JP5350938B2 - モータ装置及びモータ装置の組付け方法 - Google Patents

モータ装置及びモータ装置の組付け方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワイパを駆動させるモータ装置及び該モータ装置の組付け方法に関する。
車両の後部に設けられたリヤガラスを払拭するワイパは、モータ装置にて往復回動運動される。例えば、特許文献1に記載されたモータ装置は、モータ部にて発生された回転運動を、ハウジング内に収容された伝達機構にて出力軸の往復回動運動に変換して該出力軸から出力する。このモータ装置は、ハウジングの開口部を閉塞するカバー部と、該カバー部から車体における所定の取付け位置まで延びる複数の脚部とから構成されたブラケットにて所定の姿勢で車体に固定される。即ち、伝達機構が露出するハウジングの開口部は、該ハウジングに組み付けられたブラケットのカバー部にて閉塞されている。そして、車体に固定されたモータ装置の出力軸は、同車体に形成されたピボット孔から外部に突出するとともに、該出力軸の先端部にはワイパが一体回動可能に固定される。
特開2008−199695号公報
ところで、特許文献1に記載されたモータ装置は、車体に固定された状態では、ピボット孔から浸入した水滴がハウジングの表面等に付着することがある。そして、ハウジングの開口部はブラケットのカバー部にて直接閉塞されているのみであるため、ハウジングの表面やブラケットの表面に付着した水滴は、ハウジングとカバー部との合わせ目からハウジングの内部に浸入する虞がある。ハウジングの内部に水滴が浸入すると、ハウジングの内部に収容された伝達機構に錆びが発生したり、伝達機構に塗布された潤滑油が劣化したりすることがある。
また、特許文献1に記載されたモータ装置は、ブラケットの脚部がモータ部及びハウジングよりも外側に突出しているため、このモータ装置を輸送する際、モータ装置1台あたりに要するスペースが大きくなってしまい輸送効率が悪いという問題があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ハウジング内への水滴の浸入を抑制するとともに輸送効率の向上を図ることができるモータ装置及び該モータ装置の組付け方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、回転運動を発生するモータ部と、前記モータ部にて発生された回転運動を出力軸の往復回動運動に変換する伝達機構と、前記モータ部に結合され前記伝達機構を収容するハウジングと、前記ハウジングの開口部を覆うカバー部及び該カバー部から延設され車体に固定される脚部を有するブラケットと、を備えたモータ装置であって、前記ハウジングの前記開口部に対応した形状をなし、前記開口部に内嵌状態で係合されるとともに前記開口部内に収容されて前記伝達機構を前記ハウジングの内部に収容状態で仮保持する仮保持カバーを備え、前記ブラケットは、前記開口部内に収容された前記仮保持カバーに前記カバー部が重ね合わされるとともに、前記ハウジングの開口端面と前記カバー部との間に前記開口端面及び前記カバー部に密着するシール部材を介在させて前記ハウジングに本固定されていることをその要旨としている。
同構成によれば、伝達機構が露出するハウジングの開口部には、仮保持カバーが内嵌状態で係合されて収容されるとともに、ブラケットは、カバー部とハウジングの開口端面との間に、該カバー部と該開口端面とに密着するシール部材が介在された状態で仮保持カバーに重ね合わされてハウジングに本固定されている。従って、ハウジングやブラケットに付着した水滴がカバー部とハウジングとの合わせ目からハウジングの内部に浸入することがシール部材及び仮保持カバーによって抑制される。
また、伝達機構が露出するハウジングの開口部は、仮保持カバーが内嵌状態で係合されることにより閉塞されるため、ハウジングにブラケットを組み付ける前のコンパクトな状態での輸送が可能である。従って、ハウジングの開口部を仮保持カバーにて閉塞した状態であってブラケットを組み付ける前の状態の互いに結合されたモータ部及び減速機構を収容したハウジングと、ブラケットとをそれぞれ輸送することにより、モータ装置1台あたりに要するスペースを小さくして輸送効率を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータ装置において、前記伝達機構は、前記モータ部にて発生された回転運動を減速するための歯車部材と、前記歯車部材に対し前記歯車部材の回転中心からずれた位置に減速連結軸にて一端が軸連結された揺動ロッドと、前記揺動ロッドの他端が軸連結されて前記出力軸の軸線回りに往復回動運動される揺動レバーとを備え、前記仮保持カバーは、樹脂製であり、前記減速連結軸の軸方向の端部が摺接されることをその要旨としている。
同構成によれば、歯車部材の回転に伴って回転される減速連結軸は、その軸方向の端部が樹脂製の仮保持カバーに摺接されるため、当該減速連結軸のスラスト力は、仮保持カバーに重ね合わされたブラケットのカバー部にて受け止められる。従って、歯車部材の回転に伴って該歯車部材の回転中心を中心として減速連結軸が回転された場合の当接音の発生が抑制される。また、仮保持カバーは樹脂製であるため、摺接時における減速連結軸と仮保持カバーとの間の摩擦力が低減される。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のモータ装置において、前記仮保持カバーは、該仮保持カバーにおける前記ハウジングの内部側の内側面に、前記揺動レバーの往復回動範囲に亘って形成され前記揺動レバーの長手方向に互いに離間しそれぞれ前記揺動レバーに当接する複数の当接突起を有することをその要旨としている。
同構成によれば、揺動レバーに当接する各当接突起は、揺動レバーの往復回動範囲に亘って形成されているため、揺動レバーは、その往復回動範囲内の何れの位置に配置された場合であっても当接突起によってその姿勢が安定されるとともにそのがたつきが抑制される。また、複数の当接突起は、揺動レバーの長手方向に離間して設けられているため、各当接突起と揺動レバーとの当接面積を小さくしても、安定して揺動レバーを支持することができる。即ち、複数の当接突起は、各当接突起と揺動レバーとの当接面積を小さくして伝達機構における駆動ロスを小さくしつつ、安定して揺動レバーを支持することが可能である。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載のモータ装置において、前記仮保持カバーは、該仮保持カバーにおける前記ハウジングの内部側の内側面に、前記揺動ロッドと前記揺動レバーとを軸連結する揺動連結軸の軸方向の端部との当接を回避する回避凹部が前記揺動連結軸の移動軌跡に沿って形成されていることをその要旨としている。
同構成によれば、揺動レバーから仮保持カバー側への揺動連結軸の突出量にばらつきがあった場合でも、揺動連結軸の移動軌跡に沿って回避凹部が形成されているため、揺動連結軸の仮保持カバーへの当接による摺動ロスの発生を抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、回転運動を発生するモータ部と、前記モータ部にて発生された回転運動を出力軸の往復回動運動に変換する伝達機構と、前記モータ部に結合され前記伝達機構を収容するハウジングと、前記伝達機構が露出する前記ハウジングの開口部を覆うカバー部及び該カバー部から延設され車体に固定される脚部を有するブラケットと、を備えたモータ装置の組付け方法であって、前記ハウジングの前記開口部に対応した形状をなす仮保持カバーを前記開口部に内嵌状態で係合して前記開口部内に収容し、前記仮保持カバーにて前記伝達機構を前記ハウジングの内部に収容状態で仮保持する仮保持工程と、前記開口部内に収容された前記仮保持カバーに前記カバー部を重ね合わせるとともに、前記ハウジングの開口端面と前記カバー部との間に前記開口端面及び前記カバー部に密着するシール部材を介在させて前記ブラケットを前記ハウジングに本固定する本固定工程と、を備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、仮保持工程において、伝達機構が露出するハウジングの開口部は、仮保持カバーが内嵌状態で係合されることにより閉塞されるため、仮保持工程終了後であって本固定工程前のコンパクトな状態、即ちハウジングの開口部を仮保持カバーにて閉塞した状態であってブラケットを組み付ける前の状態の互いに結合されたモータ部及び減速機構を収容したハウジングと、ブラケットとをそれぞれ輸送することができる。従って、輸送時にモータ装置1台あたりに要するスペースを小さくして輸送効率を向上させることができる。そして、輸送先で本固定工程を行うことによりハウジングにブラケットが固定され、モータ装置を車体に固定可能な状態とすることができる。
また、伝達機構が露出するハウジングの開口部には、仮保持カバーが内嵌状態で係合されて収容されるとともに、ブラケットは、カバー部とハウジングの開口端面との間に、該カバー部と該開口端面とに密着するシール部材が介在された状態で仮保持カバーに重ね合わされてハウジングに本固定されている。従って、ハウジングやブラケットに付着した水滴がカバー部とハウジングとの合わせ目からハウジングの内部に浸入することがシール部材及び仮保持カバーによって抑制される。
本発明によれば、ハウジング内への水滴の浸入を抑制するとともに輸送効率の向上を図ることができるモータ装置及び該モータ装置の組付け方法を提供できる。
モータ装置の斜視図。 モータ装置の分解斜視図。 出力部の概略図。 (a)はモータ装置の断面図、(b)は図4(a)における部分拡大図。 伝達機構及び仮保持カバーの斜視図。 仮保持カバーの斜視図。 ブラケットの平面図。 バックドアの概略図。 仮保持工程終了後のワイパモータの背面図。 本固定工程終了後のモータ装置の背面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のモータ装置1は、ワイパモータ2と、ブラケット3とから構成されている。そして、ワイパモータ2は、モータ部4と、該モータ部4に結合される出力部5とから構成されている。
モータ部4を構成する有底筒状のヨークハウジング(以下、単にヨークという)11の内周面には、一対のマグネット12が互いに対向するように固着されるとともに、マグネット12の内側には回転軸13を有する電機子14が回転軸13の中心軸線L1回りに回転可能に収容されている。また、ヨーク11の開口部には、外周に向かって延設されたフランジ部11aが形成されるとともに、同ヨーク11の開口部にはブラシホルダ15が嵌合されている。このブラシホルダ15は、ヨーク11の内部で前記電機子14に電流を供給するための給電ブラシ(図示略)を保持するとともに、該ブラシホルダ15は、ヨーク11の側方に突出するコネクタ部15aを有する。コネクタ部15aは、ブラシホルダ15内に埋設された図示しない配線にて前記給電ブラシと電気的に接続されており、モータ部4に電源を供給するための図示しない外部コネクタが挿入される。そして、コネクタ部15aを介して給電ブラシに供給された外部電源が電機子14に供給され、これにより電機子14が回転、即ちモータ部4にて回転運動が発生されるようになっている。
また、前記回転軸13の先端部は、ブラシホルダ15を貫通してヨーク11の開口部から出力部5内に突出するとともに、回転軸13における出力部内に配置された先端側の部位には、その外周面に螺子歯状のウォーム部16が形成されている。
図2に示すように、前記出力部5は、ヨーク11に結合されるハウジング21の内部に伝達機構22等を収容して形成されている。
金属製のハウジング21は、ヨーク11のフランジ部11aに結合される結合部23と、伝達機構22を収容する収容部24とが一体に形成されてなる。結合部23は、ヨーク11のフランジ部11aの外形と同様の外形を有し、フランジ部11aとの間にブラシホルダ15を介在させた状態で該フランジ部11aに対して螺子25にて固定されている。また、前記収容部24は、結合部23に対してモータ部4と反対側に一体に形成されるとともに、前記回転軸13の径方向の一方に開口する収容凹部26を有する(図3参照)。また、収容部24における収容凹部26の開口部の外周部分には、ブラケット3を固定するための螺子孔24bが4つ形成されている。そして、図3に示すように、収容凹部26は、互いに連通されたウォーム軸収容部26a、ホイール収容部26b、揺動機構収容部26c及び出力軸収容部26dを有する。
ウォーム軸収容部26aは、結合部23を貫通した前記回転軸13の先端側の部位、即ちウォーム部16が形成された部位を収容するものであり、回転軸13の軸方向に沿って延びる略直方体状の凹部である。そして、ウォーム軸収容部26aの長手方向の両側には、該ウォーム軸収容部26aに繋がる第1及び第2の支持部26e,26fが形成されている。結合部23側に形成された第1の支持部26eは、ヨーク11の内部とウォーム軸収容部26aの内部とを連通する孔であるとともに、第2の支持部26fは、回転軸13の中心軸線L1方向に沿って凹設された凹部である。そして、第1及び第2の支持部26e,26f内には、それぞれ図示しない軸受が収容されるとともに、これら軸受によって回転軸13におけるウォーム部16の軸方向の両側の部位が軸支されている。
前記ホイール収容部26bは、ウォーム軸収容部26aの側方に該ウォーム軸収容部26aの内部空間と直接繋がるように凹設されるとともに、ホイール収容部26bには、樹脂材料よりなり円板状をなす歯車部材31が収容されている。そして、この歯車部材31と前記ウォーム部16とによって回転軸13の回転運動を減速する減速機構32が構成されている。歯車部材31は、その外周面に形成された歯部31aがウォーム部16と噛合するようにホイール収容部26b内に配置されるとともに、その径方向の中央部には、円柱状の支持軸33が一体回転可能に固定されている。図4(a)に示すように、ホイール収容部26bの底部の略中央部には、円筒状の第1軸支部24cが設けられており、該第1軸支部24cによって支持軸33におけるホイール収容部26bの底部側の端部が軸支されている。そして、支持軸33の中心軸線L2は、該中心軸線L2と直交する一方向から見ると、回転軸13の中心軸線L1と直交している(図3参照)。
図3及び図4(a)に示すように、揺動機構収容部26cは、収容部24において回転軸13の中心軸線L1方向にホイール収容部26bと並ぶ位置であって結合部23との間にホイール収容部26bを挟む位置に形成された凹部であり、その深さはホイール収容部26bの深さよりも浅く形成されている。また、揺動機構収容部26cの底部には、該底部の中央からずれた位置に、円筒状に凹設された出力軸収容部26dが形成されている。そして、揺動機構収容部26cの内部空間はホイール収容部26bの内部空間と直接繋がるとともに、出力軸収容部26dの内部空間は揺動機構収容部26cの内部空間と直接繋がっている。
揺動機構収容部26cには、揺動ロッド34及び揺動レバー35が収容されている。揺動ロッド34は、略帯状の金属板材よりなるとともに、該揺動ロッド34の基端部は、金属製の減速連結軸36にて歯車部材31に軸連結されている。歯車部材31には、その径方向の中央部から外周側にずれた位置、即ち歯車部材31の回転中心から外周側にずれた位置に、該歯車部材31の軸方向に沿って円筒状に凹設され収容凹部26と同方向に開口する連結凹部31bが形成されている。そして、円柱状の前記減速連結軸36は、その外径が連結凹部31bの内径と略等しく形成されるとともに、その基端部が連結凹部31b内に遊嵌状態でがたつき無く挿入されている。また、減速連結軸36は、その外周面と連結凹部31bの内周面とを摺接させながら歯車部材31に対してその中心軸線L3を中心として相対回転可能である。そして、この減速連結軸36の先端部に、揺動ロッド34の基端部が一体回転可能に連結されている。即ち、揺動ロッド34の基端部には、該揺動ロッド34を厚さ方向に貫通する固定孔34aが形成されており、揺動ロッド34は、該固定孔34aに減速連結軸36の先端部が圧入されることにより該減速連結軸36と相対回転不能に強固に連結されている。
また、揺動ロッド34の先端部には、扇形状のセクタギヤ34bが設けられるとともに、揺動ロッド34の先端部においてセクタギヤ34bのピッチ円C1の中心となる部位に、揺動連結軸34cが形成されている。揺動連結軸34cは、揺動ロッド34にパンチ加工を施して揺動ロッド34における収容凹部26の底部側となる面を凹設することにより、揺動ロッド34における収容凹部26の開口部側となる面側で突出するように形成されており、円柱状をなしている。尚、揺動ロッド34の収容凹部26の開口部側の面からの揺動連結軸34cの突出量は、揺動レバー35の厚さと略等しい値に設定されている。そして、この揺動連結軸34cを介して揺動ロッド34の先端部に金属製で略帯状をなす揺動レバー35の基端部が連結されている。即ち、揺動レバー35の基端部には、該揺動レバー35を厚さ方向に貫通する第1連結孔35aが形成されており、揺動レバー35は、該第1連結孔35aに揺動連結軸34cが挿入されることにより、揺動連結軸34cの中心軸線L4を中心として相対回転可能に揺動ロッド34に連結されている。尚、揺動ロッド34及び揺動レバー35は、減速機構32にて減速されたモータ部4の回転運動を出力軸37の往復回動運動に変換する揺動機構38を構成するとともに、この揺動機構38と前記減速機構32とによって伝達機構22が構成されている。
また、揺動レバー35の先端部には、出力軸収容部26d内に配置された出力軸37の基端部が相対回転可能に連結されている。揺動レバー35の先端部には、該揺動レバー35を厚さ方向に貫通する第2連結孔35bが形成されており、出力軸37は、該第2連結孔35bに出力軸37の基端部が挿入されることにより揺動レバー35に連結されている。揺動レバー35の先端部に連結された出力軸37は、その基端部が揺動レバー35における揺動機構収容部26cの開口部側の面から若干突出している。
出力軸37は、出力軸収容部26dの内部で、その中心軸線L5が、前記支持軸33の中心軸線L2、前記減速連結軸36の中心軸線L3及び前記揺動連結軸34cの中心軸線L4と平行をなすように配置されている。また、出力軸37の先端部は、出力軸収容部26dの底部に形成された円筒状の第2軸支部24dを通ってハウジング21の外部に突出している。尚、第2軸支部24dの内側には、出力軸37を軸支する軸受39が配置されている。
また、図4(a)及び図5に示すように、出力軸37には、クラッチ40が装着されている。このクラッチ40は、第1係合プレート41、第2係合プレート42、規制プレート43及びコイルスプリング44を備えている。
第1係合プレート41は、円環状をなすとともに、揺動レバー35と隣り合うように出力軸37の基端部に外挿されており、出力軸37と相対回転可能である。また、第1係合プレート41は、揺動レバー35側の軸方向の端部の外周面に、前記揺動ロッド34のセクタギヤ34bと噛合するギヤ歯41aが形成されるとともに、揺動レバー35と反対側の軸方向の端部が、出力軸収容部26dの開口部に内嵌された円筒状の案内部材45にて軸支されている。更に、第1係合プレート41の揺動レバー35と反対側の軸方向の端面には、軸方向に突出した複数の係合凸部41bが形成されるとともに、各係合凸部41bは、その先端に向かうに連れて周方向の幅が狭くなる略台形状をなしている。尚、前記揺動レバー35は、第1係合プレート41の回動中心(即ち出力軸37の中心軸線L5)とセクタギヤ34bの回動中心(即ち揺動連結軸34cの中心軸線L4)との距離を一定に保ってセクタギヤ34bと第1係合プレート41のギヤ歯41aとの噛合を維持するためのものである。
前記第2係合プレート42は、出力軸37の基端側の部位に外挿され、前記揺動レバー35との間に前記第1係合プレート41を挟むように第1係合プレート41と隣り合って配置されている。この第2係合プレート42は、出力軸37と周方向に係合して一体回転可能であるとともに、出力軸37に対して軸方向に相対移動可能である。また、第2係合プレート42にける第1係合プレート41と対向する軸方向の端面には、前記係合凸部41bが係合される複数の係合凹部42aが形成されている。これらの係合凸部41b及び係合凹部42aが凹凸係合することにより、第1係合プレート41と第2係合プレート42とは周方向に係合されて一体回転可能である一方、第1係合プレート41に対して第2係合プレート42が相対回転されると係合凸部41bと係合凹部42aとの係合が解除されるようになっている。
また、出力軸37における第2係合プレート42よりも先端側の部位に円環状の規制プレート43が該出力軸37と一体回転可能に固定されるとともに、規制プレート43は、径方向外側に突出した規制凸部43aを備えている。この規制凸部43aは、出力軸37が所定角度以上回動されることを防止するためのものであり、出力軸37が所定角度以上回動しようとすると、出力軸収容部26dの内部に設けられた規制壁(図示略)に周方向から当接してそれ以上の出力軸37の回動を防止する。また、規制プレート43と第2係合プレート42との間に配置されたコイルスプリング44は、出力軸37に外挿されており、第2係合プレート42を第1係合プレート41に押し付けるように付勢する。
図2に示すように、ハウジング21の収容凹部26の開口部には、仮保持カバー51が内嵌されている。仮保持カバー51は、収容凹部26の開口部を閉塞することにより収容凹部26の開口部から露出した伝達機構22を覆って該伝達機構22を収容部24内に仮保持するためのものである。仮保持カバー51は、摺動特性に優れた樹脂製であり、収容凹部26の開口部の形状に対応した(収容凹部26aの開口部の形状と同形状の)略板状をなしている。
図3及び図6に示すように、仮保持カバー51の外周縁の4箇所には、該仮保持カバー51をハウジング21に固定するための係合爪52a〜52dが一体に形成されている。4つの係合爪52a〜52dのうち、2つの係合爪52a,52bは、第1及び第2の支持部26e,26fにおけるウォーム軸収容部26a側の開口部(ウォーム軸収容部26aの長手方向の両端部)に対応した位置に形成されるとともに、残りの係合爪のうち一方の係合爪52cは、ホイール収容部26bにおける結合部23側の端部に対応した位置に形成されている。更に、残りの係合爪52dは、揺動機構収容部26cの開口部付近であってハウジング21における結合部23と反対側の端部に形成された係合孔21aに対応した位置に形成されている。これらの各係合爪52a〜52dは、仮保持カバー51の厚さ方向に沿って、仮保持カバー51における収容部24の外部側となる外側面51aから収容部24の内部側となる内側面51bに向かう方向に延びるとともに、その先端部に、仮保持カバー51の内側面51bと平行な方向に突出した係合突起52eがそれぞれ形成されている。また、各係合爪52a〜52dは、仮保持カバー51の厚さ方向に対して傾斜するように弾性変形可能である。
また、仮保持カバー51の外周縁における係合爪52aと係合爪52dとの間の部位であって、揺動機構収容部26cにおける出力軸収容部26dの開口部付近の部位に対応する部位には、案内壁53が立設されている。この案内壁53は、仮保持カバー51の厚さ方向に沿って延設されるとともに、揺動機構収容部26cの内周面に沿った円弧状をなしている。
そして、仮保持カバー51は、係合爪52a,52bの先端部の係合突起52eを第1及び第2の支持部26e,26fにおけるウォーム軸収容部26a側の開口部にスナップフィット係合させるとともに、係合爪52cの先端部の係合突起52eをホイール収容部26bと隣り合う結合部23内にスナップフィット係合させ、更に、係合爪52dを係合孔21aに挿入してスナップフィット係合させることにより、ハウジング21に固定される。この時、案内壁53が揺動機構収容部26cの内周面に当接されることにより、仮保持カバー51のハウジング21に対する位置決めが容易になされる。尚、図3には、4つの係合爪52a〜52dのうち、3つの係合爪52a〜52cのみを図示している。そして、ハウジング21に固定された仮保持カバー51は、その外周面が収容凹部26の内周面に当接し、ハウジング21の開口部、即ち収容凹部26の開口部に内嵌状態で係合されるともに、収容凹部26の開口部内に収容されてその外側面51aが収容部24における収容凹部26の開口部側の開口端面24aと略面一となる。この状態で、仮保持カバー51は、伝達機構22をハウジング21の内部に収容状態で仮保持する。
図5及び図6に示すように、仮保持カバー51における収容部24の内部側の内側面51bには、歯車部材31の軸方向の端面と対向する部位に円形状の第1円形凹部54が形成されるとともに、該第1円形凹部54の径方向の中央部には、円形状の第2円形凹部55が形成されている。そして、第1円形凹部54の底面には、収容部24の内部側に突出する一対のがたつき防止凸部56が形成されている。一対のがたつき防止凸部56は、出力軸37の先端部に連結されるリヤワイパ73(図8参照)が上反転位置(往動から復動に切り替わる位置)及び下反転位置(復動から往動に切り替わる位置)に配置されるときの減速連結軸36の位置に対応した2箇所に形成されるとともに、第1円形凹部54の径方向に沿って同第1円形凹部54の外周縁から内周縁(即ち第2円形凹部55の外周縁)まで延びている。また、各がたつき防止凸部56は、周方向(第1円形凹部54の周方向)の両端から周方向の中央部に向かうに連れて徐々に収容部24の内部側への突出量が大きくなるように形成されることにより、周方向の両端部にスロープ斜面56aを備えている。そして、仮保持カバー51が収容凹部26の開口部に内嵌された状態においては、減速連結軸36の先端が第1円形凹部54の底面に摺動可能に当接し(図4(a)参照)、該減速連結軸36は、歯車部材31の回転に伴ってがたつき防止凸部56乗り越えながら回転される。
また、仮保持カバー51の内側面51bには、揺動連結軸34cの先端部と該揺動連結軸34cの軸方向に対向する部位に第1回避凹部57が凹設されている。この第1回避凹部57は、収容部24の内部側に開口するとともに、出力軸37の中心軸線L5回りに回動される揺動連結軸34cの移動軌跡に沿って形成されており、仮保持カバー51の厚さ方向から見た形状が円弧状をなしている。そして、仮保持カバー51が収容凹部26の開口部に内嵌された状態においては、この第1回避凹部57が形成されたことにより、揺動連結軸34cは、その移動範囲内の何れの位置においても仮保持カバー51と非接触となる。
また、仮保持カバー51の内側面51bには、出力軸37の基端面と該出力軸37の軸方向に対向する部位に第2回避凹部58が形成されている。第2回避凹部58は、仮保持カバー51の厚さ方向から見た形状が円形状をなすとともに、その内径は、出力軸37の基端部における直径よりも若干大きい値とされている。そして、仮保持カバー51が収容凹部26の開口部に内嵌された状態においては、この第2回避凹部58が形成されたことにより、出力軸37の基端は仮保持カバー51と非接触となる(図4(b)参照)。
更に、仮保持カバー51の内側面51bには、第1回避凹部57と第2回避凹部58との間の部位であって、揺動レバー35と該揺動レバー35の厚さ方向(即ち出力軸37の軸方向に同じ)に対向する部位に、収容部24の内部側に向かって突出する2つの当接突起が形成されている。2つの当接突起59は、揺動レバー35の長手方向(即ち連結された出力軸37の径方向に同じ)に互いに離間して形成されるとともに、それぞれ、出力軸37の中心軸線L5に一致する第2回避凹部58の中心を中心とした円弧状をなしている。また、各当接突起59は、少なくとも揺動レバー35の往復回動範囲に亘って形成されるとともに、その先端面は平坦に形成されている。そして、仮保持カバー51が収容凹部26の開口部に内嵌された状態においては、揺動レバー35における仮保持カバー51側の面が2つの当接突起59の先端面に当接する(図4(b)参照)。
また、図2に示すように、仮保持カバー51の外側面51aには、ワイパモータ2をブラケット3に固定する際にブラケット3に対する位置決めを行うための位置決め凸部51cが突出形成されている。
図7に示すように、ブラケット3は、金属板材にプレス加工を施して所定形状に成形して形成されている。ブラケット3は、カバー部3aと、該カバー部3aの外周縁から延設された4本の脚部3bとを備えている。
カバー部3aは、多角形の略平板状をなすとともに、その略中央部に前記仮保持カバー51の位置決め凸部51c(図2参照)が係合される位置決め凹部3cが形成されている。また、カバー部3aにおいて位置決め凹部3cの開口部の外周側の部位には、シール部材61が固着されるとともに、このシール部材61は、収容部24の開口端面24a(図3参照)の形状と同様の形状をなし環状に形成されている。更に、カバー部3aにおける位置決め凹部3cの外周側の部位には、ワイパモータ2に固定するための螺子62(図2参照)が挿通される挿通孔3dが4個形成されている。これらの挿通孔3dは、ハウジング21に形成された4つの螺子孔24b(図3参照)に対応した位置に形成されている。
そして、図2及び図7に示すように、ブラケット3は、ワイパモータ2に対して仮保持カバー51の位置決め凸部51cが位置決め凹部3cに係合されるように配置されると、カバー部3aが仮保持カバー51に重ね合わされるとともに、カバー部3aと収容部24の開口端面24aとの間にシール部材61が密着して介在された状態となる。この状態で、カバー部3aの挿通孔3dを挿通した螺子62がハウジング21の螺子孔24bに螺合されることにより、ブラケット3はワイパモータ2に本固定される。
また、4本の脚部3bは、その先端部において車両のバックドア71(図8参照)にボルトとナットとの螺合により固定された場合に、ワイパモータ2をバックドア71に対して所定の姿勢とすることができるように、その長さ及び延設方向が設定されている。
図8に示すように、上記のように構成されたモータ装置1は、バックドア71の内部に配置され、同バックドア71に形成されたピボット孔72から出力軸37の先端部をバックドア71の外部に突出させた状態で、4本の脚部3bの先端部を所定の固定位置にボルト及びナットにて固定することにより、バックドア71に対して固定される。また、ピボット孔72から外部に突出した出力軸37の先端部には、リヤワイパ73が一体回転可能に固定される。
そして、図3及び図4(a)に示すように、モータ部4が駆動されて回転軸13が回転されると、ウォーム部16及び歯車部材31にて回転軸13の回転運動が減速されるとともに、歯車部材31の回転によって揺動ロッド34が図3における左右方向に往復進退運動され、この揺動ロッド34の往復進退運動により、揺動ロッド34の先端部のセクタギヤ34bと噛合したギヤ歯41aを有する第1係合プレート41が、出力軸37の中心軸線L5を中心として往復回動運動される。尚、揺動レバー35は、揺動ロッド34の往復進退運動に伴って出力軸37の中心軸線L5を中心として往復回動運動される。そして、第1係合プレート41が往復回動運動されると、第1係合プレート41と係合した第2係合プレート42が該第1係合プレート41と一体に往復回動運動され、これにより第2係合プレート42と回転方向に係合した出力軸37がその中心軸線L5回りに往復回動運動される。すると、出力軸37の先端部に固定されたリヤワイパ73が往復回動運動され、該リヤワイパ73によってリヤガラス74が払拭される(図8参照)。
この時、歯車部材31によって回転される減速連結軸36は、その先端が、仮保持カバー51の第1円形凹部54の底面に摺動するため、がたつき防止凸部56を乗り越える際に、その軸方向に上下動される。そして、仮保持カバー51においてがたつき防止凸部56が形成されている部位は、リヤワイパ73が往動から復動に切り替わる上反転位置、及び復動から往動に切り替わる下反転位置に配置されるときの減速連結軸36の位置に対応して形成されているため、減速連結軸36は、リヤワイパ73が反転される時にがたつき防止凸部56の先端面上に位置する。従って、リヤワイパ73が反転される時に減速連結軸36がホイール収容部26bの底部側に移動されて伝達機構22の遊びが吸収されるため、リヤワイパ73の反転時の反力によって伝達機構22ががたつくことが抑制される。更に、がたつき防止凸部56の周方向の両側はスロープ斜面56aとなっているため、減速連結軸36は容易にがたつき防止凸部56を乗り越えることができる。
尚、モータ部4の駆動中に出力軸37に何らかの負荷が加わる(規制凸部43aが規制壁に当接した場合や、リヤワイパ73上に雪溜まりが存在する場合等)ことにより出力軸37の回動が阻止されると、出力軸37と共に第2係合プレート42の回動は阻止される一方、第1係合プレート41の回動は続行される。すると、第2係合プレート42に対して第1係合プレート41が相対回転され、第1係合プレート41と第2係合プレート42との回転方向の係合が解除される。これにより、伝達機構22に大きな外力が作用することが防止される。
次に、上記のモータ装置1の組付け方法を説明する。
まず、図9に示すように、仮保持工程を行い、モータ部4と連結されたハウジング21の開口部、即ち収容凹部26の開口部に仮保持カバー51を内嵌状態で係合して、同仮保持カバー51を同収容凹部26の開口部内に収容する(図4(a)参照)。これにより、ハウジング21の内部に収容された伝達機構22は、収容凹部26の開口部から外部に露出することなくハウジング21及び仮保持カバー51にて仮保持される。
このように、モータ部4に結合されたハウジング21の開口部(収容凹部26の開口部)に仮保持カバー51を内嵌状態で係合すると、伝達機構22がハウジング21の外部に露出しないため、ワイパモータ2は、ブラケット3が本固定される前の状態でも輸送可能である。即ち、ワイパモータ2と、ブラケット3とを個別に輸送することができる。
次に、図10に示すように、本固定工程を行い、ブラケット3をワイパモータ2に本固定する。この本固定工程では、ブラケット3のカバー部3aをワイパモータ2の仮保持カバー51に重ね合わせ、収容部24の開口端面24a(図3参照)とカバー部3aとの間に該開口端面24a及び該カバー部3aに密着するシール部材61(図7参照)を介在させてブラケット3をハウジング21に螺子止め固定する。これにより、モータ装置1が完成する。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)伝達機構22が露出するハウジング21の開口部、即ち収容凹部26の開口部には、仮保持カバー51が内嵌状態で係合されて収容されるとともに、ブラケット3は、カバー部3aと収容部24の開口端面24aとの間に、該カバー部3aと該開口端面24aとに密着するシール部材61が介在された状態で仮保持カバー51に重ね合わされてハウジング21に本固定されている。従って、ハウジング21の表面やブラケット3に付着した水滴がカバー部3aとハウジング21との合わせ目からハウジング21の内部に浸入することがシール部材61及び仮保持カバー51によって抑制される。
また、伝達機構22が露出する収容凹部26の開口部は、仮保持カバー51が内嵌状態で係合されることにより閉塞されるため、ハウジング21にブラケット3を組み付ける前のコンパクトなワイパモータ2の状態での輸送が可能である。従って、収容凹部26の開口部を仮保持カバー51にて閉塞した状態であってブラケット3を組み付ける前の状態のワイパモータ2と、ブラケット3とをそれぞれ輸送することにより、モータ装置1台あたりに要するスペースを小さくして輸送効率を向上させることができる。
(2)歯車部材31の回転に伴って回転される減速連結軸36は、その軸方向の端部が樹脂製の仮保持カバー51の第1円形凹部54の底面に摺接されるため、当該減速連結軸36のスラスト力は、仮保持カバー51に重ね合わされたブラケット3のカバー部3aにて受け止められる。従って、歯車部材31の回転に伴って該歯車部材31の回転中心を中心として減速連結軸36が回転された場合の当接音の発生が抑制される。また、仮保持カバー51は樹脂製であるため、摺接時における金属製の減速連結軸36と仮保持カバー51との間の摩擦力が低減される。更に、金属製の減速連結軸36と金属製のカバー部3aとの間に樹脂製の仮保持カバー51が介在されるため、減速連結軸36の仮保持カバー51側の軸方向の端部に摺動抵抗を小さくするためのキャップ等を装着しなくてもよい。
(3)揺動レバー35に当接する各当接突起59は、揺動レバー35の往復回動範囲に亘って形成されているため、揺動レバー35は、その往復回動範囲内の何れの位置に配置された場合であっても当接突起59によってその姿勢が安定されるとともにそのがたつきが抑制される。また、複数の当接突起59は、揺動レバー35の長手方向に離間して設けられているため、各当接突起59と揺動レバー35との当接面積を小さくしても、安定して揺動レバー35を支持することができる。即ち、複数の当接突起59は、各当接突起59と揺動レバー35との当接面積を小さくして伝達機構22における駆動ロスを小さくしつつ、安定して揺動レバー35を支持することが可能である。また、当接突起59は、樹脂よりなるため、金属製の揺動レバー35との摺動時の摩擦力を小さく抑えることができ、伝達機構22における駆動ロスをより小さく抑えることができる。
(4)仮保持カバー51の内側面51bには、揺動ロッド34と揺動レバー35とを軸連結する揺動連結軸34cの軸方向の端部との当接を回避する第1回避凹部57が揺動連結軸34cの移動軌跡に沿って形成されている。そのため、揺動レバー35から仮保持カバー51側への揺動連結軸34cの突出量にばらつきがあった場合でも、第1回避凹部57によって揺動連結軸34cの仮保持カバー51への当接を抑制して、揺動連結軸34cの仮保持カバー51への当接による摺動ロスの発生を抑えることができる。
(5)仮保持工程において伝達機構22が露出する収容凹部26の開口部は仮保持カバー51にて閉塞されるため、仮保持工程終了後であって本固定工程前のコンパクトな状態のワイパモータ2と、ブラケット3とをそれぞれ輸送することができる。従って、輸送時にモータ装置1台あたりに要するスペースを小さくして輸送効率を向上させることができる。そして、輸送先で本固定工程を行うことにより、ハウジング21にブラケット3が固定され、モータ装置1をバックドア71に固定可能な状態とすることができる。
(6)ブラケット3がハウジング21に固定される前の状態でワイパモータ2を輸送した場合であっても、伝達機構22が露出する収容凹部26の開口部は仮保持カバー51にて閉塞されているため、伝達機構22に塗布された潤滑油の飛散や、伝達機構22を構成する部品の脱落等が輸送中に発生することが防止される。
(7)仮保持カバー51は、ハウジング21への係合時に揺動機構収容部26cの内周面に当接して仮保持カバー51のハウジング21に対する位置決めを補助する案内壁53を有する。従って、仮保持カバー51のハウジング21への係合を容易に行うことができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・仮保持カバー51は、その内側面51bに第1回避凹部57及び第2回避凹部58の少なくとも一方を備えない構成であってもよい。
・上記実施形態では、当接突起59は、仮保持カバー51の内側面51bに2つ形成されている。しかしながら、当接突起59は、1つ若しくは3つ以上形成されてもよい。内側面51bに当接突起59を3つ以上形成する場合には、揺動レバー35の長手方向に互いに離間するように形成する。また、仮保持カバー51は、当接突起59を備えない構成であってもよい。
・上記実施形態では、減速連結軸36は、仮保持カバー51の内側面51bに形成された第1円形凹部54の底面に摺接するように構成されている。しかしながら、減速連結軸36は、仮保持カバー51に接触しないように構成されてもよい。また、仮保持カバー51は、がたつき防止凸部56を備えない構成であってもよい。
・仮保持カバー51を透明な樹脂材料にて形成すると、ハウジング21に該仮保持カバーを係合した後であっても、伝達機構22を構成する部品(ウォーム部16、歯車部材31、揺動ロッド34及び揺動レバー35等)の位置関係の確認を行うことができる。従って、仮保持工程後にワイパモータ2を輸送し、本固定工程を行う前に伝達機構22を構成する部品の位置関係の確認を行うことができる。また、仮保持カバーは、樹脂製に限らず金属製等であってもよい。
・伝達機構22は、回転軸13の回転運動を出力軸37の往復回動運動に変換することができるのであれば上記実施形態の構成に限らない。例えば、上記実施形態のモータ装置1において、第1係合プレート41を残してクラッチ40を省略し、第1係合プレート41と出力軸37とが一体回転される構成としてもよい。
・上記実施形態では、回転軸13の先端部にウォーム部16が一体に形成されている。しかしながら、回転軸13の先端部に、ウォーム部16を有するウォーム軸が同軸状に連結される構成であってもよい。
・上記実施形態では、仮保持カバー51は、係合爪52a〜52dのハウジング21へのスナップフィット係合によりハウジング21に係合されている。しかしながら、仮保持カバー51のハウジング21への固定は、スナップフィット係合に限らず、かしめ、接着等によりなされてもよい。
・上記実施形態では、ブラケット3は、ハウジング21に対して螺子止め固定されるが、ブラケット3のハウジング21への固定は、螺子止め固定に限らず、かしめ、接着等によりなされてもよい。
・ブラケット3に備えられる脚部3bの形状及び本数は、ワイパモータ2のバックドア71に対する固定姿勢に応じて適宜変更してもよい。
・モータ装置1は、リヤワイパ73の往動及び復動に応じてモータ部4が正回転及び逆回転される構成であってもよい。
・上記実施形態では、モータ装置1は、車両の後部に設けられたバックドア71のリヤガラス74を払拭するリヤワイパ73を駆動させるために用いられている。しかしながら、モータ装置1は、車両のフロントガラスを払拭するワイパを駆動させるために用いられてもよい。また、モータ装置1は、ワイパの駆動に限らず、ブラケット3にて車体に固定されて出力軸37の往復回動運動を利用して作動される装置に用いられてもよい。
上記各実施形態及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のモータ装置において、前記仮保持カバーは、前記開口部への係合時に前記ハウジングの内周面に当接して前記仮保持カバーの前記のハウジングに対する位置決めを補助する案内壁を有することを特徴とするモータ装置。同構成によれば、案内壁によって仮保持カバーのハウジングに対する位置決めを容易に行うことができ、仮保持カバーのハウジングへの係合を容易に行うことができる。
1…モータ装置、3…ブラケット、3a…カバー部、3b…脚部、4…モータ部、21…ハウジング、22…伝達機構、24a…開口端面、31…歯車部材、34…揺動ロッド、34c…揺動連結軸、35…揺動レバー、36…減速連結軸、37…出力軸、51…仮保持カバー、51b…内側面、57…回避凹部としての第1回避凹部、59…当接突起、61…シール部材、71…車体としてのバックドア。

Claims (5)

  1. 回転運動を発生するモータ部と、
    前記モータ部にて発生された回転運動を出力軸の往復回動運動に変換する伝達機構と、
    前記モータ部に結合され前記伝達機構を収容するハウジングと、
    前記ハウジングの開口部を覆うカバー部及び該カバー部から延設され車体に固定される脚部を有するブラケットと、
    を備えたモータ装置であって、
    前記ハウジングの前記開口部に対応した形状をなし、前記開口部に内嵌状態で係合されるとともに前記開口部内に収容されて前記伝達機構を前記ハウジングの内部に収容状態で仮保持する仮保持カバーを備え、
    前記ブラケットは、前記開口部内に収容された前記仮保持カバーに前記カバー部が重ね合わされるとともに、前記ハウジングの開口端面と前記カバー部との間に前記開口端面及び前記カバー部に密着するシール部材を介在させて前記ハウジングに本固定されていることを特徴とするモータ装置。
  2. 請求項1に記載のモータ装置において、
    前記伝達機構は、前記モータ部にて発生された回転運動を減速するための歯車部材と、前記歯車部材に対し前記歯車部材の回転中心からずれた位置に減速連結軸にて一端が軸連結された揺動ロッドと、前記揺動ロッドの他端が軸連結されて前記出力軸の軸線回りに往復回動運動される揺動レバーとを備え、
    前記仮保持カバーは、樹脂製であり、前記減速連結軸の軸方向の端部が摺接されることを特徴とするモータ装置。
  3. 請求項2に記載のモータ装置において、
    前記仮保持カバーは、該仮保持カバーにおける前記ハウジングの内部側の内側面に、前記揺動レバーの往復回動範囲に亘って形成され前記揺動レバーの長手方向に互いに離間しそれぞれ前記揺動レバーに当接する複数の当接突起を有することを特徴とするモータ装置。
  4. 請求項2又は請求項3の何れか1項に記載のモータ装置において、
    前記仮保持カバーは、該仮保持カバーにおける前記ハウジングの内部側の内側面に、前記揺動ロッドと前記揺動レバーとを軸連結する揺動連結軸の軸方向の端部との当接を回避する回避凹部が前記揺動連結軸の移動軌跡に沿って形成されていることを特徴とするモータ装置。
  5. 回転運動を発生するモータ部と、
    前記モータ部にて発生された回転運動を出力軸の往復回動運動に変換する伝達機構と、
    前記モータ部に結合され前記伝達機構を収容するハウジングと、
    前記伝達機構が露出する前記ハウジングの開口部を覆うカバー部及び該カバー部から延設され車体に固定される脚部を有するブラケットと、
    を備えたモータ装置の組付け方法であって、
    前記ハウジングの前記開口部に対応した形状をなす仮保持カバーを前記開口部に内嵌状態で係合して前記開口部内に収容し、前記仮保持カバーにて前記伝達機構を前記ハウジングの内部に収容状態で仮保持する仮保持工程と、
    前記開口部内に収容された前記仮保持カバーに前記カバー部を重ね合わせるとともに、前記ハウジングの開口端面と前記カバー部との間に前記開口端面及び前記カバー部に密着するシール部材を介在させて前記ブラケットを前記ハウジングに本固定する本固定工程と、
    を備えたことを特徴とするモータ装置の組付け方法。
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