JP5354366B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置が、及び、これに採用される現像装置に関するものである。
従来、一成分の現像剤(以下、トナーと呼ぶ)を現像剤担持体(以下、現像ローラと呼ぶ)に担持させ、潜像担持体(以下、感光体と呼ぶ)と現像ローラとが対向する現像領域で、現像ローラ上のトナーを感光体上の潜像に供給することで現像する一成分方式の現像装置が知られている。このような現像装置としては、現像ローラにトナーを供給するように現像ローラに接触する可撓性を有する供給ローラと、現像ローラ上のトナーの層厚を規制するように現像ローラに対して対向配置された規制部材を備えたものがある。
この現像装置では、トナーを介して供給ローラを現像ローラに擦るように接触させることにより、供給ローラが担持するトナーを摩擦帯電させつつ、現像ローラに付着させる。これにより、トナーの帯電と現像ローラへのトナーの供給を行っている。また、トナーを介して規制部材を現像ローラに圧接させることにより、規制部材を通過するトナーを摩擦帯電させつつ、現像ローラ上のトナー層厚を規制している。しかしながら、トナーを介して供給ローラを現像ローラに擦るように接触させることで、トナーに強いストレスが与えられる。また、トナーを介して規制部材を現像ローラに圧接させることで、トナーに強いストレスが与えられる。このように、供給時と層厚規制時にトナーに強いストレスが与えられると、トナーが劣化し易い。具体的には、ストレスによりトナー母体樹脂の周りに付着させているシリカ、チタン等の流動化粒子がトナー母体樹脂内部へ埋没し、流動性が低下しする。流動化低下により、トナーが現像ローラ表面、規制部材に付着し易くなる。さらに、ストレスを与えられるときに摩擦熱も加わることでトナーが溶解し、所謂、現像ローラへのフィルミング、規制部材へのトナー固着と言われる状態が発生する。このような状態の現像ローラ表面、規制部材表面は、トナーを摩擦帯電させ難くなり、トナーが所望の帯電量が得られないようになる。このため、地汚れが発生し易くなると共に、現像量が低下して画像品質が低下する。
特許文献1には、非接触の供給ローラを備え、帯電させたトナーを供給ローラと現像ローラとの電位差によって供給する現像装置が記載されている。このような現像装置では、供給時にトナーに対して強いストレスが与えられることを防止することができる。しかし、現像ローラに供給されたトナーを規制部材によって層厚を規制しているため規制部材によってトナーに強いストレスを与える構成である。
特許文献2には、現像ローラ上で規制部材により層厚を規制された後のトナーを帯電するように、規制部材よりも下流側に電荷を放出するトナー帯電手段を有したものが記載されている。このような現像装置では、規制部材よりも下流にトナー帯電手段を設けることにより、トナーの帯電を規制部材等による摩擦帯電のみによって行う必要がない。したがって、帯電レベルに応じて規制部材の加圧力を設定する必要がなくなり、規制部材は層厚規制に必要な程度の力にて現像ローラに圧接されていればよい。このため、規制部材による機械的なストレスを軽減することができるものの、規制部材によってトナーに強いストレスを与える構成であることには変わりない。
本出願人は、接触型の供給ローラと規制部材とを用いずに低ストレスでトナーを帯電させつつ現像ローラに供給する現像装置として、特願2008−205124号、特願2008−265299号を提案している。
特願2008−205124号では、「現像ローラの下方に配置され、多孔質体からなる気流放出部から上方に向かって気流を放出する気流放出手段と、気流放出部の下方に配置された電荷放出部材と、気流放出部と現像ローラとの間に、電荷放出部材から放出された電荷が到達する対向電極として、上下方向にトナーが通過可能なメッシュ電極と、メッシュ電極と気流放出部との間にトナーを移送する現像剤移送部材とを有し、電荷放出部材が放出する電荷の極性について、電荷放出部材の電位>メッシュ電極の電位>現像ローラの電位を満たすように電位差を設けた現像装置」を提案している。
特願2008−205124号の現像装置では、上方に向かう気流が放出される気流放出部とメッシュ電極との間のトナーは気流により鉛直方向に撹乱されて流動化し、移動し易い状態となる。また、電荷放出部材が放出する電荷の極性について、電荷放出部材の方が上方のメッシュ電極よりも電位が高くなるように電位差を設けているため、電荷放出部材から放出された電荷は上方のメッシュ電極に向かって移動する。電荷放出部材から放出され上方に向かった電荷は、多孔質体からなる気流放出部を通過して、上方のメッシュ電極との間にあるトナーの粒子に衝突しトナーを帯電せしめる。このとき、気流放出部とメッシュ電極との間でトナーは移動し続ける状態であり、電荷が衝突し易い位置に存在するトナーが入れ替わり続けながら帯電し続けることができる。これによりトナーの帯電量を均一化していく。帯電したトナーは、メッシュ電極を通過して、メッシュ電極と現像ローラとの間に形成される電界により現像ローラに供給され、現像ローラ表面に担持される。このとき、現像ローラ上に担持されるトナー付着量は、メッシュ電極と現像剤ローラとの間に形成される電界の大きさを変化させることで制御可能である。このようにして現像ローラ上に帯電したトナー薄層を形成させることができるため、接触型の供給ローラや、規制部材を設ける構成が不要となり、トナーに強いストレスを与えることを防止できる。
特願2008−265299号では、「トナーを収容するトナー容器内のトナーに気体を導入する気体導入手段を備え、気体導入手段が気体を導入することによってトナーの嵩密度が低下し、嵩密度が低下したトナーが現像ローラに接触し、接触したトナーが現像ローラに担持されることによってトナーが現像ローラに供給され、この供給位置に対して現像ローラの移動方向に下流側、且つ、現像領域に対して上流側の位置に現像ローラに対して非接触に配置され、現像ローラ上のトナーに電荷を付与するトナー帯電手段を備えた現像装置」を提案している。
特願2008−265299号の現像装置では、トナーに気体を導入してトナーの密度を低下させることによってトナー粒子同士の間の凝集力が気体を導入する前よりも低下する。このように粒子同士の凝集力が低下した状態のトナーに現像ローラの表面が接触することにより、現像ローラとその表面に接触するトナー粒子との間に働くファンデルワールス力の方がトナーの粒子同士の間に働く凝集力よりも大きくなる。これにより、ファンデルワールス力によって引き付けられたトナー粒子が現像ローラ上に担持される。また、ファンデルワールス力によって現像ローラがトナーを引き付ける力はあまり大きくなく、現像ローラ上に担持されたトナーの粒子の上にさらに他のトナー粒子を担持するほどの力は生じない。このため、現像ローラ上にトナー一層分の薄層が形成された状態から更に他のトナー粒子が付着することが無いため、トナー一層分の均一な薄層を現像ローラ上に形成させることができる。さらに、現像ローラに担持されたトナーはトナー帯電手段によって非接触で所定の電荷を与えられる。このようにして、現像ローラ上にトナーの薄層を形成し、現像ローラ上のトナーを非接触で帯電させることができるため、接触型の供給ローラや、規制部材を設ける構成が不要となり、トナーに強いストレスを与えることを防止できる。
しかし、上記特願2008−205124号、特願2008−265299号のいずれの現像装置においても、トナーの帯電を接触型の供給ローラによる供給部と規制部材による規制部との2つの工程でおこなう従来の現像装置に比べて、トナー帯電量が安定し難いという課題が見出された。特願2008−205124号では、トナーの帯電を気流放出部とメッシュ電極との対向部での電荷との衝突という1工程のみで行っている。また、特願2008−265299号では、トナーの帯電をトナー帯電手段が現像ローラ上のトナーに対して非接触で電荷を付与するという1工程のみで行っている。このようにトナーの帯電を1工程のみでおこなう構成であると、従来の2工程でおこなうものに比べて、帯電量が安定し難いと考えられる。
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、一成分現像剤に対する安定した電荷の付与と、現像剤担持体への現像剤の供給とを現像剤に対して低ストレスで行うことができる現像装置、及び、画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面移動する表面に一成分の現像剤を担持し、潜像担持体上の潜像に現像剤を供給して潜像を現像する現像剤担持体と、該現像剤を収容する現像剤容器とを備えた現像装置において、
上記現像剤担持体と間隙を持って対向するよう配置され、表面移動する表面に該現像容器内の現像剤を担持して該現像剤担持体との対向部まで搬送し、担持した現像剤を静電的に該現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、該現像剤供給部材に担持された現像剤に非接触で電荷を付与する第一の現像剤帯電手段と、該現像剤の移動方向に対して該第一の現像剤帯電手段よりも下流、且つ、該現像剤担持体が上記潜像担持体に現像剤を供給する現像部よりも上流で、該現像剤に非接触で電荷を付与する第二の現像剤帯電手段とを備え、上記第二の現像剤帯電手段は、上記現像剤担持体上の現像剤に電荷を付与するものであり、上記現像剤供給部材は多孔質体から構成され、上記第一の現像剤帯電手段を上記現像剤供給部材の内部に配置することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の現像装置において、上記現像剤担持体の下方に配置される上記現像剤供給部材の内部に該現像剤供給部材を構成する多孔質体から上方に向かって気流を放出する気流放出手段を設け、該現像剤供給部材と該現像剤担持体との対向部に該現像剤が上下方向に通過可能な対向電極を設け、該第一の現像剤帯電手段としての電荷放出部材が放出する電荷の極性について、電荷放出部材の電位>対向電極の電位>現像剤担持体の電位の関係を満たすような電位差を設け、該現像剤供給部材に担持された現像剤を該気流放出部材から放出された気流により撹乱して流動化し、流動化した状態の現像剤に該電荷放出部材から放出され対向電極に向かう電荷を衝突させることにより電荷を付与すると共に、該電位差により電荷を付与された現像剤を該現像剤担持体に供給することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項またはの何れかの現像装置において、上記現像剤供給部材を構成する多孔質体の複数の開口部の平均開口径が、上記現像剤の平均粒径よりも小さいことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、潜像担持体上の潜像に現像手段が一成分現像剤を付着させることにより該潜像を現像し、これにより得られたトナー像を最終的に記録材に転移させて画像形成を行う画像形成装置において、上記現像手段として、請求項1、2またはの何れかの現像装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明においては、現像剤供給部材に担持された現像剤を第一の現像剤帯電手段より非接触で電荷を付与し、帯電した現像剤を現像剤供給部材に対して非接触で配置された現像剤担持体に静電的に供給することにより、現像剤担持体への現像剤供給時における現像剤に対するストレスを低減することができる。また、現像剤の移動方向に対して第一の現像剤帯電手段よりも下流に、現像剤に対して非接触で電荷を付与する第二の現像剤帯電手段を設け、第一の現像剤帯電手段で電荷を付与された現像剤に対して第二の現像剤帯電手段よりもう一度電荷を付与してから、現像領域に搬送する。このように、現像剤の帯電を2工程で行うので、現像剤の帯電を1工程で行うものに比べて、帯電量を安定させることができる。また、現像剤の帯電の2工程は何れも非接触で電荷を付与しているので、帯電工程が増えても現像剤に対するストレスを増やすことなく、低ストレスで現像剤の帯電を行うことができる。
本発明によれば、一成分現像剤に対する安定した電荷の付与と、現像剤担持体への現像剤の供給とを現像剤に対して低ストレスで行うことができるという優れた効果がある。
参考形態に係る現像装置を採用した画像形成部の概略構成図。 参考形態に係る現像装置における第一トナー帯電装置通過後と第二トナー帯電装置通過後のトナー帯電量分布を示すグラフ。 施形態の現像装置を採用した画像形成装置の概略構成図。 施形態に係る現像装置を採用した画像形成部の概略構成図。 施形態の変形例に係る現像装置を採用した画像形成部の概略構成図。 施形態の現像装置におけるトナー担持体上トナー付着量のグラフ。 施形態の現像装置を採用したカラー画像形成装置の概略構成図。
以下、画像形成装置として電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の参考形態について説明する。
図1は、参考形態に係るプリンタの画像形成部の概略構成図である。
プリンタは、基体上に感光層を形成されたドラム状の潜像担持体として感光体1のまわりに、帯電装置2、現像装置4、転写装置(不図示)、感光体クリーニング装置5等を備えている。また、感光体1にレーザー光3を照射するための光書込ユニット(不図示)を設ける。
上記構成の画像形成部では、感光体1の回転とともに、まず帯電装置2で感光体1の表面を一様に帯電する。次いで、画像データに基づく光書込ユニット(不図示)からのレーザー光3を照射して感光体1上に静電潜像を形成する。その後、現像装置4によりトナーを付着させ静電潜像を可視像化することで感光体1上にトナー画像を形成する。不図示の転写装置により感光体1上のトナー画像は転写紙に転写される。画像転写後の感光体1の表面は感光体クリーニング装置5で残留トナーを除去して清掃して再度の画像形成に備える。一方、転写紙は、不図示の定着装置により転写されたトナー画像を定着後、機外へ排出される。
次に、参考形態の特徴部である現像装置4について説明する。現像装置4は、一成分現像剤であるトナーを用いて、感光体1上の静電潜像を現像する一成分現像方式の現像装置である。図1に示すように、現像装置4は、非磁性一成分の現像剤であるトナーTを収容する現像剤容器としてのトナー容器46と、トナーを担持して感光体1との対向部まで搬送して供給することにより感光体1上の静電潜像を現像する現像剤担持体としての第一トナー担持体41とを備えている。さらに、トナー容器46内のトナーを担持して、間隙を持って対向配置される第一トナー担持体41との対向部まで搬送して第一トナー担持体41に供給する現像剤供給部材としての第二トナー担持体44と、トナー容器46内に空気を導入するエアーポンプ(不図示)とを備えている。
トナー容器46の下方にはエアーポンプ(不図示)から空気が送り込まれる空気室47が配置され、空気室47とトナー容器46との間には複数の孔部を備える多孔質体43が配置されている。また、トナー容器46には、トナーを収容するトナー補給部8が接続されており、トナー補給部8は不図示のトナー補給装置によって不図示のトナーボトルからトナーを補給する。トナー容器46及びトナ補給部8内には、それぞれアジテータ81が配置されており、トナー容器46及びトナー補給部8内のトナーを攪拌して流動性を維持する構成となっている。
第二トナー担持体44は図1中の矢印で示すように図1中の時計回り方向に表面移動する。第二トナー担持体44の表面移動方向に関して、第二トナー担持体44がトナー容器46からトナーを供給される位置より下流側、且つ、第二トナー担持体44が第一トナー担持体41と対向してトナーを供給する位置より上流側の第二トナー担持体44の表面と対向する位置に、第二トナー担持体44に担持されたトナーに電荷を付与する第一の現像剤帯電手段としての第一トナー帯電装置45が配置されている。この第一トナー帯電装置45は非接触でトナーTに電荷を付与する帯電装置であり、スコロトロンチャージャやコロトロンチャージャが使用可能である。また、非接触の帯電ローラの使用も可能である。
第一トナー担持体41は図1中の矢印で示すように図1中の反時計回り方向に表面移動する。第一トナー担持体41の表面移動方向に関して、第一トナー担持体41が第二トナー担持体44からトナーを供給される位置より下流側、且つ、第一トナー担持体41が感光体1と対向する現像領域より上流側の第一トナー担持体44の表面と対向する位置に、第一トナー担持体41に担持されたトナーTに電荷を付与する第二の現像剤帯電手段としての第二トナー帯電装置42が配置されている。この第二トナー帯電装置42は非接触でトナーに電荷を付与する帯電装置であり、スコロトロンチャージャやコロトロンチャージャが使用可能である。また、非接触の帯電ローラの使用も可能である。
エアーポンプ31は空気室47に接続された吸気管32とがつながっており、エアーポンプ31を駆動すると吸気管32を介して空気室47内に空気を導入する。また、トナー容器46の上部には排気管33が接続されており、トナー容器46内の空気を排気できるようになっている。
現像装置4が停止している状態ではエアーポンプ31も停止しており、トナー容器46内の第二トナー担持体44の下方にあるトナーTが第二トナー担持体44に接触しない嵩になっている。現像装置4が現像動作を開始するとエアーポンプ31も駆動し、トナー容器46の下方に設置された多孔質体43を通して空気がトナー容器46内に供給される。これにより、トナー容器46内のトナー全体に空気が行き渡り、トナーの嵩密度が下がって、トナーの嵩の上部の位置が上昇し、トナーが第二トナー担持体44に接触する。そして、第二トナー担持体44に接触したトナーは第二トナー担持体44に汲み上げられる。
トナーが第二トナー担持体44に近づくことによって、トナーTの粒子(以下、トナー粒子と呼ぶ)と第二トナー担持体44との間にファンデルワールス力が働き、第二トナー担持体44にトナー粒子が引き付けられる。それに対して、第二トナー担持体44に付着したトナー粒子を第二トナー担持体44から引き剥がす方向の力であるトナー粒子同士の付着力(凝集力)は、トナー中に十分空気が導入されていることによって小さくなっている。このため、第二トナー担持体44とトナー粒子との付着力がトナー粒子同士の凝集力よりも大きく作用するため、第二トナー担持体44上にはトナーがほぼ一層相当付着させることができる。
このように、現像装置4は画像信号が入力されるとエアーポンプ31が駆動することによって、トナー容器46内のトナーの嵩密度を減らして、トナーの嵩の上部の位置を上昇させる。これにより、トナーの嵩の上部の位置が現像装置4の停止時よりも現像動作時の方が高くなり、現像動作中はトナー容器46内のトナーが第二トナー担持体44と接触して、第二トナー担持体44上にはトナーがほぼ1層相当付着するため、第二トナー担持体44上にトナーを均一に薄層化して担持させることができる。
第二トナー担持体44に担持されたトナーは第二トナー担持体44の表面移動によって第一トナー帯電装置45との対向部に到達し、第一トナー帯電装置45によって電荷が与えられる。 第一トナー帯電装置45との対向部を通過したトナーは第一トナー担持体41との対向部に到達する。第一トナー担持体41と第二トナー担持体44が対向する領域では第一トナー担持体41の電位に応じて帯電したトナーが第二トナー担持体44から移動し、第一トナー担持体41上にトナーを薄層状態で担持させる。
第一トナー担持体41に担持されたトナーは第一トナー担持体41の表面移動によって第二トナー帯電装置42との対向部に到達し、第二トナー帯電装置42によって電荷が与えられる。 第二トナー帯電装置42との対向部を通過したトナーは感光体1との対向部である現像領域に到達する。現像領域では感光体1上の潜像の画像電位に応じて帯電したトナーTが第一トナー担持体41から感光体1へ移動し、トナー像が形成される。
上述したように、現像装置4は画像信号が入力されるとエアーポンプ31を駆動してトナー容器46内のトナーTを第二トナー担持体44と接触させることにより、第二トナー担持体に44上にトナーTを均一に薄層化して担持させることができる。さらに、第二トナー担持体上から間隙を有して対向する第一トナー担持体41上に静電的にトナーを移送させることにより、第一トナー担持体41上にトナーTを薄層状態で担持させることができる。このため、従来の現像装置のように現像剤担持体に接触する供給ローラや、現像剤担持体上のトナーの担持量を規制する規制部材が不要となり、従来の現像装置のように供給部材や規制部材によってトナーに強いストレスを与えることなく第一トナー担持体41上に現像剤の薄層を形成することができる。また、規制部材によるトナーの層厚の規制は、現像剤担持体に対して大きな力が繰り返しかかるため現像剤担持体や現像剤担持体を支持する各部材に対する負荷が大きくなり、この負荷も現像装置の寿命の低下につながるが、規制部材を備えない現像装置ではこのような寿命の低下も防止することができる。
また、現像装置4では、第二トナー担持体44に担持されたのトナーTに対して第一トナー帯電装置45によって電荷を付与し、電荷を付与されたトナーTを第二トナー担持体44から第一トナー担持体41上に供給し、第一トナー担持体41上でトナーTに対して第二トナー帯電装置42により帯電量を揃えるようもう一度電荷が付与される。このように、トナー帯電を2工程で行うので、トナー帯電を1工程で行うものに比べて、帯電量を安定させることができる。また、トナー帯電の2工程は何れも非接触で電荷を付与しているので、帯電工程が増えても現像剤に対するストレスを増やすことなく、低ストレスのトナー帯電を実現することができる。
このプリンタでは感光体1上にトナー像を形成する現像方法として、接触または非接触現像方式に使用する一成分現像方法を用いる。接触または非接触現像方式はさまざまな公知のものが使用できる。
感光体1上の潜像に供給されたトナーTはトナー画像を形成し、転写位置で転写紙に転写され、定着装置(不図示)で転写紙に定着される。一方、現像領域で現像に用いられず、第一トナー担持体41に残ったトナーTはトナー回収装置51で回収されトナー補給部8に戻される。
現像装置4が備えるエアーポンプ31は、ダイヤフライム式エアーポンプである。このほかに、スクリュポンプ、ブロアポンプを使用することもちろん可能であるが、小型化軽量化が容易なダイヤフラム式エアーポンプが望ましい。また、本参考形態ではエアーポンプがトナー容器46に導入する気体として空気を導入しているが、空気に限らずトナーTに対して不活性で、且つ、トナー容器46に導入することによってトナーTの嵩密度を低下させることができる気体であればよい。
また、現像装置4のように、多孔質体43の下方に空気室47を設けることにより脈動が無くなりトナー容器46内のトナーTに均一に空気が行き渡り、トナーTの嵩密度が一様になり、第二トナー担持体44にトナーTを均一に付着させることが可能である。
多孔質体43としては、後述の多孔質焼結体を用いる。また、多孔質体43に設けられた複数の孔部の開口径はトナーTの平均粒径よりも小さいため、トナーTが多孔質体43の上方のトナー容器46から多孔質体43の下方の空気室47に落下することを防止できる。
トナー容器46内でのトナーTの嵩密度は、エアーポンプ31が停止状態では、0.5〜0.7[g/cc]であったものが、エアーポンプ31の駆動を開始し空気が導入されると0.35〜0.45[g/cc]となる。空気の流量は単位面積あたり0.4[Nl/min]以上の流量があれば、十分にトナーTの嵩を上昇させることができ、第二トナー担持体44にトナーを付着させることができる。
第二トナー帯電装置42、第一トナー帯電装置45としてDCスコロトロンチャージャを用い、ワイヤーに−4.5[kV]、グリッドには−100[V]の電圧を印加してトナーに電荷を与えた。
図2に、第二トナー担持体44から第一トナー担持体41に移動した直後、すなわち第一トナー帯電装置45通過後のトナーと、第二トナー帯電装置42通過後のトナーとの帯電量分布を示す。図2に示すように、第一トナー帯電装置45通過後に比べ、第二トナー帯電装置42通過後の方が、帯電量が高くなり、分布も狭くなっている。すなわち、第一トナー帯電装置45と第二トナー帯電装置42とにより、2工程でトナー帯電を行うことにより、トナーの帯電の制御性が向上し、安定した画像を形成することができる。特に、未帯電および弱い帯電のトナーが現像領域に搬送され難くなるので、地肌部にトナーが付着することを非常に少なくすることができる。
なお、本参考形態では第二トナー帯電装置42は第一トナー担持体41上に担持されたのトナーに電荷を付与するよう、第一トナー担持体41と対向するよう配置したが、トナーの移動方向に関して、第一トナー帯電装置45よりも下流で、現像部よりも上流であれば、これ以外でも構わない。
第一トナー担持体41について説明する。
参考形態では、アルミ素管をベースとした剛体のドラム状の感光体1を用いているので、第一トナー担持体41は弾性体であるゴム材料の現像剤担持体が良好で、硬度は10〜70[°](JIS−A)の範囲が良好である。また、第一トナー担持体41の直径は10〜30[mm]が好適である。本参考形態では直径16[mm]のものを用いた。また、表面は適宜あらして粗さRz(十点平均粗さ)を0.1〜4[μm]とした。ここで、ゴム材料として使用できるものとしてシリコン、ブタジエン、NBR、ヒドリン、EPDM、ウレタンゴム等を挙げることができる。ゴム材料にカーボン等を添加し適宜抵抗を下げたものを使用することができる。
表層コート材料としては、シリコン、アクリル、ポリウレタン等の樹脂、ゴムを含有する材料を挙げることができる。また別の材料としては、フッ素を含有する材料を挙げることができる。フッ素を含んだいわゆるテフロン(登録商標)系材料は表面エネルギーが低く、離型性が優れるため、経時におけるトナーフィルミングが極めて発生しにくい。また、第一トナー担持体の表層コート材料に用いることができる一般的な樹脂材料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニールエーテル(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)等を挙げることができる。これに導電性を得るために適宜カ−ボンブラック等の導電性材料を含有させることが多い。また、ドーピングしたポリアセチレン、ポリチオフェン等の導電性高分子の樹脂を混ぜて、低抵抗化することも可能である。更に均一にトナー担持体にコートできるように、他の樹脂を混ぜ合わせることもある。電気抵抗に関してはコート層を含めてバルクの体積抵抗率を設定するもので、10〜10[Ω・cm]に設定できるようにベース層の抵抗と調整を行う。本参考形態で使用するベース層の体積抵抗率は10〜10[Ω・cm]なので、表層の体積抵抗率は少し高めに設定することがある。
第二トナー担持体44についても、上記第一トナー担持体と同様の材料を使用することができる。
つぎに、多孔質体43で用いる焼結多孔質体について説明する。
樹脂製の焼結多孔体は、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、4弗化エチレン、ポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、等の粒子を型に流しいれて焼結し作製する。
樹脂によってはトナーと反応してしまうため、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂やフッ素系樹脂、PET、PEEKなどの素材の方がよい。本参考形態では多孔質焼結体として超高密度ポリエチレン製の粒径10[μm]の樹脂を焼結した開口径4[μm]のものを用いたが、他の樹脂でも良い。
樹脂の焼結体は成型加工が可能で、低コストで作成が可能である。
なお、多孔質体43としては、樹脂製のものに限らず金属製の金属焼結体であってもよい。金属焼結体は、Al、銅、鋼、ステンレス(SUS316、SUS304、SUS430等)、青銅、真鍮などの粒子を焼結させ、多孔質焼結体としたものが、使用可能である。
また、本参考形態の現像装置4で用いるトナーTは、高画質画像を実現するために、トナーの平均粒径が3〜8[μm]であることがのぞましい。本参考形態ではトナーTの重量平均粒径は4〜7[μm]であるが、さらに好ましくは重量平均粒径が4〜6[μm]である。重量平均粒径4[μm]未満では長期間の使用でのトナー飛散による機内の汚れ、低湿環境下での画像濃度低下、感光体クリーニング不良等という問題が生じやすい。また、重量平均粒径が8[μm]を超える場合では100[μm]以下の微小スポットの解像度が充分でなく非画像部への飛び散りも多く画像品位が劣る傾向となる。
また、トナーには主に樹脂成分、顔料成分、ワックス成分及び外側の添加剤から形成されている。
樹脂としては、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等がある。ビニル樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等がある。
ポリエステル樹脂としては以下のA群に示したような2価のアルコールと、B群に示したような二塩基酸塩からなるものであり、さらにC群に示したような3価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第三成分として加えてもよい。
A群:エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等。
B群:マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸無水物または低級アルコールのエステル等。
C群:グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロメリト酸等の3価以上のカルボン酸等。
ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂と2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物、もしくはそのグリシジルエーテルとエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ樹脂と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるものなどがある。
本発明で用いる顔料としては以下のものが用いられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等がある。
これらは1種または2種以上を使用することができる。特にカラートナーにおいては、良好な顔料の均一分散が必須となり、顔料を直接大量の樹脂中に投入するのではなく、一度高濃度に顔料を分散させたマスターバッチを作製し、それを希釈する形で投入する方式が用いられている。この場合、一般的には、分散性を助けるために溶剤が使用されていたが、環境等の問題があり、本発明では水を使用して分散させた。水を使用する場合、マスターバッチ中の残水分が問題にならないように、温度コントロールが重要になる。
本発明のトナーには電荷制御剤をトナー粒子内部に配合(内添)している。電荷制御剤によって、現像システムに応じた最適の電荷量コントロールが可能となり、特に本発明を適用した現像装置では、粒度分布と電荷量とのバランスを更に安定したものとすることが可能である。トナーを正電荷性に制御するものとして、ニグロシンおよび四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン系染料、イミダゾール金属錯体や塩類を、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。また、トナーを負電荷性に制御するものとしてサリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等が用いられる。また、本発明におけるトナーには定着時のオフセット防止のために離型剤を内添することが可能である。離型剤としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、モンタンワックスおよびその誘導体、パラフィンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、サゾールワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル等がある。これら離型剤の融点は65〜90[℃]であることが好ましい。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる場合がある。
離型剤等の分散性を向上させるなどの目的の為に、添加剤を加えても良い。添加剤としては、スチレンアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等があり、それぞれの樹脂を2種以上混合した物でも良い。
樹脂は、結晶性ポリエステルを用いても良い。結晶性を有し、分子量分布がシャープでかつその低分子量分の絶対量を可能な限り多くした脂肪族系ポリエステルである。この樹脂はガラス転移温度(Tg)において結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下し、紙への定着機能を発現する。この結晶性ポリエステル樹脂の使用により、樹脂のTgや分子量を下げ過ぎることなく低温定着化を達成することができる。そのため、Tg低下に伴なう保存性の低下はない。また、低分子量化に伴なう高すぎる光沢や耐オフセット性の悪化もない。したがってこの結晶性ポリエステル樹脂の導入は、トナーの低温定着性の向上に非常に有効である。
トナーTとしては、流動性向上剤として無機微粉体をトナー表面に付着または固着させてもよい。この無機微粉体の平均粒径は10〜200[nm]が適している。10[nm]より小さい粒径の場合には流動性に効果のある凹凸表面を作り出すことが難しく、200[nm]より大きい粒径の場合には粉体形状がラフになり、トナー形状の問題が生じる。
本発明の無機微粉体としてはSi、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物、水酸化物、炭酸化物、硫化物や複合酸化物が挙げられ、これらのうち安全性・安定性等から以下の酸化物を採用する事が多い。
特に、酸化珪素(シリカ)、酸化チタン、酸化アルミ(アルミナ、コランダム)の微粒子が好適に用いられる。
さらに、疎水化処理剤等により添加剤の表面改質処理することが有効である。疎水化処理剤の代表例はシランカップリング剤で、以下のものが挙げられる。
ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。
無機微粉体はトナーに対して0.1〜2[重量%]使用されるのが好ましい。0.1[重量%]未満では、トナー凝集を改善する効果が乏しくなり、2[重量%]を超える場合は、細線間のトナー飛び散り、機内の汚染、感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向がある。
また、少なくとも樹脂、顔料からなる粉体の表面に電荷制御剤を付着または固着させ、粉体表面形状を小さな周期と大きな周期を持つようにしても良い。その平均粒径は5〜200[nm]の小さい粒径のものが最適である。
また、本発明のトナーには、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末等の金属石鹸粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末、あるいは酸化セリウム粉末、炭化珪素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤、あるいは、例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末、酸化インジウム粉末等及び絶縁性の粉末に前記導電性粒子を被覆処理した粉体等の導電性付与剤を現像性向上剤として少量用いることもできる。
次に、本発明を、画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)に適用した実施形態について説明する。
図3は、実施形態に係るプリンタの概略構成図である。
プリンタは、基体上に感光層を形成されたドラム状の潜像担持体である感光体1を備え、感光体1の周りに、帯電装置2、現像装置4、転写ローラ7、クリーニング装置5、除電ランプ(不図示)等を備える。また、感光体1にレーザー光3を照射するための光書込ユニット(不図示)を設ける。また、記録媒体としての転写紙Pを感光体1と転写ローラ7とが対向する転写位置に搬送する転写搬送ベルト71と、転写紙Pを収容する給紙カセット6と、給紙カセット6内の転写紙Pの一番上の一枚を転写位置に向けて送り出す給紙ローラ61とを備える。さらに、給紙ローラ61によって送り出された転写紙Pを所定のタイミングで転写位置に向けて搬送するレジストローラ対62と、転写位置でトナー像が転写され、未定着のトナー像を担持する転写紙Pにトナー像を定着させる定着装置8とを備える。なお、転写ローラ7は転写搬送ベルト71を挟んで感光体1と対向する位置に配置され、不図示の転写電源によって電圧が印加され、感光体1との間に転写電界を形成する。
上記構成のプリンタでは、感光体1は、不図示の駆動装置によって図3中の矢示方向に回転駆動される。感光体1は帯電装置2によって一様に帯電され、不図示の露光装置からの画像情報に基づくレーザー光3による書き込みによって、感光体1の表面に静電潜像が形成される。感光体1の表面の静電潜像は、現像装置4によりトナーを付着させてトナー像化される。一方、給紙カセット6から給紙ローラ61によって取り出され送り出された転写紙Pはレジストローラ対62の2つのローラに狭持された状態で一度停止する。そして、感光体1上に形成されたトナー像と転写紙Pとが転写位置で重なるタイミングとなるようにレジストローラ対62が駆動し、レジストローラ対62から転写搬送ベルト71に受け渡された転写紙Pが感光体1と転写ローラ7とが対向する転写位置に到達する。転写位置では、感光体1と転写ローラ7との間に形成された転写電界によって感光体1上のトナー像が転写紙P上に転写される。トナー像が転写された転写紙Pは、転写搬送ベルト71に担持・搬送されることで感光体1の表面より分離されて、転写搬送ベルト71によって定着装置8へと搬送される。定着装置8に到達した転写紙Pは、定着装置8が備える二つのローラで形成される定着ニップで、熱及び圧力によってトナー像が定着され、プリンタの機外の不図示の排紙トレイへと排紙される。一方、転写ローラ7と対向する転写位置を通過した後の感光体1の表面に残留しているトナーはクリーニング装置5によって除去され、感光体1表面に残留している電荷は除電ランプ(不図示)によって消去される。
感光体1表面を一様帯電する帯電装置2としては、スコロトロンチャージャ、でもコロトロンチャージャでも使用可能である。また、非接触の帯電ローラや接触型の帯電ローラの使用も可能である。
次に、実施形態の特徴部である現像装置4について説明する。現像装置4は、一成分現像剤であるトナーを用いて、感光体1上の静電潜像を現像する一成分現像方式の現像装置である。
図4に、実施形態に係る現像装置を採用した画像形成部の概略構成図を示す。現像装置4は、非磁性一成分の現像剤であるトナーTを収容する現像剤容器としてのトナー容器46と、トナー容器46から供給されたトナーを担持して第一トナー担持体41との対向部まで搬送して第一トナー担持体41に供給する現像剤供給部材としてベルト状の第二トナー担持体44と、第二トナー担持体44の上方に間隙を持って配置され、第二トナー担持体44から供給されたトナーを担持して感光体1との対向部まで搬送して感光体1上の静電潜像を現像する現像剤担持体としてローラ状の第一トナー担持体41とを備えている。
ベルト状の第二トナー担持体44は多孔質体から形成され、2本の張架ローラ48a,bに張架されて、図4中時計方向に表面移動する。また、第一トナー担持体41に対向する位置の第二トナー担持体44の内部には、第二トナー担持体44上に担持されたトナーTに対して電荷を付与する第一の現像剤帯電手段としての第一トナー帯電装置45を備えている。この第一トナー帯電装置45は非接触でトナーに電荷を付与する帯電装置であり、スコロトロンチャージャやコロトロンチャージャが使用可能である。また、第二トナー担持体44の内部には、第二トナー担持体44を構成する多孔質体から上方に向かう気流を放出する気流放出手段として、エアーポンプ(不図示)からの気流を放出するエアー導入部47を備えている。第二トナー担持体44を構成する多孔質体は下方から上方に気流が通過可能であり、ベルト状の第二トナー担持体44は空気室(エアーチャンバー)となる。さらに、第二トナー担持体44と第一トナー担持体41との間には、第一トナー帯電装置45から放出された電荷が到達する対向電極としてのメッシュ電極49を備えている。メッシュ電極49はトナーTが通過可能なメッシュ状の金属板である。そして、第一トナー担持体41、第一トナー帯電装置45、及び、メッシュ電極49のマイナス極性方向の電位が、第一トナー帯電装置45の電位>メッシュ電極49の電位>第一トナー担持体41の電位の関係を満たすように各部材の間に電位差を設けている。
第一トナー担持体41は図4中の矢印で示すように図4中の反時計回り方向に表面移動する。第一トナー担持体41の表面移動方向に関して、第一トナー担持体41が第二トナー担持体44からトナーを供給される位置に対して下流側、且つ、第一トナー担持体41が感光体1と対向する現像領域に対して上流側の第一トナー担持体44の表面と対向する位置に、第一トナー担持体41に担持されたトナーTに電荷を付与する第二の現像剤帯電手段としての第二トナー帯電装置42が配置されている。この第二トナー帯電装置42は非接触でトナーに電荷を付与する帯電装置であり、スコロトロンチャージャやコロトロンチャージャが使用可能である。
トナー容器46の下部は開口しており、トナー容器46内の収容されるトナーTが表面移動する第二トナー担持体44表面に接触するように配置されている。第二トナー担持体44の表面移動方向に対して下流側となるトナー容器46の壁は第二トナー担持体44に担持された数層のトナーが通過できる間隙をもって、第二トナー担持体44に対向配置されている。これにより、トナー容器46の下方から第二トナー担持体44上にトナーTが一定量供給される。このとき、第二トナー担持体44上のトナーTは、特に薄層化されていなくともかまわなくて、必要なトナー量が第二トナー担持体44に供給されていればよい。
第二トナー担持体44の表面移動により、担持されたトナーTが第一トナー担持体41との対向部まで搬送されると、第二トナー担持体44内部の第一トナー帯電装置45から放出された電荷が第二トナー担持体44表面に担持されるトナーTを帯電させる。詳しくは、第一トナー帯電装置45が放出する電荷の極性について、第一トナー帯電装置45が上方のメッシュ電極49よりも電位が高くなるように電位差を設けているため、第一トナー帯電装置45から放出された電荷は上方のメッシュ電極49に向かって移動する。第一トナー帯電装置45から放出され上方に向かった電荷は、第二トナー担持体44を構成する多孔質体を通過して、第二トナー担持体44表面に担持されるトナーの粒子に衝突しトナーを帯電せしめる。
第二トナー担持体44は多孔質体から構成することにより、第二トナー担持体44がトナーTを担持できる表面積が増加し、第二トナー帯電装置45から放出された電荷がトナーに接触することのできる機会が増え、トナー帯電の均一化を図ることができる。
さらに、第二トナー担持体44内部のエアー導入部47より、第二トナー担持体44の多孔質体から上方に向かう気流を放出する。この気流により第二トナー担持体44表面に担持されたトナーTは鉛直方向に撹乱されて流動化し、移動し易い状態となる。このため、電荷が衝突し易い位置に存在するトナーが入れ替わり続けながら帯電し続けることができる。これによりトナーの帯電量を均一化していく。帯電したトナーは、メッシュ電極49と第一トナー担持体41との電位差によって上方の第一トナー担持体41に向かって移動し、第一トナー担持体41に薄層状態で担持される。
このように、第一トナー帯電装置45により電荷を与えられたトナーTはメッシュ電極49に向かい、メッシュ電極49を通過して、メッシュ電極49と第一トナー担持体41との電位差で第一トナー担持体41上に供給される。ここで、第一トナー担持体41上のトナー量は第二トナー担持体44上のトナー量によって制御できる。第一トナー担持体41上のトナー量と第二トナー担持体44上のトナー付着量との間には、図6に示す関係が得られている。すなわち、第二トナー担持体44上に担持させるトナー付着量を制御することで、第一トナー担持体41上に所望のトナー薄層が得られる。第二トナー担持体44上のトナー付着量は、第二トナー担持体44の表面移動方向に対して下流側となるトナー容器46の壁と、第二トナー担持体44との間の間隙の大きさによって制御可能である。この間隙を通過するときに、トナーTに多少のストレスがかかるが、従来の規制部材により層厚規制とともに摩擦帯電させるように規制部材を現像剤担持体に圧接させるに比べてストレスは格段に減少する。
第一トナー担持体41に担持されたトナーは第一トナー担持体41の表面移動によって第二トナー帯電装置42との対向部に到達し、第二トナー帯電装置42によって帯電量を揃えるようもう一度電荷が付与される。第二トナー帯電装置42との対向部を通過したトナーは感光体1との対向部である現像領域に到達する。現像領域では感光体1上の潜像の画像電位に応じて帯電したトナーTが第一トナー担持体41から感光体1へ移動し、トナー像が形成される。
上述したように、現像装置4は、第二トナー担持体44内部のエアー導入部47から上方に向かって気流を放出し、気流により第二トナー担持体44表面に担持されたトナーTを移動しやすい状態として、第二トナー担持体44内部の第一トナー帯電装置45から多孔質体を通過して上方のメッシュ電極49に向かう電荷を衝突させることにより、トナーを帯電する。このように移動しやすい状態となっているトナーTに対して電荷を衝突させることにより、帯電の均一化が図れる。さらに、メッシュ電極49と第一トナー担持体41との電位差によって帯電したトナーTを上方の第一トナー担持体41に向かって移動させ、第一トナー担持体41に担持させる。このため、従来の現像装置のように現像剤担持体上にトナーを供給する接触型の供給ローラや、現像剤担持体上のトナーの担持量を規制する規制部材が不要となり、従来の現像装置のように供給部材や規制部材によって現像剤に強いストレスを与えることなく第一トナー担持体41上に現像剤の薄層を形成することができる。また、規制部材によるトナーの層厚の規制は、現像剤担持体に対して大きな力が繰り返しかかるため現像剤担持体や現像剤担持体を支持する各部材に対する負荷が大きくなり、この負荷も現像装置の寿命の低下につながるが、規制部材を備えない現像装置ではこのような寿命の低下も防止することができる。
また、現像装置4では、第二トナー担持体44に担持されたのトナーTに対して第一トナー帯電装置45によって電荷を付与し、電荷を付与されたトナーTを第二トナー担持体44から第一トナー担持体41上に供給し、第一トナー担持体41上でトナーTに対して第二トナー帯電装置42により帯電量を揃えるようもう一度電荷が付与される。このように、トナー帯電を2工程で行うので、トナー帯電を1工程で行うものに比べて、帯電量を安定させることができる。また、トナー帯電の2工程は何れも非接触で電荷を付与しているので、帯電工程が増えても現像剤に対するストレスを増やすことなく、低ストレスのトナー帯電を実現することができる。
このプリンタでは感光体1上にトナー像を形成する現像方法として、接触または非接触現像方式に使用する一成分現像方法を用いる。接触または非接触現像方式はさまざまな公知のものが使用できる。
第一トナー帯電装置45、第二トナー帯電装置42としては、開口幅16[mm]のDCスコロトロンチャージャを用い、ワイヤーに−4.5[kV]、グリッドには−100[V]の電圧を印加してトナーに電荷を与えた。もちろん、第一トナー帯電装置45、第二トナー帯電装置42はグリッド電極の無いコロトロン帯電装置等の各種の帯電装置を使用することができる。また、図5のように、第一トナー帯電装置45、第二トナー帯電装置42として、トナーTに非接触で電荷を付与する帯電ローラを使用することもできる。
第二トナー担持体44を構成する多孔質体としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、4弗化エチレン、ポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、等の樹脂を用いる。樹脂によってはトナーと反応してしまうため、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂やフッ素系樹脂、PET、PEEKなどの素材の方がよい。また、多孔質体に設けられた複数の孔部の開口径はトナーTの平均粒径よりも小さくすることにより、トナーTが第二トナー担持体44内部に落下して、第一トナー帯電装置45を汚すことを防止できる。本実施形態では、第二トナー担持体44として、フッ素樹脂の開口径3[μm]の多孔質体をベルト状に加工して用いたが、他の樹脂でも良い。多孔質体本体は強度が弱いことが多いため、各種の不織布や網目状の織物で補強したものも使用できる。
第一トナー担持体41を構成する材料については、参考形態と同様である。また、現像装置4に用いられるトナーTも参考形態と同様である。
なお、実施形態のプリンタは、転写搬送ベルト71に対して、感光体ユニットが一つだけ配置されたモノクロの画像形成装置であるが、図7に示すように転写搬送ベルト71上に複数の感光体ユニットを載せたカラー画像形成装置であっても本発明は適用可能である。
また、図3及び図7に示すプリンタでは感光体1上のトナー像を直接、転写紙Pに転写する構成であるが、感光体1上のトナーTを、中間転写体を介して転写紙に転写する構成であってもよい。
以上、参考形態及び実施形態によれば、表面移動する表面に一成分の現像剤であるトナーTを担持し、感光体1上の潜像にトナーTを供給して潜像を現像する現像剤担持体である第一トナー担持体41と、第一トナー担持体41と間隙を持って対向配置され、表面移動する表面にトナー容器46のトナーTを担持して第一トナー担持体41との対向部まで搬送し、担持したトナーTを静電的に第一トナー担持体41に供給する現像剤供給部材としての第二トナー担持体44とを備える。また、第二トナー担持体44に担持されたトナーTに非接触で電荷を付与する第一の現像剤帯電手段としての第一トナー帯電装置45と、第一トナー帯電装置45よりも下流、且つ、現像部よりもの上流で、トナーTに非接触で電荷を付与する第二の現像剤帯電手段としての第二トナー帯電装置42を備える。この現像装置4では、第一トナー担持体41に対して、非接触に配置された第二トナー担持体44を用いてトナーTを供給するので、供給時のトナーTに対するストレスを低減することができる。また、現像剤帯電手段として第二トナー帯電装置42と第一トナー帯電装置45とを設け、第二トナー担持体44に担持されたのトナーTに対して第一トナー帯電装置45より電荷を付与し、このトナーTに対して第二トナー帯電装置42よりもう一度電荷を付与する。このように、トナー帯電を2工程で行うので、トナー帯電を1工程で行うものに比べて、帯電量を安定させることができる。また、トナー帯電の2工程は何れも非接触で電荷を付与しているので、帯電工程が増えても現像剤に対するストレスを増やすことなく、低ストレスのトナー帯電を実現することができる。
また、参考形態によれば、トナー容器46内の現像剤に気体を導入する気体導入手段としてのエアーポンプを備え、気体を導入することによってトナーTの嵩密度が低下し、嵩密度が低下したトナーTが第二トナー担持体44に接触し、接触したトナーTが第二トナー担持体44に担持される構成とする。トナーTに空気を導入してトナーTの嵩密度を低下させることによってトナーTの粒子同士の間の凝集力が空気を導入する前よりも低下する。このように粒子同士の凝集力が低下した状態のトナーTに第二トナー担持体44の表面が接触することにより、第二トナー担持体44とその表面に接触するトナーTの粒子との間に働くファンデルワールス力の方がトナーTの粒子同士の間に働く凝集力よりも大きくなる。これにより、ファンデルワールス力によって引き付けられたトナーTの粒子が第二トナー担持体44上に担持される。また、ファンデルワールス力によって第二トナー担持体44がトナーTを引き付ける力はあまり大きくなく、第二トナー担持体44上に担持されたトナーTの粒子の上にさらに他のトナーの粒子を担持するほどの力は生じない。このため、第二トナー担持体44上にトナーTの一層分の薄層が形成された状態から更に他のトナーTの粒子が付着することが無いため、トナーTの一層分の均一な薄層を第二トナー担持体44上に形成させることができる。このような第二トナー担持体44上のトナー薄層を、第一トナー担持体41の静電的に移動させることによりし、第一トナー担持体41上にトナーを薄層状態で担持させることができる。このため、従来の現像装置のように現像剤担持体にトナーを供給する接触型の供給ローラや、現像剤担持体上のトナーの担持量を規制する規制部材が不要となり、従来の現像装置のように供給部材や規制部材によって現像剤に強いストレスを与えることなく第一トナー担持体41上に現像剤の薄層を形成することができる。
また、実施形態によれば、第二トナー担持体44を多孔質体から構成することにより、第二トナー担持体44がトナーTを担持できる表面積が増加して、第二トナー帯電装置45から放出された電荷がトナーに接触することのできる機会が増える。よって、トナー帯電の均一化を図ることができる。
また、実施形態によれば、第一トナー帯電装置45を第二トナー担持体44の内部に配置することにより、省スペース化を図るとともに、第一トナー帯電装置45のトナー汚染を抑制できる。
また、実施形態によれば、第一トナー担持体41の下方に配置される第二トナー担持体44の内部に、第二トナー担持体44を構成する多孔質体から上方に向かって気流を放出する気流放出手段を設け、第二トナー担持体44と第一トナー担持体41との対向部にトナーTが上下方向に通過可能な対向電極としてのメッシュ電極49を設け、第一トナー帯電装置45が放出する電荷の極性について、第一トナー帯電装置45の電位>メッシュ電極49の電位>第一トナー担持体41の電位の関係を満たすような電位差を設ける。第二トナー担持体44に担持されたトナーTをエアー導入部47から放出された気流により撹乱して流動化し、流動化した状態のトナーTに第一トナー帯電装置45から放出されメッシュ電極49に向かう電荷を衝突させることにより帯電を付与すると共に、電位差により電荷を付与されたトナーTを第一トナー担持体41に供給する。気流により流動化した状態のトナーTに電荷を衝突させるよう構成することで、トナー帯電の均一化を図ることができる。また、第二トナー担持体44上のトナーを、メッシュ電極と49と第一トナー担持体41との電位差により、静電的に移動させることによりし、第一トナー担持体41上にトナーを薄層状態で担持させることができる。このため、従来の現像装置のように、現像剤担持体にトナーを供給する接触型の供給ローラや、現像剤担持体上のトナーの担持量を規制する規制部材が不要となり、従来の現像装置のように供給部材や規制部材によって現像剤に強いストレスを与えることなく第一トナー担持体41上に現像剤の薄層を形成することができる。
また、実施形態によれば、第二トナー担持体44を構成する多孔質体の複数の開口部の平均開口径が、トナーTの平均粒径よりも小さくする。これにより、第二トナー担持体44内部へのトナーTの落下を防止して、内部に配置される第二トナー帯電装置のトナー汚染を防止することができる。
また、感光体1上の潜像に現像手段が一成分の現像剤であるトナーTを付着させることにより現像し、これにより得られたトナー像を最終的に記録媒体である転写紙Pに転移させて画像形成を行う画像形成装置であるプリンタにおいて、現像手段として、参考施形態、または、実施形態の現像装置4を用いることにより、耐久性の高い現像装置が得られるため、現像装置のメンテナンスの頻度が少なくできる画像形成装置とすることができる。
1 感光体
2 帯電装置
3 レーザー光
4 現像装置
5 感光体クリーニング装置
7 転写ベルト
8 トナー補給部
41 第一トナー担持体
42 第二トナー帯電装置
43 多孔質体
44 第二トナー担持体
45 第一トナー帯電装置
46 トナー容器
47 エアー導入部(空気室)
48a、b 張架ローラ
49 メッシュ電極
特開2003−84565号公報 特開2004−233680号公報

Claims (4)

  1. 表面移動する表面に一成分の現像剤を担持し、潜像担持体上の潜像に現像剤を供給して潜像を現像する現像剤担持体と、該現像剤を収容する現像剤容器とを備えた現像装置において、
    上記現像剤担持体と間隙を持って対向するよう配置され、表面移動する表面に該現像容器内の現像剤を担持して該現像剤担持体との対向部まで搬送し、担持した現像剤を静電的に該現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、該現像剤供給部材に担持された現像剤に非接触で電荷を付与する第一の現像剤帯電手段と、該現像剤の移動方向に対して該第一の現像剤帯電手段よりも下流、且つ、該現像剤担持体が上記潜像担持体に現像剤を供給する現像部よりも上流で、該現像剤に非接触で電荷を付与する第二の現像剤帯電手段とを備え
    上記第二の現像剤帯電手段は、上記現像剤担持体上の現像剤に電荷を付与するものであり、
    上記現像剤供給部材は多孔質体から構成され、
    上記第一の現像剤帯電手段を上記現像剤供給部材の内部に配置することを特徴とする現像装置
  2. 求項の現像装置において、上記現像剤担持体の下方に配置される上記現像剤供給部材の内部に該現像剤供給部材を構成する多孔質体から上方に向かって気流を放出する気流放出手段を設け、該現像剤供給部材と該現像剤担持体との対向部に該現像剤が上下方向に通過可能な対向電極を設け、該第一の現像剤帯電手段としての電荷放出部材が放出する電荷の極性について、電荷放出部材の電位>対向電極の電位>現像剤担持体の電位の関係を満たすような電位差を設け、該現像剤供給部材に担持された現像剤を該気流放出部材から放出された気流により撹乱して流動化し、流動化した状態の現像剤に該電荷放出部材から放出され対向電極に向かう電荷を衝突させることにより電荷を付与すると共に、該電位差により電荷を付与された現像剤を該現像剤担持体に供給することを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1または2の何れかの現像装置において、上記現像剤供給部材を構成する多孔質体の複数の開口部の平均開口径が、上記現像剤の平均粒径よりも小さいことを特徴とする現像装置。
  4. 潜像担持体上の潜像に現像手段が一成分現像剤を付着させることにより該潜像を現像し、これにより得られたトナー像を最終的に記録材に転移させて画像形成を行う画像形成装置において、上記現像手段として、請求項1、2または3の何れかの現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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