JP5360252B2 - 粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルム及びそれを含む液晶ディスプレイ - Google Patents

粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルム及びそれを含む液晶ディスプレイ Download PDF

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Description

本発明は粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルム及びそれを含む液晶ディスプレイに関する。
近年、液晶ディスプレイを搭載する携帯電話、デジタルスチルカメラ、PDAの軽量化、薄型化へのニーズが高まり、液晶ディスプレイについても軽量化、薄型化のニーズの高まりに従って、基材となるガラス基板についても薄肉化が求められており、従来その厚みが0.7mmであるものを、0.4mmや0.3mmへと薄肉化する研究がなされている。しかし、ガラス基板を薄肉化するにつれ、携帯電話へ液晶ディスプレイを実装したときに外部衝撃により割れてしまう、液晶ディスプレイの組み立て時に工程の中で、ハンドリング時にガラスが割れてしまうといった実用耐久性の面で問題が発生した。
本発明者らは先に、プラズマディスプレイ用として、反射防止膜を有する光学フィルターを粘着剤層を介して貼り付けた構成(特許文献1)を提案しているが、小型化、軽量化の開発がすすむ液晶ディスプレイへ適用すると、ディスプレイ全体の厚みが厚くなってしまうため、薄型である特徴が相殺され好ましくなかった。
また、接着剤層と緩衝層を重畳してなる透明な樹脂シートを介して液晶表示パネルと透明保護板を密着配置する構成が提案されている(特許文献2)が、緩衝層へ接着剤層を設けため工程が増えることで、コストアップになり実用上好ましくなかった。
アクリル酸エステル化合物の重合組成物からなる20℃における動的貯蔵弾性率が1x10Pa以下であるガラス割れ防止層と液晶表示用光学フィルムとを積層した構成(特許文献3)が提案されているが、薄型化を特徴とする液晶ディスプレイに対し、ガラス割れ防止層を薄肉化していくと耐衝撃性が不充分であり、光学フィルムを液晶パネル表面のガラス基板に貼り合せる際、貼りつけ位置がずれる、異物を噛みこむ、気泡が混入するなどの欠陥が生じ再剥離すると、粘着力が強すぎるためガラス基材が割れてしまう、粘着材がガラス基材に残ってしまうなどの問題が生じ、液晶ディスプレイ組立工程には適切に用いることはできなかった。
すなわち、薄肉化傾向にある液晶ディスプレイを対象とした粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムとしては、薄型・軽量化を維持しつつ満足な耐衝撃性を保つことが困難であり、尚且つ再剥離性が良好となる適切な粘着力を有するものはなかった。
特開2002−260539号 特開平9−318932号 特開2004−271935号
本発明が解決しようとする課題は、上記背景技術の問題点に鑑み、薄肉化する液晶ディスプレイに対し、優れた耐衝撃性能を発現することができ、再剥離性の優れる粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、ウレタン系(メタ)アクリレート化合物と光重合開始剤とを含有する組成物を光重合によって硬化させた硬化物の層を、液晶ディスプレイ用光学機能フィルムから成る基層フィルムに積層することで、液晶ディスプレイに対し優れた耐衝撃性能を発現し、ディスプレイ製造工程において作業性の良好な再剥離性を伴った粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、液晶ディスプレイ用光学機能フィルムから成る基層フィルムの一面に、ポリオキシアルキレンポリオール、脂肪族ポリエステルポリオール、脂肪族ポリカーボネートポリオールから選ばれる少なくとも1種のポリオールの脱水素残基と脂肪族ポリイソシアネートの脱イソシアネート残基を有するウレタン系(メタ)アクリレート化合物と、アルキル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート、アルカンジオールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種の反応性希釈剤と、光重合開始剤とを含有する組成物を光重合によって硬化させた粘着組成物から成る、厚みが0.1mm以上の粘着組成物層を有する、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを提供する。また、本発明は、液晶ディスプレイの表面に、前記の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを積層した液晶ディスプレイを提供する。
本発明により、薄くとも耐衝撃性能にすぐれ、再剥離時にディスプレイに損傷・汚染を与えることなく剥離できる粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムが提供された。したがって、本発明のフィルムは、特に薄型化の開発の著しい液晶ディスプレイに対し優れた効果を発揮する。
本発明の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルム例の断面図を示す。 本発明の耐衝撃性測定方法を示す説明図である。
上記の通り、本発明の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムは、光学機能フィルムから成る基層フィルムの一面に、ウレタン系(メタ)アクリレート化合物と光重合開始剤とを含有する組成物を光重合によって硬化させた粘着組成物層を形成したことを特徴とする。本発明の粘着組成物層付き光学機能フィルム例の断面図を図1に示した。51が光学機能フィルムから成る基層フィルムであり、52が粘着組成物層である。
ここで言う「ウレタン系(メタ)アクリレート化合物」とは、ウレタン結合を介して、ポリオールの脱水素残基セグメントが連結し、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリル酸残基を有する化合物を意味する。なお、「(メタ)アクリル酸」はアクリル酸又はメタアクリル酸を意味する。
本発明に用いられるウレタン系(メタ)アクリレート化合物の好ましい例としては、ポリオキシアルキレンポリオール、脂肪族ポリエステルポリオール、脂肪族ポリカーボネートポリオールから選ばれる少なくとも1種のポリオールの脱水素残基と脂肪族イソシアネートの脱イソシアネート残基からなるウレタン系(メタ)アクリレート化合物を挙げることができ、特に、(1)下記の第1の方法により製造され、下記一般式[I]で表される化合物及び(2)下記の第2の方法により製造され、下記一般式[II]で表される化合物を挙げることができる。
すなわち第1の方法は、ポリオキシアルキレンポリオール、脂肪族ポリエステルポリオール、脂肪族ポリカーボネートポリオールから選ばれる少なくとも1種のポリオール、好ましくは1分子当たり2個の水酸基を有するジオールと脂肪族ポリイソシアネート、好ましくは1分子当たり2個のイソシアネート基を有する脂肪族ジイソシアネートを公知のウレタン化反応によって反応させて、イソシアネート基末端のプレポリマーを合成した後、該末端イソシアネート基と水酸基含有アクリル化合物の水酸基とを反応させる2段階のウレタン化反応によって下記一般式[I]のウレタン系(メタ)アクリレートを得る方法である。
AH−I−O−I−AH [I]
(式中、AHは水酸基含有アクリル化合物の水酸基の脱水素残基。Iは脂肪族ポリイソシアネート残基。Oはポリオールの脱水素残基。)
第2の方法は、ポリオキシアルキレンポリオール、脂肪族ポリエステルポリオール、脂肪族ポリカーボネートポリオールから選ばれる少なくとも1種のポリオール、好ましくは1分子当たり2個の水酸基を有するジオールから選ばれる少なくとも1種のポリオールの片末端の水酸基とカルボキシル基含有(メタ)アクリル酸のカルボキシル基とを公知のエステル化反応によって重縮合することによって得た水酸基含有アクリル化合物と脂肪族ポリイソシアネート、好ましくは1分子当たり2個のイソシアネート基を有する脂肪族ジイソシアネートを反応させて下記一般式[II]のウレタン系(メタ)アクリレートを得る方法である。
AC−O−I−O−AC [II]
(式中、ACはカルボキシル基含有(メタ)アクリル酸の脱水酸残基。Oはポリオールの脱水素残基。Iは脂肪族イソシアネートのイソシアネート残基。)
本発明で使用するポリオキシアルキレングリコールはポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ジオール例えば1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールまたはジオキサングリコールとエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドとの反応により得られるポリオキシアルキレングリコール、およびそれらの2種またはそれ以上の混合物を包含する。ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールおよびポリオキシテトラメチレングリコールが好ましく、その中でも分子量1,000またはそれ以上のものが衝撃吸収性の点から特に好ましい。
本発明で使用する脂肪族ポリエステルポリオールは2価アルコールと化学量論的に不足したジカルボン酸またはそれらの無水物もしくはハロゲン化物との反応生成物を包含する。そのようなポリエステルの製造に適当な2価アルコールはアルキレングリコール、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールおよびジオキサングリコール;オキシアルキレングリコール、例えば上記アルキレングリコールまたは2価フェノールとエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドとの反応生成物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、高級ポリオキシエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、高級ポリオキシプロピレングリコールおよびポリオキシテトラメチレングリコール(ポリテトラヒドロフラン)を包含する。上記ポリエステルの製造に適当なジカルボン酸および無水物は脂肪酸および無水物、例えばコハク酸、無水コハク酸、グルタル酸、グルタル酸無水物、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、無水マレイン酸およびフマル酸;環状脂肪酸および無水物、例えばテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸およびそれらの無水物を含む。
本発明で使用する脂肪族ポリカーボネート系ポリオールは、ポリオールとジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートなどのカーボネート化合物との反応により得られる。脂肪族ポリカーボネートに用いられるポリオールとしては、脂肪族ポリエステルの構成成分として先に例示した2価アルコールを用いることができる。また、ジアルキルカーボネートとしてはジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどを、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネートなどを、ジアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネートなどを挙げることができる。
本発明で使用する脂肪族ポリイソシアネートは、環状脂肪族ポリイソシアネートを含み、例えば1,2−プロピレン−、1,3−プロピレン−、1,2−ブチレン−、1,4−ブチレン−、ペンタメチレン−、ヘキサメチレン−、2,4,4−トリメチルヘキサメチレン−、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−およびドデカメチレン−ジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレン−および1,4−シクロヘキシレン−ジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)、および4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)を挙げることができる。上記ジイソシアネートの2種またはそれ以上の混合物が使用され得る。
本発明でウレタン系(メタ)アクリレートを製造する第1の方法で使用する水酸基含有アクリル化合物は、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび相当するメタクリレートである。特に好ましい化合物は2−ヒドロキシエチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート等である。
ウレタン系(メタ)アクリレートを得るためのイソシアネート末端プレポリマーと水酸基含有アクリル化合物との反応、又は、脂肪族イソシアネート化合物と水酸基含有アルキレンアクリル化合物との反応は慣用の方法、例えば重合阻害剤例えばヒドロキノンの存在下で30ないし110℃に加熱することにより行われ得る。
なお、本発明で用いられる、上記したウレタン系(メタ)アクリレート化合物としては、市販品を使用することもできる。該市販品としては、UN−9200A(根上工業(株)製)、NKオリゴUA−334PZ、NKオリゴUA−340P、NKオリゴUA−160TM、NKオリゴUA−170TX(新中村化学工業(株)製)等が挙げられる。
本発明で使用する光反応開始剤は、アクリル物質の光重合のためのあらゆる公知開始剤であってよいが、硬化物の着色の点から、好ましくは、開裂型開始剤としてα置換アセトフェノン、水素引き抜き型開始剤としてチオキサントン、ベンゾフェノン、特に好ましい開始剤としては、分子内水素引き抜き型開始剤であり、該市販品としては、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルの混合物であるIRUGACURE754(チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)等が挙げられる。上記開始剤は2種もしくはそれ以上の混合物であってもよい。また、上記開始剤の少なくとも1種を主開始剤として、400nm以上の長波長領域に吸収を有する開始剤、例えばビスアシルフォスフィンオキサイド、モノアシルフォスフィンオキサイド等の光重合開始剤を併用すると、厚みを0.3mm以上とする場合の内部硬化性を向上させることができる。内部硬化性が不十分な場合、未反応成分が時間の経過とともに粘着材の表面に移行してベタつく場合がある。上記開始剤の添加量は、通常の量で、一般的には粘着材の全ウレタン系(メタ)アクリレート化合物含量の0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%で使用され得る。上記400nm以上の長波長領域に吸収を有する開始剤を併用する場合は、通常、開始剤総量の0.1〜50重量%の範囲で使用され得る。
粘着組成物層の粘着力調整、弾性率調整を目的として、透明性を阻害しない範囲で反応性希釈剤を添加しうる。該希釈剤としては、一般に粘度が1,000mPa・s/25℃以下である低分子量モノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート化合物が使用できる。該希釈剤として具体的には、アルキル(メタ)アクリレート;例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート;例えば1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2,2’−ブチルエチルプロパンジオールジアクリレート等である。これらの反応性希釈物の添加量は、特に限定されないが、通常、ウレタン系(メタ)アクリレート化合物の含量の1〜100重量%、好ましくは10〜50重量%である。
粘着組成物層の粘着力としては、プラスチックやガラスと貼り合わせる際に実用に耐えるものであれば良く、特に限定されないが、高温状態(35〜100℃)の使用によって貼り合わせ部分に気泡が発生しないものを用いることが望ましい。また、90℃剥離粘着力として0.05N/25mm幅以上、10N/25mm幅以下、好ましくは0.1N/25mm幅以上、5N/25mm幅以下とすることで、被着対象であるプラスチックやガラスを変形させることなく、容易に剥がした後に繰り返し使用することができ、ディスプレイ表面への粘着組成物残りも防止することができる。粘着力の試験方法は以下の通りで行なうことができる。
基層フィルムに粘着組成物層の順で積層したフィルターを25mm幅に切断し、顕微鏡用スライドガラス(76mm(長さ)×26mm(幅)×1.0mm(厚さ))に、粘着組成物層面を貼り合わせる。次に、23℃環境下、引張試験機;オートグラフAGS500A(島津製作所製)を用いて、フィルターの端部をガラスに対して90°方向へ、50mm/分の速度で引っ張り粘着力を測定する。また、試験後にガラス面を観察し、引き剥がし後の粘着組成物残りの有無を目視により確認する。
粘着組成物層の弾性率は、10Pa以上10Pa以下であることが好ましい。粘着組成物層の弾性率が、10Paを超えると、外部衝撃を受けた時に衝撃力が分散されず、直接ガラスに伝わりガラスが割れてしまう。一方で、粘着組成物層の弾性率が10Pa以下である時は、外部衝撃を受けると形状を保持しきれず、衝撃力が貫通しガラスを破損し、所望の耐衝撃性が得られないばかりでなく、柔らかすぎて貼り合わせ時のハンドリングが困難、切断時にカッターの刃に巻きつく、貼合後の積層体の形状保持が難しい等の問題が生じる。さらに言えば耐衝撃性の点で弾性率が、10Pa以上10Pa以下であることがより好ましい。
本発明において、基層フィルム上に粘着組成物層を積層する方法に特に制限はなく、基層フィルム上に直接ウレタン系(メタ)アクリレート化合物を塗工し光重合させる方法、先に離形フィルム上にウレタン系(メタ)アクリレート化合物を塗工し光重合させシート状の粘着組成物層を作成し、基層フィルムと貼り合わせる方法のいずれも採用することができる。貼合の際、積層時の気泡の混入を防ぐため、加熱および/または減圧環境で積層する方法が好ましく用いられ、さらに、積層後に気泡を拡散させるため加熱および/または加圧環境で処理することも好ましく用いられる。
本発明における粘着組成物層の厚みは、耐衝撃性の点から、0.1mm以上の厚さを有する。これより小さいと耐衝撃効果が低いばかりではなく、貼りつけ作業時の取り扱いが困難になり、気泡が入りやすくなる。また、厚みの上限としては特に制限はないが、薄型ディスプレイの特徴を活かすという点で、2.0mm以下とすることが好ましい。粘着組成物層の厚みは、基層フィルムと粘着組成物層を積層した時のディスプレイの厚みと耐衝撃効果の点から、0.1〜1.0mmの範囲とすることがより好ましい。
本発明における基層フィルムは、液晶ディスプレイ用光学機能フィルムから成る。該基層フィルムは用途に応じ、例えば偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルム、視野角拡大フィルム、反射防止フィルム、反射フィルム、半透過反射フィルム、光拡散フィルム等の光学機能フィルムのうち、1種類のフィルムまたは複数のフィルムを積層したものを使用しても良い。これらのフィルムの製造方法に制限は無く、公知のいずれの方法で作られても良い。中でも、基層フィルムとして、液晶ディスプレイの構成の簡略化・薄型化の点から、偏光フィルムであることが好ましく、さらに、画面のコントラストアップ、鮮明化の目的から偏光フィルムと位相差フィルム、輝度向上フィルムのいずれかまたは両方のフィルムの積層体も好ましく用いられる。すなわち、(1)偏光フィルム、(2)偏光フィルムと位相差フィルムの積層体、(3)偏光フィルムと輝度向上フィルムの積層体又は(4) 偏光フィルムと位相差フィルムと輝度向上フィルムの積層体も好ましく用いられる。基層フィルムとして積層体を用いる場合、各光学機能フィルムの積層の順番は任意に設定可能である。
偏光フィルムとしては、公知のいずれのものでもよく、PVA系樹脂にヨウ素系、有機染料系を染色し配向させた偏光素子層の片面または両面に、機械的強度・耐熱性・耐湿性を付与するための保護層としてトリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、シクロ系もしくはノボルネン構造のポリオレフィン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステル系樹脂などの光学的に等方なフィルムを積層したものが好ましく用いられる。
本発明で用いられ得る偏光フィルムには、目的に応じて、反射防止膜、ハードコート膜、反射膜、半透過反射膜等のうちの1種類または1種類以上の膜を設けてもよい。外光反射を抑制し表示画像の視認性を向上させるためには、偏光フィルム上に反射防止膜を設けることが好ましい。反射防止膜の形成方法・材料に特に制限はなく、偏光フィルムの片面に直接形成する方法、反射防止膜を形成したフィルムに粘着層を積層して偏光フィルムの片面に積層する方法といずれでもよい。反射防止膜は、通常、低屈折率と高屈折率のからなる2層以上の積層膜を用いるのが好ましいが、表面を乱反射させることによって眩しさを抑えるグレア処理であってもよい。これらは、液晶ディスプレイとしたときの使用環境、ディスプレイ性能により選択できるが、高コントラストを求めるには前者を用いることが好ましい。反射防止膜の形成は、公知のウエットコート法、ドライコート法といずれでもよいが、製造コストの点で、ウエットコート法で形成することが好ましい。また、表面の傷つき難さを向上するため偏光フィルムの片面もしくは両面にハードコート膜を形成することが好ましい。ハードコート膜としては、熱硬化型のオルガノポリシロキサン系のハードコートまたは、紫外線硬化型のアクリル系ハードコートなどを好ましく用いることができる。表面の耐擦傷性をさらに向上させるため、無機微粒子を含んだハードコート剤も好ましく用いられる。
本発明の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを、入射光を反射させて表示する反射型液晶ディスプレイに用いる場合、基層フィルムとしては、外光を反射させるため反射膜を偏光フィルム上に形成したものを用いることができる。反射膜は偏光フィルムの片面に設けられ、例えば、金属酸化物または金属膜を1層または複数層積層する方法等、公知技術により反射膜を設けることができる。別のフィルムに反射膜を設けた反射シートを、粘着材を介して貼りつける方法も好ましく用いられる。また、半透過反射液晶ディスプレイ用途には、偏光フィルム上に半透過反射膜を形成することができる。半透過反射膜は、公知のいずれの方法で形成してもよく、例えば、金属または金属酸化物を1層または複数層積層する方法、半透過反射層を設けたフィルムを、粘着材を介して貼りつける方法と、いずれの方法で形成しても良い。
例えば、本発明における基層フィルムは、偏光フィルムに位相差フィルムを積層することで、楕円偏光フィルムまたは円偏光フィルムとすることができる。これら楕円偏光フィルムまたは円偏光フィルムを使用することで、複屈折により発生する楕円偏光が漏れることによるコントラストが低下を防止することができ、STN型液晶ディスプレイに対して好ましく用いることができる。また、円偏光フィルムは、画像の色調調整の目的でカラー表示の反射型液晶ディスプレイに好ましく用いられる。位相差フィルムとしては、公知の材料いずれでも良く、例えば、公知の高分子素材を1軸または2軸延伸処理した複屈折性フィルム、液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムで支持したものなどが用いられる。位相差フィルムの厚さについても特に限定はないが、2〜150μmが好ましく用いられる。位相差フィルムは、波長板や液晶層の複屈折による着色の視覚などの補償を目的としており、これら使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであればよく、2種以上の位相差板を積層してもよい。また、液晶パネルに対して2枚の偏光フィルムが設けられることがあるが、この場合は、両偏光フィルムとの間の任意位置に上記位相差フィルムを1枚または複数枚設けることができる。
さらに、表示画像の輝度を向上させ、画像の鮮明化、省電力化するために偏光フィルム上に輝度向上フィルムを積層することができる。輝度向上フィルムとしては、とくに限定はなく、誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体のような所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレスティック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したもの、左回りまたは右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなど、目的に応じたものを使用することができる。偏光軸の直線偏光を透過するタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸を揃えて入射させることにより偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率良く透過させることができる。
偏光フィルムに位相差フィルム及び輝度向上フィルムを積層する場合、適当な粘着材(接着剤)が用いられる。その材質や組成、厚さなどはとくに限定されないが、透明性や耐久性などの観点より、アクリル系粘着材が好ましく用いられ得る。あるいは、本発明における粘着組成物を使用してもよく、その場合には耐衝撃性をさらに付与することが期待できる。
本発明の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムは、液晶ディスプレイに好適に使用できる。すなわち、液晶ディスプレイの表面に、本発明の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを積層して用いることができる。また、本発明の液晶ディスプレイは耐衝撃性に優れており、携帯型電子端末に好ましく用いることができる。
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
耐衝撃性の測定
本発明における耐衝撃性は次のように評価した(図2)。ゴムラバー1上にガラス2(1.1mm厚)を置き、その上にアクリルフォームテープ3(3M製、J−4905J、厚み0.5mm)で5mm巾、3cmx4cmの枠を作成した。粘着組成物付き光学機能フィルム5をゴムロールにて破損確認用ガラス4(0.7mm厚)に貼りあわせ、枠付きのガラス上に置いた。鋼球を任意の高さから光学機能フィルム上面に自由落下させ、耐衝撃試験用サンプルを貼合せた破損確認用ガラス4の破損状態を目視で確認した。すなわち、偏光フィルムの表面より20cmの高さから、質量32.5gの鋼球を落下させ、破損確認用ガラス4の損傷の有無を調べた。破損確認用ガラス4に割れ、ヒビが生じたものを×、ヒビ、割れが観察されないものを○とし、さらに150cmの高さから、鋼球を落下させ、破損確認用ガラス4にヒビ、割れが観察されないものを◎とした。
弾性率の測定
粘着組成物層を、幅が15mm、長さ40mmの短冊状に切り抜き、弾性率測定用サンプルとした。長手方向の端から5mmのところを、両端ともクリップで固定し、測定サンプルの長さLを30mmとした。測定温度は室温、湿度は65%±5%とした。クリップの一端を固定し、もう一方に、0.05Kgの荷重Mをかけ、試験片の伸び量ΔL(m)を測定した。
弾性率は、粘着組成物にM(kg)の荷重を掛けたときの、弾性率測定用サンプルの幅S(m)、厚みT(m)、測定サンプルの長さL(m)、伸び量ΔL(m)を用いて、次の式に従って求めた。
弾性率 = (M/(S×T))/(ΔL/L) [Pa]
実施例1
(1) ウレタン系(メタ)アクリレート化合物として、NKオリゴUA−334PZ(新中村化学(株)製、第1の方法により製造されジオール成分としてポリオキシプロピレングリコールを使用、分子量約10000)を90重量部、希釈剤として、ポリエチレングリコールジアクリレート(オキシエチレン繰り返し単位数9、分子量508、商品名「NKエステルA−400」、新中村化学(株)製)を10重量部、光重合開始剤として、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルの混合物(商品名IRUGACURE754、チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)を1重量部混合した紫外線硬化性組成物を厚さ100μmのポリエステル系セパレータに塗布し、窒素雰囲気下、紫外線ランプにて1,000mj/cmの紫外線を照射して、光重合させ、厚さ0.4mmの粘着組成物から成るフィルムを作製した。
(2) 上記(1)で得た粘着組成物フィルムを偏光フィルム(住友化学製、ハイルミナンスSR、4cmx5cm)の片面にゴムロールを用いて貼り付け、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムとした。
(3) 上記(2)の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを、粘着組成物層を介して破損確認用ガラス(日本電気ガラス製、OA−10、5cmx5cm、0.7mm厚)にゴムロールで貼り合わせ、耐衝撃試験に供した。
実施例2
(1) 偏光フィルム(住友化学製、ハイルミナンスSR、4cmx5cm)の一面に反射防止フィルム(東レフィルム加工(株)、ルミクリヤSF、0.1mm)を25μmのアクリル系粘着材(綜研化学、SKダイン)を介して積層し、さらに位相差フィルム(鐘淵化学工業、0.05mm、ポリカーボネイトフィルム)を、反射防止フィルムとは反対の面に、25μmとした該粘着材を介し積層し、基層フィルムとした。
(2) 実施例1で得た粘着組成物フィルムを上記(1)で得た基層フィルムの位相差フィルム側にゴムロールを用いて貼り付け、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムとした。
(3) 上記(2)の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを、粘着組成物層を介して破損確認用ガラス(日本電気ガラス製、OA−10、5cmx5cm、0.7mm厚)にゴムロールで貼り合わせ、耐衝撃試験に供した。
実施例3
(1) ウレタン系(メタ)アクリレート化合物として、NKオリゴUA−334PZを80重量部、希釈剤として、ポリエチレングリコールジアクリレートを20重量部とした以外は実施例1と同様にして厚さ0.2mmの粘着組成物から成るフィルムを得た。
(2) 上記(1)で得た粘着組成物フィルムを実施例1で使用した偏光フィルムの片面にゴムロールを用いて貼り付け、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムとした。
(3) 上記(2)の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを、粘着組成物層を介して破損確認用ガラス(日本電気ガラス製、OA−10、5cmx5cm、0.7mm厚)にゴムロールで貼り合わせ、耐衝撃試験に供した。
実施例4
(1) ウレタン系(メタ)アクリレート化合物として、NKオリゴUA−340P(新中村化学(株)製、第1の方法により製造され、ジオール成分としてポリオキシプロピレングリコールを使用、分子量約13000)を95重量部、希釈剤として、2−ヒドロキシエチルメタアクリレートを5重量部、光重合開始剤として、実施例1で用いたIRUGACURE754(チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)を1重量部混合した紫外線硬化性組成物を厚さ100μmのポリエステル系セパレータに塗布し、窒素雰囲気下、紫外線ランプにて1,000mj/cmの紫外線を照射して、光重合させ、厚さ0.2mmの粘着組成物から成るフィルムを作製した。
(2) 上記(1)で得た粘着組成物フィルムを、実施例2で得た基層フィルムの位相差フィルム側にゴムロールを用いて貼り付け、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムとした。
(3) 上記(2)の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを、粘着組成物層を介して破損確認用ガラス(日本電気ガラス製、OA−10、5cmx5cm、0.7mm厚)にゴムロールで貼り合わせ、耐衝撃試験に供した。
実施例5
(1) ウレタン系(メタ)アクリレート化合物として、NKオリゴUA−340Pを85重量部、希釈剤として2−ヒドロキシエチルメタアクリレートを15重量部とした以外は実施例4と同様にして厚さ0.2mmの粘着組成物から成るフィルムを得た。
(2) 上記(1)で得た粘着組成物フィルムを、実施例2で得た基層フィルムの位相差フィルム側にゴムロールを用いて貼り付け、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムとした。
(3) 上記(3)の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを、粘着組成物層を介して破損確認用ガラス(日本電気ガラス製、OA−10、5cmx5cm、0.7mm厚)にゴムロールで貼り合わせ、耐衝撃試験に供した。
実施例6
(1) ウレタン系(メタ)アクリレート化合物として、UN−9000H(根上工業(株)製、分子量5000)を90重量部、光重合開始剤として、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルの混合物(商品名IRUGACURE754、チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)を1重量部混合した紫外線硬化性組成物を厚さ100μmのポリエステル系セパレータに塗布し、窒素雰囲気下、紫外線ランプにて1,000mj/cmの紫外線を照射して、光重合させ、厚さ0.4mmの粘着組成物から成るフィルムを作製した。
(2) 上記(1)で得た粘着組成物フィルムを、実施例1で用いた偏光フィルムの片面にゴムロールを用いて貼り付け、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムとした。
(3) 上記(2)の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを、粘着組成物層を介して破損確認用ガラス(日本電気ガラス製、OA−10、5cmx5cm、0.7mm厚)にゴムロールで貼り合わせ、耐衝撃試験に供した。
比較例1
(1) アクリル酸2−エチルヘキシル100部、IRUGACURE754(チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)0.2部を混合し、紫外線照射により部分重合体の粘ちょう液体を得た。この粘ちょう液体にトリメチロールプロパントリアクリレート(内部架橋剤)0.2部とIRUGACURE754(チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)0.2部を混合した紫外線硬化性組成物を厚さ100μmの偏光板上に塗布し、窒素雰囲気下、紫外線ランプにて2,000mj/cmの紫外線を照射して、光重合させ、厚さ0.4mmの粘着組成物から成るフィルムを作製した。
(2) 上記(1)で得た粘着組成物フィルムを、偏光板(住友化学製、ハイルミナンスSR、4cmx5cm)の片面にゴムロールを用いて貼り付け、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムとした。
(3) 上記(2)の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを、粘着組成物層を介して破損確認用ガラス(日本電気ガラス製、OA−10、5cmx5cm、0.7mm厚)にゴムロールで貼り合わせ、耐衝撃試験に供した。
比較例2
(1) 実施例1の粘着組成物フィルムの厚さを0.05mmとした以外は、同様の製法にて粘着組成物フィルムを得た。
(2) 上記(1)で得た粘着組成物フィルムを偏光フィルム(住友化学製、ハイルミナンスSR、4cmx5cm)の片面にゴムロールを用いて貼り付け、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムとした。
(3) 上記(2)の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを、粘着組成物層を介して破損確認用ガラス(日本電気ガラス製、OA−10、5cmx5cm、0.7mm厚)にゴムロールで貼り合わせ、耐衝撃試験に供した。
上記実施例1〜6及び比較例1、2で得られた各フィルムについて、上記の方法により耐衝撃試験を行った。また、各例で作成した粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムについて、上記方法により90°剥離粘着力を測定し、剥離後のガラス基板上の粘着組成物残りを目視により観察した。
結果を下記表1に示す。下記表1に示されるように、実施例1〜6の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムは、耐衝撃性が良好で、適度な粘着力を有し、剥離後に粘着組成物の残りがガラス面上に残留しなかった。これに対し、比較例1の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムは、粘着力が強く、剥離後に粘着組成物の残りがガラス面上に残留した。比較例1及び2の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムでは、耐衝撃性も不十分であった。
Figure 0005360252
1 ゴムラバー
2 ガラス
3 アクリルフォームテープ
4 破損確認用ガラス
5 粘着組成物層付き光学機能フィルム
51 基層フィルム
52 粘着組成物層
511 偏光素子層
512 保護層

Claims (4)

  1. 液晶ディスプレイ用光学機能フィルムから成る基層フィルムの一面に、ポリオキシアルキレンポリオール、脂肪族ポリエステルポリオール、脂肪族ポリカーボネートポリオールから選ばれる少なくとも1種のポリオール及び脂肪族ポリイソシアネートを反応させて得られるウレタン系(メタ)アクリレート化合物と、アルキル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート、アルカンジオールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種の反応性希釈剤と、光重合開始剤とを含有する組成物を光重合によって硬化させた粘着組成物から成る、厚みが0.1mm以上2.0mm以下の粘着組成物層を有する、粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルム。
  2. 前記粘着組成物層の弾性率が10Pa以上10Pa以下である請求項1に記載の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルム。
  3. 前記基層フィルムが、(1)偏光フィルム、(2)偏光フィルムと位相差フィルムの積層体、(3)偏光フィルムと輝度向上フィルムの積層体又は(4)偏光フィルムと位相差フィルムと輝度向上フィルムの積層体からなる、請求項1又は2に記載の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルム。
  4. 液晶ディスプレイの表面に、請求項1ないしのいずれか1項に記載の粘着組成物層付き液晶ディスプレイ用光学機能フィルムを積層した液晶ディスプレイ。
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