JP5355322B2 - 干渉波検出装置、レーダ装置及び干渉波検出方法 - Google Patents

干渉波検出装置、レーダ装置及び干渉波検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーダ受信信号から干渉波を検出する干渉波検出装置、レーダ装置及び干渉波検出方法に関する。
例えば気象レーダは、雲や雨の降雨粒子によって反射されるエコーの強さを検出し、気象状況を観測あるいは予測するために用いられている。近年では、反射波のドップラー効果を利用して雨や雲の動的な変化を捉えることができるドップラーレーダ等も、気象レーダとして用いられるようになっている。
気象レーダ等のレーダを用いた観測の際には、他のレーダサイト等からの信号が干渉波として受信信号に混信することがある。また、マルチパスによる干渉が生じて、受信信号に不要な信号が混信することもある。このような干渉波を除去する技術として、非特許文献1には、3つのパルスヒットに基づいて干渉波を判定する技術が記載されている。この干渉波除去では、他のパルスよりも充分に大きな電力値を有する受信パルスを干渉波であると判定して、当該電力値を他のパルスの電力値で置き換えている。
気象庁,「空港気象ドップラーレーダー製作仕様書(鹿児島空港)」,平成18年5月,p.19
上述の技術では、目標からの受信パルスには電力値のバラツキがあるにも関わらず、わずか3つの電力値から干渉波を判定しているため、検出された電力値が目標からの強い受信波なのか、他局からの干渉波であるのかの判定が難しい。このため、受信波を干渉波として除去してしまったり、干渉波を受信波として処理してしまうなどの問題が生じてしまう。
本発明は前記のような問題に鑑みなされたもので、レーダ受信信号から干渉波による影響を高精度に検出することが可能な干渉波検出装置、レーダ装置及び干渉波検出方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る干渉波検出装置は、観測対象から反射されるレーダ受信信号の信号レベルの平均値を算出する平均算出手段であって、前記平均値の算出に用いられるレーダ受信信号のヒット数は、前記平均値が、前記観測対象が従う確率分布の平均値を与えるように定められている平均算出手段と、前記観測対象から反射されるレーダ受信信号のうち少なくとも1つの受信信号の信号レベルと前記平均値との差分を算出する差分算出手段と、前記差分が所定の閾値以上である場合に、前記少なくとも1つの受信信号に干渉波が混入していると判定する干渉判定手段とを具備する。
また、本発明の一実施形態にかかるレーダ装置は、観測対象から反射される受信信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記観測対象から反射される受信信号の信号レベルの平均値を算出する平均算出手段であって、前記平均値の算出に用いられる受信信号のヒット数は、前記平均値が、前記観測対象が従う確率分布の平均値を与えるように定められている平均算出手段と、前記観測対象から反射される受信信号のうち少なくとも1つの受信信号の信号レベルと前記平均値との差分を算出する差分算出手段と、前記差分が所定の閾値以上である場合に、前記少なくとも1つの受信信号に干渉波が混入していると判定する干渉判定手段とを具備する。
また、本発明の一実施形態に係る干渉波検出方法は、観測対象から反射されるレーダ受信信号の信号レベルの平均値を算出する平均算出ステップであって、前記平均値の算出に用いられるレーダ受信信号のヒット数は、前記平均値が、前記観測対象が従う確率分布の平均値を与えるように定められている平均算出ステップと、前記観測対象から反射されるレーダ受信信号のうち少なくとも1つの受信信号の信号レベルと前記平均値との差分を算出する差分算出ステップと、前記差分が所定の閾値以上である場合に、前記少なくとも1つの受信信号に干渉波が混入していると判定する干渉判定ステップとを具備する。
本発明の一実施形態に係る干渉波検出装置によれば、受信信号の信号レベルの平均値からの差分が所定の閾値以上である受信信号に干渉波が混入していると判定される。このため、レーダ受信信号から干渉波による影響を高精度に検出することができる。
本発明の一実施形態に係るレーダ装置によれば、受信信号の信号レベルの平均値からの差分が所定の閾値以上である受信信号に干渉波が混入していると判定される。このため、レーダ受信信号から干渉波による影響を高精度に検出することができる。
本発明の一実施形態に係る干渉波検出方法によれば、受信信号の信号レベルの平均値からの差分が所定の閾値以上である受信信号に干渉波が混入していると判定される。このため、レーダ受信信号から干渉波による影響を高精度に検出することができる。
本発明の一実施形態に係るレーダシステムの構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る信号処理装置の詳細構成を示すブロック図。 レイリー確率分布曲線の一例を示す図。 レーダシステムにおいて観測される受信電力のグラフの一例を示す図。 本発明の一実施形態にかかる干渉波検出及び除去処理のフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の干渉波検出装置の一実施形態に係るレーダシステムの構成を示すブロック図である。このレーダシステムは、空中線装置(アンテナ)11、送信装置12、受信装置13、周波数変換装置16、信号処理装置17、監視制御装置18、データ変換装置19、データ表示装置20、データ蓄積装置21、データ通信装置22、遠隔監視制御装置23、遠隔表示装置24から構成される。
このうち遠隔監視制御装置23及び遠隔表示装置24は、レーダサイトに設けられた他の装置からは遠方に設けられており、システムを遠隔監視及び遠隔制御するために用いられる。
システムを監視又は制御するための監視制御信号は、遠隔監視制御装置23から監視制御装置18に送られる。監視制御装置18は、監視制御信号に応じて制御信号を信号処理装置17に送信する。また、監視制御装置18は、信号処理装置17からの監視信号を受信して遠隔監視制御装置23に転送する。
信号処理装置17は、監視制御装置18からのデジタル制御信号に応じてアナログの送信IF(中間周波数)信号を周波数変換装置16に出力する。周波数変換装置16は、送信IF信号を送信RF(無線周波数)信号に変換(アップコンバート)し、送信装置12に出力する。送信装置12は、送信RF信号を遠距離での観測が可能な送信電力の送信電波に増幅し、空中線装置11に出力する。
送信電波は空中線装置11から空中に放射され、観測対象によって反射される。一例として、気象レーダシステムにおける観測対象は、所定の有効反射面積内に存在する降雨粒子である。
観測対象からの反射波(受信電波)は、空中線装置11によって捕捉され、受信装置13に受信される。受信装置13は、受信した受信電波を復調し、受信RF信号として周波数変換装置16に出力する。周波数変換装置16は、受信RF信号を受信IF信号に周波数変換(ダウンコンバート)して信号処理装置17に出力する。
信号処理装置17は、周波数変換装置16から出力された受信IF信号に対して、アナログ−デジタル(A/D)変換、IQ検波、受信電力算出、干渉波検出と干渉波除去(後述)、及びドップラー速度算出等の所要の信号処理を施す。
信号処理装置17によってデジタル信号処理された信号処理データ(降水強度やドップラー速度)は、データ変換装置19に出力される。データ変換装置19は、信号処理装置17が算出した受信電力に基づいて、受信データを解析しレーダ反射因子等を検出する。データ表示装置20は、例えばCRTディスプレイ等の表示装置であり、データ変換装置19によって解析されたデータを表示する。データ蓄積装置21は、例えばハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置を有し、データ変換装置19で解析されたデータを蓄積する。
データ通信装置22は、当該解析データを、無線又は有線の通信ネットワークを介してレーダサイト外の遠隔表示装置24に転送する。遠隔表示装置24は、例えばLCD等の表示装置を有し、データ通信装置22から転送されてきたデータを表示する。
遠隔表示装置24に表示されたデータに基づいて、遠隔地からレーダサイトの状態を解析し、遠隔監視制御装置23によってレーダサイトを監視及び制御することができる。
次に、本実施形態に係る信号処理装置17による干渉波検出及び除去処理について説明する。
図2は、本実施形態に係る信号処理装置17の詳細な構成を示すブロック図である。図2では、干渉波検出及び除去処理に係る各部が図示されている。
図2に示すように、信号処理装置17は、IQ検波部171、電力算出部172、対象点選択部173、平均電力算出部174、干渉判定部175、及び干渉波除去部176をそなえている。
IQ検波部171は、受信信号を2系統に分配して、互いに90°位相オフセットした基準中間周波数発信信号(COHO信号)によって直交検波(IQ検波)する。これによって、I(同相;In-phase)データ及びQ(直交;Quadrature)データが生成される。Iデータ及びQデータは、A/D変換回路(図示せず)よってA/D変換されて電力算出部172に出力される。
電力算出部172は、Iデータ及びQデータに基づいて、パルスヒット毎の受信電力を算出する。i番目のヒット(iは任意の整数)による受信信号から検出されたIデータI(i)及びQデータQ(i)から、受信電力P(i)=(I(i)+Q(i)1/2が算出される。
例えば観測対象が降雨粒子である場合、受信電力P(i)の確率分布は、図3に示すようなレイリー確率分布に従う。他のレーダサイトからの送信電波等の干渉波が受信データに含まれている場合、当該干渉波を含む受信データは、このレイリー分布曲線から大きく外れる。
図4は、電力算出部172が算出する受信電力P(i)のグラフの一例を示す。図4に示すグラフでは、横軸がヒット数(時間)を表し、縦軸は受信電力レベルを表す。図4では、一例として、1観測単位(1セクタ=32パルスヒット)における受信電力P(i)の観測結果が示されている。
対象点選択部173は、このような1セクタ分の受信電力の観測結果から、干渉判定の対象となる対象点αを選択する。例えば対象点として、図4において点α1で示されるようにセクタの中で最も電力値が大きい点が選択される。あるいは、図4において点α1と点α2で表されるように、セクタにおいて電力値の大きい方から複数の点が対象点αとして選択されてもよい。選択される対象点の数は、予め任意に定めておくことができる。
平均電力算出部174は、1セクタ中の電力値の平均値Avを算出する。観測対象がレイリー分布に従う場合、平均値Avは、図3に示すように分布曲線のピークに一致する。平均電力算出部174は、1セクタ中の32個の電力値全ての平均値を求めてもよいが、対象点選択部173が選択した対象点αの電力値P(α)を除いて、平均電力値Avを求めてもよい。
干渉判定部175は、対象点選択部173が選択した対象点αの電力値P(α)と、平均電力算出部174が算出した平均電力値Avの関係に基づいて、当該対象点の電力値に干渉波の影響が生じているか否かを判定する。具体的には、干渉判定部175は、対象点αの電力値P(α)と平均電力値Avの差dαが所定の閾値Cより大きいか否かを判定する。P(α)とAvの差dαが閾値Cより大きい場合、当該受信電力P(α)には干渉波の影響が混入していると判定される。例えば図4に示す例では、点α1について、P(α1)とAvの差dα1が閾値Cより大きいため、干渉波の混入があると判定される
干渉判定部175によって干渉波の混入が判定されると、干渉波除去部176は、干渉波の影響を除去する除去処理を行う。例えば干渉波除去部176は、干渉波の混入した対象点αに関する受信データ(IデータI(α)、QデータQ(α)、及び受信電力P(α))を無効化して、これらのデータが後段に転送されないように設定する。
また干渉波除去部176は、干渉波の混入した受信データを、前後のヒットの受信データの平均によって置き換えてもよい。
レイリー確率分布曲線図において電力値がAv+C以上となる領域(誤識別領域;図3の斜線部)では、干渉波の混入が無くても、干渉波除去部176が受信データを除去する可能性がある。この誤識別領域の面積A=Σ(受信電力×確率)は、干渉波ではない受信データが干渉波除去部176によって除去されてしまう確率を示す。
誤識別領域の面積Aは、閾値Cの定め方に応じて予め算出することができ、従って、受信データを誤って干渉波として認識してしまう確率(誤識別率)を予め定義しておくことができる。また、観測において許容可能な誤識別率に応じて閾値Cの値を定めることもできる。
次に、以上のように構成された信号処理装置17による干渉波検出及び除去処理の手順について説明する。
図5は、信号処理装置17が実行する干渉波除去処理を示すフローチャートである。
まず、周波数変換装置16から入力する受信IF信号に対して、IQ検波部171がIQ検波を行い、IデータI(i)及びQデータQ(i)を生成する(ステップS1)。
次に、電力算出部172が受信電力P(i)=(I(i)+Q(i)1/2を算出する(ステップS2)。電力算出部172によって算出された受信電力P(i)は、信号処理装置17内に設けられた図示しないバッファに、1セクタ分保持されてもよい。また、1セクタ分の受信電力値P(i)が蓄積されるまで、ステップS1及びS2の処理が繰り返されてもよい。
対象点選択部173は、1セクタ分の受信電力データから、干渉判定の対象となる対象点αを選択する(ステップS3)。対象点としては、1セクタにおいて電力値が最大の点、あるいは電力値の大きい方から複数の点が選択される。選択する対象点の数は、レーダシステムの観測対象や設置場所、電波状況に応じて予め定められている。
平均電力算出部174は、1セクタの平均電力値Avを算出する(ステップS4)。平均電力算出部174は、1セクタ中の全電力値を用いて平均値を算出してもよいが、対象点選択部173が選択した対象点αの電力値P(α)を除いた平均電力値Avを求めてもよい。
干渉判定部175は、対象点αの電力値P(α)と平均電力値Avの差dαを算出し(ステップS5)、差dαが閾値Cより大きいか否かを判定する(ステップS6)。
差dαの値が閾値Cより大きいと干渉判定部175が判定すると(ステップS6でYes)、干渉波が混入しているとされ、干渉波除去部176によって干渉波除去が行なわれる(ステップS7)。干渉波除去部176は、干渉波の混入した対象点αに対応する受信データ(IデータI(α)、QデータQ(α)、及び受信電力P(α))を無効化して、後段に転送されないように設定する。また、干渉波除去部176は、干渉波の混入した受信電力P(α)を、前後数ヒット分の受信電力の平均によって置き換えてもよい。
一方、差dαの値が閾値C以下であり、干渉波の混入がないと判定されると(ステップS6のNo)、干渉波除去部176による干渉波除去は行なわずに処理が終了する。
以上述べたように、本実施形態に係る干渉判定部175は、平均電力値Avと対象点αの電力P(α)の差dαに基づいて、干渉波の影響が生じているか否かを判定する。平均受信電力Avは1観測単位における受信電力P(i)の平均値として算出される。対象点選択部173によって選択された対象点αの受信電力P(α)が平均電力値Avから大きく離れている場合に、干渉波の影響が検出される。このため、例えば3パルスヒット間の相対的な電力差から干渉波を検出する場合に比べて、受信データの統計的な性質を考慮して干渉波を検出することができる。平均受信電力との差分に基づいて干渉波を検出することで、パルスヒット毎の確率的なばらつきによる影響を抑制し、安定した検出結果が得られる。また、干渉波の影響が生じている場合、干渉波除去部176は受信データを無効化して、後段に伝達しないようにすることができる。更に、干渉波除去部176は、干渉波の影響を受けた受信データを補間することもできる。
干渉判定部175は、受信電力P(α)が平均電力値Avから所定の閾値C以上はなれている場合に、干渉波の混入を検出する。この閾値Cの定め方に応じて、正常な受信データが誤って干渉波として識別されてしまう確率を求めることができる。すなわち、受信データが誤識別される確率を予め定量化しておくことができる。
また、対象点選択部173は、干渉判定の対象となる対象点を電力値の大きい順に任意の数だけ選択した。このため、受信電力が大きい受信データについて、特に精度良く干渉波の混入を検出することができる。
平均電力算出部174は、対象点αの電力値P(α)を除いて、平均電力値Avを算出してもよい。対象点αの電力値P(α)は、図3のレイリー確率分布の曲線から、電力値の大きい側に外れていると強く推定される。従って、平均電力値の算出からP(α)を除外することで、算出される平均電力値Avの精度を向上させることができる。
上述の実施形態では、平均電力算出部174は、1観測単位(1セクタ=32パルスビット)の受信電力値の平均電力値Avを算出するとした。しかしながら、平均値の算出単位は1観測単位に限定されない。更に多くの受信電力値を用いて、平均電力値Avを算出し、平均電力値Avの算出制度を向上させることができる。また、観測対象のばらつきが小さいと予めわかっているような場合には、平均電力値の算出に用いられる受信電力値のサンプル数を減らして、必要とされるバッファメモリ容量を削減することもできる。ただし、平均値を算出に用いられるサンプル数は、観測対象が従う確率分布の平均値が推定できる程度の数であることが望ましい。
上述の実施形態では、対象点選択部173によって干渉判定の対象となる少なくとも1つの対象点を選択し、当該対象点の電力値について平均電力値との関係を判断した。しかしながら、対象点の選択(図5のステップS3)を行わずに平均電力値Avを算出し、平均電力値Avとの差が閾値以上となる受信電力を与えるパルスヒットについて、干渉波の混入があると判定してもよい。
上述の実施形態では、受信電力の信号レベルに基づいて干渉波の検出を行なったが、同様の干渉波検出処理を、Iデータ及びQデータそれぞれの信号レベルに基づいて行ってもよい。すなわち、所定数ヒット分のIデータ及びQデータの信号レベルの平均値を算出し、その平均値からの差分に基づいて、干渉判定を行ってもよい。
上述の実施形態では、観測対象がレイリー分布に従う場合について説明した。しかしながら、他の確率分布に従う観測対象に対しても同様の処理を行うことができる。例えば観測対象が正規分布に従う場合は、電力値の大きい側だけではなく、分布曲線から小電力値側に大きく外れた点についても、干渉波が検出できる。
上述の実施形態では、一例として、降雨量等を観測するための気象レーダにおける干渉波除去について説明した。しかしながら、上述の実施形態は、航空機を検出する空港監視レーダ等、他の1次レーダにも適用可能である。
上述のように、信号処理によって電波干渉の影響を除去することで、密な周波数配置や同一周波数の再利用等による周波数の有効利用を進展させることができるようになる。
本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、1つの実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの実施形態に示される構成要件が組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
11…空中線装置(アンテナ)、12…送信装置、13…受信装置、16…周波数変換装置、17…信号処理装置、18…監視制御装置、19…データ変換装置、20…データ表示装置、21…データ蓄積装置、22…データ通信装置、23…遠隔監視制御装置、24…遠隔表示装置、171…IQ検波部、172…電力算出部、173…対象点選択部、174…平均電力算出部、175…干渉判定部、176…干渉波除去部。

Claims (21)

  1. 観測対象から反射されるレーダ受信信号の信号レベルの平均値を算出する平均算出手段であって、前記平均値の算出に用いられるレーダ受信信号のヒット数は、前記平均値が、前記観測対象が従う確率分布の平均値を与えるように定められている平均算出手段と、
    前記観測対象から反射されるレーダ受信信号のうち少なくとも1つの受信信号の信号レベルと前記平均値との差分を算出する差分算出手段と、
    前記差分が所定の閾値以上である場合に、前記少なくとも1つの受信信号に干渉波が混入していると判定する干渉判定手段と、
    を具備することを特徴とする干渉波検出装置。
  2. 前記差分算出手段は、前記観測対象から反射されるレーダ受信信号のうち、信号レベルの大きさ順に少なくとも1つの受信信号を選択し、当該選択された少なくとも1つの受信信号の信号レベルと、前記平均値との差分を算出することを特徴とする請求項1に記載の干渉波検出装置。
  3. 前記平均算出手段は、前記観測対象から反射されるレーダ受信信号から、信号レベルの大きさ順に少なくとも1つの受信信号を除外して、前記レーダ受信信号の信号レベルの平均値を算出し、
    前記差分算出手段は、前記少なくとも1つの受信信号の信号レベルと前記平均値との差分を算出することを特徴とする請求項1に記載の干渉波検出装置。
  4. 前記平均算出手段は、前記レーダ受信信号の受信電力レベルの平均値を算出し、
    前記差分算出手段は、前記少なくとも1つの受信信号の受信電力レベルと前記受信電力レベルの平均値との差分を算出することを特徴とする請求項1に記載の干渉波検出装置。
  5. 前記干渉判定手段が、前記少なくとも1つの受信信号に干渉波が混入していると判定した場合に、前記受信信号を受信データから除去する干渉波除去手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の干渉波検出装置。
  6. 前記閾値は、前記観測対象からの受信信号が干渉波として誤識別される確率に基づいて定義されることを特徴とする請求項1に記載の干渉波検出装置。
  7. 前記観測対象は、レイリー分布に従う降雨粒子であることを特徴とする請求項1に記載の干渉波検出装置。
  8. 観測対象から反射される受信信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した前記観測対象から反射される受信信号の信号レベルの平均値を算出する平均算出手段であって、前記平均値の算出に用いられる受信信号のヒット数は、前記平均値が、前記観測対象が従う確率分布の平均値を与えるように定められている平均算出手段と、
    前記観測対象から反射される受信信号のうち少なくとも1つの受信信号の信号レベルと前記平均値との差分を算出する差分算出手段と、
    前記差分が所定の閾値以上である場合に、前記少なくとも1つの受信信号に干渉波が混入していると判定する干渉判定手段と、
    を具備することを特徴とするレーダ装置。
  9. 前記差分算出手段は、前記観測対象から反射される受信信号のうち、信号レベルの大きさ順に少なくとも1つの受信信号を選択し、当該選択された少なくとも1つの受信信号の信号レベルと、前記平均値との差分を算出することを特徴とする請求項8に記載のレーダ装置。
  10. 前記平均算出手段は、前記観測対象から反射される受信信号から、信号レベルの大きさ順に少なくとも1つの受信信号を除外して、前記受信信号の信号レベルの平均値を算出し、
    前記差分算出手段は、前記少なくとも1つの受信信号の信号レベルと前記平均値との差分を算出することを特徴とする請求項8に記載のレーダ装置。
  11. 前記平均算出手段は、前記受信信号の受信電力レベルの平均値を算出し、
    前記差分算出手段は、前記少なくとも1つの受信信号の受信電力レベルと前記受信電力レベルの平均値との差分を算出することを特徴とする請求項8に記載のレーダ装置。
  12. 前記干渉判定手段が、前記少なくとも1つの受信信号に干渉波が混入していると判定した場合に、前記受信信号を受信データから除去する干渉波除去手段を更に備えることを特徴とする請求項8に記載のレーダ装置。
  13. 前記閾値は、前記観測対象からの受信信号が干渉波として誤識別される確率に基づいて定義されることを特徴とする請求項8に記載のレーダ装置。
  14. 前記観測対象は、レイリー分布に従う降雨粒子であることを特徴とする請求項8に記載のレーダ装置。
  15. 観測対象から反射されるレーダ受信信号の信号レベルの平均値を算出する平均算出ステップであって、前記平均値の算出に用いられるレーダ受信信号のヒット数は、前記平均値が、前記観測対象が従う確率分布の平均値を与えるように定められている平均算出ステップと、
    前記観測対象から反射されるレーダ受信信号のうち少なくとも1つの受信信号の信号レベルと前記平均値との差分を算出する差分算出ステップと、
    前記差分が所定の閾値以上である場合に、前記少なくとも1つの受信信号に干渉波が混入していると判定する干渉判定ステップと、
    を具備することを特徴とする干渉波検出方法。
  16. 前記差分算出ステップは、前記観測対象から反射されるレーダ受信信号のうち、信号レベルの大きさ順に少なくとも1つの受信信号を選択し、当該選択された少なくとも1つの受信信号の信号レベルと、前記平均値との差分を算出することを特徴とする請求項15に記載の干渉波検出方法。
  17. 前記平均算出ステップは、前記観測対象から反射されるレーダ受信信号から、信号レベルの大きさ順に少なくとも1つの受信信号を除外して、前記レーダ受信信号の信号レベルの平均値を算出し、
    前記差分算出ステップは、前記少なくとも1つの受信信号の信号レベルと前記平均値との差分を算出することを特徴とする請求項15に記載の干渉波検出方法。
  18. 前記平均算出ステップは、前記レーダ受信信号の受信電力レベルの平均値を算出し、
    前記差分算出ステップは、前記少なくとも1つの受信信号の受信電力レベルと前記受信電力レベルの平均値との差分を算出することを特徴とする請求項15に記載の干渉波検出方法。
  19. 前記干渉判定ステップにおいて、前記少なくとも1つの受信信号に干渉波が混入していると判定された場合に、前記受信信号を受信データから除去する干渉波除去ステップを更に備えることを特徴とする請求項15に記載の干渉波検出方法。
  20. 前記閾値は、前記観測対象からの受信信号が干渉波として誤識別される確率に基づいて定義されることを特徴とする請求項15に記載の干渉波検出ステップ。
  21. 前記観測対象は、レイリー分布に従う降雨粒子であることを特徴とする請求項15に記載の干渉波検出装置。
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