JP5369312B2 - 玄関マット - Google Patents

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本発明は、店舗、事務所、工場建屋、住居、ホテル、病院、学校、その他の建物等の入口付近に敷設して履物に付着した塵埃等の建物内への侵入を防ぐための軽量化された玄関マットに関する。
玄関マット(ダストコントロールマットとも称する)は、基布にパイル糸をタフト化し、基布の裏面に合成ゴムのバッキング層を貼り付け、これによりタフト糸を固定すると共にマットを床面から動き難くしたものが多く、店舗、事務所、工場建屋、住居、ホテル、病院、学校、その他建物に戸外から室内への履物に付着して侵入する塵埃等を防ぐ目的で入口付近に敷かれて使用されている。
ところで、合成ゴムのバッキング層は、通常、タフト化されたパイル糸と未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱・加圧することで一体化させる方法が用いられる。また、玄関マットの軽量化を目的として、一体化されるゴムシートに化学発泡剤を配合して1.2〜3倍に低発泡させるものが知られている(特許文献1)。
しかし、この公報に記載された化学発泡剤を使用して発泡させたゴムシートは発泡剤を入れないゴムシートと比較すると極端に耐オゾン性が低下するため、マットの保管中に裏面の一体化されたゴムにクラックが発生する問題点がある。
また、ビル、ホテル、大型店舗入口等に敷設されているような長さが3m〜5mにもなる大型マット(長尺マット)の製造については、製造する機械の大きさにも限度があるために、ベルト等長尺ゴム製品の製造で行われている送り加硫方式にて製造される。この製造方法は、プレス加熱部と未加熱部の境を冷却層で分離して、加圧・加熱加硫中に未加硫部に熱が加わらないようにしている。
しかしながら、プレス熱を完全に加熱部と未加熱部に断熱分離することは実質的に不可能であるため、プレス加熱部からの熱伝導により未加硫部に熱が加わり、加圧していない未加硫部分の化学発泡剤が一部熱分解発泡するため、ガス抜けという現象が発生する。その後、熱分解発泡した部分をプレス加熱部に送り、送り加硫方式によりプレス内にセットして加圧・加熱により加硫しても、すでに化学発泡剤が分解しているためゴムシートに発泡のバラツキが発生して均一な発泡製品が得られず、長尺マットの製造は出来ないという問題点がある。
また、軽量マットとして、ベースポリマー100重量部に対し発泡性マイクロカプセルを5〜10重量部の配合比率で配合し、目的の発泡倍率1.5〜3.0倍に発泡させた軽量マットが公知であるが(特許文献2)、この配合比率で得られたゴムシートは、化学発泡剤を使用して同倍率に発泡させたゴムシートと比較した場合、合成ゴムに発泡性マイクロカプセルを5重量部以上配合されたものは、発泡性マイクロカプセルの外殻樹脂と合成ゴムとの相溶性が悪いために、ゴムシートの物性が著しく低下することとなる。
しかしながら、この公報に記載されているように額縁状の耳部がなく、マットベースに面ファスナーを介在させて使用するセパレートマットには、マットパイルの補強効果によりゴムの物性低下による影響は小さく、ゴム部の破れ等の影響は少なく大きな問題は発生しないが、耳部がある額縁一体型ダストコントロールマットの場合には、特に繰り返し洗濯するレンタル用ダストコントロールマットについては、額縁部物性低下により耳部のゴム破れや波打ちが発生するため使用できないという問題がある。
実公平7―6848号公報(実用新案登録請求の範囲) 第2972136号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、前記ダストコントロールマットの問題点を解決して額縁状の耳部がある玄関マットであって、少サイズから大サイズの長尺マットまで、発泡状態が均一で物性値(引張強度、引裂強度、永久伸び等)を損なうことがなく、繰り返し洗濯しても裏打ち層や耳部のゴム破れや波打ちが少ない、容易に製造可能な軽量の額縁一体型玄関マット、特にレンタル用のダストコントロールマットを提供することにある。
上記目的を達成する本発明の軽量ダストコントロールマットは発泡倍率を確保して、発泡状態が均一で物性低下が少ない裏打ち層である発泡ゴムシートを得るためには、前記の問題点で掲げているように、発泡性マイクロカプセル外殻と裏打ち層ゴム材料との相溶性を良くするとともに発泡性マイクロカプセルの配合部数を極力少なくして発泡倍率を高める必要がある。
すなわち、本発明は、スキン層を有する発泡ゴムシートがパイル布の裏面に積層され、該パイル布の周囲にゴム層からなる額縁状耳部が形成されている玄関マットにおいて、該発泡ゴムシートを発泡させる発泡剤として発泡性マイクロカプセルが使用され、該発泡性マイクロカプセルの使用量が発泡ゴム組成物100重量部に対し2.0〜3.5重量部であり、かつ発泡ゴムシートの発泡倍率が1.5〜2.5である玄関マットである。
また本発明は、スキン層を有する発泡ゴムシートがパイル布の裏面に積層され、該パイル布の周囲にゴム層からなる額縁状耳部が形成されている玄関マットにおいて、該発泡ゴムシートを発泡させる発泡剤として発泡性マイクロカプセルとアゾ系発泡剤が併用され、該発泡性マイクロカプセルおよびアゾ系発泡剤の使用量が発泡性ゴム組成物100重量部に対しそれぞれ0.5〜2.0重量部および0.7〜1.9重量部であり、発泡ゴムシートの発泡倍率が1.5〜2.5である玄関マットである。
そして、本発明において、好ましくは、発泡性マイクロカプセルの外殻を構成する樹脂が、アクリロニトリルとメタアクリロニトリルの共重合体であり、かつ該カプセルに内包される発泡性ガスが、イソオクタンとイソブタンのブレンド物である場合および発泡性マイクロカプセルの平均粒子径が28μm〜38μmの範囲内である場合である。
また、本発明において、好ましくは、該玄関マットの額縁状耳部の構造が、発泡ゴムシート層にソリッド層が積層された構造である場合である。
さらに、本発明において、好ましくは、発泡ゴムシートと額縁状耳部のゴム材質が共にアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)であり、その結合アクリロニトリル量が30〜35%である場合である。
さらに、本発明において、好ましくは、玄関マットのタフト部に静電オイルを塗布されている場合や、玄関マットが、レンタル用のダストコントロールマットである場合である。
本発明のダストコントロール用のマットは、発泡剤を配合された未加硫ゴムシートとマット額縁状耳部としてソリッド層用ゴムシートとを、それぞれ、基布にタフト化されたマットパイル(パイル布)の裏面及びその周辺部の該未加硫ゴムシート上に積層して加熱、加圧状態の下で発泡加硫一体化を行うことにより、均一な発泡裏打ち層を得ることができると共に、送り加硫方式で生産が可能であることから小サイズから長尺大サイズマットまでの軽量化が可能であり、額縁耳部をソリッドゴムで補強することによって軽量で丈夫な洗濯効率のよいレンタル用ダストコントロールマットを提供することができる。
さらに、上記したように、少サイズから大サイズの長尺の玄関マットまで、発泡状態が均一で、物性値(引張強度、引裂強度、永久伸び等)に優れ、繰り返し洗濯しても裏打ち層や耳部のゴム破れや波打ちが少ない軽量額縁一体型玄関マット、特にレンタル用のダストコントロールマットが本発明により得られる。
本発明の軽量化マットの斜視及び断面図である。
本発明の玄関マットを構成する基布を構成する繊維としては、天然繊維、化学繊維、合成繊維のいずれでもよいが、ポリエステル繊維で代表される合成繊維が耐久性の点で好適である。そして、このような繊維からなる織物、編物、不織布が基布として用いられる。特に、裏打ち層ゴムとの接着性がよく収縮性に方向性がないことから不織布が好ましい。また基布と裏打ち層ゴムとの接着性を高めるために、基布にはNBRラッテックスを塗布するような処理が行われているのが好ましい。基布の目付けとしては60〜200g/mが接着性の点で好ましい。
さらに、本発明の玄関マットを構成するパイル繊維としては、ナイロン、ポリエステル、アクリル等の合成繊維、特にナイロン繊維が耐久性の点で好ましい。またパイル繊維の太さとしては300〜1500dtexのものがダスティングの点で好ましい。パイルは、このようなパイル繊維を目付量600 〜1000g/mで織り込まれる。パイル繊維の基布への織り込み方法としては、タフテッドカーペット織がパイル繊維の脱落や表面材の収縮を防ぐ上で好ましい。パイル打ち込み密度としては、1/8ゲージにて7〜12ステッチが好ましい。
本発明において、裏打ち層6の発泡ゴムシートの発泡倍率としては、1.5〜2.5倍であることが必要で、発泡倍率が1.5倍より小さい場合は、製品重量の軽量化が得られず、取扱い性および柔軟性が大きく低下する。また発泡倍率が2.5倍を超えると発泡ゴムシートの強度が極端に低下し製品寿命が短くなる。好ましくは1.7 〜2.0倍である。
また、発泡ゴムシートはスキン層、すなわち未発泡樹脂からなる表面層を有することが重要である。スキン層がなく、発泡ゴム層が露出していると、耐磨耗性が低下するのみでなく吸水しやすくなり洗濯時の乾燥時間が長くなるばかりか、吸水したゴム面でバクテリヤが繁殖してカビや悪臭の原因になる。スキン層の厚みは0.05〜0.5mmが好ましい。0.05mmより薄いと耐磨耗性が極端に低下しスキン層が容易に破壊されてしまい、0.5mmより厚いと軽量化が達成できなくなる。スキン層はゴムを特定条件下で加圧加硫発泡することにより形成される。本発明で規定する量の発泡剤を添加し、ゲージ圧で1kg/cm前後、例えば0.5〜2kg/cmの加圧条件で加硫発泡させることにより、ゴム層の表面にスキン層が形成されることとなる。したがって、スキン層を構成するゴムは、発泡層を構成するゴムと同一である。スキン層は裏打ち層の表面および裏面の両面に存在させるのが好ましい。
裏打ち層6を形成する素材としては、合成ゴム、天然ゴム、合成樹脂等があるが、耐磨耗性、耐永久歪性、耐油性の点から合成ゴム、特にアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)等の合成ゴムが好ましいが、レンタル用ダストコントロールマットは静電オイルを塗布することもあり、耐油性の点からアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)がもっとも好ましい。これらのゴム素材に、加硫剤、補強剤、軟化材、充填材、老化防止剤、発泡剤等を配合して混練・圧延したものを表面材(スキン層)と積層して加圧・加熱して加硫成形する。裏打ち層を構成する発泡層の厚さとしては、発泡前で0.5〜1.5mmが好ましい。
本発明の玄関マットには、周囲に額縁状耳部を有している。額縁状耳部は未加硫発泡シートに未加硫ソリッドゴムシートを積層して加圧・加熱加硫することにより製造される。額縁状耳部補強の幅としては25〜50mmが好ましく、また裏打ち層面から1.0 〜2.5mm盛り上げられているのが好ましい。額縁状耳部を構成するゴムとしては、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンポロピレンゴム(EPDM)等が挙げられるが、なかでもアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)が耐油性の点で好ましい。額縁状耳部は、発泡されている必要はなく、通常は引張強度、引裂強度を必要とする点で発泡していないのが好ましい。
裏打ち層6と耳部額縁補強ゴム3を形成する好適素材のアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)は耐油性を有しているが、耐油性の程度については、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)の結合アクリロニトリル量に左右される。レンタル用ダストコントロールマットの多くは店舗、事務所、住居、ホテル、その他建物に戸外から室内への塵埃等の侵入を防ぐ目的でマットの表面材に静電オイルを塗布することが多く、そのため耐油性が求められる。
アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)の耐油性は結合アクリロニトリル量に影響するため、レンタル用ダストコントロールマットの結合アクリロニトリル量としては30〜35重量%のものが好ましい。結合アクリロニトリル量が30重量%未満の場合は、静電オイルにより裏打ち層および額縁状耳部のゴムが膨潤し、それによる床汚染の危険性がある。逆に結合アクリロニトリル量が35重量%を越えると耐油性は良くなるが、耐寒性が悪くなり、ポリマー価格も高くなり結果的にはコストアップになる。
玄関マットに使用される静電オイルとしては鉱物油が用いられ、その塗付量としては、玄関マット1m当たり25〜35g程度塗付される。
裏打ち層に発泡性マイクロカプセルを使用したものは、他の発泡剤を使用したものと比べて、発泡剤の一部が混練中に発泡して不均一発泡を生じないというメリットを有している反面、一般的に発泡性マイクロカプセルの外殻樹脂と合成ゴムとの相溶性が悪く、裏打ち層の著しい物性低下を招く。その原因を解決するためには、発泡性マイクロカプセルの外殻とゴムとの相溶性を良くして接着力を高める必要がある。
それを解決するために、本発明では、マット裏打ち層の好適ゴム材料であるアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)との相溶性の良い樹脂からなる外殻を用いた発泡性カプセルを使用するのが好ましい。相溶性に優れたカプセルの外殻材料としては、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル系共重合体、アクリロニトリル−メタアクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル等が挙げられるが、マットの加工温度が通常150℃〜170℃であること、および裏打ち層や額縁状耳部を構成する好適樹脂であるアクリルニトリルゴム(NBR)との相溶性に特に優れることから、これら樹脂のなかでもアクリロニトリル系の樹脂、とりわけアクリロニトリルとメタアクリロニトリルの共重合体が最適であることを見出した。
またカプセルに内包されるガスとしては、空気、二酸化炭素の他、窒素、アルゴン等の不活性ガスが一般的に挙げられるが、マットの加工温度が上記したように、通常150℃〜170℃であるため、この温度で効率良く発泡するガスとして、低沸点炭化水素が挙げられ、なかでもイソオクタンとイソブタンのブレンドが最適である。特にイソオクタンとイソブタンのブレンド比(重量比)が4:1〜2.5:1の混合物が好ましい。さらにマイクロカプセル全体に占める該低沸点炭化水素の割合は20〜40重量%が好ましい。
本発明において、発泡性マイクロカプセルの配合割合を極力少なくして発泡倍率を高めることが好ましく、そのためには、発泡性マイクロカプセルの平均粒子径は10〜50μmの範囲内であることが好ましく、発泡倍率を一定にした配合量を変化させてゴムシートの物性測定した結果、平均粒子径が10μm〜18μmまたは18μm〜28μmの範囲である場合には、発泡倍率1.5〜2.5倍を得るためには、配合割合を多くする必要があり、物性低下が大きくなった。
逆に配合割合が少なくてすむ平均粒子径の大きい38μm〜50μmのマイクロカプセルの場合には、発泡後のセル径が大きくなって発泡セルの影響により物性低下の原因となった。これらの結果より、発泡性マイクロカプセルの平均粒子径としては、物性および発泡倍率のバランスより28μm〜38μmの範囲がより好ましいことが判った。
また発泡性マイクロカプセルは単独使用の他に平均粒子径が28μm〜38μmの範囲である発泡性マイクロカプセルと化学発泡剤を併用することも発泡の不均一性とカプセル外殻の悪影響を軽減できる上で好ましく、発泡性マイクロカプセルの配合量を減量して送り加硫時のガス抜けと耐オゾン性も改良された発泡倍率1.5〜2.5倍の裏打ち層ゴムが得られる。この場合には、該発泡性マイクロカプセルおよびアゾ系発泡剤の使用量が発泡性ゴム組成物100重量部に対しそれぞれ0.5〜2.0重量部および0.7〜1.9重量部が採用される。アゾ系発泡剤としては、アゾ・ジカルボンアミド、アゾイソブチロニトリル、あるいはこれらのアゾ系発泡剤を主成分とする複合発泡剤等が挙げられ、なかでもアゾ・ジカルボンアミドが、所望の温度で均一に発泡できることから好ましい。
また、発泡性マイクロカプセルは、外殻の厚さが5〜6μmであるのが、上記した成形温度で効率的に発泡できることから好ましいことが分った。
本発明においては、額縁状ゴム耳部のある、一体型レンタル用ダストコントロールマットの洗濯耐久性を必要とするため、額縁状耳部にソリッド層の補強ゴムと裏打ち層発泡ゴムおよび基布と該基布にタフト化されたマットパイルを積層して加熱・加圧状態の基で加硫一体化したことを特徴とする。すなわち、パイル繊維をタフトした基布に、予め発泡剤を練り込んだ裏打ち層用のゴムを重ね合わせ、さらに額縁状耳部となるソリッド層を該ゴム層の周辺部に取り付け、そして加硫、発泡させる。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の軽量マットの斜視断面図である。同図において、玄関マット1は、基布4と、この基布4にタフト化されたパイル5を有する表面材2と、この基布4の裏面に一体化された発泡ゴムシート6と額縁状耳部7とこの耳部を補強するゴム3によって形成されている。
図1の玄関マットは長方形に形成してある。しかし、必要により正方形、円形、楕円形、その他任意の形状に設定することができる。基布4にタフト化されたパイル5は、図1に示した頂部がカットされた物だけでなく、ループ状の物でもよい。パイル5の素材は、上記したように、特に限定するものでなく、天然繊維、化学繊維、合成繊維が利用できる。基布4としては不織布が主に使用されているが、織布や編布でもかまわない。
裏打ち層6には、好適なゴムであるアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)に、加硫剤と発泡剤が添加され、必要により補強剤、軟化材、充填材、老化防止剤等を配合したゴム組成物が使用される。発泡剤の配合量は、未加硫ゴム100重量部に対し発泡性マクロカプセル単独で使用する場合には2.0〜3.5重量部、発泡性マクロカプセルとアゾ系発泡剤を併用する場合には、ゴム組成物100重量部に対し発泡性マイクロカプセルを0.5〜2.0重量部とアゾ系発泡剤を0.7〜1.9重量部配合される。
また、NBRと各種配合剤、発泡性マクロカプセル、アゾ系発泡剤を混練り時に熱履歴により発泡性マクロカプセルやアゾ系発泡剤の発泡を避けるため、予めNBR、補強材、軟化材、充填材老化防止剤を混練しておいたA練りバッチ(コスト低減を目的としてバンバリーミキサーで混練したバッチ)を、圧延熱入れ時に加硫材、加硫促進剤、発泡性マクロカプセル、発泡剤を投入混練したB練バッチ(熱履歴を少なくするためにロールで混練)を圧延する方法を用いるのが好ましい。
発泡性マイクロカプセルは市販の製品を使用することができ、例えばエクスパンセルマイクロスフェアー(日本フェライト株式会社製)マツモトマイクロスフェアー(松本油脂株式会社製)等使用することができる。
次に本発明を実施例で説明する。
実施例1
基布として、ポリエステル繊維の目付け120g/mの不織布にパイル繊維として太さ1500dtexのナイロン繊維を該基布にパイル目付け量800g/mでタフテッドカーペットされた表面材裏面に、NBRラテックスを塗付した後、発泡性マイクロカプセル[エクスパンセルマイクロスフェアー(日本フェライト株式会社製)カプセルの外殻は、アクリロニトリルとメタアクリロニトリルとの共重合体から形成されている。カプセルの平均粒子径28〜38μmの範囲内、外殻厚さは5〜6μm、発泡ガスは、イソオクタンとイソブタンの混合物で、その量は、マイクロカプセル全重量に対してイソオクタン20重量%とイソブタン7重量%である。]を3.0重量部、加硫剤としてイオウを0.8重量部およびスルフェンアミド系加硫促進剤を1.8重量部、チウラム系加硫促進剤を0.8重量部配合し、混練、圧延した厚み0.8mmの裏打ち層ゴム(NBR:結合アクリロニトリル量が32重量%)シートに、耳部額縁補強ゴムとして、厚み1.5mm、幅50mmのNBRゴム(結合アクリロニトリル量32重量%)シートを積層して1kg/cm加圧プレスの下、170℃で15分間加硫発泡させることにより750mm×900mmのダストコントロールマットを得た。
このマットの発泡倍率は2.0倍であった。このダストコントロールマットに、静電オイルとして鉱物油を30g/m付与し、工場の玄関マットとして使用した。この玄関マットは、発泡状態が均一で、引張強度、引裂強度や永久伸び等の物性値に優れ、さらに1週間サイクルで玄関マットとしての使用しタンブラー型洗濯乾燥機を用いての洗濯、乾燥、静電オイル付与を行ったが(計52サイクル)、1年後においても裏打ち層や耳部のゴム破れや波打ちは全く見られなかった、
また、従来大型ダストコントロールマットの送り加硫方式では熱伝導により化学発泡剤のみでは半加硫となる送り部分のガス抜けにより、均一な発泡状態を得ることが出来なかった大型ダストコントロールマット(サイズ1500mm×2400mm)を上記加硫条件で送り加硫にて製造し、送り部分の発泡状態を50倍のマイクロスコープで拡大して確認したところガス抜け状態による発泡バラツキは全く見られなかった。
実施例2
結合アクリロニトリル量が32重量%のNBRゴム100重量部に対して、加硫剤としてイオウを0.8重量部およびスルフェンアミド系加硫促進剤を1.8重量部、チウラム系加硫促進剤を0.8重量部および実施例1に使用したのと同一の発泡性マイクロカプセルを1.0重量部とアゾ系発泡剤としてアゾ・ジカルボンアミドを1.2重量部配合し、混練、圧延して、厚み0.8mmの裏打ち層用ゴムシートを得た。このゴムシートに、耳部額縁補強ゴムとして厚さ1.5mm、幅50mmのNBRゴムシートを積層し、そして実施例1と同一のパイル布(NBRラテックス処理済み)を積層して1.0kg/cm加圧プレスの下、170℃で15分間加硫発泡させることによりサイズ750mm×900mmのダストコントロールマットを得た。
このマットの発泡倍率は2.0倍であった。このダストコントロールマットに静電オイルとして、鉱物油を30g/m塗布し、工場の玄関マットとして使用した。この玄関マットは、発泡状態が均一で、引張強度、引裂強度や永久伸び等の物性値に優れ、さらに1週間サイクルで玄関マットとしての使用、タンブラー型洗濯乾燥機を用いての洗濯、乾燥、静電オイル付与を行ったが、1年後においても裏打ち層や耳部のゴム破れや波打ちは全く見られなかった、
また、実施例1と同様に、大型ダストコントロールマット(サイズ1500mm×2400mm)を上記実施例2の加硫条件を用いて送り加硫にて製造し、送り部分の発泡状態を50倍のマイクロスコープで拡大して確認したところ、ガス抜け状態による発泡バラツキは全く見られなかった。
上記実施例品と従来品(ソリッドゴム品)の重量1925g/枚と比較をすると、サイズ750mm×900mmでは、実施例1の重量は1450g/枚、実施例2の重量は1400g/枚、で、従来品より26〜27%軽量化ができた。
サイズ1500mm×2400mmについては、実施例1の重量は7160g/枚、実施例2の重量は6980g/枚、で従来品の重量は11300g/枚と比較すると37〜38%軽量化ができた。
このようにして作られた玄関マットをレンタル用玄関マットとしての洗濯時の耐久性を見るために洗濯、脱水、乾燥が出来る大型タンブラー洗濯機にて、洗濯40℃×20分、脱水時間10分、乾燥80℃×15分を1サイクルとして40回の連続洗濯を行った結果、実施例1,2とも額縁耳部および裏打ち層のゴム破れ等の損傷やマットの波打ち等の現象もみられなかった。
本発明の軽量化玄関マットは、従来の非発泡玄関マットと比較して、重量比で26%〜38%の軽量化を実現でき、洗濯効率も従来品の洗濯条件と同一条件の下で洗濯した場合、洗濯効率が20%〜40%向上した。また洗濯加工時や配送時においても労働負荷が軽減されるとともに輸送コストの低減にも繋がり、レンタル用玄関マットのコストダウンが図れる。
1 ダストコントロールマット
2 表面材
3 耳部額縁補強ゴム
4 基布
5 パイル
6 裏打ち層
7 耳部

Claims (7)

  1. スキン層を有する発泡ゴムシートがパイル布の裏面に積層され、該パイル布の周囲にゴム層からなる額縁状耳部が形成されている玄関マットにおいて、該発泡ゴムシートを発泡させる発泡剤として平均粒子径が28μm〜38μmの範囲内である発泡性マイクロカプセルが使用され、該発泡性マイクロカプセルの使用量が発泡ゴム組成物100重量部に対し2.0〜3.5重量部であり、かつ発泡ゴムシートの発泡倍率が1.5〜2.5であることを特徴とする玄関マット。
  2. スキン層を有する発泡ゴムシートがパイル布の裏面に積層され、該パイル布の周囲にゴム層からなる額縁状耳部が形成されている玄関マットにおいて、該発泡ゴムシートを発泡させる発泡剤として発泡性マイクロカプセルとアゾ系発泡剤が併用され、該発泡性マイクロカプセルおよびアゾ系発泡剤の使用量が発泡性ゴム組成物100重量部に対しそれぞれ0.5〜2.0重量部および0.7〜1.9重量部であり、発泡ゴムシートの発泡倍率が1.5〜2.5であることを特徴とする玄関マット。
  3. 発泡性マイクロカプセルの外殻を構成する樹脂が、アクリロニトリル−メタアクリロニトリル共重合体であり、かつ該カプセルに内包される発泡性ガスが、イソオクタンとイソブタンのブレンド物である請求項1または2に記載の玄関マット。
  4. 玄関マットの額縁状耳部の構造が、発泡ゴムシート層にソリッド層が積層された構造である請求項1または2に記載の玄関マット。
  5. 発泡ゴムシートと額縁状耳部のゴム材質が共にアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)であり、その結合アクリロニトリル量が30〜35%である請求項1または2に記載の玄関マット。
  6. 玄関マットのタフト部に静電オイルを塗布されている請求項1〜5のいずれかに記載の玄関マット。
  7. 玄関マットが、レンタル用のダストコントロールマットである請求項1〜のいずれかに記載の玄関マット。
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