JP5365116B2 - イオンクロマトグラフ測定装置およびイオンクロマトグラフ測定方法 - Google Patents
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Description
サンプルSに含まれるイオン成分は、導電率計4において導電率の時間変化として検出される。各イオン成分は固有の保持時間をもって分離カラム2から導出されるため、導電率のピーク位置からサンプルSに含まれるイオン成分の種類が特定される。そして、ベースラインBに対するピークの大きさから各イオン成分の量が把握される。
イオン交換樹脂を充填し、サンプルの濃縮を行う濃縮カラムと、
前記サンプルを供給するサンプルポンプと、
溶離液を供給する溶離液ポンプと、
前記サンプルポンプから供給される前記サンプルを前記濃縮カラムに導入して前記濃縮カラム内に前記サンプルに含まれるイオン成分を濃縮させる第1の切替状態と、前記溶離液ポンプから供給される溶離液を前記濃縮カラムに導入して前記濃縮カラム内に保持された濃縮されたサンプルのイオン成分を導出する第2の切替状態とを有する、前記サンプル と前記溶離液の流路を切り替える第1のバルブと、
イオン交換樹脂を充填し、前記溶離液ポンプから供給される前記溶離液を導入して前記イ オン交換樹脂表面のイオン交換基に炭酸イオンが吸着した平衡状態となり、洗浄液が導入 されてイオン交換基に吸着していた前記炭酸イオンが導出され、この第1のバルブを介して前記濃縮カラムから導出された前記濃縮されたサンプルのイオン成分が前記溶離液とともに導入される分離カラムと、
この分離カラムと前記第1のバルブの間に設けられ、前記第1のバルブから送出される前記サンプルを前記溶離液とともに前記分離カラムに導入する第1の切替状態と、洗浄液を前記分離カラムに導入して前記分離カラム内に存在する炭酸イオンを除去する第2の切替状態とを備えた、前記分離カラムに選択的に前記洗浄液を導入する第2のバルブと、
前記分離カラムを通過後の前記サンプルの分離されたイオン成分を含む溶離液の導電率を下げるサプレッサと、
このサプレッサを通過後の前記サンプルの分離されたイオン成分の導電率を測定する導電率計と、
を備えたことを特徴とするイオンクロマトグラフ測定装置である。
溶離液を供給する溶離液ポンプと、
サンプルを所定量計量するサンプルループと、
前記サンプルを前記サンプルループに導入する第1の切替状態と、前記溶離液ポンプから供給される前記溶離液を前記サンプルループに導入して前記サンプルループ内に保持された前記サンプルを導出する第2の切替状態とを有する、前記サンプルと前記溶離液の流 路を切り替える第1のバルブと、
イオン交換樹脂を充填し、前記溶離液ポンプから供給される前記溶離液を導入して前記 イオン交換樹脂表面のイオン交換基に炭酸イオンが吸着した平衡状態となり、洗浄液が導 入されてイオン交換基に吸着していた前記炭酸イオンが導出され、この第1のバルブを介して前記サンプルループから導出された前記サンプルが前記溶離液とともに導入される分離カラムと、
この分離カラムと前記第1のバルブの間に設けられ、前記第1のバルブから送出される前記サンプルを前記溶離液とともに前記分離カラムに導入する第1の切替状態と、前記洗浄液を前記分離カラムに導入して前記分離カラム内に存在する炭酸イオンを除去する第2の切替状態とを備えた、前記分離カラムに選択的に前記洗浄液を導入する第2のバルブと、
前記分離カラムを通過後の前記サンプルの分離されたイオン成分を含む溶離液の導電率を下げるサプレッサと、
このサプレッサを通過後の前記サンプルの分離されたイオン成分の導電率を測定する導電率計と、
を備えたことを特徴とするイオンクロマトグラフ測定装置である。
前記溶離液は水酸化ナトリウムであり、
前記分離カラムは前記炭酸イオンを保持可能なカラムであり、
前記洗浄液は前記水酸化ナトリウムの濃縮液であることを特徴とする。
サンプルを送液するサンプルポンプと、
溶離液を送液する溶離液ポンプと、
前記サンプルと前記溶離液の流路を切り換える第1のバルブと、
イオン交換樹脂が充填された濃縮カラムと、
イオン交換樹脂が充填され、前記溶離液とともに前記サンプルが導入される分離カラムと 、
前記溶離液の水酸化ナトリウムを水に変換するサプレッサと、
前記分離されたイオン成分の検出を行う導電率計と、
前記分離カラムに選択的に洗浄液を導入する第2のバルブと、
これらを接続する複数の流路と、
を備えたイオンクロマトグラフ測定方法において、
前記濃縮カラムに、前記サンプルポンプから前記第1のバルブおよび前記流路を介して前 記サンプルが導入され、前記サンプルに含まれる種々のイオン成分が濃縮され、
前記溶離液は、前記第2のバルブから前記分離カラムに導入され、
前記第1のバルブが切り替えられ、前記濃縮カラムに前記溶離液が導入され、
前記濃縮カラムに濃縮された前記サンプルの前記イオン成分は、前記溶離液とともに前記 濃縮カラムから導出し、前記第1のバルブを経由して前記流路内を前記第2のバルブ側へ と移動し、
前記サンプルのイオン成分を含む前記溶離液が前記第2のバルブに到着する直前に、前記 第2のバルブが切り換えられ、前記サンプルの前記イオン成分を含む前記溶離液は、前記 流路に導入され、
前記流路内に保持されていた前記洗浄液は、前記サンプルの前記イオン成分を含む前記溶 離液によって前記流路に押し出され、前記分離カラムに導入され、
前記分離カラムは前記洗浄液に含まれる大量の水酸化イオンで満たされ、
前記イオン交換樹脂表面のイオン交換基に吸着していた炭酸イオンは水酸化イオンで置き 換えられ、
前記イオン交換基から剥離した前記炭酸イオンは、前記洗浄液とともに前記分離カラムの 外へ導出され、
前記分離カラムに前記サンプルの前記イオン成分を導入する前に、前記分離カラムに存在する前記炭酸イオンを除去し、
前記流路に保持されていた前記洗浄液がすべて前記分離カラムに導入されると、つづいて 前記サンプルのイオン成分を含む前記溶離液が前記分離カラムに導入され、
前記分離カラムで分離されたイオン成分は、前記サプレッサを通過した後に前記導電率計 によって導電率が検出
することを特徴とするイオンクロマトグラフ測定方法である。
分離カラムの前段に、分離カラムに選択的に洗浄液を導入する洗浄手段を備えたことにより、分析前に分離カラム内に存在する非測定対象成分を除去することができる。
これにより、導電率の測定の際にベースラインの値が下がり、S/N比が向上する。また、各成分の保持時間が長くなるとともに安定し、測定対象成分の分離および特定が容易となる。その結果、高感度な分析を行うことができるイオンクロマトグラフ測定装置を実現することができる。
また、洗浄手段を、サンブルを溶離液とともに分離カラムに導入する第1の切替状態と、洗浄液を分離カラムに導入する第2の切替状態とを備えたバルブとしたことにより、分離カラムのサンプルの導入と洗浄液の導入の切り換えを容易に行うことができる。
分離カラム内に存在する非測定対象成分を除去して高感度な分析を行うことができる、濃縮法のイオンクロマトグラフ測定装置を実現できる。
分離カラム内に存在する非測定対象成分を除去して高感度な分析を行うことができる。ループインジェクション法のイオンクロマトグラフ測定装置を実現できる。
溶離液として水酸化ナトリウムを用いた場合に、溶離液に含まれる炭酸イオンによる影響を除去することができる。
分離カラムにサンプルを導入する前に洗浄液を導入することにより、分離カラム内に存在する非測定対象成分をサンプルの分析前に除去することができる。
これにより、導電率の測定の際にペースラインの値が下がり、S/N比が向上する。また、各成分の保持時間が長くなるとともに安定し、測定対象成分の分離および特定が容易となる。その結果、高感度な分析を行うことができる。
濃縮カラム1に、サンプルポンプP1から六方バルブV1および流路R1を介してサンプルSが導入され、サンプルSに含まれる種々のイオン成分が濃縮される。溶離液L1は、溶離液ポンプP2から流路R2、六方バルブV1、流路R3、六方バルブV2、流路R5、再度六方バルブV2、流路R6を経由して分離カラム2に導入される。この初期状態においては、分離カラム2は、イオン交換樹脂表面のイオン交換基に炭酸イオンがある割合で吸着した平衡状態となっている。
この溶離液L1にも炭酸イオンが存在するが、分離カラム2は炭酸イオンの洗浄直後であるため、ほぼすべてのイオン交換基をサンプルSのイオン成分の分離に使用できる。
このようにして、炭酸イオンよりも吸着力の弱いイオン成分については、炭酸イオンの影響を排除した状態で分析することができる。
分離カラム2の前段に、分離カラム2に選択的に洗浄液L2を導入する六方バルブV2を備えたことにより、分析前に分離カラム2内に存在する炭酸イオンを除去することができる。
これにより、導電率の測定の際にベースラインの値が下がり、S/N比が向上する。また、各イオン成分の保持時間が長くなるとともに安定し、各イオン成分の分離および特定が容易となる。その結果、高感度な分析を行うことができるイオンクロマトグラフ測定装置を実現できる。
これにより、高感度な分析を行うことができるイオンクロマトグラフ測定方法を実現できる。
初期状態において、六方バルブV1,V2は実線側に切り換えられている。
サンプルループ1’に六方バルブV1および流路R1を介してサンプルSが導入され、所定量のサンプルSが計量される。
その他の構成は前記実施例1と同じである。
2 分離カラム
3 サプレッサ
4 導電率計
S サンプル
L1 溶離液
L2 洗浄液
V1,V2 六方バルブ
P1 サンプルポンプ
P2 溶離液ポンプ
R1〜R6 流路
Claims (4)
- イオン交換樹脂を充填し、サンプルの濃縮を行う濃縮カラムと、
前記サンプルを供給するサンプルポンプと、
溶離液を供給する溶離液ポンプと、
前記サンプルポンプから供給される前記サンプルを前記濃縮カラムに導入して前記濃縮カラム内に前記サンプルに含まれるイオン成分を濃縮させる第1の切替状態と、前記溶離液ポンプから供給される溶離液を前記濃縮カラムに導入して前記濃縮カラム内に保持された濃縮されたサンプルのイオン成分を導出する第2の切替状態とを有する、前記サンプル と前記溶離液の流路を切り替える第1のバルブと、
イオン交換樹脂を充填し、前記溶離液ポンプから供給される前記溶離液を導入して前記イ オン交換樹脂表面のイオン交換基に炭酸イオンが吸着した平衡状態となり、洗浄液が導入 されてイオン交換基に吸着していた前記炭酸イオンが導出され、この第1のバルブを介して前記濃縮カラムから導出された前記濃縮されたサンプルのイオン成分が前記溶離液とともに導入される分離カラムと、
この分離カラムと前記第1のバルブの間に設けられ、前記第1のバルブから送出される前記サンプルを前記溶離液とともに前記分離カラムに導入する第1の切替状態と、洗浄液を前記分離カラムに導入して前記分離カラム内に存在する炭酸イオンを除去する第2の切替状態とを備えた、前記分離カラムに選択的に前記洗浄液を導入する第2のバルブと、
前記分離カラムを通過後の前記サンプルの分離されたイオン成分を含む溶離液の導電率を下げるサプレッサと、
このサプレッサを通過後の前記サンプルの分離されたイオン成分の導電率を測定する導電率計と、
を備えたことを特徴とするイオンクロマトグラフ測定装置。 - 溶離液を供給する溶離液ポンプと、
サンプルを所定量計量するサンプルループと、
前記サンプルを前記サンプルループに導入する第1の切替状態と、前記溶離液ポンプから供給される前記溶離液を前記サンプルループに導入して前記サンプルループ内に保持された前記サンプルを導出する第2の切替状態とを有する、前記サンプルと前記溶離液の流 路を切り替える第1のバルブと、
イオン交換樹脂を充填し、前記溶離液ポンプから供給される前記溶離液を導入して前記 イオン交換樹脂表面のイオン交換基に炭酸イオンが吸着した平衡状態となり、洗浄液が導 入されてイオン交換基に吸着していた前記炭酸イオンが導出され、この第1のバルブを介して前記サンプルループから導出された前記サンプルが前記溶離液とともに導入される分離カラムと、
この分離カラムと前記第1のバルブの間に設けられ、前記第1のバルブから送出される前記サンプルを前記溶離液とともに前記分離カラムに導入する第1の切替状態と、前記洗浄液を前記分離カラムに導入して前記分離カラム内に存在する炭酸イオンを除去する第2の切替状態とを備えた、前記分離カラムに選択的に前記洗浄液を導入する第2のバルブと、
前記分離カラムを通過後の前記サンプルの分離されたイオン成分を含む溶離液の導電率を下げるサプレッサと、
このサプレッサを通過後の前記サンプルの分離されたイオン成分の導電率を測定する導電率計と、
を備えたことを特徴とするイオンクロマトグラフ測定装置。 - 前記溶離液は水酸化ナトリウムであり、
前記分離カラムは前記炭酸イオンを保持可能なカラムであり、
前記洗浄液は前記水酸化ナトリウムの濃縮液であることを特徴とする請求項1または2の いずれかに記載のイオンクロマトグラフ測定装置。 - サンプルを送液するサンプルポンプと、
溶離液を送液する溶離液ポンプと、
前記サンプルと前記溶離液の流路を切り換える第1のバルブと、
イオン交換樹脂が充填された濃縮カラムと、
イオン交換樹脂が充填され、前記溶離液とともに前記サンプルが導入される分離カラムと 、
前記溶離液の水酸化ナトリウムを水に変換するサプレッサと、
前記分離されたイオン成分の検出を行う導電率計と、
前記分離カラムに選択的に洗浄液を導入する第2のバルブと、
これらを接続する複数の流路と、
を備えたイオンクロマトグラフ測定方法において、
前記濃縮カラムに、前記サンプルポンプから前記第1のバルブおよび前記流路を介して前 記サンプルが導入され、前記サンプルに含まれる種々のイオン成分が濃縮され、
前記溶離液は、前記第2のバルブから前記分離カラムに導入され、
前記第1のバルブが切り替えられ、前記濃縮カラムに前記溶離液が導入され、
前記濃縮カラムに濃縮された前記サンプルの前記イオン成分は、前記溶離液とともに前記 濃縮カラムから導出し、前記第1のバルブを経由して前記流路内を前記第2のバルブ側へ と移動し、
前記サンプルのイオン成分を含む前記溶離液が前記第2のバルブに到着する直前に、前記 第2のバルブが切り換えられ、前記サンプルの前記イオン成分を含む前記溶離液は、前記 流路に導入され、
前記流路内に保持されていた前記洗浄液は、前記サンプルの前記イオン成分を含む前記溶 離液によって前記流路に押し出され、前記分離カラムに導入され、
前記分離カラムは前記洗浄液に含まれる大量の水酸化イオンで満たされ、
前記イオン交換樹脂表面のイオン交換基に吸着していた炭酸イオンは水酸化イオンで置き 換えられ、
前記イオン交換基から剥離した前記炭酸イオンは、前記洗浄液とともに前記分離カラムの 外へ導出され、
前記分離カラムに前記サンプルの前記イオン成分を導入する前に、前記分離カラムに存在する前記炭酸イオンを除去し、
前記流路に保持されていた前記洗浄液がすべて前記分離カラムに導入されると、つづいて 前記サンプルのイオン成分を含む前記溶離液が前記分離カラムに導入され、
前記分離カラムで分離されたイオン成分は、前記サプレッサを通過した後に前記導電率計 によって導電率が検出
することを特徴とするイオンクロマトグラフ測定方法。
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