JP2008256626A - 自動利得制御装置 - Google Patents

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JP2008256626A JP2007101223A JP2007101223A JP2008256626A JP 2008256626 A JP2008256626 A JP 2008256626A JP 2007101223 A JP2007101223 A JP 2007101223A JP 2007101223 A JP2007101223 A JP 2007101223A JP 2008256626 A JP2008256626 A JP 2008256626A
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Abstract

【課題】環境によって時々刻々と変化するノイズレベルに追従した受信感度調整を行うことができる自動利得制御装置を提供する。
【解決手段】受信信号レベルのサンプリングデータからヒストグラムを作成し、該作成したヒストグラムの形状から所望のノイズ発生確率となるような閾値レベルを選択する。ヒストグラムの形状は、予め用意した参照分布関数を用いて特定することが好ましい。これにより、他のレーダの干渉波や、物標からのエコーがサンプリングデータ中に含まれているような場合であっても、これらの影響を受けず、最適な閾値を算出することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パルス信号を送受信するレーダ装置に関し、特に、受信信号の表示レベルを自動的に制御する自動利得制御装置に関するものである。
観測者が船舶用レーダを最適の映像状態で使用するためには、適切に受信感度を調整することが必要である。適切な感度調整を行うためには、ホワイトノイズや、海面反射、雨雪反射等のクラッタを最適レベルで除去する必要があり、受信感度の調整は、レーダ装置受信ユニットにある利得制御装置で行われる。
このような処理を行う従来のレーダ装置として、例えば特許文献1に記載のものがある。
特許文献1は、受信した信号から感度調整を行うために必要な信号を抽出し、抽出した信号成分を計数し定量化する。そして、定量化した計数値と予め設定した基準値とを比較し、その結果に応じて利得制御信号のレベルを調整している。
特許第3288489号
しかしながら、発生するホワイトノイズレベルは、受信機ごとにそれぞれ異なるともに、温度等の外部環境の変化によっても変化する。また、クラッタについても、海面反射については海況に応じた平均反射レベルやその分散に応じて、雨雪反射については気象条件に応じた雨雪反射レベルやその分散に応じて時々刻々と変化する。そのため、定量化した計数値を予め設定しておいた基準値と比較する特許文献1の方式では、前述したようなノイズレベルの変化に追従できないといった問題がある。
さらに、特許文献1では、受信信号から抽出した信号を計数して定量化しているため、感度調整を行うために必要な信号がうまく抽出できない場合には、他の信号の受信信号レベルに引きずられて適切な受信感度調整を行うことができない。例えば、ホワイトノイズレベルやクラッタを除去したいのに、抽出した信号中に他レーダからの干渉波や物標からの反射エコーが含まれているような場合には、強いレベルの信号に引きずられて受信感度が必要以上に低くなってしまう。そのため、弱い反射エコーの物標は、表示画面上に表示されなくなってしまうという問題がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、環境によって時々刻々と変化するノイズレベルに追従した受信感度調整を行うことができる自動利得制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、受信信号レベルをサンプリングするサンプリング部と、前記サンプリング部でサンプリングした受信信号レベルからヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、前記ヒストグラムに基づいて閾値を算出する閾値算出部と、受信信号レベルと前記閾値とを比較し、閾値以上の受信信号レベルを有する信号を出力する出力制御部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記サンプリング部が、信号を送信することなく受信のみを行った際の受信信号レベル、或いは信号送信から所定時間以上経過した時の受信信号レベルをサンプリングすることを特徴とする。これにより、ホワイトノイズの受信信号レベルをサンプリングすることができ、ホワイトノイズに対して最適なゲイン制御を行える。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記ヒストグラムに基づいて分布関数を算出する分布関数算出部をさらに備え、前記閾値算出部が、前記分布関数に基づいて閾値を算出することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記閾値算出部が、予め設定されたノイズ発生確率と前記分布関数とに基づいて閾値を算出することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、予め作成された参照分布関数を記憶する記憶部をさらに備え、前記分布関数算出部が、前記記憶部に記憶された参照分布関数に基づいて分布関数を算出することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、予め作成された参照分布関数を記憶する記憶部をさらに備え、前記分布関数算出部が、前記ヒストグラムの原点での度数が所定の値以上の場合に、前記参照分布関数に基づいて分布関数を推定し、前記閾値算出部は、前記推定した分布関数に基づいて閾値を算出することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記分布関数算出部が、前記ヒストグラムの原点での度数が所定の値より小さい場合に算出した分布関数を、前記参照分布関数として前記記憶部に記憶することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記サンプリング部が、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルをサンプリングすることを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記サンプリング部が、予め定めた複数の距離における、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルをサンプリングし、前記ヒストグラム作成部が、前記サンプリングしたデータから前記複数の距離毎のヒストグラムを作成し、前記閾値算出部が、前記作成したヒストグラムから前記複数の距離毎の閾値を算出することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記複数の距離毎に算出した閾値に基づいて、算出した閾値を距離方向に補間する補間処理部をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記サンプリング部が、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルを予め定めた方位範囲毎にサンプリングし、前記ヒストグラム作成部が、前記サンプリングしたデータから前記方位範囲毎のヒストグラムを作成し、前記閾値算出部が、前記作成したヒストグラムから前記方位範囲毎の閾値を算出することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記方位範囲毎に算出した閾値に基づいて、算出した閾値を方位方向に補間する補間処理部をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記サンプリング部が、予め定めた複数の距離における、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルを、予め定めた方位範囲毎にサンプリングし、前記ヒストグラム作成部が、前記サンプリングしたデータから前記複数の距離毎で且つ前記方位範囲毎にヒストグラムを作成し、前記閾値算出部が、前記作成したヒストグラムから前記複数の距離毎で且つ前記方位範囲毎の閾値を算出することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記複数の距離毎で且つ前記方位範囲毎に算出した閾値に基づいて、算出した閾値を距離方向及び方位方向に補間する補間処理部をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記閾値算出部が、ヒストグラムに基づいて算出した閾値が予め定めたレベル以上であるか否かを判定し、前記閾値が予め定めたレベル以上の場合には、該予め定めたレベルを閾値として出力することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記閾値算出部が、パルス幅と受信信号レベルとの関係に基づいて、パルス幅変更前に算出した閾値からパルス幅変更後の閾値を推定することを特徴とする。
また、本発明の自動利得制御装置は、前記ヒストグラム作成部が、予め定めたサンプリング数のデータを用いてヒストグラムを作成することを特徴とする。
本発明によれば、受信信号レベルのサンプリングデータからヒストグラムを作成し、該作成したヒストグラムからゲイン制御を行うための閾値を算出するようにしたことにより、ヒストグラムの形状から所望のノイズ発生確率となるような閾値レベルを選択することができる効果が得られる。
また、ヒストグラムの形状を予め用意した参照分布関数を用いて特定することにより、他のレーダの干渉波や、物標からのエコーがサンプリングデータ中に含まれているような場合であっても、これらの影響を受けず、最適な閾値を算出することができる。
以下に説明する本発明の各実施形態では、受信信号レベルの利得制御を閾値の制御により行う自動利得制御装置を例にあげて説明を行う。なお、利得制御装置による受信信号レベルの利得制御手法は、この他に、増幅器に印加する電圧値を制御する手法もあるが、これらは、その制御対象が閾値と印加電圧とで異なるだけであって、実質的に行っている処理は同じである。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1では、受信機のばらつきにより発生するホワイトノイズを除去するための自動利得制御装置について図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態1による自動利得制御装置の構成を示すブロック図である。
図1において、本発明の実施の形態1による自動利得制御装置は、サンプリング部11と、ヒストグラム作成部12と、分布関数算出部13と、ホワイトノイズ用閾値算出部14と、出力制御部15とからなる。
サンプリング部11は、無送信時または送信から十分時間がたった時に受信信号をサンプリングする。本発明の実施の形態1では受信機のばらつきにより発生するホワイトノイズを除去することを目的としているため、サンプリング部11はホワイトノイズのみが含まれる物標からの反射エコーが存在しない受信信号をサンプリングする。
具体的には、サンプリング部11は、パルス信号を送信することなく信号の受信のみを行った際の受信信号レベルをサンプリングしたり、エコー信号の影響がほとんどないアンテナ位置から所定距離以上離れた位置の区間の受信信号レベルや、パルス信号を送信した後であって且つ次のパルス信号を送信する直前の受信信号レベルをサンプリングする。前者の場合、パルス信号を送信していないため、受信した信号にエコー信号が含まれる恐れがなく、受信機自体が持っているホワイトノイズの受信信号レベルのみを正確にサンプリングできるメリットがある。一方、後者の場合は、パルス信号を送信しながらホワイトノイズの受信信号レベルをサンプリングできるため、温度変化などによってホワイトノイズの受信信号レベルが変化したとしても、これに追従できるといったメリットがある。
なお、ホワイトノイズは受信機から発生するノイズであるため、サンプリング部11は、エコー信号が含まれていないとみなせる信号であれば、距離方向、方位方向に対してどのデータをサンプリングしてもよい。
ヒストグラム作成部12は、サンプリング部11でサンプリングした受信信号レベルからヒストグラムを作成する(図2(a)参照)。ヒストグラム作成に用いるサンプル点数は、特に制限はないが、最低限、除去したいノイズの特性が十分現われる程度の点数、例えば1000点以上の受信信号レベルをサンプリングすることが好ましい。
ヒストグラム作成部12は、サンプリング部11でサンプリングされたデータを累積的に使用してヒストグラムを作成するほか、予め定めたサンプリング数のデータが溜まる毎にヒストグラムを作成するようにしても良い。前者の場合、より多くのサンプリングデータを用いてヒストグラムを作成できるため、作成したヒストグラムの信頼性を高めることができるメリットがある。一方、後者の場合は、予め定めたサンプリング数のデータを用いてヒストグラムが作成されるため、温度変化などによってホワイトノイズの受信信号レベルが変化したとしても、これに追従しやすい。また、ヒストグラムを作成するための全サンプリングデータをメモリに蓄積する場合には予め決められた容量のメモリを確保すれば足りるといったメリットもある。
分布関数算出部13は、ヒストグラム作成部12で作成したヒストグラムに基づいて分布関数を算出する(図2(b)参照)。図3はホワイトノイズの分布を示したものである。図3に示すように、ホワイトノイズの分布は、例えばガウス分布に従い、通常ほぼ一定である。一方で、ホワイトノイズの受信信号レベルは、温度変化などによって変化する。つまり、ホワイトノイズの分布は、図3に示すように、横軸に受信信号レベル(dB)、縦軸に度数にとった場合、温度変化などの要因に応じて横軸方向に平行移動する。そのため、分布関数算出部13は、図4に示すように、予め作成した参照分布関数を記憶する記憶部16を設けておき、該記憶部16から参照分布関数を読み出して分布関数を算出するようにしてもよい。
例えば、他のレーダからの干渉波が多い状況下においてはホワイトノイズと干渉波の分布が重畳されたヒストグラムが得られる。このような場合であっても、参照分布関数を用いて分布関数を算出することにより、重畳された干渉の分布を除外することができ、干渉の影響を受けない閾値調整が可能になる効果がある。
ホワイトノイズ用閾値算出部14は、分布関数算出部13が算出した分布関数と、ユーザ等により予め設定されたノイズ発生確率とに基づいて、ホワイトノイズを除去するために使用するホワイトノイズ用閾値を算出する(図2(c)参照)。
ノイズ発生確率とは、何%の割合でノイズ成分を出力するのかを示す値である。ホワイトノイズ用閾値算出部14は、分布関数算出部13で算出された分布関数から、ノイズ発生確率で指定されるノイズ(ホワイトノイズ)が通過する閾値を算出し、この値をホワイトノイズ用閾値として出力する。なお、ここでホワイトノイズ用閾値算出部14が出力する閾値は、自動利得制御装置の出力レンジの下限値を意味している。
出力制御部15は、受信した信号の受信信号レベルとホワイトノイズ用閾値算出部14から出力されるホワイトノイズ用閾値とを比較し、閾値以上の受信信号レベルを有する信号を出力する。これにより、ホワイトノイズを適切にカットして、閾値以上の信号レベルを有する受信信号のみを表示画面上に表示することが可能になる。
次に、受信信号をAD変換するAD変換回路のダイナミックレンジに制約がある場合の処理について説明する。
AD変換回路のダイナミックレンジが十分でなく、AD変換回路のスライスレベルが高い場合、所定の受信信号レベル以下の信号はすべて受信信号レベルがゼロの信号として出力される。このようなAD変換回路出力をサンプリングしてヒストグラムを作成した場合には、ヒストグラムの原点での度数が高くなってしまい正確なヒストグラムが作成できないといった問題が発生する。
図5はその様子を示した図である。図5に示すように、ホワイトノイズの受信信号レベルが低くなるにつれ、受信信号レベルが0の信号の度数が増加し、正確な分布関数が算出できなくなるといった問題が発生する。なお、斜線部分はヒストグラムが作成されない部分を示す。
そこで、本発明では、図4に示したように予め作成した参照分布関数を記憶する記憶部16を設けておき、分布関数算出部13により記憶部16から読み出した参照分布関数に基づいて分布関数を推定する処理を行う。
図4において、記憶部16は予めホワイトノイズの分布特性に基づいて作成した参照分布関数を記憶する。なお、記憶部16は、分布関数算出部13が算出した分布関数を参照分布関数として記憶してもよい。なお、参照分布関数として記憶される分布関数は、原点での度数が所定の値より小さいヒストグラムに基づいて分布関数算出部13が算出した分布関数である。このように、分布関数算出部13が直近に算出した分布関数を参照分布関数として記憶しておくことにより、実データにより近い状態の分布関数を参照分布関数として使用できるというメリットがある。
ここで、原点での度数が所定の値より小さいヒストグラムとは、図5(a)で示したようなヒストグラムをいう。分布関数算出部13が算出した分布関数を記憶部16に記憶するか否かは、例えば、ホワイトノイズレベルの度数の最高値とヒストグラムの原点での度数の比に基づいて定めることができる。つまり、(ヒストグラムの原点での度数)/(ホワイトノイズ度数の最高値)の値が任意の設定値(例えば1/5)以下となった場合に分布関数算出部13で算出した分布関数を参照分布関数として記憶部16に記憶すればよい。
そして、分布関数算出部13は、記憶部16から参照分布関数を読み出し、読み出した参照分布関数と作成したヒストグラムの形状との相関関係から分布関数を推定する。図3を用いて前述したように、ホワイトノイズの分布は、通常ほぼ一定であるのに対し、温度変化などによってホワイトノイズの受信信号レベルは変化する。そのため、分布関数算出部13は、ヒストグラム作成部12により作成されたヒストグラムの形状と参照分布関数との相関をとることにより分布関数を推定することができる。
これにより、AD変換回路のダイナミックレンジが十分でない場合であっても、分布関数を正確に算出することができ、出力制御部15は、ホワイトノイズ用閾値算出部14が算出した閾値に基づく最適なゲイン制御を行うことが可能になる。
なお、本発明の実施の形態1では、自動利得制御装置に分布関数算出部13を設け、ホワイトノイズ用閾値算出部14が分布関数算出部13で算出した分布関数に基づいて閾値を算出するものについて説明したが、これはあくまで1つの実施の形態であり、本発明は、ホワイトノイズ用閾値算出部14がヒストグラム作成部12で作成したヒストグラムを用いて閾値を算出することを特徴とする。そのため、本発明は、このような技術的思想の範囲に含まれる他の変形形態を包含する。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2によるレーダ装置について説明する。
本発明の実施の形態2では、不規則に発生するクラッタを除去するための自動利得制御装置について図面を用いて詳細に説明する。
図6は本発明の実施の形態2による自動利得制御装置の構成を示すブロック図であり、図7は本発明の実施の形態2による自動利得制御装置が行う処理を説明するための説明図である。
図6において、本発明の実施の形態2による自動利得制御装置は、サンプリング部21と、ヒストグラム作成部22と、分布関数算出部23と、クラッタ用閾値算出部24と、補間処理部25と、出力制御部26とからなる。
サンプリング部21は、予め定めた複数の距離における、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルを、予め定めた方位範囲毎にサンプリングする。本発明の実施の形態2では海況に応じた平均反射レベルやその分散に応じて時々刻々と変化する海面反射や、気象条件に応じた雨雪反射レベルやその分散に応じて時々刻々と変化する雨雪反射などのクラッタを除去することを目的としている。クラッタは、一種の反射エコーであるため、自船近傍で強くあらわれる傾向にあり、クラッタがあらわれる領域は常に一定ではない。そのため、本発明では、サンプリング部21が探知領域毎にそれぞれ適切なヒストグラムを作成するため、ほぼ同じ探知領域の受信信号をサンプリングする。
図7の左側図がこの様子を模式的に示したものである。図7に示すように、本実施形態では、サンプリング部21が距離方向に略同一の位置にある距離0〜距離15の受信信号レベルを個別にサンプリングする。また、サンプリング部21は、さらに、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルを予め定めた方位範囲0〜方位範囲7毎にサンプリングする。この結果、本発明のサンプリング部21は、距離方向に略同一の位置にある距離0〜距離15の受信信号レベルを方位範囲0〜方位範囲7毎にサンプリングすることとなる。つまり、サンプリング部21は、レーダアンテナが1回転する間に得られる全方位方向のデータを、128個の所定の範囲を有するサンプリングポイントでそれぞれサンプリングしている。
ヒストグラム作成部22は、サンプリング部21でサンプリングしたデータからヒストグラムを作成する。ヒストグラムは、サンプリング21がサンプリングするサンプリングポイント毎に作成される。つまり、ヒストグラム作成部22は、サンプリング部21でサンプリングした複数の距離毎で且つ方位範囲毎にヒストグラムを作成する。ここでは、図7右図に示すように、距離方向に16つ方位方向に8つの、合計128個のヒストグラムが作成される。ヒストグラムの作成に用いられるデータのサンプル点数は、特に制限はないが、最低限、除去したいノイズの特性が十分現われる程度の点数、例えば1000点以上の受信信号レベルをサンプリングすることが好ましい。
なお、ヒストグラムを作成するために十分なサンプリング点数が確保できない場合には、サンプリング部21は、数スキャン分の同じサンプリングポイントでの受信信号レベルをサンプリングする。そして、ヒストグラム作成部12が数スキャン分にわたってサンプリングしたデータを用いてヒストグラムを作成すればよい。
また、ヒストグラム作成部22は、サンプリング部21でサンプリングされたデータを累積的に使用してヒストグラムを作成するほか、予め定めたサンプリング数のデータが溜まる毎にヒストグラムを作成するようにしても良い。前者の場合、より多くのサンプリングデータを用いてヒストグラムを作成できる。一方、後者の場合は、予め定めたサンプリング数のデータを用いてヒストグラムが作成されるため、クラッタの発生領域やその強度が変化したとしてもこれに追従しやすい。また、ヒストグラムを作成するための全サンプリングデータをメモリに蓄積する場合には予め決められた容量のメモリを確保すれば足りるといったメリットもある。
分布関数算出部23は、ヒストグラム作成部22で作成したヒストグラムに基づいて、それぞれのヒストグラムごとに分布関数を算出する。ここでは、図7右図に示すように、分布関数算出部23がヒストグラム作成部22の作成した128個のヒストグラム毎に分布関数を算出する。
図8は海面反射の分布の一例を示したものである。図8に示すように、海面反射の分布は、同じ海況下においては、通常ほぼ一定である。一方で、海面反射の受信信号レベルは、海況に応じた平均反射レベルやその分散に応じて変化する。つまり、海面反射の分布は、図8に示すように、横軸に受信信号レベル(dB)、縦軸に度数にとった場合、海況に応じた平均反射レベルやその分散などの要因に応じて横軸方向に平行移動する。なお、海面反射以外のクラッタについても同様のことがいえる。そのため、分布関数算出部23は、図9に示すように、予め作成した参照分布関数を記憶する記憶部27を設けておき、該記憶部27から参照分布関数を読み出して分布関数を算出するようにしてもよい。
例えば、他のレーダからの干渉波が多い状況下においてはクラッタと干渉波の分布が重畳されたヒストグラムが得られる。このような場合であっても、参照分布関数を用いて分布関数を算出することにより、重畳された干渉の分布を除外することができ、干渉の影響を受けない閾値調整が可能になる効果がある。また、サンプリング部21でサンプリングしたサンプリングデータ中に物標からの反射エコーが含まれている場合であっても、参照分布関数を用いることにより、物標からの反射エコーの影響を除去することができる。
クラッタ用閾値算出部24は、分布関数算出部23が算出した分布関数と、ユーザ等により予め設定されたノイズ発生確率とに基づいて、クラッタを除去するために使用するクラッタ用閾値を算出する。ここでは、図7右図に示すように、ヒストグラム作成部22が作成した128個のヒストグラム毎に、それぞれ閾値が算出される。
ノイズ発生確率とは、何%の割合でノイズ成分を出力するのかを示す値である。クラッタ用閾値算出部24は、分布関数算出部23で算出された分布関数から、ノイズ発生確率で指定されるノイズ(クラッタ)が通過する閾値を算出し、この値をクラッタ用閾値として出力する。なお、ここでクラッタ用閾値算出部24が出力する閾値は、自動利得制御装置の出力レンジの下限値を意味している。
補間処理部25は、クラッタ用閾値算出部24が算出した閾値を距離方向及び方位方向に補間する。
図10は、補間処理部による補間処理を説明するための説明図である。
レーダアンテナが1回転する間に得られる全方位方向の各データに対してそれぞれ閾値が算出されることが理想であるが、本実施形態では、図10(a)に示すように、距離方向に略同一の位置にある距離0〜距離15の受信信号レベルを方位範囲0〜方位範囲7毎にサンプリングしているため、全方位方向の各データに対する閾値を算出することはできない。
そのため、補間処理部25は、全方位方向の各データに対する閾値を、クラッタ用閾値算出部24で算出された閾値を補間することにより算出する。例えば、方位範囲0、距離1のサンプリングデータから算出した閾値を、方位範囲0、距離1のサンプリング範囲の中心位置における閾値として設定する。そして、補間処理部25は、このようにして設定した複数の閾値を用いて周辺領域の閾値を補間することにより算出する。これにより、全方位方向の各データに対する閾値を算出することができる。以下、この処理を図10を用いて説明する。
図10では、補間処理部25が距離方向及び方位方向に線形補間を行う例を示している。図10(b)は特定の方位における距離方向に対する補間処理を説明するための説明図であり、図10(c)は特定の距離における方位方向に対する補間処理を説明する説明図である。
図10(b)、(c)に示すように、補間処理部25は、閾値が得られていない範囲の閾値を線形補間により求める。図10(b)では、各距離におけるクラッタ閾値を線形補間している。また、距離0クラッタ閾値を算出した距離未満で用いる閾値は、距離0クラッタ閾値と距離1クラッタ閾値の線形性を用いて推定し、距離15クラッタ閾値を算出した距離より大きい距離で用いる閾値は、距離14クラッタ閾値と距離15クラッタ閾値の線形性を用いて推定している。
補間処理部25は、算出された閾値を平滑化し、平滑化後の値を用いて補間処理を行うようにしてもよい。補間処理部25による平滑化は、隣接する距離方向・方位方向の閾値を用いて平滑化を行うほか、前回や前々回に算出された閾値を用いて平滑化を行うようにしてもよい。
出力制御部26は、受信した信号の受信信号レベルとクラッタ用閾値算出部24から出力されるクラッタ用閾値とを比較し、閾値以上の受信信号レベルを有する信号を出力する。これにより、クラッタを適切にカットして、閾値以上の信号レベルを有する受信信号のみを表示画面上に表示することが可能になる。
次に、受信信号をAD変換するAD変換回路のダイナミックレンジに制約がある場合の処理について説明する。
AD変換回路のダイナミックレンジが十分でなく、AD変換回路のスライスレベルが高い場合、所定の受信信号レベル以下の信号はすべて受信信号レベルがゼロの信号として出力される。このようなAD変換回路出力をサンプリングしてヒストグラムを作成した場合には、ヒストグラムの原点での度数が高くなってしまい正確なヒストグラムが作成できないといった問題が発生する。
図11はその様子を示した図である。図11に示すように、クラッタの受信信号レベルが低くなるにつれ、受信信号レベルが0の信号の度数が増加し、正確な分布関数が算出できなくなるといった問題が発生する。なお、斜線部分はヒストグラムが作成されない部分を示す。
そこで、本発明では、図9に示したように予め作成した参照分布関数を記憶する記憶部27を設けておき、分布関数算出部23により記憶部27から読み出した参照分布関数に基づいて分布関数を推定する処理を行う。
図9において、記憶部27は予めクラッタの分布特性に基づいて作成した参照分布関数を記憶する。なお、記憶部27は、分布関数算出部23が算出した分布関数を参照分布関数として記憶してもよい。なお、参照分布関数として記憶される分布関数は、原点での度数が所定の値より小さいヒストグラムに基づいて分布関数算出部23が算出した分布関数である。このように、分布関数算出部23が直近に算出した分布関数を参照分布関数として記憶しておくことにより、実データにより近い状態の分布関数を参照分布関数として使用できるというメリットがある。
ここで、原点での度数が所定の値より小さいヒストグラムとは、図11(a)で示したようなヒストグラムをいう。分布関数算出部23が算出した分布関数を記憶部27に記憶するか否かは、例えば、クラッタの度数の最高値とヒストグラムの原点での度数の比に基づいて定めることができる。つまり、(ヒストグラムの原点での度数)/(クラッタ度数の最高値)の値が任意の設定値(例えば1/5)以下となった場合に分布関数算出部23で算出した分布関数を参照分布関数として記憶部27に記憶するようにすればよい。
そして、分布関数算出部23は、記憶部27から参照分布関数を読み出し、読み出した参照分布関数と作成したヒストグラムの形状との相関関係から分布関数を推定する。図8を用いて前述したように、クラッタの分布は通常ほぼ一定であるのに対し、環境に応じて受信信号レベルは変化する。そのため、分布関数算出部23は、ヒストグラム作成部22により作成されたヒストグラムの形状と参照分布関数との相関をとることにより分布関数を推定することができる。
これにより、AD変換回路のダイナミックレンジが十分でない場合であっても、分布関数を正確に算出することができ、出力制御部26は、クラッタ用閾値算出部24が算出した閾値に基づく最適なゲイン制御を行うことが可能になる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3による自動利得制御装置について説明する。
図12は本発明の実施の形態3による自動利得制御装置の構成を示すブロック図である。図12において、本発明の実施の形態3による自動利得制御装置は、サンプリング部21と、ヒストグラム作成部22と、分布関数算出部23と、クラッタ用閾値算出部31と、補間処理部25と、出力制御部26とからなる。なお、図6、図9を用いて前述した本発明の実施の形態2による自動利得制御装置と同様の構成要素については同一の符号を付し、ここでは説明を省略する。
クラッタ用閾値算出部31は、発生し得るクラッタの最大受信信号レベルを予め保持する。この点において、前述した本発明の実施の形態2による自動利得制御装置のクラッタ用閾値算出部24と相違する。なお、クラッタの最大受信信号レベルは、理論に基づいて算出することが可能である。
図13は本発明の実施の形態3による自動利得制御装置を説明するための説明図である。図13(a)に示すようにクラッタの分布と物標からのエコーの分布とが分離している場合には、クラッタ用閾値算出部31は、純粋にクラッタの分布に基づいてノイズ発生確率から閾値を算出することが可能である。しかし、図13(b)に示すようにクラッタ中に物標からのエコーが埋もれているような場合には、クラッタ用閾値算出部31は、クラッタと物標の受信信号レベルを合成したものを元に閾値を算出してしまう。そのため、クラッタ用閾値算出部31により算出される閾値は最適な閾値からずれてしまうため、適切な感度調整ができないといった問題が発生する。
そこで、本発明では、クラッタ用閾値算出部31が発生し得るクラッタの最大受信信号レベルを予め保持しておき、ユーザ等により予め設定されたノイズ発生確率に応じた最大受信信号レベルを算出しておく。そして、クラッタ用閾値算出部31は、ヒストグラムに基づいて算出された閾値が、ノイズ発生確率に基づいて算出された受信信号レベル以上であるか否かを判定する。判定の結果、ヒストグラムに基づいて算出された閾値がノイズ発生確率に応じた最大受信信号レベル以上の場合には、当該ノイズ発生確率に応じた最大受信信号レベルを閾値として出力する。
これにより、クラッタ用閾値算出部31から出力される閾値の値が物標からのエコーの影響によって最適な値からずれることを防止することができる。
なお、本発明の各実施の形態では、自動利得制御装置に分布関数算出部13、23を設け、閾値算出部14、24、31が分布関数算出部13、23で算出した分布関数に基づいて閾値を算出するものについて説明したが、これはあくまで1つの実施の形態である。本発明は、閾値算出部14、24、31がヒストグラム作成部12、22で作成したヒストグラムを用いて閾値を算出することを特徴とする。そのため、本発明は、このような技術的思想に含まれる他の変形形態を包含するものである。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4による自動利得制御装置について説明する。
図14はパルス幅と受信信号レベルとの関係を説明するための説明図である。
図14に示すように、同じ距離に存在する同じ反射断面積を有する物標に対して異なるパルス幅の信号を送信した場合、その反射エコーの受信信号レベルは送信信号のパルス幅によって異なる。クラッタも海面や雨雪からの反射エコーであるため、パルス幅の変更により、その受信信号レベルが変化する。そのため、前述した本発明の実施の形態2、3による自動利得制御装置では、パルス幅変更前に算出したクラッタ用閾値をパルス幅変更後にそのまま継続して使用することができず、改めてヒストグラムを作成してクラッタ用閾値を算出し直す必要がある。しかしながら、ヒストグラムを作成するためには、所定数のサンプリングデータをサンプリングする必要があり、パルス幅変更後、適切なヒストグラムが作成されるまでは、クラッタに対する受信感度を適切に調整できないという問題が発生する。
そこで、本発明では、パルス幅の変更時にクラッタ用閾値算出部24(図6、9、12参照)が、図14に示したパルス幅と受信信号レベルとの関係に基づいて、パルス幅変更前に算出した閾値からパルス幅変更後の閾値を推定する。これにより、出力制御部26は、パルス幅の変更直後であっても推定した閾値を用いて最適なゲイン制御を行うことが可能になる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5による自動利得制御装置について説明する。
図15は本発明の実施の形態5による自動利得制御装置の概略構成を示す図である。
図15において、本発明の実施の形態4による自動利得制御装置は、ホワイトノイズ用閾値算出処理部41と、クラッタ用閾値算出処理部42と、閾値選択部43と、出力制御部44とからなる。
ホワイトノイズ用閾値算出処理部41は、図1〜図5を用いて説明した本発明の実施の形態1による自動利得制御装置の出力制御部15入力までの処理を行うものである。具体的には、ホワイトノイズ用閾値算出処理部41は、ホワイトノイズの受信信号レベルをサンプリングしたデータを用いてヒストグラムを作成し、作成したヒストグラムに基づいて閾値を算出する。
クラッタ用閾値算出処理部42は、図6〜図14を用いて説明した本発明の実施の形態2、3、4による自動利得制御装置の出力制御部26入力までの処理を行うものである。具体的には、クラッタ用閾値算出処理部42は、所定の領域毎に受信信号レベルをサンプリングし、サンプリングしたデータを用いてヒストグラムを作成し、作成したヒストグラムに基づいて閾値を算出した後、補間処理を行って全方位方向における閾値を算出する。
なお、ホワイトノイズ用閾値算出処理部41及びクラッタ用閾値算出処理部42は、ホワイトノイズ用閾値及びクラッタ用閾値をノイズ発生確率に基づいて算出する場合に、算出に用いるノイズ発生確率を、ホワイトノイズとクラッタとで異ならせても良い。
閾値選択部43は、ホワイトノイズ用閾値算出処理部41から出力されるホワイトノイズ用閾値と、クラッタ用閾値算出処理部42から出力されるクラッタ用閾値とを入力とし、大きい方の閾値を出力する。
出力制御部44は、閾値選択部43から出力される閾値と受信した信号の受信信号レベルとを比較し、閾値以上の受信信号レベルを有する信号を出力する。これにより、ホワイトノイズ及びクラッタを適切にカットして、閾値以上の信号レベルを有する受信信号のみを表示画面上に表示することが可能になる。
本発明の実施の形態1による自動利得制御装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2による自動利得制御装置が行う処理を説明するための説明図 ホワイトノイズの分布を示す図 本発明の実施の形態1による自動利得制御装置の他の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1による自動利得制御装置のヒストグラム作成部により作成されるヒストグラムの一例を示す図 本発明の実施の形態2による自動利得制御装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2による自動利得制御装置が行う処理を説明するための説明図 クラッタの分布を示す図 本発明の実施の形態2による自動利得制御装置の他の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2による自動利得制御装置の補間処理部の処理内容を説明する説明図 本発明の実施の形態1による自動利得制御装置のヒストグラム作成部により作成されるヒストグラムの一例を示す図 本発明の実施の形態3による自動利得制御装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3による自動利得制御装置を説明するための説明図 本発明の実施の形態4による自動利得制御装置の概略構成を示す図 本発明の実施の形態5による自動利得制御装置を説明するための説明図
符号の説明
11、21 サンプリング部
12、22 ヒストグラム作成部
13、23 分布関数算出部
14 ホワイトノイズ用閾値算出部
24、31 クラッタ用閾値算出部
15、26、44 出力制御部
16、27 記憶部
25 補間処理部
41 ホワイトノイズ用閾値算出処理部
42 クラッタ用閾値算出処理部
43 閾値選択部

Claims (18)

  1. レーダに搭載される自動利得制御装置において、
    受信信号レベルをサンプリングするサンプリング部と、
    前記サンプリング部でサンプリングした受信信号レベルからヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、
    前記ヒストグラムに基づいて閾値を算出する閾値算出部と、
    受信信号レベルと前記閾値とを比較し、前記閾値以上の受信信号レベルを有する信号を出力する出力制御部とを備えることを特徴とする自動利得制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記サンプリング部は、信号を送信することなく受信のみを行った際の受信信号レベルをサンプリングすることを特徴とする自動利得制御装置。
  3. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記サンプリング部は、信号送信から所定時間以上経過した時の受信信号レベルをサンプリングすることを特徴とする自動利得制御装置。
  4. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記ヒストグラムに基づいて分布関数を算出する分布関数算出部をさらに備え、
    前記閾値算出部は、前記分布関数に基づいて閾値を算出することを特徴とする自動利得制御装置。
  5. 請求項4に記載の自動利得制御装置において、
    前記閾値算出部は、予め設定されたノイズ発生確率と前記分布関数とに基づいて閾値を算出することを特徴とする自動利得制御装置。
  6. 請求項4に記載の自動利得制御装置において、
    予め作成された参照分布関数を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記分布関数算出部は、前記記憶部に記憶された参照分布関数に基づいて分布関数を算出することを特徴とする自動利得制御装置。
  7. 請求項4に記載の自動利得制御装置において、
    予め作成された参照分布関数を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記分布関数算出部は、前記ヒストグラムの原点での度数が所定の値以上の場合に、前記参照分布関数に基づいて分布関数を推定し、
    前記閾値算出部は、前記推定した分布関数に基づいて閾値を算出することを特徴とする自動利得制御装置。
  8. 請求項6または7に記載の自動利得制御装置において、
    前記分布関数算出部は、前記ヒストグラムの原点での度数が所定の値より小さい場合に算出した分布関数を、前記参照分布関数として前記記憶部に記憶することを特徴とする自動利得制御装置。
  9. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記サンプリング部は、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルをサンプリングすることを特徴とする自動利得制御装置。
  10. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記サンプリング部は、予め定めた複数の距離における、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルをサンプリングし、
    前記ヒストグラム作成部は、前記サンプリングしたデータから前記複数の距離毎のヒストグラムを作成し、
    前記閾値算出部は、前記作成したヒストグラムから前記複数の距離毎の閾値を算出することを特徴とする自動利得制御装置。
  11. 請求項10に記載の自動利得制御装置において、
    前記複数の距離毎に算出した閾値に基づいて、算出した閾値を距離方向に補間する補間処理部をさらに備えることを特徴とする自動利得制御装置。
  12. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記サンプリング部は、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルを予め定めた方位範囲毎にサンプリングし、
    前記ヒストグラム作成部は、前記サンプリングしたデータから前記方位範囲毎のヒストグラムを作成し、
    前記閾値算出部は、前記作成したヒストグラムから前記方位範囲毎の閾値を算出することを特徴とする自動利得制御装置。
  13. 請求項12に記載の自動利得制御装置において、
    前記方位範囲毎に算出した閾値に基づいて、算出した閾値を方位方向に補間する補間処理部をさらに備えることを特徴とする自動利得制御装置。
  14. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記サンプリング部は、予め定めた複数の距離における、距離方向に略同一の位置で得られる受信信号レベルを、予め定めた方位範囲毎にサンプリングし、
    前記ヒストグラム作成部は、前記サンプリングしたデータから前記複数の距離毎で且つ前記方位範囲毎にヒストグラムを作成し、
    前記閾値算出部は、前記作成したヒストグラムから前記複数の距離毎で且つ前記方位範囲毎の閾値を算出することを特徴とする自動利得制御装置。
  15. 請求項14に記載の自動利得制御装置において、
    前記複数の距離毎で且つ前記方位範囲毎に算出した閾値に基づいて、算出した閾値を距離方向及び方位方向に補間する補間処理部をさらに備えることを特徴とする自動利得制御装置。
  16. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記閾値算出部は、ヒストグラムに基づいて算出した閾値が予め定めたレベル以上であるか否かを判定し、前記閾値が予め定めたレベル以上の場合には、該予め定めたレベルを閾値として出力することを特徴とする自動利得制御装置。
  17. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記閾値算出部は、パルス幅と受信信号レベルとの関係に基づいて、パルス幅変更前に算出した閾値からパルス幅変更後の閾値を推定することを特徴とする自動利得制御装置。
  18. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記ヒストグラム作成部は、予め定めたサンプリング数のデータを用いてヒストグラムを作成することを特徴とする自動利得制御装置。
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