JP2000161201A - イオンエンジン - Google Patents

イオンエンジン

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JP2000161201A
JP2000161201A JP10337113A JP33711398A JP2000161201A JP 2000161201 A JP2000161201 A JP 2000161201A JP 10337113 A JP10337113 A JP 10337113A JP 33711398 A JP33711398 A JP 33711398A JP 2000161201 A JP2000161201 A JP 2000161201A
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正治 北村
Katsuhiro Miyazaki
勝弘 宮崎
Yukio Hayakawa
幸男 早川
Hideki Yoshida
英樹 吉田
Kimikazu Akai
公積 赤井
Shinichi Takama
新一 高真
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ホローカソード内の電離プラズマから放電容器
内の磁石へ侵入する熱量を効果的に抑制でき、もって大
型化の実現に寄与できるイオンエンジンを提供する。 【解決手段】ホローカソード9と放電容器3との間に設
けられ、ホローカソード9で発生した熱の一部を放電容
器3の方向以外の方向に輻射してホローカソード9から
放電容器3へ移動する熱量を抑制する熱移動抑制手段3
1を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工衛星等に搭載
されるイオンエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】イオンエンジンは、人工衛星等の軌道制
御、南北位置保持、主推進等に用いられている。このよ
うなイオンエンジンのうち電子衝撃型イオンエンジンの
主要部は、通常、図6に示すように構成されている。
【0003】すなわち、図中、1は円筒状に形成された
金属材製のシールドケースを示している。このシールド
ケース1の周壁には小孔2が複数形成されている。
【0004】シールドケース1内には磁性材で形成され
た放電容器3が同心的に配置されている。この放電容器
3の開口部は加速電極4によって蓋されている。加速電
極4は、スクリーングリッド4aと加速グリッド4bと
で構成されている。これらスクリーングリッド4aと加
速グリッド4bには、イオンビーム通過孔5が同軸的に
複数形成されている。
【0005】放電容器3の底壁中央部には小径の開口部
6が形成されており、この開口部6は筒体7を介してガ
ス導入系8に通じている。そして、筒体7内に主陰極と
なるホローカソード9が配置されている。また、放電容
器3の内壁面にはN極とS極とを交互に内側に位置させ
るように環状の磁石10が複数固定されている。
【0006】加速電極4を構成しているスクリーングリ
ッド4aと加速グリッド4bとは、それぞれ径方向の熱
膨張を吸収するための電極支持機構12(スクリーング
リッド4aの電極支持機構は図示せず)で支持されてい
る。スクリーングリッド4aと加速グリッド4bとに
は、定格動作時に0.7mm程度のグリッド間隔を保つ
ための曲率がつけられている。電位的にはスクリーング
リッド4aが1kV程度で、加速グリッド4bが−30
0V程度に保持されている。
【0007】ホローカソード9は、通常、図7に示すよ
うに構成されている。
【0008】すなわち、電子源となるのは中心部に円柱
状の空洞を持つカソードインサート13である。このカ
ソードインサート13は、フランジ14に同軸的に突設
された円筒状のカソードチューブ15に挿入されてい
る。カソードチューブ15の先端部にはオリフィス板1
6が設けてあり、このオリフィス板16に対してカソー
ドインサート13が支持筒17によって押し付けられて
いる。なお、オリフィス板16の中心には0.5〜lm
m程度のオリフィス18が設けられている。また、オリ
フィス板16の前面には、中心部に孔を有した円盤状の
キーパ電極19が絶縁筒20に支持されて配置されてい
る。カソードチューブ15の先端部外周にはヒータ21
が装着してあり、その外側には熱シールド22が装着さ
れている。なお、図7において、23,24はヒータ2
1に給電するための端子を示し、25はキーパ電極19
を所定の電位に保つための端子を示している。
【0009】このように構成されたホローカソード9
は、フランジ14の周縁部が絶縁リング26を介して筒
体7に固定され、またカソードインサート13がフラン
ジ14を介してガス導入系8に通じている。
【0010】このイオンエンジンでは、ホローカソード
9のカソードインサート13に対して放電容器3が図示
しない電圧印加系統によって陽極電位に保たれる。この
状態で推進剤、例えばXe(キセノン)ガスがガス導入
系8からホローカソード9内を通って放電容器3内に導
入されると、カソードインサート13と放電容器3との
間に放電が生起され、カソードインサート13から放出
された1次電子が加速される。この1次電子がホローカ
ソード9内のXeガスに衝突して電離プラズマが生成さ
れる。この電離プラズマから新たに2次電子が引き出さ
れ、1次電子と共に放電容器3内のXeガスに衝突し、
別の電離プラズマが生成される。放電容器3内の電離プ
ラズマは、磁石10の作るカスプ磁場によって放電容器
3の内壁面から離れた領域に閉じ込められる。
【0011】加速電極4は放電容器3内の電離プラズマ
からXe+ イオンを引き出し、1keV程度の運動エネ
ルギを与えてイオンビーム通過孔5から宇宙空間に放出
する。この放出に伴う反力が推力となる。なお、放出さ
れたXe+ イオンビームと同じ量の電子eを中和器27
が宇宙空間に放出して電気的に中和し、人工衛星等が帯
電するのを防止する。ホローカソード9のヒータ21と
キーパ電極19は、点火時にカソードインサート13か
ら1次電子を放出させるのに用いられる。
【0012】ところで、このようにして運転されるイオ
ンエンジンにおいて、磁石10としては、通常、Sm−
Co磁石が使用されている。この磁石は約250℃以上
になると急激な経年変化(減磁)を示す。したがって、
放電容器3内の電離プラズマを良好に閉じこめるには、
磁石10を冷却して約250℃以下に保つ必要がある。
【0013】このようなことから、従来のイオンエンジ
ンでは、放電容器3の外表面に熱輻射率の高いアルミナ
溶射層等の高熱輻射率層28を設け、この高熱輻射率層
28からシールドケース1の小孔2を通して放射状に輻
射熱を放射させて放電容器3を冷却し、これによって各
磁石10の温度上昇を防止している。
【0014】しかしながら、前記のように構成された従
来のイオンエンジンにあっては、大型化するに当たって
次のような問題があった。
【0015】すなわち、放電容器3は通常、厚さlmm
程度の鉄材で構成される。大型化する場合でも放電容器
3の重量増加を抑えるために、やはり放電容器3の壁厚
を1mm程度に抑える必要がある。一方、大型化する
と、放電容器3内及びホローカソード9内で発生する熱
量が増加する。この結果、放電容器3の内面に取りつけ
られている各磁石10に侵入する熱量も増加する。この
ように多量の熱が各磁石10に侵入したとき、この侵入
熱を放電容器3の薄い壁内を通して熱伝導で一様に拡散
させることは困難となる。このため、各磁石10の温度
が場所によって大きく異なったものとなる。
【0016】各磁石10に侵入する熱の主な熱源は、放
電容器3内に生成されている電離プラズマとホローカソ
ード9内に生成されている電離プラズマとである。この
うち、放電容器3内に生成されている電離プラズマから
各磁石10に流れ込む熱量はほぼ均等である。しかし、
ホローカソード9内の電離プラズマから流れ込んでくる
熱量は、ホローカソード9に近い磁石ほど大きくなる。
特に、ホローカソード9の周囲に配置されている磁石1
0aの温度が残りの磁石10に較べて極めて高くなり、
約250℃以下にするのが極めて困難であった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来のイ
オンエンジンにあっては、大型化を図ろうとすると、特
にホローカソードの近くに配置されている磁石への熱侵
入が大きくなり、これら磁石が許容温度を超えてしま
い、大型化するのが困難であった。
【0018】そこで本発明は、特にホローカソード内の
電離プラズマから放電容器内の磁石へ侵入する熱量を効
果的に抑制でき、もって大型化の実現に寄与できるイオ
ンエンジンを提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、放電容器と、この放電容器に取り付けら
れ、陽極としての前記放電容器に対して主陰極となるホ
ローカソードと、前記放電容器の内部へ作動ガスを導入
するガス導入系と、前記ホローカソードと前記放電容器
との間に電圧を印加し、前記ガス導入系によって導かれ
た作動ガスを電離させて前記ホローカソード内及び前記
放電容器内にプラズマを生成させる手段と、前記放電容
器に取り付けられて前記放電容器内のプラズマを磁場の
作用で前記放電容器の壁から離れた領域に保持する複数
の磁石と、前記放電容器内のプラズマからイオンを取り
出し、加速して前記放電容器の外部へ送り出す複数のグ
リッド板からなる加速電極とを備えたイオンエンジンに
おいて、前記ホローカソードと前記放電容器との間に設
けられ、前記ホローカソードで発生した熱の一部を前記
放電容器の方向以外の方向に輻射して前記ホローカソー
ドから前記放電容器へ移動する熱量を抑制する熱移動抑
制手段を備えていることを特徴としている。 なお、前
記熱移動抑制手段は、内部に前記ホローカソードを収容
するとともに外周面の一部又はほぼ全部が前記放電容器
の外部に位置するように前記放電容器に固定された熱遮
蔽筒体と、この熱遮蔽筒体の外周面で前記放電容器の外
部に位置している部分に形成された高熱輻射率面部とを
備えていてもよい。
【0020】また、前記熱移動抑制手段は、内部に前記
ホローカソードを収容するとともに外周面の一部が前記
放電容器の外部に位置するように前記放電容器に固定さ
れた熱遮蔽筒体と、この熱遮蔽筒体の外周面で前記放電
容器の外部に位置している部分に形成された高熱輻射率
面部と、前記熱遮蔽筒体の外周面で前記放電容器の内部
に位置している部分に形成された低熱輻射率面部とを備
えていてもよい。
【0021】また、前記熱移動抑制手段は、内部に前記
ホローカソードを収容するとともに外周面の一部が前記
放電容器の外部に位置するように前記放電容器に固定さ
れた熱遮蔽筒体と、この熱遮蔽筒体の外周面で前記放電
容器の外部に位置している部分に設けられた高熱輻射率
面部と、前記熱遮蔽筒体の外周面で前記放電容器の内部
に位置している部分に形成された低熱輻射率面部と、前
記放電容器の内面側で少なくとも前記熱遮蔽筒体に近接
している前記磁石の外面を覆うように設けられた熱遮蔽
層とを備えていてもよい。
【0022】さらに、各熱移動抑制手段は、前記放電容
器と前記熱遮蔽筒体との間に介挿された複数枚の網状体
等からなる熱絶縁材を含んでいてもよい。
【0023】前記ホローカソード内の電離プラズマから
流出してくる熱量は、熱遮蔽筒体に伝わり、この熱遮蔽
筒体の外表面で、放電容器の外部に位置している部分に
設けられた高熱輻射率面部を介して輻射でシールドケー
スに伝えられる。そして、シールドケースに伝えられた
熱量は、輻射で宇宙空間へ放射される。このとき、シー
ルドケースの表面にも高熱輻射率層を設けていれば一層
効果的である。
【0024】このように、ホローカソード内の電離プラ
ズマから流出してくる熱が、放電容器側に伝わるのを抑
制できるので、放電容器内に設けられている磁石、特に
ホローカソードの近くに配設されている磁石が許容値以
上に温度上昇するのを防止でき、結局、大型のイオンエ
ンジンの設計が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施形態を説明する。
【0026】図1には本発明の第1の実施形態に係るイ
オンエンジンを一部切欠した斜視図が示されている。な
お、この図では図6と同一機能部分が同一符号で示され
ている。したがって、重複する部分の詳しい説明は省略
する。
【0027】この例に係るイオンエンジンが従来のもの
と異なる点は、ホローカソード9と放電容器3との間
に、ホローカソード9で発生した熱の一部を放電容器3
の方向以外の方向に輻射してホローカソード9から放電
容器3へ移動する熱量を抑制する熱移動抑制手段31を
設けたことにある。
【0028】熱移動抑制手段31は、図2に示すよう
に、一端側にホローカソード9のフランジ14aが位置
するように、内部にホローカソード9を同心的に収容固
定した例えば金属製の熱遮蔽筒体32と、この熱遮蔽筒
体32の外周面で、例えば軸方向の中間位置に設けられ
て筒体7の開口端部への接続に供されるフランジ33
と、熱遮蔽筒体32の外周面で、フランジ33より図中
下側、つまり放電容器3より外に位置する部分に形成さ
れた高熱輻射率面部34とで構成されている。
【0029】高熱輻射率面部34は、熱遮蔽筒体32の
外周面への高熱輻射率材のコーテイング(アルミナ溶射
等)あるいは外周面への高熱輻射率処理によって形成さ
れている。
【0030】このような構成であると、次のようにして
ホローカソード9から放電容器3へ移動する熱量が抑制
される。
【0031】すなわち、主陰極であるホローカソード9
の熱源である電離プラズマは、カソードインサート13
内の先端数mmの範囲で形成される。この電離プラズマ
から発生した熱の大部分は、カソードインサート13か
ら支持筒17及びカソードチューブ15を介してフラン
ジ14aに伝わり、このフランジ14aから熱遮蔽筒体
32の図2中下端部に伝わる。
【0032】熱遮蔽筒体32の外周面で、図2中下端部
からフランジ33までの部分、つまり放電容器3の外に
位置している部分には高熱輻射率面部34が形成されて
いる。このため、熱遮蔽筒体32に伝わった熱の大部分
は、高熱輻射率面部34から放電容器3の方向以外の方
向、この例ではシールドケース1に向けて輻射され、こ
のシールドケース1から宇宙空間に放射される。
【0033】したがって、ホローカソード9から放電容
器3へ移動する熱量を抑えることができ、この結果、磁
石10の温度、特にホローカソード9に近い部分に設け
られている磁石10aの温度を許容値以下に抑えること
ができる。
【0034】なお、シールドケース1の表面にも高熱輻
射率層を設けておけば一層効果的である。
【0035】図3には本発明の第2の実施形態に係るイ
オンエンジンの要部だけが示されている。この図では図
2と同一機能部分が同一符号で示されている。したがつ
て、重複する部分の説明は省略する。
【0036】この例に係るイオンエンジンでは、熱遮蔽
筒体32の外周面で放電容器3の外部に位置する部分に
前記例と同様の高熱輻射率面部34を設け、外周面で放
電容器3の内部に位置する部分に鏡面仕上げ等によって
形成された低熱輻射率面部35を設けてなる熱移動抑制
手段31aを用いている。
【0037】このような構成であると、先の例と同様の
効果が得られることは勿論のこと、低熱輻射率面部35
の存在が有効に作用し、熱遮蔽筒体32の外周面で放電
容器3の内部に位置する部分から輻射で放電容器3に伝
わる熱量も十分に小さい値に抑えることが可能となる。
【0038】図4には本発明の第3の実施形態に係るイ
オンエンジンの要部だけが示されている。この図では図
3と同一機能部分が同一符号で示されている。したがつ
て、重複する部分の説明は省略する。
【0039】この例に係るイオンエンジンでは、熱遮蔽
筒体32の外周面で放電容器3の外部に位置する部分に
前記各例と同様の高熱輻射率面部34を設け、外周面で
放電容器3の内部に位置する部分に図3に示す例と同様
に鏡面仕上げ等によって形成された低熱輻射率面部35
を設け、さらに放電容器3の内面側で少なくとも熱遮蔽
筒体32に近接している磁石10aの外面を覆うように
熱遮蔽層36を設けてなる熱移動抑制手段31bを用い
ている。
【0040】このような構成であると、図3に示す例と
同様の効果が得られることは勿論のこと、少なくとも熱
遮蔽筒体32に近接している磁石10aへ輻射で侵入す
る熱量を大幅に少なくすることができる。
【0041】なお、本発明は上述した例に限定されるも
のではなく、例えば上述した熱移動抑制手段に加えて、
図5に示すように、筒体7とフランジ33との間に、複
数の金網等からなる熱絶縁材37を介在させて、フラン
ジ33側から筒体7側へ熱伝導で伝わる熱量を抑えるよ
うにしてもよい。また、上述した各例では熱遮蔽筒体3
2の外周面で軸方向の中間位置に取り付け用のフランジ
33を設けているが、熱遮蔽筒体32の外周面でフラン
ジ14aから最も離れた位置、すなわち図2中上端部に
フランジ33を設けることによって、熱遮蔽筒体32の
外周面のほぼ全域に高熱輻射率面部34を設けるように
してもよい。
【0042】また、上述した各例では推進剤としてXe
ガスを使用しているが、Xeガスに限定されるものでは
ない。また、ガス導入系は主陰極と中和器を経由する2
系統を採用しているが、この系統数に限定さるものでは
ない。また、加速電極も2枚のグリッド板を軸方向バネ
で支持する方式を採用しているが、この枚数及び支持方
式に限定されるものではない。また、上述した各例は本
発明をリングカスプ磁場型のイオンエンジンに適用した
ものであるが、リングカスプ磁場型以外のイオンエンジ
ンにも同様に適用できる。さらに、本発明は、発明の要
旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、特にホ
ローカソード側から放電容器内に侵入する熱量を効果的
に抑制でき、大型化の実現に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るイオンエンジン
を一部切欠して示す斜視図
【図2】同イオンエンジンに組み込まれたホローカソー
ド及びその傍を取り出して示す断面図
【図3】本発明の第2の実施形態に係るイオンエンジン
に組み込まれたホローカソード及びその近傍を取り出し
て示す断面図
【図4】本発明の第3の実施形態に係るイオンエンジン
に組み込まれたホローカソード及びその近傍を取り出し
て示す断面図
【図5】放電容器と熱遮蔽筒体との結合部分に介挿され
る断熱構造を説明するための図
【図6】従来のイオンエンジンを一部切欠して示す斜視
【図7】同イオンエンジンに組み込まれたホローカソー
ド及びその近傍を取り出して示す断面図
【符号の説明】
1…シールドケース 2…小孔 3…放電容器 4…加速電極 5…イオンビーム通過孔 7…筒体 8…ガス導入系 9…ホローカソード 10…磁石 13…カソードインサート 14…フランジ 15…カソードチューブ 16…オリフィス板 19…キーパ電極 23,24,25…端子 31,31a,31b…熱移動抑制手段 32…熱遮蔽筒体 33…フランジ 34…高熱輻射率面部 35…低熱輻射率面部 36…熱遮蔽層 37…熱絶縁材
フロントページの続き (72)発明者 宮崎 勝弘 東京都調布市深大寺東町7丁目44番地1 科学技術庁航空宇宙技術研究所内 (72)発明者 早川 幸男 東京都調布市深大寺東町7丁目44番地1 科学技術庁航空宇宙技術研究所内 (72)発明者 吉田 英樹 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 赤井 公積 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝小向工場内 (72)発明者 高真 新一 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電容器と、この放電容器に取り付けら
    れ、陽極としての前記放電容器に対して主陰極となるホ
    ローカソードと、前記放電容器の内部へ作動ガスを導入
    するガス導入系と、前記ホローカソードと前記放電容器
    との間に電圧を印加し、前記ガス導入系によって導かれ
    た作動ガスを電離させて前記ホローカソード内及び前記
    放電容器内にプラズマを生成させる手段と、前記放電容
    器に取り付けられて前記放電容器内のプラズマを磁場の
    作用で前記放電容器の壁から離れた領域に保持する複数
    の磁石と、前記放電容器内のプラズマからイオンを取り
    出し、加速して前記放電容器の外部へ送り出す複数のグ
    リッド板からなる加速電極とを備えたイオンエンジンに
    おいて、 前記ホローカソードと前記放電容器との間に設けられ、
    前記ホローカソードで発生した熱の一部を前記放電容器
    の方向以外の方向に輻射して前記ホローカソードから前
    記放電容器に向けて移動する熱量を抑制する熱移動抑制
    手段を具備してなることを特徴とするイオンエンジン。
  2. 【請求項2】前記熱移動抑制手段は、内部に前記ホロー
    カソードを収容するとともに外周面の一部又はほぼ全部
    が前記放電容器の外部に位置するように前記放電容器に
    固定された熱遮蔽筒体と、この熱遮蔽筒体の外周面で前
    記放電容器の外部に位置している部分に形成された高熱
    輻射率面部とを備えていることを特徴とする請求項1に
    記載のイオンエンジン。
  3. 【請求項3】前記熱移動抑制手段は、内部に前記ホロー
    カソードを収容するとともに外周面の一部が前記放電容
    器の外部に位置するように前記放電容器に固定された熱
    遮蔽筒体と、この熱遮蔽筒体の外周面で前記放電容器の
    外部に位置している部分に形成された高熱輻射率面部
    と、前記熱遮蔽筒体の外周面で前記放電容器の内部に位
    置している部分に形成された低熱輻射率面部とを備えて
    いることを特徴とする請求項1に記載のイオンエンジ
    ン。
  4. 【請求項4】前記熱移動抑制手段は、内部に前記ホロー
    カソードを収容するとともに外周面の一部が前記放電容
    器の外部に位置するように前記放電容器に固定された熱
    遮蔽筒体と、この熱遮蔽筒体の外周面で前記放電容器の
    外部に位置している部分に設けられた高熱輻射率面部
    と、前記熱遮蔽筒体の外周面で前記放電容器の内部に位
    置している部分に形成された低熱輻射率面部と、前記放
    電容器の内面側で少なくとも前記熱遮蔽筒体に近接して
    いる前記磁石の外面を覆うように設けられた熱遮蔽層と
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載のイオン
    エンジン。
  5. 【請求項5】前記熱移動抑制手段は、前記放電容器と前
    記熱遮蔽筒体との間に介挿された複数枚の網状体等から
    なる熱絶縁材を含んでいることを特徴とする請求項2,
    3,4の何れか1項に記載のイオンエンジン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007250316A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Mitsubishi Electric Corp ホローカソード
JP2009085206A (ja) * 2007-09-13 2009-04-23 Tokyo Metropolitan Univ 荷電粒子放出装置およびイオンエンジン
CN111099044A (zh) * 2019-12-13 2020-05-05 中国科学院合肥物质科学研究院 一种用于空间地面模拟环境调节推进器羽流位型超导磁体的装载机构

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