JP5360189B2 - 給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、二酸化炭素などを冷媒とするヒートポンプ式給湯装置や貯湯式電気温水器等の給湯装置に関し、特に貯湯タンクの断熱構造に関する。
従来、この種の給湯装置において、貯湯タンクの保温や断熱のため、貯湯タンクの外面にグラスウールなどの面状の断熱材を巻き付ける構成のもの(例えば、特許文献1参照)や、型成形により上下及び前後の4個に分割形成された発泡性成形断熱材を用いて貯湯タンクの外側全体を覆う構成のもの(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開平7−243705号公報 特開2002−310511号公報
上記特許文献1に記載された貯湯タンクの断熱構造では、高温部である貯湯タンク上部の放熱ロスが大きくなる難点があり、また、特許文献1に記載された貯湯タンクの断熱構造では、型成形により4個に分割形成された発泡性成形断熱材を用いるが、保温・断熱性を高めるために、発泡性成形断熱材の肉厚寸法を大きくしなければ、やはり、放熱ロスが大きくなる。
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、断熱材の厚み寸法を抑えつつ、保温・断熱効果を高めることが可能な給湯装置の貯湯タンクを提供できるようにすることを目的としている。
請求項1に記載の発明では、給湯タンクユニットに収容され、加熱装置で加熱された湯を貯留する縦長で筒状の貯湯タンクを備え、この筒状の給湯タンクの外郭の上面部、底面部及び周面部は前後に2分割された前部成形断熱材と後部成形断熱材との嵌合で被覆されており、これら2つの成形断熱材は嵌合状態では前記筒状の貯湯タンクと同様に筒状であると共に、このタンクの左右両側面部及び後面部と対峙する前記嵌合状態の成形断熱材の円弧部分に、それら左右両側面部及び後面部に対して平行にカットした状態の平面状のカット面部が、前記成形断熱材の上下方向の全高さにわたって形成されており、このカット面部には、面状の薄型高断熱材が添着されていることを特徴とする。
本発明によれば、貯湯タンクの断熱構造は、貯湯タンクの外郭の上面部、底面部及び周面部が、前後に2分割成形された前部成形断熱材と後部成形断熱材とで被覆され、これら前部成形断熱材及び後部成形断熱材で筒状に形成された成形断熱材の円弧部分をカットした平面状のカット面部に、それぞれ薄型高断熱材を添着する構成としている。そのため、貯湯タンクを前部成形断熱材と後部成形断熱材とで保温・断熱しつつ、それら前部成形断熱材及び後部成形断熱材のカット面部の形成による保温・断熱性の低下を、それらカット面部に添着した各薄型高断熱材で阻止することが可能になる。しかも、貯湯タンクユニットのタンク側外装ケースにおける横幅寸法と奥行き寸法の双方を小さくでき、タンク側外装ケースのコンパクト化が図れるものである。
本発明は、断熱材の厚み寸法を抑えつつ、保温・断熱効果を高めることが可能な給湯装置の貯湯タンクを提供できるようにすることを目的として、複数の配管が接続され、加熱装置で加熱された湯を貯留する貯湯タンクを備え、この貯湯タンクの保温・断熱用に用いる断熱材として、表裏面のアルミ箔間に樹脂製フィルム及び樹脂製多孔質シートが積層一体化された面状の薄型高断熱材が用いられている構成であり、以下に本発明の実施形態について説明する。
(参考実施例1)
次に、本発明に係る給湯装置の第1の実施例について、図1ないし図6に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施例を示す給湯装置の設置状態を説明する説明図、図2は全体構成の概略構成図、図3は断熱構造を施した状態の貯湯タンクの縦断面図、図4は図3のA部拡大図、図5は上部薄型高断熱材と周面部薄型高断熱材を説明する説明図、図6は薄型高断熱材の要部拡大縦断面図である。
図1において、ヒートポンプ式の給湯装置Aは、ヒートポンプユニット1と、このヒートポンプユニット1に配管接続される貯湯タンクユニット2とで構成され、これらヒートポンプユニット1及び貯湯タンクユニット2は、通常、屋外に設置される。また、これらヒートポンプユニット1及び貯湯タンクユニット2は、共通の外装ケース内に一体に組み込む一体型とすることもできる。
次に、図2を用いて説明すると、前記ヒートポンプユニット1は、外装ケース1A内に、ロータリー2段圧縮機などの能力可変の圧縮機3、放熱器4A、電動膨張弁などの減圧装置5、蒸発器6、アキュームレータ7、ヒートポンプ側制御装置8、前記蒸発器6に通風して空気と熱交換させる熱交換用送風機9、及び前記放熱器4Aと熱交換を行う受熱器4B等が収容されており、前記圧縮機3、放熱器4A、減圧装置5、蒸発器6及びアキュームレータ7は、冷媒配管10にて環状に接続されており、二酸化炭素を冷媒として圧縮機3で超臨界圧に圧縮するヒートポンプサイクルXを構成している。また、前記放熱器4Aと受熱器4Bとは互いに一体化されて加熱装置としての冷媒対水熱交換器4を構成している。
前記貯湯タンクユニット2は、タンク側外装ケース2A内に、ステンレス鋼板製の縦長な貯湯タンク12、給水配管13、給水開閉弁14、分岐給水配管15、貯湯用配管16、貯湯用循環ポンプ17、追い焚き用配管18、追い焚き用熱交換器19、風呂水用配管20、風呂水用循環ポンプ21、追い焚き用循環ポンプ22、給湯用配管23、混合弁装置24、風呂給湯開閉弁25、タンク側制御装置26等を収容している。
前記給水配管13及び貯湯用配管16の出口部16Aが前記貯湯タンク12の底部に接続され、貯湯用配管16の入口部16B、追い焚き用配管18の出口部18A及び給湯用配管23がそれぞれ前記貯湯タンク12の頂部に接続されている。
27は前記ヒートポンプ側制御装置8とタンク側制御装置26とを配線接続する通信線、28は台所用リモートコントローラ、29は風呂用リモートコントローラであり、これら各リモートコントローラ28、29はタンク側制御装置26に配線接続されている。30は風呂を示している。
ここで、台所などに設置してある蛇口(図示せず)を開けると、貯湯タンク12内上部の高温の湯が水道圧で給湯用配管23へ押し出され、給湯が行われると同時に、貯湯タンク12内下部には、底部に接続された水道配管13から水道水が給水される。
風呂30に注湯する湯張りを行う場合は、風呂用リモートコントローラ29の風呂湯張りスイッチ(図示せず)を押すと、貯湯タンク12内上部から給湯用配管23へ押し出さ
れた高温の湯が混合弁装置24へ流れ、ここで分岐給水管15から給水される水と混合されて、予め設定された温度の湯が風呂30へ注湯され、所定の湯量が注湯されると湯張りが完了する。この風呂30の湯張り時にも、湯張り運転の開始と同時に、貯湯タンク12内下部には、底部に接続された水道配管13から水道水が給水される。
上記したように台所や風呂30などの利用部への給湯が行われると、貯湯タンク12内の高温の湯が消費され、貯湯タンク12内における高温の湯の層が減少し、この高温の湯は貯湯タンク12内の上部にのみ貯留し、貯湯タンク12内の中間部や下部は、温度の低い湯或いは水が貯留された状態となる。
次に、お湯の沸き上げ運転について説明する。ヒートポンプユニット1の運転開始により、ヒートポンプサイクルXの圧縮機3が起動すると、二酸化炭素の冷媒が圧縮機3によって2段圧縮され、この圧縮機3で圧縮されて吐出した超臨界圧の高温・高圧の液状の冷媒は放熱器4Aで放熱して受熱器4Bを流れる水と熱交換し、その水を加熱する。
前記放熱器4Aで放熱して温度の低下した冷媒は、減圧装置5で減圧されて低圧となった後、蒸発器6に流れ、蒸発器6で空気から吸熱して蒸発し、低温・低圧のガス状の冷媒となり、アキュームレータ7に流れ、このアキュームレータ7から圧縮機3に吸入され再び圧縮される。
上述のヒートポンプユニット1の運転開始に伴い、貯湯タンクユニット2内の貯湯用循環ポンプ17が起動し、この循環ポンプ17の運転により、前記貯湯タンク12内下部の低温或いは常温の水が、貯湯用配管16の出口部16Aから貯湯用配管16内へ流れ、貯湯用循環ポンプ17を介して受熱器4Bへ流れ、ここで前記放熱器4Aを流れる高温・高圧の冷媒と熱交換して加熱される。そして、この受熱器4Bで加熱された高温の湯は前記入口部16Bから貯湯タンク12内の上部に流入し、沸き上げ運転の時間の経過に伴って、貯湯タンク12内には80℃以上の湯の貯留量が徐々に増加し、この高温の湯の湯層が貯湯タンク12内の下部に至ると沸き上げ運転が完了する。
次に、図3〜図6を用いて貯湯タンク12の断熱構造について説明する。前記貯湯タンク12は、それの外郭の上面部、底面部及び周面部が、上面部、底面部及び周面部のグラスウール面状断熱材32、33、34を組み合わせることにより被覆されている。35、35は貯湯タンク12の下部に設けられた複数の支持脚である。
前記上面部、底面部及び周面部のグラスウール面状断熱材32、33、34は、何れもグラスウール材36が軟質樹脂シートの袋37に収容されており、周面部のグラスウール面状断熱材34は、貯湯タンク12の周面部に巻き付けた後に金属線材などの締着具(図示せず)を用いて、巻き付け装着状態を保持している。
また、上面部のグラスウール面状断熱材32は、貯湯タンク12の上面部に載置して固定し、更に、底面部のグラスウール面状断熱材33は、貯湯タンク12の底面部に粘着テープ等を用いて固定する。
前記上面部、底面部及び周面部のグラスウール面状断熱材32、33、34は、グラスウール材36が軟質樹脂シートの袋37に収容されることで、グラスウールによる作業者への弊害を抑え、取り扱いを容易としている。前記軟質樹脂シートとしては、耐熱性のポリエチレンシート等が用いられている。
そして、貯湯タンク12の上部位置に対応するように、前記上面部と周面部のグラスウール面状断熱材32、34の外側には、円形面状の上面部薄型高断熱材40と、方形面状で貯湯タンク12に巻き付け装着される周面部薄型高断熱材41がそれぞれ設けられてい
る。
前記上面部薄型高断熱材40及び周面部薄型高断熱材41は、図6に示すように、表裏両面のアルミニウム箔(以下、アルミ箔という。)40A、40A間に、ポリエチレンフィルムにて成る樹脂製フィルム40B、40B、40Bと、ポリエチレンを主成分として多孔質に成形された樹脂製多孔質シート40C、40Cとを、交互となるように配して、全体をプラズマ溶着にて積層一体化し、面状と成されている。
前記面状の薄型高断熱材40、41は、それの厚さ寸法Tが約6〜10mm(実施例では約8mm)に設定されており、この種の断熱材としては超薄型である。そして、この薄型高断熱材40、41は、厚さ寸法Tが約8mmの場合、発泡ポリスチレンの成形断熱材では80mmの厚さ寸法に相当する断熱効果が得られ、また、可撓性を有すると共に、カッターなどでの切断も容易に行える。
そして、前記面状の薄型高断熱材40、41は、表裏両面に被覆したアルミ箔40A、40Aの作用で、輻射熱を高反射率で反射させ、樹脂製フィルム40B、40B、40Bで閉鎖された樹脂製多孔質シート40C、40Cでの空気断熱作用による高い熱透過抵抗特性を持ち、従来のグラスウールや発泡ポリスチレンの成形断熱材と比較し、厚さ寸法Tを約8mmと薄型化させても、高い断熱効果を発揮する。
上述の実施例によれば、給水配管13、貯湯用配管16、追い焚き用配管18及び給湯用配管23を含む複数の配管が接続され、加熱装置としてのヒートポンプサイクルXの冷媒対水熱交換器4で加熱された湯を貯留する貯湯タンク12を備え、この貯湯タンク12の外郭全体を覆うようにグラスウール面状断熱材32、33、34を設ける共に、上面部のグラスウール面状断熱材32と周面部のグラスウール面状断熱材34の外側を覆うように、表裏両面のアルミ箔40A、40A間に樹脂製フィルム40B及び樹脂製多孔質シート40Cが積層一体化された面状の上面部薄型高断熱材40及び周面部薄型高断熱材41が、貯湯タンク12の上部位置に対応させた状態で装着された構成である。
そのため、常時、80℃の高温の湯が貯留される貯湯タンク12の上部が、グラスウール面状断熱材32、34と、超薄型で高い断熱効果を発揮する上面部薄型高断熱材40及び周面部薄型高断熱材41で覆われ、高温部である貯湯タンク12上部の放熱ロスが殆ど無くなり、グラスウール面状断熱材32、33、34と薄型高断熱材40、41との相乗効果で貯湯タンク12の保温・断熱性を確保し、十分な保温・断熱効果の得られる給湯装置の貯湯タンク12と成せるものである。
また、実施例のように、前記上面部、底面部及び周面部のグラスウール面状断熱材32、33、34は、それぞれグラスウール材36が軟質樹脂シートの袋37に収容され、グラスウールによる作業者へのカユミやチクチク感などの弊害を抑え、取り付け作業時の取り扱い性を向上できる。
さらに、上記した薄型で高断熱の薄型高断熱材40、41を貯湯タンク12の保温・断熱用として用いたことにより、薄型高断熱材40、41は、貯湯タンク12からの放熱に対する熱反射性に優れ、貯湯タンク12の保温・断熱用の断熱材の厚み寸法を従来よりも抑えることが可能となる上、保温・断熱効果を著しく高めることができる。

次に、本発明に係る給湯装置の実施例1について、図7ないし図9に基づいて説明する。図7は本発明における第2の実施例の断熱構造を施した状態の貯湯タンクを説明する説
明図、図8は薄型高断熱材の斜視図、図9は薄型高断熱材を使用することによる外装ケースとの関係を説明する説明図である。

ここで、前記した図1乃至図6に示す参考実施例と同一構成部分については、同一符号を付して説明を省略する。

実施例1における貯湯タンク12の断熱構造について説明すると、図7に示すように、貯湯タンク12は、それの外郭の上面部、底面部及び周面部が、前後に2分割成形された前部成形断熱材45と後部成形断熱材46にて被覆されている。

前部成形断熱材45と後部成形断熱材46は、耐熱性発泡スチレンを成形金型により成形加工したものであり、それぞれ前記タンクの外郭に合わせた形状の窪み部45A、46Aを有し、これら窪み部45A、46Aに貯湯タンク12の前後を嵌合させて、貯湯タンク12に取り付ける。

また、前部成形断熱材45と後部成形断熱材46には、図9に示すように、前記貯湯タンクユニット2のタンク側外装ケース2Aにおける前面部200を除いて、左右両側面部201、202及び後面部203と対峙する部分に、それら左右両側面部201、202及び後面部203に対して平行にカットした状態の平面状のカット面部45X、45X、46X、46X、46Yが、成形断熱材45、46の上下方向の全高さにわたって形成されている。

そして、前記した前部成形断熱材45と後部成形断熱材46とを貯湯タンク12に取り付けた後、前記平面状のカット面部45X、45X、46X、46X、46Yには、図7及び図9に示すように、面状の薄型高断熱材47、47、47を添着して設けている。

前記各薄型高断熱材47は、図8に示すように、縦長矩形平面状を呈しているが、第1の実施例で説明した面状の薄型高断熱材40と同一構成品である。即ち、各薄型高断熱材47は、図6に示すように、表裏両面のアルミ箔40A、40A間に、ポリエチレンフィルムにて成る樹脂製フィルム40B、40B、40Bと、ポリエチレンを主成分として多孔質に成形された樹脂製多孔質シート40C、40Cとを、交互となるように配して、全体をプラズマ溶着にて積層一体化し、面状と成されている。

また、前記各薄型高断熱材47は、表裏両面に被覆したアルミ箔40A、40Aの作用で、輻射熱を高反射率で反射させ、樹脂製フィルム40B、40B、40Bで閉鎖された樹脂製多孔質シート40C、40Cでの空気断熱作用による高い熱透過抵抗特性を持ち、従来のグラスウールや発泡ポリスチレンの成形断熱材と比較し、厚さ寸法Tを約8mmと薄型化させても、高い断熱効果を発揮する。

この実施例1における貯湯タンク12の断熱構造は、貯湯タンク12の外郭の上面部、底面部及び周面部が、前後に2分割成形された前部成形断熱材45と後部成形断熱材46とで被覆され、これら前部成形断熱材45及び後部成形断熱材46に形成された平面状のカット面部45X、45X、46X、46X、46Yに、それぞれ薄型高断熱材47を添着する構成としている。そのため、貯湯タンク12を前部成形断熱材45と後部成形断熱材46とで保温・断熱しつつ、それら前部成形断熱材45及び後部成形断熱材46のカット面部45X、45X、46X、46X、46Yの形成による保温・断熱性の低下を、それらカット面部に添着した各薄型高断熱材47で阻止することが可能になる。しかも、図9に示すように、前記貯湯タンクユニット2のタンク側外装ケース2Aにおける横幅寸法と奥行き寸法の双方を小さくでき、タンク側外装ケース2Aのコンパクト化が図れるものである。

(参考実施例2)

次に、本発明に係る給湯装置の参考実施例2について、図10に基づいて説明する。図10は本発明の参考実施例2における断熱構造を施した状態の貯湯タンクを説明する説明図である。

また、前記した図1乃至図6に示す参考実施例1と同一構成部分については、同一符号を付して説明を省略する。

参考実施例2における貯湯タンク12の断熱構造について説明すると、図10に示すように、貯湯タンク12は、それの外郭の上面部と底面部が、それぞれ円形面状の上面部薄型高断熱材50と底面部薄型高断熱材51とで被覆され、そして、外郭の周面部が、方形面状で貯湯タンク12に巻き付け装着される周面部薄型高断熱材52で被覆されている。

前記上面部と底面部と周面部の各薄型高断熱材50、51、52は、第1の実施例で説明した面状の薄型高断熱材40、41と同一構成品である。即ち、各薄型高断熱材50、51、52は、図6に示すように、表裏両面のアルミ箔40A、40A間に、ポリエチレンフィルムにて成る3枚の樹脂製フィルム40B、40B、40Bと、ポリエチレンを主成分として多孔質に成形された2枚の樹脂製多孔質シート40C、40Cとを、交互となるように配して、全体をプラズマ溶着にて積層一体化し、面状と成されている。

また、前記各薄型高断熱材50、51、52は、表裏両面に被覆したアルミ箔40A、40Aの作用で、輻射熱を高反射率で反射させ、樹脂製フィルム40B、40B、40Bで閉鎖された樹脂製多孔質シート40C、40Cでの空気断熱作用による高い熱透過抵抗特性を持ち、従来のグラスウールや発泡ポリスチレンの成形断熱材と比較し、厚さ寸法Tを約8mmと薄型化させても、高い断熱効果を発揮する。

この第3の実施例における貯湯タンク12の断熱構造は、貯湯タンク12の外郭の上面部と底面部が、円形面状の上面部薄型高断熱材50と底面部薄型高断熱材51とで被覆され、外郭の周面部が方形面状で貯湯タンク12に巻き付け装着される周面部薄型高断熱材52で被覆されている構成である。即ち、貯湯タンク12の外郭の全体が薄型高断熱材50、51、52で被覆されているため、貯湯タンク12からの放熱に対する熱反射性に優れ、断熱材の厚み寸法を抑えることが可能となり、保温・断熱効果を著しく高めることが可能な給湯装置の貯湯タンクを提供できる。

以上本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。

本発明の参考実施例1を示す給湯装置の設置状態を説明する説明図である。 同じく全体構成の概略構成図である。 同じく断熱構造を施した状態の貯湯タンクの縦断面図である。 同じく図3のA部拡大断面である。 同じく上部薄型高断熱材と周面部薄型高断熱材を説明する説明図である。 薄型高断熱材の要部拡大縦断面図である。 本発明の実施例における断熱構造を施した状態の貯湯タンクを説明する説明図である。 同じく本発明の実施例における薄型高断熱材の斜視図である。 同じく本発明の実施例における薄型高断熱材を使用することによる外装ケースとの関係を説明する説明図である。 本発明の参考実施例2における断熱構造を施した状態の貯湯タンクを説明する説明図である。

A 給湯装置

X ヒートポンプサイクル

1 ヒートポンプユニット

2 貯湯タンクユニット

3 圧縮機

4 冷媒対水熱交換器(加熱装置)

12 貯湯タンク

13 給水配管(配管)

16 貯湯用配管(配管)

18 追い焚き用配管(配管)

23 給湯用配管(配管)

32 グラスウール面状断熱材

33 グラスウール面状断熱材

34 グラスウール面状断熱材

36 グラスウール材

40 上面部薄型高断熱材(薄型高断熱材)

40A アルミ箔

40B 樹脂製フィルム

40C 樹脂製多孔質シート

41 周面部薄型高断熱材(薄型高断熱材)

45 前部成形断熱材

46 後部成形断熱材

47 薄型高断熱材

50 上面部薄型高断熱材(薄型高断熱材)

51 底面部薄型高断熱材(薄型高断熱材)

52 周面部薄型高断熱材(薄型高断熱材)

Claims (1)

  1. 給湯タンクユニットに収容され、加熱装置で加熱された湯を貯留する縦長で筒状の貯湯タンクを備え、この筒状の給湯タンクの外郭の上面部、底面部及び周面部は前後に2分割された前部成形断熱材と後部成形断熱材との嵌合で被覆されており、これら2つの成形断熱材は嵌合状態では前記筒状の貯湯タンクと同様に筒状であると共に、このタンクの左右両側面部及び後面部と対峙する前記嵌合状態の成形断熱材の円弧部分に、それら左右両側面部及び後面部に対して平行にカットした状態の平面状のカット面部が、前記成形断熱材の上下方向の全高さにわたって形成されており、このカット面部には、面状の薄型高断熱材が添着されていることを特徴とする給湯装置。
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