JP5351561B2 - キャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子及びそれを用いてなるキャパシタ - Google Patents

キャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子及びそれを用いてなるキャパシタ Download PDF

Info

Publication number
JP5351561B2
JP5351561B2 JP2009050507A JP2009050507A JP5351561B2 JP 5351561 B2 JP5351561 B2 JP 5351561B2 JP 2009050507 A JP2009050507 A JP 2009050507A JP 2009050507 A JP2009050507 A JP 2009050507A JP 5351561 B2 JP5351561 B2 JP 5351561B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
separator
capacitor
group
porous layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009050507A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010192860A (ja
Inventor
友洋 佐藤
正敏 緑川
貴裕 佃
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP2009050507A priority Critical patent/JP5351561B2/ja
Publication of JP2010192860A publication Critical patent/JP2010192860A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5351561B2 publication Critical patent/JP5351561B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Description

本発明は、キャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子及びそれを用いてなるキャパシタに関する。
キャパシタは大きな電気容量を持つとともに、充放電の繰り返しに対する安定性が高いため、車輌や電気機器に使用される給電源等の用途に広く使用されつつある。キャパシタにはセパレータが内蔵されており、セパレータはキャパシタ内において正極と負極とが直接接触しないように、つまり、内部ショートしないように正極と負極を分離している。キャパシタにおける内部抵抗を下げるためには、電解質のイオンが効率よく透過できる空孔がセパレータの内部に形成されていなければならない。従って、セパレータは多孔質である必要がある。
キャパシタにおいては、高電気容量及び低内部抵抗が求められる。一般的に、高電気容量、低内部抵抗のキャパシタを実現するには、セパレータの厚みを薄くすることが有効な手段の一つとして挙げられる。キャパシタのセパレータとしては、再生セルロースや溶剤紡糸セルロースを主体とする紙製のセパレータが広く使用されているが、セルロースを主体とするセパレータは、厚みが薄くなると強度が低下し、取り扱いが不便となるため、ある程度の厚みを有し機械的強度を確保しなければならず、薄層化に限界があった(特許文献1及び2参照)。
また、セパレータの薄層化と取り扱い性を両立させる手段として、絶縁性セラミックス粉末とバインダーとを含む多孔質絶縁膜をセパレータとして電極表面に接合したキャパシタ用蓄電素子が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、特許文献3に記載のキャパシタ用蓄電素子は、バインダーとしてメチルセルロースやカルボキシメチルセルロースなどのセルロース系水溶性高分子を用いているため、バインダーが酸化還元反応の影響を受けて分解しやすく、分解に伴うガスの発生により内部抵抗が高くなる傾向がある。また、多孔質絶縁膜を形成させるために、絶縁性セラミックス粉末、バインダー、水からなるスラリーを塗布、乾燥させているが、その際、多孔質絶縁膜にピンホールや亀裂等の欠点ができる場合があり、自己放電特性が悪くなる場合もあった。
特開平11−168033号公報 特開2000−3834号公報 特開2000−277386号公報
本発明は、上記実情を鑑みたものであって、内部抵抗が低く、自己放電特性に優れるキャパシタを実現できるセパレータ電極一体型蓄電素子と、それを用いてなるキャパシタを提供することにある。
本発明者らは、この課題を解決するために鋭意研究を行った結果、セパレータに特定の材料を含有させたセパレータ電極一体型蓄電素子によって、内部抵抗が低く、自己放電特性に優れるキャパシタを実現できることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明の第1は、セパレータを電極表面に接合一体化してなるキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子において、該セパレータが電気絶縁性無機粉体とゴム系バインダーを含有してなる多孔質層Aからなることを特徴とするキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子と、それを用いてなるキャパシタである。
本発明の第2は、セパレータを電極表面に接合一体化してなるキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子において、該セパレータが電気絶縁性無機粉体とバインダーを含有してなる多孔質層Bと、電気絶縁性樹脂を含有してなる多孔質層Cとからなることを特徴とするキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子と、それを用いてなるキャパシタである。
本発明の第2のキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子においては、多孔質層Bにおけるバインダーがゴム系バインダーである。
本発明の第1では、電気絶縁性無機粉体とゴム系バインダーを含有してなる多孔質層Aをセパレータとして、該セパレータを電極の表面に一体接合することにより、機械的強度を損なうことなく多孔質層を薄層化することが可能となり、この薄層化が内部抵抗の低減に貢献することができる。また、酸化還元反応の影響を受けにくいゴム系バインダーを使用することで、内部抵抗をより低減することができる。
本発明の第2では、電気絶縁性無機粉体とバインダーを含有してなる多孔質層Bと、電気絶縁性樹脂を含有してなる多孔質層Cをセパレータとして、該セパレータを電極の表面に一体接合することにより、機械的強度を損なうことなく多孔質層を薄層化することが可能となり、この薄層化が内部抵抗の低減に貢献することができる。また、第2のキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子は多孔質層Bと多孔質層Cの2層構造であるため、1層目を形成する際にできる場合があるピンホール、亀裂等の欠点を、2層目を形成させることで修復することができ、自己放電特性をより良好なものにすることができる。
<第1のセパレータ電極一体型蓄電素子>
多孔質層Aに含有される電気絶縁性無機粉体としては、電気絶縁性を有するものであれば特に限定されず、酸化物系、窒化物系、炭化物系、水酸化物系のいずれでも採用することができる。例えば、酸化アルミニウム、ベーマイト、二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、ガラス、炭酸カルシウム、酸化ベリリウム、窒化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモンなどからなる無機粉体が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。本発明の多孔質層を構成する電気絶縁性無機粉体の形状は、特に制限されるものではなく、球状、鱗片状、多角状または繊維状やその他の形状を問わず粉末状であれば良い。
電気絶縁性無機粉体の平均径は、5nm〜5μmが好ましく、40nm〜2μmがより好ましい。平均径が5μmより大きいと、多孔質層内部に形成される空孔のサイズが大きくなり、電荷を帯び電極から脱離した電極材料微粒子が、電気泳動によって、多孔質層内部を貫通して対極に到達しやすくなり、自己放電による電圧降下が大きくなるおそれがある。一方、平均径が5nmより小さいと、多孔質層内部に形成される空孔のサイズが必要以上に小さくなり、電解液の保持率が不十分になりやすく、電解質イオンの透過を阻害し、キャパシタの内部抵抗が増加するおそれがある。ここでいう平均径は、市販のレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて粒度分布を測定した時の質量比で積算50%の時の粒子径、即ちD50を意味する。
多孔質層Aに含有されるゴム系バインダーとしては、多孔質層Aにおいて電気絶縁性無機粉体を十分に結合する必要があり、また、電解液に対する耐性、耐電圧性、酸化還元反応に対する耐性を有するものから選ばれる。例えば、ブチル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、アクリル系ゴム、ニトリル系ゴム、エチレン−プロピレン系ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどを成分とするものが挙げられる。これらゴム成分を単独で、または2種以上複合して用いることができる。
ゴム系バインダーは、水中に重合体粒子が分散された形態のものが好適である。該形態のゴム系バインダーは無機粉体を点接着して結合するため、多孔質層の多孔性が損なわれず、内部抵抗の低減に貢献する。上記の形態の場合、特に制限されないが、ゴム系バインダーの重合体の平均径は5nm〜15μmが好ましく、100nm〜8μmがより好ましく、300nm〜2μmが更に好ましい。平均径が大きすぎると、電気絶縁性無機粉体と接触しにくくなり、バインダー能が低下するおそれがある。一方、平均径が小さすぎると、バインダー能を発生させるのに必要な重合体粒子量が多くなりすぎ、多孔質層の連通した孔を塞いでしまうおそれがある。なお、ここでいう平均径は、市販のレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて粒度分布を測定した時の質量比で積算50%の時の粒子径、即ちD50を意味する。
多孔質層Aに含有されるゴム系バインダーとしては、バインダーの機械的安定性が向上することや、電気絶縁性無機粉体との結合性が向上することから、酸性単量体を用いて重合された重合体を含む酸変性ゴムであることが好ましい。
酸変性ゴムの原料となる酸性単量体は、酸変性ゴム単量体1gを水に溶解または水と混合した時に、20℃でそのpHが7より小さい値を示すものであれば良いが、エチレン性不飽和カルボン酸系単量体が好ましい例である。特に、エチレン性不飽和カルボン酸系単量体、エチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体、必要に応じてこれらと共重合可能な単量体とを用いるのが好ましい。
エチレン性不飽和カルボン酸系単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和モノカルボン酸系単量体;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、クロトン酸などの不飽和ジカルボン酸系単量体;などが挙げられる。これらの中でもアクリル酸、メタクリル酸などの不飽和モノカルボン酸や、マレイン酸、イタコン酸などの炭素数5以下の不飽和ジカルボン酸が好ましい。
このような酸性単量体と共重合可能な単量体としては、エチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体、スチレン系単量体、ニトリル基含有単量体、アクリルアミド系単量体、メタクリルアミド系単量体、グリシジル基含有単量体、スルホン酸基含有単量体、共役ジエン系単量体などが挙げられる。
上記酸性単量体と共重合可能な単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸2−メチルエチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−メチルプロピル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸3−メチルブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ラウリルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸2−メチルエチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−メチルプロピル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸3−メチルブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ラウリルなどのメタクリル酸エステル;クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン酸n−プロピル、クロトン酸n−ブチル、クロトン酸2−メチルプロピル、クロトン酸n−ペンチル、クロトン酸3−メチルブチル、クロトン酸n−ヘキシル、クロトン酸2−エチルヘキシル、クロトン酸2−ヒドロキシプロピルなどのクロトン酸エステル;などを挙げることができる。
また、メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸2−ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有メタクリル酸系単量体;メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートなどのアルコキシ基含有メタクリル酸系単量体;マレイン酸1−オクチル、マレイン酸1−ブチル、イタコン酸1−オクチルなど不飽和ジカルボン酸モノエステルなどのエチレン系不飽和カルボン酸エステル系単量体(これらのエチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体の中でも好ましくは(メタ)アクリル酸アルキルであり、アルキル部分の炭素数は1〜12、好ましくは1〜8のものである)。また、更にスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレンなどのスチレン系単量体;アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのニトリル基含有単量体;アクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系単量体;メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミドなどのメタクリルアミド系単量体;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテルなどのグリシジル基含有単量体;スチレンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体;1,3−ブタジエン、3−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどの共役ジエン系単量体;などを挙げることができる。
酸変性ゴム製造に際して、酸性単量体と、酸性単量体と共重合可能な単量体との使用割合は、質量比で0.1:99.9〜50:50、好ましくは1:99〜40:60である。特に好ましいゴムは、エチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体とエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を用いたものであり、この2成分だけで好ましいゴムを製造することもできるが、更に前述したエチレン性不飽和カルボン酸系単量体と共重合可能な単量体であってエチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体以外の単量体を併用することができる。
このような酸変性ゴムの例としては、アクリロニトリル/1,3−ブタジエン−メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル/1,3−ブタジエン/イタコン酸/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル/1,3−ブタジエン/メタクリル酸メチル/フマル酸共重合体、スチレン/1,3−ブタジエン/イタコン酸/メタクリル酸メチル/アクリロニトリル共重合体、スチレン/アクリル酸n−ブチル/イタコン酸/メタクリル酸メチル/アクリロニトリル共重合体などの、エチレン系不飽和カルボン酸エステル系単量体及びエチレン性不飽和カルボン酸系単量体の共重合体や、エチレン系不飽和カルボン酸エステル系単量体及びエチレン性不飽和カルボン酸系単量体とエチレン系不飽和カルボン酸もしくはそのエステル以外の単量体との共重合体などが挙げられる。
多孔質層Aに含有されるゴム系バインダーは、1種の重合体から形成されるものでも、2種以上の重合体からなる複合体でも採用することができる。本発明における複合体とは、それぞれガラス転移温度の異なる二つ以上の重合体が物理的または化学的に結合して形成されている単一の粒子である。複合体の形態としては、球状の粒子であって中心部と外殻部とが異なる重合体から形成されているコアシェル構造;二つ以上の重合体が並置された構造であるサイドバイサイド構造;コアシェル構造において中心部の重合体の一部分が外殻部に露出した構造である雪ダルマ構造;球状の重合体粒子の表面に別種の重合体粒子が埋め込まれて一体化した構造であるイイダコ様構造;などがあるが、中でもコアシェル構造になったものが好ましい。複合体におけるコアとシェルの割合は、特に限定されないが、質量基準で、コア部:シェル部が、通常20:80〜99:1、好ましくは30:70〜97:3、より好ましくは40:60〜95:5である。
多孔質層Aに含有されるゴム系バインダーは特に制限されないが、ガラス転移温度が−5℃〜150℃の範囲内にあることが好ましく、5℃〜60℃の範囲内にあることがより好ましい。ガラス転移温度が−5℃より低い場合、ゴム系バインダーを形成する重合体の粒子が凝集しやすくなり、一方、ガラス転移温度が150℃を超える場合、電解液に溶解または膨潤しやすくなる。本発明におけるゴム系バインダーのガラス転移温度は、示差走査型熱量計を用いたDSC法(JIS K7121)により求められる値である。
ゴム系バインダーの結合力や結合力の持続性を向上させるために、架橋剤を用いてバインダーに用いる重合体を架橋させても良い。
ゴム系バインダーの作製方法の一例を挙げると、撹拌機及び加熱装置付きの密閉容器に、水、分散剤、単量体、架橋剤等の添加剤、及び開始剤を所定の組成になるように加え、撹拌して該組成物を水に分散あるいは乳化させ、撹拌しながら温度を上昇させる等の方法で重合を行い、ゴム系バインダーを得ることができる。あるいは、上記組成物を乳化させた後に密閉容器に入れ、同様の反応を行うことによりゴム系バインダーを得ることができる。
ゴム系バインダーのpHがpH4未満、またはpH10を超える場合は、キャパシタの性能に悪影響を与えるため、pH4〜pH10の範囲内に調整する必要がある。
多孔質層Aにおけるゴム系バインダーの配合量は特に制限はされないが、キャパシタにおける内部抵抗低減のため、必要最小限とするのが好ましい。電気絶縁性無機粉体100質量部に対し、0.1〜25質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。
第1のセパレータ電極一体型蓄電素子において、多孔質層Aを電極の表面に一体接合する方法としては、電気絶縁性無機粉体とゴム系バインダーとを分散した多孔質層A用の電気絶縁性無機粉体スラリーを電極の表面に塗布した後、分散媒を蒸発させて多孔質層Aを形成する方法が挙げられる。塗布方法としては特に限定されないが、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などを適用することができる。
多孔質層Aの厚さは2〜50μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましい。多孔質層Aの厚さが2μm未満であると自己放電による電圧降下が大きくなるおそれがあり、50μmを超えると必要以上に厚くなり、内部抵抗が大きくなるおそれがある。
<第2のセパレータ電極一体型蓄電素子>
多孔質層Bに含有される電気絶縁性無機粉体としては、多孔質層Aに含有される電気絶縁性無機粉体と同様のものを用いることができる。
多孔質層Bに含有されるバインダーは、多孔質層Bにおいて電気絶縁性無機粉体を十分に結合し、また、電解液に対する耐性、耐電圧性、酸化還元反応に対する耐性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイドなどの非水溶性樹脂系バインダーや、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、デンプン及びその誘導体、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコールなどの水溶性樹脂系バインダー、また、ブチル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、アクリル系ゴム、ニトリル系ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム、エチレン−プロピレン系ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのゴム系バインダーが挙げられる。この中でも、電気絶縁性無機粉体との結合性、電解液に対する耐性、耐電圧性、酸化還元反応に対する耐性に優れることからゴム系バインダーが好ましい。バインダーは、単独でまたは2種以上複合して用いることができる。
多孔質層Bに含有されるゴム系バインダーとしては、多孔質層Aに含有されるゴム系バインダーと同様のものを用いることができる。
多孔質層Bにおけるバインダーの配合量は特に制限はされないが、キャパシタにおける内部抵抗低減のため、必要最小限とするのが好ましい。電気絶縁性無機粉体100質量部に対し、0.1〜25質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。
第2のセパレータ電極一体型蓄電素子は、電極上に多孔質層B、その上に多孔質層Cが形成されていても良く、電極上に多孔質層C、その上に多孔質層Bが形成されていても良い。第2のセパレータ電極一体型蓄電素子において、多孔質層Bを電極上、または電極上に形成された孔質層C上に一体接合する方法としては、電極上、または電極上に形成された多孔質層C上に、電気絶縁性無機粉体とバインダーを分散した多孔質層B用の電気絶縁性無機粉体スラリーを塗布した後、分散媒を蒸発させ多孔質層Bを形成する方法が挙げられる。塗布方法としては特に限定されないが、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などを適用することができる。
多孔質層Bの厚さは2〜50μmであることが好ましく、2〜30μmであることがより好ましい。多孔質層Bの厚さが2μm未満であると自己放電による電圧降下が大きくなるおそれがあり、50μmを超えると必要以上に厚くなり、内部抵抗が大きくなるおそれがある。
多孔質層Cに含有される電気絶縁性樹脂としては、電気絶縁性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリイミド、アクリル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、フッ化ビニリデン成分含有ポリマー、セルロースが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。ポリアミドは、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、メタ型全芳香族ポリアミド、パラ型全芳香族ポリアミドのいずれでも良い。芳香族ポリアミドとしては、例えば、一般式(1)で示される芳香族ジアミン誘導単位または一般式(2)で示される芳香族ジカルボン酸誘導単位を含有する芳香族ポリアミドが挙げられる。
Figure 0005351561
Figure 0005351561
一般式(1)、(2)において、フェニレン基への結合は、パラ位、メタ位、オルト位のいずれでも良いが、有機溶媒への溶解性、ポリマーの耐熱性、網状構造体の貫通孔の大きさと数を好ましい範囲に制御しやすい点でパラ位が好ましい。また、R、Rは、−O−、−NH−、−S−、スルホニル基、カルボニル基、カーボネート基、ウレア基、ウレタン基、アリーレン基、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数2〜30のアルケニレン基を示す。nは10〜5000の整数を示す。
ここで、アリーレン基としては、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフタレン基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのアリーレン基は、F、Cl、Br、I等のハロゲン原子、CH−、C−、CF−等のアルキル基、CHO−、CO−、CFO−、CO−等のアルコキシ基、(CHN−、(CN−等のアミノ基、CSO−、シアノ基などの置換基を有していても良い。
炭素数1〜30のアルキレン基とは、直鎖、分岐または環状アルキレン基であり、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基、ノナデシレン基、イコシレン基、ヘンイコシレン基、ドコシレン基、トリコシレン基、テトラコシレン基、ペンタコシレン基、ヘキサコシレン基、ヘプタコシレン基、オクタコシレン基、ノナコシレン基、トリアコンチレン基、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基、シクロウンデシレン基、シクロドデシレン基、シクロトリデシレン基、シクロテトラデシレン基、シクロペンタデシレン基、シクロヘキサデシレン基、シクロヘプタデシレン基、シクロオクタデシレン基、シクロノナデシレン基、シクロイコシレン基、シクロヘンイコシレン基、シクロドコシレン基、シクロトリコシレン基、シクロテトラコシレン基、シクロペンタコシレン基、シクロヘキサコシレン基、シクロヘプタコシレン基、シクロオクタコシレン基、シクロノナコシレン基、シクロトリアコンチレン基等が挙げられる。
炭素数1〜30のアルキレン基は、F、Cl、Br、I等のハロゲン原子、CH−、C−、CF−等のアルキル基、CHO−、CO−、CFO−、CO−等のアルコキシ基、(CHN−、(CN−等のアミノ基、CSO−、シアノ基、チオアルキル基などの置換基を有していても良い。
炭素数2〜30のアルケニレン基とは、直鎖、分岐または環状アルケニレン基であり、具体的には、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基、ペンチニレン基、ヘキシニレン基、ヘプチニレン基、オクチニレン基、ノニニレン基、デシニレン基、ウンデシニレン基、ドデシニレン基、トリデシニレン基、テトラデシニレン基、ペンタデシニレン基、ヘキサデシニレン基、ヘプタデシニレン基、オクタデシニレン基、ノナデシニレン基、イコシニレン基、ヘンイコシニレン基、ドコシニレン基、トリコシニレン基、テトラコシニレン基、ペンタコシニレン基、ヘキサコシニレン基、ヘプタコシニレン基、オクタコシニレン基、ノナコシニレン基、トリアコンチニレン基、シクロプロピニレン基、シクロブチニレン基、シクロペンチニレン基、シクロヘキシニレン基、シクロヘプチニレン基、シクロオクチニレン基、シクロノニニレン基、シクロデシニレン基、シクロウンデシニレン基、シクロドデシニレン基、シクロトリデシニレン基、シクロテトラデシニレン基、シクロペンタデシニレン基、シクロヘキサデシニレン基、シクロヘプタデシニレン基、シクロオクタデシニレン基、シクロノナデシニレン基、シクロイコシニレン基、シクロヘンイコシニレン基、シクロドコシニレン基、シクロトリコシニレン基、シクロテトラコシニレン基、シクロペンタコシニレン基、シクロヘキサコシニレン基、シクロヘプタコシニレン基、シクロオクタコシニレン基、シクロノナコシニレン基、シクロトリアコンチニレン基等を挙げることができる。
炭素数2〜30のアルケニレン基は、F、Cl、Br、I等のハロゲン原子、CH−、C−、CF−等のアルキル基、CHO−、CO−、CFO−、CO−等のアルコキシ基、(CHN−、(CN−等のアミノ基、CSO−、シアノ基、チオアルキル基などの置換基を有していても良い。
本発明におけるフッ化ビニリデン成分含有ポリマーとは、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(パーフルオロビニルエーテル−ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(テトラフルオロエチレン−ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(ヘキサフルオロプロピレンオキシド−ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(ヘキサフルオロプロピレンオキシド−テトラフルオロエチレン−ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン−ビニリデンフロライド)共重合体が挙げられる。これらフッ化ビニリデン成分含有ポリマーは単独でも混合体でも用いることができる。
多孔質層Cを電極上、または電極上に形成された多孔質層B上に一体接合させる方法としては、電極上、または電極上に形成された多孔質層B上に、有機溶媒を主溶媒とする多孔質層C用の電気絶縁性樹脂溶液を塗布した後、電気絶縁性樹脂に対する貧溶媒を含有する凝固浴に接触させるか、または、貧溶媒を含有する凝固浴に浸漬して、電気絶縁性樹脂を析出させる方法などが挙げられる。塗布方法としては特に限定されないが、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などを適用することができる。
電気絶縁性樹脂溶液の媒体としては使用する樹脂に応じて溶解可能な有機溶媒を選択する。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アミンオキサイド、テトラヒドロフラン、キシレン、トルエン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどが挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、混合して使用しても良い。これら有機溶媒に水、アルコールなどの貧溶媒を混合しても良い。水はイオン交換水や蒸留水が好ましい。
これら有機溶媒に貧溶媒を混合する場合、貧溶媒の濃度は20質量%以下にすることが好ましい。
電気絶縁性樹脂溶液における固形分濃度は、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。電気絶縁性樹脂濃度が0.1質量%未満では、電気絶縁性樹脂の付着量が不十分になる場合があり、20質量%より高いと、形成される多孔質層C中の空隙が少なくなる場合があり、内部抵抗が高くなる場合がある。
電気絶縁性樹脂を析出させるために使用する貧溶媒は、メタノール、エタノール、ブタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのアルコール類、水などが挙げられ、これら単独でも良いし、2種以上を混合しても良い。これら貧溶媒に電気絶縁性樹脂を溶解可能な有機溶媒を混合しても良い。水はイオン交換水や蒸留水を使うことが好ましい。
電気絶縁性樹脂を析出後の乾燥方法としては、熱風ドライヤー、シリンダードライヤー、ヤンキードライヤーなどを用いて行えば良い。
多孔質層Cの厚さは0.1〜20μmであることが好ましく、1〜10μmであることが更に好ましい。多孔質層Cの厚さが0.1μm未満であると自己放電による電圧降下が大きくなるおそれがあり、20μmを超えると必要以上に厚くなり、内部抵抗が大きくなるおそれがある。
第1及び第2のセパレータ電極一体型蓄電素子におけるセパレータは、正極に一体接合されても良く、負極に一体接合されても良く、正極及び負極の両方に一体接合されても良い。
<キャパシタ>
本発明におけるキャパシタとは、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、レドックスキャパシタを意味する。電気二重層キャパシタは、電極と電解液との界面に電気二重層が形成され、蓄電される。電極活物質としては、活性炭、カーボンブラック、カーボンエーロゲル、カーボンナノチューブ、非多孔性炭素などの炭素材料が主に用いられる。電解液としては、イオン解離性の塩を溶解させた水溶液、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルソルブ、これらの混合溶媒などの有機溶媒にイオン解離性の塩を溶解させたもの、イオン性液体(固体溶融塩)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
リチウムイオンキャパシタは、負極活物質がリチウムイオンを可逆的に担持可能な物質であり、正極活物質がリチウムイオン及び/またはアニオンを可逆的に担持可能な物質であり、予め負極及び/または正極にリチウムイオンが担持されてなるキャパシタである。負極活物質としては、例えば黒鉛、難黒鉛化炭素、ポリアセン系有機半導体、チタン酸リチウムなどが挙げられる。正極活物質としては、例えばポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレンなどの導電性高分子、活性炭、ポリアセン系有機半導体などが挙げられる。電解液としては、リチウム塩の非プロトン性有機溶媒が用いられる。リチウム塩としては、例えばLiClO、LiAsF、LiBF、LiPF、Li(CSO)Nなどが挙げられる。非プロトン性有機溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルソルブ、これらの混合溶媒が挙げられる。
レドックスキャパシタは、蓄電と放電の機構が、電極活物質の酸化還元、電極表面でのイオンの吸脱着、電気二重層における充放電のすべてあるいは一部を利用してなるものである。電極活物質としては、酸化ルテニウム、酸化イリジウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ニッケル、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化コバルトなどの金属酸化物、これら金属酸化物の複合物、これら金属酸化物の水和物、これら金属酸化物と炭素材料との複合物、窒化モリブデン、窒化モリブデンと金属酸化物との複合物などが挙げられる。電解液としては、イオン解離性の塩を溶解させた水溶液、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルソルブ、これらの混合溶媒などの有機溶媒にイオン解離性の塩を溶解させたもの、イオン性液体(固体溶融塩)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
キャパシタ用電極には導電剤を含むことが好ましい。導電剤としては特に制限されないが、カーボンブラック、ケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、登録商標)、アセチレンブラック、カーボンウィスカー、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛などの、導電性を有し、細孔を有さないものや、二酸化チタン、酸化ルテニウム、アルミニウム、ニッケル、銀などの粒子及び金属ファイバーなどの金属を含有するものが挙げられる。導電剤の配合量は、電極活物質100質量部に対し0.1〜20質量部が好ましく、2〜10質量部がより好ましい。
キャパシタ用電極に用いるバインダーとしては、電極活物質と導電剤を十分に結合する必要があり、また、電解液に対する耐性、耐電圧性、酸化還元反応に対する耐性を有するものから選ばれる。その例としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイドなどの非水溶性樹脂や、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、デンプン及びその誘導体、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコールなどの水溶性樹脂、また、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムなどのゴムが挙げられる。バインダーの配合量は、電極活物質100質量部に対して0.05〜25質量部が好ましい。
キャパシタ用電極の厚みは、10〜300μmであることが好ましい。厚みが10μmより小さくなると、キャパシタにおいて十分な電気容量を得ることが困難になったり、また、厚みが300μmを超えると内部抵抗が増加する傾向となる。
キャパシタ用電極の製法としては、一般的に、電極活物質と導電剤とバインダーを乾式混練または湿式混練し、これをプレス成形法や押出し成形法によりシート状もしくは棒状に成形し、打ち抜き、あるいはカッティングして集電体に貼り合わせる製法と、電極活物質と導電剤とバインダーを含む電極スラリーを集電体の表面に塗工、乾燥する製法が知られている。本発明においては、いずれの方法も適用できる。電極スラリーの塗工方法としては特に限定されないが、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などを適用することができる。
上記の集電体の材料は導電性材料を含むものであり、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、白金などが挙げられる。集電体の形状としては、板状、繊維状、シート状、フィルム状、メッシュ状などが挙げられるが、これらに制限されない。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<電気絶縁性無機粉体スラリー及び電気絶縁性樹脂溶液の調製>
[電気絶縁性無機粉体スラリー1の調製]
平均径50nmの酸化アルミニウム粉末100質量部にイオン交換水400質量部を加え、ホモジナイザーにより10000回転で30分間撹拌した。更に、表1に示したゴム系のバインダー1の水溶液(固形分50質量%)10質量部を加え、ホモジナイザーにより3000回転で10分間撹拌して電気絶縁性無機粉体スラリー1を得た。
[電気絶縁性無機粉体スラリー2の調製]
平均径5μmのバルク状アルミナ繊維100質量部にイオン交換水400質量部を加え、ホモジナイザーにより10000回転で30分間撹拌した。更に、表1に示したゴム系のバインダー2の水溶液(固形分50質量%)50質量部を加え、ホモジナイザーにより3000回転で10分間撹拌して電気絶縁性無機粉体スラリー2を得た。
[電気絶縁性無機粉体スラリー3の調製]
平均径500nmの酸化ケイ素粉末100質量部にイオン交換水400質量部を加え、ホモジナイザーにより10000回転で30分間撹拌した。更に、表1に示したゴム系のバインダー3の水溶液(固形分50質量%)0.2質量部を加え、ホモジナイザーにより3000回転で10分間撹拌して電気絶縁性無機粉体スラリー3を得た。
[電気絶縁性無機粉体スラリー4の調製]
平均径50nmの酸化アルミニウム粉末50質量部及び平均径500nmの酸化ケイ素粉末50質量部にイオン交換水400質量部を加え、ホモジナイザーにより10000回転で30分間撹拌した。更に、表1に示したゴム系のバインダー1の水溶液(固形分50質量%)10質量部を加え、ホモジナイザーにより3000回転で10分間撹拌して電気絶縁性無機粉体スラリー4を得た。
[電気絶縁性無機粉体スラリー5の調製]
平均径50nmの酸化アルミニウム粉末100質量部にイオン交換水400質量部を加え、ホモジナイザーにより10000回転で30分間撹拌した。更に、固形分5質量%のカルボキシメチルセルロース水溶液100質量部を加え、ホモジナイザーにより3000回転で10分間撹拌して電気絶縁性無機粉体スラリー5を得た。
Figure 0005351561
[電気絶縁性樹脂A]
ポリフッ化ビニリデン(質量平均分子量300,000)を電気絶縁性樹脂Aとして用いた。
[電気絶縁性樹脂B]
ポリアミドイミド(東洋紡績製、商品名:バイロマックスHR16NN)を電気絶縁性樹脂Bとして用いた。
[電気絶縁性樹脂C]
ポリエーテルスルホン(住友化学製、商品名:スミカエクセル5003PS)を電気絶縁性樹脂Cとして用いた。
[電気絶縁性樹脂D]
一般式(3)で示されるパラ型芳香族ポリアミドを電気絶縁性樹脂Dとして用いた。nは1000の値を示す。電気絶縁性樹脂Dは、−SO−を有する芳香族ジアミンとテレフタル酸を重縮合反応させて得た。
Figure 0005351561
[電気絶縁性樹脂溶液の調製]
樹脂A〜Dを用いて、表2に示した電気絶縁性樹脂溶液1〜4を調製した。表2中、NMPはN−メチル−2−ピロリドンである。
Figure 0005351561
<電気二重層キャパシタ>
[電極0の作製]
50℃に調製したN−メチル−2−ピロリドンに、ポリフッ化ビニリデンを撹拌しながら溶解し、10質量%のポリフッ化ビニリデン溶液を調製した。次いで、フェノール樹脂を出発原料とする平均粒径5.0μm、比表面積2000m/gの粉末状活性炭80質量部と、平均粒径200nmのアセチレンブラック10質量部と、前記ポリフッ化ビニリデン溶液100質量部と、N−メチル−2−ピロリドン300質量部を混合撹拌機にて十分混合して、電極スラリーを得た。塩酸により表面をエッチング処理した厚み30μmのアルミニウム箔集電体に、アプリケータを用いて上記の電極スラリーを塗布・乾燥した後に、ロールプレス装置を用いてプレス処理を行い、厚み150μmの電気二重層キャパシタ用電極を作製し、これを電極0とした。
[第1のセパレータ電極一体型蓄電素子]
(実施例1)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、多孔質層Aの厚みが5μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例2)
電極0の電極面に、アプリケータを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー2を塗布・乾燥し、多孔質層Aの厚みが50μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例3)
電極0の電極面に、ディップコーターを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー3を塗布・乾燥し、多孔質層Aの厚みが20μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例4)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー4を塗布・乾燥し、多孔質層Aの厚みが10μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
[第2のセパレータ電極一体型蓄電素子]
(実施例5)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、厚みが2μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層B上にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液1を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが1μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例6)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、厚みが10μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層B面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液2を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが5μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例7)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、厚みが20μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層B面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液3を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが10μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例8)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、厚みが30μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層B面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液4を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが20μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例9)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー2を塗布・乾燥し、厚みが50μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層B面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液1を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが0.1μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例10)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー3を塗布・乾燥し、厚みが2μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層B面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液4を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが20μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例11)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー4を塗布・乾燥し、多孔質層の厚みが10μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層B面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液3を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが10μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例12(参考例)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー5を塗布・乾燥し、多孔質層の厚みが10μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層B面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液3を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが10μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例13)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液2を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが5μmの多孔質層Cを形成させた。次いで、多孔質層C面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、厚みが5μmの多孔質層Bを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
[比較例のセパレータ電極一体型蓄電素子]
(比較例1)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー5を塗布・乾燥し、多孔質層Dの厚みが50μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(比較例2)
電極0の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液1を塗布、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、多孔質層Cの厚みが5μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
Figure 0005351561
[電気二重層キャパシタの作製]
(実施例14)
50mm×100mm角にカッティングした実施例1のセパレータ電極一体型蓄電素子を負極側、電極0を正極側として、それぞれセパレータが電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った。このアルミニウム製収納袋内に電解液を注入し、注入口を密栓して、電気二重層キャパシタを作製した。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるように(C(CH)NBFを溶解させたものを用いた。
(実施例15)
実施例2のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例14と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例16)
50mm×100mm角にカッティングした実施例3のセパレータ電極一体型蓄電素子を正極側、電極0を負極側として、それぞれセパレータが電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った。このアルミニウム製収納袋内に電解液を注入し、注入口を密栓して、電気二重層キャパシタを作製した。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるように(C(CH)NBFを溶解させたものを用いた。
(実施例17)
実施例4のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例18)
実施例5のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例19)
実施例6のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例20)
実施例7のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例21)
実施例8のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例22)
実施例9のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例23)
実施例10のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例24)
実施例11のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例25(参考例)
実施例12(参考例)のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例26)
実施例13のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例27)
実施例5のセパレータ電極一体型蓄電素子を50mm×100mm角に2枚カッティングし、それぞれセパレータが電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った後、アルミニウム製収納袋内に電解液を注入し、注入口を密栓して電気二重層キャパシタを作製した。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるように(C(CH)NBFを溶解させたものを用いた。
(比較例3)
比較例1のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例14と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(比較例4)
比較例2のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例16と同様の方法で、電気二重層キャパシタを作製した。
(比較例5)
繊度1.7dtex、繊維長5mmの溶剤紡糸セルロース(レンチング社製、商品名:テンセル)をダブルディスクリファイナーにて叩解処理して得られた、質量平均繊維長0.64mm、カナディアンスタンダードフリーネス10mlのフィブリル化セルロース50質量%と麻パルプ(カナディアンスタンダードフリーネス500ml)50質量%を、円網抄紙機と円網抄紙機のコンビネーション抄紙機を用い湿式抄紙して、坪量16g/m、厚み60μmのセルロース製セパレータ1を作製した。
電極0を50mm×100mm角に2枚カッティングし、セルロース製セパレータ1が電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った後、アルミニウム製収納袋内に電解液を注入し、注入口を密栓して電気二重層キャパシタを作製した。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるように(C(CH)NBFを溶解させたものを用いた。
[DC抵抗評価]
実施例及び比較例の電気二重層キャパシタを用い、充放電電圧範囲0〜2.7V、充放電電流1Aで、定電流充放電を500サイクル繰り返し、500サイクル目の放電開始直後の電圧低下より内部抵抗を算出し、100個の平均値をDC抵抗評価として表4に示した。
[自己放電率評価]
実施例及び比較例の電気二重層キャパシタを用い、1Aの定電流にて2.7Vまで定電流充電を行い、2.7V到達後、定電圧充電に切り替えて24時間定電圧充電を継続する。充電終了後、放電せずに24時間放置し、24時間放置後の電圧減衰率を自己放電率(%)とし、100個の平均値を表4に示した。
Figure 0005351561
実施例14〜27で作製した電気二重層キャパシタは、セパレータの厚みが薄いセパレータ電極一体型蓄電素子を具備しており、更に、セパレータとなる多孔質層が1層のみとなる実施例14〜17の場合は酸化還元反応に対する耐性が高いゴム系バインダーを用いているため、DC内部抵抗評価において低い値を示した。一方、比較例3で作製した電気二重層キャパシタは、セパレータとなる多孔質層は1層のみであり、多孔質層バインダーのカルボキシメチルセルロースが酸化還元の影響によって分解し、分解に伴って発生したガスによってキャパシタの内圧が上昇したため、DC抵抗評価において高い内部抵抗を示した。また、比較例5で作製した電気二重層キャパシタは、セパレータ中のセルロース成分が酸化還元の影響によって分解し、キャパシタの内圧が上昇したため、DC抵抗評価において高い内部抵抗を示した。
実施例14〜27で作製した電気二重層キャパシタは、セパレータとなる多孔質層に耐熱性が高い電気絶縁性無機粉体を含有しているため、キャパシタ作製の際の200℃、10時間乾燥処理後もセパレータの強度を保つことができ、自己放電率は低く、自己放電特性に優れていた。一方、比較例5で作製した電気二重層キャパシタは、キャパシタ作製の際の高温乾燥処理により、セルロース製セパレータ1の機械的強度が低下したため、充電時の電極の体積膨張によりミクロ的にショートが起こり、自己放電率が高かった。また、比較例4で作製した電気二重層キャパシタは、セパレータとなる多孔質層の塗布、乾燥の際にピンホールができやすく、自己放電率が高かった。
実施例18〜27で作製した電気二重層キャパシタは、複数の多孔質層を有する第2のセパレータ電極一体型蓄電素子を具備してなるため、1層目の多孔質層の塗布、乾燥の際にできることのあるピンホール、亀裂等の欠点を2層目の多孔質層を形成させることで修復することができ、1層のみの多孔質層よりなるセパレータ電極一体型蓄電素子を用いた実施例14〜17の電気二重層キャパシタに比べ、自己放電特性はより優れていた。また、実施例25(参考例)で作製した電気二重層キャパシタは、多孔質層Bにバインダーとして酸化還元反応に対する耐性の低いカルボキシメチルセルロースを用いているため、キャパシタの内圧が若干上がり、内部抵抗がやや高くなったが、実施例18〜24、26、27で作製した電気二重層キャパシタは、多孔質層Bに酸化還元耐性の高いゴム系バインダーを用いているため、内部抵抗は低く、より優れていた。
正極、負極とも実施例5のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いている実施例27の電気二重層キャパシタは、実施例5のセパレータ電極一体型蓄電素子を正極のみに用いた実施例18の電気二重層キャパシタと比較して、セパレータの厚みが厚いために、DC内部抵抗がやや高くなった。
<レドックスキャパシタ>
[電極10の作製]
50℃に調製したN−メチル−2−ピロリドンに、ポリフッ化ビニリデンを撹拌しながら溶解し、10質量%のポリフッ化ビニリデン溶液を調製した。次いで、平均粒径0.5μmの酸化ルテニウム粉末30質量部と、フェノール樹脂を出発原料とする平均粒径5.0μm、比表面積2000m/gの粉末状活性炭60質量部と、平均粒径200nmのアセチレンブラック10質量部と、前記ポリフッ化ビニリデン溶液100質量部と、N−メチル−2−ピロリドン300質量部を混合撹拌機にて十分混合して電極スラリーを得た。塩酸により表面をエッチング処理した厚み30μmのアルミニウム箔集電体に、アプリケータを用いて上記の電極スラリーを塗布・乾燥した後に、ロールプレス装置を用いてプレス処理を行い、厚み100μmのレドックスキャパシタ電極を作製し、これを電極10とした。
[第1のセパレータ電極一体型蓄電素子]
(実施例28)
電極10の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、多孔質層Aの厚みが5μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
[第2のセパレータ電極一体型蓄電素子]
(実施例29)
電極10の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、厚みが2μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層B面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液1を塗布した後、イオン交換水中に浸し樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが1μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
[比較例のセパレータ電極一体型蓄電素子]
(比較例6)
電極10の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー5を塗布・乾燥し、多孔質層Dの厚みが50μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(比較例7)
電極10の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液3を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが5μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
Figure 0005351561
[レドックスキャパシタの作製]
(実施例30)
50mm×100mm角にカッティングした実施例28のセパレータ電極一体型蓄電素子を負極側、電極10を正極側として、それぞれセパレータが電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った後、このアルミニウム製収納袋に電解液を注入し、注入口を密栓してそれぞれレドックスキャパシタを作製した。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるように(C(CH)NBFを溶解させたものを用いた。
(実施例31)
50mm×100mm角にカッティングした実施例29のセパレータ電極一体型蓄電素子を正極側、電極10を負極側として、それぞれセパレータが電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った後、このアルミニウム製収納袋に電解液を注入し、注入口を密栓してそれぞれレドックスキャパシタを作製した。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるように(C(CH)NBFを溶解させたものを用いた。
(比較例8)
比較例6のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例30と同様の方法で、レドックスキャパシタを作製した。
(比較例9)
比較例7のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例31と同様の方法で、レドックスキャパシタを作製した。
(比較例10)
電極10を50mm×100mm角に2枚カッティングし、セルロース製セパレータ1が電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った後、アルミニウム製収納袋内に電解液を注入し、注入口を密栓してレドックスキャパシタを作製した。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるように(C(CH)NBFを溶解させたものを用いた。
[DC抵抗評価]
実施例及び比較例のレドックスキャパシタを用い、充放電電圧範囲0〜2.7V、充放電電流1Aで、定電流充放電を500サイクル繰り返し、500サイクル目の放電開始直後の電圧低下より内部抵抗を算出し、100個の平均値をDC抵抗評価として表6に示した。
[自己放電率評価]
実施例及び比較例のレドックスキャパシタを用い、1Aの定電流にて2.7Vまで定電流充電を行い、2.7V到達後、定電圧充電に切り替えて24時間定電圧充電を継続する。充電終了後、放電せずに24時間放置し、24時間放置後の電圧減衰率を自己放電率(%)とし、100個の平均値を表6に示した。
Figure 0005351561
実施例30、31で作製したレドックスキャパシタは、セパレータの厚みが薄いセパレータ電極一体型蓄電素子を具備しており、更に、セパレータとなる多孔質層が1層のみとなる実施例30の場合は酸化還元反応に対する耐性が高いゴム系バインダーを用いているため、DC内部抵抗評価において低い値を示した。一方、比較例8で作製したレドックスキャパシタは、セパレータとなる多孔質層は1層のみであり、多孔質層バインダーのカルボキシメチルセルロースが酸化還元の影響によって分解し、分解に伴って発生したガスによってキャパシタの内圧が上昇したため、DC抵抗評価において高い内部抵抗を示した。また、比較例10で作製したレドックスキャパシタは、セパレータの厚みが厚く、また、セパレータ中のセルロース成分が酸化還元の影響によって分解し、キャパシタの内圧が上昇したため、DC抵抗評価において高い内部抵抗を示した。
実施例30、31で作製したレドックスキャパシタは、セパレータとなる多孔質層に耐熱性が高い電気絶縁性無機粉体を含有しているため、キャパシタ作製の際の200℃、10時間乾燥処理後もセパレータの強度を保つことができ、自己放電率は低く、自己放電特性に優れていた。一方、比較例10で作製したレドックスキャパシタは、キャパシタ作製の際の高温乾燥処理により、セルロース製セパレータ1の機械的強度が低下したため、充電時の電極の体積膨張によりミクロ的にショートが起こり、自己放電率が高かった。また、比較例9で作製したレドックスキャパシタは、セパレータとなる多孔質層の塗布、乾燥の際にピンホールができやすく、自己放電率が高かった。
実施例31で作製したレドックスキャパシタは、複数の多孔質層を有する第2のセパレータ電極一体型蓄電素子を具備してなるため、1層目の多孔質層の塗布、乾燥の際にできることのあるピンホール、亀裂等の欠点を2層目の多孔質層を形成させることで修復することができ、1層のみの多孔質層よりなるセパレータ電極一体型蓄電素子を用いた実施例30のレドックスキャパシタに比べ、自己放電特性はより優れていた。
<リチウムイオンキャパシタ>
[電極20の作製]
ポリフッ化ビニリデン10質量部をN−メチル−2−ピロリドン80質量部に溶解し、これに難黒鉛化炭素粉末(クレハ製、商品名:カーボトロンP)100質量部を添加して混合撹拌機にて十分混合して、負極用スラリーを作製した。該負極用スラリーを、厚さ32μm(気孔率57%)の銅製エキスパンドメタルからなる負極集電体に、アプリケータを用いて上記の負極用スラリーを塗布・乾燥した後に、ロールプレス装置を用いてプレス処理を行い、厚み80μmのリチウムイオンキャパシタ用負極を作製し、これを電極20とした。
[電極21の作製]
50℃に調製したN−メチル−2−ピロリドンに、ポリフッ化ビニリデンを撹拌しながら溶解し、10質量%のポリフッ化ビニリデン溶液を調製した。次いで、フェノール樹脂を出発原料とする平均粒径5.0μm、比表面積2000m/gの粉末状活性炭80質量部と、平均粒径200nmのアセチレンブラック10質量部と、前記ポリフッ化ビニリデン溶液100質量部と、N−メチル−2−ピロリドン300質量部を混合撹拌機にて十分混合して、正極用電極スラリーを得た。該正極用スラリーを厚さ38μm(気孔率47%)のアルミニウム製エキスパンド集電体に、アプリケータを用いて上記の電極スラリーを塗布・乾燥した後に、ロールプレス装置を用いてプレス処理を行い、厚み90μmのリチウムイオンキャパシタ用正極を作製し、これを電極21とした。
[第1のセパレータ電極一体型蓄電素子]
(実施例32)
電極20の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、多孔質層Aの厚みが5μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(実施例33)
電極21の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、多孔質層Aの厚みが5μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
[第2のセパレータ電極一体型蓄電素子]
(実施例34)
電極20の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー1を塗布・乾燥し、厚みが2μmの多孔質層Bを形成させた。次いで、多孔質層A面にワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液1を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが1μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
[比較例のセパレータ電極一体型蓄電素子]
(比較例11)
電極20の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性無機粉体スラリー5を塗布・乾燥し、多孔質層Dの厚みが50μmのセパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
(比較例12)
電極21の電極面に、ワイヤーバーを用いて電気絶縁性樹脂溶液2を塗布した後、イオン交換水中に浸し電気絶縁性樹脂を析出させ、乾燥させることで、厚みが5μmの多孔質層Cを形成させ、セパレータ電極一体型蓄電素子を得た。
Figure 0005351561
[リチウムイオンキャパシタの作製]
(実施例35)
50mm×100mm角にカッティングした実施例32のセパレータ電極一体型蓄電素子を負極側、電極21を正極側として、それぞれセパレータが電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った。このアルミニウム製収納袋にリチウム金属を収納し、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるようにLiPFを溶解した電解液を注入後、注入口を密栓した。その後、リチウム金属と負極の間で1mAの定電流充電を16時間行うことにより、負極へのリチウムイオンの吸蔵を行い、それぞれリチウムイオンキャパシタを作製した。
(実施例36)
50mm×100mm角にカッティングした実施例33のセパレータ電極一体型蓄電素子を正極側、電極20を負極側として、それぞれセパレータが電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った。このアルミニウム製収納袋にリチウム金属を収納し、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるようにLiPFを溶解した電解液を注入後、注入口を密栓した。その後、リチウム金属と負極の間で1mAの定電流充電を16時間行うことにより、負極へのリチウムイオンの吸蔵を行い、それぞれリチウムイオンキャパシタを作製した。
(実施例37)
実施例34のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例35と同様の方法で、リチウムイオンキャパシタを作製した。
(比較例13)
比較例11のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例35と同様の方法で、リチウムイオンキャパシタを作製した。
(比較例14)
比較例12のセパレータ電極一体型蓄電素子を用いて、実施例36と同様の方法で、リチウムイオンキャパシタを作製した。
(比較例15)
電極20、電極21をそれぞれ50mm×100mm角にカッティングし、電極20を負極側、電極21を正極側として、セルロース製セパレータ1が電極間に介するように積層した。これをアルミニウム製収納袋に収納し、200℃で10時間真空加熱を行った。このアルミニウム製収納袋にリチウム金属を収納し、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるようにLiPFを溶解した電解液を注入後、注入口を密栓した。その後、リチウム金属と負極の間で1mAの定電流充電を16時間行うことにより、負極へのリチウムイオンの吸蔵を行い、リチウムイオンキャパシタを作製した。
<DC抵抗評価>
実施例及び比較例のリチウムイオンキャパシタを用い、充放電電圧範囲1.9〜3.6V、充放電電流3Aで、定電流充放電を500サイクル繰り返し、500サイクル目の放電開始直後の電圧低下より内部抵抗を算出し、100個の平均値をDC抵抗評価として表8に示した。
<自己放電率評価>
実施例及び比較例のリチウムイオンキャパシタを用い、3Aの定電流にて3.6Vまで定電流充電を行い、3.6V到達後、定電圧充電に切り替えて24時間定電圧充電を継続する。充電終了後、放電せずに24時間放置し、24時間放置後の電圧減衰率を自己放電率(%)とし、100個の平均値を表8に示した。
Figure 0005351561
実施例35〜37で作製したリチウムイオンキャパシタは、セパレータの厚みが薄いセパレータ電極一体型蓄電素子を具備しており、更に、セパレータとなる多孔質層が1層のみとなる実施例35、36の場合は酸化還元反応に対する耐性が高いゴム系バインダーを用いているため、DC内部抵抗評価において低い値を示した。一方、比較例13で作製したリチウムイオンキャパシタは、セパレータとなる多孔質層は1層のみであり、多孔質層バインダーのカルボキシメチルセルロースが酸化還元の影響によって分解し、分解に伴って発生したガスによってキャパシタの内圧が上昇したため、DC抵抗評価において高い内部抵抗を示した。また、比較例15で作製したリチウムイオンキャパシタはセパレータの厚みが厚く、また、セパレータ中のセルロース成分が酸化還元の影響によって分解し、キャパシタの内圧が上昇したため、DC抵抗評価において高い内部抵抗を示した。
実施例35〜37で作製したリチウムイオンキャパシタ1〜3は、セパレータとなる多孔質層に耐熱性が高い電気絶縁性無機粉体を含有しているため、キャパシタ作製の際の200℃、10時間乾燥処理後もセパレータの強度を保つことができ、自己放電率は低く、自己放電特性に優れていた。一方、比較例15で作製したリチウムイオンキャパシタはキャパシタ作製の際の高温乾燥処理により、セルロース製セパレータ1の機械的強度が低下したため、充電時の電極の体積膨張によりミクロ的にショートが起こり、自己放電率が高かった。また、比較例14で作製したリチウムイオンキャパシタは、セパレータとなる多孔質層の塗布、乾燥の際にピンホールができやすく、自己放電率が高かった。
また、実施例37で作製したリチウムイオンキャパシタは、複数の多孔質層を有するセパレータ電極一体型蓄電素子を具備してなるため、1層目の多孔質層の塗布、乾燥の際にできることのあるピンホール、亀裂等の欠点を2層目の多孔質層を形成させることで修復することができ、1層のみの多孔質層よりなるセパレータ電極一体型蓄電素子を用いた実施例35、36で作製したリチウムイオンキャパシタに比べ、自己放電率はやや低く、自己放電特性はより優れていた。
実施例35、36で作製したリチウムイオンキャパシタはセパレータの構成が同一のセパレータ電極一体型素子をそれぞれ負極側、正極側に用いているため、DC内部抵抗、自己放電率ともに同等の値を示した。

Claims (3)

  1. セパレータを電極表面に接合一体化してなるキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子において、該セパレータが電気絶縁性無機粉体とゴム系バインダーを含有してなる多孔質層Aからなることを特徴とするキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子。
  2. セパレータを電極表面に接合一体化してなるキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子において、該セパレータが電気絶縁性無機粉体とバインダーを含有してなる多孔質層Bと、電気絶縁性樹脂を含有してなる多孔質層Cとからなり、多孔質層Bにおけるバインダーが、ゴム系バインダーであることを特徴とするキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子。
  3. 請求項1または2に記載のキャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子を用いてなるキャパシタ。
JP2009050507A 2008-03-05 2009-03-04 キャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子及びそれを用いてなるキャパシタ Expired - Fee Related JP5351561B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009050507A JP5351561B2 (ja) 2008-03-05 2009-03-04 キャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子及びそれを用いてなるキャパシタ

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008055126 2008-03-05
JP2008055126 2008-03-05
JP2009013299 2009-01-23
JP2009013299 2009-01-23
JP2009050507A JP5351561B2 (ja) 2008-03-05 2009-03-04 キャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子及びそれを用いてなるキャパシタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010192860A JP2010192860A (ja) 2010-09-02
JP5351561B2 true JP5351561B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=42818527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009050507A Expired - Fee Related JP5351561B2 (ja) 2008-03-05 2009-03-04 キャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子及びそれを用いてなるキャパシタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5351561B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013161832A (ja) * 2012-02-01 2013-08-19 Kansai Univ バインダ、電極、電気化学キャパシタおよびリチウムイオン二次電池
KR101585839B1 (ko) 2012-07-24 2016-01-14 가부시끼가이샤 도시바 2차 전지
CN112185709B (zh) * 2020-10-16 2022-08-16 上海交通大学 一种高倍率介孔RuO2/C复合电极材料制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10223195A (ja) * 1997-02-03 1998-08-21 Asahi Chem Ind Co Ltd 新規な電池
JPH1197295A (ja) * 1997-09-18 1999-04-09 Isuzu Advanced Engineering Center Ltd 電気二重層コンデンサ及びその製造方法並びに電極、セパレータ
JP5017759B2 (ja) * 2001-09-10 2012-09-05 Tdk株式会社 電気化学デバイス用セパレータおよび電気化学デバイス
KR100736512B1 (ko) * 2003-07-29 2007-07-06 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 리튬이온 2차전지
JP2007273738A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Tomoegawa Paper Co Ltd 多孔質絶縁膜、分極性電極ならびにその製造方法、電気二重層キャパシタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010192860A (ja) 2010-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010231957A (ja) セパレータ一体型電極、セパレータ一体型電極の製造方法及び電気化学素子
CN108666499B (zh) 用于锂离子电池的热交联型浆料、电极、隔膜、隔膜/电极积层体以及锂离子电池
JP5370356B2 (ja) 多孔膜および二次電池電極
CN108574102B (zh) 用于锂离子电池的粘合剂水溶液、浆料、电极、隔膜、隔膜/电极积层体以及锂离子电池
JP2019503577A (ja) 接着層を含む電気化学素子用分離膜及び該分離膜を含む電極組立体
US8226808B2 (en) Method for manufacturing metal electrode having transition metallic coating layer and metal electrode manufactured thereby
KR101357464B1 (ko) 이차전지용 집전기, 이차전지 양극, 이차전지 음극, 이차전지 및 그들의 제조 방법
Liu et al. Eco-friendly polyvinyl alcohol/cellulose nanofiber–Li+ composite separator for high-performance lithium-ion batteries
WO2009087917A1 (ja) 電極およびその製造方法
WO2007043515A1 (ja) 電気二重層キャパシタ用集電体、電気二重層キャパシタ用電極、及び電気二重層キャパシタ、並びにそれらの製造方法
TW200902610A (en) Porous film
US20120099244A1 (en) Electrode of high-density super capacitor and method for manufacturing same
WO1997008763A1 (en) Cell and production method thereof
Niu et al. Polypyrrole/cellulose nanofiber aerogel as a supercapacitor electrode material
EP3196960A1 (en) Electrochemical element separator and electrochemical element obtained using same
JP2021518985A (ja) セルロース系伝導性高分子を含む活物質組成物用バインダー及びこれから製造されたリチウムイオン電池
JP5351561B2 (ja) キャパシタ用セパレータ電極一体型蓄電素子及びそれを用いてなるキャパシタ
WO2016043142A1 (ja) 電気化学素子用セパレータ及びそれを用いてなる電気化学素子
WO2022164763A2 (en) Manufacture of silicon-carbon electrodes for energy storage devices
JP4495516B2 (ja) 電子部品用セパレータ及びその製造方法
US10840032B1 (en) Supercapacitor cell with high-purity binder-free carbonaceous electrode
JP2010238808A (ja) キャパシタ用セパレータ電極一体型素子及びそれを用いてなるキャパシタ
JP2011076917A (ja) 電極用バインダー組成物、電極用スラリー組成物、電極および電池
JP2012074369A (ja) 集電体および集電体の製造方法
KR20080110311A (ko) 전기이중층 콘덴서용 탄소나노튜브와 이산화티탄을 이용한복합전극의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5351561

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees