JP5370840B2 - 階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム - Google Patents

階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、階層分析法(Analytic Hierarchy Process:以下「AHP」と言う)を用いた意思決定支援システムに関し、特に、様々な対象に対してAHPを汎用的に利用できるようにした意思決定支援システム及びそのプログラムに関する。
AHPは、概念の異なる多基準の選択を目的(目標)・評価基準・代替案の階層構造に整理し、各階層の要素同士の相対的な重要度をシステマチックに導き出し、その重要度の軽重から最適な評価・選択を行う手法であり、一般に階層分析法もしくは階層化意思決定法と呼ばれている。
AHPの適用業務は広く、国際問題(紛争解決、軍事戦略など)から、国内問題(政治課題・政策決定、エネルギー・環境問題、都市計画など)、経営問題(長期計画策定、商品開発、営業企画・マーケティング、人事評価、プロジェクト選定、ポートフォリオ選択など)、そして個人の意思決定(就職、結婚、買い物)まで、さまざまな課題への実践・研究が行われている。
ここで、一般的なAHPの手順についてその概要を説明する。
AHPの手順1.(階層モデルの作成)
AHPを行う際は、まず始めに意思決定対象の事象について階層モデルを作成する。具体的には、事象を「目的」−「評価基準」−「代替案」の関係で整理し、各要素を階層化する。ここで言う「目的」とは、意思決定の対象となる目的(1つの目的)を意味し、「評価基準」とは、意思決定の際に考慮する視点を意味し、「代替案」とは、意思決定の対象となる選択肢を意味しており、「目的」が階層モデルのレベル1(最上位の層)、「評価基準」が階層モデルのレベル2、「代替案」が階層モデルのレベル3として階層化される。なお、「評価基準」と「代替案は」多重階層(複数レベル)になってもよい。
例えば、自動車の購入が「目的」の場合、自動車を購入する上で購入希望者が重視する点(走行性能,環境性能,価格,燃費など)を「評価基準」とし、購入する際の選択肢となる複数の自動車A,自動車B,自動車Cを「代替案」とした階層モデルを作成する。
AHPの手順2.(代替案の評価点算出)
次に、作成した階層モデルに基づき、各代替案の評価点を算出する。評価点の算出は以下の3ステップからなる。
・ステップ1.目的に対する各評価基準の重要度を評価し、ウェイトを求める。
・ステップ2.それぞれの評価基準について各代替案の重要度を評価し、ウェイトを求める。
・ステップ3.ステップ1、2の結果を、目的に対する代替案の評価点に換算する。
AHPの特徴は、この過程において個人の主観的な価値基準をウェイトとして定量的に算出し、各代替案の評価が可能であるという点にある。
AHPには、この評価点の具体的な算出方法の違いにより、「相対評価法」、「絶対評価法」の2つの手法がある。
「相対評価法」では、評価基準のウェイト、評価基準毎の代替案のウェイトを各要素の相対比較結果をもとに算出する手法を採用している。その利点としては、各要素を相対的に比較するため、要素間の正確な評価値が算出される点が挙げられる。相対評価法の問題点としては、評価基準や代替案の数が多くなるほど評価者の作業負荷が大きくなり、また整合性も悪くなる点、評価基準や代替案を追加したら一対比較をやり直さなければならない点、代替案が追加された場合、代替案の順位が逆転することがある点が挙げられる。
一方、「絶対評価法」では、評価基準のウェイトは各要素の相対比較結果をもとに算出するが、代替案のウェイトは絶対的な評価水準に基づいて算出する手法を採用している。その利点としては、相対評価法に比べて作業量(評価回数)が少ない点が挙げられる。絶対評価法の問題点としては、共通の尺度で代替案の評価を一律に行うため、相対評価法ほどの精度がない点が挙げられる。
例えば、一般的な絶対評価法では、各評価基準に対して「良い」「普通」「悪い」や「A」「B」「C」といった評定尺度による定性評価を行う形態としている(例えば特許文献1を参照)。しかし、このような評価方法では全ての評価対象に対して正確な評価を行えるとは限らない。また、各代替案がどの評定尺度に該当するかは評価者が決定する必要があり、膨大な数の代替案を評価する場合、相対評価法に比べて作業量が減るとはいえ、評価者の負担は大きいものとなる。
一方、定量値を絶対評価の対象とする提案もなされているが(例えば特許文献2を参照)、代替案中の最大値との比率をウェイトとしているため、この方法で求めたウェイトは最大値を持つ代替案の評価が最も高く、最小値を持つ代替案の評価が最も低くなるという単純なものである。
特開2004−38325号公報 特開平9−69051号公報
AHPは、主観的判断とシステムアプローチをミックスした手法であり、従来の統計手法では分析することが困難であった様々な定性的問題に適用することができる。しかしながら、上述した従来の技術では、次のような課題がある。
課題1.
AHPの利用にあたっては階層モデルの作成や評価基準・代替案のウェイト算出を行う必要があり、AHPを十分に理解していない者にとっては扱いにくい可能性がある。また、評価基準や代替案の数が多くなると、それに比例してウェイトの計算量も増加するため評価者の作業負担が大きくなる。
課題2.
背景技術で述べたように、従来の絶対評価法では、各評価基準に対して「良い」「普通」「悪い」や「A」「B」「C」といった評定尺度を設定し、代替案の評価を行うことが一般的である。しかしこのように曖昧な段階評価のみで代替案の評価を正確に行えるとは限らない。また、各代替案がどの評定尺度に該当するかは評価者が決定する必要があり、代替案の数が多くなると評価者の負担は大きいものとなる。
課題3.
従来の総合評価点算出処理は、全ての代替案の総合評価点を算出し、ソートするという方法が一般的である。しかし、この方法では代替案の数が増えれば増えるほど、その計算量も比例して増加する。また評価者が多数いる場合、評価基準や代替案のウェイトは評価者毎に異なるため、評価者からの要求がある度に、その都度処理を行わなければならない。このため、代替案の増加と評価者の増加によりシステムのパフォーマンスが低下する恐れがある。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、前述の課題1〜課題3の解決を図り、様々な対象に対してAHPを汎用的に且つ簡便に利用することが可能な意思決定支援システム及びそのプログラムを提供することにある。また、絶対評価法における代替案の評価に関しては、柔軟な絶対評価水準の作成を可能にすると共に、代替案の数が膨大であっても高速に評価結果を提示可能とする仕組みを実現することを目的としている。
より詳しくは、本発明の第1の目的は、数学的な計算処理を伴うことによる導入の敷居の高さや、評価基準・代替案の数の増大による評価者の処理負担増大に対し、汎用的なプログラム部品(AHPの汎用モジュール)を提供することにより、様々な事象に対する意思決定プロセスの支援を可能とすることにある。また、本発明の第2の目的は、絶対評価法における代替案の新評価方法を提供し、各評価基準の絶対評価水準について、従来の曖昧な評定尺度の設定に対し、定性的・定量的の2種類の評定尺度を設定可能にすることで、より柔軟な評価を可能とすることにある。そして、第3の目的は、総合評価点のパターンを予め算出し、点数の高い代替案を効率的に抽出することにより、評価者に対して評価結果を高速に提示できるようにすることにある。
本発明は、意思決定の対象となる目的、複数の代替案、及び複数の評価基準を構成要素とする階層モデルの作成から階層分析法に基づく前記代替案の総合評価点の算出までの一連の流れを支援するサーバを備えた意思決定支援システム、及びそのシステムに適用される意思決定支援プログラムに関するものであり、本発明の上記目的は、
意思決定支援システムに関しては、前記サーバは、前記構成要素の登録画面をクライアント端末に表示し、前記登録画面上で設定された前記構成要素を階層化して階層モデルを生成しデータベースに登録する階層モデル生成手段と、前記階層分析法に用いる手法として相対評価法又は絶対評価法のいずれかの手法を選択可能に前記クライアント端末に提示し、選択された手法を前記目的に対応付けて記憶する手法選択手段と、前記階層モデルを構成する各評価基準の相対評価処理を実行して各評価基準のウェイトを自動算出する第1ウェイト算出手段と、前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記評価基準に対する絶対評価水準を示す評定尺度の設定情報に基づいて各評定尺度の相対評価処理を実行して各評定尺度のウェイトを自動算出する第2ウェイト算出手段と、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記データベースに登録された各代替案の相対評価処理を前記評価基準毎に実行して当該代替案の評価基準毎のウェイトを自動算出する第3ウェイト算出手段と、前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第2ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示し、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第3ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示する代替案提示手段と、を備えることによって達成される。
さらに、本発明の上記目的は、
前記絶対評価水準を示す評定尺度として定性的評定尺度及び定量的評定尺度の2つのタイプが用意されており、前記サーバは、前記タイプを選択可能に前記クライアント端末に提示すると共に、当該タイプに応じた評定尺度編集画面上で入力された評定尺度を前記評価基準に対応付けて前記データベースに登録す評定尺度登録手段を有すること、
前記代替案提示手段は、前記絶対評価法における総合評価点算出処理の高速化機能として、前記第1ウェイト算出手段により算出した各評価基準のウェイトと第2ウェイト算出手段により算出した各評定尺度のウェイトとの組み合わせから総合評価点の取り得る点数のパターンを予め算出する機能と、前記予め算出した点数のパターンの中から当該評価基準に対応する属性を持つ代替案を前記点数の高い順に所定件数抽出し当該代替案をクライアント端末に提示する機能とを有すること、
前記代替案提示手段は、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段により算出した評価基準のウェイトと前記第3ウェイト算出手段により算出した代替案のウェイトとを加重して各代替案の総合評価点を算出し、点数の高い順にソーティングした代替案の一覧をクライアント端末に提示する機能を有すること、
前記各評価基準の相対評価処理、前記各評定尺度の相対評価処理、及び前記各代替案の相対評価処理に用いる評価方法として一対比較法又は対位置評価法のいずれかの方法を選択可能に前記クライアント端末に提示する評価法選択手段を備えること、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
さらに、本発明の上記目的は、
前記一対比較法が選択された場合、前記設定された評価基準の要素を一対毎に示すと共に一対比較における重要度の選択欄を示す評価情報設定画面を前記クライアント端末に表示する手段を備え、前記第1ウェイト算出手段、前記第2ウェイト算出手段、及び前記第3ウェイト算出手段は、前記一対比較法が選択された場合、前記評価情報設定画面上で選択された前記重要度の情報に基づいて当該ウェイトの算出処理を実行すること、
前記相対位置評価法が選択された場合、前記評価基準の重要度の範囲を示す数直線とその数直線上における各評価基準の位置を示す移動操作可能なポインタとを含む評価情報設定画面を前記クライアント端末に表示する手段を備え、前記第1ウェイト算出手段、前記第2ウェイト算出手段、及び前記第3ウェイト算出手段は、前記相対位置評価法が選択された場合、前記数直線上での前記ポインタの位置情報に基づいて当該ウェイトの算出処理を実行すること、
前記階層モデル生成手段は、前記登録画面上で設定された各評価基準又は各評定尺度の情報を前記目的に対応させて階層ツリー構造状に表示するツリービュー画像を前記登録画面上に表示すると共に、前記ツリービュー画像上で指示されたノードに対応する当該評価基準又は当該評定尺度の情報を編集可能に前記登録画面上に表示する機能を有すること、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
さらに、本発明の上記目的は、
前記意思決定支援システムが、検索条件の優先順位を加味したマッチング処理を実行するマッチングシステムであって、供給者の供給情報を格納する供給情報データベースと、需要者の需要情報を格納する需要情報データベースと、目的に対する意思決定基準となる需要者の希望条件を入力すると共に、前記希望条件を要素として前記評価基準のウェイトを前記階層分析法に基づいて算出する評価基準算出手段と、前記目的に対する代替案の総合評価点を前記階層分析法に基づいて算出する代替案算出手段と、前記需要情報データベースに登録されている需要情報と前記供給情報データベースに登録されている供給情報とを照合してマッチング検索の処理を実行し、前記需要者の希望条件に適合する代替案をマッチング結果として抽出するマッチング検索手段と、を備えること、
前記意思決定支援システムが、入札管理サービスを提供する入札管理システムとして適用可能なシステムであって、予め決定された技術評価項目別に前記応札者の技術情報を評価する個別評価処理を実行する第1の手段と、前記個別評価処理の後、前記階層分析法に基づいて算出したウェイトを加重して技術評価点を算出する第2の手段と、該技術評価点に基づいて落札者を決定若しくは落札者の候補を選定する処理を実行する第3の手段と、前記入札案件の事後評価の登録情報に基づいて事後の評価処理を実行する第4の手段と、前記第1〜第4の手段で処理した一連の情報をクライアント端末側から閲覧可能に記録する第5の手段と、を有すること、
前記意思決定支援システムが、人事評価サービスを提供する人事評価サービス処理システムとして適用可能なシステムであって、予め定めた部門の人事評価項目別の評価処理を前記階層分析法に基づいて実行する部門評価手段と、予め定めた個人の人事評価項目別の評価処理を前記階層分析法に基づいて実行する個人評価手段と、前記部門評価手段の評価結果及び前記個人評価手段の評価結果に総予算を乗じて各自の給与額及び賞与額を配分するシミュレーション処理を実行し、そのシミュレーション結果を前記クライアント端末に表示する予算配分シミュレーション手段と、を有すること、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
また、プログラムに関しては、本発明の上記目的は、
前記サーバのコンピュータを、前記構成要素の登録画面をクライアント端末に表示し、前記登録画面上で設定された前記構成要素を階層化して階層モデルを生成しデータベースに登録する階層モデル生成手段、前記階層分析法に用いる手法として相対評価法又は絶対評価法のいずれかの手法を選択可能に前記クライアント端末に提示し、選択された手法を前記目的に対応付けて記憶する手法選択手段、前記階層モデルを構成する各評価基準の相対評価処理を実行して各評価基準のウェイトを自動算出する第1ウェイト算出手段、前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記評価基準に対する絶対評価水準を示す評定尺度の設定情報に基づいて各評定尺度の相対評価処理を実行して各評定尺度のウェイトを自動算出する第2ウェイト算出手段、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記データベースに登録された各代替案の相対評価処理を前記評価基準毎に実行して当該代替案の評価基準毎のウェイトを自動算出する第3ウェイト算出手段、及び、前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第2ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示し、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第3ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示する代替案提示手段、として機能させることによって達成される。
本発明では、利用者は、意思決定の対象となる任意の目的に対して必要最低限の情報を登録画面上で設定するだけでよく、階層モデルの生成から階層分析法に基づく代替案の総合評価点の算出までの一連の処理は、サーバが自動的に実行するようにしている。また、本発明では、利用者は、絶対評価法と絶対評価法のいずれかの手法を適宜選択することができ、それらの手法に応じた処理はサーバが自動的に実行するようにしている。そのため、本発明によれば、様々な対象に対してAHPを汎用的に且つ簡便に利用することが可能となる。
また、請求項2に係る発明によれば、絶対評価法における各評価基準の絶対評価水準について、定性的な評定尺度と定量的な評定尺度を利用者が適宜設定可能とし、定量的な評定尺度に基づいて評価処理を実行し得るようにしているので、従来の曖昧な段階的な評価方法と比較して、より柔軟な評価を行うことが可能となる。
また、請求項3に係る発明によれば、総合評価点のパターンを予め算出しておき、点数の高い代替案を効率的に抽出するようにしているので、評価基準の数や代替案の数が膨大であっても、評価者に対して高速に評価結果を提示することが可能となる。
さらに、本発明によれば、所定の目的(物品の購入/販売、求職/求人、仕事の発注/受注など)に対する双方の要望が合致する者同士を探索するマッチングシステムや、受注企業の選定や入札作業の管理を行う入札管理システムを容易に構築し提供することが可能となる。また、本発明を入札管理システムに適用した場合は、中立且つ公正な総合評価を実現することが可能になると共に、従来の価格のみによる自動落札方式とは異なり、個々の案件の内容に応じて様々な要素を評価して適切な受注企業を選定することが可能となる。さらに、当該案件に関する一連の情報を保管し監査等に必要なデータを提供することも可能となる。
本発明に係る定性的評価基準の評価方法の一例を説明するための模式図である。 本発明に係る定量的評価基準の評価方法の一例を説明するための模式図である。 本発明に係る総合評価点算出処理の高速化を実現するための第1の情報処理手段を説明するための模式図である。 本発明に係る総合評価点算出処理の高速化を実現するための第2の情報処理手段を説明するための模式図である。 本発明に係る階層分析法に基づく意思決定支援システムの全体構成の一例を示すブロック図である。 本発明に係る汎用モジュールを備えた意思決定支援サーバの処理方式を説明するためのフローチャートである。 評価基準登録画面の一例を示す模式図である。 評価情報設定画面の第1の例を示す模式図である。 評価情報設定画面の第2の例を示す模式図である。 評定尺度登録画面の一例を示す模式図である。 定性的評定尺度の編集画面の一例を示す模式図である。 定量的評定尺度の編集画面の一例を示す模式図である。 代替案のデータ定義画面の一例を示す模式図である。 全ての評価基準の組み合わせを算出する方法を説明するためのフローチャートである。 一部の評価基準の組み合わせを算出する方法を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る中古車マッチングシステムを説明するための模式図である。 本発明に係る中古車マッチングシステムの構成の一例を示す機能ブロックである。 本発明に係る人材マッチングシステムを説明するための模式図である。 本発明に係る入札管理サービスの仕組みを説明するための模式図である。 本発明に係る入札管理サービスシステムの機能構成の一例を示す模式図である。 本発明に係る入札管理サービスの特長を説明するための模式図である。 本発明に係る入札管理サービスシステムの全体構成の一例を示すシステム概念図である。 本発明に係る人事評価サービス処理システムの仕組みを説明するための模式図である。 本発明に係る人事評価サービス処理システムの機能構成の一例を示す模式図である。 本発明に係る人事評価サービス処理システムの全体構成の一例を示すシステム概念図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。先ず、本発明に係る意思決定支援システムの特長を概説する。
《本発明に係る意思決定支援システムの特長》
本発明に係る意思決定支援システムは、階層モデルの作成から総合評価点の算出までの一連のプロセスを支援するコンピュータシステムであり、本発明においては、(I)AHPの汎用モジュール化と、(II)絶対評価法における代替案の新評価方法の実現と、(III)絶対評価法における総合評価点算出処理の高速化を図っており、それらの課題を解決するための技術事項について概説する。
(I)AHPの汎用モジュール化
[背景技術]で述べたように、AHPを行う際は、意思決定対象に対して「目的」−「評価基準」−「代替案」で構成される階層モデルを作成し、評価基準、代替案に対して各要素のウェイトを算出する必要がある。AHPではこのウェイト算出に数学的な処理が伴うため、AHPを十分理解していない者にとっては扱いにくい可能性があり、場合によっては誤った解を得てしまう可能性もある。また、評価基準や代替案の数に比例してウェイト算出処理も増えるため、評価基準や代替案が多くなると評価者の作業負担も大きくなる。
そこで、本発明に係る意思決定支援システムでは、[発明が解決しようとする課題]で述べた「課題1」に対する解決策として、AHPを一般のコンピュータシステム上で利用可能な汎用プログラム部品(以下「意思決定支援プログラム」又は「本モジュール」と呼ぶ)を提供するようにしている。
具体的な技術事項については後述するが、本モジュールにより、AHPによる意思決定プロセスの支援を行い、ウェイト算出等の数学的な処理についてはモジュール上で自動処理を行うことで、効率的で信頼度の高い意思決定を行うことを可能にしている。
また、本モジュールでは、様々な対象に対して汎用的にAHPを利用できるようにするために、「相対評価法」と「絶対評価法」の2つの手法を利用可能とし、評価者は、評価基準や代替案、絶対評価水準の評定尺度を評価する方法として、「一対比較法」か「相対位置評価法」のどちらかを選択することができる。また、絶対評価法における代替案評価機能では、独自の方法により柔軟な絶対評価水準の作成を可能にし、代替案の総合評価点算出処理を高速に行う仕組みを実現している。
(II)絶対評価法における代替案の新評価方法の実現
本モジュールでは、[発明が解決しようとする課題]で述べた「課題2」に対する解決策として、以下の機能を提供する。
定性的な評定尺度と定量的な評定尺度を作成する機能、および各評定尺度のウェイトを尺度間の相対評価(一対比較法または相対位置評価法)により算出する機能
評価基準に対応する情報を代替案の属性として登録する機能、およびその属性値と評定尺度を比較して総合評価点を自動的に算出する機能
これらの機能を備えることで、定性的な評定尺度と定量的な評定尺度の作成を可能にし、各評定尺度のウェイトを尺度間の相対評価から算出可能にすることで、柔軟な評定尺度の設定を行えるようにしている。また、本モジュールでは、評価対象となる情報を代替案の属性として事前に登録し、その属性値と評定尺度を比較して総合評価点を自動的に算出するようにしている。
以下に、本発明に係る「定性的評価基準の評価方法」と「定量的評価基準の評価方法」について順次概説する。
<定性的評価基準の評価方法>
定性的な評価基準に対して絶対評価を行う場合は、以下の手順で定性的な評定尺度を作成し、評価を行う。
(1)評定尺度を定義する。
(2)評定尺度間の相対評価を行い、各評定尺度のウェイトを算出する。
(3)代替案の属性値と評定尺度を比較し、該当する尺度のウェイトを得点とする。
なお、代替案は評価基準に対応する情報を属性に持っており、代替案を登録する際、上記手順(1)で定義した尺度のいずれかを設定する。
ここで、上記手順による定性的評価基準の評価方法について、「求人評価」を例として図1を参照して説明する。
図1は、本発明に係る定性的評価基準の評価方法の一例を説明するための模式図である。本例では、目的(階層モデルのレベル1)を「求人情報の評価」、評価基準(階層モデルのレベル2)を「業界」、代替案(階層モデルのレベル3)を「求人情報」としている。
手順(1)では、図1に示すように、IT(Information Technology)・通信関連,インターネット・Web関連,メーカー関連など、評価基準の要素となる「業界の分野」を「評定尺度」として定義する。
手順(2)では、図1中に示すように、例えば、評価値の範囲を表す「数直線」上での各評定尺度の位置情報に基づいて、上記手順(1)で定義した各評定尺度のウェイトを算出する。その際、例えば上記数直線を示す画像を端末(所定の情報処理装置)の表示部に表示すると共に、その数直線上での操作者による指定位置によって、各評定尺度の重要度を指定させる。そして、数直線上での各評定尺度の指定位置の位置情報に基づいて各評定尺度のウェイトを算出する。本例では、第1の評定尺度であるIT・通信関連のウェイトが‘0.6’、第2の評定尺度であるインターネット・Web関連のウェイトが‘0.3’、第3の評定尺度であるメーカー関連のウェイトが‘0.1’として、それぞれ算出される。
手順(3)では、代替案の属性と評定尺度とを比較し、該当する尺度のウェイトを得点とする。図1の例では、事前に登録されている代替案の属性は「IT・通信関連」であり、そのIT・通信関連に対応する評定尺度のウェイト(本例では‘0.6’)を、当該評定尺度の得点とする。この例の場合、IT・通信関連の求人情報の評価点は‘0.6’として操作者(クライアント端末の表示部)に提示する。
<定量的評価基準の評価方法>
定量的な評価基準に対して絶対評価を行う場合は、以下の手順で定量的な評定尺度を作成し、評価を行う。
(1)基準値(単一値または範囲)を定義する。
(2)基準値、基準値未満の値、および基準値を超える値の3つを評定尺度として相対評価を行い、各評定尺度のウェイトを算出する。
(3)代替案の属性値と評定尺度を比較し、該当する尺度のウェイトを得点とする。
なお、代替案は評価基準に対応する情報を属性に持っており、代替案を登録する際に定量値を設定する。
ここで、上記手順による定量的評価基準の評価方法について、「求人評価」を例として図2を参照して説明する。
図2は、本発明に係る定量的評価基準の評価方法の一例を説明するための模式図である。本例では、目的を「求人情報の評価」、評価基準を「勤務時間」、代替案を「求人情報」としている。
手順(1)では、図2に示すように、評価基準となる「勤務時間」(本例では時刻9:00〜時刻18:00)を「基準値」として定義する。
手順(2)では、図2中に示すように、例えば、評価値の範囲を表す「数直線」上での各評定尺度の位置情報に基づいて、上記手順(1)で定義した各評定尺度のウェイトを算出する。図2の例では、評定尺度は、基準値である‘9:00〜18:00’と、基準値未満の値である‘9:00以前’と、基準値を超える値である‘18:00以降’の3つであり、それらの評定尺度の数直線上での指定位置の位置情報に基づいて各評定尺度の相対評価を行い、各評定尺度のウェイトを算出する。本例では、第1の評定尺度である‘9:00〜18:00’が‘0.7’、第2の評定尺度である‘9:00以前’のウェイトが‘0.1’、第3の評定尺度である‘18:00以降’のウェイトが‘0.2’として、それぞれ算出される。
手順(3)では、代替案の属性値と評定尺度とを比較し、該当する尺度のウェイトを得点とする。図2の例では、代替案(求人情報)を登録する際に、代替案の属性として勤務時間(10:00〜19:00)が設定されており、代替案の値が複数の評定尺度にまたがっている。その場合、図2中に示すように、評定尺度ごとに該当分を得点化し、最後に合計する。本例では、代替案の属性値(勤務時間=9時間)に対する評定尺度の比率を当該評定尺度のウェイトに積算した値を評定尺度ごとに求め、それらの値の和(0.7×(8時間/9時間)+0.2×(1時間/9時間)=0.64)を代替案(求人情報)の得点としている。
(III)絶対評価法における総合評価点算出処理の高速化
代替案の数が多い場合、相対評価法では一対比較を行う回数が膨大となるため、一般的には絶対評価法が用いられる。しかし、評価者に総合評価の結果を提示する際、通常は、(1)全ての代替案の総合評価点を算出し、(2)算出した全代替案の総合評価点の結果を点数の高い順にソートする、という処理を行うため、絶対評価法を用いた場合でも代替案が数千件、数万件ともなれば、やはり膨大な処理量となる。
また評価者が多数いる場合では、意思決定対象が同じであっても評価基準や評定尺度のウェイトが評価者によって異なるため、バッチ処理等で事前に全ての評価結果を計算しておくことも困難であり、評価者からの要求がある度に、その都度処理を行わなければならない。
このような理由から、代替案の増加や評価者の増加による処理量の増加により、システムのパフォーマンスが低下する恐れがある。
一方、代替案の数が膨大であっても、一般的には代替案全てを順序付けする必要がないことが多い。例えば、ある顧客の評価基準に応じて10万台の中古車を評価する場合、通常は上位100台を提示できれば十分である。
そこで、本発明に係る意思決定支援モジュールでは、[発明が解決しようとする課題]で述べた「課題3」に対する解決策として、評価点が上位の一部の代替案のみを評価結果として評価者に提示することを前提とし、総合評価点の高い代替案から効率的に抽出することで、全ての代替案の評価を行うことなく高速に評価結果を算出する仕組みを実現するようにしている。
ここで、絶対評価法における総合評価点算出処理の高速化に係る処理について、その概要を説明する。
図3は、本発明に係る総合評価点算出処理の高速化を実現するための第1の情報処理手段(以下「第1の高速化手段」と呼ぶ)を説明するための模式図である。図3に示すように、意思決定の対象となる目的に対する各評価基準(本例では、自動車のメーカー,色,価格)・評定尺度が設定され、それらのウェイトを示すデータD11が、所定の記憶部に記憶されているものとする。また、評価対象となる各代替案のデータは、上記目的に対応付けて代替案DB(データベース)に登録されているものとする。
絶対評価法の場合、意思決定支援モジュールの構成要素である第1の高速化手段では、各評価基準のウェイトと各評定尺度の得点(ウェイト)とを組み合わせたパターン毎に当該パターンにおける総合評価点を事前に算出し、各パターンの総合評価点を示すデータD12を所定の記憶部に記憶しておき、代替案を提示する際、各パターンの総合評価点D12aの中から点数の高い順に、所定条件(図3の例では自動車を購入する際に設定された希望条件)に合致する代替案を所定件数(例えば、予め設定された指定件数=N件)に達するまで自動的に抽出する処理を実行する。そして、抽出した代替案のデータD13をマッチング結果として操作者(クライアント端末の表示部)に提示する。
図3の例は、代替案の提示件数が上位n件(本例でn=100)と設定されている場合の例であり、本例では、評価基準の要素の全ての組み合わせパターンを対象として、各パターンの総合評価点D12aを事前に算出しておき、予め設定されている評価基準の要素である「メーカー,色,価格」と、自動車を購入する際の希望条件である「メーカー,色,価格」とが合致しているため、総合評価点D12aの高い順にパターン毎のデータD13を抽出し、件数が100件を超えた時点で抽出処理を終了し、100件の代替案のデータD13をマッチング結果として提示する。
図4は、本発明に係る総合評価点算出処理の高速化を実現するための第2の情報処理手段(以下「第2の高速化手段」と呼ぶ)を説明するための模式図である。前述の第1の高速化手段では、設定されている条件でデータ抽出が不可能な評価基準が存在する場合、条件に合致する代替案を抽出することができない。そこで、第2の高速化手段は、設定されている条件でデータ抽出が不可能な評価基準が存在する場合に、条件に適合する代替案を自動的に抽出する処理を実行する。具体的には、第2の高速化手段では、設定されている条件でデータ抽出が不可能な評価基準が存在する場合は、その評価基準を除いたパターンから、得点の高い順にデータを抽出し、総合評価点による抽出処理の足切りを行う。
同図4を参照して、目的が「求人情報の評価」の場合を例として説明する。図4に示すように、評価基準としては、職種(本例では情報処理技術者),時給,及び勤務時間が設定され、それらの評価基準のウェイトと評定尺度のウェイトとを示すデータD21が、AHP(前述の定性的および定量的評価基準の評価方法)により算出されて所定の記憶部に記憶されているものとする。また、評価対象となる代替案は、上記目的に対応付けてDB(データベース)に登録されているものとする。
図4の例において、例えば代替案の属性として勤務時間の範囲(10:00〜19:00)が設定されていると仮定すると、評定尺度、代替案が共に範囲(またがる範囲)を持っているため、単純な条件合致による抽出ができない。そこで、例えば上位100件を提示する場合、(1)勤務時間を除いたパターン(職種、時給の評価点パターン)を示すデータD22から、得点D22aの高い順にパターン毎のデータを抽出して行き、件数が100件を超えた時点で抽出処理を終了して総合評価点を算出し、(2)次点のパターンから順にパターン毎のデータを抽出し、総合評価点を算出し、総合評価点の最高点が、それまでの最低点よりも低かったら抽出処理を終了する。
図4の例では、150件を抽出した時点で総合評価点の最低点は‘0.42’であり、150件目以降のデータの総合評価点は、勤務時間の評価が最高(0.8)であっても‘0.37’のため、これまでのデータの総合評価点を超えることはない。よって、ここで抽出を終了し、抽出済みの150件のうち、総合評価点が上位100件の代替案のデータD23をマッチング結果として提示する。
上述のような高速化手段1又は高速化手段2(好ましくは高速化手段1及び高速化手段2)を備えることで、全ての代替案の評価を行うことなく高速に評価結果を算出することが可能となる。
《本発明に係る意思決定支援システムの詳細な説明》
以下、本発明に係る意思決定支援システムについて、その構成例を示して詳細に説明する。なお、既に説明した事項については説明を省略又は簡略化して説明する。
図5は、本発明に係る階層分析法に基づく意思決定支援システムの全体構成の一例を示すブロック図である。図5において、意思決定支援システムは、階層分析法(AHP)に基づいて意思決定支援処理を実行するサーバ装置1(以下「意思決定支援サーバ」と呼ぶ)を備えており、その意思決定支援サーバ1とクライアント端末3とは、ネットワーク2(インターネットなどの電気通信回線)を介して相互に通信可能に接続される。
クライアント端末3は、操作者がネットワーク2を介して意思決定支援サーバ1の機能を利用するために使用する端末装置である。クライアント端末3は、各種データを入力するための入力部(キーボード、マウス等の入力装置)32と、ネットワーク2を介して意思決定支援サーバ1とデータ通信を行う制御部31と、意思決定支援サーバ1の処理結果を表示する出力部(ディスプレイ等の出力装置)33とを備えた汎用的な情報処理装置であり、例えば、Webブラウザを搭載したPCや携帯端末(携帯電話機,PDA(Personal Digital Assistants),携帯型ノートパソコンなどのモバイルコンピュータ)などの一般の情報処理装置を用いることができる。
なお、本発明で言う「意思決定支援システム」とは、狭義の意味では、意思決定支援サーバ1を含むホストコンピュータシステムのことを言うが、広義の意味では、図5に示される全体のコンピュータネットワークシステムのことを言う。以下、意思決定支援サーバ1を含むホストコンピュータ側のシステムを「意思決定支援システム」又は「本システム」と呼んで説明する。
本システムは、意思決定支援サーバ1で動作する情報処理手段としての汎用モジュールの機能をネットワークを介してオンラインで利用者が利用するシステムであり、上記汎用モジュールの様々な機能のうち、利用者が必要な機能のみを必要なときに利用し、利用する機能に応じた分だけの料金を支払う形態のシステム(いわゆる「SaaS(software as a service)システム」)として構築されている。そして、本システムでは、意思決定に関する最低限の情報を登録画面の案内に従って利用者が簡便な操作で登録するだけで、各代替案(意思決定の対象となる選択肢)に対する総合評価点が意思決定支援サーバ1によって自動的に算出され、点数の高い選択肢が提示されるようにしている。上記最低限の情報は、意思決定の対象となる目的,評価基準(意思決定の際に考慮する視点),代替案,評定尺度(当該評価基準を評価する際の基準となる尺度)であり、任意の業務を適用対象とすることが可能である。
本システムの中核となる意思決定支援サーバ1は、例えばウェブサーバとしての機能とデータベースサーバとしての機能を備えたデータ処理装置であり、制御部11と演算処理部12とデータ記憶部13とを備えた1台以上のコンピュータから構成される。
制御部11は、ネットワーク2を介してクライアント端末3とデータ通信を行う。また、演算処理部12から所定のプログラムを起動する制御や、クライアント端末3との対話情報や演算結果をデータ記憶部13に格納する処理などを行う。
演算処理部12は、評価基準や代替案のウェイトを算出し、整合度チェックを行う。また、評価基準と代替案のウェイトから総合評価点を算出するなど、本発明に係るプログラム(汎用モジュール)の指令に従って所定の演算処理を実行する。
データ記憶部13は、クライアント端末3との対話情報や演算結果を記憶する記憶部であり、以下に示すDB(データベース)13a〜13fを含んでいる。
・設定情報DB13a:利用する手法などの基本的な設定情報が格納されるデータベースである。
・評価基準DB13b:評価基準とそのウェイトを示す情報が格納されるデータベースである。
・得点化基準DB13c:絶対評価法において設定された「定性的評定尺度」及び/又は「定量的評定尺度」とその評定尺度のウェイト(算出結果)を示す得点化基準が格納されるデータベースである。
・代替案属性定義DB13d:代替案の持つ属性情報が格納されるデータベースである。
・代替案DB13e:評価対象となる代替案が格納されるデータベースである。
・代替案評価結果DB13f:代替案の評価基準毎のウェイトと総合評価点が格納されるデータベースである。
次に、本発明に係る汎用モジュールを備えた意思決定支援サーバ1の処理方式(以下、説明の便宜上「本意思決定法」と呼ぶ)について、図6のフローチャートの流れに沿って詳細に説明する。
なお、以下に説明する処理を実行するプログラム(意思決定支援モジュール)は、意思決定支援サーバ1のコンピュータ上で、前述の[課題を解決するための手段]に記載した各手段として機能されるプログラムであり、所定の記憶媒体に格納されている。また、前述の[課題を解決するための手段]に記載した情報処理手段としての各手段は、説明の便宜上、個々に手段名を付けているが、本発明に係るソフトウェアの構成を限定するものではない。以下の説明では、意思決定支援サーバ1の情報処理手段として説明する。
<ステップS1>(利用手法の選択)
操作者(評価者)は、以下に示す「目的」と「利用手法」を決定し、本システムに設定情報として登録する。その際、意思決定支援サーバ1(の情報処理手段)は、階層モデルにおけるレベル1の要素の登録画面をクライアント端末3の表示部に表示すると共に、登録画面上で操作者によって設定されたレベル1の要素情報(意思決定対象の目的や利用する手法などの情報)を受信し、設定情報DB13aに格納する。
(a)目的
目的は、意思決定対象の目的であり、階層モデルのレベル1(最上位の層)に相当する。例えば、「中古車の購入」が目的であれば、その情報を入力して設定情報DB13aに登録する。
(b)利用手法
利用する手法としては、「相対評価法」と「絶対評価法」があり、意思決定支援サーバ1は、それらの手法の選択画面をクライアント端末3の表示部に表示する。操作者は「相対評価法」または「絶対評価法」のどちらかを選択する。
「相対評価法」を用いる場合は、評価基準、代替案の相対評価を行う方法として「一対比較法」または「相対位置評価法」のいずれかを選択する。
「絶対評価法」を用いる場合は、評価基準の相対評価を行う方法として、また代替案の得点化基準を作成する方法として、それぞれについて「一対比較法」または「相対位置評価法」のいずれかを選択する。
<ステップS2>(評価基準の登録)
図7は、評価基準(階層モデルのレベル2の要素)の登録画面G1の一例を示しており、その登録画面G1上には、ステップS1で登録した目的に対する評価基準を設定するための第1ウィンドウGW1と、操作者が設定した評価基準を目的に対応させて階層ツリー構造状に表示するツリービューTVの第2ウィンドウGW2とが設けられている。
第1ウィンドウGW1には、評価基準入力欄C1とウェイト表示欄C2が設けられており、ウェイト表示欄C2には、後述のステップS3(評価基準の相対評価処理)を実施後、その評価処理で算出したウェイトが表示される。また、第1ウィンドウGW1には、評価基準の変更や追加、削除を行うための「追加」ボタン、「編集」ボタン、及び「削除」ボタンが設けられている。
操作者は、第1ウィンドウGW1内の評価基準入力欄C1において、目的に合わせて複数の評価基準を入力する。図7の例では、「中古車の購入」を目的とした場合の評価基準として、メーカー/車種,性能,デザイン,及び価格を入力した例を示している。目的に対する評価基準は、多階層にすることも可能である。本例は、図7中のツリービューTVに示すように、性能の要素として走行性能,環境性能,燃費を設定した例であり、設定された評価基準は、ツリービューTVの表示例に示すように、操作者が設定した各評価基準が階層ツリー構造状に配置された模式図で表示される。また、ツリービューTV上でノードを選択すると、選択したノードの子要素が、評価基準入力欄C1に一覧表示される。例えば、ツリービューTV上で「性能」を選択すると、走行性能,環境性能,燃費が表示されるようになっている。
意思決定支援サーバ1では、上記のような評価基準の登録画面G1をクライアント端末3の表示部に表示すると共に、登録画面G1上で操作者によって設定された評価基準の情報をクライアント端末3から受信し、評価基準DB13bに格納する。
なお、本ステップS2で行う評価基準の登録操作は、ステップS1において「相対評価法」と「絶対評価法」のどちらを選択しても同じである。
<ステップS3>(各評価基準の相対評価)
ステップS3では、ステップS2で登録した評価基準のウェイトを算出するために、操作者が設定した相対評価情報に基づいて各評価基準のウェイトを求める。その際の相対評価の方法としては、「一対比較法」と「相対位置評価法」がある。先ず、「一対比較法」を用いた評価基準の相対評価処理について、図8を参照して説明する。
《一対比較法による相対評価処理》
ステップS1で「一対比較法」が選択された場合、意思決定支援サーバ1は、当該階層における要素(各評価基準)同士の相対的な重要度(一対比較値)の設定情報に基づいて相対評価処理を実行し、各評価基準のウェイトを求める。
図8は、ステップS1で「一対比較法」が選択された場合の評価情報設定画面G2の一例を示している。「一対比較法」の場合、意思決定支援サーバ1は、図8に示すような評価情報設定画面G2をクライアント端末3の表示部に表示する。その評価情報設定画面G2は、各評価基準同士の相対的な重要度を設定して本システムに登録するための画面であり、その画面G2上には、ステップS2で登録された各評価基準を要素として、当該階層の要素同士(各評価基準同士)を一対で比較した場合に、いずれの要素が重要かを選択するための重要度選択欄C3が設けられている。
操作者は、重要度選択欄C3の中から所望の重要度を一対の評価基準毎に選択し、評価情報設定画面G2上の「登録」ボタンの操作によって本システムに登録する。本例では、(a)評価基準(i,j)が同じくらい重要、(b)評価基準(i)が評価基準(j)よりやや重要、(c)評価基準(i)が評価基準(j)よりかなり重要、(d)評価基準(i)が評価基準(j)より非常に重要、(e)評価基準(i)が評価基準(j)より極めて重要、というように、複数段階の重要度が設けられており、操作者は、それらの中から重要度を選択する。
意思決定支援サーバ1では、評価情報設定画面G2上の「登録」ボタンが押下されると、重要度選択欄C3での入力内容(各評価基準の重要度の設定情報)に基づいて、例えば幾何平均法を用いて各評価基準のウェイトを算出し、評価基準DB13bに格納する。また、ウェイトと同時に整合度も算出し、整合度が例えば所定値より大きい場合は、不整合(矛盾を含んでいる)と判定し、操作者に対して再入力を促す画面を表示する。なお、ウェイトの算出方法と整合度の算出方法は、公知の計算式によるものであり、具体的な計算式については説明を省略する。
《相対位置評価法による相対評価処理》
次に、「相対位置評価法」を用いた評価基準の相対評価処理について、図9を参照して説明する。
図9は、ステップS1で「相対位置評価法」が選択された場合の評価情報設定画面G3の一例を示している。「相対位置評価法」の場合、意思決定支援サーバ1は、図9に示すような評価情報設定画面G3をクライアント端末3の表示部に表示する。その評価情報設定画面G3は、各評価基準の数直線上での位置を設定して本システムに登録するための画面であり、その画面上には、ステップS2で登録された各評価基準を要素として、数直線上での当該要素の位置を指定するための評価位置指定用画像CGが表示される。図9中の評価基準選択欄CG1は、ステップS2で登録された評価基準の階層毎に設けられる。本例では、1階層目の評価基準の選択欄CG11には、ステップS2で登録された各評価基準が表示され、2階層目の評価基準の選択欄CG12には、ステップS2で登録された評価基準の要素(本例では走行性能,環境性能,燃費)が表示される。これらの評価基準選択欄CG1と、その右側の評価位置指定欄CG2は、画面右側の操作バーの操作によってスクロール可能に表示される。
図9中の評価位置指定欄CG2は、各階層の選択欄(CG11,・・・,CG1n)に対応させて評価基準の階層毎に表示される。本例では、評価位置指定欄CG2には、評価基準選択欄CG1で選択された評価基準の要素名表示領域CG21と、重要度の選択/表示欄CG22と、重要度の範囲(最低値〜最高値)を示す数直線CG23と、その数直線上における当該評価基準の位置及び評価基準(要素名)を示すポインタCG24と、が表示される。
操作者が、評価基準選択欄CG1に表示されている各評価基準の中から当該評価基準を選択して、図9中の右矢印ボタン「→」を押下すると、意思決定支援サーバ1は、選択された評価基準を要素名表示領域CG21に表示すると共に、当該評価基準のポインタCG24を数直線CG23上の所定位置(初期位置:例えば中央の位置)に表示する。
操作者は、数直線CG23上のポインタCG24を、マウス等の操作手段による移動操作によって数直線CG23上を移動させ、当該評価基準の重要度を指定する。あるいは、重要度の選択/表示欄CG22において、重要度を選択操作することによって当該評価基準の重要度を指定する。後者の場合は、選択された重要度の値に対応する数直線CG23上の位置に、ポインタCG24が移動表示される。
図9の例では、1階層目の評価基準(メーカー/車種,性能,デザイン,価格)については、性能と価格の各重要度が設定済み、デザインの重要度が設定中、メーカー/車種の重要度が未設定の状態を示している。また、「性能」の2階層目の評価基準(例えば走行性能,環境性能,燃費)については、燃費の重要度が設定中、走行性能と環境性能の各重要度が未設定の状態を示している。
意思決定支援サーバ1では、評価情報設定画面G3上の「登録」ボタンが押下されると、数直線CG23上における各評価基準のポインタCG24の位置情報(原点からの位置データ)に基づいて、各評価基準のウェイトを求め、評価基準DB13bに格納する。例えば、各要素の評価を数直線上の「位置」として表し、要素間の距離を相互比較の評価値とみなすことで、一対比較法と同様に固有ベクトルを求め、固有ベクトルから要素の重要度(ウェイト)を算出する。
<ステップS3a>(絶対評価法の判定)
ステップS3aでは、意思決定支援サーバ1は、ステップS1で「絶対評価法」が操作者によって選択されているか否かをステップS1の設定情報に基づいて判定し、「絶対評価法」が選択されていると判定した場合は、ステップS4に移行し、以下に説明するステップS4とステップS5の処理を実行する。一方、「絶対評価法」が選択されていないと判定した場合は、ステップS6に移行する。
<ステップS4>(評定尺度の登録)
ステップS1で「絶対評価法」を操作者が選択した場合、操作者は評価基準の各要素について評定尺度の登録を行う。但し、評定尺度の登録を行えるのは子要素を持たない要素のみである。
図10に示される画面G4は、クライアント端末3の表示部に表示される評定尺度登録画面(以下「ホーム画面」と呼ぶ)の一例であり、そのホーム画面G4上には、後述の登録操作によって登録された評定尺度が表示される第1ウィンドウGW1と、前述のツリービューTVが表示される第2ウィンドウGW2とが設けられている。第1ウィンドウGW1には、ツリービューTVで選択したノード(本例では「価格」)の評定尺度の情報が表示される。また、第1ウィンドウGW1内のウェイト表示欄には、後述のステップS5(評定尺度の相対評価処理)を実施後、その評価処理で算出したウェイトが表示される。なお、図10の例では、「性能」は子要素を持つため評定尺度の登録は不可であり、「性能」については、子要素の「走行性能」「環境性能」「燃費」に対して評定尺度を登録する。
操作者は、評定尺度を初期登録(又は編集)する際には、編集対象の評価基準の要素をツリービューTVで選択し、ホーム画面G4上の「編集」ボタンを押下する。「編集」ボタンが押下されると、意思決定支援サーバ1は、評定尺度の編集画面のデータをクライアント端末3に送信し、評定尺度の編集画面に切り替える。
ここで、評定尺度の登録方法について具体例を示して説明する。
本実施の形態では、各評価基準の絶対評価水準について、各評価基準に対して「良い」「普通」「悪い」や「A」「B」「C」といった従来の曖昧な評定尺度の設定に対し、定性的・定量的の2種類の評定尺度を設定可能にすることで、より柔軟な評価を可能としている。
評定尺度に以下のタイプがあり、操作者は、いずれかのタイプを選択する。
(評定尺度のタイプ)
■定性的評定尺度
■定量的評定尺度
・数値(単一値)
・日付(単一値)
・時刻(単一値)
・数値(範囲値)
・日付(範囲値)
・時刻(範囲値)
単一値の評定尺度を用いる場合は、対応する代替案の属性も単一値になる。また、範囲値の評定尺度を用いる場合は、対応する代替案の属性は単一値または範囲値となる。
図11は、定性的評定尺度の編集画面G5の一例であり、編集画面G5上には、評定尺度のタイプを選択するためのタイプ選択欄G51と、評定尺度入力欄G52とが設けられている。図11の例は、「定性的評定尺度」が選択された場合の表示例であり、タイプ選択欄G51で「定性値」が選択された場合は、同図に示すような評定尺度入力欄G52が表示される。操作者は、評定尺度入力欄G52において、目的(本例では「中古車の購入」)に対する定性的評定尺度を入力する。図11の例では、編集対象の評価基準の要素が「メーカー/車種」であり、定性的評定尺度として、「メーカーA」「メーカーB」「メーカーC」が入力された例を示している。
図12(A)〜(C)は、「定量的評定尺度」が選択された場合の編集画面G5(G5a〜G5c)の表示例であり、タイプ選択欄G51で「数値」、「日付」、「時刻」が選択された場合の評定尺度入力欄G52(G52a〜G52c)の表示例をそれぞれ示している。いずれの場合も、評定尺度入力欄G52には、「単一値」又は「範囲」の選択欄と、定量的評定尺度の「単位」の選択欄(若しくは入力欄)と、「値」の入力欄とが設けられており、操作者は、評定尺度入力欄G52において、目的(本例では「中古車の購入」)の評価基準の要素に対する定量的評定尺度(基準値)を入力する。
例えば、タイプ選択欄G51で「数値」を選択した場合は、図12(A)の評定尺度入力欄G52aに、評価基準の要素(本例では「価格」)に対する定量的評定尺度を示す「数値」を入力する。同様に、「日付」を選択した場合は、図12(B)の評定尺度入力欄G52bに「日付」を入力し、「時刻」を選択した場合は、図12(C)の評定尺度入力欄G52cに「時刻」を入力する。その際、「日付」の場合は、単位として「年」「年月」「年月日」が選択可能になっており、「時刻」の場合は、単位として「時」「時分」「時分秒」が選択可能になっている。
なお、図11及び図12に例示した編集画面G5は、第1ウィンドウGW1部を示しており、第2ウィンドウGW1(ツリービューTV)部については省略している。
意思決定支援サーバ1では、上記のような評定尺度登録画面G5をクライアント端末3の表示部に表示すると共に、登録画面G5上で操作者によって設定された評定尺度(定性的評定尺度若しくは定量的評定尺度、又はその両方)の情報をクライアント端末3から受信し、得点化基準DB13cに格納する。
<ステップS5>(評定尺度の相対評価)
ステップS1で「絶対評価法」を選択した場合は、上記ステップS4で登録した評定尺度の相対評価処理を「一対比較法」又は「相対位置評価法」を用いて実行する。相対評価処理の実施方法はステップS3の処理と同様であり、ここでは説明を省略する。算出された評定尺度のウェイトは、得点化基準DB13cに登録される。
<ステップS6>(代替案の属性定義)
ステップS6では、代替案の持つ属性(評価対象となる情報)を定義する。なお、ステップS1で「絶対評価法」を選択した場合、ステップS4で評定尺度を登録した要素(評価基準の要素)は必ず属性定義に含まれる。
図13は、評価対象となる代替案のデータを定義するための代替案データ定義画面G6の一例を示す模式図である。図13中の符号G61で示す範囲の属性情報(項目名,種別,桁数などの基礎情報)は、ステップS4で評定尺度が登録された際に自動的に追加される情報であり、定性的評定尺度が登録された場合は、登録済みの評定尺度のいずれかを設定する文字属性として自動的に定義される。また、単一値の定量的評定尺度が登録された場合は、対応する代替案の属性も単一値の数値属性として自動的に定義され、範囲値の定量的評定尺度が登録された場合は、対応する代替案の属性は単一値または範囲値の数値属性として自動的に定義される。本実施形態では、意思決定支援サーバ1が、得点化基準DB13cに格納されている評定尺度(ステップS4で登録された評定尺度)の情報に基づいて、代替案データ定義画面G6の表示ウィンドウ内に代替案の属性を自動的に追加して表示するようにしている。
画面G6上に表示されていない項目を追加したい場合、操作者は、画面G6上の「追加」ボタンをクリックして、代替案の属性(項目名,種別)を入力する。この代替案データ定義画面G6上で定義された代替案の属性データは、代替案属性定義DB13dに登録される。
なお、図13中の「↓」ボタンと「↑」ボタンは、項目の表示順序を変更するための操作ボタンであり、そのボタン操作によって、一覧中の選択行の表示順を変更できるようにしている。また、図13中の一覧画面表示欄は、後述のステップS9で総合評価点算出結果の一覧に表示する項目を指定する欄であり、クリック操作で「表示/非表示」を項目毎に指定できるようにしている。
<ステップS7>(代替案の登録)
次に、上記ステップS6で登録した属性定義に従い、代替案のデータ登録を行う。意思決定支援サーバ1は、上記ステップS6で登録した属性情報に基づいて、各属性の値を設定可能な入力欄を備えた代替案登録画面をクライアント端末3の表示部に表示すると共に、登録画面上で操作者によって設定された代替案情報を受信し、代替案DB13eに格納する。その際、ステップS4で定性的評定尺度を登録した場合は、対応する属性値に登録済みの評定尺度のいずれかを設定する。また、ステップS4で定量的評定尺度を登録した場合は、対応する属性値に数値(単一値または範囲値)を設定する。
<ステップS7a>(相対評価法の判定)
ステップS7aでは、意思決定支援サーバ1は、ステップS1で「相対評価法」が操作者によって選択されたか否かを判定し、「相対評価法」が選択された判定した場合は、ステップS8に移行し、以下に説明するステップ8の処理を実行する。一方、「相対評価法」が選択されていないと判定した場合は、ステップS9に移行する。
<ステップS8>(代替案の相対評価)
ステップS1で「相対評価法」を選択した場合は、ステップS7で登録した代替案を評価基準毎に相対評価を行う。代替案の相対評価の実施方法はステップS3の処理と同様であり、ここでは説明を省略する。算出された代替案のウェイトは、代替案評価結果DB13fに登録される。
<ステップS9>(代替案の総合評価点算出)
ステップS9では、以下の処理によって各代替案の総合評価点を算出する。
《代替案の総合評価点算出処理》
(a)相対評価法を用いた代替案の総合評価点算出処理
相対評価法の場合、ステップS3で算出した評価基準のウェイトと、ステップS8で算出した代替案のウェイトを加重して総合評価点を算出し、点数の高い順にソートして一覧表示する。
(b)絶対評価法を用いた代替案の総合評価点算出処理
絶対評価法の場合、操作者に提示する結果件数を予め上位N件(例えばN=100など)と決めておき、総合評価点の高い代替案から順に抽出することによって、全ての代替案を評価することなく効率的な処理を実現する。
本実施の形態では、ステップS3で算出した各評価基準のウェイトと、ステップS4、S5で登録した絶対評価水準の各評定尺度の得点(ウェイト)の組み合わせから総合評価点の取り得る値のパターンを予め算出し、算出したパターンの中から点数の高い順に合致する代替案を抽出する。
処理方法には以下の2つがある。
(b1)全評価基準の組み合わせを算出する方法
全ての評価基準において評定尺度を条件とした代替案の抽出が可能な場合に用いる。
(b2)一部の評価基準の組み合わせを算出する方法
評定尺度と代替案の属性値が共に範囲値を持つ評価基準が存在する場合に用いる。このような場合は評定尺度を条件とした代替案の抽出を行うことができないため、当該の評価基準を除いて組み合わせを算出する。なお、この方法を応用すれば、全評価基準の組み合わせが膨大な数になる場合に、ウェイトの高い一部の評価基準のみを組み合わせの対象とすることにより処理の効率化を行うことも可能である。
ここで、絶対評価法の総合評価点算出処理について、詳細に説明する。
[前提]
評価者の持つ属性の空間をA、代替案の持つ属性の空間をBとする。
1つの代替案についてM個の評価基準があり、これらをe,…,eとする。eの得点は、評価者Aと代替案Bの2つの情報から計算される。これを
e=e(a,b) a∈A,b∈B
と表す。
一方、評価者Aの各評価基準に対するウェイトをw,…,wとすると、wは評価者Aにのみ依存するため、
=w(a) a∈A
と表す。
代替案の総合評価点をE=E(a,b)とし、以下のように、各評価基準のウェイトwと得点eの積和で計算する。
Figure 0005370840
上記の計算を簡単にするために、各値は以下のように正規化されているものとする。
0≦e≦1 eの範囲は0から1の間に正規化されている
0≦w≦1 wの範囲も0から1の間に正規化されている
Figure 0005370840
wの合計は1とする
なお、評価基準eの得点は以下の通り算出する。
(評価基準eの得点の算出)
前述のステップS4で評価者Aが設定した、評価基準eに対する絶対評価水準をaとし、前述のステップS5で算出したウェイトをwaとする。また、評価基準eに対する代替案の属性値をbとする。
1)評価基準eが定性的評価基準の場合
評価基準eが定性的評価基準の場合、eに対応する代替案の属性をaとする。aの値は評定尺度{αj}の中から選択され、それぞれの評定尺度αjは独自のウェイトβjを持つ。
つまり
Figure 0005370840
ej where aj
と表すことができる。
2)評価基準eが定量的評価基準の場合
属性値を判定する基準値と代替え案の属性値が単一値か範囲値かどうかでウェイトβを以下の方法で計算する。
2−1)基準値が単一値の場合
基準値が単一値の場合は代替案の属性値bも必ず単一値とする。
基準値をViとすると評定尺度の重みを{β}の3つのケースにわけ、
ei=β where b<Vi
ei=β where b=Vi
ei=β where b>Vi
とする。
2−2)基準値が範囲値かつ代替案の属性値bが単一値の場合
基準値の範囲の開始値をminV、範囲の終了値をmaxVとする。
評定尺度の重みを{β}の3つのケースにわけ、
ei=β where b<minVi
ei=β where minVi≦b and b≦maxVi
ei=β where b>maxVi
とする。
2−3)基準値が範囲値かつ代替案の属性値bが範囲値の場合
基準値の範囲の開始値をminV、範囲の終了値をmaxVとする。
また、評価基準の属性値bの範囲の開始値をminb、範囲の終了値をmaxbとする。
評定尺度の重みを{β}の3つのケースにわけ
Figure 0005370840
とする。

<評価基準の組み合わせを算出する方法>
次に、評価基準の組み合わせを算出する方法について説明する。
評価基準の組み合わせを算出する方法としては、前述のように、(b1)全ての評価基準の組み合わせを算出する方法と、(b2)一部の評価基準の組み合わせを算出する方法があり、これらの方法の詳細について、フローチャートを参照して順次説明する。
(b1)全ての評価基準の組み合わせを算出する方法
先ず、ステップS9(代替案の総合評価点算出処理)において、全評価基準の組み合わせを算出する方法について、図14のフローチャートの流れに沿って詳細に説明する。
<ステップS911>(総合評価点の組み合わせの算出処理)
ある評価基準eを評定尺度の集合Eと個々の評定尺度
Figure 0005370840
を使って以下のように定義する。
Figure 0005370840
このとき、代替案の集合Bをいくつかの部分集合に分けることができる。つまり、
Figure 0005370840
のように、
Figure 0005370840
の値を持つものという条件を持ったBの部分集合
Figure 0005370840
を考えることができる。
評価基準e,・・・,eについて、評定尺度の全ての組み合わせの集合を
Figure 0005370840
評定尺度のある組み合わせを
Figure 0005370840
としたとき、以下のようなBの部分集合を考えることができる。
Figure 0005370840
一方
Figure 0005370840
の値が決まると、重みwを使って総合評価点Eを計算することができる。
Figure 0005370840
このため
Figure 0005370840
の要素を総合評価点Eの値で事前にソートすることができる。
ここで、
Figure 0005370840
の要素を総合評価点Eの大きい順に
Figure 0005370840
と並べておく。
<ステップS912>(代替案の抽出処理)
結果リストRは空とし、i=1とする(ステップS912a)。
Rの要素数がN(代替案の抽出件数)以下の間、以下のステップS912b〜ステップS912eの処理を繰り返す。
代替案の集合Bから
Figure 0005370840
を抽出し(ステップS912b)、Rに追加する(ステップS912c)。
Rの要素数がNを超えたか否かを判定し(ステップS912d)、超えていないと判定した場合は、iに1を加算し(ステップS912e)、ステップS912bに戻って処理を繰り返す。
そして、上記ステップS912dにおいてRの要素数がNを超えたと判定した場合は、結果リストRの内容を操作者に提示する(ステップS912f)。
(b2)一部の評価基準の組み合わせを算出する方法
次に、ステップ9(代替案の総合評価点算出処理)において、一部の評価基準の組み合わせを算出する方法について、図15のフローチャートの流れに沿って詳細に説明する。
<ステップS921>(評価点の組み合わせの算出処理)
評価基準e,…,eについて、評定尺度の全ての組み合わせの集合を
Figure 0005370840
としたとき、評定尺度、代替案の属性が共に範囲値である評価基準の組み合わせの集合を
Figure 0005370840
の部分集合
Figure 0005370840
それ以外の評価基準の組み合わせの集合を
Figure 0005370840
の部分集合
Figure 0005370840
とする。
Figure 0005370840
について評定尺度の得点の組み合わせを
Figure 0005370840
各評価基準のウェイトをwとすると、
Figure 0005370840
の評価点の合計E
Figure 0005370840
となる。
また、
Figure 0005370840
の評価点の合計Eも同様に、以下のように算出できる。
Figure 0005370840
ステップS911と同様に
Figure 0005370840
の要素を評価点Eの大きい順に
Figure 0005370840
と並べておく。
<ステップS922>(代替案の抽出処理)
結果リストRは空とし、i=1とする(ステップS922a)。
Rの要素数がN以下の間、以下のステップS922b〜ステップS922dの処理を繰り返す。
2−1)代替案の集合Bから
Figure 0005370840
を抽出し(ステップS922b)、Rに追加する(ステップS922c)。
iに1を加算すると共に(ステップS922d)、Rの要素数がNを超えたか否かを判定し(ステップS922e)、超えていないと判定した場合は、ステップS922bに戻って処理を繰り返す。
そして、上記ステップS922eにおいてRの要素数がNを超えたと判定した場合は、以下の処理(総合評価点による抽出の足切り処理)を実行する。
<ステップS923>(総合評価点による抽出の足切り処理)
ステップS921で算出したEの最大値をmaxEとする。
結果リストRに追加された代替案B1,…,Bについて総合評価点E=E+Eを算出し、その中の最小値をminEとする(ステップS923a)。
次のデータ
Figure 0005370840
がある間、以下を繰り返す。
代替案の集合Bから
Figure 0005370840
を抽出する(ステップS923b)。
抽出した代替案のEが、E<minE−maxEの条件を満たすか否かを判定し(ステップS923c)、満たすと判定した場合は、ステップS923fに進む。
一方、上記ステップS923cにおいて、条件を満たさないと判定した場合は、結果リストRに
Figure 0005370840
を追加すると共に(ステップS923d)、iに1を加算し(ステップS923e)、ステップS923aに戻り、minEを計算し直して抽出処理を繰り返す。
そして、上記ステップS923cにおいて、抽出した代替案のEが、E<minE−maxEの条件を満たすと判定した場合は、結果リストRの内容を操作者に提示する(ステップS923f)。
《本発明を適用したAHPマッチングシステムについて》
本発明に係る意思決定支援システムは、前述のように、意思決定に関する最低限の情報を利用者が登録画面の案内に従って登録するだけで良く、任意の業務を適用対象とすることができる。
以下、本発明に係る意思決定支援システムの一実施形態であるAHPマッチングシステムについて、具体例を示して説明する。なお、ここで言う「AHPマッチングシステム」とは、前述の意思決定支援モジュールを備え、共通の目的を持つ双方(例えば、物,人材,仕事,特定の情報などの需要者と供給者)をマッチングして、双方の要件(互いの希望条件など)が適合するもの同士の最適なマッチング処理を実行するコンピュータシステム(以下「マッチングシステム」と呼ぶ)を意味している。本発明を適用したマッチングシステムにおいては、検索条件の優先順位(重み)を測定することで個人の意思決定基準を反映した検索、マッチングを可能としている。
以下、本発明を適用したマッチングシステムの第1の例である中古車マッチング機能を備えたシステム(以下「中古車マッチングシステム」と呼ぶ)を[実施例1]とし、同システムの第2の例である人材マッチング機能を備えたシステム(以下「人材マッチングシステム」と呼ぶ)を[実施例2]とし、同システムの第3の例である入札管理サービス機能を備えたシステム(以下「入札管理サービスシステム」と呼ぶ)を[実施例3]として説明する。さらに、人事評価サービス機能と予算配分のシミュレーション機能を備えたシステム(以下「人事評価サービス処理システム」と呼ぶ)を[実施例4]として説明する。なお、既に説明した本発明の階層分析法に基づく具体的な情報処理については説明を省略若しくは簡略化して説明する。
図16(A)及び(B)は、本発明に係る中古車マッチングシステム(「本システム」と呼ぶ)におけるマッチング処理を、従来の中古車マッチングシステム(「従来システムと呼ぶ」)におけるマッチング処理と比較して説明するための模式図である。
需要者(購入者)が供給者(中古車業者)から中古車を購入する際、従来システムでは、図16(A)に示すように、「価格」や「色」などの個別要素を需要者の希望条件として、その希望条件を検索キーワードとして入力して中古車データベースを検索し、その検索結果(希望条件に合致する中古車のデータ)をクライアント端末側に出力する形態としている。その場合、検索方式として論理和や論理積を指定することで、個別の希望条件の何れかを満たす中古車、全ての希望条件を満たす中古車のデータ(「価格」「色」「走行性能」「環境性能」など)を購入者に対して提示することはできる。しかし、希望条件を満たす中古車が複数ある場合、どちらを需要者(購入者)に勧めるべきか不明である。
これに対して、本システムの場合は、図16(B)に示すように、希望条件の優先順位(重み)をAHPによって算出し、優先順位を加味したマッチング処理を実施し、その結果として、代替案の総合評価点をクライアント端末側に出力する形態としている。それにより、需要者の優先順位を反映した評価を行うことで最適なマッチングを実現し、どの中古車を購入するべきかを需要者(購入者)に提案することが可能となる。本例では、重みを算出した結果、優先順位は「走行性能>環境性能>価格>色」となっている。
図17は、本発明に係るAHPマッチングシステム(上記中古車マッチングシステム)の構成の一例を示す機能ブロックである。
本発明に係るAHPマッチングシステムは、前述の意思決定支援サーバ1を含むコンピュータシステムであり、クライアント端末3は、PCや携帯端末(モバイルコンピュータ)の利用が可能である。
本実施例1における意思決定支援サーバ1は、主要な情報処理手段として、以下の手段121〜127を備えている。
会員情報登録手段121は、需要者(中古車の購入希望者)の会員情報を需要情報DB131に登録する機能及び供給者(中古車業者)の会員情報を供給情報DB132に登録する機能を有する手段であり、供給情報登録手段122は、供給者の供給情報(代替案の属性情報)を供給情報DB132に格納する処理を実行する手段である。
評価基準算出手段123は、需要者の目的(中古車の購入)に対する需要者の希望条件(中古車の購入の際に考慮する視点)を入力すると共に、その希望条件を評価基準の要素としてウェイトをAHPに基づいて算出し、算出した評価基準のウェイトを需要情報DB131に格納する処理を実行する手段である。なお、評価基準の重み付けにあたっては、例えばアンケート(紙,インターネット,携帯電話などを利用して収集したアンケートの情報)を取り、その平均を採用する方法を用いることも可能である。
代替案登録手段124は、需要者の目的に対する代替案(中古車の選択肢)を供給情報DB132に格納する処理を実行する手段である。各代替案には供給情報登録手段122で登録した属性情報に従って情報を設定する。
マッチング検索手段125は、需要情報DB131に登録されている需要情報及び供給情報DB132に登録されている供給情報(代替案)から自動的にマッチング検索を実施し、需要者の希望条件に適合する最適な代替案をマッチング結果として抽出する処理を実行する手段であり、結果表示手段126は、上記マッチング結果を需要者に提示する処理を実行する手段である。また、申込受付手段127は、中古車の購入申込みや供給者(中古車業者)への訪問申込みを受付けてその申込みに係る処理を実行する手段である。
マッチング検索処理では、評価基準算出手段123で算出した希望条件毎のウェイトと、代替案登録手段124で登録した代替案の情報から、AHPに基づいて総合評価点を算出する。なお、各代替案は供給情報登録手段122で設定した属性情報に従って登録され、本例では供給対象となる中古車の基本情報、例えば中古車の排気量、価格などが設定される。
なお、図17に示した各手段121〜127は、本実施の形態では意思決定支援サーバ1のCPUによって制御されるコンピュータプログラムで実現され、コンピュータによって読取可能な所定の記憶媒体に記憶されている。そして、実行時にメモリ常駐プログラム又はオーバーレイプログラムとして動作する。また、各手段121〜127は、説明の便宜上、手段名を付けて機能で分類したものであり、ソフトウェア構成を限定するものではない。また、ここでは、主に意思決定支援処理に係る手段を示しており、通信手段や画像処理手段などの一般的な手段については省略している。
図18(A)及び(B)は、本発明に係る人材マッチングシステムにおけるマッチング処理を、従来の人材マッチングシステムにおけるマッチング処理と比較して示す模式図である。
本発明に係るAHPマッチングシステムは、実施例1として説明した「中古車マッチングシステム」の他に、人材マッチングシステムのように、(1)需要者と供給者が双方向で紹介・仲介したり、(2)需要者と供給者との間に仲介者が介在したりするような、様々な資源(人材や物品)のマッチングシステムとして提供することが可能である。
図18(A)に示すように、従来の人材マッチングシステムでは、需要者(スタッフ)の希望条件(例えば業務内容,沿線(勤務地域),年収)と、供給者(求人企業)の希望条件(例えば年齢,経験,年収)と、をマッチングするようにしているが、需要者側の希望条件の優先順位や、供給者側の希望条件の優先順位を考慮したシステムとはなっていない。
これに対して、本発明に係る人材マッチングシステムでは、図18(B)に示すように、供給者に対する需要者側の希望優先順位(本例では、年収>沿線>業務内容)を登録すると共に、需要者に対する供給者側の希望優先順位(本例では、経験>年齢>年収)と登録しておけば、両者の優先順位を加味した最適なマッチング結果を得ることができる。図18(B)の例では、需要者であるスタッフAの評価点の合計が0.65、供給者である求人企業Aの評価点の合計が0.62となり、評価点の高いもの同士が抽出されてマッチング結果としてスタッフA側又は求人企業A(又は両者)に提示される。
次に、入札管理サービス機能を備えた意思決定支援システム(以下「入札管理サービスシステム」と呼ぶ)について説明する。先ず、本発明に係る入札管理サービスシステムが解決しようとする課題について説明する。
建築・土木工事やシステム開発は、調達時点で品質を確認できる物品の購入とは基本的に異なり、受注企業の技術力等により品質が左右される。そのため、発注者は、個々の案件の内容に応じ適切な技術力を持った受注企業を競争参加者として選定するとともに、正当な技術力評価による落札者の決定や適切な監督・検査等の実施によって調達事案の品質を確保する必要がある。
また、最近では昨今の経済環境を背景として、不適格業者の参入によるいわゆるダンピング受注の発生および不良作業の発生による品質確保の懸念や、受注企業との癒着による不透明な落札者の選定の懸念が高まってきた。
このような状況の中、従来、建築・土木工事やシステム開発の調達においては価格のみによる競争が中心であったが、品質確保の主要な取り組みとして総合評価落札方式の入札が広く採用されつつある。
本発明に係る入札管理サービスシステムは、この総合評価落札方式の入札作業をシステムで管理することで、透明性・公平性の高い調達の意思決定を行うと共に、受注企業の技術的能力および技術提案の審査に「本意思決定法」を使うことで中立かつ公正な総合評価を実現する仕組み(情報処理手段)を提供する。
図19は、本発明に係る入札管理サービスの仕組みを説明するための模式図である。図19の例において、発注者が応札企業を評価するための「評価情報」は、技術評価項目、提案評価項目、予定価格であり、応札企業が発注者に提示する「応札情報」は、技術情報、提案書、見積書である。入札管理サービスシステムでは、発注者側の評価情報と各応札企業側の応札情報に基づいて各応札企業の総合評価点を算出し、その評価結果を発注者に提示することで、受注企業(落札者)を決定する際の発注者の支援を行う。
ここで、入札管理サービスシステムにおける「総合評価落札方式」について説明する。
「総合評価落札方式」は、従来の価格のみによる自動落札方式とは異なり、「価格」と「価格以外の要素」(例えば、初期性能の維持、施工時の安全性や環境への影響)を総合的に評価する落札方式であり、具体的には入札者が示す価格と技術提案の内容を総合的に評価し、落札者を決定する落札方式である。
ここで、従来の総合評価落札方式について説明する。従来は、総合評価によって落札者(例えば公共事業の受注企業)を決定する場合、評価値を算出する方式として除算方式と加算方式がある。除算方式では、評価値=技術評価点/価格により算出する。その際の技術評価点は、評価基準+加算点であり、例えば、標準点を100点、技術提案に応じた加算点の評価を10〜50点の範囲で決定するようにしている。一方、加算方式では、評価値=価格評価点+技術評価点により算出するようにしている。その際の価格評価点は、例えば、価格評価点=100×(1−入札価格/予定価格)、あるいは、価格評価点=100×最低価格/入札価格により算出する。その際、技術評価点の満点を10〜30点の範囲で決定するようにしている。
このように、従来の評価方法では技術評価点を算出するための基準が厳密に定められておらず、(a)技術評価すべき項目の合理性が説明しにくい、(b)技術評価は個々の案件の内容に応じて評価項目の得点配分(重要度)が違うはずだが得点配分の合理的な説明がつかない、(c)技術評価の透明性を担保する仕組みが無い、などの課題が挙げられる。
そこで、本発明に係る入札管理サービスシステムでは、図20に示すような入札管理サービス処理手段12a〜12gを備えることで、上記のような課題を解決するようにしている。
図20は、本発明に係る入札管理サービスシステムの機能構成の一例を示す模式図である。本実施例3における意思決定支援サーバ1は、入札管理サービス処理手段として、以下の手段12a〜12gを備えている。
評価項目決定支援手段12aは、競争参加資格の評価項目および技術情報の評価項目を決定するための支援を行う機能と競争参加資格の評価項目および技術情報の評価項目の重みを予め決定する機能とを有する手段である。
応札者登録手段12bは、応札者の情報(供給情報)を登録する処理を実行する手段であり、技術評価・参加者資格判定手段12cは、応札者の技術的能力・提案情報を定量的に評価すると共に、その評価結果に基づいて応札者の参加資格を判定する処理を実行する手段である。
入札価格登録手段12dは、参加者資格を有すると判定された応札者を対象として各応札者の入札価格を登録する処理を実行する手段であり、落札者決定手段12eは、入札価格に技術情報を加味した総合評価落札方式により落札者を自動的に決定する処理(若しくは落札者の候補を自動的に選定する処理)を実行する手段である。
事後評価登録手段12fは、入札案件の事後評価の登録情報(事後評価用に設定した評定尺度の情報)に基づいて事後の評価処理を事前評価処理と同様に実行すると共に、その事後評価結果(及び任意のメモ情報)を記録する処理を実行する手段である。
監査証跡閲覧手段12gは、各手段12a〜12fで処理した一連の情報をデータベースに保管し、後日の監査等に必要な監査証跡のデータをクライアント端末側から閲覧可能に提供する手段である。
なお、図20中の点線枠内の項目(入札仕様決定,公示,技術提案書提出,入札実施)は「人」の行為であり、説明を省略する。また、図20中の入札説明資料交付手段、参加資格決定通知手段、及び入札結果公開手段(☆印を付した手段)は、官公庁の電子入札システムを使用時は不要な構成要素である。なお、図20に示した各手段12a〜12gは、説明の便宜上、手段名を付けて機能で分類したものであり、ソフトウェア構成を限定するものではない。
ここで、本発明に係る入札管理サービスの特長について、図21を参照して説明する。
本発明に係る入札管理サービスシステムでは、一般的な総合評価入札方式の課題を解決するため、(1)発注者により、個々の案件の状況を考慮し予め技術評価の評価項目に対して「本意思決定法」による重みを付与する。なお、図21中に示す「実績」「資格」「担当者の能力」「計画の妥当性」「専門要件1−5」「コミュケーション能力」などの技術評価項目の選定は承認ワークフローで管理され、更に、計算された重みは入札完了まで公表されないため、恣意的な見積提出を防止する効果を有する。また、(2)提出された提案書の技術評価にも「本意思決定法」を使うことで、透明な意思決定を実現できる。図21の例では、「本意思決定法」による重み調整後の評点を総合評価に利用し、評価値=技術評価(本意思決定法による評価点)/価格、により評価値を求めるようにしている。
次に、前述の入札管理サービス処理手段(12a〜12g)が有する機能について、より詳しく説明する。なお、各機能は、説明の便宜上、機能名を付けて分類したものであり、ソフトウェア構成を限定するものではない。
本発明に係る入札管理サービスシステムが提供する「入札管理サービス」を機能別に分類すると、例えば、(1)利用者登録機能、(2)評価項目決定支援機能、(3)技術提案書評価機能、(4)落札者決定機能、(5)監査対応機能、に大別される。以下、コンピュータに、これらの機能を実現させるためのプログラム(意思決定支援モジュールの各機能部)の処理について順次説明する。
(1)利用者登録機能
利用者登録機能としては、(1a)利用者(発注者)の基本情報とログイン情報を登録・更新する機能と、(1b)利用する入札担当者情報を登録する機能と、を備えている。なお(1b)の機能は、監査証跡記録のための機能である。
(2)評価項目決定支援機能
評価項目決定支援機能としては、(2a)参加資格の評価項目を決定する際の支援を行う参加資格評価項目決定支援機能と、(2b)技術に関する評価項目を決定する際の支援を行う技術評価項目決定支援機能と、を備えている。上記(2a)の機能としては、例えば、評価基準登録画面(参加資格評価項目の登録画面)上で入力された参加資格評価項目を階層的に(ツリー状)に表す画像(図7に例示したツリービューTVの画像例を参照)を自動生成してクライアント端末3の表示部に表示し、参加資格に関する評価項目の抜け、漏れを防止する第1のツリービュー表示機能を有している。上記(2b)の機能としては、例えば、評価基準登録画面(技術評価項目の登録画面)上で入力された技術評価項目を階層的に(ツリー状)に表す画像を表示し、技術に関する評価項目の抜け、漏れを防止する第2のツリービュー表示機能を有している。評価項目決定支援機能としては、その他、(2c)決定された技術評価項目からアンケート画面(例えば図8に例示した一対比較の評価情報設定画面G2を参照)を生成するアンケート生成機能と、落札評価値計算方法として除算方式,加算方式,その他の計算方式を設定する落札評価値計算方法設定機能と、を備えている。
なお、一対比較にあたっては、有識者の合議で実施する方法と、複数の有識者に個別にアンケートをとり、その平均を採用する方法が設定できるようになっており、意思決定支援モジュールでは、アンケート画面上で設定された方法に応じて、各技術評価項目のウェイトを計算する。意思決定支援モジュールは、計算した各技術評価項目のウェイトが入札完了まで非公開となるように非公開フラグを付して記憶し、例えば電子入札システム(本例では外部のコンピュータシステム)との連携処理により、入札完了通知を受けた時点で非公開フラグを自動的にクリアする。
(3)技術提案書評価機能
技術提案書評価機能としては、(3a)応札者の情報を登録、記録する応札者登録機能と、(3b)応札者登録で記録した内容から参加資格を判定する参加資格判定機能と、(3c)技術提案書の内容を項目別に評価する技術提案内容評価機能と、を備えている。技術提案内容評価機能としては、詳しくは、応札者から提出された技術提案書を、技術評価項目決定支援機能で予め決定した評価基準に則り項目別に個別評価処理を実施する機能を有している。上記(3a)の応札者の登録処理は、電子入札システムとの連携が可能であり、連携させた形態では、例えば、電子入札システムから受信した技術提案書のデータから意思決定支援サービスに必要な応札者の情報を抽出し自動登録する。
なお、項目別個別評価にあたっては、有識者の合議で実施する方法と、複数の有識者に個別に評価させその平均を採用する方法が設定できるようになっており、意思決定支援モジュールでは、画面上で設定された方法に応じて項目別の個別評価処理を実行する。その個別評価処理の後、本意思決定法により算出したウェイト(重み)で加重して技術評価点を算出し、その技術評価点を含む評価結果を記録すると共に、入札完了まで非公開となるように保管する。
(4)落札者決定機能
落札者決定機能としては、(4a)入札情報(入札金額等)を登録する入札情報登録機能と、登録された入札金額と、(4b)予め決定した技術評価点、落札評価値計算方法により自動的に落札者を決定する落札者決定機能と、を備えている。上記(4a)の登録処理は、電子入札システムとの連携が可能であり、連携させた形態では、例えば、電子入札システムから受信した入札データから入札金額を抽出して自動登録する。
(5)監査対応機能
監査対応機能としては、(5a)監査対応用の証跡確認帳票を作成する証跡確認帳票作成機能と、(5b)関係書類を電子データとして保管する関係書類ファイリング機能と、を備えている。上記(5a)の証跡確認帳票は、参加資格評価項目決定から落札結果計算まで作業者と処理結果とを時系列に表す帳票であり、クライアント端末3からの要求に応じて印刷出力される。この証跡確認帳票は、実施者の氏名や、評価のバラツキなどもグラフ化して表示することが可能である。また、上記(5b)の関係書類のファイリング処理では、入札説明書から苦情対応記録まで一式の記録をファイリングする。
図22は、上述の入札管理サービス機能を備えた意思決定支援システムの全体構成の一例を示すシステム概念図である。なお、既に説明した個別の機能や当該機能に係る情報処理手段については説明を省略又は簡略化し、ここでは、本システムの利用形態について説明する。
入札管理サービスシステムはSaaSシステムとして構築されており、意思決定支援サーバ1は、入札管理サービス機能として図22中の符号f1〜f14で示される各種機能(モジュール化された機能)を備えている。本システムを利用する発注者は、クライアント端末3からネットワーク2を介して必要な機能のみを必要なときに利用することが可能である。
例えば、発注者(管理者)は、「サイト設定」機能f1を用いてアクセス制限やアクセス権限に関する情報を設定したり、「利用者登録」機能f2を用いて利用者情報を登録したり、「監査情報のダウンロード」機能f11を用いて監査情報(監査対応用の証跡確認帳票、関係書類の電子データ)をクライアント端末3(管理端末)にダウンロードしたりすることができる。
発注者(利用者)は、「参加資格評価項目決定支援」機能f3と「技術評価項目決定支援」機能f4を用いて、参加資格と技術に関する各評価項目を登録画面上で設定すると共に、設定した各評価項目をツリービューで確認しながら決定して本システムに登録したり、「アンケート実施」機能f5を用いて例えば前述のアンケート画面上で入力されたアンケート(複数の有識者による評定尺度等の情報)を採取したり、「落札評価値計算方法設定」機能f6を用いて所定の計算方法を選択して設定したりすることができる。
さらに、発注者(利用者)は、「応札者登録」機能f7を用いて登録した応札者の参加資格の自動判定結果を意思決定支援サーバ1から得たり、「技術提案書評価」機能f8を用いて、技術提案書の内容の評価結果を登録したり、「入札価格登録」機能f9を用いて各応札者(参加者資格を有すると判定された応札者)の入札価格を登録したり、「落札者決定」機能f10を用いて落札者の決定結果を意思決定支援サーバ1から得たりすることができる。また、発注者(利用者)は、応札者(落札者)との「契約」f12を行った後も、「事後評価登録」機能f13を用いて事後の評定尺度の登録情報に基づく事後評価結果を意思決定支援サーバ1から得たり、事後評価のメモ情報を当該案件に対応付けて登録したりすることができる。
その他、「システムメンテナンス」のサービスf14や、利用する機能に応じて課金処理が実行される「SaaS課金」機能f15による課金サービスが提供される。
次に、本発明を適用した人事評価サービス処理システムについて説明する。先ず、本発明に係る人事評価サービス処理システムが解決しようとする課題について説明する。
人事評価とは企業・団体の中核をなす仕組みであり、これを有効に活用することは組織を活性化させる重要な要因となる。昨今では従来の年功序列を見直し成果主義の評価にすることが行われており、評価の客観性を高める取り組みが行われるようになってきた。
しかし、このような状況の中であるが未だに人事評価に対する不満は消えることがない。その不満の内容は大きく分けて3点あると考えられる。1点目は評価基準に納得感の無いこと、2点目は個人評価が属人的で偏りを感じること、3点目は個人評価以前に部門間の評価に客観性のないこと、である。
そこで、本発明に係る人事評価サービス処理システムは、図23に示すように、(1)評価を部門間評価と個人評価の2種類に分け、(2)それぞれ評価基準と代替案(部門評価および個人評価)に対して「階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム」を適用した客観的な評価を実施し、(3)評価結果に予算額を掛け合わせることにより、個人単位の給与・賞与額を論理的に算出する仕組み(情報処理手段)を提供する。併せて、本発明に係る人事評価サービス処理システムは、(4)ネットワークによるシステムにより、個人評価における被評価者が自己申告及び同グループ内の第三者との相対評価を「階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム」を適用して実施することで、更に客観性を高めることを実現している。
上記の部門評価に用いる「評価基準」と、個人評価に用いる「評価基準」は、それぞれ定量項目と定性項目の各項目別に設定される。例えば、部門評価に用いる定量項目は、当該部門における一人あたりの売上増加率、利益率、顧客増加率、特許出願件数等であり、定性項目は、当該部門における社外発表の件数、CS(Customer Satisfaction)調査による顧客満足度等である。また、個人評価に用いる定量項目は、例えば、当人の売上増加率、利益率、顧客増加率、特許出願件数等であり、定性項目は、当人の社外発表の件数、自己申告達成度等である。なお、「階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム」による評価結果(ウェイト)に総予算を乗じて金額を分配する手法は経費予算等の算出にも応用可能である。
図24は、本発明に係る人事評価サービス処理システムの機能構成の一例を示す模式図である。本実施例4における意思決定支援サーバ1は、人事評価の支援サービスや予算配分のシミュレーションサービスなど、階層分析法に基づく各種の人事評価サービスを提供するための情報処理手段として、以下の手段12A〜12Fを備えている。
人事評価基準決定支援手段12Aは、評価期間前に、人事評価の評価基準と重みを予め決定する機能を有する手段である。
自己目標申告手段12Bは、評価期間前に自己の目標を申告するための手段であり、部門自己評価手段12Cは、評価期間終了後に部門の自己評価を登録する手段であり、個人自己評価手段12Dは、個人の自己評価(特に「リーダーシップ」「関係者への貢献」などのグループ共通の評価項目は同グループ内の第三者との相対的な位置で評価)を実施するための手段である。
予算配分・シミュレーション手段12Eは、前述の階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラムにより算出したウェイトに総予算を乗じて各自の給与額・賞与額を配分する処理(シミュレーション処理)を実行する手段である。
監査証跡閲覧手段12Fは、各手段12A〜12Eで処理した一連の情報をデータベースに保管し、後日の監査等に必要な監査証跡のデータをクライアント端末側から閲覧可能に提供する手段である。
なお、図24中の点線枠内の項目(人事評価項目決定,人事評価基準公開,面接承認,協議承認)は主に「人」の行為であり、ここでは説明を省略する。また、図24に示した各手段12A〜12Fは、説明の便宜上、手段名を付けて機能で分類したものであり、ソフトウェア構成を限定するものではない。
本発明に係る人事評価サービス処理システムが提供する「人事評価サービス」を機能別に分類すると、(1)利用者登録機能、(2)人事評価基準決定支援機能、(3)自己目標申告機能、(4)部門自己評価機能、(5)個人自己評価機能、(6)予算配分のシミュレーション機能、(7)監査対応機能に大別される。以下、コンピュータに、これらの機能を実現させるためのプログラム(意思決定支援モジュールの各機能部)の処理について順次説明する。
(1)利用者登録機能
利用者登録機能としては、(1a)利用者の基本情報とログイン情報を登録・更新する機能と、(1b)評価者等の権限を登録する機能と、を備えている。
(2)人事評価基準決定支援機能
人事評価基準決定支援機能としては、経営目標と整合的な部門及び個人の人事評価項目を抽出し、これを職制や組織の階層毎に組み立て、「階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム」によりそれぞれの評定尺度と階層毎のウェイトを決定する機能を備えている。
(3)自己目標申告機能
自己目標申告機能としては、公開された人事評価項目に対し各自の個人的な達成目標を登録する機能を備えている。その達成目標は各自の上長と面接の上最終決定され、最終決定された各自の達成目標を示す情報がデータベースに登録される。
(4)部門自己評価機能
部門自己評価機能としては、予め定めた部門の人事評価項目の評価処理を階層分析法に基づいて実行する機能を備えている。
(5)個人自己評価(第三者評価)機能
個人自己評価機能としては、予め定めた個人の人事評価項目の評価処理を階層分析法に基づいて実行する機能を備えている。なお、「リーダーシップ」「関係者への貢献」などのグループ共通の評価項目は、自分も含めたグループに所属する全員の評価を、「階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム」により実施する。
(6)予算配分のシミュレーション機能
予算配分のシミュレーション機能としては、「階層分析法に基づく意思決定支援システム及びそのプログラム」により算出された部門評価と個人評価のそれぞれの評価結果(ウェイト)に総予算を乗じて各自の給与額・賞与額を配分するシミュレーション処理を実行し、その配分情報を含むシミュレーション結果をクライアント端末(管理者端末)の表示部に表示する機能を備えている。
(7)監査対応機能
監査対応機能としては、(7a)監査対応用の証跡確認帳票を作成する機能と、(7b)関係書類一式と苦情対応記録を電子データとして保管する関係書類ファイリング機能と、を備えている。上記(7a)の証跡確認帳票は、人事評価基準決定から予算配分まで作業者と処理結果を時系列に表す帳票であり、クライアント端末3からの要求に応じて印刷出力される。この証跡確認帳票は、実施者の氏名や、評価のバラツキなどもグラフ化して表示することが可能である。
図25は、上述の人事評価サービス機能を備えた意思決定支援システムの全体構成の一例を示すシステム概念図である。なお、既に説明した個別の機能や当該機能に係る情報処理手段については説明を省略又は簡略化し、ここでは、本システムの利用形態について説明する。
人事評価サービス処理システムは、SaaSシステムとして構築されており、意思決定支援サーバ1は、人事評価サービス機能として図25中の符号F1〜F13で示される各種機能(モジュール化された機能)を備えている。本システムの利用者は、評価者(管理者)と被評価者(評価対象の部門及び個人)であり、それらの利用者は、クライアント端末3からネットワーク2を介して必要な機能のみを必要なときに利用することが可能である。
例えば、評価者(管理者)は、「サイト設定」機能F1を用いてアクセス制限やアクセス権限に関する情報を設定したり、「利用者登録」機能F2を用いて利用者情報を登録したり、「人事評価基準決定」機能F3を用いて、人事評価基準を登録画面上で設定すると共に、設定した各評価基準をツリービューで確認しながら決定して本システムに登録したりすることができる。
一方、被評価者(個人)は、「自己目標申告」機能F4を用いて、インターネット2上で当該利用者に対して公開された人事評価項目に対し、当人の個人的な達成目標を登録したり、「個人自己評価機能(第三者評価機能)」F8を用いて、自己申告及び同グループ内の第三者との相対評価を実施したりすることができる。また、被評価者(部門)は、「部門自己評価機能」F6を用いて、部門の人事評価項目の評価を実施することができる。
評価者は、「自己目標申告承認機能」F5を用いて、例えば、被評価者(個人)による自己目標の登録情報を評価者端末の画面上に表示し、画面上での承認操作によって承認メッセージを被評価者端末に送信して被評価者に通知することができる。また、評価者は、「部門自己評価承認機能」F7を用いて、被評価者(部門)による部門の自己評価結果を評価者端末の画面上に表示し、画面上での承認操作によって承認メッセージを送信して被評価者に通知したり、「個人自己評価承認機能」F9を用いて、被評価者(個人)による個人の自己評価結果を評価者端末の画面上に表示し、画面上での承認操作によって承認メッセージを送信して被評価者に通知したりすることができる。さらに、評価者は、「予算配分結果のダウンロード」機能F10を用いて、意思決定支援サーバ1によって実行された予算配分のシミュレーション結果を評価者端末にダウンロードしたり、「監査情報のダウンロード」機能F11を用いて、監査情報(監査対応用の証跡確認帳票、苦情対応記録の電子データ)を評価者端末にダウンロードしたりすることができる。
その他、「システムメンテナンス」のサービスF12や、利用する機能に応じて課金処理が実行される「SaaS課金」機能F13による課金サービスが提供される。
1 意思決定支援サーバ
2 ネットワーク
3 クライアント端末
11 制御部
12 演算処理部
121 会員情報登録手段
122 供給情報登録手段
123 評価基準算出手段
124 代替案登録手段
125 マッチング検索手段
126 結果表示手段
127 申込受付手段
12a 評価項目決定支援手段
12b 応札者登録手段
12c 技術評価・参加者資格判定手段
12d 入札価格登録手段
12e 落札者決定手段
12f 事後評価手段
12g 監査証跡閲覧手段
12A 人事評価基準決定支援手段
12B 自己目標申告手段
12C 部門自己評価手段
12D 個人自己評価手段
12E 予算配分・シミュレーション手段
12F 監査証跡閲覧手段
13 データ記憶部
13a 設定情報DB
13b 評価基準DB
13c 得点化基準DB
13d 代替案属性定義DB
13e 代替案DB
13f 代替案評価結果DB
G1 評価基準登録画面
G2 評価情報設定画面(一対比較法用)
G3 評価情報設定画面(相対位置評価法用)
G4 評定尺度登録画面(ホーム画面)
G5 評定尺度編集画面
G6 代替案データ定義画面
TV ツリービュー

Claims (12)

  1. 意思決定の対象となる目的、複数の代替案、及び複数の評価基準を構成要素とする階層モデルの作成から階層分析法に基づく前記代替案の総合評価点の算出までの一連の流れを支援するサーバを備えた意思決定支援システムであって、
    前記サーバは、
    前記構成要素の登録画面をクライアント端末に表示し、前記登録画面上で設定された前記構成要素を階層化して階層モデルを生成しデータベースに登録する階層モデル生成手段と、
    前記階層分析法に用いる手法として相対評価法又は絶対評価法のいずれかの手法を選択可能に前記クライアント端末に提示し、選択された手法を前記目的に対応付けて記憶する手法選択手段と、
    前記階層モデルを構成する各評価基準の相対評価処理を実行して各評価基準のウェイトを自動算出する第1ウェイト算出手段と、
    前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記評価基準に対する絶対評価水準を示す評定尺度の設定情報に基づいて各評定尺度の相対評価処理を実行して各評定尺度のウェイトを自動算出する第2ウェイト算出手段と、
    前記選択された手法が相対評価法の場合、前記データベースに登録された各代替案の相対評価処理を前記評価基準毎に実行して当該代替案の評価基準毎のウェイトを自動算出する第3ウェイト算出手段と、
    前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第2ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示し、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第3ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示する代替案提示手段と、
    を備えたことを特徴とする意思決定支援システム。
  2. 前記絶対評価水準を示す評定尺度として定性的評定尺度及び定量的評定尺度の2つのタイプが用意されており、前記サーバは、前記タイプを選択可能に前記クライアント端末に提示すると共に、当該タイプに応じた評定尺度編集画面上で入力された評定尺度を前記評価基準に対応付けて前記データベースに登録する評定尺度登録手段を有することを特徴とする請求項1に記載の意思決定支援システム。
  3. 前記代替案提示手段は、前記絶対評価法における総合評価点算出処理の高速化機能として、前記第1ウェイト算出手段により算出した各評価基準のウェイトと第2ウェイト算出手段により算出した各評定尺度のウェイトとの組み合わせから総合評価点の取り得る点数のパターンを予め算出する機能と、前記予め算出した点数のパターンの中から当該評価基準に対応する属性を持つ代替案を前記点数の高い順に所定件数抽出し当該代替案をクライアント端末に提示する機能とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の意思決定支援システム。
  4. 前記代替案提示手段は、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段により算出した評価基準のウェイトと前記第3ウェイト算出手段により算出した代替案のウェイトとを加重して各代替案の総合評価点を算出し、点数の高い順にソーティングした代替案の一覧をクライアント端末に提示する機能を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の意思決定支援システム。
  5. 前記各評価基準の相対評価処理、前記各評定尺度の相対評価処理、及び前記各代替案の相対評価処理に用いる評価方法として一対比較法又は対位置評価法のいずれかの方法を選択可能に前記クライアント端末に提示する評価法選択手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の意思決定支援システム。
  6. 前記一対比較法が選択された場合、前記設定された評価基準の要素を一対毎に示すと共に一対比較における重要度の選択欄を示す評価情報設定画面を前記クライアント端末に表示する手段を備え、前記第1ウェイト算出手段、前記第2ウェイト算出手段、及び前記第3ウェイト算出手段は、前記一対比較法が選択された場合、前記評価情報設定画面上で選択された前記重要度の情報に基づいて当該ウェイトの算出処理を実行することを特徴とする請求項5に記載の意思決定支援システム。
  7. 前記相対位置評価法が選択された場合、前記評価基準の重要度の範囲を示す数直線とその数直線上における各評価基準の位置を示す移動操作可能なポインタとを含む評価情報設定画面を前記クライアント端末に表示する手段を備え、前記第1ウェイト算出手段、前記第2ウェイト算出手段、及び前記第3ウェイト算出手段は、前記相対位置評価法が選択された場合、前記数直線上での前記ポインタの位置情報に基づいて当該ウェイトの算出処理を実行することを特徴とする請求項5に記載の意思決定支援システム。
  8. 前記階層モデル生成手段は、前記登録画面上で設定された各評価基準又は各評定尺度の情報を前記目的に対応させて階層ツリー構造状に表示するツリービュー画像を前記登録画面上に表示すると共に、前記ツリービュー画像上で指示されたノードに対応する当該評価基準又は当該評定尺度の情報を編集可能に前記登録画面上に表示する機能を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の意思決定支援システム。
  9. 前記意思決定支援システムが、双方の要件が適合するマッチング処理を実行するマッチングシステムとして適用可能なシステムであって、
    前記サーバは、
    供給者の供給情報を格納する供給情報データベースと、需要者の需要情報を格納する需要情報データベースと、目的に対する意思決定基準となる需要者の希望条件を入力すると共に、前記希望条件を要素として前記評価基準のウェイトを前記階層分析法に基づいて算出する評価基準算出手段と、前記目的に対する代替案の総合評価点を前記階層分析法に基づいて算出する代替案算出手段と、前記需要情報データベースに登録されている需要情報と前記供給情報データベースに登録されている供給情報とを照合してマッチング検索の処理を実行し、前記需要者の希望条件に適合する代替案をマッチング結果として抽出するマッチング検索手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の意思決定支援システム。
  10. 前記意思決定支援システムが、入札管理サービスを提供する入札管理システムとして適用可能なシステムであって、
    予め決定された技術評価項目別に前記応札者の技術情報を評価する個別評価処理を実行する第1の手段と、前記個別評価処理の後、前記階層分析法に基づいて算出したウェイトを加重して技術評価点を算出する第2の手段と、該技術評価点に基づいて落札者を決定若しくは落札者の候補を選定する処理を実行する第3の手段と、前記入札案件の事後評価の登録情報に基づいて事後の評価処理を実行する第4の手段と、前記第1〜第4の手段で処理した一連の情報をクライアント端末側から閲覧可能に記録する第5の手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の意思決定支援システム。
  11. 前記意思決定支援システムが、人事評価サービスを提供する人事評価サービス処理システムとして適用可能なシステムであって、
    予め定めた部門の人事評価項目別の評価処理を前記階層分析法に基づいて実行する部門評価手段と、予め定めた個人の人事評価項目別の評価処理を前記階層分析法に基づいて実行する個人評価手段と、前記部門評価手段の評価結果及び前記個人評価手段の評価結果に総予算を乗じて各自の給与額及び賞与額を配分するシミュレーション処理を実行し、そのシミュレーション結果を前記クライアント端末に表示する予算配分シミュレーション手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の意思決定支援システム。
  12. 意思決定の対象となる目的、複数の代替案、及び複数の評価基準を構成要素とする階層モデルの作成から階層分析法に基づく前記代替案の総合評価点の算出までの一連の流れを支援するサーバを備えた意思決定支援システムに適用されるプログラムであって、
    前記サーバのコンピュータを、
    前記構成要素の登録画面をクライアント端末に表示し、前記登録画面上で設定された前記構成要素を階層化して階層モデルを生成しデータベースに登録する階層モデル生成手段、
    前記階層分析法に用いる手法として相対評価法又は絶対評価法のいずれかの手法を選択可能に前記クライアント端末に提示し、選択された手法を前記目的に対応付けて記憶する手法選択手段、
    前記階層モデルを構成する各評価基準の相対評価処理を実行して各評価基準のウェイトを自動算出する第1ウェイト算出手段、
    前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記評価基準に対する絶対評価水準を示す評定尺度の設定情報に基づいて各評定尺度の相対評価処理を実行して各評定尺度のウェイトを自動算出する第2ウェイト算出手段、
    前記選択された手法が相対評価法の場合、前記データベースに登録された各代替案の相対評価処理を前記評価基準毎に実行して当該代替案の評価基準毎のウェイトを自動算出する第3ウェイト算出手段、及び、
    前記選択された手法が絶対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第2ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示し、前記選択された手法が相対評価法の場合、前記第1ウェイト算出手段及び前記第3ウェイト算出手段の算出結果に基づいて評価の高い代替案を求めてクライアント端末に提示する代替案提示手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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