JP5357745B2 - 台車式加熱炉 - Google Patents

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Description

本発明は、金属製品に加熱処理を施すために、金属製品を台車の上面に搭載して炉体内に搬出入する台車式加熱炉に関するものである。
金属製品に加熱処理を施すために用いられる台車式加熱炉は、図7及び図8に示すように、主に、炉体11と、台車1と、シール装置10を備える。
台車1は、金属製品Mを上面に搭載し、炉体11の炉床13上を前後に走行して開口部から炉体11内に搬出入するものであり、通常、鋼鉄製の台車フレーム2を囲む外周端部を除く部分に煉瓦3を上載し、前記外周端部に、煉瓦受金物7を溶接で固定し、さらに、煉瓦受金物7の露出面をシリカやアルミナを含む耐火性のキャスタブル8を打設して覆うことによって構成されている。台車フレーム2の底面には炉床13上に設けられたレール14を走行する車輪2aが備えられている。
こうした構成の台車1は、通常、煉瓦3、煉瓦受金物7およびキャスタブル8で構成されているので、耐火性に優れるといった特徴を備える。
また、炉体11の側壁11b内周面とキャスタブル8の側面(台車1の側面1a)との間には、加熱時のキャスタブル8の膨張によって、炉体11に接触することがないように間隙Gが形成され、シール装置10は、この間隙Gを台車1の側面1a下部に下方から押圧することにより密封する。
なお、金属製品M等に加熱処理を施す装置は、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2001−271118号公報
しかしながら、加熱処理時には、金属製品Mの表面においてスケールXと呼ばれる酸化物が大量に生成され、金属製品Mの表面からスケールXが剥離脱落して台車1上に堆積し、その一部は台車1から、炉体11の側壁11b内周面と台車1の側面1aとの間隙Gに落下する。そして、間隙Gの下方はシール装置10のシリンダー10aによって稼動するシール部10bによって密封されているので、シール部10bの上面にスケールXが溜まる。
このように、間隙GにスケールXが溜まったままシール装置10を作動すると、台車1の側面1aの下部とシール部10bとの間にスケールXが入り込むことが多い。
スケールXが入り込んだままシール装置10を作動させると、シール装置10のシール部10bが台車1の側面1a下部と密着できないので、シール機能が十分に発揮されないといった問題がある。
また、スケールXを噛み込んだ状態のままシール装置10の作動を繰り返すと、部分的に過大な力が掛かるので、台車1及びシール装置10が破損してしまう事態すら起こり得る。
この問題を避けるために、間隙Gに溜まったスケールXを炉床13上に落下させると、スケールXが炉床13上に散乱してしまう。その結果、図9に示すようにスケールXが山状に堆積することで、シール装置10の作動と干渉し、シール装置が破損してしまうといった問題が新たに発生する。
また、レール14上までスケールXが散乱すると、台車1による搬出入の障害にもなる。
二次的なこれらの問題を避けるために、定期的に作業者による炉床13上のスケールX除去作業が必要であるが、除去作業の際には、台車1を炉体11から搬出した後、除去作業者の安全確保のために炉の操業を停止し、炉体11内の温度が低下してから除去作業を行わなければならない。その結果、台車式加熱炉20の生産性が低下するという問題も発生する。
そこで、本発明の目的とするところは、作業者によるスケール除去作業の頻度を低減することができ、生産性を向上させる台車式加熱炉を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の台車式加熱炉(30)は、前面に開閉自在な開口部(11a)が形成され、前記開口部(11a)を蓋体(12)で閉塞して金属製品(M)に加熱処理を施す炉体(11)と、前記金属製品(M)を上面に搭載し、前記炉体(11)の炉床(13)上を前後に走行して前記開口部(11a)から前記炉体(11)内に搬出入する台車(1)と、前記炉体(11)の側壁(11b)内周面と前記台車(1)の側面(1a)との間に形成される間隙(G)を、前記台車(1)の側面(1a)下部に下方から押圧することにより密封する、前記炉体(11)側面側に設けられたシール装置(10)と、を備える台車式加熱炉(30)であって、前記台車(1)における後部(1b)の左右下部に、複数のワイヤー(31)が下向きに植設されたブラシ(32)をそれぞれ設けたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の台車式加熱炉(30)は、前記ブラシ(32)よりも左右内側の前記炉床(13)上に、前後に延びる衝立(33)を立設したことを特徴とする。
また、請求項3に記載の台車式加熱炉(30)は、前記ブラシ(32)のワイヤー(31)が前記炉床(13)から所定間隔だけ離間する高さ位置に、前記ブラシ(32)を設けたことを特徴とする。
また、請求項4に記載の台車式加熱炉(30)は、前記ブラシ(32)のワイヤー(31)が前記炉床(13)に接する高さ位置に、前記ブラシ(32)を設けたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の台車式加熱炉(30)は、前記衝立(33)を、前記ブラシ(32)のワイヤー(31)の上端(31a)位置よりも高く立設したことを特徴とする。
また、請求項6に記載の台車式加熱炉(30)は、前記台車(1)における後部(1b)の左右下部で、前記台車(1)を前記炉体(11)から搬出する際に前記衝立(33)の上方となる位置に、補助ブラシ(34)を設けたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の台車式加熱炉(30)は、前記間隙(G)よりも左右外側の前記炉床(13)上であって、前記シール装置(10)と干渉しない位置に、前後に延びる第2の衝立(35)をさらに立設したことを特徴とする。
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
本発明の請求項1に記載の台車式加熱炉によれば、台車における後部の左右下部に、複数のワイヤーが下向きに植設されたブラシをそれぞれ設けたので、台車の搬出により、スケールが山状に堆積する前に炉床上に散乱したスケールの大部分を炉体外へ掻き出すことができる。よって、炉床上のスケールとシール装置の作動とが干渉しないので、シール装置の破損が発生し難くなる。また、炉の操業停止を伴う作業者によるスケール除去作業の頻度を低減することができるので、生産性を向上させることができる。
しかも、スケール除去には台車にブラシを設けるだけでよいので、既設の炉にも低コストで導入することができ、またスケール除去専用の駆動源を要しない。
さらに、ワイヤーを用いてスケールを除去するので、スケールの中に大きく重いものがある場合や、炉床に凹凸がある場合(特に凸部がある場合)に、それらにブラシが引っ掛かったとしてもワイヤーが撓むことで、台車やブラシを破損させ難い。
また、請求項2に記載の台車式加熱炉によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、ブラシよりも左右内側の炉床上に、前後に延びる衝立を立設したので、衝立を乗り越えて台車の車輪付近にスケールが散乱する可能性は低く、台車の搬出入を円滑に行うことができる。
また、請求項3に記載の台車式加熱炉によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加え、ブラシのワイヤーが炉床から所定間隔だけ離間する高さ位置にブラシを設けたので、炉床とブラシとの摩擦抵抗がなく台車を動かし易い。また、大きなスケールや炉床の凹凸が存在している場合でも、ブラシが引っ掛かり難く、台車やブラシを破損させ難い。
また、請求項4に記載の台車式加熱炉によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加え、ブラシのワイヤーが炉床に接する高さ位置にブラシを設けたので、より多くのスケールを掻き集めることができる。よって、さらにスケール除去作業の頻度を低減することができる。
また、請求項5に記載の台車式加熱炉によれば、請求項2乃至4に記載の発明の作用効果に加え、衝立をブラシのワイヤーの上端位置よりも高く立設したので、スケールが台車の車輪付近までより散乱し難く、台車の搬出入を円滑に行うことができる。
また、請求項6に記載の台車式加熱炉によれば、請求項2乃至5に記載の発明の作用効果に加え、台車における後部の左右下部で、台車を炉体から搬出する際に衝立の上方となる位置に、補助ブラシを設けたので、ブラシで掻き集められたスケールが衝立を乗り越えようとしても、補助ブラシでスケールをブラシ側に掃き落とすことができる。よって、よりスケールが台車の車輪付近に散乱することが発生し難い。
また、請求項7に記載の台車式加熱炉によれば、請求項2乃至6に記載の発明の作用効果に加え、間隙よりも左右外側の炉床上であって、シール装置と干渉しない位置に、前後に延びる第2の衝立をさらに立設したので、スケールのうち大半は第2の衝立の左右内側に落下し、シール装置の下方にスケールが堆積し難い。よって、スケールがシール装置と干渉しシール装置が破損することがより発生し難い。
なお、本発明の台車式加熱炉のように、台車における後部の左右下部に、複数のワイヤーが下向きに植設されたブラシをそれぞれ設ける点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
本発明の第一実施形態に係る台車式加熱炉を示す、図8のA−A線拡大断面図である。 本発明の第一実施形態に係る台車式加熱炉の平面図である。 本発明の第一実施形態に係る台車式加熱炉の、図2のB−B線拡大断面図である。 本発明の第二実施形態に係る台車式加熱炉を示す、図8のA−A線拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る台車式加熱炉を示す、図8のA−A線拡大断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る台車式加熱炉を示す、図8のA−A線拡大断面図である。 従来例に係る台車式加熱炉を示す、図8のA−A線拡大断面図である。 台車を示す概略斜視図である。 従来例に係る台車式加熱炉においてスケールが炉床に堆積した状態を示す、図8のA−A線拡大断面図である。
(第一実施形態)
図1乃至図3、及び図8を参照して、本発明の第一実施形態に係る台車式加熱炉30を説明する。
この台車式加熱炉30は、主に炉体11と、台車1と、シール装置10と、を備えた炉に対して、ブラシ32及び衝立33を設けたものである。
炉体11は、図2及び図3に示すように、前面に開閉自在な開口部11aが形成され、開口部11aを蓋体12で閉塞して、金属製品Mを鍛造するために、内部に搬入された金属製品Mに加熱処理を施す。加熱処理時には、例えばバーナー等で内部を昇温する。また、炉体11の炉床13は、コンクリートの上面に耐火煉瓦を敷いて構成されている。
台車1は、図1乃至図3及び図8に示すように、金属製品Mを上面に搭載し、炉体11の炉床13上を前後に走行して炉体11の開口部11aから炉体11内に搬出入するもので、台車フレーム2と、主耐火物3と、副耐火物6からなる。
台車フレーム2は鋼鉄製で、格子状に組まれた鋼材上に平板が取付けられていて、底面には炉床13上に設けられたレール14を走行するための車輪2aが設けられている。
主耐火物3は、台車フレーム2の全体に平坦状に上載され、上面に金属製品Mを載せる。なお、本実施形態における主耐火物3は、多数の煉瓦を並べて構成している。
また、副耐火物6は、主耐火物3の外周端面に隣接するように固定している。副耐火物6の上面の位置は、主耐火物3の上面の位置と同一にしている。
本実施形態における副耐火物6は、台車フレーム2の外周上面に溶接(またはボルト)で固定した鋼鉄製の受金物7と、受金物7の露出面を覆うように打設されたキャスタブル8とで構成している。
キャスタブル8は、シリカ及びアルミナを含む(シリカ、アルミナのうちいずれか一つを含むものでもよい)もので、受金物7の、上面と主耐火物3の外周面側、及びそれに対向する炉体11の側壁11b内周面側に連続的に設けている。なお、キャスタブル8の、炉体11の側壁11b内周面側は、台車フレーム2の外周端面(垂直面)を覆うように垂下設している。
シール装置10は、炉体11の側壁11b下部に設けられ、炉体11の側壁11b内周面と台車1の側面1aとの間に形成される間隙Gを密封するため、炉体11の側壁11b下部と台車1の側面1a下部とを下方から同時に押圧するものである。なお、この間隙Gには、台車1の右側面と炉体11の側壁11b内周面との間隙Gと、台車1の左側面と炉体11の側壁11b内周面との間隙Gとを含む。間隙Gを密封するのは、間隙Gから炉体11内の熱が台車1より下方に放出されることを防止するためである。また、シール装置10は、炉体11奥壁11c側にも設けられ、炉体11の奥壁11c内周面と台車1の後面との間に形成される間隙Gをも密封する。
また、シール装置10は、シリンダー10aとシール部10bとからなり、金属製品Mの加熱処理時においては、シリンダー10aでロッドを伸長させてシール部10bにより間隙Gの下端を塞いでいる。台車1を炉体11内から搬出する際には、シリンダー10aでロッドを収縮させて、シール部10bを間隙Gから離脱させる。そして、ロッドを収縮させた際には、シール部10bの上面が水平面から傾倒する。これはシール部10bの上面に堆積及び付着したスケールXを、炉床13上に確実に落下させるためである。
ブラシ32は、鋼鉄製で矩形状のブラシ本体に、複数のワイヤー31が下向きに植設されたもので、台車1における後部1b(ここでは後端)の左右コーナーの下部に、それぞれ一つずつ設けられている。
つまり、左右位置に関して左側のブラシ32は、図1に示すように、ブラシ32の左側端面位置と間隙Gの左側端面位置が略等しく、ブラシ32の右側端面は間隙Gの右側端面よりも右側である。これは、炉体11の側壁11b(間隙Gよりも左側)下部に取付けられたシール装置10の作動によって、間隙Gよりも右側に大半のスケールXが落下するためである。
ここで、炉床13からブラシ32上端までが低く、ブラシ32がシール装置10の作動に干渉しないのであれば、ブラシ32の左側端面が間隙Gの左側端面よりも左側に位置していてもよい。なお、このときブラシ32の右側端面の位置が、間隙Gの右側端面よりも右側としておくことは同様である。
一方、右側のブラシ32は、左側のブラシ32と左右対称に配置され、ブラシ32の右側端面位置と間隙Gの右側端面位置が略等しく、ブラシ32の左側端面は間隙Gの左側端面よりも左側である。同様に、右側のブラシ32の右側端面の位置が、間隙Gの右側端面よりも右側に位置していてもよい。
このブラシ32が配置された位置は、シール装置10の作動により、炉床13上のうち最もスケールXが堆積し易い箇所である。すなわち、このスケールXが最も堆積し易い箇所を、台車1の搬出によってブラシ32が通過するように取付けられている。
また、炉床13上にスケールXが堆積した箇所の横幅よりも、ブラシ32の横幅が広い。
そして、ブラシ32のワイヤー31下端31bが炉床13から50mm程度離間されて取付けられている。
なお、ブラシ32が台車1に取付けられた後は、ブラシ32が台車1に対して動くことはない。
また、炉床13の上面には凹凸があったり、大きく重いスケールXが落下している場合があるので、台車1の搬出時にブラシ32がそれらに引っ掛かってしまうことがある。そのようにブラシ32が引っ掛かったときに、ブラシ32自体やブラシ32が取付けられている台車1の部分が破損しないように、複数のボルトを用いて、ブラシ32は台車1へ強固に取付けられている。また、台車1への取付部分の金属は、炉体11内が昇温した状態であっても十分な剛性を保つことができるものが用いられている。
衝立33は、ブラシ32よりも左右内側であって台車1の車輪2aよりも左右外側の炉床13上に、断面台形状であって前後に延びるように立設されている。また、衝立33の下部は炉床13に埋められている。
つまり、左側の衝立33は、図1に示すように、ブラシ32の右側であって台車1の車輪2aよりも左側に位置し、右側の衝立33はブラシ32の左側であって台車1の車輪2aよりも右側に位置する。
衝立33の左右外側の面は炉床13に対して垂直となっており、この面と反対側の面(左右内側の面)は、衝立33自体の強度を上げるために、断面において上方から下方に広がる傾斜面となっている。
また、衝立33の前後方向の長さは、台車1の前後方向の長さと略等しい。
そして、この衝立33はブラシ32のワイヤー31の上端31a位置よりも高く設けられている。この高さは、台車1の底面に当たらない程度まで高くすることができる。
また、台車1の搬出入時における、台車1の左右のブレ(ズレ)を考慮して、ブラシ32と衝立33との間には左右方向に隙間が設けられている。搬出入時の台車1のブレが小さい場合には、よりたくさんのスケールXを炉体11外に掻き出せるように、ブラシ32と衝立33との間隔を狭くしてもよい。
なお、通常は台車1の全長より短い金属製品Mしか台車1には搭載しないので、金属製品Mが搭載されていない台車1の後端部分からはスケールXは落下しない。よって、衝立33は、台車1が炉体11に収まった状態において、台車1の後端より若干前方(金属製品Mの後端が位置する箇所)から立設されている。もちろん、台車1の後端から衝立33を立設していてもよい。
以上のように構成された台車式加熱炉30によれば、台車1における後部1bの左右下部に、複数のワイヤー31が下向きに植設されたブラシ32をそれぞれ設けたので、台車1の搬出により、スケールXが山状に堆積する前に、炉床13上に散乱したスケールXの大部分を炉体11外へ掻き出すことができる。よって、炉床13上のスケールXとシール装置10の作動とが干渉しないので、シール装置10の破損が発生し難くなる。また、炉の操業停止を伴う作業者によるスケールX除去作業の頻度を低減することができるので、生産性を向上させることができる。
しかも、スケールX除去には台車1にブラシ32を設けるだけでよいので、既設の炉にも低コストで導入することができ、またスケールX除去専用の駆動源を要しない。
さらに、ワイヤー31を用いてスケールXを除去するので、スケールXの中に大きく重いものがある場合や、炉床13に凹凸がある場合(特に凸部がある場合)、それらにブラシ32が引っ掛かってもワイヤー31が撓むことで、台車1やブラシ32を破損させ難い。これは、ブラシ32が取付けられた台車1の部分が変形しており、炉床13の凹凸等と引っ掛かり易い場合も同様である。
また、ブラシ32のワイヤー31が炉床13から所定間隔だけ離間する高さ位置にブラシ32を設けたので、炉床13とブラシ32との摩擦抵抗がなく台車1を動かし易い。また、大きなスケールXや炉床13の凹凸が存在している場合でも、ブラシ32が大きなスケールX等に引っ掛かり難く、台車1やブラシ32を破損させ難い。なお、台車1の搬出によるスケールX除去後であっても、ワイヤー31が炉床13から離間した分だけ、炉床13上にはスケールXが堆積したままになるが、この堆積量(50mm)ではシール装置10の作動と干渉しないので問題はない。
また、ブラシ32よりも左右内側の炉床13上に、前後に延びる衝立33を立設したので、衝立33を乗り越えて衝立33の左右内側に位置する台車1の車輪2a付近にスケールXが散乱する可能性は低く、台車1の搬出入を円滑に行うことができる。
しかも、衝立33をブラシ32のワイヤー31の上端31a位置よりも高く立設したので、スケールXが台車1の車輪2a付近までより散乱し難い。
(第二実施形態)
次に図4を参照して、本発明の第二実施形態に係る台車式加熱炉30を説明する。なお、第一実施形態と同一部分には同一符号を付した。
本実施形態の第一実施形態との違いは、ブラシ32の高さ位置であり、その他の構成要素に関しては第一実施形態と同一である。
本実施形態においては、台車1における後部1bの左右下部であって、ブラシ32のワイヤー31下端31bが炉床13に接するようにブラシ32を設けた。
このようにブラシ32のワイヤー31が炉床13に接することで、台車1の搬出によってより多くのスケールXを掻き集めることができる。よって、さらにスケールX除去作業の頻度を低減することができる。
ここで、ワイヤー31の長いブラシ32を用い、そのワイヤー31の下端31bを炉床13に接触させて除去作業すると、長いワイヤー31が撓むことができるので炉床13の凹凸等に対応することができる。
なお、第一、第二実施形態において、例えば図5に示すように、台車1における後部1bの左右下部で、台車1を炉体11から搬出する際に衝立33の上方となる位置に、補助ブラシ34を設けてもよい。
このように補助ブラシ34を設けることで、ブラシ32で掻き集められ山状となったスケールXが衝立33を乗り越えようとしても、補助ブラシ34でスケールXをブラシ32側(左右外側)に掃き落とすことができる。よって、よりスケールXが衝立33の左右内側にある台車1の車輪2a付近に散乱することが発生し難い。
また、図6に示すように、第2の衝立35を、間隙Gよりも左右外側の炉床13上であって、シール装置10と干渉しない位置に前後に延びるようにさらに立設してもよい。
このように第2の衝立35を立設することで、スケールXのうち大半は第2の衝立35の左右内側に落下するので、シール装置10の下方にスケールXが堆積し難くなる。よって、スケールXがシール装置10と干渉しシール装置10が破損することがより発生し難い。
また、第1の衝立33を設けたとしたが、これに限られるものではなく、第1の衝立33が設けられていなくても、ブラシ32さえ備えていれば作業員によるスケールX除去作業の頻度を低減できる。
また、ブラシ32のワイヤー31を炉床13から50mm程度離間させたとしたが、これに限られるものではなく、適宜この間隔を変更してもよい。
また、衝立33は炉床13に埋設されたとしたが、ブラシ32によるスケールX除去作業において衝立33が倒れなければ、炉床13の表面から立設していてもよい。
また、台車1の形状は図8に示すような、平面矩形状のものに限られるものではない。
また、ブラシ32のワイヤー31を炉床13から所定間隔離間させたり、ワイヤー31が長いブラシ32を用いて炉床13の凹凸等に対応したとしたが、これに限られるものではなく、台車1の底面に取付ける際に、例えばバネ等の緩衝材を介在させることで炉床13の凹凸等に対応してもよい。
1 台車
1a 側面
1b 後部
2 台車フレーム
2a 車輪
3 主耐火物(煉瓦)
6 副耐火物
7 受金物(煉瓦受金物)
8 キャスタブル
10 シール装置
10a シリンダー
10b シール部
11 炉体
11a 開口部
11b 側壁
11c 奥壁
12 蓋体
13 炉床
14 レール
20 台車式加熱炉
30 台車式加熱炉
31 ワイヤー
31a 上端
31b 下端
32 ブラシ
33 衝立(第1の衝立)
34 補助ブラシ
35 衝立(第2の衝立)
G 間隙
M 金属製品
S 空隙
X スケール

Claims (7)

  1. 前面に開閉自在な開口部が形成され、前記開口部を蓋体で閉塞して金属製品に加熱処理を施す炉体と、
    前記金属製品を上面に搭載し、前記炉体の炉床上を前後に走行して前記開口部から前記炉体内に搬出入する台車と、
    前記炉体の側壁内周面と前記台車の側面との間に形成される間隙を、前記台車の側面下部に下方から押圧することにより密封する、前記炉体側面側に設けられたシール装置と、を備える台車式加熱炉であって、
    前記台車における後部の左右下部に、複数のワイヤーが下向きに植設されたブラシをそれぞれ設けたことを特徴とする台車式加熱炉。
  2. 前記ブラシよりも左右内側の前記炉床上に、前後に延びる衝立を立設したことを特徴とする請求項1に記載の台車式加熱炉。
  3. 前記ブラシのワイヤーが前記炉床から所定間隔だけ離間する高さ位置に、前記ブラシを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の台車式加熱炉。
  4. 前記ブラシのワイヤーが前記炉床に接する高さ位置に、前記ブラシを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の台車式加熱炉。
  5. 前記衝立を、前記ブラシのワイヤーの上端位置よりも高く立設したことを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか一つに記載の台車式加熱炉。
  6. 前記台車における後部の左右下部で、前記台車を前記炉体から搬出する際に前記衝立の上方となる位置に、補助ブラシを設けたことを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれか一つに記載の台車式加熱炉。
  7. 前記間隙よりも左右外側の前記炉床上であって、前記シール装置と干渉しない位置に、前後に延びる第2の衝立をさらに立設したことを特徴とする請求項2乃至6のうちいずれか一つに記載の台車式加熱炉。
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