JP5365892B2 - 減速装置 - Google Patents
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Description
力が作用すると運動速度は加速する、何処においてもドアに力が作用するので、たとえ減速しても減速されながらドアの回転速度は加速の一途をたどる。本発明はドアが閉まる直前(以下、閉止直前という)に最高値に達した回転速度を減速して衝撃を緩和し、しかもドアを戸当たりに当たる時(以下、密閉時という)まで回転させて確実に密閉するようになされたものである。
従ってドアが勝手に閉まるようにするバネの力よりもドアを戸当りに押圧し密閉する力のほうが大きいことになる。しかも、バネの力が弱まったドアを閉める最後の段階で、ドアを戸当りに押圧するための最大の力が要求される。
ドアを開き始めるとき、バネの力は上記の「戸当りに押圧するための最大の力(以下、密閉力という)」であり、ドアを開くときこれを初期値にして、バネの力は増加する。即ちドアを開くとき、強くした密閉力は最後まで影響を与える。本発明はドアを開くときの力を最小限に留めて、しかも密閉力を最大にするようになされたものである。
本発明はドアを閉める回転作業と最後に密閉する作業を別々に処理して、ドアを閉めるバネが閉まるときに限って作用して、ドアを密閉する際働かないようにするもので、ドアを開くときドアが重たく感じないようにするものである。
特許文献1〜5に限らず従来の減速装置は密閉力に反対方向の力を負荷して密閉力を弱めるものであり、本願の密閉装置は密閉力を弱めるものではなく、閉止直前から閉止にいたる範囲において、自ら制動しながら密閉力を発生させようとするものである。
特許文献6〜8は本願出願人のドアに関する一連の発明であり未公開であるが、既に本願の回転装置と密閉装置について記載している。
閉止直前以後は加速されたドアに力が作用しないようにしてドアの回転速度が上昇しないようにし、出来れば閉止直前ではブレーキがかかり減速する(以下減速作業という)か、或いは一旦停止することが望ましい。本発明は、閉止直前でドアを回転させる力を取り除くもので、それにも拘わらず、閉止時に大きな力を発生させてドアを確実に密閉するようにするものである。
即ち本発明はドアが閉まり始めて閉止直前までのドアを回転させる作業(以下回転作業という)と、閉止直前以後から密閉までの作業(以下密閉作業という)とがそれぞれの作業において、互いに関与しないようにするもので、閉止直前の回転作業から密閉作業へのリレーを主な課題とするものである。
回転作業は空気抵抗に打ち勝ってドアを静止状態から運動状態にする必要最小限の力で行う。この必要最小限の力はドアが閉まるに従い減少し、閉止直前で最小値になる。この最小値の力は回転作業の終了時に、密閉作業を始動させる力でなければならない。密閉作業がこの最小の力で始動することが課題である。
通常のドアクローザはドアが閉止するまで密閉力が働き続け、密閉力によって発生する慣性力に抵抗を負荷するもので、密閉力を減少させるものである。本発明はドアが閉まる直前において、密閉力に逆らって抵抗させるものではなく密閉力を発生させるものである。この際、密閉力が発生する状態に至らしめるに要する力(以下、密閉始動力という)が問題となる。
即ち本発明のドアは、「ドアが閉まり始めて閉止直前まで回転区間においてのみドアに回転を伝える回転装置と、閉止直前以後から密閉までの回転区間においてのみドアに回転を伝える密閉装置を備え、閉止直前に上記回転装置から上記密閉装置にリレーされて回転が継続されるドア」である。
回転装置から密閉装置にリレーするとき、回転装置が密閉装置を始動させる仕事をするので、ドアの回転速度は減速される。しかし回転装置が密閉装置を始動させる仕事をしてドアの回転速度を減速したとしても、もし回転装置がドアに回転力を伝え続けるとしたならばドアの回転の加速が継続する。回転装置がドアに回転力を伝え続けるより、回転装置からドアへの回転の伝達が途中で途切れるほうがドアの回転速度は減速される。ドアへの回転の伝達が途中で途切れるようにするには、回転装置とドアの連結部が終了と同時に切断される必要がある。回転装置とドアとが連結されている以上、回転装置のバネに力が残っていれば、バネは緩むことがないので、回転装置のバネに力がドアに作用しドアの回転速度を加速する。
密閉装置が静止状態から運動し所定の回転をするには時間の経過が必要となる。時間の経過の間にドアに回転は伝達されないが、回転装置と密閉装置を回転させる駆動部は休止することなく動き続けている。回転装置から密閉装置にリレーされた後、密閉装置は静止状態から運動し始めるが、回転速度が急激に上昇して、動慣性で維持されるドアの回転速度に達することはない。その結果、ドアの回転速度は減速されるが、このリレー時の減速は密閉装置がドアをゆっくりと回転させる装置であればあるほど大きく減速される。
ドアに回転を伝える駆動部の回転はドアの回転に影響され、1つの駆動部が回転作業と密閉作業を操作する装置である場合、回転装置から密閉装置にリレーした後、動慣性で変化せずに維持されるドアの回転速度は密閉装置の回転を早めて、密閉作業の短い時間内に或いはドアの少ない回転の間でドアの回転速度を減速できない。
本発明の密閉装置の実施例は、図1図2に示すトグルバネV3によって静止状態を保つ密閉装置と、図3に示すカム体J3の滑走面に沿ってカム車輪Baが移動する密閉装置と、図4〜7に示す減速機能を備える密閉装置などである。
「トグルバネV3が片方の静止状態を保つことによって静止し、ドアが閉まる寸前に、駆動部の回転体軸Qの周りに回転自在に軸支される駆動部の回転体J1の回転が伝達されてトグルバネV3が他方の静止状態に向かって始動して回転することによって回転してドアを密閉する、ようにした密閉装置の回転体J3を備えるドア」。
「カム体J3と、カム車輪Baを先端部に取り付けたカム車輪回転体Aとを備え、上記カム体J3の滑走面がカム車輪Baを押圧する力の作用線Yaが上記カム車輪回転体Aの回転軸Iaを通るようにして静止状態を保ち、ドアが閉まる直前に、前記駆動部の回転体J1の回転が上記カム車輪回転体Aに伝達されて、上記カム車輪Baが上記カム体J3の滑走面に沿って移動し、上記カム体J3が回転することによってドアを密閉するようにしたドア」。
「ドアに設けたドア上部回転支軸Qの周りに回転自在に軸支され、減速カム車輪BBを先端部に取り付けた減速回転体J3と、ドアが閉まる直前の上記ドア上部回転支軸Qの位置を中心としドア枠に固定される滑走面K4とを備え、ドアが閉まる直前に上記減速カム車輪BBが滑走面K4に沿って移動するとによって、ドアが閉まる直前に停止状態になるドア」と
「前記滑走面K4の末端に凹部N4を有して、前記減速カム車輪BBを包含してドアを密閉するようにしたドア」
「前記減速カム車輪BBが取り付く先端部と異なる先端部にもう1つの車輪Bを取り付けた前記減速回転体J3と、該減速回転体J3が軸支される上記ドア上部回転支軸Qと異なる位置のもう1つのドア上部回転支軸の周りに回転自在に軸支される回転車輪BBBと、ドア枠に設けた滑走体回転支軸I4と異なる位置のもう1つのドア枠回転支軸I2の周りに回転自在に軸支され、上記もう1つの車輪B或いは上記回転車輪BBBが接触しながら移動する滑走面を有するカム体J2とを備え、
ドアが閉まる直前で上記もう1つの車輪Bと上記回転車輪BBBの上記カム体J2との接触が入れ替わるドア」。
「駆動部の回転体Jに設けられるリンク回転支軸Iに回転自在に軸支されるリンクS2と、駆動部の回転体Jに設けられる接触体Gs(図9に示す図10に示す円周の滑走面K2である。)に接触しながら回転することによって、バネVの支点SVを回転軸Qの位置に留めて、上記バネVの力を上記駆動部の回転体Jに作用しないようにし、離れて回転することによって、バネVの支点SVを回転軸Qの位置から遠ざけて、上記バネVの力を上記駆動部の回転体Jに作用させることを特徴とするバネの装置を有するドア」。
「駆動部の回転軸Qの近傍に設けられる回転軸Iに回転自在に軸支され、減速アームAに施された長穴H内を移動しながら回転軸Qの周りを公転し、回転体Jの先端に取付けられる車輪Bを有する減速装置で、車輪Bが回転軸Iから離れるに従い、アームAの回転速度が遅くなり回転モーメントが大きくなることを特徴とする減速装置を有するドア。」
また本発明ではドアに作用する力の方向をドアの回転の接線方向から半径方向に移行させることによって、密閉時にはバネの力の最大値を、全開時には最小値を作用させるようにしている。即ちドアの回転量に対してバネの伸縮量を少なくして、ドアの開閉に力がかからないようにしている
ドア枠に取り付けられる金具Wには、第1の回転体J1の回転軸Ij1と、第2の回転体J2の回転軸Ij2と密閉装置の回転体J3の回転軸Ij3と、第1の回転体J1を回転させるバネU1の片方の端部の取付け軸Sw1と、密閉装置の回転体J3を回転させるバネV3の片方の端部の取付け軸Sw3とが取付けられる。金具Wは図1(c)に図示し、図1(a)図1(b)には一部省略して図示する。ドアDは回転軸Oを中心に回転する
第1の回転体J1の回転と密閉装置の回転体J3の回転は第2の回転体J2を介してドアDに伝達される。ドアが閉まるとき第1の回転体J1は、第2の回転体J2を押圧して共に図面矢印→イ方向に回転する。図1に示す第1の回転体J1は押しバネU1によって回転するが、回転を与える駆動手段には図1に例示する押しバネによる手段に限らず、引きバネ、捩りバネ、その他の手段でもよい。
静止状態にあった密閉装置の回転体J3が運動し始めることによって、第1の回転体J1の回転に負荷がかかり減速し、ドアDが回転速度を維持して回転し続けるので、第2の回転体J2の突起Ej2が長穴Hの押面Haからはなれて、回転装置の回転がドアに伝達されなくなる。
突起Ej2が長穴Hの反対側の面Hbに当ってドアの回転が止められるとき、第2の回転体J2はドアによって回転される立場になり、更に密閉装置の回転体J3もドアによって回転される立場になる。回転を与える立場が逆になる。回転装置から遊離したドアは動慣性で運度し続け、ドアに力が働かないのでドアの回転速度は加速されないが、ドアの回転速度は維持される。回転速度が維持された状態で密閉力が作用すると、ドアが閉まる直前に更に加速することになる。
そもそも密閉力は回転力よりはるかに大きくドアを大きく加速させる。ドアが閉まる直前から密閉力を働かすことは、ドアが閉まる直前にドアを大きく加速させることなので、密閉力を働かす前に減速するか、減速しながら密閉するかしなければドアが閉まるときの衝撃は避けられない。図1の発明は密閉力を働かす前に静止した密閉装置を始動させることによって減速し、減速されたドアに密閉力を働かすようにしている。
ドアの閉まる直前の位置から密閉する位置に至る間の回転範囲内では、第2の回転体J2の凹部Fj2は密閉装置の回転体J3に取り付く車輪Bj3を包含し、第2の回転体J2と回転体J3は互いに接触して回転を伝え合う。即ちドアが閉まるとき密閉装置の回転体J3が回転体J2を回転させ、閉まったドアを開くとき第2の回転体J2が密閉装置の回転体J3を回転させる。
図1(c)図2(c)に示すように、ドアが閉まる直前の位置から全開の位置に至る間の回転範囲内では、車輪Bj3は凹部F3から排出されて、密閉装置の回転体J3は第2の回転体J2と分離して当りGj3によって回転が止められ静止状態を保つ。図1(a)(b)に示すように、ドアが閉まるとき第2の回転体J2の回転は第2の回転体J2の突起Ej2がドア連結部Ndの長穴Hの押面Haを押してドアに伝えられ、ドアを開くときドアの押面Haが突起Ej2を押すことによって第2の回転体J2を回転させる。更に回転体J1を回転させバネU1がドアを閉止する力を蓄え、密閉装置の回転体J3を回転させバネV3がドアを密閉する力を蓄えることになる。
装置の取付けの際、閉止装置をドア枠に取り付けた後は、第2の回転体J2に取付けた突起Ej2をドアに取付けた連絡部Ndの間隙幅の大きな長穴Hに嵌めるだけでよくなり、閉止装置をドア枠に取り付ける位置によって装置の動作や性能が異ならないようになる。
図1図2の場合、密閉始動力はトグルバネによるものであったが、図3の場合、密閉始動力はカム体滑走面上をカム車輪が移動する機構によるものである。回転装置から密閉装置へのリレーに限らず、回転体J1を駆動させる装置においても、図1図2のようにバネによる場合、バネは瞬時に縮み、無負荷の回転体J1の回転は瞬時に終わるが、図3のようにカム体滑走面K上を車輪Bが移動する機構による場合、車輪の転がり摩擦も減速に有効に働き、回転体J1が無負荷の場合でも回転に時間がかかることになる。
ドアDが閉まるに従いドアD上部上面に取り付く枝Fの先端の車輪Bdは、回転軸Qを中心に回転する回転体J1の滑走面K1上を回転軸Qから遠ざかる方向に移動する。車輪Bdが回転軸Qから遠ざかるほど、回転体J1がドアDを回転させる力は弱くなるが、ドアDの回転速度は遅くなる。
図4(a)はドアが全開した位置から閉止した位置にある範囲内でのドアDと、ドアDに取り付くカム車輪BBBと回転体J3と、並びにドア枠に取り付く回転軸I2に軸支されるカム体J2との関係を図示している。ドアDが略30度開いた状態を実線でその他の状態を点線で示す。円RoとRiとRjはそれぞれカム車輪BBBの回転軸とカム体J2の先端と回転体J3の回転軸の軌跡を示す。符合に付記される添字の数値はドアDの開いた角度を示している。
ドアが閉まるに従い、車輪Bとカム体J2は接近してドアが閉まる直前で車輪Bとカム車輪BBBが同時にカム体J2に接触し、その後ドアが閉止するまでの範囲では車輪Bだけが接触する。即ち実線で示されるドアD30が閉まる直前の状態を境界にして、カム体の回転力が車輪BからBBBへ、或いはBBBからBへリレーされる。
図5(a)は車輪BBが滑走面K4と離れた状態、図5(b)は車輪BBが滑走面K4と接触した瞬間の状態、図5(c)は車輪BBが滑走面K4を押圧して後退させた状態を示す。
カム体と車輪Bとの接点を通るカム体接触面に立てた垂線であり、円の接線に立てた垂線は円の中心を通るので、カム体J2が車輪Bを押す力の作用線Fは、車輪Bの回転軸Ibと車輪Bと滑走面K2との接点Pを通る。
図5(a)において作用線Fは回転体J3の回転中心Qよりドアの回転軸Oと反対側を通るので、回転体J3を図中矢印→ヘ方向に回転させる力を与えながらドアが閉まる方向、即ち図中矢印→イ方向に回転させる。当りGj3は回転体J3のヘ方向の回転を阻止し、回転体J3は自転せずにドアの回転軸Oを中心に公転する。
しかし回転体J2の滑走面K2が車輪Bを押圧する力は、作用線Fが回転体J3の回転中心Qから離れるに従い、回転体J3を回転させるだけの力となって、車輪BBが滑走面K4を押圧する力とはならずに、車輪BBと滑走面K4の間に摩擦が生じることなく、車輪BBが滑走面K上を一瞬にして通過する。また回転体J3の車輪BBが滑走面に接触するまでドアの回転速度が減速されずに加速され、回転体J3の車輪BBが滑走面に接触するときドアの回転速度は最高値に達しており、車輪BBが滑走面に衝突してドアの回転速度が突如としてゼロとなり、ドアの慣性力がなくなり、車輪BBが滑走面K4を押える力が負荷されない状態になると、車輪BBが滑走面K上を一瞬にして通過する。
図4〜6に図示する閉止装置においても、図1図3の場合と同様に回転作業から密閉作業にリレーされ、装置は運転し続けるがドアは一旦停止している。この際、車輪BBが滑走面K上を一瞬にして通過すると、「ドアが減速されずに戸当たりにあったって衝撃が起きる現象」が単にドアが閉まる寸前に起きたことに変わらないので、車輪BBが滑走面K上を時間をかけて通過するようにしなければならない。
円弧R10は回転軸Q10を中心とする車輪BB先端の通過する軌跡を示し、図5(c)に示される回転体J4の回転後の滑走面K4の円弧より戸当たりに近いので、車輪BBが図中矢印→ル方向に移動すると、ドアDは図中矢印→ロ方向に回転し、開く方向に回転する。ドアDが閉まる方向から開く方向に回転するとき、ドアの回転速度はゼロとなるが、ドアDが開く方向に回転しないようにする手段を図8に後述する。
バネで動くドアが閉まるに従い加速されて、ドアが閉まるときの衝撃を和らげるために、一般的には粘性抵抗や摩擦抵抗を負荷するが、この場合バネの力が抵抗に打ち勝って運動し続ける力が必要となる。図4〜図6に図示した減速装置は慣性力が消失すると抵抗もなくなり、装置は抵抗がなくなった後で再起動するので、抵抗に打ち勝って回転させるバネの力は要らない。従って減速するに必要なバネの力の追加は不要となる。
閉まったドアは、図示されないカム体J2に働くバネの力で戸当たりに押さえつけられているが、閉まったドアを開くときドアを戸当たりから引き離すには、ドアを押さえつけている力と同じ力を反対方向に働かす必要がある。車輪Bと回転軸Qとの距離を大きくすればする程大きな力が必要で、また車輪Bはドアを僅かに開くだけで凹部N4に包含された車輪BBを中心に大きく円運動し、カム体J2を大きく回転させる。ドアが閉まった状態から僅かに開くだけでカム体J2が大きく回転することは、図示されないカム体J2に作用するバネを大きく伸縮させることであり、ドアを開く瞬間に重たく感じられるようになる。
図6(d)は図6(a)と同じくドアを僅かに開いた状態図で、図6(a)では車輪Bがカム体J2に作用し、図6(d)ではカム輪BBBがカム体J2に作用している。図6(b)〜(d)の構造は図6(a)のように車輪BBの移動が拘束されていないので、車輪Bにカム体を回転させる力はない。回転軸Qの周りに仕込まれた捩りバネZの力で、車輪Bはカム体J2と接触を保ち、回転体J3は図中矢印→ロ方向に回転し、当りGj3に当って回転が止まる。
本発明においては閉止直前の減速より、閉止直前からの加速に問題があり、残りの僅かな回転に大きな密閉力を衝撃的に作用させずに、大きなバネの力に抵抗をかけて徐々に負荷させながら、密閉時にその抵抗を取り除くようにする。密閉力は閉止作業の最後に最大の力を発揮するもので、最後に至る以前の過程の大きな抵抗をかけたとしても、最後にこの抵抗を取り除くようにすれば密閉力が損なわれることはない。図7図8はドアが閉まる寸前から閉止するまでの全過程に亘って減速するものである。
回転軸I2の位置が閉まったドアD0に近づいた位置である場合は、車輪BBBはドアが閉止するまでに再びカム体J2に接触するので、閉まったドアを開くとき、図6(d)に示した場合と同じくドアを僅かに開いた状態で、カム輪BBBがカム体J2に作用して回転させ、回転体J3の回転はカム体J2に作用しない。
車輪BBが滑走面K4を押圧する力の作用線F4は、車輪BBが滑走面K4との接点を通り、滑走面K4に立てた垂線である。
力の作用線F4は図7(a)に示すように、車輪BBが滑走面K4に接触した瞬間には回転体J3の回転軸Qを通るので回転体J3は回転しない。よって車輪BBが滑走面K4に接触する以前はカム体J2の回転によって車輪BBBが押圧されドアが回転するが、回転体J3が回転軸Q20を中心に図中矢印→ホ方向に回転出来ない状態では、ドアDは回転出来ない。
ドアDが暫らく回転したあと、回転体J3がカム体に接触するようになる。回転体J3がカム体に接触するときカム体J2が車輪Bを押圧する力の作用線F3は、回転体J3の回転軸QよりドアDの回転軸O側にあって、たとえ車輪BBが滑走面K4の上り勾配を登板するとしても、回転体J3を図中矢印→ホ方向に回転させる。
図7(c)に示す密閉されたドアを開くとき、開き始めて暫らくの間は車輪BBBがカム体J2と接触しているので、カム体J2は車輪BBBによって回転されることになり、回転体J3はカム体J2の回転に関与しない。
図8に示す回転体DJは図4〜図7に示したドアDに相当し、図1図2に示した回転体J2に匹敵する。回転体DJの回転軸OJはドア枠に取り付けられる。ドアDは回転軸Oに軸支される。図8に示す取付け例において、ドアDに設ける接続軸Oと回転体DJに設ける接続軸PとはひとつのリンクAで連結される。図8(a)においては、ドアが閉止したときから全開するまでの間の構造の変化を説明する。閉止時のドアD0と回転体DJ0とリンクA0を実線で表し、ドアの回転角が30度と45度と60度90度であるときのそれぞれにおけるドアDと回転体DJとリンクAの軸芯線を点線で示す。図8(b)において、ドアが閉まる直前での減速効果に関連する動作を説明する。
図9においてプレートWに設けられる回転軸Qを中心に回転体Jは図中矢印→イ方向に回転しドアを閉める。
回転体Jに設けられる回転支軸SJ1、SJ2のそれぞれに、アームS1,S2が回転自在に軸支され、アームS1,S2の先端の接続軸SU1,SU2のそれぞれに、引きバネV1,V2の片方の端部が接続される。引きバネV1,V2の他方の端部は、それぞれプレートWに取り付く回転軸Iに軸支される回転アームAの先端の接続軸SAと、プレートWに設けられる接続軸SWに接続される。
バネV1は長さに対してコイル径の大きなコイルバネで、自然長に戻る位置は一定しており、バネV1の力がゼロになったとき、図9(c)に示すように回転アームAは回転軸Iを中心に図中矢印→ロ方向に回転する。
図10(a)、(b)に示すように、車輪Bが円周の滑走面K2に沿って移動することによって、バネVの支点SVを回転軸Qの位置に留める。また図10(b)に示すように、車輪Bが滑走面K2から離れても滑走面K1の凹面に沿って移動し、図10(c)の密閉作業の終点付近で車輪Bが滑走面K1からも離れて、バネの支点SVを回転軸Qから大きく引き離す。図10(b)に示すように、バネの支点SVが回転軸Qから離れる以前は、アームSの軸芯線とバネの軸芯線は折れ曲がり、図10(c)に示すように、離れた瞬間に一直線になる。このようにアームSとバネが突如として一直線になるとき、バネVの力の作用線Fと回転軸との距離Sが瞬時に最大値を示すので、回転軸の周りの回転モーメントもドアの閉止終了時に瞬間的に発生する。即ちラッチが作動するドアの僅かな回転にだけバネVの力が作用することになる。
B 車輪
C ドアの接続軸
D ドア
E 軸
G 当たり
H 長穴
I 回転軸
J 回転体
K 滑走面
M 渦巻き車輪
N 軸受け
O ドアの回転軸
P 回転体の接続軸
Q 回転体の回転軸
R 円弧
S バネ端部の接続軸
T 垂線
U 押しバネ
V 引きバネ
W ドア枠
Claims (1)
- ドアDに設けた回転軸Qの周りに回転自在に軸支され、先端部に車輪BBを装着する回転体J3と、ドア枠に設けた回転軸I4の周りに回転自在に軸支される回転体J4と、上記回転体J4に設ける滑走面K4と、上記車輪BBが上記滑走面K4を押圧する方向と反対方向に上記回転体J4を付勢するバネU4を備え、上記車輪BBが、上記滑走面K4を押圧しながら滑走面K4に沿って移動するとき、上記滑走面K4の傾斜が上記車輪BBの進行方向に対して変化することを特徴とする減速装置。
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