(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の情報提示装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の情報提示装置には、データベース1と、表示装置2と、入力装置3とが接続される。本実施形態の情報提示装置は、機能的な構成として、第1の表示制御部10と、第1の選択部11と、第2の選択部12と、生成部13と、第2の表示制御部14とを備える。
データベース1は、本実施形態の情報提示装置によりアクセス可能なデータベースであり、多数のコンテンツを、各コンテンツに固有の特性を示した情報群であるメタデータと関連付けて格納している。このデータベース1の具体例としては、例えばハードディスク(HDD)レコーダが挙げられる。また、データベース1に格納されるコンテンツの具体例としては、例えばTV番組などの映像コンテンツが挙げられる。また、メタデータの具体例としては、コンテンツがTV番組であれば、例えば電子番組表(EPG:Electronic Program Guide)で用いられる各種の情報(以下、「EPGデータ」という。)などが挙げられる。EPGデータには、放送日時、放送チャンネル、番組タイトル、番組概要、番組ジャンル、出演者リスト、製作者情報などのような番組に関する様々な情報が含まれている。
なお、以下では、コンテンツがTV番組であるものとして説明するが、本実施形態の情報提示装置が扱うことのできるコンテンツとしては、その他にも写真のような画像コンテンツ、書籍のような商品コンテンツ、Webサイトなど、あらゆるメディアコンテンツが挙げられる。コンテンツが写真のような画像コンテンツであれば、その画像コンテンツに対応する撮影日時、撮影場所、イベント名、イベント参加者などの情報がメタデータとして付随する。コンテンツが書籍のような商品コンテンツであれば、その商品コンテンツに対応する商品情報、発売日、価格、ユーザ評価などの情報がメタデータとして付随する。コンテンツがWebサイトであれば、そのWebサイトに対応する作成者、作成日時、Webサイトに含まれるコンテキスト情報などの情報がメタデータとして付随する。また、コンテンツが画像コンテンツの場合、画像の解析結果などの情報がメタデータとして用いられることもある。
表示装置2は、本実施形態の情報提示装置から出力される画像データおよび表示制御信号にしたがって、後述のコンテンツを象徴化した表示情報(以下、「シンボル」という。)や関連情報などを表示してユーザに提示するユーザインタフェースである。この表示装置2の具体例としては、例えば液晶ディスプレイパネルなどが挙げられる。
入力装置3は、本実施形態の情報提示装置に対するユーザの操作入力を受け付けるユーザインタフェースである。この入力装置3の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイパネルと一体に設けられたタッチパネルなどが挙げられる。
第1の表示制御部10は、メタデータとともにデータベース1に格納された複数のコンテンツのうち、少なくとも2つのコンテンツを各々象徴化した少なくとも2つのシンボルを表示装置2に表示させる制御を行う。
図2は、第1の表示制御部10が表示装置2に表示させるシンボルの具体的な一例を示す図である。この図2に示すシンボルAは、コンテンツ(ここではTV番組)を象徴化してユーザに分かりやすく示すものである。図2の例では、矩形で表現される背景101の上に、フレーム画像102、番組タイトル103、録画日時104、放送チャンネル名105を重ねることにより、コンテンツが象徴化されている。
第1の表示制御部10は、表示装置2にシンボルAを表示させるコンテンツを決定すると、データベース1を参照して、このコンテンツのフレーム画像102、番組タイトル103、録画日時104、放送チャンネル名105を取得し、シンボルAを生成する。ここで、フレーム画像102は、コンテンツの内容を表す静止画である。例えばTV番組の場合、フレーム画像102はコンテンツのチャプタ情報などを用いて、任意のチャプタ先頭やチャプタ先頭から任意フレーム目などのフレーム画像を取得し、これをシンボルAに用いるフレーム画像102とすることができる。さらに、コンテンツから最も特徴的なフレームのフレーム画像を抽出し、これをシンボルAに用いるフレーム画像102としてもよい。この場合、例えば、人物認識技術を用いて、コンテンツにおいて主要な人物が登場するフレーム画像を抽出し、これをシンボルAに用いるフレーム画像102とするといったことが考えられる。
なお、図2に示したシンボルAの構成はあくまで一例であり、第1の表示制御部10が表示装置2に表示させるシンボルは、コンテンツを象徴化してユーザに分かりやすく示すものであれば、どのような構成であってもよい。
第1の表示制御部10は、少なくとも2つのコンテンツに対応した少なくとも2つのシンボルを生成すると、これら生成したシンボルを予め定めた所定の基準に従って配置して、表示装置2に表示させる。
図3は、シンボルの配置の一例を示す図である。この図3の例では、シンボルA1,A2,A3,A4・・・が、表示装置2の表示画面にグリッド状に等間隔で配置されている。ここで、各シンボルの配置の順番は、例えば、各シンボルに対応するコンテンツのメタデータを利用することによって、録画日時が新しい順に配置するといった方法や、番組タイトルの五十音順に従って配置するといった方法など、様々な方法が考えられる。
図4は、シンボルの配置の他の例を示す図である。この図4に示す例では、特許文献1に記載されている方法に従って、シンボルA11,A12,A13,A14,A15,A16,A17,A18,A19,A20,A21,A22,A23・・・が、表示装置2の表示画面に同心円状に配置されている。ここで、各シンボルの配置の順番は、中心に配置されるシンボルA11に対応するコンテンツに対する関連性に基づいて決定される。すなわち、まず、基準となるコンテンツのシンボルA11を中心に配置する。そして、このシンボルA11の周囲に、基準となるコンテンツに対する関連性が高い順に、シンボルA12,A13,A14,A15,A16,A17,A18,A19を同心円状に配置する。さらに、その周囲に、基準となるコンテンツに対して次に関連性が高い順に、シンボルA20,A21,A22,A23・・・といったかたちで、同心円状に各シンボルを配置する。なお、基準となるコンテンツは、例えばユーザが現在視聴しているTV番組やユーザが指定したTV番組などが考えられる。また、上記の例では、コンテンツの関連性に基づいて各コンテンツの配置順を決定していたが、それ以外にも、例えば録画日時の新しいものから順に同心円状に配置したり、番組タイトルの五十音順に従って同心円状に配置したりといった様々な方法が考えられる。
図5は、シンボルの配置のさらに他の例を示す図である。この図5に示す例では、シンボルA31,A32,A33,A34,A35,A36・・・が、表示装置2の表示画面に行ごとに配置されている。ここで、各シンボルの配置の順番は、例えば、各シンボルに対応するコンテンツの録画日時に従って、「1月」に録画されたコンテンツのシンボルA31を最初の行、「2月」に録画されたコンテンツのシンボルA32,A33,A34を2行目、「3月」に録画されたコンテンツのシンボルA35,A36を3行目に配置するといった方法や、番組タイトルの五十音順に従って、番組タイトルが「あ行」から始まるコンテンツのシンボルA31を最初の行、番組タイトルが「か行」から始まるコンテンツのシンボルA32,A33,A34を2行目、番組タイトルが「さ行」から始まるコンテンツのシンボルA35,A36を3行目に配置するといった方法など、様々な方法が考えられる。
なお、第1の表示制御部10は、以上の図3〜図5に例示した以外にも、生成したシンボルを様々な基準に従って表示装置2の表示画面に配置することができる。また、生成したシンボルを表示装置2の表示画面にランダムに配置するようにしてもよい。
第1の選択部11は、第1の表示制御部10によって表示装置2に表示された少なくとも2つのシンボルのうち、ユーザが入力装置3を利用して行った第1の操作により指定されたシンボルに対応するコンテンツを、第1の選択コンテンツとして選択する。第1の選択部11により選択された第1の選択コンテンツは、第1の操作が継続されている間は維持され、第1の操作が解除されるとリセットされる。なお、第1の操作とは、後述する第2の操作との関係で、第2の操作よりも先にユーザにより行われる操作をいう。
ユーザが情報提示装置に対して行う操作としては様々なものが考えられるが、ここでは、入力装置3としてタッチパネルを用いるものとし、このタッチパネルへのタッチ操作によってユーザが情報提示装置に対して様々な入力を行うものとする。この場合、第1の選択部11は、ユーザのタッチ操作により入力される位置座標から、表示装置2に表示されているシンボルの中でユーザが第1の操作により指定しているシンボルを特定し、このシンボルに対応するコンテンツを第1の選択コンテンツとして選択する。
図6は、第1の選択部11により実行される処理の流れを示すフローチャートである。第1の選択部11は、まずステップS101において、ユーザにより第1の操作が行われたか否かを判定し、第1の操作が行われていなければ(ステップS101:No)、ステップS101の判定を繰り返し、第1の操作が行われた場合に(ステップS101:Yes)、次のステップS102に進む。
次に、第1の選択部11は、ステップS102において、ユーザの第1の操作により入力された位置座標を取得し、ステップS103において、ステップS102で取得した位置座標と、表示装置2の表示画面上の各シンボルの配置領域とを比較して、ステップS102で取得した位置座標がいずれかのシンボルの配置領域内となっているかどうかを判定する。
ここで、シンボルの配置領域は、例えば図7に示すように、シンボルAが矩形の背景101を持つ場合、この矩形の背景101の左上の頂点の座標(a,b)と、背景101の幅wおよび高さhで表すことができる。第1の選択部11は、ステップS102で取得した位置座標を(x1、y1)としたときに、下記式(1)および下記式(2)を満たすシンボルが存在するか否かを判定する。
a≦x1≦a+w ・・・(1)
b≦y1≦b+h ・・・(2)
そして、ステップS103での判定の結果、ステップS102で取得した位置座標が、表示装置2に表示されている全てのシンボルの配置領域から外れていれば(ステップS103:No)、第1の選択部11は、ステップS101に戻って第1の操作が行われたか否かの判定を繰り返す。一方、ステップS102で取得した位置座標が、表示装置2に表示されているいずれかのシンボルの配置領域内となっていれば(ステップS103:Yes)、次のステップS104に進む。
次に、第1の選択部11は、ステップS104において、ステップS102で取得した位置座標を配置領域に含むシンボルを、ユーザが第1の操作によって指定したシンボルと特定し、このシンボルに対応するコンテンツを第1の選択コンテンツとして選択する。その後、第1の選択部11は、ステップS105において、ユーザによる第1の操作が継続されているか否かを判定し、第1の操作が継続されていれば(ステップS105:Yes)、一連の処理を終了する。一方、ユーザによる第1の操作が解除されると(ステップS105:No)、第1の選択コンテンツの選択がリセットされ、ステップS101に戻って第1の操作が行われたか否かの判定を繰り返す。
以上のように、第1の選択部11により第1の選択コンテンツが選択された場合、ユーザによる第1の操作が行われている間は、その第1の操作によって指定されるシンボルに対応するコンテンツが第1の選択コンテンツとして維持される。つまり、タッチ操作の場合、ユーザが表示装置2に表示されているいずれかのシンボルの位置を指で触れている間は、ユーザが触れている位置のシンボルに対応したコンテンツが第1の選択コンテンツとして維持されるが、ユーザがタッチパネルから指を離すと第1の選択コンテンツはリセットされ、第1の操作が行われる前の状態に戻る。
なお、ここでは、第1の操作がタッチ操作である場合を例として説明したが、その他にもタッチパッド操作、ボタン操作、マウス操作、キーボード操作、ユーザのジェスチャを画像認識などで認識する場合のユーザのジェスチャなど、様々な操作による入力が考えられる。また、第1の操作とは第1の選択コンテンツを選択するためのユーザの操作入力であり、必ずしも一点の入力に限定されるものではなく、二点、三点・・・といった入力点数によって第1の選択コンテンツを選択するという方法も考えられる。さらに、第1の操作が継続されている間だけ第1の選択コンテンツを維持するのではなく、第1の選択コンテンツが一度選択されたら、第1の操作が中断されても第1の選択コンテンツが維持され、再び第1の選択コンテンツとなっている同じコンテンツを選択する操作が行われることにより、第1の選択コンテンツがリセットされ、第1の操作が行われる前の状態に戻るといった方法も考えられる。
第2の選択部12は、第1の表示制御部10によって表示装置2に表示された少なくとも2つのシンボルのうち、ユーザが入力装置3を利用して行った第2の操作により指定されたシンボルに対応するコンテンツを、第2の選択コンテンツとして選択する。第2の選択部12により選択された第2の選択コンテンツは、第2の操作が継続されている間は維持され、第2の操作が解除されるとリセットされる。ここで、第2の操作とは、第1の操作によって第1の選択コンテンツが選択されている状態でユーザにより行われる操作である。なお、ユーザにより同時に2つの操作が行われたときに、一方の操作を第1の選択部11が第1の操作として認識し、他方の操作を第2の選択部12が第2の操作として認識するようにしてもよい。
ユーザによる操作がタッチパネルへのタッチ操作の場合、第2の選択部12は、第1の選択コンテンツが選択されている状態でユーザがタッチ操作を行ったときに、このタッチ操作により入力される位置座標から、表示装置2に表示されているシンボルの中でユーザが第2の操作により指定しているシンボルを特定し、このシンボルに対応するコンテンツを第2の選択コンテンツとして選択する。
図8は、第2の選択部12により実行される処理の流れを示すフローチャートである。第2の選択部12は、まずステップS201において、第1の選択部11により第1の選択コンテンツが選択されているか否かを判定し、第1の選択コンテンツが選択されていなければ(ステップS201:No)、そのまま処理を終了し、第1の選択コンテンツが選択されていれば(ステップS201:Yes)、次のステップS202に進む。
次に、第2の選択部12は、ステップS202において、ユーザにより第2の操作が行われたか否かを判定し、第2の操作が行われていなければ(ステップS202:No)、ステップS201に戻って第1の選択コンテンツが選択されているか否かの判定を再度行い、第2の操作が行われた場合に(ステップS202:Yes)、次のステップS203に進む。
次に、第2の選択部12は、ステップS203において、ユーザの第2の操作により入力された位置座標を取得し、ステップS204において、ステップS203で取得した位置座標と、表示装置2の表示画面上の各シンボルの配置領域とを比較して、ステップS203で取得した位置座標がいずれかのシンボルの配置領域内となっているかどうかを判定する。そして、ステップS203で取得した位置座標が、表示装置2に表示されている全てのシンボルの配置領域から外れていれば(ステップS204:No)、ステップS201に戻って第1の選択コンテンツが選択されているか否かの判定を繰り返す。
一方、ステップS203で取得した位置座標が、表示装置2に表示されているいずれかのシンボルの配置領域内となっていれば(ステップS204:Yes)、第2の選択部12は、次のステップS205において、ステップS203で取得した位置座標を配置領域に含むシンボルが、第1の選択コンテンツのシンボルとは異なるシンボルかどうかを判定する。そして、第1の選択コンテンツのシンボルと同じシンボルであれば(ステップS205:No)、ステップS201に戻って第1の選択コンテンツが選択されているか否かの判定を繰り返し、第1の選択コンテンツのシンボルとは異なるシンボルであれば(ステップS205:Yes)、次のステップS206に進む。
次に、第2の選択部12は、ステップS206において、ステップS203で取得した位置座標を配置領域に含むシンボルを、ユーザが第2の操作によって指定したシンボルと特定し、このシンボルに対応するコンテンツを第2の選択コンテンツとして選択する。その後、第2の選択部12は、ステップS207において、ユーザによる第2の操作が継続されているか否かを判定し、第2の操作が継続されていれば(ステップS207:Yes)、一連の処理を終了する。一方、ユーザによる第2の操作が解除されると(ステップS207:No)、第2の選択コンテンツの選択がリセットされ、ステップS201に戻って第1の選択コンテンツが選択されているか否かの判定を繰り返す。
以上のように、第1の選択部11により第1の選択コンテンツが選択されている状態で、第2の選択部12により第2の選択コンテンツが選択されると、ユーザによる第2の操作が行われている間、その第2の操作によって指定されるシンボルに対応するコンテンツが第2の選択コンテンツとして維持される。つまり、ユーザが表示装置2に表示されているいずれかのシンボルの位置を第1の指で触れて、このシンボルに対応するコンテンツが第1の選択コンテンツとして選択されている状態で、ユーザがこの第1の選択コンテンツのシンボル以外の他のシンボルを第2の指で触れると、第2の指で触れているシンボルに対応するコンテンツが第2の選択コンテンツとして選択される。そして、ユーザがこのシンボルを第2の指で触れている間は、第2の指で触れているシンボルに対応するコンテンツが第2の選択コンテンツとして維持されるが、ユーザが第2の指をタッチパネルから離すと第2の選択コンテンツはリセットされ、第2の操作が行われる前の状態に戻る。
なお、ここでは、第1の操作と第2の操作がともにタッチ操作(マルチタッチ入力)である場合を例として説明したが、その他にもタッチパッド操作、ボタン操作、マウス操作、キーボード操作、ユーザのジェスチャを画像認識などで認識する場合のユーザのジェスチャなど、様々は操作による入力が考えられる。マウス操作やキーボード操作では、マルチタッチ入力のように同時に複数箇所の指定ができないが、上述したように、第1の操作や第2の操作により選択されたコンテンツを操作が中断しても維持し、再び同じシンボルを指定する操作が行われた場合に、コンテンツの選択をリセットするといった方法を用いることにより、マウス操作やキーボード操作であっても、第1の選択コンテンツを選択した後に第2の選択コンテンツを選択することが可能となる。
生成部13は、第1の選択部11により選択された第1の選択コンテンツのメタデータと、第2の選択部12により選択された第2の選択コンテンツのメタデータとをデータベース1より取得し、これらのメタデータを比較して、比較の結果に基づいて第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとの関連性を示す情報である関連情報を生成する。以下、第1の選択コンテンツおよび第2の選択コンテンツがTV番組であり、生成部13が、これら第1の選択コンテンツおよび第2の選択コンテンツのEPGデータを用いて、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツの関連情報を生成する具体的手法に説明する。
生成部13は、まず、第1の選択部11により選択された第1の選択コンテンツに付随するEPGデータと、第2の選択部12により選択された第2の選択コンテンツに付随するEPGデータとを、データベース1から取得する。次に、生成部13は、取得したそれぞれのEPGデータから、放送日時、放送チャンネル、番組タイトル、番組ジャンル、出演者リストの情報を抽出し、また、番組概要に関してはそのコンテンツのTV番組内容に関係するキーワードをテキスト文書の中から抽出する。抽出方法としては、例えば「市村他,質問応答と日本語固有表現抽出および固有表現体系の関係についての考察, 情報処理学会研究報告, NL-161-3, (2004)」や、「山崎他, 話題抽出エージェントを用いた番組検索システムの実装, コンピュータソフトウェア, Vol. 25, No. 4, pp. 41-51, (2008)」などに記載された方法を適用することができる。
そして、生成部13は、第1の選択コンテンツに付随するEPGデータから抽出した情報と、第2の選択コンテンツに付随するEPGデータから抽出した情報とを比較し、それぞれの項目ごとに第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとの関連性を判定して、その結果に基づいて関連情報の生成を行う。具体的には、例えば、第1の選択コンテンツに付随するEPGデータから抽出した情報がそれぞれ、番組タイトル「野球大会」、番組ジャンル「スポーツ」、番組概要から抽出したキーワードが「決勝、満塁、ホームラン、圧勝、スーパープレイ」だとする。一方、第2の選択コンテンツに付随するEPGデータから抽出した情報がそれぞれ、番組タイトル「レッツプレイサッカー」、番組ジャンル「スポーツ」、番組概要から抽出したキーワードが「決勝、ハットトリック、退場、スーパープレイ」だとする。この場合、抽出した情報が共通しているもの、つまり、番組ジャンル「スポーツ」、抽出したキーワード「決勝、スーパープレイ」をといった情報を関連情報として生成するという方法が考えられる。また、共通している情報・キーワードだけではなく、類似の情報も含めて関連情報として生成するといった方法も考えられる。さらに、共通している情報・キーワードや類似の情報のほかに、関連性は低いが各コンテンツを特徴付ける情報も含めたものを関連情報として生成するといった方法も考えられる。また、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとの間で共通している情報・キーワードが全く存在せず、両者の関連性が低いと判定される場合は、関連性が低いことを示す情報を関連情報として生成するといった方法も考えられる。
なお、データベース1に格納されている多数のコンテンツについて、それぞれ他のコンテンツとの間の関連性を示す関連情報を事前に生成しておき、各コンテンツに対応させてデータベース1に格納しておくことも可能である。この場合、生成部13は、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとが選択されたときに、これらのコンテンツ間の関連情報をデータベース1から取得すればよいので、処理負荷が軽減される。
第2の表示制御部14は、生成部13により生成された関連情報を、所定の基準に従って表示装置2に表示させる制御を行う。
図9は、第2の表示制御部14により表示装置2に表示される関連情報の表示形態の具体的な一例を示す図である。図9に示す例では、矩形で表現される背景201の上に、関連情報202と、関連情報202に対応する項目名203とを重ねた1つのパネルBとして表示装置2に表示させるようにしている。この図9の例では、関連情報202として、生成部13により生成された関連情報である「スポーツ」、「決勝」、「スーパープレイ」が、それぞれの項目名203と対応付けたかたちで提示されている。なお、ここでは、生成部13が、第1の選択コンテンツに付随するEPGデータから抽出した情報と、第2の選択コンテンツに付随するEPGデータから抽出した情報とを比較して、双方で共通する情報のみを関連情報として生成した場合を想定している。
図10は、第2の表示制御部14により表示装置2に表示される関連情報の表示形態の他の例を示す図である。図10に示す例では、図9に示した例と同様に、矩形で表現される背景201の上に、関連情報202、項目名203を重ねたパネルBを表示装置2に表示させるようにしているが、関連情報202として、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとの間で共通する情報だけでなく、関連性は低いが各コンテンツを特徴付ける情報も、それぞれの項目203と対応付けたかたちで提示するようにしている。図10に示す例では、関連情報202として提示される情報のうち、「スポーツ」、「決勝」、「スーパープレイ」が、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとの間で共通する情報であり、「野球大会」、「満塁」、「ホームラン」、「圧勝」、「レッツプレイサッカー」、「ハットトリック」、「退場」が、関連性は低いが各コンテンツを特徴付ける情報である。また、図10に示した例では、関連情報202として提示される情報のうち、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとの間で共通する情報(「スポーツ」、「決勝」、「スーパープレイ」)を他の情報と区別できるように、これらの情報にはアンダーラインを付して強調表示するようにしている。
なお、図9や図10で例示した関連情報の表示形態はあくまで一例であり、必ずしもパネルBのかたちで表示装置2に表示させる必要はなく、また、関連情報を必ずしも項目別に表示する必要もない。また、生成部13により生成された関連情報だけを表示装置2に表示させるのではなく、例えば、EPGデータに含まれるテキストデータの文章をそのまま表示するとともに、その文章の中で関連情報に該当する部分を強調表示するといった方法も考えられる。また、強調表示する方法に関しても、色を変えたり太くしたり大きくしたりといった様々な方法が考えられる。
図11は、表示装置2に関連情報を表示する際の画面上の具体的な配置例を示す図である。図11に示す例では、表示装置2の表示画面に同心円状にシンボルが配置されており、これらシンボルのうちの一部と重なるようにして、生成部13により生成された関連情報が、図10に例示したパネルBの形態で表示されている。なお、図11に示す例では、表示装置2の表示画面の中央に配置されたシンボルA41に対応するコンテンツが第1の選択コンテンツとして選択されており、シンボルA41に対して図中左下に配置されたシンボルA42に対応するコンテンツが第2の選択コンテンツとして選択されているものとする。
表示装置2の表示画面上で、生成部13により生成された関連情報(パネルB)が表示される位置は、第2の表示制御部14により所定の基準に従って決定されている。基準の例としては、図11に示した例のように表示装置2の表示画面に同心円状にシンボルが配置されていて、中心に配置されたシンボルA41に対応するコンテンツが第1の選択コンテンツとして選択されている場合、第2の選択コンテンツとして選択されているコンテンツのシンボルA42の位置によって、関連情報(パネルB)の配置位置を決定するという方法が考えられる。
図12は、上記の場合において、第2の表示制御部14が表示装置2の表示画面上における関連情報の配置位置を決定する処理の具体例を示すフローチャートである。第2の表示制御部14は、まずステップS301において、表示装置2の表示画面を、図13に示すように、画面中心で交差する縦横2本の分割線にて4つの表示領域R1,R2,R3,R4に等分する。次に、第2の表示制御部14は、ステップS302において、表示装置2に表示されている各シンボルの中で、第2の選択コンテンツとして選択されているコンテンツのシンボルについて、その左上の頂点の座標(a,b)を取得する。そして、第2の表示制御部14は、ステップS303において、ステップS302で取得した座標(a,b)が、表示領域R1または表示領域R4に属するか否かを判定する。
ここで、ステップS302で取得した座標(a,b)が表示領域R1または表示領域R4に属する場合には(ステップS303:Yes)、第2の表示制御部14は、ステップS304において、関連情報の配置位置を表示領域R2内の所定の位置に決定する。一方、ステップS302で取得した座標(a,b)が表示領域R1または表示領域R4に属さない場合には(ステップS303:No)、第2の表示制御部14は、ステップS305において、関連情報の配置位置を表示領域R1内の所定の位置に決定する。これにより、関連情報が第1の選択コンテンツのシンボルや第2の選択コンテンツのシンボルに重なってこれらを遮蔽するといった不都合を招くことなく、関連情報を表示装置2に適切に表示することができる。
なお、以上はあくまで一例であり、表示装置2の表示画面上における関連情報の配置位置を決定する方法としては、この他にも様々な方法が考えられる。例えば、第1の操作や第2の操作がタッチ操作の場合には、これらのタッチ操作による指の向きを考慮して関連情報の配置位置を決定することにより、ユーザの手により関連情報が遮蔽されて見づらくなるといった不都合を招くことなく、関連情報を表示装置2に適切に表示することができる。また、ここでは各コンテンツのシンボルを表示している表示画面に関連情報を表示させるようにしているが、シンボルを表示している表示画面とは異なる表示画面に関連情報を表示させるようにしてもよい。
図14は、本実施形態の情報提示装置による全体の動作概要を示したフローチャートである。以下、この図14のフローチャートに沿って、本実施形態の情報提示装置による一連の動作について説明する。
まず、ステップS401において、第1の表示制御部10により、データベース1に格納されたメタデータに基づいて、表示装置2に表示させる少なくとも2つのシンボルが生成される。そして、ステップS402において、ステップS401で生成されたシンボルが表示装置2に表示される。
次に、ステップS403において、第1の選択部11により、ユーザによる第1の操作が行われたか否かが判定される。そして、ユーザによる第1の操作が行われるまでは(ステップS403:No)、このステップS403の判定が繰り返され、ユーザによる第1の操作が行われると(ステップS403:Yes)、ステップS404において、第1の選択部11により、第1の操作で指定されているシンボルに対応するコンテンツが、第1の選択コンテンツとして選択される。
次に、ステップS405において、第1の選択部11により、ユーザによる第1の操作が継続されているか否かが判定される。そして、第1の操作が解除された場合には(ステップS405:No)、ステップS406において、ステップS404で選択された第1の選択コンテンツがリセットされ、ユーザによる第1の操作待ちの状態(ステップS403)に戻る。
一方、第1の操作が継続されていれば(ステップS405:Yes)、ステップS407において、第2の選択部12により、ユーザによる第2の操作が行われたか否かが判定される。そして、ユーザによる第2の操作が行われるまでは(ステップS407:No)、ステップS405およびステップS407の判定が繰り返され、ユーザによる第2の操作が行われると(ステップS407:Yes)、ステップS408において、第2の選択部12により、第2の操作で指定されているシンボルに対応するコンテンツが、第2の選択コンテンツとして選択される。
次に、ステップS409において、生成部13により、ステップS404で選択された第1の選択コンテンツとステップS408で選択された第2の選択コンテンツとの関連性を示す関連情報が生成される。そして、ステップS410において、ステップS409で生成された関連情報が表示装置2に表示される。
次に、ステップS411において、ステップS402で表示したシンボルの表示を終了するか否かが判定され、シンボルの表示を終了すると判定した場合には(ステップS411:Yes)、図14のフローチャートで示す一連の動作が終了する。一方、シンボルの表示を終了しない場合は(ステップS411:No)、ステップS412において、第1の選択部11および第2の選択部12により、ユーザによる第1の操作と第2の操作の双方が継続されているか否かが判定される。
この判定の結果、第1の操作と第2の操作の双方が継続されていれば(ステップS412:Yes)、関連情報の表示が継続され、いずれか一方の操作もしくは双方の操作が解除された場合には(ステップS412:No)、ステップS413において、関連情報の表示が終了する。そして、次のステップS414において、ステップS408で選択された第2の選択コンテンツがリセットされ、さらにステップS406に戻って第1の選択コンテンツがリセットされて、ユーザによる第1の操作待ちの状態(ステップS403)に戻る。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の情報提示装置によれば、ユーザが表示装置2に表示されているシンボルのうちの2つを指定する操作を行うと、これら2つのシンボルに対応する2つのコンテンツの関連性を示す関連情報が表示装置2に表示されるので、ユーザは、極めて簡単な操作で2つのコンテンツの関連性を明確に把握することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の情報提示装置について説明する。本実施形態の情報提示装置は、第1の表示制御部10が、第1の選択部11による第1の選択コンテンツの選択、第2の選択部12による第2の選択コンテンツの選択、第2の表示制御部14による関連情報の表示などのそれぞれの結果に応じて、その結果をユーザに分かりやすくフィードバックするために、表示装置2の表示画面に対してエフェクト表示を行うようにした例である。なお、情報提示装置の基本的な構成は、上述した第1の実施形態と同様(図1参照)である。以下では、本実施形態において特徴的な部分についてのみ説明する。
第1の表示制御部10は、第1の選択部11により第1の選択コンテンツが選択されると、第1の選択部11からの情報を受けて、表示装置2に表示されているシンボルの中で第1の選択コンテンツに対応するシンボルを特定する。そして、第1の表示制御部10は、どのシンボルに対応するコンテンツが第1の選択コンテンツとして選択されているかをユーザに分かりやすくフィードバックするために、第1の選択コンテンツに対応するシンボルを強調表示するようなエフェクト表現を決定し、決定したエフェクト表現で表示装置2の表示画面にエフェクト表示を行う。このエフェクト表示は、第1の選択コンテンツがリセットされると終了する。
第1の選択コンテンツに対応するシンボルを強調表示するエフェクト表現の具体例としては、例えば図15に示すように、第1の選択コンテンツに対応するシンボルA51の周囲を太線の枠で囲むようなエフェクト表現や、例えば図16に示すように、第1の選択コンテンツに対応するシンボルA61の周囲を明るくして光の枠で囲まれているようにするエフェクト表現が考えられる。また、その他にも、例えば、第1の選択コンテンツに対応するシンボルの表示色を通常の表示色とは異ならせる、第1の選択コンテンツに対応するシンボルの大きさを通常時よりも大きくするなど、様々なエフェクト表現が考えられる。
また、第1の表示制御部10は、第2の選択部12により第2の選択コンテンツが選択されると、第2の選択部12からの情報を受けて、表示装置2に表示されているシンボルの中で第2の選択コンテンツに対応するシンボルを特定する。そして、第1の表示制御部10は、どのシンボルに対応するコンテンツが第2の選択コンテンツとして選択されているかをユーザに分かりやすくフィードバックするために、例えば図17に示すように、第1の選択コンテンツに対応するシンボルに対して行うのと同様のエフェクト表現で、表示装置2の表示画面にエフェクト表示を行う。図17の例では、第1の選択コンテンツに対応するシンボルA71と、第2の選択コンテンツに対応するシンボルA72に対して、それぞれの周囲を太線の枠で囲むようなエフェクト表現でエフェクト表示が行われている。第2の選択コンテンツに対応するシンボルに対して行われるエフェクト表示は、第2の選択コンテンツがリセットされると終了する。
また、第1の表示制御部10は、第2の表示制御部14の表示制御によって第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとの関連性を示す関連情報が表示装置2に表示されると、表示されている関連情報がどのコンテンツ間の関連性を示しているものなのかをユーザに分かりやすく示せるようなエフェクト表現を決定し、決定したエフェクト表現で表示装置2の表示画面にエフェクト表示を行う。
この場合のエフェクト表現の具体例としては、例えば図18に示すように、第1の選択コンテンツに対応するシンボルA81と、第2の選択コンテンツに対応するシンボルA82との間を線で結ぶというようなエフェクト表現が考えられる。また、このようなシンボル間を線で結ぶエフェクト表現でエフェクト表示を行う場合には、第1の選択コンテンツに対応するシンボルA81から第2の選択コンテンツに対応するシンボルA82に向かって線を出すようなアニメーションを追加することで、より直感的な表示が行える。
なお、以上は、ユーザへのフィードバックを行う方法の一例であり、ユーザへのフィードバックの方法としては、表示装置2の表示画面へのエフェクト表示だけでなく、音によるフィードバックであったり、触覚によるフィードバックであったりと様々な方法が考えられる。
以上のように、本実施形態の情報提示装置では、第1の表示制御部10が、第1の選択部11による第1の選択コンテンツの選択、第2の選択部12による第2の選択コンテンツの選択、第2の表示制御部14による関連情報の表示などのそれぞれの結果に応じて、表示装置2の表示画面に対してエフェクト表示を行うようにしているので、ユーザは、自分の操作に対する情報提示装置の応答を直感的に把握することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態の情報提示装置について説明する。本実施形態の情報提示装置は、ユーザによる第2の操作が継続されている状態で第1の操作が解除された場合に、第2の操作によって指定されたシンボルに対応するコンテンツを第1の選択コンテンツに切り換え、第2の操作の次に行われる操作によって指定されたシンボルに対応するコンテンツを、第2の選択コンテンツとして選択するようにしたものである。情報提示装置の基本的な構成は、上述した第1の実施形態と同様(図1参照)である。以下では、本実施形態において特徴的な部分についてのみ説明する。
図19は、本実施形態の情報提示装置による全体の動作概要を示したフローチャートである。図19のフローチャートのうち、ステップS501〜ステップS511までの動作は、上述した第1の実施形態と同様(図14のフローチャートのステップS401〜ステップS411)である。ここで、第1の実施形態では、表示装置2に関連情報が表示されている状態でユーザによる第1の操作と第2の操作のいずれかが解除されると、関連情報の表示を終了し、第1の選択コンテンツおよび第2の選択コンテンツをリセットするようにしていた。これに対して、本実施形態では、第2の操作は継続されているが、第1の操作が解除されたという特殊な場合に、第2の操作によって指定されているシンボルに対応するコンテンツを、第2の選択コンテンツから第1の選択コンテンツへと切り換え(つまり、第2の操作を第1の操作に置き換える)、その後の新たな操作(新たな第2の操作)によって指定されたシンボルに対応するコンテンツを、新たに第2の選択コンテンツとして選択するようにしている。
すなわち、本実施形態の情報提示装置では、ステップS511においてシンボルの表示を終了しないと判定されると(ステップS511:No)、次に、ステップS512において、第2の選択部12により、ユーザによる第2の操作が継続されているか否かが判定される。そして、第2の操作が解除された場合には(ステップS512:No)、ステップS513において関連情報の表示が終了し、ステップS514において、ステップS508で選択された第2の選択コンテンツがリセットされて、ユーザによる第1の操作待ちの状態(ステップS507)に戻る。
一方、第2の操作が継続されている場合には(ステップS512:Yes)、ステップS515において、第1の選択部11により、ユーザによる第1の操作が継続されているか否かが判定される。そして、第1の操作が継続されていれば(ステップS515:Yes)、第1の操作と第2の操作の双方が継続されているので、関連情報の表示が継続される。一方、第1の操作が解除された場合、つまり第2の操作が継続されている状態で第1の操作が解除された場合には(ステップS515:No)、ステップS516において関連情報の表示が終了し、ステップS517において、第2の選択コンテンツとして選択されているコンテンツが第1の選択コンテンツに切り換えられて、ユーザによる新たな第2の操作待ちの状態(ステップS507)となる。
以上のように、本実施形態の情報提示装置では、ユーザによる第2の操作が継続されている状態で第1の操作が解除された場合に、第1の選択部11が、第2の操作によって指定されたシンボルに対応するコンテンツを第1の選択コンテンツに切り換えて選択し、第2の選択部12が、第2の操作の次に行われる操作によって指定されたシンボルに対応するコンテンツを第2の選択コンテンツとして選択するようにしているので、ユーザは連続的な操作で関連情報を確認したい2つのコンテンツを次々に切り換えることができ、操作性が向上する。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態の情報提示装置について説明する。本実施形態の情報提示装置は、データベース1に格納されたコンテンツを各コンテンツの属性に応じて分類し、第1の表示制御部10が表示装置2にシンボルを表示させる際に、シンボルに対応するコンテンツの分類結果に応じてその配置を決定し、第2の表示制御部14が表示装置2に関連情報を表示させる際に、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツの分類結果に応じて関連情報の表示形態を決定するようにしたものである。
図20は、第4の実施形態の情報提示装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の情報提示装置には、上述した第1の実施形態の情報提示装置の構成(図1参照)に加えて、分類部15が設けられている。
分類部15は、データベース1に格納されている多数のコンテンツを、各コンテンツの属性に応じて分類する。ここでは、データベース1に格納されているコンテンツがTV番組であるものとして説明する。
分類部15は、まず、各TV番組のコンテンツに付随するメタデータ(上述したEPGデータ)を、データベース1から取得する。EPGデータには、上述したように、放送日時、放送チャンネル、番組タイトル、番組概要、番組ジャンル、出演者リスト、製作者などの情報が含まれている。分類部15は、これらの情報を利用して、データベース1に蓄積されているTV番組のコンテンツを、各TV番組の属性に応じて分類することとなる。
具体的な分類の方法としては、特定のコンテンツ(以下、「注目コンテンツ」という。)とそれに対する他のコンテンツ(一対多数)との関連属性を判定し、その結果に応じて分類するといった方法が挙げられる。関連属性の判定方法としては、まず特定のコンテンツとその他のコンテンツのEPGデータを比較して、番組タイトルに関連があるかどうか判定する。ここで、関連があると判定されたコンテンツは、注目コンテンツに対してタイトル属性で関連するコンテンツとして分類される。次に、注目コンテンツとタイトル属性が関連しないコンテンツに対して、人物(出演者)に関する情報が関連しているかどうか判定する。ここで、関連があると判定されたコンテンツは、注目コンテンツに対して人物属性で関連するコンテンツとして分類される。次に、注目コンテンツとタイトル属性および人物属性が関連しないコンテンツに対して、番組概要に関するキーワードが関連しているかどうか判定する。ここで、関連があると判定されたコンテンツは、注目コンテンツに対してキーワード属性で関連するコンテンツとして分類される。次に、注目コンテンツとタイトル属性、人物属性およびキーワード属性が関連しないコンテンツに対して、ジャンルに関する情報が関連しているかどうか判定する。ここで、関連があると判定されたコンテンツは、注目コンテンツに対してジャンル属性で関連するコンテンツとして分類される。最後に、どの属性も注目コンテンツと関連しないコンテンツは、注目コンテンツに対して関連性のないコンテンツとして分類される。
分類部15は、第1の表示制御部10によって表示装置2にシンボルとして表示させるコンテンツの中から注目コンテンツを特定し、この注目コンテンツに対する他のコンテンツの関連属性に従い、各コンテンツを分類する。なお、関連属性の詳細な判定方法としては、例えば「市村他,質問応答と日本語固有表現抽出および固有表現体系の関係についての考察, 情報処理学会研究報告, NL-161-3, (2004)」や、「山崎他, 話題抽出エージェントを用いた番組検索システムの実装, コンピュータソフトウェア, Vol. 25, No. 4, pp. 41-51, (2008)」などに記載された方法を適用することができる。その他にも、分類部15によるコンテンツの分類方法としては、単純に放送チャンネルごとに各コンテンツを分類したり、放送時間ごとに各コンテンツを分類したりといった様々な方法が考えられる。
本実施形態では、第1の表示制御部10が表示装置2にシンボルを表示させる際に、シンボルに対応するコンテンツの分類結果に応じてその配置を決定するようにしている。具体的には、第1の表示制御部10は、例えば図21に示すように、表示装置2に表示させる各シンボルの配置を決定する。この図21に示す例は、分類部15がコンテンツ間の関連属性の判定結果に応じた分類を行った場合の例である。
図21に示す例では、第1の表示制御部10は、表示装置2の表示画面を領域R11〜R14の4つの表示領域に分割し、その中心に、注目コンテンツのシンボルA91を配置している。そして、領域R11には、注目コンテンツに対してタイトル属性で関連するものとして分類されたコンテンツのシンボルA92などを配置している。また、領域R12には、注目コンテンツに対して人物属性で関連するものとして分類されたコンテンツのシンボルA93などを配置している。また、領域R13には、注目コンテンツに対してキーワード属性で関連するものとして分類されたコンテンツのシンボルA94などを配置している。また、領域R14には、注目コンテンツに対してジャンル属性で関連するものとして分類されたコンテンツのシンボルA95などを配置している。
なお、図21に示す例のように各シンボルを配置する場合には、表示装置2の表示画面における領域R11〜R14がそれぞれどの属性に対応しているのかをユーザが容易に理解できるようにするために、各領域R11〜R14に「タイトル」、「人物」、「キーワード」、「ジャンル」といったような文字表記も同時に表示させるようにすることが望ましい。
図22は、表示装置2に表示させるシンボルの他の配置例を示す図である。この図22に示す例では、横軸をコンテンツであるTV番組が放送されたチャンネル、縦軸をTV番組が放送された時間帯として、表示装置2の表示画面を升目状の領域に分割し、それぞれの領域に放送チャンネルや時間帯の分類が該当するコンテンツ(TV番組)のシンボルを配置している。なお、ここでは既に放送されてハードディスク(HDD)レコーダなどに保存されたTV番組を想定しているが、これから放送予定のTV番組についても同様の方法でシンボルを配置することができる。また、以上のように分類部15によるコンテンツの分類結果に応じてシンボルの配置を決定する代わりに、例えば、分類部15によるコンテンツの分類結果に応じてシンボルの形状を決める、あるいはシンボルの表示色を決めるといった方法も有効である。
また、本実施形態では、第2の表示制御部14が表示装置2に関連情報を表示させる際に、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツの分類結果に応じて、その表示形態を決定するようにしている。以下、図21に示した配置で表示装置2にシンボルが配置され、シンボルA91に対応するコンテンツが第1の選択コンテンツとして選択され、シンボルA94に対応するコンテンツが第2の選択コンテンツとして選択されている場合を例に、これら第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツの分類結果に応じて関連情報の表示形態を決定する具体的手法について説明する。
図21に示したシンボルA91に対応するコンテンツが第1の選択コンテンツとして選択され、シンボルA94に対応するコンテンツが第2の選択コンテンツとして選択されている場合、第2の選択コンテンツは第1の選択コンテンツに対してキーワード属性で分類されているので、関連情報はキーワード属性を重視した表示形態とする。具体的には、例えば第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとの関連情報の中から、番組概要に関するキーワードだけを関連情報として表示装置2に表示させる。あるいは、番組概要に関するキーワード以外の関連情報も表示装置2に表示させるが、番組概要に関するキーワードを、例えば上述したパネルの一番上の項目で表示するといったように、関連情報として表示する複数の情報の配列を変化させたり、番組概要に関するキーワードの表示色を変化させて強調表示したり、番組概要に関するキーワードの表示サイズを大きくさせて強調表示したり、番組概要に関するキーワードの表示領域の形状を大きくさせて強調表示したりといった方法が考えられる。
なお、例えば図21に示したシンボルの配置において、シンボルA93に対応するコンテンツが第1の選択コンテンツとして選択され、シンボルA94が第2の選択コンテンツとして選択されている場合のように、注目コンテンツ以外の2つのコンテンツが第1の選択コンテンツおよび第2の選択コンテンツとして選択されている場合には、注目コンテンツに対して第1の選択コンテンツが関連している属性と、注目コンテンツに対して第2の選択コンテンツが関連している属性との双方を重視して、関連情報の表示形態を決定する。あるいは、注目コンテンツに対して第1の選択コンテンツが関連している属性を一番目に重視し、注目コンテンツに対して第2の選択コンテンツが関連している属性を二番目に重視するといったように、関連情報の表示形態を決定する。また、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとで関連している属性がない場合には、例えば、上述したパネルの形状や色などを変化させ、双方の関連性が低いことを表すメッセージなどを関連情報として表示させるようにしてもよい。
なお、以上は第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツの分類結果に応じて関連情報の表示形態を決定する例を示したものであり、この他にも、様々な基準に従って関連情報の表示形態を変化させることができる。例えば、第1の選択コンテンツのシンボルと第2の選択コンテンツのシンボルとの間の距離や方位関係に応じて、関連情報として表示させる情報量や情報の種類を決定するといった方法などが考えられる。
以上のように、本実施形態の情報提示装置では、第1の表示制御部10が表示装置2にシンボルを表示させる際に、シンボルに対応するコンテンツの分類結果に応じてその配置を決定し、第2の表示制御部14が表示装置2に関連情報を表示させる際に、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツの分類結果に応じて関連情報の表示形態を決定するようにしているので、表示装置2に表示している各シンボルに対応するコンテンツ間の関係や、その関係において2つのコンテンツがどのように関連しているかを、ユーザに分かりやすく提示することができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態の情報提示装置について説明する。本実施形態の情報提示装置は、第1の操作と第2の操作のうちの少なくとも一方の操作の状態変化に応じて、表示装置2に表示させる関連情報を変化させるようにしたものである。
図23は、第5の実施形態の情報提示装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の情報提示装置には、上述した第1の実施形態の情報提示装置の構成(図1参照)に加えて、検知部16が設けられている。
検知部16は、第1の操作と第2の操作の少なくとも一方の操作の状態変化を検知する。ここでも、入力装置3としてタッチパネルが用いられ、ユーザによる第1の操作および第2の操作がこのタッチパネルへのタッチ操作であるものとし、ユーザが第1の指と第2の指の2本の指をタッチパネルに触れている間、第1の操作と第2の操作とが継続されているものとして説明する。
この場合、第1の操作や第2の操作の状態変化としては、例えば、第1の指によるタッチ位置と第2の指によるタッチ位置との相対位置関係の変化が挙げられる。すなわち、ユーザが第1の指によるタッチ位置は変えずに、第2の指をタッチパネル上でスライドさせて第2の指によるタッチ位置を変化させる、あるいは、逆に第2の指によるタッチ位置は変えずに、第1の指をタッチパネル上でスライドさせて第2の指によるタッチ位置を変化させる、あるいは、第1の指と第2の指の双方をタッチパネル上でスライドさせて双方のタッチ位置を変化させた場合に、検知部16はこれらを第1の操作や第2の操作の状態変化として検知する。2つのタッチ位置の相対位置関係の変化としては、2つのタッチ位置間の距離の変化や、2つのタッチ位置の方位の変化が考えられる。なお、この場合、第1の指または第2の指をタッチパネル上でスライドさせると、この指の移動に伴って指定されているシンボルが移動するような表示も可能である。
ここでは、検知部16が2つのタッチ位置間の距離の変化を検知する例について説明する。検知部16は、まず、ユーザによる第1の操作により入力されるタッチ位置の位置座標と、第2の操作により入力されるタッチ位置の位置座標とを取得する。そして、取得した2つの位置座標をもとに第1の操作によるタッチ位置と第2の操作によるタッチ位置との間の距離d1を算出して蓄積する。
そして、検知部16は、前回位置座標を取得してから一定時間が経過したら、再度、現在入力されている2つのタッチ位置の位置座標を取得し、現在の2つのタッチ位置の間の距離d2を算出して蓄積する。そして、検知部16は、前回蓄積した距離d1と今回蓄積した距離d2とを比較し、その差を算出する。ここで、検知部16は、d2−d1≦−Dの場合には「−1」、−D<d2−d1<Dの場合には「0」、D≦d2−d1の場合には「1」の検知結果を第2の表示制御部14に送る。検知部16は、ユーザによる第1の操作および第2の操作が継続されている間、以上の処理を繰り返し行う。
第2の表示制御部14は、検知部16からの検知結果を受けて、第1の操作により入力されるタッチ位置と第2の操作により入力されるタッチ位置との間の距離の変化に応じて、表示装置2に表示させる関連情報を変化させる。すなわち、第2の表示制御部14は、検知部16から「−1」という検知結果を受け取ったら、表示装置2に表示させる関連情報の情報量を少なくし、検知部16から「1」という検知結果を受け取ったら、表示装置2に表示させる関連情報の情報量を多くする。なお、第2の表示制御部14は、検知部16から受け取った検知結果が「0」の場合には、表示装置2に表示させる関連情報の情報量を変化させない。
図9や図10に示した関連情報の表示形態を例に挙げて具体的に説明すると、第2の表示制御部14は、図10に示したパネルBの表示形態で関連情報を表示装置2に表示させている状態で検知部16から検知結果「−1」を受け取ると、表示装置2に表示させている関連情報を図10に示した表示形態から図9に示した表示形態に変化させ、最低限の関連情報だけが表示装置2に表示されるようにする。逆に、図9に示したパネルBの表示形態で関連情報を表示装置2に表示させている状態で検知部16から検知結果「1」を受け取ると、第2の表示制御部14は、表示装置2に表示させている関連情報を図9に示した表示形態から図10に示した表示形態に変化させ、関連性のない項目も含めた関連情報が表示装置2に表示されるようにする。
この他にも、検知部16の検知結果に応じて表示装置2に表示させる関連情報を変化させる方法としては、例えば、表示装置2に現在表示されている関連情報の個数が3個の場合だったとしたときに、検知部16から検知結果「1」を受け取ったら表示装置2に5個の関連情報を表示させ、検知部16から検知結果「−1」を受け取ったら表示装置に1個の関連情報を表示させるといった方法も考えられる。また、表示装置2に表示させる関連情報を単語単位で増減させるのではなく、文節単位や一文単位で増減させるようにしてもよく、関連情報を増減させる方法としては様々な方法が適用できる。
また、検知部16が検知する第1の操作や第2の操作の状態変化としては、上記のような2つのタッチ位置の間の相対位置関係の変化の他にも、例えば、第1のタッチ操作または第2のタッチ操作のタッチ数の変化なども挙げられる。すなわち、例えば、ユーザが第1の指と第2の指で表示装置2の表示画面上における2つのシンボルの表示領域にそれぞれ触れている状態で、さらに他の指により2つのシンボルのいずれか一方の表示領域に触れると、検知部16は、これを第1の操作や第2の操作の状態変化として検知する。
この場合、第2の表示制御部14は、第1のタッチ操作または第2のタッチ操作のタッチ数の増加が検知部16により検知されたら、表示装置2に表示させる関連情報の情報量を増加させ、第1のタッチ操作または第2のタッチ操作のタッチ数の減少が検知部16により検知されたら、表示装置2に表示させる関連情報の情報量を減少させるようにすればよい。
また、検知部16が検知する第1の操作や第2の操作の状態変化としては、例えば、第1のタッチ操作または第2のタッチ操作のタッチ圧力の変化なども挙げられる。すなわち、例えば、ユーザが第1の指と第2の指で表示装置2の表示画面上における2つのシンボルの表示領域にそれぞれ触れている状態で、これら2つの指のいずれかまたは双方を強く押し込んだときに、検知部16は、これを第1の操作や第2の操作の状態変化として検知する。なお、このようなタッチ圧力の変化を検知する場合は、検知部16をタッチパネルと一体に設けた圧力センサで構成すればよい。また、検知部16は、ユーザが指を強く押し込んだときのタッチパネルにおける接触面積の広がりから、第1の操作や第2の操作の状態変化を検知する構成としてもよい。
この場合、第2の表示制御部14は、第1のタッチ操作または第2のタッチ操作のタッチ圧力の上昇が検知部16により検知されたら、表示装置2に表示させる関連情報の情報量を増加させ、第1のタッチ操作または第2のタッチ操作のタッチ圧力の低下が検知部16により検知されたら、表示装置2に表示させる関連情報の情報量を減少させるようにすればよい。
以上のように、本実施形態の情報提示装置では、ユーザによる第1の操作や第2の操作の状態変化を検知部16が検知し、この検知部16による検知結果に応じて、第2の表示制御部14が表示装置2に表示させる関連情報を変化させるようにしているので、ユーザの直感的な操作に応じて2つのコンテンツ間の関連性を簡潔に、あるいはより詳細な情報としてユーザに提示することができる。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態の情報提示装置について説明する。本実施形態の情報提示装置は、第1の操作と第2の操作とが継続されている時間が長いほど、表示装置2に表示させる関連情報を増加させるようにしたものである。
図24は、第6の実施形態の情報提示装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の情報提示装置には、上述した第1の実施形態の情報提示装置の構成(図1参照)に加えて、計測部17が設けられている。
計測部17は、第1の操作と第2の操作とが継続されている時間を計測する。すなわち、計測部17は、ユーザによる第1の操作が継続されて第1の選択部11により第1の選択コンテンツが維持されている状態で、ユーザにより第2の操作が行われて第2の選択部12により第2の選択コンテンツが選択されると、時間の計測を開始する。そして、第1の操作が中断して第1の選択コンテンツがリセットされる、もしくは第2の操作が中断して第2の選択コンテンツがリセットされると、計測部17は時間の計測を終了する。計測部17は、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとが選択されているときに、以上の時間の計測を繰り返す。
第2の表示制御部14は、計測部17による時間計測の結果を監視し、計測部17により計測される時間、すなわち第1の操作と第2の操作とが継続されている時間が長いほど、表示装置2に表示される関連情報の情報量が多くなるように、関連情報の表示を制御する。具体的には、第2の表示制御部14は、例えば、第1の選択コンテンツと第2の選択コンテンツとが選択されると、最初に図9に示したパネルBの表示形態で必要最低限の関連情報だけを表示装置2に表示させ、その後、第1の操作と第2の操作とが継続されている時間が所定時間を超えると、表示装置2に表示させている関連情報を図9に示した表示形態から図10に示した表示形態に変化させて、関連性のない項目も含めた関連情報が表示装置2に表示されるようにする。また、図10に示した表示形態で関連情報を表示装置2に表示させた状態で、第1の操作と第2の操作とが継続されている時間がさらに所定時間を超えると、関連性のない項目も含めた表示項目を増加させるといった方法で関連情報の情報量をさらに多くする。
なお、以上は、第2の表示制御部14が表示装置2に表示させる関連情報を増加させる方法の具体的な一例であり、この他にも様々な方法が考えられる。例えば、第5の実施形態で説明したように、第1の操作と第2の操作とが継続されている時間が長くなるに従って関連情報の個数を増加させるようにしてもよい。また、表示装置2に表示させる関連情報を単語単位で増加させるのではなく、文節単位や一文単位で増加させるようにしてもよい。また、第2の表示制御部14は、第1の操作と第2の操作とが継続されている時間に応じて表示装置2に表示させる関連情報の情報量を多くするだけでなく、第1の操作が行われてから第2の操作が行われるまでの経過時間が長くなるにしたがって、表示装置2に表示させる関連情報を増加させるような制御を行うことも可能である。
以上のように、本実施形態の情報提示装置では、ユーザによる第1の操作と第2の操作とが継続されている時間を計測部17が計測し、この計測部17により計測される時間が長いほど、第2の表示制御部14が表示装置2に表示させる関連情報を増加させるようにしているので、操作を継続しながら詳細な情報の提示を待つというユーザの操作傾向に従って、ユーザの意向を的確に反映させたかたちで詳細な関連情報をユーザに提示することができる。
(第7の実施形態)
次に、第7の実施形態の情報提示装置について説明する。本実施形態の情報提示装置は、表示装置2に表示された画像中でユーザが第1の操作で指定した位置に対応する第1の情報と、ユーザが第2の操作で指定した位置に対応する第2の情報とに関連する第3の情報を生成し、生成した第3の情報を表示装置2に表示させるようにしたものである。
図25は、第7の実施形態の情報提示装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の情報提示装置には、データベース25と、表示装置2と、入力装置3とが接続される。なお、表示装置2および入力装置3は、上述した第1乃至第6の実施形態と同様である。また、本実施形態の情報提示装置は、機能的な構成として、第1の取得部21と、第2の取得部22と、生成部23と、表示制御部24とを備える。
データベース25は、表示装置2に表示させる様々な表示画像の情報と、各表示画像上の位置座標に対応させて準備した各種の情報とを格納している。表示画像上の位置座標に対応させた各種情報としては、その位置座標で示される対象の名称のほか、その対象の詳細を表す情報や、その対象の名称をキーワードとして取得され得る様々な情報が含まれる。このデータベース25の具体例としては、例えば、インターネットなどのネットワークを介して各種の情報を提供する情報提供サーバのデータベースなどが挙げられる。
第1の取得部21は、表示装置2に情報提供サーバなどから提供される任意の画像が表示されている状態で、ユーザが入力装置3を利用して第1の操作を行うと、この第1の操作によって指定された位置に対応する情報を、第1の情報としてデータベース25から取得する。なお、ユーザによる第1の操作とは、上述した第1乃至第6の実施形態と同様、第2の操作との関係で、第2の操作よりも先にユーザにより行われる操作をいう。
第2の取得部22は、表示装置2に情報提供サーバなどから提供される任意の画像が表示されている状態で、ユーザが入力装置3を利用して第2の操作を行うと、この第2の操作によって指定された位置に対応する情報を、第2の情報としてデータベース25から取得する。なお、ユーザによる第2の操作とは、第1の取得部21が第1の情報を取得している状態でユーザにより行われる次の操作をいう。
生成部23は、ユーザによる第1の操作に応じて第1の取得部21により第1の情報が取得され、ユーザによる第2の操作に応じて第2の取得部22により第2の情報が取得されると、これら第1の情報と第2の情報とに関連する情報である第3の情報を生成する。
表示制御部24は、生成部23により第3の情報が生成されると、この第3の情報を、表示中の画像上に重ねるようにして表示装置2に表示させる制御を行う。
以下、入力装置3としてタッチパネルが用いられ、表示装置2には、図26および図27に示すように日本地図の画像Cが表示されている場合を例に挙げて、本実施形態の情報提示装置による動作概要について説明する。
表示装置2に表示されている日本地図の画像C上で、ユーザがまず第1の操作として位置P1に触れるタッチ操作を行うと、第1の取得部21が、位置P1に対応する「東京」という地点名称および「東京」に関連性のある各種の情報を、第1の情報としてデータベース25から取得する。次に、ユーザが第2の操作として、表示装置2に表示されている日本地図の画像C上で位置P2に触れるタッチ操作を行うと、第2の取得部22が、位置P2に対応する「大阪」という地点名称および「大阪」に関連性のある各種情報を、第2の情報としてデータベース25から取得する。
第1の取得部21により「東京」に関する情報が取得され、第2の取得部22により「大阪」に関する情報が取得されると、生成部23は、「東京」と「大阪」とに関連する情報を第3の情報として生成する。ここで、第3の情報としては、例えば、「東京」・「大阪」間の距離であったり、移動の方法であったり、人口密度の比較であったり、面積の比較であったりといったことが考えられる。
生成部23により第3の情報が生成されると、表示制御部24は、この生成部23により生成された第3の情報を、例えば図27に示すようなパネルDのかたちで、日本地図の画像C上に重ねるようにして、表示装置2に表示させる。なお、以上は本実施形態の情報提示装置によってユーザに提示される情報の一例を例示したものであり、第1の情報や第2の情報、これら第1の情報と第2の情報とに関連する情報である第3の情報としては、表示装置2に表示されている表示画像の種類に応じて、様々な情報が考えられる。いずれの場合も、表示装置2に表示される表示画像の位置座標に対応させて各種の情報をデータベース25に格納しておき、第1の取得部21により第1の情報、第2の取得部22により第2の情報がそれぞれデータベース25から取得されたときに、生成部23が、これら第1の情報と第2の情報とに関連する情報である第3の情報を生成できるようにすればよい。
以上のように、本実施形態の情報提示装置によれば、ユーザが表示装置2に表示されている表示画面上で2つの位置を指定する操作を行うと、これら2つの位置に対応した2つの情報に関連した情報が表示装置2に表示されるので、ユーザは、極めて簡単な操作で2つの情報に関連する情報を認識することが可能となる。
以上、第1乃至第7の実施形態の情報提示装置について説明したが、上述した各実施形態の情報提示装置は、ハードウェア構成としては、例えば、CPUなどの制御装置、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置を備えた、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成を採用し、コンピュータによって実行される情報提示プログラムにより、上述した各機能構成を実現する構成とすることができる。
上述した各実施形態の情報提示装置で実行される情報提示プログラムは、例えば、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、上述した各実施形態の情報提示装置で実行される情報提示プログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述した各実施形態の情報提示装置で実行される情報提示プログラムを、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。さらに、上述した各実施形態の情報提示装置で実行される方法提示プログラムを、ROMなどに予め組み込んで提供するように構成してもよい。
上述した各実施形態の情報提示装置で実行される情報提示プログラムは、上述した各部(第1の表示制御部10、第1の選択部11、第2の選択部12、生成部13、第2の表示制御部14、分類部15、検知部16、計測部17、第1の取得部21、第2の取得部22、生成部23、表示制御部24)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から情報提示プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、第1の表示制御部10、第1の選択部11、第2の選択部12、生成部13、第2の表示制御部14、分類部15、検知部16、計測部17、第1の取得部21、第2の取得部22、生成部23、表示制御部24が主記憶装置上に生成されるようになっている。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、第1乃至第6の実施形態の情報提示装置によれば、表示装置2に表示されている2つのシンボルに対応する2つのコンテンツ間の関連性を、ユーザに簡単な操作で明確に把握させることができる。
また、第7の実施形態の情報提示装置によれば、表示装置2に表示されている画像上の2つの位置に関連する情報を、ユーザに簡単な操作で明確に把握させることができる。
なお、本発明は、上述した各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上述した各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。