JP5369890B2 - カラーフィルタの製造方法及び半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ - Google Patents
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また、透明導電膜(43)の形成は、着色画素が形成されたガラス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
装置に用いられるカラーフィルタには、上記基本的な機能に付随して、例えば、1)保護層(オーバーコート層)、2)スペーサー機能を有する突起部、3)液晶の配向を制御する配向制御突起、4)透過表示の領域と反射表示の領域を通過する光の位相を揃えるための光路差調整層、5)反射表示の領域への光散乱層、などの種々な機能がカラーフィルタの用途、仕様にもとづき付加されるようになった。
フォトスペーサーは、高さの異なる第一フォトスペーサー(PS−1)と第二フォトスペーサー(PS−2)で構成されている。
第二フォトスペーサー(PS−2)は第一フォトスペーサー(PS−1)より高さの低いフォトスペーサーである。この第二フォトスペーサー(PS−2)は、パネルに過剰な荷重が加わった際に、その荷重を分散させ第一フォトスペーサー(PS−1)の塑性変形、破壊を防ぐためのものである。
図4は、第一の方法を説明する断面図である。図4に示すように、ブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたガラス基板(40)上にフォトレジスト層(60)が形成され、その上方には近接露光のためのギャップ(間隔)(G)を設けてフォトマスク(PM1)が配置されている。
フォトマスク(PM1)上の、第一フォトスペーサー(PS−1c)の形成に対応したパターン(開口部)の幅(W3)は、形成される第一フォトスペーサー(PS−1c)の幅と略同一である。
従って、図4中、点線で示すように、現像後の第二フォトスペーサー(PS−2c)の高さは、第一フォトスペーサー(PS−1c)の高さ(H3)より低い高さ(H4)を有したものとなる。
尚、本願においては、第一の方法を小開口径マスク法と称することとする。
図5は、第二の方法を説明する断面図である。図5に示すように、ブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたガラス基板(40)上にフォトレジスト層(60)が形成され、その上方には近接露光のギャップ(間隔)(G)を設けてフォトマスク(PM2)が配置されている。
形成される第一フォトスペーサー(PS−1d)の幅(W5)と、形成される第二フォトスペーサー(PS−2d)の幅(W6)は略同一である。第一フォトスペーサー(PS−1d)の高さ(H5)と、第二フォトスペーサー(PS−2d)の高さ(H6)の関係は、H5>H6となっている。
また、第一フォトスペーサー(PS−1d)より高さの低い第二フォトスペーサー(PS−2d)の形成に対応したパターン(開口部)の幅(W6)は、形成される第二フォトスペーサー(PS−2d)の幅と略同一である。
微細パターン(グレートーン)(52)としては、例えば、フォトマスクを製造する際に成膜したクロム膜をフォトエチングすることで形成した微細パターンなどがあげられる。
また、照射される光は、上記第一フォトスペーサー(PS−1d)の形成に対応した開口部と同様に、開口部の下方のフォトレジスト層(60)部分のみでなく、開口部端での回
折により、開口部に隣接する遮光部の下方にも達するので台形状となる。
尚、本願においては、第二の方法をグレートーンマスク法と称することとする。
図6は、第三の方法を説明する断面図である。図6に示すように、ブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたガラス基板(40)上にフォトレジスト層(60)が形成され、その上方には近接露光のギャップ(G)を設けてフォトマスク(PM3)が配置されている。
形成される第一フォトスペーサー(PS−1e)の幅(W7)と、形成される第二フォトスペーサー(PS−2e)の幅(W8)は略同一である。第一フォトスペーサー(PS−1e)の高さ(H7)と、第二フォトスペーサー(PS−2e)の高さ(H8)の関係は、H7>H8となっている。
また、第一フォトスペーサー(PS−1e)より高さの低い第二フォトスペーサー(PS−2e)の形成に対応したパターン(開口部)の幅(W8)は、形成される第二フォトスペーサー(PS−2e)の幅と略同一である。
ハーフートーン(53)としては、紫外線を減衰させる薄膜、例えば、ITOなどの金属酸化物膜からなるハーフートーン、或いは、フォトマスクを製造する際に成膜したクロム膜をフォトエチングすることで形成したハーフートーンなどがあげられる。
また、照射される光は、上記第一フォトスペーサー(PS−1e)の形成に対応した開口部と同様に、開口部の下方のフォトレジスト層(60)部分のみでなく、開口部端での回折により、開口部に隣接する遮光部の下方にも達するので台形状となる。
このような、同一のフォトレジストを用い、高さの異なる2種のフォトスペーサーを同時に形成する第三の方法の長所は、光強度の調節をハーフートーン(53)の濃度によって行うので、適正に光硬化された第二フォトスペーサー(PS−2e)が形成される。また、開口部の幅(W6)は任意に設定することができ設計自由度が高い。例えば、開口部の幅(W8)を、第一フォトスペーサー(PS−1e)の形成に対応した開口部の幅(W7)と略同一のものとすることができる。従って、透明導電膜(43)から剥離し難く、適切な高さの差を有する第二フォトスペーサー(Ps−2e)を安定して形成できる点である。
尚、本願においては、第三の方法をハーフートーンマスク法と称することとする。
第二フォトスペーサー(PS−2)の高さ(H2)が、この程度の際には、表1に示すように、各方法にて難点はあるものの、例えば、フォトマスクの材料の改良、フォトスペー
サーを形成する条件など様々な工夫が施され、各方法での難点を補いながら2種のフォトスペーサーを同時に形成する方法として採用されている。
各々の表示領域に形成するカラーフィルタは同時に形成するため、各々の表示領域で同一の厚みとなっている。そのため透過表示領域と反射表示領域とで対向する基板との間隔を異ならせるため、反射表示領域(Re)に透明なフォトレジシトからなる厚みを有する光路差調整層(47)をフォトリソグラフィ法にて形成し、光路差調整層(47)上にフォトスペーサーを形成している。
トスペーサー(PS−1b)の高さ(H11)の方が低い。
また、上記カラーフィルタ用フォトマスクを用いたカラーフィルタの製造方法、半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを提供することを課題とする。
1)前記光路差調整層を形成する際に、フォトマスクとして光路差調整層上面の所定の部位にホールを形成するため、ホールを形成すべきマスクパターン領域に微細パターンが設けられているフォトマスクを用い、高さの異なる2種のフォトスペーサーの内の、高さの低いフォトスペーサー(第二フォトスペーサー)を形成すべき光路差調整層上面の位置にホールを形成し、
2)高さの異なる2種のフォトスペーサーを同時に形成する際に、該ホール上に高さの低いフォトスペーサー(第二フォトスペーサー)を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
明に係わる光路差調整層のホールも対応して微小な大きさのホールとする必要がある。
ここで、ホール径をフォトスペーサー(第一フォトスペーサー)の径より大きくすると、形成された第一フォトスペーサーと第二フォトスペーサーとは高低差を付けることが可能になるが、第二フォトスペーサーがホールを覆えなくなるため、ホールの縁とフォトスペーサー(第二フォトスペーサー)の外周部との間に溝部(窪んだ部位)が形成されることになり、画素表面の平坦性が損なわれることになる。
なお、本発明のフォトマスクにおいては、ホール形成部以外は従来どうりのパターンとしている。
図8は、高さの異なる2種のフォトスペーサーを設けた、本発明による液晶表示装置用カラーフィルタの一例を示した断面図である。このカラーフィルタは半透過型液晶表示装置用のカラーフィルタである。また、図9は、図8に示すカラーフィルタの2種のフォトスペーサーの部分を拡大した断面図である。
図8、図9に示すように、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、光路差調整層(57)、透明導電膜(43)、及びフォトスペーサーが順次に形成されたものである。
4.2μm程度のものである。第一フォトスペーサー(PS−11)の高さと、第二フォトスペーサー(PS−12)の高さの差(ΔH)を0.3μmと設定すると、第二フォトスペーサー(PS−12)の高さ(H22)は、1.1〜1.7μm程度のものとなる。また、第一フォトスペーサー(PS−11)と第二フォトスペーサー(PS−12)の幅は略同一とした例である(W21≒W22)。
従って、第二フォトスペーサー(PS−12)の高さ(H22)は、前記図3に示す第一フォトスペーサー(PS−1)の高さ(H1)より低い、第一フォトスペーサー(PS−11)の高さ(H21)よりも更に低いのであるが、その残膜率は高く、密着性は乏しくならず、第二フォトスペーサー(PS−12)を形成することは容易なものとなる。
形成されるホール(He)の幅(W23)と、フォトマスク(PM4)に設けられるマスクパターン領域(R1)の幅(W24)は略同一である。
形成されるホール(He)の幅(W25)と、フォトマスク(PM5)に設けられるマスクパターン領域(R2)の幅(W26)は略同一である。
図12に示すように、ブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、光路差調整層(57)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたガラス基板(40)上にフォトレジスト層(60)が形成され、その上方には近接露光のためのギャップ(G)を設けてフォトマスク(PM6)が配置されている。
形成される第一フォトスペーサー(PS−11)の幅(W21)と、形成される第二フォトスペーサー(PS−11)の幅(W22)は略同一である。第一フォトスペーサー(PS−11)の高さ(H21)と、第二フォトスペーサー(PS−12)の高さ(H22)の関係は、H21>H22となっている。
また、第一フォトスペーサー(PS−11)より高さの低い第二フォトスペーサー(PS−12)の形成に対応したパターン(開口部)の幅(W22)は、形成される第二フォトスペーサー(PS−12)の幅と略同一である。
口部にはハーフトーン(53)が設けられている例である。高さ(H21)の第一フォトスペーサー(PS−11)の形成が良好になされるように、フォトレジスト層(60)への露光が適正に行われた際に、高さ(H22)の第二フォトスペーサー(PS−12)へ
41・・・ブラックマトリックス
42・・・着色画素
42Tr・・・透過表示の着色画素
42Re・・・反射表示の着色画素
43・・・透明導電膜
47、57・・・光路差調整層
46・・・スルーホール部
52・・・微細パターン(グレートーン)
53・・・ハーフートーン
54、55・・・本発明の微細パターン
60、60N、60P・・・フォトレジスト層
E・・・露光光
G・・・近接露光のギャップ
H1、H3、H5、H7、H11・・・第一フォトスペーサーの高さ
H2、H4、H6、H8、H12・・・第二フォトスペーサーの高さ
H21・・・本発明における第一フォトスペーサーの高さ
H22・・・本発明における第二フォトスペーサーの高さ
He・・・ホール
PM1〜PM3・・・フォトマスク
PM4〜PM6・・・本発明のフォトマスク
PS−1、PS−1b、PS−1c、PS−1d、PS−1e・・・第一フォトスペーサー
PS−2、PS−2b、PS−2c、PS−2d、PS−2e・・・第二フォトスペーサー
PS−11・・・本発明における第一フォトスペーサー
PS−12・・・本発明における第二フォトスペーサー
Px・・・一画素の領域
R1、R2・・・ホールの形成に対応したマスクパターン領域
R11、R12・・・光路差調整層の形成に対応したマスクパターン領域
Re・・・反射表示領域
Tr・・・透過表示領域
ΔH・・・第一フォトスペーサーと第二フォトスペーサーの高さの差
Claims (3)
- 光路差調整層上に、高さの異なる2種のフォトスペーサーを同時に形成するカラーフィルタの製造方法において、
1)前記光路差調整層を形成する際に、フォトマスクとして光路差調整層上面の所定の部位にホールを形成するため、ホールを形成すべきマスクパターン領域に微細パターンが設けられているフォトマスクを用い、高さの異なる2種のフォトスペーサーの内の、高さの低いフォトスペーサー(第二フォトスペーサー)を形成すべき光路差調整層上面の位置にホールを形成し、
2)高さの異なる2種のフォトスペーサーを同時に形成する際に、該ホール上に高さの低いフォトスペーサー(第二フォトスペーサー)を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 前記ホールの径又は幅が、3〜8μmであることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
- 請求項1又は2に記載するカラーフィルタの製造方法を用いて製造したことを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
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