JP5361569B2 - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体発光素子及びその製造方法に関する。
従来、半導体発光素子において、p型又はn型の半導体層上に設けられた電極層の構成が種々提案されている。例えば、特許文献1の半導体発光素子は、基板上にn型及びp型半導体層が順次積層され、p型半導体層上に電極層(第1金属層)が形成されている。この電極層は、露出しないように保護膜で被覆されている。
特開2003−168823号公報
しかしながら、特許文献1の半導体発光素子では、電極層と保護膜との材質の違いから、両者の熱膨張率が相違する。そのため、この熱膨張率の相違に起因して、両層に内部応力が生じることで反りが発生し、電極層が半導体層から剥離するという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、半導体層から電極層が剥離し難い半導体発光素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体発光素子は、第一導電型半導体層と、前記第一導電型半導体層上の第一の部分に形成される第二導電型半導体層と、前記第一導電型半導体層上において、前記第一の部分とは異なる第二の部分に形成される第一電極層と、前記第二導電型半導体層上に形成される電極パッドおよび第二電極層と、を備え、前記第二電極層は、第一材料層と、該第一材料層上に積層され、該第一材料層とは組成の異なる第二材料層とを有し、前記第一材料層は、間隙によって少なくとも部分的に分離された複数の領域で形成され、前記第二材料層は、前記電極パッドと接触するとともに、前記複数の領域上に跨って形成されていることを特徴とする、半導体発光素子。
また、前記第一材料層において、隣接する前記複数の領域は、完全に分離されていてもよい。
また、前記第二導電型半導体層は、窒化ガリウム系化合物半導体で構成してもよい。
また、前記第一材料層は、銀単体又は銀を含有する合金で形成されていてもよい。
また、前記銀を含有する合金は、銀を主成分として形成されていることが好ましい。或いは、前記銀を含有する合金は、銅を主成分として形成されていてもよい。
また、前記第二材料層は、アルミニウムを主成分として形成されていることが好ましい。
前記第二材料層は、前記第一材料層が露出しないように、該第一材料層を被覆していることが好ましい。
また、上記のように構成された半導体発光素子は、光透過性を有する基板をさらに備え、前記第一導電型半導体層が前記基板上に形成されていてもよい。
本発明に係る半導体発光素子の製造方法は、上記のように構成された半導体発光素子の製造方法である。
この半導体発光素子の製造方法は、前記第一材料層を、銀を含有する層で形成し、該第一材料層上に金属からなる前記第二材料層を形成した後、前記第一材料層を熱処理することにより合金化する工程を備えることを特徴とする。この工程において、前記第二材料層を、アルミニウムを主成分として形成することが好ましい。
なお、本発明において「主成分」とは、該当する成分が50重量%を超えて含有されていることを意味する。
本発明に係る半導体発光素子によれば、半導体層から電極層が剥離し難い半導体発光素子及びその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る半導体発光素子の平面図である。 図1の半導体発光素子のI−I線断面図である。 図1の半導体発光素子の変形例を示す平面図である。
以下、本発明に係る半導体発光素子の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る半導体発光素子1は、基板3、第一導電型半導体層5、活性層7及び第二導電型半導体層9を備えている。基板3は、光透過性を有するものであり、例えば、サファイア基板、GaN基板等が挙げられる。なお、本実施形態では、第一導電型半導体層5をn型半導体、第二導電型半導体層9をp型半導体で構成し、以下それぞれをn型半導体層5、p型半導体層9と称する。
n型半導体層5は、基板3上に形成されており、基板3側からn型コンタクト層5a及びn型クラッド層5bをこの順に積層することで構成されている。より詳細には、n型クラッド層5bは、n型コンタクト層5a上の第一の部分xに形成されている。n型コンタクト層5aは、例えば、n型不純物としてSiをドープしたGaNで形成し、その膜厚を1〜6μm程度にする。n型クラッド層5bは、例えば、n型不純物としてSiをドープしたAlGaNで形成し、その膜厚を0.01〜1μm程度にする。
n型コンタクト層5a上の第一の部分xとは異なる第二の部分yには、第一電極層11が形成されている。第一電極層11は、例えば、n型コンタクト層5a上にTiとAlとをこの順に積層して形成することができる。
第一電極層11上には、第一電極パッド13が形成されている。第一電極パッド13は、例えばAu(金)等で形成されており、半導体発光素子1が実装される実装基板(不図示)に超音波接合等によって接合される。
活性層7は、n型クラッド層5b上に形成されている。この活性層7は、例えば、不純物をドープしないAlInGaNで形成し、その膜厚を0.01〜1μm程度にする。後述するように、活性層7の内部では、電子と正孔とが再結合することによって発光するようになっている。
p型半導体層9は、活性層7上に形成されており、活性層7側からp型クラッド層9a、p型コンタクト層9bをこの順に積層することで構成されている。p型クラッド層9aは、例えば、p型不純物としてMgをドープしたAlGaNで形成し、その膜厚を0.01〜0.3μm程度にする。P型コンタクト層9bは、例えば、p型不純物としてMgをドープしたGaNで形成し、その膜厚を0.01〜0.3μm程度にする。
p型コンタクト層9b上には、第二電極層15が形成されている。図1及び図2に示すように、第二電極層15は、矩形状の複数(図示例では、34個)の領域15aiに分割して形成された第一材料層15aと、この第一材料層15a上に積層された第二材料層15bとで構成されている。第一材料層15aは、隣接する各領域15aiが間隙Rによって離隔され、縦横に整列してp型半導体層9の上面の略全域を覆うように配置されている。また、第一材料層15aは、光反射性を有する材料で形成されている。第一材料層15aは、例えば、Ag(銀)単体や、Agを含有する合金等によって形成し、その膜厚を0.1〜1μm又は150〜300nm程度にする。Agを含有する合金としては、Agと、例えばCu(銅)、Ni(ニッケル)及びPd(パラジウム)等の金属の少なくとも1つとからなる合金が挙げられる。なお、後述するように、p型コンタクト層9bを窒化ガリウム系化合物半導体で形成した場合は、接触抵抗を低減する観点から、第一材料層15aがAgを主成分として形成されることが好ましい。
第二材料層15bは、第一材料層15aが露出しないように第一材料層15aを被覆し、第一材料層15の複数の領域15ai上に跨って形成されている。これにより、第一材料層15aは第二材料層15bによって静電遮蔽されている。また、第二材料層15bは、例えば、Ni、Au、Ti(チタン)、W(タングステン)、Al(アルミニウム)、Pt(白金)等の金属のうちの少なくとも1つを用いて、第二材料層15bとは組成が異なる層(単一材料で構成された層、又は合金層)を形成し、その膜厚を0.1〜1μm又は10〜100nm程度にする。以上で例示した材料の熱膨張率(線膨張率)は、Ag:18.9×10−6/K、Cu:16.5×10−6/K、Ni:13.4×10−6/K、Pd:11.8×10−6/K、Au:14.2×10−6/K、Ti:8.6×10−6/K、W:4.5×10−6/K、Al:23.1×10−6/K、Pt:8.8×10−6/Kである。
また、図1及び図2に示すように、p型半導体層9上の第二電極層15が形成されていない部分には、第二電極パッド17が形成されている。この第二電極パッド17は、第二電極層15の第二材料層15bの外周部15bsと接触するように設けられている。第二電極パッド17は、例えばAu等で形成されており、第一電極パッド13と同様、半導体発光素子1が実装される実装基板(不図示)の接続端子上に超音波接合等によって接合される。
本実施形態の半導体発光素子1は、いわゆるフリップチップタイプの発光素子として、第一電極パッド13及び第二電極パッド17が、図示しない実装基板上の接続端子上へ取り付けられる。そして、第一電極層11と第二電極層15との間に電圧を印加し、p型半導体層9、活性層7及びn型半導体層5に順方向の電流を流すことで、活性層7内で電子と正孔とが再結合して発光するようになっている。活性層7から発せられた光は、基板3を通して発光素子1の外部へ取り出される。このとき、活性層7から発せられた光は、第二電極層15側にも向かうが、その光は光反射性を有する第二電極層15で反射され、基板3側から発光素子1の外部へ取り出される。
本実施形態に係る半導体発光素子1は、例えば次のように製造することができる。
まず、基板3上に、n型コンタクト層5a、n型クラッド層5b、活性層7、p型クラッド層9a、p型コンタクト層9bを、MOCVD法等により順次積層する。続いて、p型コンタクト層9b上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ法により所望のパターンを露光、現像した後、p型コンタクト層9b、p型クラッド層9a、活性層7、n型クラッド層5bの一部をエッチングし、n型コンタクト層5aの第二の部分yを露出させる。エッチング終了後、フォトレジストを除去する。
次に、電子ビーム蒸着法等により、p型コンタクト層9b上に、第二電極層15の第一材料層15aを形成する。このとき、例えば、p型コンタクト層9b及びn型コンタクト層5a上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ法により所望のパターンを露光、現像した後、抵抗加熱蒸着法や電子ビーム蒸着法等を用いて、このフォトレジスト上に第一材料層15aとなる金属膜を形成する。そして、公知のリフトオフ法を用いることで、フォトレジストを除去し、第一材料層15aを所定の形状に形成する。
続いて、第一材料層15aと同様に、例えば公知のリフトオフ法等を用いて、第二電極層15の第二材料層15b、第二電極パッド17、第一電極層11及び第一電極パッド13をそれぞれ形成する。なお、第二電極層15の第二材料層15b、第二電極パッド17、第一電極層11及び第一電極パッド13を構成する金属膜は、第一材料層15aと同様に、抵抗加熱蒸着法や電子ビーム蒸着法等を用いて形成することができる。
以上の工程によって、本実施形態の半導体発光素子1が製造される。なお、第二電極層15の第一材料層15a及び第二材料層15bを形成した後に、これらを熱処理してもよい。こうすることによって、例えば、後述するように、第一材料層15aとp型コンタクト層9bとの接触抵抗を低減したり、Agのマイグレーションを抑制したりする効果が得られる。
以上のように構成された本実施形態の半導体発光素子1によれば、以下のような効果を奏する。
この半導体発光素子1では、第二電極層15の第一材料層15aと第二材料層15bとの組成が異なることから熱膨張率が異なる。そのため、例えば半導体発光素子1の製造工程等で加熱又は冷却されたときや、半導体発光素子1の発光時の発熱によって加熱されたときに、密着した両層15a,15bの熱膨張率の相違に起因して、両層15a,15bに内部応力が発生する。この内部応力の大きさは、両層15a,15bが接触する領域の大きさに概ね比例する。このことについて、より詳細に説明する。例えば、Ag膜上に厚さtNiのNi膜が温度Tで成膜されたとする。このときのAg/Ni多層膜の形状を簡単のため半径aの円板形状とする。ここで、成膜後、Ag/Ni多層膜がT+ΔTの温度環境下に置かれたときのAg/Ni多層膜の最大内部応力γは、Agの線膨張率をαAg、Niの線膨張率をαNiとしたとき、γ∝a・|αNi−αAg|・ΔT・tNiとなる。これは、円板形状の場合、歪中心が円板形状の中心に存在し、この中心から外側に向かえば、膜内歪が中心からの距離に比例して大きくなることから容易に理解できる。以上のことから、両層15a,15bの内部応力が、両層15a,15bの接触領域の大きさに概ね比例することがわかる。
このような内部応力は両層15a,15bに反りを発生させようとする。そのため、この内部応力が大きくなると、第二電極層15がp型半導体層9から剥離することがある。
これに対し、本実施形態の半導体発光素子1によれば、第二電極層15の第一材料層15aが複数の領域15aiに分割されている。そのため、第一材料層15aと第二材料層15bとは、図1及び図2に示すように細分化された小領域Sで接触することとなり、接触領域が小さくなる。これにより、両層15a,15bに生じる内部応力が小さくなって、第二電極層15がp型半導体層9から剥離し難くなる。
さらに半導体発光素子1では、以上のように第二電極層15の剥離を抑制できるので、p型半導体層9と第二電極層15との接触を確保することができる。そのため、図1に示すように第二電極層15の複数の領域15aiをp型半導体層9上に全体的に配置して、活性層7の均一に電流を流すことができる。これによって、活性層7での均一な発光を得るとともに、発光面積を大きくすることができる。
また、図2に示すように、半導体発光素子1では、基板3が光透過性を有するとともに、第一電極層11がn型半導体層5上において、p型半導体層9が形成された第一の部分xとは異なる第二の部分yに形成されている。これにより、p型半導体層9上の活性層7で発生した光が、第一電極層11に遮られずに第一の部分xを通って基板3から取り出される。したがって、半導体発光素子1によれば、上記のように発光面積を大きくしたことと相俟って、発光素子外部への光の取り出し効率を高くすることができる。
また、半導体発光素子1は、基板3側から光を取り出す形態(いわゆるフリップチップタイプ)であるため、上記のように第二電極層15の剥離を抑制することによって、第二電極層15における第一材料層15aの光反射層として機能を、より有効に発揮させることができる。
また、一般的に、GaN(窒化ガリウム)、AlGaN(窒化アルミニウムガリウム)、InGaN(窒化インジウムガリウム)及びAlInGaN(窒化アルミニウムインジウムガリウム)等の窒化ガリウム系化合物で構成された半導体層は、接触抵抗が高く、電流を拡散しにくいという特性がある。これに対し、半導体発光素子1では、上記のようにp型半導体層9の全体に均一的に電流を流すことができるため、発光効率を向上させることができる。
また、半導体発光素子1において、第二電極層15の第一材料層15aにAgを含有させた場合には、光の反射率を向上させることができる。したがって、活性層7で発生し、第二電極層15へ向かった光を、この第一材料層15aで反射させて、基板3側から効率的に取り出すことができる。よって、外部量子効率をより向上させることができる。
また、第一材料層15aにAgを含有させた場合は、上記のように熱処理をすることによって、第一材料層15aとp型半導体層9との接触抵抗を低減することができる。
また、半導体発光素子1では、第二電極層15の第一材料層15aは、第二材料層15bによって、露出しないように被覆されている。こうすることで、半導体発光素子の製造プロセスにおいて、第一材料層15aの残留酸素下における高温プロセスや大気中などでの酸化を防止し、酸化による接触抵抗の増大を防ぐことができる。また、第一材料層15aが第二材料層15bによって静電遮蔽されるので、第一材料層15aにAg等を含むマイグレーションを起こしやすい材料を用いた場合には、これを阻止することができ、第一電極層11と第二電極層15間の短絡等の不具合を防止することができる。なお、第二材料層15bが、Al単体又はAl合金等を用いて、Alを主成分として形成されている場合は、化学的に安定な酸化膜が第二材料層15bの表面に形成されるため、第一材料層15aの酸化等による腐食を抑制することができる。
また、第二電極パッド17は、p型半導体層9上において、第二電極層15の第二材料層15bの外周部15bsと接触するように形成されている。こうすることで、以下に詳述するように、第二電極層15がp型半導体層9から剥離することを抑制することができる。
つまり、図1及び図2に示すように、第二電極パッド17は、実装基板上の配線との接合領域を確保するためにある程度大きな範囲で形成される。これに対し、このように第二電極パッド17が第二材料層15bの外周部15bsで接触すると、第二電極パッド17と第二電極層15との接触面積が小さくなる。そのため、例えば、第二電極パッド17に、実装基板上の配線との接合等のために熱が加えられた場合を考えると、このように接触面積が小さいことから、第二電極パッド17から第二電極層15への熱の影響が小さくなる。これにより、第二電極層15内部での熱応力も小さくなり、この熱応力によるp型半導体層9からの第二電極層15の剥離を抑制することができる。
これに対し、例えば、第二電極パッド17を第二電極層15の上面に形成した場合には、第二電極パッド17が大きな範囲で第二電極層15と接触するので、熱が加えられた場合には、第二電極層15への熱の影響が大きくなる。したがって、第二電極層15内部での熱応力も大きくなり、第二電極層15の剥離が生じ易くなる。よって、第二電極パッド17が、第二電極層15の第二材料層15bの外周部15bsと接触するように形成されることで、第二電極層15の剥離を抑制できる。
また、上述したように第一材料層15a及び第二材料層15bを形成した後に、これらを熱処理した場合は、次のような効果を奏する。つまり、第一材料層15aを、Agを含有する層で形成し、この第一材料層15a上に金属からなる第二材料層15bを形成した場合には、この熱処理によって、第一材料層15aが合金化され、Agのマイグレーションを抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、第二電極層15の第一材料層15aを34分割しているが、これに限定されるものではなく、第一材料層15aに生じる内部応力が分散されるように、少なくとも2つに分割されていればよい。
また、上記実施形態では、第一材料層15aが、完全に分離された複数の領域15aiで形成されているが、これに限定されるものではなく、間隙によって少なくとも部分的に分離された複数の領域で形成されていればよい。このような構成としては、例えば、図3に示すように、隣接する第一材料層15aの2つの領域15ai,15aiを部分的に結合した構成が挙げられる。こうすることでも、部分的にではあるが第一材料層15aが分離されるので、第一材料層15aに生じる内部応力が分散されて小さくなり、ひいては第二電極層15が剥離し難くなる。また、図3では、矩形状の領域15aiの各辺の中央部を結合しているが、これに限定されず、隣接する領域15ai,15aiが部分的に分離される任意の形態を採ることができ、例えば、矩形状の領域15aiの四隅を結合してもよい。また、第一材料層15aの領域15aiの形状は、矩形状に限定されず、丸形状、多角形状等、任意の形状にしてもよい。
また、第二電極層15の第一材料層15aを一層で構成しているが、複数の層で構成してもよい。例えば、p型半導体層9側からAg層及びNi層をこの順で設けることで、第一材料層15aを2層で構成してもよい。この場合も、密着したAg層とNi層とに内部応力が生じるが、上記のように第一材料層15aが複数の領域15aiに分割されているため、Ag層とNi層との接触面積が小さくなっている。したがって、大きな内部応力が発生せず、Ag層とNi層との間に剥離が生じ難くなる。
また、上記実施形態において、p型半導体層9,活性層7,n型半導体層5には、GaN、AlGaN、InGaN等の窒化ガリウム系化合物半導体を用いることを例示したが、発光可能なpn接合を形成する限り、あらゆる半導体材料を用いることができる。例えば、窒化物系化合物半導体が挙げられる。窒化物系化合物半導体は、一般式として、AlGaIn1−X−YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦X+Y≦1)で表され、AlN、GaN及びInNのいわゆる2元系、AlGa1−XN、AlIn1−XN及びGaIn1−XN(以上において0<X<1)のいわゆる3元系、AlGaIn1−X−YN(0<X<1、0<Y<1、0<X+Y<1)のいわゆる4元系を包含する。
また、上記実施形態では、n型半導体層5とp型半導体層9との間に活性層7が形成されているが、発光可能なpn接合を形成する限り、活性層7を形成しなくてもよい。また、上記実施形態では、基板3上にn型半導体層5を直接設けているが、例えば、基板3とn型半導体層5との間に、バッファ層を設けてもよい。
また、上記実施形態に係る半導体発光素子1は基板3を備えているが、例えば、上記実施形態の製造方法によって半導体発光素子1を形成した後に、レーザーリフトオフ法等を用いて基板3とn型半導体層5とを分離し、基板3を備えない半導体発光素子1を形成してもよい。
また、上記実施形態では、第二電極層15の第一電極層15aが露出しないように、第二電極層15bによって第一電極層15aが被覆されているが、上記のように第一電極層15aの合金化によって第一電極層15aからのAgのマイグレーションを抑制できれば、第一電極層15aが部分的に被覆されていてもよい。
また、上記実施形態では、図2に示すように第一材料層15aの各領域15aiが間隙Rによって離隔され、この間隙R内にも第二材料層15bの一部分が設けられているが、この間隙R内に第二材料層15bを設けなくてもよい。
上記実施形態では、第一導電型半導体層5をn型、第二導電型半導体層9をp型としているが、第一導電型半導体層をp型、第二導電型半導体層をn型としてもよい。
また、上記実施形態では、第二電極層15の第一材料層15aを、Agを含有する層で形成するものを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、第二材料層15bを、Agを含有する層で形成してもよい。このとき、第一材料層15aを、例えば、Cu,Ni、Pd等の金属を主成分として形成し、この第一材料層15a上に第二材料層15bを形成する。その後、上記のように第二材料層15bを熱処理することによって、第二材料層15bが合金化され、第二材料層15bに含有されたAgのマイグレーションを抑制することができる。特に、このように、p型コンタクト層9b側に位置する第一材料層15aを、Cu,Ni、Pd等の金属を主成分として形成することで、第一材料層15aからp型コンタクト層9bへのAgのマイグレーションをより効果的に抑制することができる。さらに、第一材料層15aをCuを主成分として形成すると、上記熱処理によって第二材料層15bと共に第一材料層15aが合金化され、活性層7から発せられる光に対する反射率を比較的高くすることができる。このとき、第一材料層15aの厚さは薄い方が好ましく、例えば、1〜5nmとすればよい。
1 半導体発光素子
3 基板
5 n型半導体層(第一導電型半導体層)
7 活性層
9 p型半導体層(第二導電型半導体層)
11 第一電極層
13 第一電極パッド
15 第二電極層
15a 第一材料層
15ai 領域
15b 第二材料層
17 第二電極パッド
x n型半導体層の第一の部分
y n型半導体層の第二の部分
R 間隙

Claims (10)

  1. 第一導電型半導体層と、
    前記第一導電型半導体層上の第一の部分に形成される第二導電型半導体層と、
    前記第一導電型半導体層上において、前記第一の部分とは異なる第二の部分に形成される第一電極層と、
    前記第二導電型半導体層上に形成される電極パッドおよび第二電極層と、
    を備え、
    前記第二電極層は、第一材料層と、該第一材料層上に積層され、該第一材料層とは組成の異なる第二材料層とを有し、
    前記第一材料層は、間隙によって少なくとも部分的に分離された複数の領域で形成され、
    前記第二材料層は、前記電極パッドと接触するとともに、前記複数の領域上に跨って形成されていることを特徴とする、半導体発光素子。
  2. 前記第一材料層において、隣接する前記複数の領域は、完全に分離されていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記第二導電型半導体層は、窒化ガリウム系化合物半導体からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記第一材料層は、銀単体又は銀を含有する合金からなることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の半導体発光素子。
  5. 前記銀を含有する合金は、銀を主成分として形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の半導体発光素子。
  6. 前記第二材料層は、アルミニウムを主成分として形成されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の半導体発光素子。
  7. 前記銀を含有する合金は、銅を主成分として形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の半導体発光素子。
  8. 前記第二材料層は、前記第一材料層が露出しないように、該第一材料層を被覆していることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の半導体発光素子。
  9. 光透過性を有する基板をさらに備え、
    前記第一導電型半導体層が前記基板上に形成されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の半導体発光素子。
  10. 請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
    前記第一材料層を、銀を含有する層で形成し、該第一材料層上に金属からなる前記第二材料層を形成した後、前記第一材料層を熱処理することにより合金化する工程を備えることを特徴とする、半導体発光素子の製造方法。
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