JP5369647B2 - 画像処理装置、および画像処理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置、および画像処理プログラムに関する。
次のような画像データ記録装置が知られている。この画像データ記録装置は、1回の撮影で得た複数の画像データを1つの画像ファイルにまとめて記録する(例えば、特許文献1)。
特開平11−266420号公報
しかしながら、従来の画像データ記録装置では、画像ファイル内に含まれる個々の画像データの編集状態を管理することができないという問題があった。
本発明による画像処理装置は、撮像手段により1組として取得された複数の画像データを格納した画像ファイル(以下、「複数画像ファイル」と呼ぶ)を生成する画像ファイル生成手段と、複数画像ファイルのヘッダ情報として、複数画像ファイル全体の編集状態を示す第1の情報を記録するとともに、複数画像ファイル内に含まれる個々の画像データの編集状態を示す第2の情報を記録する記録手段とを備えることを特徴とする。
記録手段は、第1の情報を複数画像ファイルのヘッダに記録するとともに、第2の情報を個々の画像データのヘッダに記録するようにしてもよい。
編集状態を示す第1の情報および第2の情報は、「未編集」、「編集中」、「編集済み」のぞれぞれの状態を示す情報であるようにしてもよい。
記録手段は、複数画像ファイルの生成時には、編集状態を示す情報として、「未編集」を示す情報を記録するようにしてもよい。
本発明による画像処理プログラムは、複数の画像データが記録された複数画像ファイルであって、複数画像ファイルのヘッダ情報として、複数画像ファイルの編集状態を示す第1の情報(以下、「全体編集情報」と呼ぶ)と、複数画像ファイル内に記録されているそれぞれの画像データの編集状態を示す第2の情報(以下、「個別編集情報」と呼ぶ)とが記録されている複数画像ファイルに対して、使用者からの編集指示を受け付けて画像処理を施すための画像処理プログラムにおいて、コンピュータに、使用者からの指示に基づいて、いずれかの画像データに対して編集を開始する場合には、全体編集情報、および編集が指示された画像データに対する個別編集情報を「未編集」を示す情報から「編集中」を示す情報に変更する第1の情報変更手順と、使用者からの指示に基づいて、編集中の画像データに対して編集を完了する場合には、その画像データに対する個別編集情報を「編集中」を示す情報から「編集済み」を示す情報に変更する第2の情報変更手順と、画像ファイル内に記録されている全ての画像データに対する編集が完了した場合には、全体編集情報を「編集中」を示す情報から「編集済み」を示す情報に変更する第3の情報変更手順と、を実行させることを特徴とする。
本発明では、使用者からの指示に基づく画像データの編集処理を、複数画像ファイルが複数の画像データを含んだ状態で行う画像編集手順をさらに有するようにしてもよい。
使用者からの指示に基づく画像データの編集処理を、複数画像ファイル内に含まれる複数の画像データを個別の画像ファイル(以下、「個別画像ファイル」と呼ぶ)に分割してから行う画像編集手順をさらに有するようにしてもよい。
個別画像ファイルのそれぞれのヘッダ情報として、それぞれの個別画像ファイルの編集状態を示す情報(以下、「分割画像編集情報」と呼ぶ)を記録する記録手順をさらに有するようにしてもよい。
記録手順は、分割前の複数画像ファイル内に個別編集情報が記録されている場合には、個別編集情報を分割画像編集情報として記録し、分割前の複数画像ファイル内に個別編集情報が記録されていない場合には、個別編集情報を新たに生成して記録するようにしてもよい。
画像編集手順は、記憶媒体内の複数画像ファイルが記録されているディレクトリ内に、サブディレクトリを作成して、前記個別画像ファイルを記録するようにしてもよい。
記録手順は、分割画像編集情報をサブディレクトリ内の設定ファイルに記録するようにしてもよい。
記録手順は、分割画像編集情報をサブディレクトリ内の設定ファイルに記録する場合には、個別画像ファイルのヘッダ情報として分割画像編集情報を記録しないようにしてもよい。
画像編集手順による個別画像ファイルに対する編集処理が完了した後に、複数の個別画像ファイルを統合して新たな複数画像ファイルを生成し、生成した新たな複数画像ファイルで元の複数画像ファイルを上書き更新する更新手順をさらに有するようにしてもよい。
複数画像ファイルに基づいて生成された全ての個別画像ファイルに対する画像編集処理が画像編集手順によって完了された場合に、複数画像ファイルに基づいて生成された全ての個別画像ファイルを削除する削除手順をさらに有するようにしてもよい。
複数画像ファイルに基づいて生成された全ての個別画像ファイルに対する画像編集処理が画像編集手順によって完了された場合に、複数画像ファイルに基づいて生成された全ての個別画像ファイルのうち、使用者によって選択された個別画像ファイルを残し、その他の個別画像ファイルを削除する削除手順をさらに有するようにしてもよい。
画像編集手順は、使用者によって個別画像ファイルの編集が中断された場合には、個別画像ファイルの画像データを非圧縮の状態で更新するようにしてもよい。
本発明によれば、画像ファイル内に含まれる個々の画像データの編集状態を管理することができる。
―第1の実施の形態―
図1は、第1の実施の形態におけるデジタルスチルカメラ(DSC)の一実施の形態の構成を示すブロック図である。デジタルスチルカメラ(以下「デジタルカメラ」と呼ぶ)100は、レンズ101と、CCD102と、画像処理回路103と、Displayコントローラ104と、LCDパネル105と、CPU106と、SDRAM107と、JPEGコーデック108と、USBコントローラ109と、メモリカードコントローラ110とを備えている。
CPU106は、デジタルカメラ100の全体を制御するメインコントローラであり、撮影処理、画像の再生処理、画像データの転送処理等を実行することによってデジタルカメラ100を制御する。
まず、デジタルカメラ100における撮影処理について説明する。レンズ101を通して入力された被写体の光学像は、撮像素子であるCCD102で光電変換されて読み出された後、不図示のAFE(Analog Front End)によってデジタル画像データに変換されて、画像処理回路103へ入力される。画像処理回路103は、入力されたデジタル画像データに対して種々の画像処理を施し、画像処理後の画像データをSDRAM107へ記録する。
なお、SDRAM107は、揮発性のメモリであって、画像データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用されたり、CPU106がプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリとして使用されたりする。
JPEGコーデック108は、SDRAM107に記録されている画像データを読み出し、該画像データをJPEG圧縮した後、再びSDRAM107に記録する。CPU106は、JPEG圧縮された画像データ(JPEGデータ)をSDRAM107から読み出して、このJPEGデータに種々の付加情報(メタデータ)を付加した画像ファイル(JPEGファイル)を生成する。そして、CPU106は、生成したJPEGファイルをメモリカードコントローラ110へ送ると、メモリカードコントローラ110は、メモリカードスロット内に挿入されているメモリカード110aにJPEGファイルを記録する。これによって撮影処理が完了する。
次に、デジタルカメラ100における画像データの再生処理について説明する。CPU106は、メモリカードコントローラ110を制御して、メモリカード110aからJPEGファイルを読み出す。そして、CPU106は、読み出したJPEGファイル内からJPEGデータを読み出して伸張を行った後、画像処理回路103へ出力する。画像処理回路103は、入力されたJPEGデータに対して解像度変換を行って、画像の解像度をLCDパネル105の表示解像度に合わせて変更することによって表示用画像データを生成し、SDRAM107へ記録する。
CPU106は、SDRAM107から表示用画像データを読み出してDisplayコントローラ104へ送る。Displayコントローラ104は、CPU106から受信した表示用画像データをLCDパネル105に表示する。
最後に、デジタルカメラ100における画像データの転送処理について説明する。なお、ここでは、USBコントローラ109に接続されているUSBポート109aにはパソコンが接続されており、該パソコンに画像データを送信する例について説明する。
CPU106は、メモリカードコントローラ110を制御して、メモリカード110aからJPEGファイルを読み出し、これをUSBコントローラ109へ送る。USBコントローラ109は、CPU106から受信したJPEGファイルをUSBポート109aに接続されているパソコンに送信する。
本実施の形態におけるデジタルカメラ100では、CPU106は、連写撮影が行われた場合、パノラマ撮影が行われた場合、またはインターバル撮影が行われた場合等、1回の撮影によって複数のJPEGデータが1組として生成される場合には、生成した複数のJPEGデータを1つの画像ファイルにまとめて格納する。すなわち、CPU106は、複数のJPEGデータを記録した画像ファイルを生成する。本実施の形態では、このように複数のJPEGデータを記録した画像ファイルを複数画像ファイルと呼ぶこととする。
図2は、複数画像ファイルのデータ構造を模式的に示した図である。複数画像ファイルのデータ構造としては、例えば、図2(a)に示すように、1つの画像ファイル2a内に複数のJPEGデータ1〜nが記録される。このとき、それぞれのJPEGデータは、図2(b)に示す一般的なデータ構造となっている。あるいは、複数画像ファイルのデータ構造を図2(c)に示すようにしてもよい。この図2(c)に示す例では、画像ファイル2bの先頭に、画像ファイル2b全体のヘッダ情報2cが記録されている。そして、その次に1つ目の画像ファイルに相当するデータ、すなわちヘッダ情報と画像データの組2c−1〜n個目の画像ファイルに相当するデータ、すなわちヘッダ情報と画像データの組2c−nが順番に記録される。
図3は、メモリカード110aにおける画像ファイルの記録例を示す図である。なお、メモリカード110aは、通常FATファイルシステムでフォーマットされるので、画像ファイルは、FATシステムのファイルとして記録される。この図3に示す例では、画像ファイルは、「DCIM」ディレクトリ内の「100ABCDE」ディレクトリ内に、それぞれファイル名が付加されて記録されている。図3では、拡張子が「,JPG」のファイルは、通常のJPEGファイルであり、拡張子が「.MIG」のファイルは、上述した複数画像ファイルである。
すなわち、図3の例では、「100ABCDE」ディレクトリ内には、「DSC_0001.JPG」、「DSC_0002.JPG」、および「DSC_0006.JPG」の3つのJPEGファイルと、「DSC_0003.MIG」、「DSC_0004.MIG」、および「DSC_0005.MIG」の3つの複数画像ファイルとが記録されている。
本実施の形態では、使用者は、メモリカード110aに記録されている複数画像ファイル内に格納されている各JPEGデータに対して、画像処理を施すことができる。例えば、使用者は、LCDパネル上で画像処理を施したい複数画像ファイルを指定することができる。CPU106は、使用者によっていずれかの複数画像ファイルが選択されると、上述した再生処理を実行して、使用者によって選択された複数画像ファイルを再生する。
このとき、複数画像ファイルには複数のJPEGデータが格納されているため、CPU106は、図4に示すように、メモリカード110aから読み出した複数画像ファイル内に格納されている全てのJPEGデータに基づくJPEGデータをLCDパネル105上に一覧表示する。使用者は、一覧表示されたJPEGデータの中から画像処理を施したいいずれか1つのJPEGデータを選択することができる。
CPU106は、使用者によっていずれかのJPEGデータが選択された場合には、そのJPEGデータをLCDパネル105上に全画面表示する。使用者は、不図示の操作部材を操作して、全画面表示された画像を編集することができる。CPU106は、使用者による編集指示に基づいて、JPEGデータに対して画像処理を施し、使用者による編集が終了した場合には、複数画像ファイル内の全画面表示中のJPEGデータを画像処理後のJPEGデータに置き換えて更新する。
本実施の形態では、CPU106は、複数画像ファイルの編集状態を複数画像ファイルに編集フラグを付加することにより管理する。編集フラグとしては、複数画像ファイルの全体としての編集状態を示す全体の編集フラグ(以下、「全体フラグ」と呼ぶ)と、複数画像ファイル内に含まれる個別のJPEGデータの編集状態を示す編集フラグ(以下、「個別フラグ」と呼ぶ)がある。
例えば、本実施の形態では、複数画像ファイルのデータ構造が図2(a)に示した構造である場合には、図5(a)に示すように、先頭のJPEGデータ1には、全体フラグ5aと、JPEGデータ1の個別フラグ5bとを付加する。また、2番目以降のJPEGデータのそれぞれには、自分自身の個別フラグ5c〜5nを付加する。あるいは、複数画像ファイルのデータ構造が図2(c)に示した構造である場合には、画像ファイル2b全体のヘッダ情報2cに全体フラグを記録し、各JPEGデータのヘッダにそれぞれのJPEGデータの個別フラグを記録するようにしてもよい。
ここで、図5(a)において、編集フラグ(全体フラグと個別フラグ)の記録方法について説明する。図5(a)に示す画像ファイルにおいては、それぞれのJPEGデータは、上述したように図2(b)に示すデータ構造となっている。そして、各JPEGデータにおいては、図2(b)に示す領域のうち、APPn(n=0〜15)の領域をアプリケーションマーカセグメントと呼び、このAPPnをアプリケーション固有の付属情報(メタデータ)を記録するための領域として用いることができる。よって、本実施の形態では、各JPEGデータのAPPnに編集フラグを記録する。
本実施の形態では、編集フラグは編集状態に応じて「0:未編集」、「1:編集中」、「2:編集済み」が付加される。なお、今後のデータ拡張に対応できるように空きフラグとして「3:予約」を設けてもよい。例えば、APPnがExifの規格でよく用いられるUSHORT型(符号無し16bit)のタグで表される場合には、図6に示すように、下位の2bitを用いて編集フラグを表すようにする。あるいは、上位の2bitを用いて編集フラグを表してもよい。
まず、個別フラグについて説明すると、CPU106は、使用者によって編集が施されていないJPEGデータに対しては、個別フラグとして「0」を付加する。すなわち、撮影直後においては、全てのJPEGデータの個別フラグは「0」である。そして、その後、使用者によってJPEGデータに対して編集が開始されたが、まだ編集が完了していない状態で一旦編集が中断された場合には、CPU106は、そのJPEGデータに対して、個別フラグとして「1」を付加する。また、使用者によって編集が完了された場合には、CPU106は、そのJPEGデータに対して、個別フラグとして「2」を付加する。
次に全体フラグについて説明すると、CPU106は、使用者によって、複数画像ファイル内のいずれのJPEGデータに対しても編集が施されていない場合には、全体フラグとして「0」を付加する。すなわち、撮影直後においては、全体フラグは「0」である。また、CPU106は、使用者によって、複数画像ファイル内のいずれかのJPEGデータに編集が施されたが、まだ編集が施されていないJPEGデータが存在する場合には、全体フラグとして「1」を付加する。また、CPU106は、使用者によって、複数画像ファイル内の全てのJPEGデータに編集が施された場合には、全体フラグとして「2」を付加する。
例えば、使用者が、図5(b)に示す編集前の画像に対して回転処理、および拡大処理を施して図5(c)に示す画像を得た場合には、CPU106は、上記編集が施された画像のJPEGデータの個別フラグを0から2に変更する。
このように、全体フラグと個別フラグを用いて複数画像ファイルの編集状態を管理することにより、複数画像ファイルの全体としての編集状態と、それぞれのJPEGデータの編集状態とを容易に管理することができる。また、このような複数画像ファイルを読み込むアプリケーションでは、全体フラグと個別フラグとを読み出すことにより、複数画像ファイルの編集状態を把握することができる。
例えば、図7に示すように、複数画像ファイルを読み込んだ画像表示用アアプリケーションでは、複数画像ファイルの代表画像とともに複数画像ファイルの編集状態を表示することができる。すなわち、該アプリケーションは、複数画像ファイルに記録されている複数のJPEGデータのうちのいずれか1つ、例えば先頭のJPEGデータ1の画像を代表画像として画面上に表示する。そして、各代表画像に対応する複数画像ファイルから全体フラグを読み出して、そのフラグ値に応じた編集状態を、代表画像に対応付けて表示する。
図7の例では、ファイル名がDSC_0003.MIGの複数画像ファイルは編集済み(全体フラグ=2)であり、ファイル名がDSC_0004.MIGの複数画像ファイルは未編集(全体フラグ=0)であり、ファイル名がDSC_0005.MIGの複数画像ファイルは編集中(全体フラグ=1)であることを示している。
図8は、第1の実施の形態におけるデジタルカメラ100の処理を示すフローチャートである。図8に示す処理は、使用者によっていずれかの複数画像ファイルが選択されて編集の開始が指示されると起動するプログラムとして、CPU106により実行される。例えば、使用者は、図7に示した画面上で編集を行いたい複数画像ファイルを選択することができる。
ステップS801において、CPU106は、編集対象の複数画像ファイルをオープンして、ステップS802へ進む。ステップS802では、CPU106は、ステップS801でオープンした複数画像ファイルから全体フラグを読み出し、全体フラグのフラグ値が0、1、2のいずれであるかを判断する。
ステップS802で全体フラグのフラグ値が「編集済み」を示す2であると判断した場合には、使用者によって指定された複数画像ファイルは、すでに編集が完了していることから、ステップS818へ進んでそのまま複数画像ファイルをクローズし、処理を終了する。
これに対して、ステップS802で全体フラグのフラグ値が「編集中」を示す1であると判断した場合には、ステップS803へ進む。ステップS803では、CPU106は、ステップS801でオープンした複数画像ファイル内に記録されているJPEGデータの中に、個別フラグが「編集中」を示す1であるJPEGデータが存在するか否かを判断する。ステップS803で否定判断した場合には、後述するステップS805へ進む。一方、ステップS803で肯定判断した場合には、ステップS804へ進み、CPU106は、個別フラグが1のJPEGデータ、すなわち編集中のJPEGデータの画像をLCDパネル105に表示して、後述するステップS810へ進む。
また、ステップS802で全体フラグのフラグ値が「未編集」を示す0であると判断した場合には、ステップS805へ進む。ステップS805では、CPU106は、ステップS801でオープンした複数画像ファイル内に記録されているJPEGデータの画像(未編集画像)をLCDパネル105に一覧表示して、ステップS806へ進む。ステップS806では、CPU106は、使用者からの指示に基づいて、一覧表示した未編集画像の中から編集対象の画像を選択して、ステップS807へ進む。
ステップS807では、CPU106は、ステップS806で選択した画像をLCDパネル105に表示して再生する。その後、ステップS808へ進み、CPU106は、ステップS801でオープンした複数画像ファイルの全体フラグを「編集中」を示す1に変更して、ステップS809へ進む。ステップS800では、ステップS806で選択して再生したJPEGデータの個別フラグを「編集中」を示す1に変更して、ステップS810へ進む。
ステップS810では、CPU106は、使用者による編集指示に基づいて、再生中のJPEGデータに対して画像処理を実行する。その後、ステップS811へ進み、CPU106は、使用者による画像の編集が中断されたか否かを判断する。例えば、使用者は、再生中の画像に対して編集を行っている途中で画面上の中断ボタンを押下することにより編集を中断することができる。これに対して、使用者は、再生中の画像に対して編集を完了した後、画面上の保存ボタンを押下することにより編集を完了することができる。
ステップS811で肯定判断した場合には、ステップS812へ進み、CPU106は、再生中の画像のJPEGデータを、使用者によって編集の中断が指示されるまでに施した画像処理結果を反映させたJPEGデータで上書きして保存する。その後、ステップS818へ進み、CPU106は、オープン中の複数画像ファイルをクローズして、処理を終了する。これによって、複数画像ファイル内に編集中のJPEGデータが残っている複数画像ファイルについては、編集中のJPEGデータの個別フラグ、および複数画像ファイルの全体フラグをいずれも1(編集中)にした状態で複数画像ファイルをクローズして、処理を終了することができる。
これに対して、ステップS811で否定判断した場合、すなわち使用者によって画像の編集が完了された場合には、ステップS813へ進む。ステップS813では、編集が完了されたJPEGデータの個別フラグを2(編集済み)に変更する。その後、ステップS814へ進み、CPU106は、再生中の画像のJPEGデータを、使用者によって編集が完了されるまでに施した画像処理結果を反映させたJPEGデータで上書きして保存して、ステップS815へ進む。
ステップS815では、CPU106は、オープン中の複数画像ファイルに対する編集が中断されたか否かを判断する。すなわち、CPU106は、オープン中の複数画像ファイル内に個別フラグが0(未編集)や1(編集中)のJPEGデータが残っているにもかかわらず、使用者によって複数画像ファイルの編集終了が指示されたか否かを判断する。ステップS815で肯定判断した場合には、ステップS818へ進み、CPU106は、オープン中の複数画像ファイルをクローズして、処理を終了する。これによって、複数画像ファイル内に編集中または未編集のJPEGデータが残っている複数画像ファイルについては、複数画像ファイルの全体フラグを1(編集中)にした状態で複数画像ファイルをクローズして、処理を終了することができる。
これに対して、ステップS815で否定判断した場合には、ステップS816へ進み、CPU106は、オープン中の複数画像ファイル内に記録されている全てのJPEGデータに対する編集が完了したことにより、オープン中の複数画像ファイルに対する編集が完了したか否かを判断する。ステップS816で否定判断した場合には、ステップS805へ戻って処理を繰り返す。これに対して、ステップS816で肯定判断した場合には、ステップS817へ進む。
ステップS817では、CPU106は、オープン中の複数画像ファイルの全体フラグを2(編集済み)に変更して、ステップS818へ進む。ステップS818では、CPU106は、オープン中の複数画像ファイルをクローズして、処理を終了する。これによって、複数画像ファイル内に記録されている全てのJPEGデータに対する編集が完了した複数画像ファイルについては、全体フラグを2(編集済み)にした状態でファイルをクローズして、処理を終了することができる。
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)CPU106は、複数画像ファイルのヘッダ情報として、複数画像ファイル全体の編集状態を示す全体フラグと、複数画像ファイル内に含まれる個々のJPEGデータの編集状態を示す個別フラグとを記録するようにした。これによって、全体フラグにより複数画像ファイル全体の編集状態を管理することができ、個別フラグにより個々のJPEGデータの編集状態を管理することができる。
(2)全体フラグおよび個別フラグのフラグ値としては、0(未編集)、1(編集中)、2(編集済み)を記録するようにした。これによって、編集状態が、未編集であるか、編集中であるか、編集時済みであるかを管理することができる。
(3)CPU106は、使用者からの指示に基づいて、複数画像ファイル内のいずれかのJPEGデータに対して編集を開始する場合には、全体フラグ、および編集が指示されたJPEGデータに対する個別フラグを「未編集」を示す0から「編集中」を示す1に変更するようにした。また、使用者からの指示に基づいて、編集中のJPEGデータに対して編集を完了する場合には、そのJPEGデータに対する個別フラグを「編集中」1を示すから「編集済み」を示す2に変更するようにした。また、複数画像ファイル内に記録されている全てのJEPGデータに対する編集が完了した場合には、全体フラグを「編集中」を示す1から「編集済み」を示す2に変更するようにした。これにより、複数画像ファイル全体としての編集状態と、個別のJPEGデータの編集状態とを的確に管理することができる。
(4)CPU106は、各JPEGデータの編集を複数画像ファイルに格納したまま行うようにした。これによって、メモリカード110aの空き容量を圧迫することなく、JPEGデータの編集を行うことができる。
―第2の実施の形態―
第2の実施の形態では、CPU106は、使用者によって複数画像ファイルの編集が指示された場合には、複数画像ファイル内に記録されているJPEGデータを分割して、それぞれのJPEGデータごとに個別の画像ファイル(JPEGファイル)を生成し、それぞれのJPEGファイルに対して画像の編集を受け付ける場合について説明する。なお、第2の実施の形態では、図1〜図7の各図については、第1の実施の形態と同様のため説明を省略し、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、複数画像ファイル全体の編集状態を示す全体フラグ、および複数画像ファイル内の個々のJPEGデータの編集状態を示す個別フラグは、複数画像ファイルのヘッダ情報に記録しておくようにする。また、複数画像ファイルから分割して生成した後の個別のJPEGファイルの編集状態を示す分割画像フラグは、それぞれのJPEGファイルのヘッダ情報に記録する。また、複数画像ファイル内のいずれか1つのJPEGデータ、例えば複数画像ファイルの先頭に記録されているJPEGデータに基づいて生成した個別のJPEGファイルのヘッダ情報には、元となった複数画像ファイル全体の編集状態を示す全体フラグを記録する。
なお、第2の実施の形態における全体フラグ、個別フラグ、分割画像フラグのそれぞれのフラグ値は、第1の実施の形態と同様に「0:未編集」、「1:編集中」、「2:編集済み」とする。また、第1の実施の形態と同様に、CPU106は、使用者によって、複数画像ファイル内のいずれのJPEGデータに対しても編集が施されていない場合には、全体フラグとして「0」を付加する。すなわち、撮影直後においては、全体フラグは「0」である。
本実施の形態では、CPU106は、図7に示した画面上で、使用者によっていずれかの複数画像ファイルが選択されて編集開始が指示された場合には、選択された複数画像ファイルの全体フラグを1(編集中)に変更する。そして、選択された複数画像ファイル内に記録されているそれぞれのJPEGデータに基づいて、個別のJPEGファイルを生成して、メモリカード110a内に記録する。
図9は、使用者によって「DSC_0004.MIG」に対する編集が指示されたことにより、「DSC_0004.MIG」記録されているJPEGデータが分割されて個別のJPEGファイルが生成された場合のメモリカード110aのディレクトリ構造を模式的に示した図である。なお、図9に示す例では、第1の実施の形態と同様に、画像ファイルはメモリカード110a内に作成された「DCIM」ディレクトリ内の「100ABCDE」ディレクトリ内に記録される。そして、「100ABCDE」ディレクトリ内には、「DSC_0001.JPG」、「DSC_0002.JPG」、および「DSC_0006.JPG」の3つのJPEGファイルと、「DSC_0003.MIG」、「DSC_0004.MIG」、および「DSC_0005.MIG」の3つの複数画像ファイルとが記録されている。
図9に示すように、CPU106は、「DSC_0004.MIG」に対する編集が指示された場合には、メモリカード110a内に個々のJPEGファイルを記録するためのサブディレクトリ(サブフォルダ)として「SUB0004」を生成する。本実施の形態では、このように分割生成する個々のJPEGファイルを記録するためのサブディレクトリのディレクトリ名を、DSC_0004.MIGの数字部分を含めた名前とすることによって、元の複数画像ファイルと生成したサブディレクトリとを関連付けている。
そして、CPU106は、生成した「SUB0004」ディレクトリ内に、「DSC_0004.MIG」内に記録されているJPEGデータを分割して生成した個別のJPEGファイルを記録する。このとき、CPU106は、生成した個別のJPEGファイルのそれぞれの分割画像フラグのフラグ値を、分割の元となった複数画像ファイルに記録されている個別フラグと一致させる。
また、CPU106は、複数画像ファイル内のいずれか1つのJPEGデータ、例えば複数画像ファイルの先頭に記録されているJPEGデータに基づいて生成した個別のJPEGファイルのヘッダ情報には、元となった複数画像ファイル全体の編集状態を示す全体フラグを記録する。これによって、複数画像ファイルにおけるそれぞれのJPEGデータの編集状態を個別のJPEGファイルに引き継ぐことができる。
なお、CPU106は、元となった複数画像ファイルのヘッダ情報に全体フラグおよび個別フラグが記録されていない場合には、個別のJPEGファイルを生成する際に、個別のJPEGファイルに記録する全体フラグおよび個別フラグを生成する。例えば、全体フラグおよび個別フラグのフラグ値を未編集を示す「0」として個別のJPEGファイルのヘッダ情報に記録する。
CPU106は、生成した画像ファイルのそれぞれに対して、複数画像ファイルから分割して生成されたことを示す識別子、例えば「MLT」と、複数画像ファイル内におけるJPEGデータの記録位置を示す連番、例えば0001、0002等を含んだファイル名を付加する。
図9の例では、複数画像ファイル「DSC_0004.MIG」には4つのJPEGデータが記録されたいたため、「MLT_0001.JPG」、「MLT_0002.JPG」、「MLT_0003.JPG」、および「MLT_0004.JPG」の4つのJPEGファイルがサブディレクトリ「SUB0004」内に記録されている。これによって、撮影により取得されたJPEGファイル、例えばDSC_0001.JPG等と、複数画像ファイルから分割生成されたJPEGファイルとを区別することができる。
使用者は、このように分割生成された各JPEGファイルのいずれかを指定して、画像の編集を行うことができる。例えば、CPU106は、「SUB0004」ディレクトリ内に記録されているJPEGファイルの画像をLCDパネル105に一覧表示し、使用者からの編集対象の画像の選択を受け付ける。そして、使用者がいずれかの画像を選択した場合には、CPU106は、選択された画像をLCDパネル105に表示して、使用者からの画像の編集を受け付ける。
使用者は一覧表示された複数のJPEGファイルの画像の中から、いずれか1つの画像を選択した後、選択した画像を編集することができる。例えば、使用者は、「MLT_0001.JPG」の画像を選択してLCDパネル105に表示させた後、その画像を編集することができる。使用者によって画像の編集が開始されると、CPU106は、そのJPEGファイルの分割画像フラグを「1」に変更して、JPEGファイルを更新する。また、複数画像ファイルの対応するJPEGデータの個別フラグを「1」に変更して、複数画像ファイルを更新する。
そして、その後、使用者によって編集が完了された場合には、CPU106は、そのJPEGファイルの分割画像フラグを「2」に変更して、JPEGファイルを更新する。また、複数画像ファイルの対応するJPEGデータの個別フラグを「2」に変更して、複数画像ファイルを更新する。これによって、個別のJPEGファイルのそれぞれについて、編集状態を管理することができる。
CPU106は、使用者によって「SUB0004」ディレクトリ内に記録されている全てのJPEGファイルに対して編集が完了された場合、すなわち、「SUB0004」ディレクトリ内に記録されている全てのJPEGファイルの分割画像フラグが2になった場合、また複数画像ファイル内に記録されている全てのJPEGデータの個別フラグが2になった場合には、編集が施された後のJPEGデータを1つの画像ファイルに統合する。これによって、編集が施された後のJPEGデータを1つの画像ファイル内に記録した新たな複数画像ファイルを生成することができる。このとき、CPU106は、新たな複数画像ファイルの全体フラグを「2」とする。そして、CPU106は、新に生成した複数画像ファイルで元の複数画像ファイルを更新する。
CPU106は、編集が施された後のJPEGデータを記録した新たな複数画像ファイルを生成した場合には、編集用に分割生成したJPEGファイルを削除する。具体的には、CPU106は、分割生成したJPEGファイルを記録したサブディレクトリ「SUB0004」ごとデータを削除する。これによって、複数画像ファイルに基づいて生成した全てのJPEGファイルに対する編集が完了した場合には、編集内容を反映させて複数画像ファイルを更新するとともに、サブディレクトリ内に生成した個々のJPEGファイルを削除することができ、メモリカード110aの容量が無駄に消費されることを防ぐことができる。
図10は、第2の実施の形態におけるデジタルカメラ100の処理を示すフローチャートである。図10に示す処理は、使用者によってメモリカード110aに記録されている画像ファイルの中から、複数画像ファイルのみを抽出して表示するように指示されると起動するプログラムとして、CPU106により実行される。例えば、使用者は、不図示の操作部材を操作することにより、該指示を行うことができる。
ステップS901において、CPU106は、メモリカード110aに記録されている画像ファイルを対象として、複数画像ファイルをスキャンする。その後、ステップS902へ進み、CPU106は、図7に示したように、スキャンして抽出した複数画像ファイルをLCDパネル105に表示し、ステップS903へ進む。ステップS903では、図7に示す画面上での使用者による画像の選択を受け付け、使用者によって選択された画像に対応する複数画像ファイルを編集対象として選択する。その後、ステップS904へ進む。
ステップS904では、CPU106は、使用者によって選択された複数画像ファイル内の全体フラグを読み出し、全体フラグのフラグ値が0、1、2のいずれであるかを判断する。ステップS904で全体フラグのフラグ値が「編集済み」を示す2であると判断した場合には、使用者によって指定された複数画像ファイルは、すでに編集が完了していることから、そのまま処理を終了する。
これに対して、ステップS904で全体フラグのフラグ値が「未編集」を示す0であると判断した場合には、ステップS908へ進む。ステップS908では、当該複数画像ファイルの全体フラグのフラグ値を1(編集中)に変更する。その後、ステップS909へ進み、CPU106は、図9に示したように、メモリカード110a内に、当該複数画像ファイル内に記録されているJPEGデータに基づいて生成するJPEGファイルを記録するためのサブディレクトリを生成して、ステップS910へ進む。
ステップS910では、CPU106は、上述したように、当該複数画像ファイル内に記録されているJPEGデータに基づいて、個別のJPEGファイルを生成し、生成したJPEGファイルをステップS909で生成したサブディレクトリ内に記録する。その後、ステップS911へ進む。ステップS911では、CPU106は、サブディレクトリ内に記録したJPEGファイルのうち、分割画像フラグのフラグ値が0(未編集)のJPEGファイルのサムネイル画像をLCDパネル105に一覧表示する。
その後、ステップS912へ進み、CPU106は、使用者によるサムネイル画像の選択操作を受け付けて、使用者によって選択されたサムネイル画像に対応するJPEGファイルを編集対象として選択して、ステップS913へ進む。ステップS913では、CPU106は、ステップS912で選択したJPEGファイル内からJPEGデータを読み出して、LCDパネル105上に表示して再生する。その後、ステップS014へ進む。
ステップS914では、CPU106は、ステップS912で選択したJPEGファイルの分割画像フラグを1(編集中)に変更して、ステップS915へ進む。ステップS915では、CPU106は、使用者による画像の編集指示を受け付けて、ステップS912で選択したJPEGファイルのJPEGデータに対して編集を施す。その後、ステップS916へ進む。
ステップS916では、CPU106は、使用者による画像の編集が中断されたか否かを判断する。例えば、使用者は、再生中の画像に対して編集を行っている途中で画面上の中断ボタンを押下することにより編集を中断することができる。これに対して、使用者は、再生中の画像に対して編集を完了した後、画面上の保存ボタンを押下することにより編集を完了することができる。
ステップS916で肯定判断した場合には、ステップS917へ進み、CPU106は、再生中の画像のJPEGファイルのJPEGデータを、使用者によって編集の中断が指示されるまでに施した画像処理結果を反映させたJPEGデータで上書き保存して、処理を終了する。これによって、編集が中断されたJPEGファイルについては、分割画像フラグを1(編集中)にした状態で処理を終了することができる。
これに対して、ステップS916で否定判断した場合、すなわち使用者によって画像の編集が完了された場合には、ステップS918へ進む。ステップS918では、編集が完了されたJPEGファイルの分割画像フラグを2(編集済み)に変更する。その後、ステップS919へ進み、CPU106は、再生中の画像のJPEGファイルのJPEGデータを、画像処理結果を反映させたJPEGデータで上書き保存する。その後、ステップS920へ進み、CPU106は、ステップS903で選択された複数画像ファイルに対する編集が中断されたか否かを判断する。すなわち、CPU106は、カレントディレクトリ内に分割画像フラグが0(未編集)や1(編集中)のJPEGファイルが残っているにもかかわらず、使用者によって複数画像ファイルの編集終了が指示されたか否かを判断する。
ステップS920で肯定判断した場合には、処理を終了する。これによって、カレントディレクトリ内に編集中または未編集のJPEGファイルが残っている場合には、カレントディレクトリ、およびカレントディレクトリ内のJPEGファイルを残したまま、かつ対応する複数画像ファイルの全体フラグを1(編集中)にしたままの状態で処理を終了することができる。
これに対して、ステップS920で否定判断した場合には、ステップS921へ進み、CPU106は、カレントディレクトリ内の全てのJPEGファイルに対する編集が完了したか否かを判断する。ステップS921で否定判断した場合には、ステップS911へ戻って処理を繰り返す。これに対して、ステップS921で肯定判断した場合には、ステップS922へ進む。
ステップS922では、CPU106は、編集中の複数画像ファイルの全体フラグを2(編集済み)に変更して、ステップS923へ進む。ステップS923では、CPU106は、カレントディレクトリ内の編集済みのJPEGファイルを1つに統合して複数画像ファイルを生成し、生成した複数画像ファイルで元の複数画像ファイルを更新する。このとき、新たな複数画像ファイルの全体フラグ、および個別フラグのそれぞれのフラグ値は、元の複数画像ファイルから引き継ぐ。
その後、ステップS924へ進み、CPU106は、カレントディレクトリ内のJPEGファイルを削除して、ステップS925へ進む。ステップS925では、CPU106は、カレントディレクトリ、すなわちステップS909で作成したサブディレクトリを削除して、処理を終了する。
次に、ステップS904で全体フラグのフラグ値が「編集中」を示す1であると判断した場合の処理について説明する。この場合には、ステップS905へ進み、CPU106は、ステップS903で選択した複数画像ファイル用に既に作成されているサブディレクトリへ移動して、ステップS906へ進む。
ステップS906では、CPU106は、サブディレクトリ内に編集中のJPEGファイルがあるか否か、すなわち分割画像フラグが1のJPEGファイルがあるか否かを判断する。ステップS906で否定判断した場合には、上述したステップS911へ進む。これに対して、ステップS906で肯定判断した場合には、ステップS907へ進み、CPU106は、編集中のJPEGファイル、すなわち分割画像フラグが1のJPEGファイルの画像をKCDパネル105に表示して再生し、上述したステップS915へ進む。
以上説明した第2の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)CPU106は、使用者からの複数画像ファイルの編集指示があった場合には、複数画像ファイル内に含まれる複数の画像データを個別のJPEGファイルに分割してから、それぞれのJPEGファイルごとに編集を受け付けるようにした。これによって、画像処理対象のJPEGファイルのデータサイズを小さくすることができ、バッファメモリの浪費を防ぐことができる。
(2)CPU106は、分割して生成した個別のJPEGファイルのそれぞれのヘッダ情報として、それぞれのJPEGファイルの編集状態を示す情報を記録するようにした。これによって、複数画像ファイルを分割した場合にも、それぞれの個別のJPEGファイルごとに編集状態を管理することができる。
(3)CPU106は、メモリカード110a内にサブディレクトリを作成し、サブディレクトリ内に分割生成したJPEGファイルを記録するようにした。これによって、分割生成したJPEGファイルを容易に管理することができる。
(4)CPU106は、JPEGファイルに対する編集処理が完了した後に、サブディレクトリ内のJPEGファイルを統合して新たな複数画像ファイルを生成し、生成した新たな複数画像ファイルで元の複数画像ファイルを上書き更新するようにした。これによって、編集前の複数画像ファイルを編集結果を反映させた複数画像ファイルに置き換えて記録することができる。
(5)CPU106は、サブディレクトリ内の全てのJPEGファイルに対する編集が完了し、新たな複数画像ファイルで元の複数画像ファイルを更新した場合には、サブディレクトリごと個別のJPEGファイルを削除するようにした。これによって、メモリカード110aの空き容量を確保することができる。
―変形例―
なお、上述した実施の形態のデジタルカメラは、以下のように変形することもできる。
(1)上述した第1および第2の実施の形態では、CPU106が全体フラグ、個別フラグ、分割画像フラグのフラグ値を書き換える例について説明した。しかしながら、これらのフラグのフラグ値を使用者が任意に変更できるようにしてもよい。
(2)上述した第2の実施の形態では、CPU106は、複数画像ファイルの編集開始が指示された場合には、サブディレクトリを生成して、その中に個別のJPEGファイルを記録し、これらのJPEGファイルに対する編集を受け付けるようにした。そして、CPU106は、個別のJPEGファイルを生成してサブディレクトリに記録した場合でも、元の複数画像ファイルを残しておく例について説明した。しかしながら、CPU106は、個別のJPEGファイルを生成してサブディレクトリに記録した場合には、メモリカード110a内から元の複数画像ファイルを削除するようにしてもよい。これによって、メモリカード110aの空き容量を増やすことができる。なお、元の複数画像ファイルを削除するか否かに関する設定は、デジタルカメラ100の初期設定に従うようにしてもよいし、使用者が任意に設定を変更できるようにしてもよい。
(3)上述した第2の実施の形態では、CPU106は、サブディレクトリ内の全てのJPEGファイルについて編集が完了した場合には、それらをまとめて新たな複数画像ファイルを生成して元の複数画像ファイルを更新するとともに、サブディレクトリ内のJPEGファイルをサブディレクトリごと削除する例について説明した。しかしながら、CPU106は、サブディレクトリ内の全てのJPEGファイルについて編集が完了して複数画像ファイルを更新した場合に、サブディレクトリ内のJPEGファイルを残すようにしてもよい。あるいは、使用者からのJPEGファイルの選択を受け付け、使用者によって選択されたJPEGファイルは残し、それ以外のJPEGファイルを削除するようにしてもよい。なお、サブディレクトリ内のJPEGファイルを削除するか否かに関する設定は、デジタルカメラ100の初期設定に従うようにしてもよいし、使用者が任意に設定を変更できるようにしてもよい。
(4)上述した第2の実施の形態では、分割生成した個別のJPEGファイルの編集状態を示す分割画像フラグをそれぞれのJPEGファイルのヘッダ情報として記録する例について説明した。しかしながら、サブディレクトリ内に設定ファイルを記録し、この設定ファイルを用いて、そのサブディレクトリ内に記録されているJPEGファイルの個別画像フラグを管理するようにしてもよい。これによって、1つの複数画像ファイルから生成されたJPEGファイルについては、設定ファイルによって個別画像フラグを一元管理することができるようになる。なお、CPU106は、設定ファイルを用いて、サブディレクトリ内に記録されているJPEGファイルの個別画像フラグを管理するようにする場合には、分割生成した個別のJPEGファイルのヘッダ情報に割画像フラグを記録しないようにしてもよい。
(5)上述した第2の実施の形態では、CPU106は、複数画像ファイルの編集開始が指示された場合には、サブディレクトリを生成して、その中に個別のJPEGファイルを記録し、これらのJPEGファイルに対する編集を受け付けるようにした。この場合、使用者がいずれかのJPEGファイルに対して編集、中断を繰り返すことが考えられるが、中断の度に画像データをJPEG圧縮してJPEGデータを生成し、JPEGファイルを上書き保存すると、圧縮を行うごとに画質が劣化してしまうという問題が生じる。このため、このような問題を回避するために、使用者がJPEGファイルに対する編集を中断した場合には、非圧縮のまま画像データを保存するようにしたり、量子化テーブルを用いたりすることによって、画像の劣化を抑えるようにしてもよい。
(6)上述した第1および第2の実施の形態では、CPU106は、複数画像ファイルのヘッダ情報として、複数画像ファイル全体の編集状態を示す全体フラグと、個別のJPEGデータの編集状態を示す個別フラグとを記録する例について説明した。しかしながら、CPU106は、複数画像ファイルのヘッダ情報として、個別フラグのみを記録するようにしてもよい。
(7)上述した第1および第2の実施の形態では、JPEGコーデック108がJPEG圧縮を行ってJPEGデータを生成する例について説明した。しかしながら、画像データのフォーマットをGIFやTIFFとした場合にも本発明は適用可能である。
(8)上述した第1および第2の実施の形態では、デジタルカメラ100で撮影を行って、CPU106が図8または図10に示す処理を実行する例について説明した。しかしながら、本発明は、デジタルカメラ100以外の他の機器にも適用することができる。例えば、デジタルカメラと有線または無線で接続され、デジタルカメラで撮影された画像を読み込んで画像ファイルを生成するパソコン等の他の機器にも適用可能である。
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
デジタルカメラの一実施の形態の構成を示すブロック図である。 複数画像ファイルのデータ構造を模式的に示した図である。 メモリカード110aにおける画像ファイルの記録例を示す図である。 複数画像ファイル内に記録されている画像の一覧表示例を示す図である。 複数画像ファイルにおける編集フラグの記録例を示す第1の図である。 複数画像ファイルにおける編集フラグの記録例を示す第2の図である。 複数画像ファイルの一覧表示例を示す図である。 第1の実施の形態におけるデジタルカメラ100の処理を示すフローチャート図である。 複数画像ファイルを分割して記録した場合のメモリカード110aにおける画像ファイルの記録例を示す図である。 第2の実施の形態におけるデジタルカメラ100の処理を示すフローチャート図である。
符号の説明
100 デジタルカメラ、101 レンズ、102 CCD、103 画像処理回路、104 Displayコントローラ、105 LCDパネル、106 CPU、107 SDRAM、108 JPEGコーデック、109 USBコントローラ、109a USBポート、110 メモリカードコントローラ、110a メモリカード

Claims (16)

  1. 撮像手段により1組として取得された複数の画像データを格納した画像ファイル(以下、「複数画像ファイル」と呼ぶ)を生成する画像ファイル生成手段と、
    前記複数画像ファイルのヘッダ情報として、前記複数画像ファイル全体の編集状態を示す第1の情報を記録するとともに、前記複数画像ファイル内に含まれる個々の画像データの編集状態を示す第2の情報を記録する記録手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記記録手段は、前記第1の情報を複数画像ファイルのヘッダに記録するとともに、前記第2の情報を前記個々の画像データのヘッダに記録することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像処理装置において、
    前記編集状態を示す第1の情報および第2の情報は、「未編集」、「編集中」、「編集済み」のぞれぞれの状態を示す情報であることを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項3に記載の画像処理装置において、
    前記記録手段は、前記複数画像ファイルの生成時には、前記編集状態を示す情報として、「未編集」を示す情報を記録することを特徴とする画像処理装置。
  5. 複数の画像データが記録された複数画像ファイルであって、前記複数画像ファイルのヘッダ情報として、前記複数画像ファイルの編集状態を示す第1の情報(以下、「全体編集情報」と呼ぶ)と、前記複数画像ファイル内に記録されているそれぞれの画像データの編集状態を示す第2の情報(以下、「個別編集情報」と呼ぶ)とが記録されている複数画像ファイルに対して、使用者からの編集指示を受け付けて画像処理を施すための画像処理プログラムにおいて、
    コンピュータに、
    使用者からの指示に基づいて、いずれかの前記画像データに対して編集を開始する場合には、前記全体編集情報、および編集が指示された画像データに対する前記個別編集情報を「未編集」を示す情報から「編集中」を示す情報に変更する第1の情報変更手順と、
    使用者からの指示に基づいて、編集中の画像データに対して編集を完了する場合には、その画像データに対する前記個別編集情報を「編集中」を示す情報から「編集済み」を示す情報に変更する第2の情報変更手順と、
    画像ファイル内に記録されている全ての画像データに対する編集が完了した場合には、前記全体編集情報を「編集中」を示す情報から「編集済み」を示す情報に変更する第3の情報変更手順とを実行させるための画像処理プログラム。
  6. 請求項5に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記使用者からの指示に基づく画像データの編集処理を、前記複数画像ファイルが複数の画像データを含んだ状態で行う画像編集手順をさらに有することを特徴とする画像処理プログラム。
  7. 請求項5に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記使用者からの指示に基づく画像データの編集処理を、前記複数画像ファイル内に含まれる複数の画像データを個別の画像ファイル(以下、「個別画像ファイル」と呼ぶ)に分割してから行う画像編集手順をさらに有することを特徴とする画像処理プログラム。
  8. 請求項7に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記個別画像ファイルのそれぞれのヘッダ情報として、それぞれの前記個別画像ファイルの編集状態を示す情報(以下、「分割画像編集情報」と呼ぶ)を記録する記録手順をさらに有することを特徴とする画像処理プログラム。
  9. 請求項8に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記記録手順は、分割前の前記複数画像ファイル内に前記個別編集情報が記録されている場合には、前記個別編集情報を前記分割画像編集情報として記録し、分割前の前記複数画像ファイル内に前記個別編集情報が記録されていない場合には、前記個別編集情報を新たに生成して記録することを特徴とする画像処理プログラム。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記画像編集手順は、記憶媒体内の前記複数画像ファイルが記録されているディレクトリ内に、サブディレクトリを作成して、前記個別画像ファイルを記録することを特徴とする画像処理プログラム。
  11. 請求項10に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記記録手順は、前記分割画像編集情報を前記サブディレクトリ内の設定ファイルに記録することを特徴とする画像処理プログラム。
  12. 請求項11に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記記録手順は、前記分割画像編集情報を前記サブディレクトリ内の設定ファイルに記録する場合には、前記個別画像ファイルのヘッダ情報として前記分割画像編集情報を記録しないことを特徴とする画像処理プログラム。
  13. 請求項7〜12のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記画像編集手順による前記個別画像ファイルに対する編集処理が完了した後に、複数の個別画像ファイルを統合して新たな複数画像ファイルを生成し、生成した新たな複数画像ファイルで元の複数画像ファイルを上書き更新する更新手順をさらに有することを特徴とする画像処理プログラム。
  14. 請求項7〜13のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記複数画像ファイルに基づいて生成された全ての前記個別画像ファイルに対する画像編集処理が前記画像編集手順によって完了された場合に、前記複数画像ファイルに基づいて生成された全ての前記個別画像ファイルを削除する削除手順をさらに有することを特徴とする画像処理プログラム。
  15. 請求項7〜13のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記複数画像ファイルに基づいて生成された全ての前記個別画像ファイルに対する画像編集処理が前記画像編集手順によって完了された場合に、前記複数画像ファイルに基づいて生成された全ての前記個別画像ファイルのうち、使用者によって選択された個別画像ファイルを残し、その他の個別画像ファイルを削除する削除手順をさらに有することを特徴とする画像処理プログラム。
  16. 請求項7〜15のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記画像編集手順は、使用者によって前記個別画像ファイルの編集が中断された場合には、前記個別画像ファイルの画像データを非圧縮の状態で更新することを特徴とする画像処理プログラム。
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