JP3581662B2 - 敷物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衝撃吸収性や歩行感に優れた、カーペット、マット等に使用する敷物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
敷物の機能に於いて、優れた歩行感に加え、転倒等によって床面に衝突した際の障害を未然に防止することの出来る優れた衝撃吸収性の付与は極めて重要な要求性能の一つである。この衝撃の吸収性はJIS A6519に基づき測定されたG値(転倒衝突時の衝撃の加速度)によって表され、G値が小さいほど衝撃の吸収性に優れるとされており、例えば、優れた転倒安全性を求められる体育館の床材としては、この値は少なくとも100G以下と規定されている。
【0003】
このG値は、通常、敷物の表面材や裏面材等の敷物自体の仕様のみならず、敷設下地の仕様等にも大きく影響を受けることが知られており、ロールカーペット、タイルカーペット等の敷物に於いては、コンクリート下地に直接敷設された場合には大凡110〜130Gであるが、例えば、ロールカーペットの下にフェルトが併用された場合には、この値は90G前後まで低下することが知られている。
【0004】
一方、歩行感については感性に伴う様々な要因があり一義的な数値化は困難であるが、敷物への歩行時の適度な荷重変形性と復元性の付与は重要であって、その代表的な指標の一つは圧縮率と圧縮弾性率である。
【0005】
このため、従来、上記の衝撃吸収性や歩行感に優れた敷物は、SBRゴム、塩ビ樹脂等よりなる非多孔性裏打ち層を持った通常のカーペット、マット等の下部に、フェルト等のアンダーレイを敷設することによって来たが、この方法は敷設に新たな材料を必要とするばかりでなく、職人技の技術と手間が必要であり、素人では容易には施工できず且つ高価となる欠点があった。
【0006】
かかる欠点を解消すべく、カーペットやマットの裏面に直接多孔性を持たせ、施工を簡便化する方法が検討され、▲1▼通常の非多孔性裏打ち層を持った敷物の裏面に、不織布、発泡ウレタンシート、フェルト等の多孔体を貼り合わせる方法、▲2▼表装材の裏面に裏打ち層として反応性のイソシアナート化合物を直接塗布し化学反応させて発泡硬化させ、連続気泡を持った熱硬化性の多孔性裏打ち層を形成させる方法、▲3▼機械的に空気を攪拌混入させた塩ビ樹脂組成物の発泡ゾルを予め調整し、これを表装材の裏面に塗布し加熱ゲル化させて多孔性の裏打ち層を形成させる方法、▲4▼アゾ化合物等の熱分解型の化学発泡剤を塩ビ樹脂組成物等のゾルに混入して表装材の裏面に塗布し、加熱分解発泡させて分解ガスにより多孔性の裏打ち層を形成させる方法、等の方法が試みられてきた。
【0007】
しかしながら、▲1▼法は目的に合わせて多孔体シートの厚さや種類、組み合わせ等を選べる利点があるため、概して敷物として前述のアンダーレイの使用に近い性能のものが得やすい反面、張り合わせ装置を余分に設備する必要があり作業性が悪く高価となること、▲2▼法は▲1▼法に比べ敷物の製造工程で直接発泡させ多孔体を形成させる方法であるが、製造工程での発泡厚みコントロールが非常に難しく、又、連続気泡のため荷重下に於ける裏打ち層のヘタリや、ウレタン樹脂自身の酸化劣化等に伴う経時的な機械強度の劣化も大きく、製造上や使用状態に課題があること、▲3▼法はゾル中への機械的な気泡の抱き込みを利用する方法のため、本質的に気泡の大きさ、量等の変動が大きく、とりわけ無機充填剤量の多い高粘度ゾルの使用に於いては空気の均一な取り込みが困難となるなど、厚み斑のコントロールが非常に難しい手法であって、加えて、表装材に接触するゾル自体が既に気泡を含むため表装材の繊維の固定が不十分となり易くファズが発生し易い等、敷物の品位に係わる課題が大きく、ファズの少ない厚み精度に優れた高い気孔率の多孔体の安定した制御は事実上難しいこと、▲4▼法は化学物質の熱分解を利用するため異常発泡による厚み斑や裏打ち層の凸凹、ファズの発生等が生じやすく安定した製造が困難なこと、等々から、裏打ち層に直接多孔性を持たせた優れた衝撃吸収特性や歩行感を備えた敷物の実用的且つ合理的な提供については必ずしも満足すべき状況にないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来の問題点を解消し、表装材に直接多孔体裏打ち層を積層した、厚み斑が少なく、適度な荷重変形性と復元性を備えた衝撃吸収性や歩行感に優れた敷物及びその安定な製造方法の提供を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、熱膨張性マイクロカプセルを用いて特定条件下で多孔化して得た特定の独立気泡よりなる多孔体を裏打ち層に持った敷物が優れた特性を有することを見出し本発明に到達した。即ち、本発明は、繊維製表装材の裏面に、繊維布帛を内在させた熱可塑性樹脂組成物からなる裏打ち層を積層した敷物であって、裏打ち層が、平均粒子径が30μm以下の無機充填剤を含み、熱膨張性マイクロカプセルの膨張による気泡径が50〜1000μmの多数の独立気泡を有し、圧縮率が5%以上、圧縮弾性率が70%以上、厚さが3〜10mmの多孔体と、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維又は高強度低収縮性ポリエステル繊維の織布又は不織布から選ばれる繊維布帛からなり、かつ該多孔体間中に繊維布帛が存在する構造をなしていることを特徴とする敷物、及び、熱可塑性樹脂100重量部に対し、平均粒子径が30μm以下の無機充填剤100〜500重量部、可塑剤又は水5〜200重量部、及び粒子径が10〜40μm、殻壁の軟化温度が140℃以下の熱膨張性マイクロカプセル3〜30重量部を均一に混合したゾル状組成物を、走行する離型性ベルトの表面上に塗布し、その上にガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維又は高強度低収縮性ポリエステル繊維の織布又は不織布から選ばれる繊維布帛を積層し、更にその上に前記ゾル状組成物を全塗布厚み6.7mm以下に塗布した後、繊維製表装材を積層し、引き続いてベルト表面側の雰囲気温度を140℃以下、ベルト裏面側の雰囲気温度を140〜250℃に設定した熱処理炉中で加熱処理することにより、裏打ち層を1.5〜5倍膨張させて3〜10mmの厚さに多孔化し、次いで冷却することを特徴とする敷物の製造方法、にある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる敷物は、ロールカーペト、タイルカーペット、マット等に使用される敷物であって、その表面には、ポリエステル系繊維、ポリエステル(芯)/ポリアミド(鞘)系複合繊維、又はポリプロピレンに代表されるポリオレフィン系繊維等よりなる不織布又は織布を一次基布とし、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ウール等よりなる原着、先染め、後染め等の糸条をタフトした表装材を有しており、その裏面にはアクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ブタジエン系樹脂、又はEVA系樹脂等の熱可塑性樹脂組成物の多孔体からなる裏打ち層が積層されている。
【0011】
熱可塑性樹脂組成物には、その可撓性を損なわない範囲に於いて一部架橋剤が配合されることは一向に差し支えはなく、例えば、環境上の問題及び弾性特性等からは、特開2000−253986号公報に開示されているようなSBR系ゴムをベースとし、硬化剤として反応性イソシアナート基を有するポリイソシアネート化合物が配合された熱可塑性樹脂組成物からなる物等は好適に用いることができる。
【0012】
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物は、上記熱可塑性樹脂に加え無機充填剤、可塑剤又は水等を主要成分とするが、これらに加え少量の安定剤、顔料、吸湿剤、粘度調整剤、乳化剤、加硫剤、架橋剤等は目的に応じて適宜含んで構成される。
【0013】
無機充填剤としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニュウム、シリカ等が好適に使用される。これらは一般に、得られる敷物のコストの低減や機械的特性の向上に対して有効であるばかりでなく、敷物の製造工程に於けるゾル状樹脂組成物の取り扱い粘度にも大きな影響を与えることが知られている。粒子径が100μm前後と比較的大きめのものは安価であるばかりでなく、小粒子径のものに比べると同一使用量においてもゾル粘度が低く出来ることから、機械的特性に優れた敷物を与える多量の無機充填剤を配合したゾル状樹脂組成物に於いては、コスト的な利点も含めこのような比較的大粒子径の無機充填剤が好んで使用されてきた。
【0014】
しかし、本発明に於いては、かかる無機充填剤の平均粒子径の選定は従来とは異なった意味合いに於いて極めて重要である。即ち、本発明者らの検討結果によれば、熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張によって得られる多孔体裏打ち層の形成に際しては、併用する無機充填剤の平均粒子径は得られる多孔体の実用特性や製造工程に於けるコントロール性に極めて重大な影響を及ぼすことが判明したため、従来とは異なる尺度での選定が必要となるのである。即ち、本発明では、採用される無機充填剤の平均粒子径の選定に際しては、第一義的には多数の独立気泡を持った多孔性の裏打ち層形成のために併用する後述の熱膨張性マイクロカプセルの粒子径との相対的な大小関係で選定するのが重要であり、該熱膨張性マイクロカプセルの平均粒子径を少なくとも大きく越えない範囲で選定することが望ましい。熱膨張性マイクロカプセルの平均粒子径と同等若しくはそれ以下のものを採用することは、とりわけ裏打ち層を高倍率に膨張させた厚み斑の少ない多孔体を安定して製造する上では重要である。
【0015】
具体的には、現状で入手容易な熱膨張性マイクロカプセルの平均粒子径が概ね10〜40μmであるので、30μm前後より小さい平均粒子径の無機充填剤の採用が好ましく、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは10μm以下である。
【0016】
熱膨張性マイクロカプセルの平均粒子径より若干大きい平均粒子径の無機充填剤の採用は必ずしもこれを排除するものではないが、本発明者らの検討結果によれば、前述の如く大粒子径の無機充填剤の使用は安価且つ多量の無機充填剤を含むゾル状樹脂組成物の取り扱い粘度の低減には有用ではあるものの、熱膨張性マイクロカプセルの平均粒子径より大きくなるに連れて同一量の熱膨張性マイクロカプセルの使用にも拘わらず得られた裏打ち層の熱膨張倍率は低下する傾向にあり、裏打ち層は可成り硬く、圧縮率も小さく変形量の少ないものとなり、敷物の衝撃吸収性や歩行感の改善には好ましくない結果をもたらす傾向が顕著となる。又、厚さのコントロール性も低下する傾向が大きく、厚み斑の発生が顕著となる傾向にある。このため比較的大きい粒子径の熱膨張性マイクロカプセルを使用する場合に於いても、少なくとも概ね30μmを越えない平均粒子径の無機充填剤の使用に止めることが望ましい。
【0017】
この理由は必ずしも定かではないが、比較的粘性の高いゾル状樹脂組成物中に配合された熱膨張性マイクロカプセルが加熱され熱膨張するに際して、該マイクロカプセルの周囲に大量に存在する比重の大きい大粒子径の無機充填剤は、その移動性の低さから結果的に該マイクロカプセルの熱膨張を大きく抑圧するように機能することによると考えられる。厚み斑の増大は、かかる系に於ける無機充填剤の存在量の少ない局部的な不均一配合部においては、他の部分に比べて相対的に無機充填剤の熱膨張に対する抑圧が小さく、熱膨張が進行しやすいことに起因するものと考えている。
【0018】
このようなことから、本発明おいては、通常用いられる100μm前後の大粒子径の無機充填剤の使用は基本的には好ましくない。しかし、ゾル状樹脂組成物の若干の粘度調節を目的として、マイクロカプセルによる均一な熱膨張を大きく阻害しない範囲に於いて前述の小粒子径を主体とした無機充填剤に少量の大粒子径のものを併用することは特に差し支えはない。
【0019】
これら無機充填剤の使用量については特に制限はないが、熱可塑性樹脂100部に対して100〜500部の範囲で用いるのが望ましい。小粒子径無機充填剤の多量の使用に際しては、ゾル状樹脂組成物の粘度を取り扱いやすいレベルまで低下させるために、本発明に於いては必要に応じて粘度調整を行う。粘度調整に際しては、上記大粒子径無機充填剤の一部併用も一法ではあるが、粘度調整剤の併用や、ゾル調整温度を50℃前後まで高めることがより効果的である。
【0020】
可塑剤としては、DOP、DNP、等の一般的な可塑剤が使用できる。熱可塑性樹脂がSBRに代表される水系ラテックスの状態で使用される場合には、前記可塑剤に替えて水をゾル状樹脂組成物の形成に活用することが出来る。可塑剤又は水の使用量に関しては特に制限はないが、好適には熱可塑性樹脂100部に対して5〜200部である。
【0021】
本発明に於いては、かかる樹脂組成物よりなる裏打ち層に、有効に多孔性を付与し衝撃吸収性や歩行性に優れた敷物を得るために、熱膨張性のマイクロカプセルを樹脂組成物のゾル状物中に配合し、樹脂組成物をゲル化させる過程で加熱膨張させて独立気泡を持った多孔体を形成させる。
【0022】
多孔化剤としては、前記の熱膨張性マイクロカプセルを採用する。これは、熱膨張性マイクロカプセルが本質的に独立気泡を形成する多孔化剤であるため、目的とする繰り返し荷重のかかる場所で使用される敷物においては連続気泡の多孔体に比べて耐荷重性、復元性等に優れ易く、長期に亘って安定した衝撃吸収性、歩行性が期待できることによる。
【0023】
熱膨張性マイクロカプセルとしては、市販の熱可塑性樹脂製の殻内にイソブタン等低沸点の炭化水素を内包したものが好適に使用される。これらは通常10〜40μmの平均粒子径を持った比重約1.0、体積の最大膨張倍率が70倍前後の特性を持った中空球状体であり、殻壁の熱可塑性樹脂の種類によって軟化膨張する適正温度が異なる様に設計されている。
【0024】
本発明においては、かかる熱膨張性マイクロカプセルを用いてゾル状組成物を1.5〜5倍、好ましくは2〜4倍に加熱膨張せしめ、気泡径が50〜1000μm、好ましくは100〜500μm、圧縮率が5%以上、好ましくは7〜20%、圧縮弾性率が70%以上、好ましくは80%以上、厚さが3〜10mm、好ましくは5〜8mmの多孔体を形成させるものである。
【0025】
その第1は前述の無機充填剤の粒子径の選定であり、第2は該マイクロカプセルの殻壁の軟化温度の選定であり、第3にはマイクロカプセルを含むゾル状樹脂組成物の加熱処理条件の選定である。
【0026】
第2及び第3の条件は相互に関連性が有るが、本発明者らの検討結果によれば、本発明の目的に叶った膨張倍率や気泡径を持った多孔体の裏打ち層を得るには、熱膨張性マイクロカプセルはゾル状樹脂組成物の加熱ゲル化による樹脂組成物層の粘度の顕著な増大があまり進行していない比較的移動度の大きい段階に於いて、速やかに十分に熱膨張させることが肝要である。
【0027】
熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張開始以前に樹脂組成物層の粘度の増大が進行しすぎると、熱膨張は大きく抑圧され、所望の熱膨張倍率や気泡径が得られず、又、厚みの斑も大きくなりやすい。
【0028】
このため、熱膨張性マイクロカプセルの選定に際しては、敷物の製造工程に於いて殻壁の軟化温度がゾル状樹脂組成物の加熱ゲル化が急速に進行する温度より基本的には低い物を選定するのが好ましい結果を与えることとなる。しかし、殻壁の軟化温度がゾル状樹脂組成物の加熱ゲル化が急速に進行する温度を若干上回る程度の場合は、現実にはゲル化がマイクロカプセルの速やかな熱膨張に比べると比較的時間を要することから、加熱ゲル化工程の初期において速やかに殻壁の軟化温度以上に加熱昇温することにより活用することは可能である。
【0029】
具体的には、本発明に於いて好適に採用できる殻壁の軟化温度は、ゾル状樹脂組成物の加熱ゲル化処理条件によっては若干異なるものの、好ましくは160℃前後以下、より好ましくは140℃以下から選定することが望ましい。
【0030】
熱膨張性マイクロカプセル使用量については特に制限はないが、コスト、及び所望の膨張倍率を考慮して熱可塑性樹脂100部に対して3〜30部の範囲から選定するのが良い。
【0031】
好適な加熱ゲル化処理条件は、回転する離型性ベルトの表面上に熱膨張性マイクロカプセルを配合した小粒子径の無機充填剤を含むゾル状樹脂組成物を塗布し、その上にガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維又は高強度低収縮性ポリエステル繊維の織布又は不織布の繊維布帛を積層し、更にその上に前記ゾル状樹脂組成物を全塗布厚みで6.7mm以下になるように塗布し、次いで繊維製表装材を積層した後、積層物を載せたベルト裏面側の雰囲気温度が140〜250℃に設定された熱処理炉中に導き一気に加熱昇温せしめ、次いで冷却する。この際、ベルト表面側の雰囲気温度は、表装材の色焼けを防ぐために140℃以下、好ましくは120℃以下に設定することが望ましい。
【0032】
ベルト裏面側の雰囲気温度は、熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張を、これと競争的に進行する樹脂組成物のゲル化の進行に先駆けて極力効率的に進める上では出来る限り初期温度を高く設定するのが望ましく、塩ビ系樹脂やアクリル系樹脂に於いては好ましくは180〜220℃、SBR系ゴムにおいては160〜200℃とするのがよい。又、加熱処理炉はベルトの走行方向に沿って複数域に区分され、最上流の区分域の温度が下流域に対して同等若しくは高く設定されて、熱処理初期に於いて一気に昇温が計られるように設定されることがより望ましい効果を得ることが出来る。
【0033】
かかる条件を採ることによって、目的とする裏打ち層の熱膨張率が1.5〜5倍、気泡径が50〜1000μmの独立気泡からなる圧縮率が5%以上、圧縮弾性率が70%以上、厚さが3〜10mmの厚み斑の少ない多孔体の裏打ち層が効果的に得られるのである。
【0034】
本発明に於いて得られる多孔体が持つ上記気泡径の主体値は、用いた熱膨張性マイクロカプセルの特性値として表示された体積の最大膨張倍率である70倍前後から計算される最大気泡径の40〜140μmに比べると相対的に可成り大きい値を示す特徴がある。この理由は必ずしも定かではないが、熱膨張性マイクロカプセルが加熱膨張する雰囲気の粘性が大きく関与しているものと思われ、本発明のような条件下に於いては、算出される気泡径を越えて熱膨張するマイクロカプセルの殻壁はこれを取り巻くゲル化が進行しつつある樹脂組成物の適度の粘性による支持圧により損壊することもなく、或いは、一部損壊しても気泡自体はこれを取り巻く樹脂組成物の粘性体に包まれて大幅な気泡破壊を起こすこともなく膨張を続け、或いは、気泡が部分的に融合することによって、このような予想外の大きな気泡径が形成されるものと考えている。
【0035】
本発明は、このように特異な特性を有する多孔体が通常用いられる繊維製表装材に直接裏打ちされることによって、優れた歩行感と共に、不織布等のアンダーレイを用いることなく衝撃の加速度が100G以下の優れた衝撃吸収性を持った敷物を容易に得ることができるのである。
【0036】
本発明に於いて、気泡径の主体が1000μmを大きく越えること、熱膨張倍率が5倍を越え多孔体の気孔率が著しく高くなること、多孔体の厚さが10mmを大きく越えること等は、得られる敷物の衝撃吸収性の向上の点からは有利な点もあるが、多孔体の厚み斑の助長によるコントロール性の低下や、かかった荷重が取り除かれた際の厚さの回復率の低下等を来しやすく、実質的には好ましくない。
【0037】
又、気泡径の主体が50μmより小さい場合や熱膨張倍率が1.5倍を下回る場合には、得られた多孔体はやや硬く、得られた敷物は衝撃の吸収性、歩行感共に乏しく好ましくない。
【0038】
多孔体のより好ましい仕様は、樹脂組成物層の熱膨張倍率が2〜4倍、厚さ5〜8mm、気泡径の主体が100〜500μm 、圧縮率が7〜20%、圧縮弾性率が80%以上であって、かかる多孔体を裏打ち層とした敷物の持つより好ましい衝撃の加速度は90G以下である。
【0039】
本発明に於いては、多孔体の形成に際して、既述のゾル状の樹脂組成物に対しゴム弾性に優れた加硫ゴム粒子を更に配合使用することは得られた敷物の衝撃吸収性や歩行感を更に向上する上で有益である。このような物としては、粉状の加硫ゴムや廃タイヤ微粉体等が挙げられる。これらの併用に際しては1mm以下の粒子径の物として用いることが望ましく、配合量はゾル組成物中の熱可塑性樹脂100部に対して10〜100部の範囲での使用が多孔体裏打ち層の安定した製造の上で望ましい。
【0040】
なお、本発明に於いては、敷物の製造工程において裏打ち層の多孔体の厚み斑を少なくするためにゾル状の樹脂組成物層中に高強度、低収縮性の繊維布帛を内在させることを基本とする。これは、本発明に於ける裏打ち層を高い気孔率を持った多孔体とするため熱処理するときの実用的な厚み寸法安定性を確保する上で重要であり、とりわけ敷物がタイルカーペットである場合においては必須である。
【0041】
かかる高強度、低収縮性の繊維布帛としては、通常ガラス繊維製の織布、不織布を用いるが、加工や処分に際しての環境に配慮した材料としては、高強度低収縮性のポリエステル繊維や芳香族ポリアミド繊維の織布、不織布等が好適に用いられる。
【0043】
又、本発明に於いては、従来のようにファズの防止を目的として、繊維製表装材の裏面に非多孔性のゾル状樹脂組成物でもって予めプレコートを施すことも必ずしも必要ではなく、多孔体形成性ゾル状樹脂組成物を裏打ち層として繊維製表装材に直接積層し加熱により多孔化、ゲル化を計ることのみで得られた敷物の繊維の把持は十分であり、ファズのない優れた品位の敷物が容易に得られる利点を持つ。
【0044】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、実施例中の多孔体、及び敷物の評価は下記によった値である。
【0045】
<多孔体の気泡径及び厚さ> 気泡径は、得られた敷物を厚さ方向に鋭利なナイフで切断し、多孔体の断面を実態顕微鏡で観察することによった。又、多孔体層の厚さは、上記切断面の一次基布より下の多孔体層の厚さを実測した。
【0046】
<膨張倍率> ゾル状樹脂組成物の離形性ベルト塗布厚を加熱処理前に予め測定した値で前記多孔体層の厚さの値を割った計算値として求めた。
【0047】
<多孔体の圧縮率及び圧縮弾性率> JISL1022参2に基づき測定した。
【0048】
<衝突時の加速度> JIS A6519に基づき、敷物の上面に載置された厚さ8mm、ショアA硬度37、大きさ300×150mmのゴム板上に、高さ20cmから重量1.34kgの人間の頭部に近似したヘッドモデルを自由落下させた時に発生する最大の加速度として測定した。
【0049】
<キャスターチェア試験> JIS L1904−9に基づき測定した。
【0050】
<ファズ試験> JIS L1023のテーパー磨耗試験器を用い、磨耗輪H−22で100回転し、毛羽立ち判定基準表で判定した。
【0051】
<厚さ斑> 得られた敷物を50cm角に切断し、切断した敷物の中心部、四辺の両端及び中央部の9点における多孔体層の厚さの測定及び目視ににより判定した。
【0052】
<抜糸強度> JIS L1023によって測定した。
【0053】
<上反り> JIS L1904−7によって測定した。
【0054】
(実施例1)
塩化ビニル樹脂100質量部、平均粒子径5μm の炭酸カルシュウム150質量部、DOP88質量部、安定剤1質量部、顔料0.6質量部、吸湿剤1質量部、熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬株式会社製マツモトマイクロスフェアーF−82D:平均粒子径20〜25μm 、殻壁の軟化温度125〜130℃)10質量部よりなる35℃に保持された裏打ち層用樹脂組成物を、回転する離形性ベルト上に供給し、次いで中間基布として目開き5mmのガラス繊維織布及びガラスペーパーを順次供給し、更に前記樹脂組成物を供給した後、ポリエステル繊維製不織布を一次基布として、3,000dtexのBCFナイロン原着糸をタフトして得た表装材を供給積層し、次いで、ベルト表面側が110℃、裏面側が3室に区分され上流域から210℃、205℃、200℃、に加熱された熱処理炉中において一気に加熱して熱膨張性マイクロカプセルを熱膨張させると共にゾル状樹脂組成物のゲル化をすすめ、次いで冷却を行って、厚さ7mm、熱膨張倍率2.5倍、気泡径の主体が150〜250μm、 圧縮率9%、圧縮弾性率92%の多孔体裏打ち層を持ったパイル目付800g/m、パイル長5.0mmの敷物を得た。この敷物は厚み斑が少なく、衝撃の加速度は86Gであり優れた衝撃吸収性を持った歩行感の優れた物であった。
【0055】
又、この敷物を50cm角に切ったタイルカーペットは上反りがなく、キャスター試験に於いても伸びの極めて少ない優れた形態安定性を示すとともに、抜糸強度も十分であってファズのない品位の優れたものであった。
【0056】
(比較例1)
実施例1に於いて、平均粒子径が5μmの炭酸カルシュウムに替えて100μm の炭酸カルシュウムを用いた以外は全て実施例1と同様にして敷物を作成した。得られた結果は表1に示したが、実施例1に比して、敷物のG値はやや大きく、裏打ち層も膨張倍率はやや小さく、気泡径もやや小さい物が主体であって、その中に形の変形した粗大な物が可成り見受けられ、圧縮率が小さく全体的にやや硬い、厚み斑が大きく凸凹の目立つ品位に劣る物であった。
【0057】
(比較例2)
実施例1に於いて、マイクロカプセルの殻壁の軟化温度が188〜198℃のもの(日本フィライト社製エクスパンセル091DU−120:平均粒子径28〜38μm、隔壁の軟化温度188〜198℃)を使用する以外は全て実施例1と同様にして敷物を作成した。得られた結果は表1に示したが、実施例1に比して膨張倍率が低く気泡径も小さいものであって、G値も大きく、多孔化剤の添加効果の少ないものであった。
【0058】
(比較例3)
実施例1に於いて、中間基布としてのガラス繊維布を使用しない以外は全て実施例1と同様にして敷物を作成した。得られた結果は表1に示したが、キャスターチェア試験による伸びが大きく、タイルカーペットとしては実用に耐えない物であった。
【0059】
【表1】
Figure 0003581662
* :平均粒子径20〜25μm
** :平均粒子径28〜38μm
*** :安定剤1.0、顔料0.6、吸湿剤1.0質量部。
○:良好
×:不良
△:やや不良
【0060】
(比較例4)
実施例1に於いて、マイクロカプセルを使用しない以外は全て実施例1と同様にして敷物を作成した。得られた敷物の非多孔性の裏打ち層は、厚さ2.8mm、圧縮率2.5%、圧縮弾性率95%であって、敷物の持つ衝撃の加速度は128Gであり、衝撃吸収性、歩行感共に劣るものであった。
【0061】
【発明の効果】
本発明の敷物は、表装材に直接多孔体裏打ち層を積層した、厚み斑が少なく、適度な荷重変形性と復元性を備えた衝撃吸収性や歩行感に優れた敷物であり、また、ゾル状樹脂組成物の加熱ゲル化が十分進行する以前に十分な熱膨張可能な比較的低い軟化温度の隔壁樹脂を持った独立気泡を形成する熱膨張性マイクロカプセルを、該マイクロカプセルの平均粒子径より小さい無機充填剤を含むゾル状樹脂組成物に配合し、繊維布帛を内在させた状態で繊維製表装材の裏面に直接積層して速やかに1.5〜5倍に加熱熱膨張、ゲル化させて、厚みが3〜10mmの多孔体を裏打ち層に持った敷物を形成させるだけで、上記敷物を、連続して安定且つ簡便に得ることができるという格別の効果を奏する。

Claims (7)

  1. 繊維製表装材の裏面に、繊維布帛を内在させた熱可塑性樹脂組成物からなる裏打ち層を積層した敷物であって、裏打ち層が、平均粒子径が30μm以下の無機充填剤を含み、熱膨張性マイクロカプセルの膨張による気泡径が50〜1000μmの多数の独立気泡を有し、圧縮率が5%以上、圧縮弾性率が70%以上、厚さが3〜10mmの多孔体と、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維又は高強度低収縮性ポリエステル繊維の織布又は不織布から選ばれる繊維布帛からなり、かつ該多孔体間中に繊維布帛が存在する構造をなしていることを特徴とする敷物。
  2. JIS A6519に基づき測定される敷物への衝撃の加速度が100G以下である請求項1に記載の敷物。
  3. 熱可塑性樹脂が、ブタジエン系樹脂に反応性イソシアナート基を有するポリイソシアナート化合物を少量配合したものである請求項1又は2に記載の敷物。
  4. 熱可塑性樹脂100重量部に対し、平均粒子径が30μm以下の無機充填剤100〜500重量部、可塑剤又は水5〜200重量部、及び平均粒子径が10〜40μm、殻壁の軟化温度が140℃以下の熱膨張性マイクロカプセル3〜30重量部を均一に混合したゾル状組成物を、走行する離型性ベルトの表面上に塗布し、その上にガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維又は高強度低収縮性ポリエステル繊維の織布又は不織布から選ばれる繊維布帛を積層し、更にその上に前記ゾル状組成物を全塗布厚み6.7mm以下に塗布した後、繊維製表装材を積層し、引き続いてベルト表面側の雰囲気温度を140℃以下、ベルト裏面側の雰囲気温度を140〜250℃に設定した熱処理炉中で加熱処理することにより、裏打ち層を1.5〜5倍膨張させて3〜10mmの厚さに多孔化し、次いで冷却することを特徴とする敷物の製造方法。
  5. 無機充填剤として、平均粒子径が熱膨張性マイクロカプセルの平均粒子径と同じか又はそれ以下の無機充填剤を用いる請求項4に記載の敷物の製造方法。
  6. 熱膨張性マイクロカプセルとして、最大熱膨張を示す温度が160℃以下である熱膨張性マイクロカプセルを用いる請求項4又は5に記載の敷物の製造方法。
  7. ベルト表面側の雰囲気温度を120℃以下、ベルト裏面側の雰囲気温度を180〜220℃に設定する請求項4〜6のいずれか一項に記載の敷物の製造方法。
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