JP5357879B2 - 面部分に正荷電イオンが印加されるのを低減するための装置、ならびにイオン加速装置 - Google Patents

面部分に正荷電イオンが印加されるのを低減するための装置、ならびにイオン加速装置 Download PDF

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Description

本発明は、面部分に正荷電イオンが印加されるのを低減するための装置と、とりわけ宇宙飛行体に設けられる駆動装置として使用されるイオン加速装置とに関する。
とりわけ人工衛星または宇宙探査機等の宇宙飛行体に設けられる駆動装置には、化学的推進装置およびパルス熱推進装置の他に、静電推進装置も知られている。後者はとりわけ高電圧を使用して、イオン化室内でイオン化された作動ガスの正荷電イオンを高電圧静電界内で加速し、プラズマビームとして該イオン化チャンバの開口を通して発射する。その反動原理により、宇宙飛行体は逆方向に加速される。作動ガスとしては有利には、とりわけキセノン等の希ガスが使用される。このような静電推進装置の比推力は高いので、静電推進装置は特に有利である。
このような装置の作動時には、ビーム出射口を包囲しプラズマビームの発射方向に向いているイオン加速装置または宇宙飛行体の表面が腐食していくのが観察される。イオンによる損傷は別の面領域でも発生し、とりわけ感度が高い表面または部材を有する面領域で発生し、このような損傷は宇宙飛行体では、補修手段がないと特に重大化する可能性がある。
本発明の基礎となる課題は、イオンが印加される面の損傷、とりわけイオン加速装置の出射口を包囲する表面領域の腐食を低減することである。
独立請求項に本発明の解決手段が記載されており、従属請求項に本発明の有利な実施形態および発展形態が記載されている。
このような面部分の面法線の方向で見て該面部分の前方にある空間領域内において主に該面部分に対して平行な磁界方向を有する磁界により、驚くべきことに、該面部分のイオン印加が著しく低減され、それと同時に、該磁界が正荷電イオンに及ぼす作用がごく僅かになる。この磁界の作用の原因はどちらかというと、最初に面部分にイオンが印加されることによって該面部分が正荷電されて電界がさらに別のイオンを弾き出し、このような磁界によって該面部分の方向に加速される電子の質量は小さく速度は高いので、この電子は磁界内で偏向されて該面部分から遠ざけられることである。このようにして、面部分の正荷電と、それによってイオンを弾き出す電界とが維持される。
この面部分は有利には、非導電性の表面を有するか、または、該面部分を含む装置全体の導電性面から、たとえば宇宙飛行体の導電性面から高抵抗で分離される。この面部分は有利には電気装置の一部であり、とりわけ宇宙飛行体の太陽電池システムの一部である。磁界は有利には少なくとも1つのカスプ構造を有し、このカスプ構造は高い磁界勾配によって反射的に、磁界線に沿って螺旋形に巻かれた軌道を運動する電子に作用する。
驚くべきことにイオン加速装置では、ビーム出射口を包囲しプラズマ発射ビームを向いている表面によって表面腐食が大きく低減されるのが観察される。下記および特許請求の範囲ではこの表面をシールド面と称し、イオン加速装置の作動時には、このシールド面は空間的に、発射されるプラズマビームと接地電位にある部材との間に位置し、とりわけいわゆるプルーム領域と宇宙飛行体の接地電位にある部材との間に位置し、電気的には該宇宙飛行体の接地電位と別個の電位にある。
とりわけ有利なのは、イオン加速装置の作動時に、すなわちプラズマビームがビーム出射口から発射される間に、前記シールド面の電位が宇宙飛行体の接地電位に対して浮遊する構成である。このことを行うためにはとりわけ、シールド面を非導電性に形成すること、および/または、該シールド面を宇宙飛行体の接地電位から電気的に絶縁することができる。推進運転時には自動的に、接地電位とは別個の電位がシールド面に発生する。
本発明は、観察される腐食の決定的な原因は、イオン化チャンバ外部のビーム方向の発射プラズマビーム中に正荷電イオンのいわゆるプルーム電位が宇宙飛行体の接地電位より高くなることによって、プルーム領域に生成されるかないしは存在するイオンがプラズマビームから逸れるように偏向されて該宇宙飛行体の接地電位の方向に加速され、有利には、シールド面の領域においてビーム出射口を包囲する面に衝突することであるという認識に基づいている。このプルーム電位自体を所期のように変化することはできない。プルーム領域の中心からの距離が大きくなるほど、ガス密度は急激に低減する。ビーム方向で見てイオン化チャンバのビーム出射口より後方のプルーム領域の典型的な大きさは10cm〜40cmのオーダである。
シールド面と接地電位とを電位分離することにより、とりわけ推進運転中に電位が浮遊することにより、シールド面に、プルーム電位とより低い接地電位との間の電位が迅速に発生し、発射されたプラズマビームのイオンに対して接地電位を遮蔽する。
別の実施形態ではシールド面は導電性であり、接地電位から所定の電圧だけ異なる遮蔽電位にされる。
特に有利な実施形態では、表面領域に対して主に平行な磁界を、ビーム出射口ではカスプ構造に移行させる。このカスプ構造では、磁界方向は主にプラズマビームのビーム方向に対して垂直になり、磁界勾配は上記の表面領域よりも大きくなる。このカスプ構造はビーム軸を環状に包囲し、チャンバ壁の側方の境界内に半径方向にある。このカスプ構造はとりわけ、磁気回路の軟磁性のポールシューまで延在する。有利にはカスプ構造は、主に表面領域に対して平行に延在する磁界領域に対して、カソードとイオン化チャンバ内に配置されたアノードとの間の電子の電位が降下していく方向にずらされる。カスプ構造は、チャンバ壁に向かう磁界線に沿って運動する電子に対して反射作用を有する。
慣用的には有利には、カソード電極をプラズマチャンバ外部に、ビーム出射口に対して側方にずらして配置する。カソード電極より高電圧であるアノードシステムはイオン化チャンバの脚部に配置される。カソード電極は電子を放出し、該電子は1次電子として、作動ガスをイオン化して発射プラズマビームを中和するために使用される。カソード電極は有利には、イオン化チャンバの長手中心軸を基準として半径方向に、シールド面より外側に配置されるか、ないしは、該シールド面の少なくとも一部が半径方向にカソード電極とビーム出射口との間に設けられる。カソード電極から高電圧が作用してビーム出射口およびプラズマビームの方向に運動する電子は、シールド面と発射プラズマビームとの間の縁部領域を横切る。有利にはイオン加速装置は、該シールド面とプラズマビームとの間の縁部領域において湾曲した磁界線が主にシールド面に対して平行な磁界成分を含んで延在する磁界を生成するための磁気装置を有する。これによって有利には、電子がシールド面へ運動するのが十分に阻止される。
シールド面は有利には、少なくとも大部分の面において宇宙飛行体から漏斗形に拡開される。このシールド面の一部を、ビーム出射口の領域にあるポールシューシステムの表面によって形成することができる。
シールド面は有利には、イオンスパッタによる腐食に対して耐性を有する材料から成り、たとえばセラミックまたはグラファイトから成る。耐スパッタ性のシールド面はとりわけ、比較的低い耐スパッタ性の材料から成る支持体本体に被着された高いスパッタ耐性の材料から成るコーティングによって形成することもできる。
以下で、有利な実施例に基づいて図面を参照して本発明を詳細に説明する。
面部分を保護するための装置の全体図である。 イオン加速装置の一部分を示す。
図1では面部分FA1を前提とする。この面部分FA1はとりわけ、宇宙飛行体の太陽電池システムの光起電力動作面とすることができる。周辺の宇宙空間からの正荷電イオンの運動方向は、とりわけ、面部分の後方にある宇宙飛行体の導電面FLから該宇宙飛行体の接地電位への方向のイオン電位の降下によって、該面部分FA1の方向に向けられている。面部分より前方とは、イオン入射に対してカバーされない面部分FA1の側の半空間VRを指し、面部分FA1より後方とは、前記面部分がケーシングまたは支持システムまたは宇宙飛行体自体によってイオン印加から著しく遮蔽される反対側の半空間を指す。有利には永久磁石体PKを含む磁気回路ASは前記面部分FA1に配置されており、空間領域RSにおいて面部分FAの面法線の方向に該面部分FAの前方で、該面部分に対して主に平行な磁界方向を有する磁界MSを生成する。すなわち、磁界線は面法線に対して45°を上回る角度で傾斜しており、面平行な方向に対する該磁界線の傾斜角は45°未満である。磁気回路は図中の実施例では、前記面部分の後方に永久磁石体PK1,PK2を有し、該永久磁石体PK1,PK2は面部分の平面に対して平行な同一の磁石方向で離隔されており、軟磁性のヨークによって接続されている。PK1,PK2,JSと同様の別の部分磁気回路が、隣接する面部分FA2の後方に配置されており、この部分磁気回路は永久磁石体PK3によって示されている。この別の部分磁気回路の磁石方向は第1の部分磁石回路PK1,PK2,JSに対して逆方向であり、永久磁石体PK2,PK3では同じ磁極Sが相互に対向している。永久磁石体PK2,PK3間に軟磁性のポールシューSSが挿入されている。このポールシューSSでは、前方の半空間VRにおける磁界は、特に大きな磁界勾配を有するカスプ構造を示す。永久磁石体PK1にさらに別のポールシューSEを配置することができる。
面部分FA1の電気的に中性の表面からイオンおよび電子の運動方向が面部分FA1の方向に向いている場合、正荷電イオンは前記磁界によってほとんど影響されることなく該面部分FA1の表面に当たり、該表面を正に荷電することにより、さらに別のイオンを弾き出すように作用する電界が迅速に形成される。面部分FA1の方向に半空間VRから来た電子および/または正荷電された表面によって該面部分FA1の方向に加速される電子は、質量が小さいので、磁界から、磁界線の周りの円形または螺旋形の軌道に追いやられ、この軌道に沿って永久磁石体PK1へドリフトするか、またはポールシューSSにあるカスプ構造へドリフトし、ここでは大きな磁界勾配により、前記電子の大部分は反射される。このような磁界が電子を阻止する作用によって、この弾き出す磁界は、面部分FA1の有利には非導電性の表面に維持されるか、または、少なくとも面FL等の別の導電性部材から高抵抗で分離された該面部分FA1の表面上に維持される。
面部分FA1より前方の空間領域RSとはとりわけ、面部分より前方の次のような領域、すなわち、面法線の方向のサイズが、磁気回路の外部に作用する磁極ないしはポールシューの間隔より小さく、たとえばポールシューSEとSSとの間隔より小さい領域を指す。
図2は、宇宙飛行体RFに設けられたイオン加速装置の一部を、プラズマビームのビーム軸を含む断面で概略的に示す断面図である。
長手中心軸LAを有するイオン化チャンバIKは有利には、該長手中心軸を中心とする円形の断面を有し、該長手中心軸に対して横方向に、有利には誘電体のチャンバ壁KWによって区切られている。前記チャンバ壁のイオン化チャンバに対して半径方向に反対側の面に磁気回路MAが配置されており、該磁気回路MAは前記イオン化チャンバを包囲し、該イオン化チャンバ内に磁界を生成する。前記イオン化チャンバの長手方向LRの片側は、ビーム出射口AOによって開放されており、静電界の作用によりイオン化チャンバ内の作動ガスのイオン化によって生成された正荷電イオンがプラズマビームPBとして、該ビーム出射口AOを通って長手方向に発射される。
磁気回路の一部および/またはイオン加速装置の別の部分または宇宙飛行体の導電性部分が、該宇宙飛行体の接地電位Mにある。イオン化チャンバの外側でビーム出射口AOに対して側方にずらされて配置されたカソードシステムKAも、典型的には接地電位にされる。ビーム出射口と逆にイオン化チャンバの脚部に配置されたアノードシステムは、接地電位に対して1kVのオーダの高電圧である。このアノードシステムは図1に示していない。
プラズマビームの運動方向で見てビーム出射口より後方の該プラズマビームの領域はプルーム領域と称され、該プラズマビームの後方の領域にはプルーム電位が存在し、このプルーム電位は正荷電イオンでは、典型的には接地電位より20〜100V高いので、該プルーム領域によって、接地電位にある部材の方向にイオンが電位降下していき、イオンは接地電位の方向に加速される。ビーム出射口に向かうビーム方向のプルーム領域のサイズは、典型的には10cm〜40cmの間である。
図中の実施例では、ビーム出射口にポールシューPRが設けられており、該ポールシューPRはビーム出射口を環状に包囲する。この環状のポールシューは、典型的には鉄から成る。ポールシューは絶縁体IRによって、磁気回路の接地電位の部分および/または接地電位にある別の部分から絶縁されている。プラズマビームの長手方向LRないしはビーム方向に拡開する漏斗形のボディTRが、環状のポールシューボディPRに接続されている。漏斗形ボディは、軟磁性でなく磁界に影響しない金属から形成するか、または誘電体から形成することができる。
カソードシステムは、半径方向で見て漏斗形ボディTRの表面領域の外側にあり、有利には長手方向LRに、該漏斗形ボディに対してずらされて配置されている。
イオン加速装置のスイッチオン時にはポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRが接地電位にあるかまたは接地電位に近い電位にあることを前提とすると、イオンがプルーム領域PLから、接地電位にあるこの部分の方向に加速され、ポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRの該プルーム領域に対向する表面に当たり、ポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRは荷電するか、または漏斗形ボディが誘電体として形成されている場合には、該漏斗形ボディのプルーム領域に対向する表面は静電荷電される。その際には、ポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRないしはその表面は、イオンに対して接地電位より上回る中間電位まで上昇される。このことにより、未だこの中間電位にあるイオンがプルーム領域から電位降下していくのが低減され、プルーム領域からポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRの方向にイオン流が発生することなく、またはこのように発生するイオン流がごく僅かで、迅速に均衡状態が生じる。
ポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRには電子も当たり、とりわけ、出射口に対して横方向にずらされたカソードシステムKAから放出された電子が当たることにより、プルーム領域からポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRへ流動するイオン流が残ることがある。カソードシステムはイオン化チャンバ内の作動ガスをイオン化するための1次電子を放出し、発射されたプラズマビームPBを中和するための中和器として使用される。
ポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRに当たる電子流を小さく抑えるためには、磁気回路によってイオン化チャンバ外部で生成された磁界MFEの磁界線が、プルーム領域と該ポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRとの間の空間領域内へ、とりわけ該ポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRの表面に近い領域NBにおいて、該表面に主に平行に延在するように構成する。主に平行に延在するとはここでは、前記ポールシューボディPRおよび漏斗形ボディTRの表面の大部分(>50%)の面領域において領域NB内で、該面領域上の面法線の方向に、湾曲した磁界線の方向が該表面に対して垂直というよりも平行であることを意味する。このことによって電子は、表面に対して主に平行な磁界線に沿って、該表面から離隔して導かれ、その際に該表面に当たることはない。イオンの質量は大きく、該イオンの速度は遅いので、イオンが磁界によって影響されることは実質的にない。
磁界は領域NBから、支持体TRの表面領域に対して主に平行に延在して、イオン化チャンバのビーム出射口に存在するカスプ構造CSに移行していく。このカスプ構造CSでは、磁界の磁界方向は主に半径方向であり、半径方向の磁界勾配が大きい。カスプ構造における半径方向の磁界成分は領域NBにおける半径方向の磁界成分に対して逆であるから、領域NBとカスプ構造との間で磁界線は半径方向に方向転換する。カソードシステムから放出された電子は領域NBにおいて、この磁界によって漏斗形ボディの表面から離隔され、プルーム領域PLないしはイオン化チャンバの方向に導かれ、ここでとりわけカスプ構造に導かれ、該カスプ構造の作用によって電子は長い滞留時間で保持される。このようなイオン加速装置におけるカスプ構造の作用は、冒頭に述べた従来技術から公知である。
漏斗形ボディTRは有利には、良好な熱伝導性を有する磁化不可能な金属から成り、ポールシューボディと良好に熱伝導結合される。このことによって有利には、ポールシューに発生する損失熱が迅速に排出され、該漏斗形ボディの格段に大きな面積を介して周辺の宇宙空間に放射される。
ポールシューボディPRおよび/または漏斗形ボディTRには有利には、該ポールシューボディPRおよび/または漏斗形ボディTRの材料より高い耐スパッタ性を有するコーティングが施され、とりわけグラファイトまたはセラミック等のコーティングが施される。
上記で述べた構成および請求項に記載した構成、ならびに図面から読み取れる構成は、有利には、個別に実施することも、種々の組合せで実施することもできる。本発明は上記の実施例に限定されることはなく、当業者の知識の範囲内で種々に変更することができる。

Claims (11)

  1. 正荷電されたイオンが面部分に印加されるのを低減するための装置であって、
    イオン化チャンバと、
    前記イオン化チャンバ内に導入された作動ガスをイオン化するためのイオン化装置と、
    生成されたイオンを高い静電電圧によって静電加速し、プラズマビームとして該イオン化チャンバのビーム出射口から発射するための電極システムと
    を備えたイオン加速装置に配置され
    前記ビーム出射口に対して側方にずらされたシールド面であって、ビーム出射口を包囲して、発射される前記プラズマビームの方を向いているシールド面が、当該イオン加速装置の動作時に空間的に、発射される該プラズマビームと接地電位にある部分との間であって、発射される該プラズマビームと宇宙飛行体の接地電位にある外側面との間にあり、該シールド面は少なくとも部分的に非導電性であり、電気的に、該シールド面の電位は該宇宙飛行体の接地電位から分離されており、
    前記イオン化チャンバのチャンバ壁には、該イオン化チャンバに対して半径方向に反対側の面に磁気回路MAが配置されており、該磁気回路MAは前記イオン化チャンバを包囲し、該イオン化チャンバ内に磁界を生成し、該磁界は前記シールド面に対して平行であることを特徴とする、正荷電されたイオンが面部分に印加されるのを低減するための装置
  2. 前記シールド面は、当該イオン加速装置の接地電位から電気的に絶縁されている、請求項記載の装置
  3. 前記シールド面は、推進装置の推進運転中には浮遊電位にある、請求項1または2記載の装置
  4. 前記シールド面は推進装置の推進運転中には、当該イオン加速装置の接地電位から所定の電圧だけずらされる、請求項1または2記載の装置
  5. カソード電極が前記イオン化チャンバ外部に、前記ビーム出射口に対して側方にずらされて配置されている、請求項からまでのいずれか1項記載の装置
  6. 前記シールド面は、前記カソード電極と前記ビーム出射口との間に半径方向に延在する、請求項記載の装置
  7. 前記シールド面と前記ビーム出射口から出射されるプラズマビームの空間領域との間に主に該シールド面に対して平行に延在する磁界が磁気回路によって生成される、請求項からまでのいずれか1項記載の装置
  8. 前記磁気回路によって生成される磁界は、前記イオン化チャンバの長手中心軸と前記ビーム出射口の縁部との間に、主に半径方向の磁界経過でカスプ構造を形成する、請求項記載の装置
  9. 前記シールド面は少なくとも主に漏斗形に拡開されている、請求項からまでのいずれか1項記載の装置
  10. 前記シールド面は、支持体に被着されたコーティングであって、該支持体自体より高い耐スパッタ性を有するコーティングによって形成されている、請求項からまでのいずれか1項記載の装置
  11. 当該イオン加速装置は宇宙飛行体の外側に、該宇宙飛行体から遠ざかっていく前記プラズマビームのビーム方向で配置され、推進装置として運転される、請求項から10までのいずれか1項記載の装置
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