JP5354572B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキを用いた各種性能試験に係り、例えば自動でブレーキ性能試験を行うブレーキ制御装置に関する。
ブレーキの耐久性能等を調べるために、ブレーキダイナモメータを用いたブレーキ性能試験が行われている。
この試験の方式の一例を図4に示す。図4のものは、ブレーキダイナモメータ1、ブレーキ油圧ユニット5、サーボ弁6、操作シリンダ7、ピストン8、ストローク検出器9、マスタシリンダ10、油圧検出器11、ストレインアンプ12a,12b、タッチパネル13、シーケンサ14、およびブレーキ制御回路15から構成されている。
これらの構成を、まず、ブレーキダイナモメータ1から説明し、次に、ブレーキダイナモメータ1に作用する操作シリンダ7等を説明し、そして、操作シリンダ7等に作用するブレーキ制御回路15等について説明する。
<ブレーキダイナモメータ1>
ブレーキダイナモメータ1は、図示しない電動機(フライホイールを含む)、ブレーキディスク2、ブレーキキャリパ3、およびロードセル4から構成される。ブレーキディスク2は電動機により回転され、ブレーキキャリパ3は、後述するマスタシリンダ10からの油圧に応じてブレーキディスク2に対して作動する。また、ロードセル4は、ブレーキキャリパ3がブレーキディスク2を制動した際に生じる荷重をトルク値として出力し、ストレインアンプ12aに送信するものである。
<操作シリンダ7等>
ブレーキ油圧ユニット5は、サーボ弁6に対して一定の油圧を供給するものである。
サーボ弁6は、後述するブレーキ制御回路15からのサーボ弁制御信号に基づいて、操作シリンダ7内のピストン8の前後に供給する油の割合を変化させることで、ピストン8を移動させるものである。また、サーボ弁6は、ピストン8が移動する際の速度についても変化させることができる。
操作シリンダ7は、ブレーキペダルに相当するピストン8を備えており、このピストン8はサーボ弁6により移動される。また、ピストン8が移動することにより生じる力はマスタシリンダ10に伝えられる。
ストローク検出器9は、ピストン8がどの程度移動したかを検出し、ブレーキ制御回路15に送信するものである。
マスタシリンダ10は、ピストン8が移動することにより生じる力をブレーキキャリパ3に伝わるように油圧に変換するものである。
油圧検出器11は、ブレーキキャリパ3に加わる油圧を検出し、ストレインアンプ12bに送信するものである。
ストレインアンプ12a,12bは、油圧検出器11が検出したブレーキ油圧およびロードセル4が検出したブレーキトルクのそれぞれの検出値を増幅し、ブレーキ制御回路15に送信するものである。
タッチパネル13は、ブレーキ制御ゲインの変更を手動で行うためのものであり、この変更に伴う信号はシーケンサ14に送信される。
シーケンサ14は、タッチパネル13からの信号に基づいてブレーキ制御ゲインを決定し、ブレーキ制御回路15に送信するものである。
ブレーキ制御回路15は、シーケンサ14からのブレーキ制御ゲイン、ストローク検出器9からの検出信号、ならびにストレインアンプ12a,12bからのブレーキ油圧およびブレーキトルクの信号に基づいてサーボ弁制御信号を生成しサーボ弁6に送信するものである。
これらの構成により、理想的には図5(a)に示すような、時間に対するブレーキ油圧の変化が台形状になるように、サーボ弁6を制御して操作シリンダ7のピストン8を移動させている。この場合、制御ゲインが高すぎると図5(b)のような波形となり、一時的に目標とする指令値を超えてしまう。一方、制御ゲインが低すぎると図5(c)のような波形となり、指令値に達するまでの時間が遅くなってしまう。
このように、設定したブレーキ制御ゲインによっては波形が大きく変化するため、本試験前に、人によるゲインの調整作業等においてブレーキ油圧の時間に対する変化が図5(a)のような台形状になるように最適なブレーキ制御ゲインを設定していた。そして、ブレーキキャリパ3の磨耗等により要求されるブレーキ制御ゲインが変化した場合に、タッチパネル13により手動でブレーキ制御ゲインが最適な状態になるように設定していた(例えば、特許文献1)。一方、ブレーキ制御ゲインの設定を自動で行うようにしたものが、例えば、特許文献2に開示されている。
特開平9―236516号公報 特開平6―66682号公報
しかし、ブレーキ制御ゲインは、ブレーキ特性の一つであるBT/BP(ブレーキトルク/ブレーキ油圧)に影響される。このBT/BPは、1回のブレーキ制動での変化度合いは少ないが、制動回数の増加に伴ってブレーキの温度または磨耗状態の変化等によりBT/BPの値が大きく異なってくる。そのため、ブレーキ制御ゲインは、ブレーキの種類および試験条件(ブレーキ油圧およびブレーキトルクの指令値等)だけでなく、制動回数やブレーキの磨耗状態によっても変化してくる。
また、ブレーキ油圧およびブレーキトルクの検出値は、ストレインアンプ12a,12bを介してブレーキ制御回路15に送信されるが、検出値が小さい場合、ストレインアンプ12a,12bの計測レンジは、手動で最適なレンジに設定されていた。
以上のように、特許文献1に記載のものは、ブレーキ試験中はブレーキ制御ゲインの再設定作業が必要であり、特許文献2に記載のものは、自動でブレーキ制御ゲインの設定を行う場合でも、ブレーキ試験中におけるブレーキの状態を的確に反映したものではなく長時間の無人運転を精度よく実施することができなかった。また、特許文献1および2に記載のものは、共に、計測レンジの再設定作業が必要であった。
本発明は、前記課題に基づいてなされたものであり、きめ細やかなブレーキ制御ゲインの自動調整を行うことができるブレーキ制御装置を提供することにある。
本発明は、前記課題の解決を図るために、所定の回転体に対してブレーキ液圧を付与して制動を行う供試ブレーキと、前記ブレーキ液圧を生成する液圧生成手段と、前記供試ブレーキが前記回転体を制動することで生じるブレーキトルクを検出するトルク検出手段と、前記供試ブレーキが前記回転体を制動する際の前記ブレーキ液圧を検出する液圧検出手段と、前記検出されたブレーキトルクの検出値と前記検出されたブレーキ液圧の検出値との比の平均値を算出し、該平均値に基づいて前記液圧生成手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記ブレーキトルクまたはブレーキ液圧の検出値に対してPI制御を行うものであり、前記供試ブレーキが前記回転体に対して制動を開始してから、前記ブレーキトルクまたはブレーキ液圧の検出値が予め定められた指令値の所定割合になるまでの時間が、設定時間よりも短いときはPI制御のPを下げ、設定時間よりも長いときはPI制御のPを上げる制御を行い、前記供試ブレーキが前記回転体への制動を終了する所定時間前の計測終了点における、前記ブレーキトルクまたはブレーキ液圧の検出値が、前記指令値よりも小さいときはPI制御のIを上げ、指令値よりも大きいときはPI制御のIを下げる制御を行うことを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記供試ブレーキが、前記回転体への制動を開始して所定時間経過後から、前記回転体への制動を終了する所定時間前までの範囲において前記平均値の算出を行うことを特徴とする。
また、前記指令値の所定割合は、例えば63%であることを特徴とする。
上記構成によれば、ブレーキ液圧およびブレーキトルクの検出値からブレーキトルクとブレーキ液圧との比の平均値(以下、BT/BPデータと称す)を算出することで、従来に比べ、きめ細やかなブレーキ制御ゲインの自動調整を行うことができ、ブレーキを用いた試験装置の性能向上が図られる。
また、ブレーキ液圧およびブレーキトルクの検出値にPI制御を行うことで、各々の検出値は適正なものとなり、これに伴って各々の検出値により算出されるB T /B P データの値も適正なものとなる。
また、前記ブレーキトルクおよび前記ブレーキ液圧の検出値を増幅する増幅手段を備え、前記制御手段は、前記増幅手段を、最適設定した計測レンジに切替えることを特徴とする。
上記構成によれば、ブレーキ液圧およびブレーキトルクの指令値等の試験条件に合わせた最適な計測レンジにてブレーキ液圧およびブレーキトルクの計測ができるため、ブレーキを用いた試験装置の性能向上が図られる。また、ブレーキ制御ゲインとこれまで手動設定していた計測レンジの設定作業を自動化することができ、長時間のブレーキ試験無人運転が可能となる。
請求項1〜4の発明によれば、ブレーキ液圧およびブレーキトルクの検出値からBT/BPデータ(ブレーキトルクとブレーキ液圧との比の平均値)を算出することで、従来に比べ、きめ細やかなブレーキ制御ゲインの自動調整を行うことができ、ブレーキを用いた試験装置の性能向上が図られる。
また、ブレーキ液圧およびブレーキトルクの検出値にPI制御を行うことで、各々の検出値は適正なものとなり、これに伴って各々の検出値により算出されるBT/BPデータの値も適正なものとなる。
また請求項4の発明によれば、ブレーキ液圧およびブレーキトルクの指令値等の試験条件に合わせた最適な計測レンジにてブレーキ液圧およびブレーキトルクの計測ができるため、ブレーキを用いた試験装置の性能向上が図られる。また、ブレーキ制御ゲインとこれまで手動設定していた計測レンジの設定作業を自動化することができる。
以下、本発明の実施の形態におけるブレーキダイナモメータのブレーキ制御装置を図面等に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例はブレーキダイナモメータについて例示し説明するが、この技術をシャシーダイナモやエンジンベンチなど、ブレーキトルク/油圧の変化があるテスターに適用できるのはいうまでもない。
図1は本発明の実施の形態における構成図である。図4と同一部分には同一の符号を付し説明を省略する。図4と相違する構成要件について以下に説明する。
ここで、前記ロードセル4によりトルク検出手段を構成し、前記ブレーキ油圧ユニット5、サーボ弁6、操作シリンダ7、ピストン8、およびマスタシリンダ10により液圧生成手段を構成し、前記油圧検出器11により液圧検出手段を構成し、ストレインアンプ51a,51bにより増幅手段を構成し、ブレーキ特性検出用CPU52、シーケンサ54、およびブレーキ制御回路55により制御手段を構成している。
ストレインアンプ51a,51bは、ブレーキトルクおよびブレーキ油圧の検出値を増幅するだけでなく、計測レンジのリモート切替機能を有しており、増幅した検出値は、ブレーキ特性検出用CPU52およびブレーキ制御回路55に送信される。また、後述するシーケンサ54から計測レンジの切替信号がそれぞれのストレインアンプ51a,51bに送信される。
ブレーキ特性検出用CPU52は、ストレインアンプ51a,51bから送信されたブレーキトルクおよびブレーキ油圧の検出値を取得し、この検出値に基づいて、BT/BPデータを算出する。そして、検出されたブレーキトルクおよび/またはブレーキ油圧と、算出したBT/BPデータはシーケンサ54に送信される。なお、BT/BPデータの算出の詳細は後述する。
シーケンサ54は、ブレーキ特性検出用CPU52から送信されたブレーキ油圧またはブレーキトルクの検出値に基づいて、PI制御のPおよびIを求め、ブレーキ制御ゲインを決定する。このブレーキ制御ゲインおよびBT/BPデータは、ブレーキ制御回路55に送信される。ここで前記PI制御のPは、出力値と目標値との偏差に比例して入力値を変化させる比例動作のことであり、Iは、この偏差の積分に比例して入力値を変化させる積分動作のことである。
なお、PI制御におけるブレーキ制御ゲインの算出条件の詳細は後述する。
また、シーケンサ54は、タッチパネル(又はパソコン)15または自動運転用CPU53にて、試験条件、運転パターン毎、またはステップ運転毎に設定された最適計測レンジに基づいて、ストレインアンプ51a,51bの計測レンジを自動(リモート)で切り替えるものである。
ブレーキ制御回路55には、ストレインアンプ51a,51bから送信されるブレーキトルクおよびブレーキ油圧の検出値、シーケンサ54から送信されるブレーキ制御ゲインおよびBT/BPデータ、ならびにストローク検出器9から送信されるストロークの検出信号が入力される。ブレーキ制御回路55は、ブレーキトルクまたはブレーキ油圧の検出値に基づいてPI制御を行う。そして、シーケンサ54からのブレーキ制御ゲイン、ストローク検出器9からの検出信号、ならびにストレインアンプ51a,51bからのブレーキトルクおよびブレーキ油圧の信号に基づいてサーボ弁制御信号を生成しサーボ弁6に送信する。
また、ストレインアンプ51bから送信されたブレーキ油圧およびストローク検出器9からの検出信号に基づいて図3のようなBP/S特性を求める。このBP/S特性は、ピストン8のストロークとブレーキ油圧の関係を示したものであり、遅れ時間要素とは、ピストン8が移動してからブレーキキャリパ3がブレーキディスク2に接触するまでの、ピストン8のストロークである。また、前記BT/BPデータとBP/S特性により、ブレーキトルクに対して必要とされるピストン8のストロークの値を求める。
ここで、BT/BPデータの算出条件、PI制御のPとIの決定方法、およびBTとSとの関係の求め方について図2を用いて説明する。図2はブレーキが作動した場合のブレーキトルクの時間変化であり、上段は、ブレーキのON、OFFを表しており、下段は、ブレーキのON、OFFに伴うブレーキトルクの時間変化を表している。ここで、下段の(ア)は目標となる指令値を、(イ)は指令値の±5%を、(ウ)は目標となる指令値の95%を、(エ)は目標となる指令値の63%を、それぞれ示している。
また、図2より、制動指令は、t1でONとなりt6でOFFとなる。そして、ブレーキトルクの検出値が指令値の63%になった時点をt2とし、指令値の95%になった時点をt3とし、t3から0.3秒後をt4とし、制動指令がOFFとなった後、ブレーキトルクの検出値が指令値の95%になった時点をt7とし、t7から0.3秒前をt5とする。
<BT/BPデータの算出条件>
ブレーキ特性検出用CPU52にて、図2の下段のブレーキトルクの検出値が取得された後、ブレーキトルクが目標となる指令値の95%になった時点(t3)よりも0.3秒後(計測開始点t4)から、再び指令値の95%になった時点(t7)よりも0.3秒前(計測終了点t5)までの範囲でBT/BPデータの算出を行う。この場合、BT/BPデータは、同時刻に検出されたブレーキトルクおよびブレーキ油圧の検出値から算出される。この算出されたBT/BPデータは、ブレーキトルクの検出値が(イ)の範囲内、すなわち例えば±5%以内であれば更新されないが、(イ)の範囲外であれば更新される。また、この場合のBT/BPデータの算出は、例えば、10msごとにデータを取得して行われる。なお、上述の、5%および95%の値はこれに限定されるものではなく、また、0.3秒の値もこれに限定されるものではない。
本発明では、ブレーキ油圧とブレーキトルクとの検出値からBT/BPデータを直接求めている。これは、ブレーキトルク等の検出値が、しきい値を超えた割合と予備試験により求められた変換テーブル等とから間接的にBT/BPを求めてブレーキ制御を行うものに比べ、実際のブレーキの状態を反映してブレーキ制御が行えることを意味している。
<PI制御のPの決定方法>
まず、Pの初期値を設定する。そして、ブレーキダイナモメータ1を作動させて得られたブレーキトルクの検出値が、図2のt3からt4において、(イ)の範囲を上回った場合(例えば指令値の+5%を上回った場合)はPの値を下げ、(イ)の範囲を下回った場合(例えば指令値の−5%を下回った場合)はPの値を上げる。
なお、Pの決定は上述した方法だけでなく、次の方法で決定してもよい。すなわち、図2より、所定の定格値の1%〜指令値の63%に到達するまでの時間(立ち上がり時間)txを計測する。そして、この時間の理想とする時間tを例えば0.1±10%秒とすると、t>txの場合は、Pを下げ、t<txの場合は、Pを上げる。なお、この場合のPの上げ幅または下げ幅は、|t−tx|の値に応じて決定される。また、立ち上がり時間txの計測開始条件である定格値の1%は、これに限定されるものではなく、ブレーキキャリパ3がブレーキディスク2への制動を開始した後において、所定の条件を設定することが可能である。また、指令値の63%についてもこれに限定されるものではない。
<PI制御のIの決定方法>
図2より、BT/BPデータの計測範囲の終了点(t5)において、指令値と計測終了点の検出値との関係(計測終了点のデータずれ量)が、指令値>計測終了点の検出値の場合は、Iを上げ、指令値<計測終了点のデータの検出値の場合は、Iを下げる。なお、この場合のIの上げ幅または下げ幅は、|指令値―計測終了点の検出値|の値に応じて決定される。
このように、ブレーキ油圧およびブレーキトルクの検出値にPI制御を行うことで、各々の検出値は適正なものとなり、これに伴ってBT/BPデータの値も適正なものとなる。また、不適正な制御ゲインのために検出値が、図5(a)の台形状を成していない場合、ブレーキトルクの検出値が指令値の±5%外となってしまうことが多くなり、必要以上にBT/BPデータが更新されることになるが、本発明は、上述したようなPI制御を行うため不必要なBT/BPデータの更新を防ぐことができる。
<BTとSとの関係の求め方>
本発明では、BP/S特性をブレーキ制御回路55にて求め、BT/BPデータをブレーキ特性検出用CPU52にて求めている。この場合、ブレーキトルク(BT)とストローク(S)の関係は、まず、BT/BPデータとブレーキトルクの検出値とからブレーキ油圧の値をブレーキ制御回路55にて算出し、そして、このブレーキ油圧の値とBP/S特性とにより導き出される。
次に実施の形態のブレーキダイナモメータのブレーキ制御装置の動作について説明する。
<準備運転>
本運転の前にPI制御のPおよびI、ならびにBT/BPデータの初期値を設定するための準備運転を行う。
まず、所定のブレーキキャリパ3をブレーキダイナモメータ1に取り付ける。そして、ブレーキダイナモメータ1、操作シリンダ7等を作動させて、ストローク検出器9およびストレイアンプ51bの出力によってBP/S特性を2〜3回取得し、それらの平均値を求めてブレーキ試験に用いるBP/S特性をブレーキ制御回路55にて決定する。
そして、タッチパネル13からPI制御のPおよびI、ならびにBT/BPデータの暫定値を入力する。これらのパラメータは、準備運転を行うことによって、本運転での初期値が決定される。
<本運転>
本運転の流れを以下に示す。
図示しない電動機によりブレーキディスク2を回転させ、取り付けたブレーキキャリパ3を目的の試験に応じて、ブレーキディスク2に対して所定の作動をさせる。
このブレーキキャリパ3がブレーキディスク2に対して作動することにより生じるブレーキ油圧およびブレーキトルクは、ブレーキ油圧が油圧検出器11にて検出され、ブレーキトルクがロードセル4にて検出される。これらの検出値は、ストレインアンプ51a,51bにそれぞれ送信され、ストレイアンプ51a,51bによりそれぞれ増幅される。増幅された後、ブレーキ油圧およびブレーキトルクの検出値は、ブレーキ特性検出用CPU52およびブレーキ制御回路55に送信される。
ブレーキ特性検出用CPU52は、この送信されたブレーキ油圧とブレーキトルクの検出値に基づいてBT/BPデータを算出する。
算出されたBT/BPデータならびにブレーキ油圧およびブレーキトルクの検出値は、シーケンサ54に送信され、シーケンサ54にてPI制御のPおよびIの算出が行われる。この算出されたPおよびIの値は、ブレーキ制御ゲインとしてブレーキ制御回路55に送信される。なお、この場合ブレーキ制御ゲインだけでなくBT/BPデータもブレーキ制御回路55へ送信される。
ブレーキ制御回路55では、トルク制御の試験の場合は、上述したようにBT/BPデータとBP/S特性とによりブレーキトルクとストロークとの関係が求められる。この関係とシーケンサ54から送信されたブレーキ制御ゲインとに基づいて、サーボ弁制御信号が生成されサーボ弁6に送信される。また、シーケンサ54は、予め定められた試験パターンに応じて、ストレインアンプ51a,51bに対し計測レンジの切替信号を送信する。
送信されたサーボ弁制御信号によってサーボ弁6は、操作シリンダ7のピストン8をブレーキに適正に作動するように移動させる。
ピストン8が移動しマスタシリンダ10によりブレーキ油圧に変換された後、この油圧によりブレーキキャリパ3はブレーキディスク2に対して作動する。そして、再びブレーキ油圧およびブレーキトルクの検出値が取得され、BT/BPデータ等の算出を行う。以後この動作をブレーキ試験が終了するまで繰り返す。
このように、BT/BPデータを算出し、ブレーキトルクおよびブレーキ油圧の検出値にPI制御を行うことで、従来に比べ、きめ細やかなブレーキ制御ゲインの自動調整を行うことができ、ブレーキ試験装置の性能向上が図られる。
また、シーケンサ54が、ストレインアンプ51a,51bの計測レンジを切替えることで、試験条件に合わせた最適な計測レンジにてブレーキ液圧およびブレーキトルクの計測ができるため、ブレーキ試験装置の性能向上が図られる。すなわち、例えば、ストレインアンプ51aでは、15kNm/7.5kNm/3kNm/1.5kNmの4段階に切替え、ストレインアンプ51bでは、20MPa/10MPaの2段階に切替える。ブレーキトルクのレンジをこのように切替えることで、ブレーキトルクの値が1/10になってもフルスケールにて計測することが可能となった。
本実施の形態では、ブレーキトルクの時間変化による検出値にてBT/BPデータ、およびPI制御を行っているが、ブレーキ油圧の時間変化による検出値(油圧制御の試験時)においても同様に行うことが可能である。ただし、この場合のBT/BPデータは、ブレーキ油圧が指令値の±5%内か否かに関係なく常に更新されること、ブレーキトルクの場合はブレーキトルクとストロークの関係はBT/BPデータを介して求めていたのに対し、ブレーキ油圧とストロークとの関係は図3のBP/S特性そのものであること、がブレーキトルクの場合と異なっている。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、本発明の実施の形態では、ブレーキ特性検出用CPU52と自動運転用CPU53とは別体に設けられているが、一体型のCPUを用いるようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態では、「立ち上がり時間」と「計測終了点のデータずれ量」とにより、ブレーキ制御ゲインを求めているが、オーバーシュート量、アンダーシュート量、計測開始点のデータずれ量、ならびに算出されるBT/BPの最大値、最小値および平均値のパラメータにより求めてもよい。
本実施の形態における構成図。 本実施の形態におけるBT/BPの平均値の算出条件の説明図。 P/S特性の図。 従来における構成図。 ブレーキ制御ゲインが適正な場合、高ゲインの場合、低ゲインの場合の各波形図。
符号の説明
1…ブレーキダイナモメータ
2…ブレーキディスク
3…ブレーキキャリパ
4…ロードセル
5…ブレーキ油圧ユニット
6…サーボ弁
7…操作シリンダ
8…ピストン
9…ストローク検出器
10…マスタシリンダ
11…油圧検出器
12a,12b、51a,51b…ストレインアンプ
13…タッチパネル
14,54…シーケンサ
15,55…ブレーキ制御回路
52…ブレーキ特性検出用CPU
53…自動運転用CPU

Claims (4)

  1. 所定の回転体に対してブレーキ液圧を付与して制動を行う供試ブレーキと、
    前記ブレーキ液圧を生成する液圧生成手段と、
    前記供試ブレーキが前記回転体を制動することで生じるブレーキトルクを検出するトルク検出手段と、
    前記供試ブレーキが前記回転体を制動する際の前記ブレーキ液圧を検出する液圧検出手段と、
    前記検出されたブレーキトルクの検出値と前記検出されたブレーキ液圧の検出値との比の平均値を算出し、該平均値に基づいて前記液圧生成手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記ブレーキトルクまたはブレーキ液圧の検出値に対してPI制御を行うものであり、前記供試ブレーキが前記回転体に対して制動を開始してから、前記ブレーキトルクまたはブレーキ液圧の検出値が予め定められた指令値の所定割合になるまでの時間が、設定時間よりも短いときはPI制御のPを下げ、設定時間よりも長いときはPI制御のPを上げる制御を行い、前記供試ブレーキが前記回転体への制動を終了する所定時間前の計測終了点における、前記ブレーキトルクまたはブレーキ液圧の検出値が、前記指令値よりも小さいときはPI制御のIを上げ、指令値よりも大きいときはPI制御のIを下げる制御を行うことを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記供試ブレーキが、前記回転体への制動を開始して所定時間経過後から、前記回転体への制動を終了する所定時間前までの範囲において前記平均値の算出を行うことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. 前記指令値の所定割合は63%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のブレーキ制御装置。
  4. 前記ブレーキトルクおよび前記ブレーキ液圧の検出値を増幅する増幅手段を備え、
    前記制御手段は、前記増幅手段を、最適設定した計測レンジに切替えることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のブレーキ制御装置。
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