JP5357118B2 - 半導体レーザ駆動制御回路 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザダイオードを駆動する半導体レーザ駆動制御回路に係り、特に、レーザダイオードの射出パワー調整制御のための機構を備えた半導体レーザ駆動制御回路に関する。
一般的に、レーザダイオードから感光体上へ照射されるレーザ光の射出パワーと、レーザ光が照射された光電変換素子が発生する電流との関係は、レーザダイオードの射出に関する特性によるばらつき、レーザ光を感光体に導く光学系の透過率のばらつき、光電変換素子の感度のばらつき等によってばらつくことが知られている。ばらつきにより、レーザダイオードから射出されたレーザ光のパワーと光電変換素子により発生する電流との関係が適正な範囲から外れることが考えられる。
このような事態を避けるため、レーザプリンタでは、感光体が確実に露光されるように、レーザダイオードの射出パワーを最適な値(以下、この値を「基準パワー」という)に調整している。調整には、レーザダイオードが射出した光を光電変換素子でモニタし、そのパワーが一定になるようにフィードバック制御が用いられる場合がある。フィードバック制御が行われる半導体レーザの駆動に関する従来技術としては、例えば、特許文献1、2、3が挙げられる。
図5は、レーザプリンタで使用される従来の半導体レーザ駆動制御回路を含む半導体レーザ装置におけるフィードバック制御を説明するための図である。図5に示した半導体レーザ装置は、レーザ光を射出する半導体レーザモジュール10、半導体レーザモジュール10から射出されたレーザ光を検出する検出部9、検出部9による検出結果に基づいて、半導体レーザモジュール10を制御する半導体レーザ駆動制御回路110を有している。
このような半導体レーザ装置では、半導体レーザモジュール10がレーザダイオード6、光電変換素子7を備えている。パワーメータ8は、半導体レーザモジュール10から射出されるレーザ光のパワーをモニタする装置である。レーザダイオード6の射出パワーは、光電変換素子7によって電流Imに変換される。電流Imは、トリマブル抵抗器12によって電流―電圧変換され、さらに電圧調整器13によって調整される。トリマブル抵抗器12による電圧変換後の電圧をVx、電圧調整器13による調整後の電圧をVmと記す。
比較器3は、電圧Vmと基準パワーに基づく基準電圧Vrefとを比較する。比較器3による比較の結果を示す信号がレーザ駆動制御部5に出力される。レーザ駆動制御部5は、出力された信号に応じた電流IIdをレーザダイオード6に出力し、レーザダイオード6の射出パワーが一定になるようにフィードバックをかける。レーザダイオード6の射出パワーは、パワーメータ8でモニタされる。
ここで、トリマブル抵抗器12は、上記した様々なばらつきを吸収し、光電変換素子7によって発生する電流Imを基準パワーに調整することを目的にして使用されている。電流Imの最小値Im_minと最大値Im_maxとの比Im_max/Im_minが、数十倍程度になる場合もある。電圧調整器13は、トリマブル抵抗器12によって電流―電圧変換された電圧Vxをハイインピーダンスでバッファリングする、比較器3の入力許容電圧範囲内に調整する、あるいはトリマブル抵抗器12と同様にばらつきを吸収する目的で光電変換素子7から比較器3の間に挿入される場合がある。
なお、従来技術では、トリマブル抵抗器12の調整精度が、基準パワーの調整精度を決定する。したがって、射出パワーの調整範囲を広くし、かつ、調整精度を高めるため、特許文献3に記載された発明のように、多回転式トリマブル抵抗器を使用する場合や、精度の異なるトリマブル抵抗器を複数個組み合わせる場合もある。
また、レーザプリンタで使用される半導体レーザ装置では、基準パワー調整後、温度の変化によってレーザダイオードの射出パワーが変化することがある。基準パワー調整後の射出パワーの変化を防ぎ、レーザダイオードの射出パワーを一定にするための技術として、従来から、APC(Auto Power Control)がある。図5に示した構成において、レーザダイオード6で発生する射出パワーの温度による変動をAPCによって確実に吸収するため、検出部9に温度依存の少ないトリマブル抵抗器12を使用する場合もある。
特開平5−2316号公報 特開平11−330599号公報 特開平9−321377号公報
しかしながら、上記したレーザダイオード等の特性ばらつきを吸収し、レーザの射出パワーを基準パワーに調整する手段として、トリマブル抵抗器を用いるには、以下の問題がある。すなわち、先ず、広範囲、高精度で温度依存の少ないトリマブル抵抗器が必要となる。また、トリマブル抵抗器の抵抗値の調整は、物理的な微調整が必要であり自動化が難しい。また、抵抗値の調整を誤ると、レーザダイオードが最大定格を超えて発光し、破壊に至る恐れもある。
また、調整後の抵抗値の把握も難しい上に、調整後のトリマブル抵抗器の状態を、振動や衝撃を始め如何なる環境下においても物理的に保持しなくてはならない。さらに、図5に示したレーザダイオード6が複数個存在する装置では、各レーザダイオードを基準パワーに調整するために、複数個分のトリマブル抵抗器が必要になる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであって、トリマブル抵抗器を用いずに、レーザの射出パワーを高精度で簡単に調整できる、半導体レーザ駆動制御回路を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、レーザ光を光電変換して得られる光電流を検出し、当該検出によって得られた検出値と所定の基準値との相違に基づいて前記レーザ光を射出したレーザ装置をフィードバック制御する半導体レーザ駆動制御回路(11)において、前記光電流を入力し、変更可能に設定されるミラー比に基づいて前記光電流に比例するミラー電流を出力する電流−電流変換器(1)と、変更可能に設定される前記基準値を示すリファレンス電流が出力されるD/A変換器(2)と、前記電流−電流変換器の出力電流と前記D/A変換器のリファレンス電流とを比較する比較器(3)と、比較器による比較の結果に基づいて、前記半導体レーザ装置から射出されるレーザ光が前記基準値と一致するように前記半導体レーザ装置をフィードバック制御するレーザ駆動制御部(5)とを備え、前記D/A変換器のコードは、前記ミラー比が設定された後に調整されることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記電流−電流変換器は、前記ミラー電流のミラー比を設定するスイッチ群(620、720)を備え、スイッチ群による設定に応じて、前記光電流を所定の範囲に正規化されたミラー電流に変換することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記電流―電流変換器は、前記レーザ光を光電変換する光電変換素子に一定のバイアス電圧を与え、前記光電流を1/n倍の電流に変換するミラー比n:1の複数のミラー回路(510、610、710)を備え、前記光電流は、前記ミラー比に応じて前記複数のミラー回路に分配されることを特徴とする
また、請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、前記電流−電流変換器と前記D/A変換器と前記比較器とが前記レーザ光の検出部(9)を構成し、該検出部は集積回路化されていることを特徴とする
本発明によれば、トリマブル抵抗器を必要としない半導体レーザ駆動制御回路を提供することができる。このため、レーザ装置の調整において、物理的な微調整を必要としないため自動化が容易となり、最大定格を超えて発光させることによってレーザダイオードを破壊する恐れも低くなる。また、調整後の抵抗値の把握が把握しやすく、従来のように、トリマブル抵抗器の調整後の状態を厳重に保持する必要はない。さらに、レーザダイオードが複数個存在する装置においては、各レーザダイオードに対して基準パワーに調整できるようにしたので、複数個分のトリマブル抵抗器を必要とすることもなくなる。
本発明の一実施形態の半導体レーザ装置の全体構成示すブロック図である。 図1に示した半導体レーザ装置の検出部の、電流―電流変換器をより具体的に示した図である。 図2に示したバイアス供給部をより詳細に説明するための図である。 本発明の一実施形態のレーザの射出パワーの調整例を説明するためのフローチャートである。 レーザプリンタで使用される従来の半導体レーザ装置におけるフィードバック制御を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態に係る半導体レーザ駆動制御回路を図面に基づいて説明する。
(半導体レーザ駆動制御回路)
図1は、本実施形態の半導体レーザ駆動制御回路を含む半導体レーザ装置全体の構成示すブロック図である。図1において、図5中に示した構成と同様の構成については同様の符号を付して示す。
図1に示したように、本実施形態の半導体レーザ装置は、半導体レーザモジュール10と、半導体レーザモジュール10を制御する半導体レーザ駆動制御回路11と、半導体レーザ駆動制御回路11を外部から制御するコントローラ(図中に外部制御装置とも記す)4と、半導体レーザモジュール10から出力されるレーザ光のパワーをモニタするパワーメータ8を含んでいる。以上の構成のうち、半導体レーザ駆動制御回路11が本実施形態の半導体レーザ駆動制御回路を構成する。
なお、以上の構成においては、コントローラ4が半導体レーザ駆動制御回路11と別体となっていて、コントローラ4は半導体レーザ駆動制御回路11を外部から制御するように構成されている。しかし、本実施形態はこのような構成に限定されるものでなく、コントローラ4が半導体レーザ駆動制御回路11に含まれるよう構成してもよい。また、半導体レーザ駆動制御回路11に半導体レーザモジュール10とコントローラ4とを加えた構成を半導体レーザ装置とするものであってもよい。
半導体レーザモジュール10は、レーザダイオード6と、レーザダイオード6によって放出された光を光電変換する光電変換素子7を含んでいる。半導体レーザ駆動制御回路11は、光電変換素子7から出力された電気信号を検出する検出部9と、検出部9による検出の結果に基づいて、半導体レーザモジュール10にフィードバック制御をかけるレーザ駆動制御部5を含む。さらに、検出部9は、電流−電流変換器1、D/A(digital to analog converter)2、比較器3を含んでいる。
図1に示した本実施形態の半導体レーザ装置は、以下のように動作する。すなわち、半導体レーザモジュール10に含まれる光電変換素子7は、レーザダイオード6の背面から射出されたレーザビームを受光し、光電変換する。光電変換素子7からは、レーザの射出パワーに応じた電流Imが出力される。電流Imは検出部9によって注出される。
検出部9から抽出された電流Imは、電流−電流変換器1に入力される。電流−電流変換器1では、電流Imが、その値に比例したミラー電流Ipdに変換されて比較器3に注入される。また、比較器3には、D/A変換器2によって出力された所定の値のリファレンス電流Irefが注入される。比較器3は、ミラー電流Ipdと電流Irefとを比較し、その差分をレーザ駆動制御部5に出力する。なお、電流−電流変換器1のミラー比nと、電流Irefの値は、コントローラ4によって設定される。
レーザ駆動制御部5は、比較器3の出力に基づいて駆動電流Ildを設定し、前記、IpdとIrefが一致するように、レーザダイオード6にて発生する射出パワーを制御する。
(電流―電流変換器)
図2は、図1に示した半導体レーザ装置の検出部9の、電流―電流変換器1をより具体的に示した図である。電流―電流変換器1は、光電変換素子7に対して一定のバイアス電圧を供給するバイアス供給部310と、比較器3に供給されるミラー電流Ipdを生成するミラー電流生成部311を含んでいる。
バイアス供給部310は、定電流源301、MOSトランジスタ302、303を備えている。定電流源301からは、MOSトランジスタ302にオフセット電流が供給される。MOSトランジスタ302のゲート端子には一定のバイアス電圧Vaが供給されている。定電流源301と、MOSトランジスタ302のソースと、光電変換素子7のカソードとが接続されていて、このような構成がソースフォロアを形成することから、光電変換素子7には一定のバイアス電圧が供給される。
MOSトランジスタ302のドレイン端子は、MOSトランジスタ303のゲート端子とドレイン端子とに接続される。このような構成により、光電変換素子7で発生した電流Imと、定電流源301によって供給されたオフセット電流とを足し合わせた電流が、MOSトランジスタ303供給される。
ミラー電流生成部311は、MOSトランジスタ304と、定電流源305とを備えている。定電流源305は、定電流源301の1/n倍のオフセット電流をMOSトランジスタ304に供給する。このとき、MOSトランジスタ303に流れる電流と、MOSトランジスタ304に流れる電流とは、n:1のミラーの関係になる。このような構成により、MOSトランジスタ304に流れる電流と定電流源305によって供給される電流との差分、すなわち、光電変換素子7で発生する電流Imを1/n倍にした電流のみが比較器3に供給される。
図3は、図2に示したバイアス供給部310をより詳細に説明するための図である。バイアス供給部310は、ソースフォロア回路510、610、710と、それぞれ2つのスイッチング素子を含むスイッチ群620、720を備えている。ソースフォロア回路510、610は、ミラー電流生成部311とのミラー比が1:1の関係にある。また、ソースフォロア回路710は、ミラー電流生成部311とのミラー比が2:1の関係にある。
ソースフォロア回路510は、定電流源501、MOSトランジスタ502、503を備えている。MOSトランジスタ502のソース端子には定電流源501が接続され、MOSトランジスタ502、503はそのドレイン端子同士が接続されている。MOSトランジスタ502のゲート端子にはバイアス電圧Vaが供給されている。MOSトランジスタ503のドレイン端子とゲート端子とが接続されている。
ソースフォロア回路610は、定電流源601、MOSトランジスタ602、603を備えている。MOSトランジスタ602のソース端子には定電流源601が接続され、MOSトランジスタ602、603はそのドレイン端子同士が接続されている。MOSトランジスタ603のドレイン端子とゲート端子とが接続されている。
MOSトランジスタ603のゲート端子にはスイッチ群620のスイッチング素子620aが、MOSトランジスタ603のゲート端子にはスイッチ群620のスイッチング素子620bが接続されている。スイッチング素子620aの切替えにより、MOSトランジスタ603のゲート端子には、正の電源電圧VDDまたはMOSトランジスタ503のゲート端子及びドレイン端子に供給される電圧が供給される。また、スイッチング素子620bの切替えにより、MOSトランジスタ602のゲート端子には、バイアス電圧Vaまたはグラウンド電圧が供給される。
ソースフォロア回路710は、定電流源701、MOSトランジスタ702、703を備えている。MOSトランジスタ702のソース端子には定電流源701が接続され、MOSトランジスタ702、703はそのドレイン端子同士が接続されている。MOSトランジスタ703のドレイン端子とゲート端子とは接続されている。
MOSトランジスタ703のゲート端子にはスイッチ群720のスイッチング素子720aが、MOSトランジスタ703のゲート端子にはスイッチ群720のスイッチング素子720bが接続されている。スイッチング素子720aの切替えにより、MOSトランジスタ703のゲート端子には、正の電源電圧VDDまたはMOSトランジスタ503のゲート端子及びドレイン端子に供給される電圧が供給される。また、スイッチング素子720bの切替えにより、MOSトランジスタ702のゲート端子には、バイアス電圧Vaまたはグラウンド電圧が供給される。
ソースフォロア回路610にある定電流源601、ソースフォロア回路710にある定電流源701は、ミラー比を設定する信号(以降、ミラー比設定K[K](K=0、1、2…)と記す)によって制御される。定電流源601、701は、共にミラー比設定K[0]の極性が“L”(Low)である場合に電流を供給し、“H”(High)である場合に電流供給をオフする。
スイッチ群620のスイッチング素子620a、620bは、ミラー比設定K[0]の極性“H”、“L”によって切り換えられる。また、スイッチ群720のスイッチング素子720a、720bは、ミラー比設定K[1]の極性“H”、“L”によって切り換えられる。
図3に示した構成によれば、電流−電流変換器1のミラー比nは、n=K+1(K=0、1、2、3)となる(Kはミラー比設定K[K]の「K」で設定される数値)。すなわち、本実施形態では、Kの設定に対応したミラー比nが選択されることになる。ミラー比nとKの関係は、バイアス供給部310に含まれるソースフォロア回路510、610、710の個数によって決定する。すなわち、図3に示した構成を有する本実施形態のn=K+1の関係は、バイアス供給部310が3つのソースフォロア回路を含む場合のものである。
したがって、バイアス供給部310に含まれるソースフォロア回路の数を増減する、ソースフォロア回路とミラー電流生成部311とのミラー比を変える、ミラー比設定Kをデコードしてからバイアス供給部310を制御する等の方法により、ミラー比とミラー比設定Kとを任意の関係にできることは明らかである。なお、電流−電流変換器1において、ミラー電流生成部311をバイアス供給部310に対して「後段」ともいう。このとき、バイアス供給部310に含まれるソースフォロア回路の各々を「前段」ともいう。
以上説明した本実施形態の電流―電流変換器1は、光電変換素子7によって発生する電流Imを1/n倍の電流に変換するミラー比n:1のミラー回路である。このような電流―電流変換器1は、光電変換素子7において発生し得る広範囲な電流Imをミラー比に合わせて分割することにより、いずれのミラー比が選択されても、電流Imを正規化された電流範囲に変換することができる。この点を、以下、数値を用いて例示し、説明する。
この説明では、ミラー比nを、例えば、n=2k(K=0、1、2、3、4)とする。Kの値における、電流Imの範囲を、以下のように割り振ることで、比較器3に流れる電流Ipdは、すべてIm_min〜2×Im_minに正規化される。
K=0
Imの範囲 :1×Im_min〜2×Im_min, Ipd:Im_min〜2×Im_min
K=1
Imの範囲:2×Im_min〜4×Im_min, Ipd:Im_min〜2×Im_min
K=2
Imの範囲:4×Im_min〜8×Im_min, Ipd:Im_min〜2×Im_min
K=3
Imの範囲:8×Im_min〜16×Im_min, Ipd:Im_min〜2×Im_min
K=4
Imの範囲:16×Im_min〜32×Im_min, Ipd:Im_min〜2×Im_min
このように、本実施形態は、各ミラー比設定KにおけるImの範囲(数値例では1×Im_min〜32×Im_min)を、例えば上記したように制限し、比較器に流す電流Ipdを狭範囲(数値例ではIm_min〜2×Im_min)に正規化することができる。上記例によれば、図1に示したD/A変換器2は、フルスケールレンジを2×Im_minとし、Im_minにおける最大誤差(1LSB)が所望の精度になるように選定される。
図4は、以上説明した本実施形態の電流―電流変換器1と、電流−電流変換器1によって正規化されたフルスケールに対して最大誤差(1LSB)が所望の精度になるD/A変換器2と、比較器3と、を用いた、レーザの射出パワーの調整例を説明するためのフローチャートである。
図4に示したフローチャートでは、先ず、ミラー比設定K[0](K=0)とし、図1に示したD/A変換器2のコードを最小コードに設定する。レーザダイオード6の射出パワーは、光電変換素子7によって電流Imに変換される。このとき、電流―電流変換器1によって1(20)倍された出力電流と、コードが最低値に設定されたD/A変換器2の出力電流と、比較器3による大小比較の結果に基づいてレーザ駆動制御部5が制御される。この結果、レーザ駆動制御部5により、パワーメータ8でモニタされるレーザダイオード6の射出パワーが、一定の最低パワーになるようなフィードバック制御が行われる(ステップS401)。
次に、本実施形態では、D/A変換器2のコードを、最小コードよりもコードアップする。そして、ステップS401と同様に、レーザダイオード6に対してフィードバック制御を実行する(ステップS402)。そして、パワーメータ8で検出された射出パワーが基準パワーに到達すれば調整は完了となる(ステップS403:Yes)。射出パワーが基準パワーに到達しなければ、射出パワーが基準パワーに到達するまで、D/A変換器2のコードをさらにコードアップする(ステップS403,404:No)。
D/A変換器2のコードが最大コードになるまでに、パワーメータ8で検出された射出パワーが基準パワーに到達しなければ、電流―電流変換器1のK値をK+1とし、D/A変換器2のコードが最小コードに設定される(ステップS405)。ミラー比設定K+1の状態で、D/A変換器2のミラー比が最大の設定値に到達したか否か判断する(ステップS406)。そして、ミラー比の設定値が最大値に達していると(ステップS406:Yes)、調整範囲外であるとして処理を終了する(ステップS407)。一方、ミラー比の設定値が最大値に達していない場合(ステップS406:No)、再びステップS402に戻ってD/A変換器2のコードをさらにコードアップする。
以上の処理を繰り返すと、ミラー比設定Kは予め想定したIm_max〜Im_minに基づいて設定を用意してあるので、本実施形態では、ミラー比設定KとD/A変換器2のコードとが共に最大の値に設定されるまでにレーザダイオード6の光量が目標光量に到達することは明らかである。
目標光量に到達した際のミラー比設定K、およびD/A変換器2のコードはデジタルデータである。このことから、本実施形態では、半導体レーザ駆動制御回路11の固有のデータとしてD/A変換器2のコードをコントローラ4によって記録できる。なお、ミラー比設定KとD/A変換器2のコードとが共に最大に設定されるまでにレーザ光のパワーが目標光量に到達しなければ、予め想定されたIm_max〜Im_minの範囲を超えた半導体レーザモジュール10であることが判る。
以上説明した本実施形態では、回路例、数値例に基づいて本発明を説明したが、光電変換素子にて発生し得る広範囲な電流を、狭範囲な出力電流に正規化する手段と、微細に調整可能なリファレンス電流を生成する手段とを用い、正規化された出力電流をリファレンス電流と大小判定する比較器の出力に基づいて、レーザの射出パワーを基準パワーに到達させる方法であれば、電流―電流変換器1の構成やミラー比の設定、および、調整フローはどのように選定しても構わない。また、レーザダイオード、光電変換素子は、カソード、アノード、いずれの接地でも構わないことは言うまでもない。
以上のように、本発明によれば、トリマブル抵抗器を用いなくともレーザの射出パワーを高精度で容易に調整できる半導体レーザ駆動制御回路が実現可能となる。したがって、従来、トリマブル抵抗器を使うことによって生じていたレーザ光調整の弊害を除去できる。例えば、本実施形態では、射出パワーの調整において、トリマブル抵抗器のように物理的な調整ではなく、ソフトウエア上で制御されるデジタルコードによって低パワーから徐々に基準パワーになるよう調整するようにしたので、調整工程の自動化が容易となる。また、操作を誤って、レーザダイオードを、最大定格を超えて発光させ、レーザダイオードを破壊する恐れを低くできる。さらに、調整後の値はコードデータのため、管理が容易となる。さらに、トリマブル抵抗器が物理的に存在しないため、振動や衝撃、異物の付着等による調整後の抵抗値の変動を気にする必要はない。
本実施形態は、電流―電流変換器1にて、光電変換素子7で発生し得る広範囲な電流を、狭範囲な出力電流に正規化し、正規化された範囲に対してD/A変換器で調整するようにしたので、リファレンスとなるD/A変換器のフルスケールレンジはその分、狭くて良い。すなわち、ビット数を増やさずにD/A変換器2の出力電流ステップ幅の絶対値を細かくでき、射出パワーを高精度で調整できる。
一般的に、半導体基板上で形成される抵抗器の絶対値は温度の影響を受けやすく、トリマブル抵抗器の集積回路化が困難であることは容易に想定される。しかし、本実施形態によると、調整において抵抗器(抵抗の絶対値)を使わないようにしたため、図1における検出部9、または、検出部9を含めた半導体レーザ駆動制御回路11を集積回路化することが可能となる。このため、集積回路化による利点を活用することができる。
例えば、図1におけるレーザダイオード6が複数個存在する装置において、各レーザダイオードに対する基準パワーの調整を時分割でおこない、検出部9は1個とし、時分割で抽出した複数個分のデータを、集積回路に複数個具備したレジスタにデータ格納することもできる。コントローラ4は、調整完了後、格納されたレジスタデータを読み出せばよい。
本発明は、レーザプリンタ、マルチファンクションプリンタ等、画像情報の書き込み用の光源としてレーザダイオードを用いる構成の半導体レーザ駆動制御回路に適している。
1 電流変換器
2 D/A変換器
3 比較器
4 コントローラ
5 レーザ駆動制御部
6 レーザダイオード
7 光電変換素子
8 パワーメータ
9 検出部
10 半導体レーザモジュール
11 半導体レーザ駆動制御回路
12 トリマブル抵抗器
301、305、501、601 定電流源
302、303、304、502、503、602、603、702、703 MOSトランジスタ
310 バイアス供給部
311 ミラー電流生成部
510、610、710 ソースフォロア回路
620、720イッチ群
620a、620b、720a、720b スイッチング素子

Claims (4)

  1. レーザ光を光電変換して得られる光電流を検出し、当該検出によって得られた検出値と所定の基準値との相違に基づいて前記レーザ光を射出した半導体レーザ装置をフィードバック制御する半導体レーザ駆動制御回路において
    前記光電流を入力し、変更可能に設定されるミラー比に基づいて前記光電流に比例するミラー電流を出力する電流−電流変換器と、
    変更可能に設定される前記基準値を示すリファレンス電流が出力されるD/A変換器と、
    前記電流−電流変換器の出力電流と前記D/A変換器のリファレンス電流とを比較する比較器と、
    比較器による比較の結果に基づいて、前記半導体レーザ装置から射出されるレーザ光の照射パワーが基準パワーに到達するように前記半導体レーザ装置をフィードバック制御するレーザ駆動制御部とを備え、
    前記D/A変換器のコードは、前記ミラー比が設定された後に調整されることを特徴とする半導体レーザ駆動制御回路。
  2. 前記電流−電流変換器は、前記ミラー電流のミラー比を設定するスイッチ群を備え、スイッチ群による設定に応じて、前記光電流を所定の範囲に正規化されたミラー電流に変換することを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ駆動制御回路。
  3. 前記電流―電流変換器は、前記レーザ光を光電変換する光電変換素子に一定のバイアス電圧を与え、前記光電流を1/n倍の電流に変換するミラー比n:1の複数のミラー回路を備え、前記光電流は、前記ミラー比に応じて前記複数のミラー回路に分配されることを特徴とする請求項2に記載の半導体レーザ駆動制御回路。
  4. 前記電流−電流変換器と前記D/A変換器と前記比較器とが前記レーザ光の検出部を構成し、該検出部は集積回路化されていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の半導体レーザ駆動制御回路。
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