JP5365561B2 - 光ビーム走査装置と光ビーム走査システム及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
その場合にも、その各光ビーム走査装置のポリゴンミラーで偏向走査された光ビームによって各感光体上に色ごとの潜像を形成し、その各潜像を現像した各トナー画像を記録媒体上に重ね合わせて転写したときに、その重ね合わせ画像にずれが発生しないようにする必要がある。そのため、像担持体である感光体上の各画像の主走査方向(光ビームの走査方向)及び副走査方向(感光体体表面の移動方向)における画像書き込み開始位置を所定位置に設定しなければならない。
そのため、書き込み部の各光ビーム走査装置におけるポリゴンミラーが独立したモータによって回転され、その各ポリゴンミラーの回転軸に一体に設けるマグネットの磁極数とポリゴンミラーの反射面数とが同数でも磁極数が反射面数の偶数倍でもない(奇数倍や非整数倍)場合には、ポリゴンモータの回転を停止した後、起動を行うときに複数ポリゴンミラー間の面位相関係が不定になるという問題があった。
さらに、書き込み部に上記のような光ビーム走査装置を複数備えた画像形成装置において、副走査方向の色ずれを最小にすることも目的とする。
上記マグネットは特定の互いに隣接する磁極間の磁束密度だけが他の互いに隣接するいずれの磁極間の磁束密度より大きく、上記駆動制御手段による上記モータの起動時に、上記基準のクロック信号に対してその周波数が上記マグネットのN極とS極の対の数分の一の第2のクロック信号と、上記ホール素子が発生する信号のうち上記マグネットの上記特定の互いに隣接する磁極間で発生される信号のみに基づく回転検出信号とを上記駆動制御手段に位相比較させて上記モータを等速回転するように駆動制御させる位相合わせ制御手段をを設けたことを特徴とする。
その場合、複数個の光ビーム走査装置の回転多面鏡とマグネットの磁極とその配列及びホール素子の各構成及び相対位置関係がすべて同じであるのが望ましい。
したがって、書き込み部にこの光ビーム走査装置複数個設けた画像形成装置では、色合わせ動作時と印刷動作時で回転多面鏡の反射面の位相ずれが生じることがなくなり、副走査方向の色ずれを防止できる。
そして、各回転多面鏡の回転軸に設けたマグネットの磁極数が、各回転多面鏡の反射面の数と等しいかその偶数倍以外であっても、レーザダイオードを点灯させてソフトウエアで制御する必要なく、ハードウエア制御によって簡単に位相合わせを行うことができる。
〔この発明を実施したカラー画像形成装置〕
まず、この発明による画像形成装置の一実施例を図1によって説明する。
図1に示す画像形成装置は、タンデム型の画像形成装置であるカラーレーザプリンタにおけるプロッタ(画像形成部)の構成を示す模式的な構成図である。
このプロッタは、各色毎に電子写真方式の作像プロセス部によって各像担持体である感光体上にそれぞれ単色のトナー画像を形成し、その各色のトナー画像を中間転写ベルト上に順次重ねて転写した後、用紙に一度に転写する間接転写方式のタンデム型カラー画像形成部である。
中間転写ベルト21は、一方が駆動回転する駆動ローラと他方が従動回転する従動ローラである搬送ローラ23、24と二次転写対向ローラ22との間に張設された無端状のベルトであり、駆動側の搬送ローラ23の回転により矢印V方向に回動される。
そして、各光ビーム走査装置31,32,33,34によって走査された光ビームLY,LM,LC,LKによって、各作像プロセス部26から29の各感光体ドラム26a,27a,28a,29aの帯電された表面を露光して静電潜像を形成する。
そして、そのイエローのトナー画像が一次転写器26dと対向する転写位置で中間転写ベルト21の上面に転写される。
光ビーム走査装置31,32,33,34の構成は同じであり、その構成例を図2によって説明する。
図2は図1における光ビーム走査装置の構成を示す概略斜視図である。これはこの発明による光ビーム走査装置の一実施例である。
そのロータ44は、中心孔に回転軸43を嵌挿させたハブ状の連結部材45と、その連結部45に上端面部が固定され、下面が開口した円筒状のカバー部材46と、そのカバー部材46の内周面に、ステータコイル群42に対向して固設されたリング状のマグネット47とからなる。そして、連結部材45の上部にポリゴンミラー5が回転軸50を共有するように連結されている。
ドライバIC6を搭載した制御基板1はスペーサ39を介してハウジング2に固定されており、その制御基板1上に、ロータ44におけるマグネット47の磁極配列位置に近接対向して、回転位置検出素子としてホール素子3が固定配置されている。
このポリゴンモータ4のマグネット47の磁極数はN極とS極が各6極で全12極であり、ポリゴンミラー5の反射面5aの数は5面であるから、マグネット47の磁極数とポリゴンミラー5の反射面数とが同数でも磁極数が反射面数の偶数倍でもない。
そして、ドライバIC6はPMクロックCLK1とその回転検出信号Fh1とを位相比較して、位相差がなくなるようにポリゴンモータ4の駆動電流を制御し、その位相差がなくなると一定の駆動電流でポリゴンモータ4を等速回転させる。
そこでこの発明では、ポリゴンモータ4の回転軸43と一体に回転するマグネットの特定の互いに隣接する磁極P−Q間の磁束密度が他の互いに隣接する各磁極間の磁束密度より大きくなるようにしている。そのため、ポリゴンモータ4を回転駆動させたときに、ホール素子3が発生するホール素子信号Shの振幅は図6の(A)に示すようにホール素子3に近接する位置を磁極P−Q間が通過したときだけ大きくなる。
そして、ドライバIC6はこのときのPMクロックCLK2とその回転検出信号Fh2とを位相比較して、位相差がなくなるようにポリゴンモータ4の駆動電流(励磁電流)を制御し、ポリゴンモータ4を等速回転させる。このようなポリゴンモータ4の駆動制御を、図1に示した各光ビーム走査装置31〜34に各ポリゴンモータ4の起動時に行えば、複数の各ポリゴンモータ4間で回転軸43と一体で取り付けられたポリゴンミラー5の反射面5aの位相関係を同じ状態にする、すなわち位相合わせすることができる。
図1に示した各光ビーム走査装置31〜34の各制御板1Y,1M,1C,1Kに搭載された各ドライブIC6は、PMクロック発生回路51が出力する所定周波数のPMクロックCLK1を分周回路52を通して入力し、前述したホール素子3が発生するホール素子信号に基づく回転検出信号と位相比較して、各ポリゴンミラー5が等速回転するように各ポリゴンモータを駆動制御する。
発明による光ビーム走査装置及びそれを備えた画像形成装置の上述した実施例において、複数組(実施例では4組)の光ビーム走査装置の上述した各ポリゴンモータの駆動制御及びそれによって回転される各ポリゴンミラーの反射面の位相合わせを行うための駆動制御手段と位相合わせ制御手段の具体例を、図9によって説明する。
ドライバIC6は、ポリゴンモータ4の駆動制御を行うための駆動制御手段であり、順に接続された位相比較回路61、ループフィルタ62、及び駆動回路63と、ホール素子3が発生するホール素子信号から回転検知信号を生成する回転検知信号生成回路64とが集積回路化されて構成されている。
PMクロック発生回路51は、ポリゴンモータ4を定常時に、ポリゴンミラー5で光ビームを走査させるための所定速度で回転させるための回転速度に対応する所定周波数の基準のクロック信号として、図6及び図8に示したPMクロックCLK1を発生する。
このメイン制御部50はまた、各光ビーム走査装置31〜34の図2に示したレーザダイオード(LD)7の発光をそれぞれ制御し、各フォトダイオード(PD)38が光ビームを検出したときに発生する同期検知信号をそれぞれ入力する。
しかし、始めはポリゴンモータ4が回転していないので、回転検知信号生成回路64によって回転検知信号Fh2が生成されず、PMクロックCLK2の周波数に応じた速度で駆動回路63にポリゴンモータ4を回転駆動させる。
そして、位相比較回路61がPMクロックCLK2と回転検知信号Fh2との位相差信号を出力し、駆動回路63はその位相差をゼロにするようにポリゴンモータ4に供給する励磁電流を増減し、PMクロックCLK2の周波数に応じた速度で等速回転するように制御する。
光ビーム走査装置31〜34の各ドライバIC6において、いずれもPMクロックCLK2と回転検知信号Fh2との位相が一致し、駆動回路63によって駆動制御された各ポリゴンモータ4がいずれも等速回転になると、各ポリゴンモータ4の回転軸43に一体で取り付けられたポリゴンミラー5の反射面5aの位相関係が同じ状態になり、位相合わせが完了する。
それによって、その後はPMクロックCLK1が分周されずにそのまま各光ビーム走査装置31〜34の各ドライバIC6の位相比較回路61に入力され、通常のポリゴンモータ駆動制御に切り替わる。
そして、各ドライバIC6は位相比較回路61がPMクロックCLK1と回転検知信号生成Fh1の位相を比較し、前述したように、その位相差をゼロにするようにポリゴンモータ5を駆動制御し、ポリゴンモータ5をPMクロックCLK1の周波数に応じた所定の速度で等速回転させ、ポリゴンミラー5を光ビームの走査に適した一定速度で回転させる。
そして、ポリゴンモータ4の回転軸に設けたマグネットの磁極数が、ポリゴンミラーの反射面の数と等しいかその偶数倍以外であっても、レーザダイオードを点灯させてソフトウエアによる制御をする必要がなく、ハードウエア制御によって簡単に位相合わせを行うことができる。
ポリゴンミラーの反射面数やポリゴンモータの構造とそのマグネット配置や磁極数など、いずれも実施例のものに限らず、種々に変更可能であることは勿論である。
しかし、光ビーム走査システムや画像形成装置の書き込み部を構成する複数個の光ビーム走査装置では、そのポリゴンミラーとマグネットの磁極とその配列及びホール素子の各構成及び相対位置関係はすべて同じであることが望ましい。
4:ポリゴンモータ 5:ポリゴンミラー 5a:反射面
6:ドライバIC 7:レーザダイオード(LD) 8:コリメータレンズ
9:ビーム径調整器 10:転写紙 12:二次転写ローラ
13:定着装置 21:中間転写ベルト 22:二次転写対向ローラ
23,24:搬送ローラ 26,27,28,29:作像プロセス部
26b,27b,28b,29b:帯電器
26c,27c,28c,29c:現像器
26d,27d,28d,29d:一次転写器
26e,27e、28e,29e:感光体クリーナ
35:fθレンズ 36:折り返し用ミラー 37:シリンダミラー
38:フォトダイオード(PD) 39:スペーサ
41:軸受 42:ステータコイル群 43:回転軸 44:ロータ
45:連結部材 46:カバー部材 47:マグネット
50:メイン制御部 51:PMクロック発生回路 52:分周回路
61:位相比較回路 62:ループフィルタ 63:駆動回路
64:回転検知信号生成回路
Claims (8)
- 光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、該回転多面鏡を回転させるモータと、前記回転多面鏡の回転軸と一体に設けられその回転方向に沿ってN極とS極を交互に配列させたマグネットと、該マグネットの磁極配列位置に近接して固定配置されたホール素子と、前記モータを駆動制御する駆動制御手段とを備え、
前記駆動制御手段が、基準のクロック信号と前記モータによって前記回転多面鏡が回転されたときに前記ホール素子が発生する信号に基づく回転検出信号とを位相比較して、前記回転多面鏡が等速回転するように前記モータを駆動制御する手段である光ビーム走査装置であって、
前記マグネットは特定の互いに隣接する磁極間の磁束密度だけが他の互いに隣接するいずれの磁極間の磁束密度より大きく、前記駆動制御手段による前記モータの起動時に、前記基準のクロック信号に対してその周波数が前記マグネットのN極とS極の対の数分の一の第2のクロック信号と、前記ホール素子が発生する信号のうち前記マグネットの前記特定の互いに隣接する磁極間で発生される信号のみに基づく回転検出信号とを前記駆動制御手段に位相比較させて前記モータを等速回転するように駆動制御させる位相合わせ制御手段をを設けたことを特徴とする光ビーム走査装置。 - 前記位相合わせ制御手段は、前記駆動制御手段による前記モータの起動後該モータが等速回転するまでの間、前記前記基準のクロック信号を前記マグネットのN極とS極の対の数に応じて分周して前記第2のクロック信号として出力する分周回路を有することを特徴とする請求項1に記載の光ビーム走査装置。
- 前記位相合わせ制御手段は、前記駆動制御手段による前記モータの起動後該モータが等速回転するまでの間、前記ホール素子が発生する信号を、その後の定常時の検出基準電圧とは異なるレベルの検出基準電圧と比較して前記回転検出信号を生成する回転検出信号生成回路を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ビーム走査装置。
- 前記定常時の検出基準電圧は、前記ホール素子が発生する信号のオフセット電圧に相当するレベルの電圧であり、前記異なるレベルの検出基準電圧は、前記ホール素子が発生する信号の最大波高値とそれ以外の波高値との中間のレベルの電圧であることを特徴とする請求項3に記載の光ビーム走査装置。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の光ビーム走査装置を複数個備えた光ビーム走査システムであって、該複数個の光ビーム走査装置の前記駆動制御手段に前記モータを同時に起動させて前記位相合わせ制御手段を動作させ、該複数個の光ビーム走査装置の各前記回転多面鏡の反射面の位相を一致させる手段を設けたことを特徴とする光ビーム走査システム。
- 前記複数個の光ビーム走査装置の前記回転多面鏡と前記マグネットの磁極とその配列及び前記ホール素子の各構成及び相対位置関係がすべて同じであることを特徴とする請求項5に記載の光ビーム走査システム。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の光ビーム走査装置を複数個設けて書き込み部を構成したことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5又は6に記載の光ビーム走査システムを書き込み部として備えたことを特徴とする画像形成装置。
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