JP5359215B2 - センターピラートリムの取り付け構造 - Google Patents

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本発明は、車両のセンターピラーの車内側を覆うセンターピラートリムの取り付け構造に関する。
従来、上記のセンターピラートリムの取り付け構造では、センターピラートリムの上部裏面側に車両の左右外方側に突出する係止部を設け、センターピラーインナパネルに車両の左右方向に沿う係止孔を加工して、前記係止部を係止孔に係止させてあった(特許文献1参照)。
特開2002−114110号公報
センターピラートリムの上端部付近の車体は、ルーフサイドレールとセンターピラーの結合部分であり、シートベルトのアンカーが取り付けられているなど、強度・剛性が重要な部分であるが、上記従来の技術のようにセンターピラーインナパネルに係止孔を加工すると、センターピラーインナパネルの強度・剛性が低下しやすかった。
そして、ルーフが低く設定された車両では、シートベルトのアンカーがルーフサイドレール付近に配置され、さらに、ルーフサイドインナパネルには、センターピラーリンフォースとルーフサイドリンフォースとを溶接接合するための溶接作業孔が形成されているので、係止孔を設けるスペースがなく、ルーフが低く設定された車両に上記従来の構造を適用することが困難であった。
また、係止部の係止孔への挿入の作業性を考えると、ルーフサイドレールに下方に向いた面を設けてそこに係止孔を設けることになるが、係止孔を設けるための下方に向いた面をルーフサイドレールに形成することができなかった。
本発明は上記実情に鑑みて成されたもので、その目的は、強度・剛性の低下を抑制することができ、センターピラートリムの車体パネルへの取り付け作業の作業性を向上させることができるセンターピラートリムの取り付け構造を提供する点にある。
本発明の特徴は、
車両のセンターピラーの車内側を覆うセンターピラートリムの取り付け構造であって、
センターピラートリムの上部裏面側に上方に突出する係止部を設け、
センターピラーインナパネルの上端部に対してルーフサイドインナパネルの下端部を車両の左右中央側に間隔をとって配置し、
前記ルーフサイドインナパネルの下端部と前記センターピラーインナパネルの上端部との間を、前記センターピラートリムの係止部を下側から受け入れる係止孔にしてあり、
車両前後方向で前記係止孔を挟んで位置する前後一対の第1溶接部において、前記ルーフサイドインナパネルとルーフサイドリンフォースとセンターピラーインナパネルとを重ね合わせて溶接接合してある点にある。(請求項1)
この構成によれば、ルーフサイドインナパネルの下端部とセンターピラーインナパネルの上端部との間を、センターピラートリムの係止部を下側から受け入れる係止孔にしてあるから、センターピラーインナパネルに係止孔を加工する必要がなくて、センターピラーインナパネルの強度・剛性の低下を抑制することができる。さらに、ルーフサイドインナパネルの下端部に係止孔を形成する場合よりも、係止孔用の面を不要としてルーフサイドインナパネルの屈曲が小さくて済み、製造が容易で形状によるルーフサイドインナパネルの剛性の低下を抑制することができる。
また、ルーフが低く設定された車両であって、シートベルトのアンカーがルーフサイドレール付近に配置され、さらに、ルーフサイドインナパネルに、センターピラーリンフォースとルーフサイドリンフォースの溶接接合のための溶接作業孔が形成されていて、係止孔を加工するスペースがない車両であっても、下向きに開口する係止孔を容易に形成することができる。
これにより、前記係止部を係止孔に下方から挿入させることができて、前記係止部を係止孔に挿入する挿入作業の作業性を向上させることができる。
また、係止孔が形成された範囲をルーフサイドリンフォースとセンターピラーインナパネルとで補強することができ、係止孔を設けた構造でありながら車体の剛性を確保することができる。
また、係止孔となる部分では、ルーフサイドインナパネルとセンターピラーインナパネルが結合できないが、係止孔の前後両側にて前記ルーフサイドインナパネルとルーフサイドリンフォースとセンターピラーインナパネルとを重ね合わせて溶接接合してあるので、センターピラーとルーフサイドレールとの結合長さ(車両の前後方向の溶接範囲の長さ)を長くして、センターピラーとルーフサイドレールとの結合剛性を確保でき、車体の剛性の低下を少なく抑えることができる。(請求項1)
本発明において、
前記前後一対の第1溶接部の間に位置するとともに、車両前後方向で前記係止孔を挟んで位置する前後一対の第2溶接部において、前記ルーフサイドインナパネルとセンターピラーインナパネルとセンターピラーリンフォースとを重ね合わせて溶接接合してあると、係止孔が形成された範囲をセンターピラーインナパネルとセンターピラーリンフォースとで補強することができ、係止孔を設けた構造でありながら車体の剛性を確保することができる。
また、係止孔の前後両側にて前記ルーフサイドインナパネルとセンターピラーインナパネルとセンターピラーリンフォースとを重ね合わせて溶接接合してあるので、センターピラーとルーフサイドレールとの結合長さ(車両の前後方向の溶接範囲の長さ)を長くして、センターピラーとルーフサイドレールとの結合剛性を確保でき、車体の剛性の低下を少なく抑えることができる。請求項2の構成による上記の作用とともに、センターピラーとルーフサイドレールとの結合剛性の向上をより達成することができる。(請求項
本発明において、
前記係止孔を形成する前記ルーフサイドインナパネルの下端部を、車両の左右中央側に膨出する膨出部に構成してあると、係止孔を車両の左右方向に拡大させることができ、係止部を係止孔に挿入する作業の作業性を向上させることができる。また、ルーフサイドインナパネルの下端部をセンターピラートリムに接近配置することができ、センターピラートリムの係止部の構造を簡素化することができる。(請求項
本発明において、
前記膨出部に対向する前記センターピラーインナパネルの上端部を車外側に凹ませてあると、係止孔を車両の左右方向により拡大させることができ、係止部を係止孔に挿入する作業の作業性をより向上させることができる。また、ルーフサイドインナパネルの膨出部の膨出量を減らすことができて、ルーフサイドインナパネルの成形性を向上させることができる。さらに、パネルの屈曲部は変形の起点となるが、本発明では膨出量を減らすことができるので、膨出部を形成するためのルーフサイドインナパネルの屈曲量が少なく、車両の前後方向に延びるルーフサイドインナパネルの略直線状の形状が維持され、剛性の低下を少なくすることができる。(請求項
本発明において、
前記ルーフサイドインナパネルを、車両前方側の前側ルーフサイドインナパネルと車両後方側の後側ルーフサイドインナパネルとに分割して、前記前側ルーフサイドインナパネルと前記後側ルーフサイドインナパネルの連結端部同士を前記センターピラーの上端部付近で互いに重ね合わせて連結し、
前記前側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部と前記後側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部とを前記膨出部に構成してあると、次の作用を奏することができる。(請求項
前側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部と前記後側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部とを前記膨出部に構成してあるから、膨出部の屈曲形状が前側ルーフサイドインナパネルと後側ルーフサイドインナパネルの端部に形成されて、前側ルーフサイドインナパネルと後側ルーフサイドインナパネルの成形性を向上させることができる。
また、膨出部が前側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部と前記後側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部との2枚合わせの構造となり、膨出部の剛性を向上させることができる。(請求項
本発明において、
前記前側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部を、車両の左右中央側に立ち上がる第1立ち上がり片と、この第1立ち上がり片の頂部から車両後方側に延びる第1延出片とで構成し、
前記後側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部を、車両の左右中央側に立ち上がる第2立ち上がり片と、この第2立ち上がり片の頂部から車両前方側に延びる第2延出片とで構成し、
前記第1延出片と第2延出片とを重ね合わせて溶接接合してあると、両連結端部の下端部で膨出部を簡単に形成することができ、製作コストを低廉化することができる。また、車両前後方向に沿った面で接合するので、接合時の調整によって精度のよいルーフサイドインナパネルとすることができる。(請求項
本発明において、
前記第1立ち上がり片を車両の左右中央側ほど車両後方側に位置するように傾斜させ、
前記第2立ち上がり片を車両の左右中央側ほど車両前方側に位置するように傾斜させてあると、前記第1立ち上がり片と第2立ち上がり片が基端部側ほど車両前後方向で幅広になって、前記第1立ち上がり片と第2立ち上がり片と第1延出片と第2延出片で形成される膨出部の剛性を強くすることができる。また、ルーフサイドレールの閉じ断面の変化を滑らかに連続させ、係止孔における応力の集中を緩和している。(請求項
本発明において、
前記センターピラーインナパネルの上端部に、上方側ほど車両の左右外方側に位置するように傾斜した傾斜面を設け、
前記係止部を前記係止孔に挿入するに伴って、前記係止部を前記傾斜面で前記係止孔にガイドすると、前記係止部を係止孔に挿入する挿入作業の作業性をより向上させることができる。(請求項
本発明によれば、
強度・剛性の低下を抑制することができ、センターピラートリムの車体パネルへの取り付け作業の作業性を向上させることができるセンターピラートリムの取り付け構造を提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、金属板から成るサイドボディアウターパネル1・センターピラーリンフォース2・センターピラーインナパネル3と、樹脂板から成るセンターピラートリム4とを車外側から順に設けて自動車のセンターピラー構造を構成してある。
図4,図6(a),図6(b),図7(a)にも示すように、このセンターピラー構造においては、前記サイドボディアウターパネル1とセンターピラーリンフォース2を車幅方向内側W1(車幅方向で車内側(車両の左右中央側)以下同じ)に開放した断面ハット形状に形成し、センターピラーインナパネル3とセンターピラートリム4を車幅方向外側W2(車幅方向で車外側(車両の左右外方側)、以下同じ)に開放した断面ハット形状に形成してある。
そして、サイドボディアウターパネル1とセンターピラーリンフォース2とセンターピラーインナパネル3との車両上下方向に沿う前側フランジ2F1,3F1同士、及び、車両上下方向に沿う後側フランジ2F2,3F2同士を車幅方向で重ね合わせて溶接接合し(サイドボディアウターパネル1とその前側フランジ及び後側フランジは図には示してない)、センターピラートリム4をセンターピラーインナパネル3等に取り付けてセンターピラーの車内側をセンターピラートリム4で覆ってある。
それぞれ三枚ずつ重ね合わせて溶接接合されている前側フランジ(2F1,3F1)と後側フランジ(2F2,3F2)とにはウエザストリップ5(図6(b),図7(a)参照)の断面U字状の取付基部5Kを外嵌してある。
図1,図2,図14に示すように、センターピラートリム4は、成形型を用いて成形された互いに別体の下側トリム11と上側トリム10から成り、下側トリム11の上端部と上側トリム10の下端部が連結している。
また、シートベルトBを挿通させて吊り下げ支持する横に長い環状のショルダアンカ6を備えたアンカー部7を、センターピラーインナパネル3にラッチ機構8を介して一定ピッチずつ昇降自在に支持させ、これにより、乗員の体格に合わせて前記アンカー部7の高さを変更調節可能に構成してある。図1,図5に、ショルダアンカ6が最も低い位置(下側ストローク端)まで下降した状態を示し、図2に、ショルダアンカ6が最も高い位置(上側ストローク端)まで上昇した状態を示してある。
[ルーフサイドレール108の構造]
図9,図11に示すように、ルーフサイドレール108は、いずれも車両前後方向に長いルーフサイドリンフォース121とルーフサイドインナパネル122とサイドボディアウタパネル1から成る。
前記ルーフサイドリンフォース121には車内側W1に開放する断面コの字状の膨出部121Bを設けてあり、この膨出部121Bの上壁を車内側W1に延出して接合部121S1を形成し、ルーフサイドインナパネル122の上端部を車内側W1に折曲して接合部122S1形成してある。そして、ルーフサイドリンフォース121側の接合部121S1と、ルーフサイドインナパネル122側の接合部122S1とを、前者が後者の上側に位置する状態に重ね合わせて溶接接合してある。
当該溶接接合箇所には、さらにサイドボディアウタパネル1の車内側W1の端部1Tとルーフパネル89の側端部89Tとが重ねられて、適宜パネルの組み合わせにて溶接接合されている。センターピラー100の上方となる当該溶接接合箇所では、ルーフリンフォース88の端部88Tがサイドボディアウタパネル1とルーフパネル89の間に挟まれて溶接接合されている。
ピラーとの接続部以外の箇所のルーフサイドレール108の下端部においては、サイドボディアウタパネル1に形成した接合部と、ルーフサイドリンフォース121の下端部に形成した接合部と、ルーフサイドインナパネル122の側壁部の下端部に形成した接合部122S2(図11参照)とを車幅方向で重ね合わせて溶接接合してある。これにより、ルーフサイドレール108の閉じ断面を形成している。
前記ルーフサイドインナパネル122は下端側ほど車外側W2に位置するように傾斜している。図11,図12,図13に示すように、このルーフサイドインナパネル122を、車両前方側Frの前側ルーフサイドインナパネル165と、車両後方側の後側ルーフサイドインナパネル166とに2分割してある。
そして、前側ルーフサイドインナパネル165と後側ルーフサイドインナパネル166の連結端部165K,166K同士を前記センターピラー100の上端部付近で互いに重ね合わせて溶接接合(スポット溶接による接合)してある。
詳細には、前側ルーフサイドインナパネル165の車両後方側の連結端部165Kに、長方形状の溶接作業用の開口125を形成するとともに、第1カーテンエアバッグブラケット130(図9参照)を締め付け固定するための溶接ナットを取り付けてある。同様に、後側ルーフサイドインナパネル166の車両前方側Frの連結端部166Kに、長方形状の溶接作業用の開口125を形成してある。
そして、センターピラー100の上方にて各パネルの開口125が合致するように両連結端部165K,166K同士を重ね合わせ、開口125の周縁等をスポット溶接して、車両の前後方向に長いルーフサイドインナパネル122を構成してある。
このように、センターピラー100の上方にて前側ルーフサイドインナパネル165と後側ルーフサイドインナパネル166とを重ね合わせて溶接接合してあるので、開口125を設けてもセンターピラー100とルーフサイドレール108との接続部の剛性を向上させることが可能となる。
図10,図13に示すように、前記開口125はスポット溶接用の溶接ガン127を挿入するための開口である。開口125に挿入された溶接ガン127は、センターピラーリンフォース2の背壁(ハット断面形状の底面であり、車幅方向外側の面)126の上端で上方に突出した突出上端部126Jと、これに車幅方向で重なったルーフサイドリンフォース121の膨出部121Bの車外側W2の側壁とを溶接接合する。図13における符号80がその溶接部(2か所)である。
前記溶接ガン127で上記のように溶接接合することで、生産性の高いリンフォースの構成が可能となる。また、開口125を利用して各リンフォースの車外側W2への突出部分同士を溶接結合することで、リンフォースの剛性のある断面形状を連続させて、センターピラー100とルーフサイドレール108との接続部の剛性を向上させることが可能となる。
図9,図12に示すように、センターピラーインナパネル3の上端部3Jに対して、前側ルーフサイドインナパネル165の連結端部165Kの下端部と、後側ルーフサイドインナパネル166の連結端部166Kの下端部とを車幅方向内側W1(車両の左右中央側)に間隔をとって配置してある。
そして、両連結端部165K,166Kの下端部とセンターピラーインナパネル3の上端部3Jとの間を、上側トリム10の第2係止片32(係止部に相当)を下側から受け入れる係止孔114に構成してある。詳細には、両連結端部165K,166Kの下端縁が係止孔114の車幅方向内側W1の開口縁となっている。上側トリム10及び第2係止片32については後で詳しく説明する。
また、両連結端部165K,166Kの下端部を、車両の左右中央側に膨出する膨出部122Bに構成し、第2係止片32の車幅方向内側W1の面を膨出部122Bに当接させることで、上側トリム10の取り付け部19をルーフサイドレール108に取り付けてある(図7(b),図8(b),図14参照)。
前記センターピラーインナパネル3の上端部には、上方側ほど車両の左右外方側(車幅方向外側W2)に位置するように傾斜した傾斜面3Mを設け、第2係止片32を係止孔114に挿入するに伴って、第2係止片32を前記傾斜面3Mで係止孔114にガイドするよう構成してある。また、前記膨出部122Bに対向するセンターピラーインナパネル3の上端部3Jを車外側に凹ませてある。つまり、後述のように、センターピラーインナパネル3の上端部3Jに、車幅方向外側W2に膨出する膨出部3B(センターピラーインナパネル3の膨出部3B)を設けてある。
[ルーフサイドインナパネル122の膨出部122Bの構造]
次に、ルーフサイドインナパネル122の膨出部122Bの構造についてより詳しく説明する。
前記前側ルーフサイドインナパネル165の連結端部165Kの下端部を、車両の左右中央側(車幅方向内側W1)に立ち上がる第1立ち上がり片91と、この第1立ち上がり片91の頂部から車両後方側に延びる第1延出片93とで構成してある。
そして、後側ルーフサイドインナパネル166の連結端部166Kの下端部を、車両の左右中央側(車幅方向内側W1)に立ち上がる第2立ち上がり片92と、この第2立ち上がり片92の頂部から車両前方側Frに延びる第2延出片94とで構成し、前記第1延出片93と第2延出片94とを重ね合わせて溶接接合してある。第1延出片93は第2延出片94よりも車両の左右中央側に位置している。
また、前記第1延出片93と第2延出片94とから成る連結壁部95を車内側から見て上広がりの台形状に形成し、前記第1立ち上がり片91を車両の上方側ほど車両前方側Frに位置するように傾斜させてある。
さらに、前記第1立ち上がり片91を車両の左右中央側ほど車両後方側に位置するように傾斜させ、第2立ち上がり片92を車両の左右中央側ほど車両前方側Frに位置するように傾斜させて、第1立ち上がり片91と第2立ち上がり片92を基端部側ほど幅広にしてある。
図12,図13に示すように、車両前後方向で前記係止孔114を挟んで位置する前後一対の第1溶接部96においては、前記ルーフサイドインナパネル122(前側ルーフサイドインナパネル165又は後側ルーフサイドインナパネル166)とルーフサイドリンフォース121とセンターピラーインナパネル3とを車内側からこの順に重ね合わせて溶接接合してある。センターピラーインナパネル3の上端部はルーフサイドレール108の閉じ断面内に入り込んでいる。
また、前記前後一対の第1溶接部96の間に位置するとともに、車両前後方向で前記係止孔114を挟んで位置する前後一対の第2溶接部97においては、前記ルーフサイドインナパネル122(前側ルーフサイドインナパネル165又は後側ルーフサイドインナパネル166)とセンターピラーインナパネル3とセンターピラーリンフォース2とを車内側からこの順に重ね合わせて溶接接合してある。
前後一対の第1溶接部96間でルーフサイドリンフォース121の下端部を切り欠いて切り欠き82を形成してあり、これにより、ルーフサイドリンフォース121の下端部が上側トリム10の第2係止片32と干渉するのを回避してある。
切り欠き82は、センターピラーインナパネル3の上端部よりも上方まで切り欠かれている。また、切り欠き82は、第2溶接部97の前方から始まり第2溶接部97の後方まで形成されており、第2溶接部97にて溶接されるパネル部材の枚数を調整し溶接を可能としている。
また、切り欠き82により、ルーフサイドリンフォース121にルーフサイドインナパネルの膨出部やセンターピラーインナパネルの凹部に沿った形状(屈曲による干渉防止形状)を設ける必要がなくなり、変形の基点となる屈曲形状を廃し前後方向に延びる面を係止孔114が形成される範囲でも維持して、形状による車体の剛性低下を少なくすることができる。
車両前後方向で前記係止孔114を挟んで位置するとともに、前後一対の第2溶接部97より上方側に位置する前後一対の第3溶接部81においては、前記ルーフサイドインナパネル122(前側ルーフサイドインナパネル165又は後側ルーフサイドインナパネル166)とルーフサイドリンフォース121とセンターピラーリンフォース2とを車内側からこの順に重ね合わせて溶接接合してある。
ルーフサイドインナパネル122の膨出部122Bの上端部の上方に位置し、かつ、センターピラー100よりも幅広のルーフサイドインナパネル122の上下方向中間部161は、上端部側ほど車内側W1に位置するように、前記膨出部122Bよりも大きく傾斜している。
図9に示すように、ルーフサイドレール108の長手方向に沿うように断面円形に折り畳まれたカーテンエアバッグ110のバッグ本体131をルーフサイドレール108に第1カーテンエアバッグブラケット130を介して支持させ、バッグ本体131の車両前方側Frの端部から延出するテザーの先端部をフロントピラーに固定し、バッグ本体131の車両後方側の端部をルーフサイドインナパネル122の後端部に第2カーテンエアバッグブラケットを介して支持させてある。
第1カーテンエアバッグブラケット130は、ルーフサイドレール108の長手方向に沿うカーテンエアバッグ受け部135と、カーテンエアバッグ受け部135から上方に突出して前記ルーフサイドレール108に取り付けられる取り付け部とを備えている。カーテンエアバッグ受け部135の下半部は下側になるにつれて車内側W1に位置するように傾斜して、バッグ本体131が車内側W1に向かって膨張展開しやすくなるようにしてある。
カーテンエアバッグ受け部135の車両前後方向の端部とこれに連なる下端部は車外側W2に折曲している。このようにして、バッグ本体31がカーテンエアバッグ受け部135のエッジに接触しないようにしてある。
そして、前記溶接作業用の開口125を第1カーテンエアバッグブラケット130で車内側W1から覆い隠してある。
前記開口125は、上側ほど車内側W1に位置するようにルーフサイドインナパネル122に形成した傾斜面部149に形成してあり、第1カーテンエアバッグブラケット130の覆い隠し部148を傾斜面部149に対応させて上側ほど車内側W1に位置するように傾斜させてある。すなわち、覆い隠し部148を上端部側ほど車内側に位置する傾斜壁に構成して、前記折り畳まれたバッグ本体131を覆い隠し部148で車外側の斜め上方から受け止め自在に構成してある。
そして、覆い隠し部148に、縦断面において前記折り畳まれたバッグ本体131の外周縁に沿うくの字状部170を設けてある。これにより、膨張展開するバッグ本体131をくの字状部170で車外側W2の斜め上方から受け止めて、車内側W1の斜め下方の乗員側により向かわせやすくすることができ、バッグ本体131をより円滑に膨張展開させることができる。
また、前側ルーフサイドインナパネル165の車両後方側の連結端部165Kと後側ルーフサイドインナパネル166の車両前方側Frの連結端部166Kとの複数のスポット溶接部(前記開口125の周りに設けたスポット溶接部)を第1カーテンエアバッグブラケット130の覆い隠し部148で車内側W1から覆い隠してある。
[アンカー部7の構造]
図1に示すように、アンカー部7は、センターピラーインナパネル3側にバネ付勢された係止ピン9を備え、この係止ピン9が、センターピラーインナパネル3にボルト固定されたアジャスタレール12の上下複数個の係止孔13の一つに選択的に係止してアンカー部7の上下方向の位置が決まるようにしてある。
アンカー部7の位置を上方Zの位置に変更させる場合、乗員がアンカー部7を掴んでそのまま上昇させる。そうすると、アジャスタレール12の一つの係止孔13に係止していた係止ピン9が、前記係止孔13の上方Zに形成された傾斜面12Mをバネの付勢力に抗してスライド移動しながら乗り越えて、上方Zの隣接する別の一つの係止孔13に係止する。傾斜面12Mは上方Zになるにつれて車幅方向内側W1に位置している。
アンカー部7の位置を下方の位置に変更させる場合、アンカー部7の上下方向中間部に設けたつまみ52を乗員が操作することで係止ピン9を車幅方向内側W1に引き操作して、係止ピン9と一つの係止孔13との係止を解除し、アンカー部7を下降させるとともに前記引き操作を解除する。そうすると、係止ピン9がバネの付勢力で下方の隣接する別の一つの係止孔13に係止する。
図1,図2に示すように、ルーフライニング14の側部の下端部14Kをセンターピラートリム4の上側トリム10の上端部(後述の背壁21の上端部)に車幅方向外側W2から重ね合わせ、センターピラーインナパネル3に対するアンカー部7の昇降を許す縦に長い長方形の開口部15(図3も参照)を上側トリム10に形成し、上側トリム10の裏面10U(詳しくは背壁21の裏面)側から開口部15を閉塞する縦に長い樹脂製の薄いカバー部材16を、アンカー部7と一体に昇降するように設けてある。
上記の自動車のルーフは低く設定されており、上昇したカバー部材16の上端部16Jがセンターピラートリム4の上側トリム10の上端部(背壁21の上端部21J)よりも上方Zに突出する(図2参照)。そして、カバー部材16の上端部16Jがルーフライニング14の側部の下端部14Kの車幅方向外側W2に配置される(図2参照)。
そこで、上昇するカバー部材16の上端部16Jとルーフライニング14の下端部14Kとの干渉を防止する干渉防止部17をセンターピラートリム4の上側トリム10に設けてある。次に、センターピラートリム4の上側トリム10の構造について詳しく説明する。
[上側トリム10の構造]
上側トリム10は車両後方側に少し倒れており(図3参照)、斜め上下方向に沿う下広がりの背壁21と、背壁21の車両前方側Frの側部から車幅方向外側W2に突出するとともに前記斜め上下方向に沿う車両前方側Frの側壁22と、背壁21の車両後方側の側部から車幅方向外側W2に突出するとともに前記斜め上下方向に沿う車両後方側の側壁23とを備えている。図6(a),図6(b),図7(a)に示すように、背壁21と車両前方側Frの側壁22との接続部24であるコーナー部、及び、背壁21と車両後方側の側壁23との接続部24であるコーナー部は断面円弧状に折曲している。
上側トリム10の上端部は少し拡径して、背壁21の上端部21Jが上側ほど車幅方向内側W1に位置するように縦断面円弧状に折曲し、車両前方側Frの側壁22の上端部が上側ほど車両前方側Frに位置するように縦断面円弧状に折曲し、車両後方側の側壁23の上端部が上側ほど車両後方側に位置するように縦断面円弧状に折曲している。
[上側トリム10の干渉防止部17の構造]
図1,図2,図4に示すように、カバー部材16の上昇に伴ってカバー部材16の上端部16Jを上側トリム10の背壁21の意匠面10Mから離れる方向にガイドするガイドリブ18を一対、開口部15よりも上方Zの背壁21の裏面10Uから車幅方向外側W2に向けて突設して前記干渉防止部17を構成してある。詳しくは、一対のガイドリブ18を開口部15の幅方向両外方側の上方Zにそれぞれ上下方向に沿うように設けて、一対のガイドリブ18の間隔を開口部15の幅よりも広く設定してある。
また、ガイドリブ18のガイド面18Mを上端部側ほど前記上側トリム10の背壁21の意匠面10Mから離れる傾斜面に形成して、ガイドリブ18を車両前後方向視で三角形状に形成してある。つまり、傾斜面に形成されたガイド面18Mは、その下端が背壁21の裏面10Uに滑らかに連続し、その上端では背壁21の裏面10Uから車幅方向外側W2に所定の高さ(後述する係合部36の裏面10Uからの高さよりも高い)に形成されている。一対のガイドリブ18の上端は、上側トリム10の背壁21の裏面10Uから浮き上がった後述の取り付け部19の基板26の下端よりも下方に位置している。そして、ガイドリブ18の上端から高さ寸法(背壁21の肉厚方向に沿う方向の寸法)が一定の車両前後方向視長方形状の補助リブ40が上方Zに延びて基板26と背壁21の裏面10Uとの間に入り込んでいる(図2参照)。このようにすることで成形工程でのアンダーカットを回避して、成形型の構成を簡単にすることができる。
[上側トリム10の取り付け部19の構造]
図1,図3,図4に示すように、センターピラーインナパネル3に対する上側トリム10の取り付け部19を背壁21の上端部21Jの裏面10Uに脚部25を介して設けて、取り付け部19を背壁21の裏面10Uから浮き上がらせ、取り付け部19と前記裏面10Uとの間に、上昇したカバー部材16の上端部16Jを入り込ませるようにしてある(図2参照)。
前記取り付け部19は上側トリム10の幅方向に長い平板状の基板26と、この基板26の突出した上端部(以下、突出上端部28と称する)から上方Zに延びる断面L字形の係止部材27とを備え、基板26の長手方向(上側トリム10の幅方向)の両端部と上側トリム10の背壁21の上端部21Jとの間に前記脚部25が介在している。基板26の下端部には下方に開放する切欠き58を形成してある。上記のように、上側トリム10(センターピラートリム)の上部裏面側に上方に突出する係止部材27を設けてある。
前記基板26は上側トリム10の背壁21の裏面10Uに平行に対向している。基板26の外周部の車幅方向外側W2の面には車幅方向外側W2に突出する第1補強リブ41を形成してある。脚部25は上下方向(上側トリム10の長手方向)に長いリブ状に形成されており、上側トリム10の上端部の裏面に二対設けてある(図3参照)。各対の脚部25は背壁21の幅方向の中心を挟んで位置するとともに、カバー部材16の上端部16Jの幅よりも広い間隔を空けて位置し、外側の一対の脚部25が内側の別の一対の脚部25を挟んで位置している。内側の別の一対の脚部25は一対の補助リブ40を挟んで位置している。また、内側の別の一対の脚部25の上端は、外側の一対の脚部25の上端よりも低所に位置している。
図1,図2に示すようにカバー部材16が上昇すると、それに伴ってカバー部材16の上端部16Jがガイドリブ18のガイド面18Mに乗り上げ、上側トリム10の意匠面10Mから離れる方向に弾性変形しながらガイドされる。そして、カバー部材16の上端部16Jが基板26と背壁21の裏面10Uとの間に入り込み、背壁21の上端部21Jよりも上方Zに突出する。また、カバー部材16の上端部16Jは、内側の別の一対の脚部25の間に入り込む。
前記L字形の係止部材27は、前記突出上端部28の上端よりも下方の突出端部部分から車幅方向外側W2に延びる第1係止片31と、この第1係止片31の車幅方向外側W2の端部から上端部側ほど車幅方向外側W2に位置するように延びる(図8(b)参照)第2係止片32とを備え、上側トリム10の上端部の幅方向の中心よりも車両後方側に偏って位置している。そして、L字形の係止部材27と前記突出上端部28とで上側開放の溝部を形成している。
図4,図8(b)に示すように、第2係止片32の上下方向における長さは第1係止片31の車幅方向における長さよりも長く、第2係止片32の上端部は車幅方向外側W2に折曲している。図3に示すように、車幅方向視で背壁21は前述のように車両後方側に少し倒れているが、第2係止片32は車幅方向視で鉛直方向に沿っている。
図4に示すように、第2係止片32の背面と第1係止片31の底面と基板26の車幅方向外側W2の面とには、複数本(本実施形態では3本)の第2補強リブ42を一体に設けてある。これら複数本の第2補強リブ42は、第2係止片32の折曲した上端部の底面から第2係止片32の背面上を下方に延びるとともに、第1係止片31の底面上を車幅方向内側W1に延び、基板26の車幅方向外側W2の面上を基板26の下端側まで延びて、上側トリム10の幅方向に沿う第1補強リブ41に連なっている。
また、上側トリム10の幅方向における第1係止片31の両端部と上側トリム10の突出上端部28の上端縁との間にリブ状の側壁29をそれぞれ設けて溝部の溝幅を狭くしてある。この一対の側壁29と第2係止片32の下端部との間の隙間Sに、ルーフサイドインナパネル122の膨出部122Bを挿入させる。上記のように溝幅を狭くしたことで、上側トリム10の車体への取り付け位置決め精度を向上させることができるとともに、溝部の成形性を向上させることができる。基板26の車両前方側Frの側部の下端部には、円筒状の位置決めピン30を車幅方向外側W2に向けて突設してある。
そして、車両前方側Frの側壁22と基板26の車両前方側Frの側部との間、及び、車両後方側の側壁23と基板26の車両後方側の側部との間に、センターピラーインナパネル3等に対する断面U字状の連結部62をそれぞれ形成してある。これらの連結部62のうち車両前方側Frに位置する連結部62は車両前方側Frに向かって開放し、車両後方側に位置する連結部62は車両後方側に向かって開放している。つまり、これらの連結部62は、側壁22または側壁23の車幅方向外側W2の端縁から他方の側壁に向かって延びるとともに、その先端で折り返されてセンターピラーインナパネル3の前側フランジ3F1または後側フランジ3F2に重ねられる取付片62A、62Bが形成されている(図6(a)参照)。
前述したように、センターピラー100とルーフサイドレール108との接続箇所にて、センターピラーインナパネル3の上端部3Jに、車幅方向外側W2に膨出するセンターピラーインナパネル3の膨出部3Bを設けてある。
そして図7(b)に示すように、前記係止孔114に前記第2係止片32の上端部を下方から挿入し、第2係止片32の上端部の車幅方向内側W1の面をルーフサイドインナパネル122の膨出部122Bに当接させて、上側トリム10の車幅方向の位置決めをするとともに、図8(a)に示すように、位置決めピン30をセンターピラーインナパネル3に形成した位置決め孔35に挿入させて、車両の上下前後の位置決めをしている。
さらに、車両前方側Frに位置する連結部62の車幅方向外側W2の一片62A(図4参照)を前記前側フランジ2F1,3F1に車幅方向内側W1から重ね合わせ、これらにウエザストリップ5の断面U字状の取付基部5Kを外嵌し、車両後方側に位置する連結部62の車幅方向外側W2の一片62B(図4参照)を前記後側フランジ2F2,3F2に車幅方向内側W1から重ね合わせ、これらにウエザストリップ5の断面U字状の取付基部5Kを外嵌してある(図6(a)参照)。このようにしてセンターピラーインナパネル3に対する上側トリム10の位置を決めてある。
図3,図8(a)に示すように、前記ルーフライニング14の下端部14Kを係合保持する係合部36を上側トリム10の上端部に形成してある。詳しくは、前記係合部36を上側トリム10の背壁21の上端部21Jから外側の一対の脚部25の上端部にわたって形成し、上側トリム10の背壁21側に位置する前記脚部25の上端部分を下方に切り欠いて前記係合部36を構成してある。前記係合部36によって、前記ルーフライニング14の下端部14Kを上側トリム10の背壁21の上端部21Jに対して、確実に位置決めすることができる。なお、前記係合部36は背壁21の部分にのみ形成されており、前記係合部36だけでは車幅方向の位置決めしか出来ないが、上側トリム10の上端部の形状が背壁21、車両前方側Frの側壁22、車両後方側の側壁23を有し、前記ルーフライニング14の下端部14Kも上側トリム10の上端部の形状に合致する形状に形成されているので、各側壁によって車両の前後方向の位置決めも出来る。
そして、ルーフライニング14の下端部14Kを車幅方向外側W2に円弧状に折曲し、ルーフライニング14の車幅方向外側W2を向く下端縁14K1を脚部25側の係合部36の係合面36Mに車幅方向外側W2から受け止めさせるとともに、ルーフライニング14の下端部14Kの意匠面14Mを上側トリム10の背壁21の上端部21Jに車幅方向内側W1から受け止めさせてある。前記背壁21の上端部21Jが上側ほど車幅方向内側W1に位置するように縦断面円弧状に折曲しているので(図8(a)参照)、ルーフライニング14の下端部14Kの意匠面14Mを前記背壁21の上端部21Jで車幅方向内側W1から安定して受け止めることができる。
図4に示すように、上側トリム10の背壁21と車両前方側Frの側壁22との間、及び、上側トリム10の背壁21と車両後方側の側壁23との間には、上下方向に所定の間隔をあけて並ぶ複数のL形板状の第3補強リブ43を一体に架設してある。この第3補強リブ43は板面が斜め上下方向(上側トリム10の長手方向に沿う方向)を向いている。また、車両後方側の側壁23に連なる複数の第3補強リブ43のうち、上側トリム10の下半部側の複数の第3補強リブ43(本実施形態では6枚の第3補強リブ43)に上下方向に延びる第4補強リブ44を架設して格子状のリブを形成してある。
そして、開口部15の上端部の両側方と開口部15の下端部の両側方と開口部15の上下方向中央部の両側方とに位置する第3補強リブ43を、残りの第3補強リブ43よりも背壁21の幅方向中央部側に延出し、その延出端部に、カバー部材16の両側部を上下方向にガイドするガイド部45を設けてある。
背壁21の幅方向中央部よりも車両後方側に位置するガイド部45は、背壁21の裏面10U側の第3補強リブ43の付け根に切り欠き部61を形成して構成し、車両前方側Frに位置する第2ガイド部45は、第3補強リブ43の付け根に、車幅方向内側W1及び車両後方側に開放する断面L字形のL形片46を連設して構成してある。このようにして成形工程でのアンダーカットを回避し、ガイド部45を構成する成形型の構成を簡単にすることができる。
図1,図2,図4に示すように、背壁21の裏面10Uのうち前記開口部15の下方には、カバー部材16を下方から受け止める受け止め部47を突設して、アンカー部7を組み付ける前の状態のカバー部材16が上側トリム10から下方に脱落するのを回避してある(カバー部材16が上側トリム10に組み付けられた後にアンカー部7がカバー部材16に組み付けられる)。前記受け止め部47は上下方向に沿う車両前後方向視上窄まり三角形状の三角リブ48と、背壁21の幅方向に沿う横リブ49とから成り、三角リブ48の下端部に横リブ49の長手方向中間部が連なっている。
[カバー部材16の構造]
図1,図2,図4に示すように、カバー部材16の上下方向中央部にアンカー部7を挿通させるための縦に長い長方形状の挿通孔57を形成し、カバー部材16の車幅方向内側W1の面の挿通孔57の周りに、車幅方向外側W2に突出する丈の低い第5補強リブ55を形成し(図7(a)参照)、前記挿入孔57にアンカー部7を挿通させてある。また、カバー部材16の外周部に、車幅方向内側W1(背壁21側)に突出する丈の低い凸条59を形成して凸条59の頂部が背壁21の裏面10Uに当接し、裏面10U上をスライド移動するよう構成してある。
これにより、カバー部材16の両側部がガイド部45にガイドされながらアンカー部7と一体にスライド移動して昇降する。この場合、前記凸条59が背壁21の裏面10Uに当接し、裏面10U上をスライド移動して、接触面積を減らすとともに、カバー部材16の側部とガイド部45の接触面積が確保されて、カバー部材16を背壁21の裏面10Uに対して円滑にスライド移動させることができる。また、カバー部材16の前記開口部15に位置する意匠面に傷がつくことが防止され、外観品質の向上となる。
[上側トリム10の下側トリム11に対する連結部の構造]
図1,図2,図4に示すように、上側トリム10の下端部に下側トリム11の上端部が重ねられる段差を形成している。詳細には、上側トリム10の下端部を上側トリム10の上下方向中間部よりも車幅方向外側W2に位置させてある。そして上側トリム10の下端部に、車幅方向外側W2に凹む四角形状の台座60を形成し、この台座60に、下側トリム11の上端部の係合孔に係合する車幅方向外側W2に突出した係合爪50を形成してある。下側トリム11の上端部と前記台座60の上端部との間は離間し、シートベルトBを挿通させるベルト挿通孔51を形成してある。
ショルダアンカが最も低い位置(下側ストローク端)まで下降した状態のセンターピラー構造の縦断面図 ショルダアンカが最も高い位置(上側ストローク端)まで上昇した状態のセンターピラー構造の縦断面図 アンカー部を取り付ける前のセンターピラートリムの上側トリムを車幅方向内側から見た図 アンカー部を取り付ける前のセンターピラートリムの上側トリムを車幅方向外側から見た斜視図 ショルダアンカが最も低い位置(下側ストローク端)まで下降した状態の上側トリムを示す図 (a) 図3のC−C断面図(b) 図3のD−D断面図 (a) 図3のE−E断面図(b) 図3のA−A断面図 (a) 図3のJ−J断面図(b) 図3のH−H断面図 車体右側のセンターピラーとその周りの構造の縦断面図 ルーフサイドリンフォースとセンターピラーリンフォースの溶接接合工程を示す縦断面図であり、図11のC−C断面図 カーテンエアバッグブラケットの取り付け前のセンターピラー上部構造を示す図 カーテンエアバッグブラケットの取り付け前のセンターピラー上部構造を示す斜視図 車体右側のセンターピラーとその周りの構造を車内側から見た図 センターピラートリムの取り付け構造を示す斜視図
符号の説明
2 センターピラーリンフォース
3 センターピラーインナパネル
3M 傾斜面
3J センターピラーインナパネルの上端部
4 センターピラートリム
32 係止部
91 第1立ち上がり片
92 第2立ち上がり片
93 第1延出片
94 第2延出片
95 連結壁部
96 第1溶接部
97 第2溶接部
98 傾斜面
100 センターピラー
114 係止孔
121 ルーフサイドリンフォース
122 ルーフサイドインナパネル
122B 膨出部
165 前側ルーフサイドインナパネル
165K 前側ルーフサイドインナパネルの連結端部
166 後側ルーフサイドインナパネル
165K 後側ルーフサイドインナパネルの連結端部
Fr 車両前方側
W1 車両の左右中央側(車幅方向内側)
W2 車両の左右外方側(車幅方向外側)

Claims (8)

  1. 車両のセンターピラーの車内側を覆うセンターピラートリムの取り付け構造であって、
    センターピラートリムの上部裏面側に上方に突出する係止部を設け、
    センターピラーインナパネルの上端部に対してルーフサイドインナパネルの下端部を車両の左右中央側に間隔をとって配置し、
    前記ルーフサイドインナパネルの下端部と前記センターピラーインナパネルの上端部との間を、前記センターピラートリムの係止部を下側から受け入れる係止孔にしてあり、
    車両前後方向で前記係止孔を挟んで位置する前後一対の第1溶接部において、前記ルーフサイドインナパネルとルーフサイドリンフォースとセンターピラーインナパネルとを重ね合わせて溶接接合してあるセンターピラートリムの取り付け構造。
  2. 前記前後一対の第1溶接部の間に位置するとともに、車両前後方向で前記係止孔を挟んで位置する前後一対の第2溶接部において、前記ルーフサイドインナパネルとセンターピラーインナパネルとセンターピラーリンフォースとを重ね合わせて溶接接合してある請求項記載のセンターピラートリムの取り付け構造。
  3. 前記係止孔を形成する前記ルーフサイドインナパネルの下端部を、車両の左右中央側に膨出する膨出部に構成してある請求項1又は2記載のセンターピラートリムの取り付け構造。
  4. 前記膨出部に対向する前記センターピラーインナパネルの上端部を車外側に凹ませてある請求項記載のセンターピラートリムの取り付け構造。
  5. 前記ルーフサイドインナパネルを、車両前方側の前側ルーフサイドインナパネルと車両後方側の後側ルーフサイドインナパネルとに分割して、前記前側ルーフサイドインナパネルと前記後側ルーフサイドインナパネルの連結端部同士を前記センターピラーの上端部付近で互いに重ね合わせて連結し、
    前記前側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部と前記後側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部とを前記膨出部に構成してある請求項又は記載のセンターピラートリムの取り付け構造。
  6. 前記前側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部を、車両の左右中央側に立ち上がる第1立ち上がり片と、この第1立ち上がり片の頂部から車両後方側に延びる第1延出片とで構成し、
    前記後側ルーフサイドインナパネルの連結端部の下端部を、車両の左右中央側に立ち上がる第2立ち上がり片と、この第2立ち上がり片の頂部から車両前方側に延びる第2延出片とで構成し、
    前記第1延出片と第2延出片とを重ね合わせて溶接接合してある請求項記載のセンターピラートリムの取り付け構造。
  7. 前記第1立ち上がり片を車両の左右中央側ほど車両後方側に位置するように傾斜させ、
    前記第2立ち上がり片を車両の左右中央側ほど車両前方側に位置するように傾斜させてある請求項記載のセンターピラートリムの取り付け構造。
  8. 前記センターピラーインナパネルの上端部に、上方側ほど車両の左右外方側に位置するように傾斜した傾斜面を設け、
    前記係止部を前記係止孔に挿入するに伴って、前記係止部を前記傾斜面で前記係止孔にガイドする請求項1〜のいずれか一つに記載のセンターピラートリムの取り付け構造。
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