルの作成から総合評価点の算出までの一連のプロセスを支援するコンピュータシステムであり、本発明においては、(I)AHPの汎用モジュール化と、(II)絶対評価法における代替案の新評価方法の実現と、(III)絶対評価法における総合評価点算出処理の高速化を図っており、それらの課題を解決するための技術事項について概説する。
(I)AHPの汎用モジュール化
[背景技術]で述べたように、AHPを行う際は、意思決定対象に対して「目的」−「評価基準」−「代替案」で構成される階層モデルを作成し、評価基準、代替案に対して各要素のウェイトを算出する必要がある。AHPではこのウェイト算出に数学的な処理が伴うため、AHPを十分理解していない者にとっては扱いにくい可能性があり、場合によっては誤った解を得てしまう可能性もある。また、評価基準や代替案の数に比例してウェイト算出処理も増えるため、評価基準や代替案が多くなると評価者の作業負担も大きくなる。
(II)絶対評価法における代替案の新評価方法の実現
本モジュールでは、[発明が解決しようとする課題]で述べた「課題2」に対する解決策として、以下の機能を提供する。
評価基準に対応する情報を代替案の属性として登録する機能、およびその属性値と評定尺度を比較して総合評価点を自動的に算出する機能
これらの機能を備えることで、定性的な評定尺度と定量的な評定尺度の作成を可能にし、各評定尺度のウェイトを尺度間の相対評価から算出可能にすることで、柔軟な評定尺度の設定を行えるようにしている。また、本モジュールでは、評価対象となる情報を代替案の属性として事前に登録し、その属性値と評定尺度を比較して総合評価点を自動的に算出するようにしている。
<定性的評価基準の評価方法>
定性的な評価基準に対して絶対評価を行う場合は、以下の手順で定性的な評定尺度を作成し、評価を行う。
(1)評定尺度を定義する。
(2)評定尺度間の相対評価を行い、各評定尺度のウェイトを算出する。
(3)代替案の属性値と評定尺度を比較し、該当する尺度のウェイトを得点とする。
<定量的評価基準の評価方法>
定量的な評価基準に対して絶対評価を行う場合は、以下の手順で定量的な評定尺度を作成し、評価を行う。
(1)基準値(単一値または範囲)を定義する。
(2)基準値、基準値未満の値、および基準値を超える値の3つを評定尺度として相対評価を行い、各評定尺度のウェイトを算出する。
(3)代替案の属性値と評定尺度を比較し、該当する尺度のウェイトを得点とする。
(III)絶対評価法における総合評価点算出処理の高速化
代替案の数が多い場合、相対評価法では一対比較を行う回数が膨大となるため、一般的には絶対評価法が用いられる。しかし、評価者に総合評価の結果を提示する際、通常は、(1)全ての代替案の総合評価点を算出し、(2)算出した全代替案の総合評価点の結果を点数の高い順にソートする、という処理を行うため、絶対評価法を用いた場合でも代替案が数千件、数万件ともなれば、やはり膨大な処理量となる。
以下、本発明に係る意思決定支援システムについて、その構成例を示して詳細に説明する。なお、既に説明した事項については説明を省略又は簡略化して説明する。
・設定情報DB13a:利用する手法などの基本的な設定情報が格納されるデータベースである。
・評価基準DB13b:評価基準とそのウェイトを示す情報が格納されるデータベースである。
・得点化基準DB13c:絶対評価法において設定された「定性的評定尺度」及び/又は「定量的評定尺度」とその評定尺度のウェイト(算出結果)を示す得点化基準が格納されるデータベースである。
・代替案属性定義DB13d:代替案の持つ属性情報が格納されるデータベースである。
・代替案DB13e:評価対象となる代替案が格納されるデータベースである。
・代替案評価結果DB13f:代替案の評価基準毎のウェイトと総合評価点が格納されるデータベースである。
<ステップS1>(利用手法の選択)
操作者(評価者)は、以下に示す「目的」と「利用手法」を決定し、本システムに設定情報として登録する。その際、意思決定支援サーバ1(の情報処理手段)は、階層モデルにおけるレベル1の要素の登録画面をクライアント端末3の表示部に表示すると共に、登録画面上で操作者によって設定されたレベル1の要素情報(意思決定対象の目的や利用する手法などの情報)を受信し、設定情報DB13aに格納する。
(a)目的
目的は、意思決定対象の目的であり、階層モデルのレベル1(最上位の層)に相当する。例えば、「中古車の購入」が目的であれば、その情報を入力して設定情報DB13aに登録する。
(b)利用手法
利用する手法としては、「相対評価法」と「絶対評価法」があり、意思決定支援サーバ1は、それらの手法の選択画面をクライアント端末3の表示部に表示する。操作者は「相対評価法」または「絶対評価法」のどちらかを選択する。
<ステップS2>(評価基準の登録)
図7は、評価基準(階層モデルのレベル2の要素)の登録画面G1の一例を示しており、その登録画面G1上には、ステップS1で登録した目的に対する評価基準を設定するための第1ウィンドウGW1と、操作者が設定した評価基準を目的に対応させて階層ツリー構造状に表示するツリービューTVの第2ウィンドウGW2とが設けられている。
<ステップS3>(各評価基準の相対評価)
ステップS3では、ステップS2で登録した評価基準のウェイトを算出するために、操作者が設定した相対評価情報に基づいて各評価基準のウェイトを求める。その際の相対評価の方法としては、「一対比較法」と「相対位置評価法」がある。先ず、「一対比較法」を用いた評価基準の相対評価処理について、図8を参照して説明する。
《一対比較法による相対評価処理》
ステップS1で「一対比較法」が選択された場合、意思決定支援サーバ1は、当該階層における要素(各評価基準)同士の相対的な重要度(一対比較値)の設定情報に基づいて相対評価処理を実行し、各評価基準のウェイトを求める。
《相対位置評価法による相対評価処理》
次に、「相対位置評価法」を用いた評価基準の相対評価処理について、図9を参照して説明する。
<ステップS3a>(絶対評価法の判定)
ステップS3aでは、意思決定支援サーバ1は、ステップS1で「絶対評価法」が操作者によって選択されているか否かをステップS1の設定情報に基づいて判定し、「絶対評価法」が選択されていると判定した場合は、ステップS4に移行し、以下に説明するステップS4とステップS5の処理を実行する。一方、「絶対評価法」が選択されていないと判定した場合は、ステップS6に移行する。
<ステップS4>(評定尺度の登録)
ステップS1で「絶対評価法」を操作者が選択した場合、操作者は評価基準の各要素について評定尺度の登録を行う。但し、評定尺度の登録を行えるのは子要素を持たない要素のみである。
(評定尺度のタイプ)
■定性的評定尺度
■定量的評定尺度
・数値(単一値)
・日付(単一値)
・時刻(単一値)
・数値(範囲値)
・日付(範囲値)
・時刻(範囲値)
単一値の評定尺度を用いる場合は、対応する代替案の属性も単一値になる。また、範囲値の評定尺度を用いる場合は、対応する代替案の属性は単一値または範囲値となる。
<ステップS5>(評定尺度の相対評価)
ステップS1で「絶対評価法」を選択した場合は、上記ステップS4で登録した評定尺度の相対評価処理を「一対比較法」又は「相対位置評価法」を用いて実行する。相対評価処理の実施方法はステップS3の処理と同様であり、ここでは説明を省略する。算出された評定尺度のウェイトは、得点化基準DB13cに登録される。
<ステップS6>(代替案の属性定義)
ステップS6では、代替案の持つ属性(評価対象となる情報)を定義する。なお、ステップS1で「絶対評価法」を選択した場合、ステップS4で評定尺度を登録した要素(評価基準の要素)は必ず属性定義に含まれる。
<ステップS7>(代替案の登録)
次に、上記ステップS6で登録した属性定義に従い、代替案のデータ登録を行う。意思決定支援サーバ1は、上記ステップS6で登録した属性情報に基づいて、各属性の値を設定可能な入力欄を備えた代替案登録画面をクライアント端末3の表示部に表示すると共に、登録画面上で操作者によって設定された代替案情報を受信し、代替案DB13eに格納する。その際、ステップS4で定性的評定尺度を登録した場合は、対応する属性値に登録済みの評定尺度のいずれかを設定する。また、ステップS4で定量的評定尺度を登録した場合は、対応する属性値に数値(単一値または範囲値)を設定する。
<ステップS7a>(相対評価法の判定)
ステップS7aでは、意思決定支援サーバ1は、ステップS1で「相対評価法」が操作者によって選択されたか否かを判定し、「相対評価法」が選択された判定した場合は、ステップS8に移行し、以下に説明するステップ8の処理を実行する。一方、「相対評価法」が選択されていないと判定した場合は、ステップS9に移行する。
<ステップS8>(代替案の相対評価)
ステップS1で「相対評価法」を選択した場合は、ステップS7で登録した代替案を評価基準毎に相対評価を行う。代替案の相対評価の実施方法はステップS3の処理と同様であり、ここでは説明を省略する。算出された代替案のウェイトは、代替案評価結果DB13fに登録される。
<ステップS9>(代替案の総合評価点算出)
ステップS9では、以下の処理によって各代替案の総合評価点を算出する。
《代替案の総合評価点算出処理》
(a)相対評価法を用いた代替案の総合評価点算出処理
相対評価法の場合、ステップS3で算出した評価基準のウェイトと、ステップS8で算出した代替案のウェイトを加重して総合評価点を算出し、点数の高い順にソートして一覧表示する。
(b)絶対評価法を用いた代替案の総合評価点算出処理
絶対評価法の場合、操作者に提示する結果件数を予め上位N件(例えばN=100など)と決めておき、総合評価点の高い代替案から順に抽出することによって、全ての代替案を評価することなく効率的な処理を実現する。
(b1)全評価基準の組み合わせを算出する方法
全ての評価基準において評定尺度を条件とした代替案の抽出が可能な場合に用いる。
(b2)一部の評価基準の組み合わせを算出する方法
評定尺度と代替案の属性値が共に範囲値を持つ評価基準が存在する場合に用いる。このような場合は評定尺度を条件とした代替案の抽出を行うことができないため、当該の評価基準を除いて組み合わせを算出する。なお、この方法を応用すれば、全評価基準の組み合わせが膨大な数になる場合に、ウェイトの高い一部の評価基準のみを組み合わせの対象とすることにより処理の効率化を行うことも可能である。
評価者の持つ属性の空間をA、代替案の持つ属性の空間をBとする。
ei=ei(a,b) a∈A,b∈B
と表す。
wi=wi(a) a∈A
と表す。
0≦wi≦1 wの範囲も0から1の間に正規化されている
wの合計は1とする
なお、評価基準eiの得点は以下の通り算出する。
(評価基準eiの得点の算出)
前述のステップS4で評価者Aが設定した、評価基準eiに対する絶対評価水準をaiとし、前述のステップS5で算出したウェイトをwaiとする。また、評価基準eiに対する代替案の属性値をbiとする。
1)評価基準eiが定性的評価基準の場合
評価基準eiが定性的評価基準の場合、eiに対応する代替案の属性をaiとする。aiの値は評定尺度{αj}の中から選択され、それぞれの評定尺度αjは独自のウェイトβjを持つ。
つまり
ei=βj where ai=αj
と表すことができる。
2)評価基準eiが定量的評価基準の場合
属性値を判定する基準値と代替え案の属性値が単一値か範囲値かどうかでウェイトβを以下の方法で計算する。
2−1)基準値が単一値の場合
基準値が単一値の場合は代替案の属性値biも必ず単一値とする。
ei=β1 where bi<Vi
ei=β2 where bi=Vi
ei=β3 where bi>Vi
とする。
2−2)基準値が範囲値かつ代替案の属性値biが単一値の場合
基準値の範囲の開始値をminV、範囲の終了値をmaxVとする。
ei=β1 where bi<minVi
ei=β2 where minVi≦bi and bi≦maxVi
ei=β3 where bi>maxVi
とする。
2−3)基準値が範囲値かつ代替案の属性値biが範囲値の場合
基準値の範囲の開始値をminV、範囲の終了値をmaxVとする。
(b1)全ての評価基準の組み合わせを算出する方法
先ず、ステップS9(代替案の総合評価点算出処理)において、全評価基準の組み合わせを算出する方法について、図14のフローチャートの流れに沿って詳細に説明する。
<ステップS911>(総合評価点の組み合わせの算出処理)
ある評価基準eiを評定尺度の集合Eiと個々の評定尺度
を使って以下のように定義する。
このとき、代替案の集合Bをいくつかの部分集合に分けることができる。つまり、
のように、
の値を持つものという条件を持ったBの部分集合
を考えることができる。
評価基準e1,・・・,eMについて、評定尺度の全ての組み合わせの集合を
評定尺度のある組み合わせを
としたとき、以下のようなBの部分集合を考えることができる。
一方
の値が決まると、重みwを使って総合評価点Eを計算することができる。
このため
の要素を総合評価点Eの値で事前にソートすることができる。
ここで、
の要素を総合評価点Eの大きい順に
と並べておく。
<ステップS912>(代替案の抽出処理)
結果リストRは空とし、i=1とする(ステップS912a)。
(b2)一部の評価基準の組み合わせを算出する方法
次に、ステップ9(代替案の総合評価点算出処理)において、一部の評価基準の組み合わせを算出する方法について、図15のフローチャートの流れに沿って詳細に説明する。
<ステップS921>(評価点の組み合わせの算出処理)
評価基準e1,…,eMについて、評定尺度の全ての組み合わせの集合を
としたとき、評定尺度、代替案の属性が共に範囲値である評価基準の組み合わせの集合を
の部分集合
それ以外の評価基準の組み合わせの集合を
の部分集合
とする。
について評定尺度の得点の組み合わせを
各評価基準のウェイトをwとすると、
の評価点の合計Eaは
となる。
また、
の評価点の合計Ebも同様に、以下のように算出できる。
ステップS911と同様に
の要素を評価点Eaの大きい順に
と並べておく。
<ステップS922>(代替案の抽出処理)
結果リストRは空とし、i=1とする(ステップS922a)。
<ステップS923>(総合評価点による抽出の足切り処理)
ステップS921で算出したEbの最大値をmaxEbとする。
を追加すると共に(ステップS923d)、iに1を加算し(ステップS923e)、ステップS923aに戻り、minEを計算し直して抽出処理を繰り返す。
《本発明を適用したAHPマッチングシステムについて》
本発明に係る意思決定支援システムは、前述のように、意思決定に関する最低限の情報を利用者が登録画面の案内に従って登録するだけで良く、任意の業務を適用対象とすることができる。
(1)利用者登録機能
利用者登録機能としては、(1a)利用者(発注者)の基本情報とログイン情報を登録・更新する機能と、(1b)利用する入札担当者情報を登録する機能と、を備えている。なお(1b)の機能は、監査証跡記録のための機能である。
(2)評価項目決定支援機能
評価項目決定支援機能としては、(2a)参加資格の評価項目を決定する際の支援を行う参加資格評価項目決定支援機能と、(2b)技術に関する評価項目を決定する際の支援を行う技術評価項目決定支援機能と、を備えている。上記(2a)の機能としては、例えば、評価基準登録画面(参加資格評価項目の登録画面)上で入力された参加資格評価項目を階層的に(ツリー状)に表す画像(図7に例示したツリービューTVの画像例を参照)を自動生成してクライアント端末3の表示部に表示し、参加資格に関する評価項目の抜け、漏れを防止する第1のツリービュー表示機能を有している。上記(2b)の機能としては、例えば、評価基準登録画面(技術評価項目の登録画面)上で入力された技術評価項目を階層的に(ツリー状)に表す画像を表示し、技術に関する評価項目の抜け、漏れを防止する第2のツリービュー表示機能を有している。評価項目決定支援機能としては、その他、(2c)決定された技術評価項目からアンケート画面(例えば図8に例示した一対比較の評価情報設定画面G2を参照)を生成するアンケート生成機能と、落札評価値計算方法として除算方式,加算方式,その他の計算方式を設定する落札評価値計算方法設定機能と、を備えている。
(3)技術提案書評価機能
技術提案書評価機能としては、(3a)応札者の情報を登録、記録する応札者登録機能と、(3b)応札者登録で記録した内容から参加資格を判定する参加資格判定機能と、(3c)技術提案書の内容を項目別に評価する技術提案内容評価機能と、を備えている。技術提案内容評価機能としては、詳しくは、応札者から提出された技術提案書を、技術評価項目決定支援機能で予め決定した評価基準に則り項目別に個別評価処理を実施する機能を有している。上記(3a)の応札者の登録処理は、電子入札システムとの連携が可能であり、連携させた形態では、例えば、電子入札システムから受信した技術提案書のデータから意思決定支援サービスに必要な応札者の情報を抽出し自動登録する。
(4)落札者決定機能
落札者決定機能としては、(4a)入札情報(入札金額等)を登録する入札情報登録機能と、登録された入札金額と、(4b)予め決定した技術評価点、落札評価値計算方法により自動的に落札者を決定する落札者決定機能と、を備えている。上記(4a)の登録処理は、電子入札システムとの連携が可能であり、連携させた形態では、例えば、電子入札システムから受信した入札データから入札金額を抽出して自動登録する。
(5)監査対応機能
監査対応機能としては、(5a)監査対応用の証跡確認帳票を作成する証跡確認帳票作成機能と、(5b)関係書類を電子データとして保管する関係書類ファイリング機能と、を備えている。上記(5a)の証跡確認帳票は、参加資格評価項目決定から落札結果計算まで作業者と処理結果とを時系列に表す帳票であり、クライアント端末3からの要求に応じて印刷出力される。この証跡確認帳票は、実施者の氏名や、評価のバラツキなどもグラフ化して表示することが可能である。また、上記(5b)の関係書類のファイリング処理では、入札説明書から苦情対応記録まで一式の記録をファイリングする。
(1)利用者登録機能
利用者登録機能としては、(1a)利用者の基本情報とログイン情報を登録・更新する機能と、(1b)評価者等の権限を登録する機能と、を備えている。
(2)人事評価基準決定支援機能
人事評価基準決定支援機能としては、経営目標と整合的な部門及び個人の人事評価項目を抽出し、これを職制や組織の階層毎に組み立て、「階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム」によりそれぞれの評定尺度と階層毎のウェイトを決定する機能を備えている。
(3)自己目標申告機能
自己目標申告機能としては、公開された人事評価項目に対し各自の個人的な達成目標を登録する機能を備えている。その達成目標は各自の上長と面接の上最終決定され、最終決定された各自の達成目標を示す情報がデータベースに登録される。
(4)部門自己評価機能
部門自己評価機能としては、予め定めた部門の人事評価項目の評価処理を階層分析法に基づいて実行する機能を備えている。
(5)個人自己評価(第三者評価)機能
個人自己評価機能としては、予め定めた個人の人事評価項目の評価処理を階層分析法に基づいて実行する機能を備えている。なお、「リーダーシップ」「関係者への貢献」などのグループ共通の評価項目は、自分も含めたグループに所属する全員の評価を、「階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム」により実施する。
(6)予算配分のシミュレーション機能
予算配分のシミュレーション機能としては、「階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム」により算出された部門評価と個人評価のそれぞれの評価結果(ウェイト)に総予算を乗じて各自の給与額・賞与額を配分するシミュレーション処理を実行し、その配分情報を含むシミュレーション結果をクライアント端末(管理者端末)の表示部に表示する機能を備えている。
(7)監査対応機能
監査対応機能としては、(7a)監査対応用の証跡確認帳票を作成する機能と、(7b)関係書類一式と苦情対応記録を電子データとして保管する関係書類ファイリング機能と、を備えている。上記(7a)の証跡確認帳票は、人事評価基準決定から予算配分まで作業者と処理結果を時系列に表す帳票であり、クライアント端末3からの要求に応じて印刷出力される。この証跡確認帳票は、実施者の氏名や、評価のバラツキなどもグラフ化して表示することが可能である。
2 ネットワーク
3 クライアント端末
11 制御部
12 演算処理部
121 会員情報登録手段
122 供給情報登録手段
123 評価基準算出手段
124 代替案登録手段
125 マッチング検索手段
126 結果表示手段
127 申込受付手段
12a 評価項目決定支援手段
12b 応札者登録手段
12c 技術評価・参加者資格判定手段
12d 入札価格登録手段
12e 落札者決定手段
12f 事後評価手段
12g 監査証跡閲覧手段
12A 人事評価基準決定支援手段
12B 自己目標申告手段
12C 部門自己評価手段
12D 個人自己評価手段
12E 予算配分・シミュレーション手段
12F 監査証跡閲覧手段
13 データ記憶部
13a 設定情報DB
13b 評価基準DB
13c 得点化基準DB
13d 代替案属性定義DB
13e 代替案DB
13f 代替案評価結果DB
G1 評価基準登録画面
G2 評価情報設定画面(一対比較法用)
G3 評価情報設定画面(相対位置評価法用)
G4 評定尺度登録画面(ホーム画面)
G5 評定尺度編集画面
G6 代替案データ定義画面
TV ツリービュー
Claims (12)
- 意思決定の対象となる目的、複数の代替案、及び複数の評価基準を構成要素とする階層モデルの作成から階層分析法に基づく前記代替案の総合評価点の算出までの一連の流れを支援するサーバを備えた意思決定支援システムであって、
前記サーバは、
前記構成要素の登録画面をクライアント端末に表示し、前記登録画面上で設定された前記構成要素を階層化して階層モデルを生成しデータベースに登録する階層モデル生成手段と、
前記階層分析法に用いる手法として相対評価法又は絶対評価法のいずれかの手法を選択可能に前記クライアント端末に提示し、選択された手法を前記目的に対応付けて記憶する手法選択手段と、
前記階層モデルを構成する各評価基準の相対評価処理を実行して各評価基準のウェイトを自動算出する第1ウェイト算出手段と、
前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記評価基準に対する絶対評価水準を示す評定尺度の設定情報に基づいて各評定尺度の相対評価処理を実行して各評定尺度のウェイトを自動算出する第2ウェイト算出手段と、
前記選択された手法が相対評価法の場合、前記データベースに登録された各代替案の相対評価処理を前記評価基準毎に実行して当該代替案の評価基準毎のウェイトを自動算出する第3ウェイト算出手段と、
前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第2ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示し、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第3ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示する代替案提示手段と、
を備えたことを特徴とする意思決定支援システム。 - 前記絶対評価水準を示す評定尺度として定性的評定尺度及び定量的評定尺度の2つのタイプが用意されており、前記サーバは、前記タイプを選択可能に前記クライアント端末に提示すると共に、当該タイプに応じた評定尺度編集画面上で入力された評定尺度を前記評価基準に対応付けて前記データベースに登録する評定尺度登録手段を有することを特徴とする請求項1に記載の意思決定支援システム。
- 前記代替案提示手段は、前記絶対評価法における総合評価点算出処理の高速化機能として、前記第1ウェイト算出手段により算出した各評価基準のウェイトと第2ウェイト算出手段により算出した各評定尺度のウェイトとの組み合わせから総合評価点の取り得る点数のパターンを予め算出する機能と、前記予め算出した点数のパターンの中から当該評価基準に対応する属性を持つ代替案を前記点数の高い順に所定件数抽出し当該代替案をクライアント端末に提示する機能とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の意思決定支援システム。
- 前記代替案提示手段は、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段により算出した評価基準のウェイトと前記第3ウェイト算出手段により算出した代替案のウェイトとを加重して各代替案の総合評価点を算出し、点数の高い順にソーティングした代替案の一覧をクライアント端末に提示する機能を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の意思決定支援システム。
- 前記各評価基準の相対評価処理、前記各評定尺度の相対評価処理、及び前記各代替案の相対評価処理に用いる評価方法として一対比較法又は対位置評価法のいずれかの方法を選択可能に前記クライアント端末に提示する評価法選択手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の意思決定支援システム。
- 前記一対比較法が選択された場合、前記設定された評価基準の要素を一対毎に示すと共に一対比較における重要度の選択欄を示す評価情報設定画面を前記クライアント端末に表示する手段を備え、前記第1ウェイト算出手段、前記第2ウェイト算出手段、及び前記第3ウェイト算出手段は、前記一対比較法が選択された場合、前記評価情報設定画面上で選択された前記重要度の情報に基づいて当該ウェイトの算出処理を実行することを特徴とする請求項5に記載の意思決定支援システム。
- 前記相対位置評価法が選択された場合、前記評価基準の重要度の範囲を示す数直線とその数直線上における各評価基準の位置を示す移動操作可能なポインタとを含む評価情報設定画面を前記クライアント端末に表示する手段を備え、前記第1ウェイト算出手段、前記第2ウェイト算出手段、及び前記第3ウェイト算出手段は、前記相対位置評価法が選択された場合、前記数直線上での前記ポインタの位置情報に基づいて当該ウェイトの算出処理を実行することを特徴とする請求項5に記載の意思決定支援システム。
- 前記階層モデル生成手段は、前記登録画面上で設定された各評価基準又は各評定尺度の情報を前記目的に対応させて階層ツリー構造状に表示するツリービュー画像を前記登録画面上に表示すると共に、前記ツリービュー画像上で指示されたノードに対応する当該評価基準又は当該評定尺度の情報を編集可能に前記登録画面上に表示する機能を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の意思決定支援システム。
- 前記意思決定支援システムが、双方の要件が適合するマッチング処理を実行するマッチングシステムとして適用可能なシステムであって、
前記サーバは、
供給者の供給情報を格納する供給情報データベースと、需要者の需要情報を格納する需要情報データベースと、目的に対する意思決定基準となる需要者の希望条件を入力すると共に、前記希望条件を要素として前記評価基準のウェイトを前記階層分析法に基づいて算出する評価基準算出手段と、前記目的に対する代替案の総合評価点を前記階層分析法に基づいて算出する代替案算出手段と、前記需要情報データベースに登録されている需要情報と前記供給情報データベースに登録されている供給情報とを照合してマッチング検索の処理を実行し、前記需要者の希望条件に適合する代替案をマッチング結果として抽出するマッチング検索手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の意思決定支援システム。 - 前記意思決定支援システムが、入札管理サービスを提供する入札管理システムとして適用可能なシステムであって、
予め決定された技術評価項目別に前記応札者の技術情報を評価する個別評価処理を実行する第1の手段と、前記個別評価処理の後、前記階層分析法に基づいて算出したウェイトを加重して技術評価点を算出する第2の手段と、該技術評価点に基づいて落札者を決定若しくは落札者の候補を選定する処理を実行する第3の手段と、前記入札案件の事後評価の登録情報に基づいて事後の評価処理を実行する第4の手段と、前記第1〜第4の手段で処理した一連の情報をクライアント端末側から閲覧可能に記録する第5の手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の意思決定支援システム。 - 前記意思決定支援システムが、人事評価サービスを提供する人事評価サービス処理システムとして適用可能なシステムであって、
予め定めた部門の人事評価項目別の評価処理を前記階層分析法に基づいて実行する部門評価手段と、予め定めた個人の人事評価項目別の評価処理を前記階層分析法に基づいて実行する個人評価手段と、前記部門評価手段の評価結果及び前記個人評価手段の評価結果に総予算を乗じて各自の給与額及び賞与額を配分するシミュレーション処理を実行し、そのシミュレーション結果を前記クライアント端末に表示する予算配分シミュレーション手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の意思決定支援システム。 - 意思決定の対象となる目的、複数の代替案、及び複数の評価基準を構成要素とする階層モデルの作成から階層分析法に基づく前記代替案の総合評価点の算出までの一連の流れを支援するサーバを備えた意思決定支援システムに適用されるプログラムであって、
前記サーバのコンピュータを、
前記構成要素の登録画面をクライアント端末に表示し、前記登録画面上で設定された前記構成要素を階層化して階層モデルを生成しデータベースに登録する階層モデル生成手段、
前記階層分析法に用いる手法として相対評価法又は絶対評価法のいずれかの手法を選択可能に前記クライアント端末に提示し、選択された手法を前記目的に対応付けて記憶する手法選択手段、
前記階層モデルを構成する各評価基準の相対評価処理を実行して各評価基準のウェイトを自動算出する第1ウェイト算出手段、
前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記評価基準に対する絶対評価水準を示す評定尺度の設定情報に基づいて各評定尺度の相対評価処理を実行して各評定尺度のウェイトを自動算出する第2ウェイト算出手段、
前記選択された手法が相対評価法の場合、前記データベースに登録された各代替案の相対評価処理を前記評価基準毎に実行して当該代替案の評価基準毎のウェイトを自動算出する第3ウェイト算出手段、及び、
前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第2ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示し、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第3ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示する代替案提示手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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