JP5345459B2 - ローカル信号光入出力方法及びローカル信号光入出力装置 - Google Patents

ローカル信号光入出力方法及びローカル信号光入出力装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバケーブル網の建設・保守に使用される光心線対照器、光パルス試験器あるいは光通信器に用いられる光ファイバ側方入射出射技術に関する。
光ネットワークの通信品質を高く維持していくためには、光ファイバケーブル保守時に行われている心線対照や光パルス試験をサービス提供下で実行する必要がある。しかしながら、近年、経済的な光ネットワークを構築するために一本の光線路を光スプリッタによって複数本の線路に分岐するPON(Passive Optical Network)通信方式が実用化され、この方式においては所内の試験光挿入用カプラから試験光を入力した場合、光スプリッタにより全ての分岐線路にその試験光が分配されるため、心線対照や光パルス試験が本質的にできないという問題が生じている。この場合、作業者は分岐線路の接続部を一時的に抜き取って(サービスを一時的に停止して)心線対照や光パルス試験をその接続部から実行している。
また、所外の光線路設備に対して、道路の拡幅工事や橋の架け替え工事、あるいは他の設備工事(電気や水道などの新設・修理)によって、通信ルートの変更を余儀なく強いられる工事がしばしば発生している(以後、支障移転工事と称する)。この支障移転工事に対して、光線路の切替接続時間をできる限り短縮させ、通信復旧時間をできる限り短くするための技術が商用化された(例えば、特許文献1を参照。)。しかしながら、本技術は光コネクタをもつ設備であることが大前提であり、ルート変更の範囲と光コネクタ設置箇所が一致しない場合は、大規模な工事になることは免れず、光線路の任意の場所から自由に通信光や試験光を入出射する技術が望まれていた。
前記問題を解消するために、これまでにも光ファイバの側面から入出力する技術として、ローカルインジェクション装置とローカルディテクション装置が開発されてきた(例えば、特許文献2を参照。)。
特許第3573606号 特開平7−38502号公報 特開2009−25210号公報 特許第3649835号
「新版・光ファイバ通信」(2版)、電気通信技術ニュース社、P38〜39、昭和58年6月12日発行
しかしながら、特許文献2のような装置は、入出力時の結合効率が光コネクタを用いた入出力方式より35〜45dB低く、微弱な信号光を取り扱うセンサ分野への使用に限られていた。即ち、特許文献2のような装置は、入射及び出射効率が低く、通信や通信設備の試験への適用した場合、光アンプを利用しても各種装置の受光レベルを満足できないという課題があった。また、曲げのように幾何学的な形状を利用して光ファイバの側面から光信号を入出力させる場合、波長依存性を伴うことは避けられず、波長多重通信では入出力時の結合効率を全ての波長に対して同時に最適化できないという課題もあった。
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、光ファイバ側面における信号光の入出射効率を向上させ、かつ、波長無依存のローカル信号光入出力方法及びローカル信号光入出力装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るローカル信号光入出力方法及びローカル信号光入出力装置は、信号光を注入あるいは取り出す光ファイバのクラッドの屈折率を一時的に変化させることとした。
具体的には、本発明に係るローカル信号光入出力方法は、弧状にした第一光ファイバの側面の一部に第二光ファイバの端面を接近させ、前記第一光ファイバの側面の前記一部からコア内の第一信号光を放射させて、前記第二光ファイバの端面が前記第一信号光を受光する放射経路と、前記第二光ファイバの端面から出射した第二信号光を前記第一光ファイバの側面の前記一部からコア内に向けてシングルモードで伝搬させる入射経路と、を同時に形成する際に、前記放射経路及び前記入射経路にあたる前記第一光ファイバの側面のクラッドの屈折率を一時的に前記第一光ファイバのコアの屈折率に近づける屈折率変化手順を有することを特徴とする。
本発明に係るローカル信号光入出力装置は、第一光ファイバを弧状に曲げる第一ファイバガイドと、前記第一ファイバガイドで弧状にされた第一光ファイバの側面の一部に第二光ファイバの端面を接近させる第二ファイバガイドと、前記第二光ファイバの端面が第一信号光を受光する放射経路、及び前記第二光ファイバの端面から出射した第二信号光を前記第一光ファイバの側面の前記一部からコア内に向けてシングルモードで伝搬させる入射経路にあたる前記第一光ファイバの側面のクラッドの屈折率を一時的に前記第一光ファイバのコアの屈折率に近づける屈折率変化手段と、を備える。
屈折率変化手順又は屈折率変化手段が、第一光ファイバのクラッドの屈折率を一時的にコアの屈折率に近づけることで、第一光ファイバのクラッドとコアとの境界面でシングルモード伝搬時の臨界角を小さく、あるいは無くすことができる。これにより、第一光ファイバの信号光の入出射が容易になり、結合効率を高めることができる。また、第一光ファイバのクラッドの屈折率を一時的にコアの屈折率に近づけることで、光ファイバの側面から光信号を入出力させるときの波長依存性も解消することができる。
従って、本発明は、光ファイバ側面における信号光の入出射効率を向上させ、かつ、波長無依存のローカル信号光入出力方法及びローカル信号光入出力装置を提供することができる。
本発明に係るローカル信号光入出力方法の前記屈折率変化手順は、前記第一光ファイバの側面の前記一部に紫外線をスポット状に照射する手順とすることができる。
本発明に係るローカル信号光入出力装置の前記屈折率変化手段は、前記第一光ファイバの側面の前記一部に紫外線をスポット状に照射する紫外線光源とすることができる。
本ローカル信号光入出力方法及び本ローカル信号光入出力装置は、紫外線を利用して第一光ファイバのクラッドの屈折率を一時的にコアの屈折率に近づける。
本発明に係るローカル信号光入出力方法の前記屈折率変化手順は、前記第二光ファイバが受光する前記第一信号光又は前記第一光ファイバに入射される前記第二信号光の光強度が最大となるように前記紫外線の強度を調整することを特徴とする。
紫外線はコアの屈折率も変化させてしまうので、第二光ファイバ側のクラッドとコアとの境界で紫外線が消失する強度に調整することで、入出射効率を向上させることができる。
本発明に係るローカル信号光入出力方法において、前記第一光ファイバのクラッドが石英ガラスの場合、前記紫外線の波長が140.9nm以下とすることができる。
本発明に係るローカル信号光入出力装置の前記第一光ファイバのクラッドが石英ガラスであり、前記紫外線の波長が140.9nm以下とすることができる。
第一光ファイバのクラッドが石英の場合、石英ガラスのバンドギャップは8.8eVであるので、それ以上の光誘起エネルギーを持つ紫外線が必要である。この場合、波長140.9nm以下の紫外線であれば条件を満たす。
本発明に係るローカル信号光入出力方法の前記屈折率変化手順は、前記第一光ファイバの側面の前記一部に外部から応力を与える手順とすることができる。
本発明に係るローカル信号光入出力装置の前記屈折率変化手段は、前記第一光ファイバの側面の前記一部に外部から応力を与える押圧部とすることができる。
本ローカル信号光入出力方法及び本ローカル信号光入出力装置は、第一光ファイバに応力を与えることで第一光ファイバのクラッドの屈折率を一時的にコアの屈折率に近づける。
本発明に係るローカル信号光入出力方法の前記屈折率変化手順は、前記第二光ファイバが受光する前記第一信号光又は前記第一光ファイバに入射される前記第二信号光の光強度が最大となるように前記応力を調整することを特徴とする。
応力はコアの屈折率も変化させてしまうので、第二光ファイバ側のクラッドとコアとの境界付近に応力が集中するように調整することで、入出射効率を向上させることができる。
本発明は、光ファイバ側面における信号光の入出射効率を向上させ、かつ、波長無依存のローカル信号光入出力方法及びローカル信号光入出力装置を提供することができる。
本発明に係るローカル信号光入出力方法を説明する図である。 本発明に係るローカル信号光入出力方法を説明する図である。 ローカル入出力される信号光の通過経路を説明するためのモデル図である。 図3のモデル図を用いて、クラッド屈折率と入出力信号光の透過損失との関係を示した図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のローカル信号光入出力装置1を説明する図である。図1を用いて、ローカル信号光入出力方法を説明する。ローカル信号光入出力装置1は、第一光ファイバ4を弧状に曲げる第一ファイバガイド6と、第一ファイバガイド6で弧状にされた第一光ファイバ4の側面の一部に第二光ファイバ2の端面を接近させる第二ファイバガイド3と、第二光ファイバ2の端面が第一信号光を受光する放射経路、及び第二光ファイバ2の端面から出射した第二信号光を第一光ファイバ4の側面の前記一部からコア内に向けてシングルモードで伝搬させる入射経路にあたる第一光ファイバ4の側面のクラッドの屈折率を一時的に第一光ファイバ4のコアの屈折率に近づける屈折率変化手段と、を備える。
第1実施形態のローカル信号光入出力装置1の屈折率変化手段は、第一光ファイバ4の側面の前記一部に紫外線8をスポット状に照射する紫外線光源5である。信号光の入出力地点のクラッドに紫外線を照射し、当該クラッドとコアとの比屈折率差を一時的に小さくしながら光ファイバ側面により信号光を入出力する方法の実施例である。
まず、第一光ファイバ4を素線の状態にして第一ファイバガイド6の曲げ部に沿って80°程度の曲げを作る。図1では第一ファイバガイド6の曲率半径ρを6mmに設定した。次に曲げられた第一光ファイバ4側面に屈折率整合剤9を塗布し、その屈折率整合剤9の中に第二ファイバガイドであるフェルールガイド3に把持された第二光ファイバ2を、第一光ファイバ4が曲がり始めてから約22°の入出力方向角11(δ+δ+δ+δ)で、かつ、その位置での法線方向から約68°の入出射角10(ζ)より接近させる。
この入出射の方向と角度については、特許文献3において、その算出方法の基本的な考え方が開示されており、本実施例も特許文献3に基づいて、入出力信号光7の波長λを1.31μm、曲率半径ρを6mmとした場合の入出力方向角11(δ+δ+δ+δ)と、入出射角10(ζ)を導出した。但し、本実施例ではクラッドへの紫外線照射により当該クラッドの屈折率が変化することを考慮しなければならず、以下の「動作原理の説明」の中で、入出射角10と入出力方向角11が、各々、68°と22°に至った根拠を詳細に説明する。
次に、上記構成において、入出力信号光7の入出力地点から約20°先の部分に紫外線光源5を設置し、第一光ファイバ4の側面から紫外線8を照射する。ここで、第一光ファイバ4のクラッドが石英ガラスの場合、紫外線8の波長は140.9nm以下とする。この付近に入出力信号光7がコアとクラッドを通過するポイントがある。この時、クラッドでは紫外線照射によって光誘起屈折率変化が生じ屈折率が高くなり(例えば、特許文献4を参照。)、クラッドとコアの比屈折率差が小さい方に変化する。その結果、クラッドとコアとの境界面では、シングルモードで伝搬する信号光の全反射の臨界角θが小さくなるか、もしくはなくなることから、コアとクラッドとの境界面における信号光の入出射量を増加させることができる。
ここで、紫外線光源5は、第二光ファイバ2側の、第一光ファイバ4のクラッドとコアとの境界近傍で紫外線8が消失するように紫外線8の強度を調整する機能を有する。紫外線8はコアに対しても光誘起屈折率変化を引き起こすことから、紫外線8のパワーをコアとクラッドとの境界付近で消失するように制御する必要がある。具体的には、紫外線光源5は、紫外線8の強度を次のように決定する。
まず、第一光ファイバ4に第一信号光を入力し、第二光ファイバ2に結合される第一信号光の強度を測定する。このとき、紫外線光源5は、紫外線8の強度を変化させ、第二光ファイバ2に結合される第一信号光の強度が最大となる紫外線8の強度を見つける。このときが第一光ファイバ4のクラッドとコアとの境界近傍でクラッドとコアの比屈折率差を最小とする紫外線8の強度である。第二光ファイバ2に第二信号光を入力し、第一光ファイバ4に結合される第二信号光の強度を測定してもよい。
[動作原理の説明]
以下に、本実施例の動作原理について、図3と表1を用いて説明する。図3は、ある曲率半径で曲げられた第一光ファイバ4側面に対して、第二光ファイバ2の端面を接近させ、信号光を入出射する際の各層の境界面で透過(回折)と反射される様子を光線学的に示したものである。A点はコア34とクラッド33との境界点、B点はクラッド33と第一の被覆32との境界点、C点は第一の被覆32と第二の被覆31の境界点、D点は第二の被覆31と屈折率整合剤9との境界点である。また、図に示すように、曲率半径(曲げ中心からコア中心までの長さ)をρ、コア34、クラッド33、第一の被覆32、及び第二の被覆31の外径を、各々、2x、2x、2x、及び2xとする。A点、B点、C点およびD点での入出力信号光7の入出射角および屈折角を、各々、ζ、ζ、ζ、及びζ、φ、φ、φ、及びφとする。第一光ファイバ4が曲がり初めてからA点まで、A点からB点まで、B点からC点まで、C点からD点までの各方向変化角をδ、δ、δ、及びδとする。コア34でのシングルモード伝搬角をθ、コア34、クラッド33、第一の被覆32、第二の被覆31、及び屈折率整合剤9の屈折率を各々n、n、n、n、及びnとする。
ここで、信号光の入射経路と出射経路との関係は、各層の屈折率に対してスネルの法則に従うことから、光線学上、可逆的である。従って、入射もしくは出射のいずれかの経路を考察すれば、各層における屈折角や反射角が一義的に求めることができる。本実施例では、シングルモード伝搬角θを初期値とし、各層における入射角と屈折角を信号光の出射方向にとって、各入射角と屈折角を考察した。なお、シングルモード伝搬角θが信号光の波長に依存することは言うまでもない。
上述の考察手順に従うと、直線領域のコア34内をシングルモード(伝搬角θ)で全反射してきた信号光は、曲がりの領域でコア34、クラッド33、第一の被膜32、第二の被覆31および屈折率整合剤9の各境界面(A点、B点、C点、D点)で、各々、臨界角を超えるとその一部がコア34からクラッド33へ、クラッド33から第一の被膜32、第一の被膜32から第二の被覆31へ、第二の被覆31から屈折率整合剤9へと透過される。最終的には、この屈折率整合剤9の中の出射経路の屈折角が、側面入射における入射角(ζ)と同じになる。但し、伝搬角θは、開口数に応じてある許容された角度Δθを有することから、入射角(ζ)においてもΔζ分の変動を生じる。
いま、曲率半径ρに対するA点〜D点での透過率Tと反射率Rは、数式1と数式2で表すことができる(例えば、非特許文献1を参照。)。但し、信号光の電界面が入射面に垂直である場合を考察する。
Figure 0005345459
ただし、i=1,2,3,4である。
Figure 0005345459
ただし、i=1,2,3,4である。
また、図3による幾何学的な計算から、φとφは、数式3と数式4で与えられる。
Figure 0005345459
Figure 0005345459
ただし、i=2,3,4である。
また、図3による幾何学的な計算から、δとδ(i=2,3,4)は曲率半径ρの関数として数式5と数式6で表される。
Figure 0005345459
Figure 0005345459
また、屈折の法則より、ζは、数式7で与えられる。
Figure 0005345459
ただし、i=1,2,3,4である。
ここで、ζの添字i=1,2,3,4はそれぞれA点,B点,C点,D点に対応している。また、入出力信号光7の波長λとコア34でのシングルモード伝搬角θとの関係は、グース・ヘンシェンシフトの条件より、数式8で与えられる。
Figure 0005345459
表1は、各種パラメータの数値を数式1〜数式8に代入し、コア34から第二光ファイバ2の経路に至るまでの各層での入出力角や透過損失等を計算した結果を表す。第一光ファイバ4の曲率半径ρを6mm、コア34の屈折率を1.4627としたとき、一般的なシングルモードファイバのクラッド33とコア34との比屈折率差は0.32%程度であるため、当該クラッドの屈折率は1.4580となる。この時のトータル透過損失は曲げ半径として6mmを付与してもなおコアとクラッドの全反射臨界角以内にあるため信号光を出射させることができないことが分かる。本発明による紫外線照射によって入出射付近のクラッド33部分の屈折率を約0.05%だけ増加させることによりコア34とクラッド33との比屈折率差が小さくなり、透過損失が格段に小さくなる。本実施形態の計算では、透過損失が約3.5dBと見積もられ、照射前では不可能であった信号光の出射が、3.5dB程度の損失を伴うだけで出力できることが見込まれる。なお、先に述べたように、入射と出射の経路は可逆的であることから、入力についても3.5dBの損失で信号光を入力できる。
Figure 0005345459
図4は、上記数式を用いて、クラッド33の屈折率と入出力信号光7との結合損失を表したものである。図4のように、コア34とクラッド33との比屈折率差が0.29より小さくなる付近で急峻に結合損失が小さくなる。
本実施形態のローカル信号光入出力装置は、クラッド33への紫外線照射によってクラッド33の屈折率を高め、コア34とクラッド33との比屈折率差を小さい方向に変化させる。このことでローカル信号光入出力装置は、シングルモード伝搬の完全反射時の臨界角を小さくでき、ローカル信号光入出力における透過光率が向上して入出射効率が向上する。また、光ファイバの側面から光信号を入出力させるときの波長依存性も解消することができる。
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態のローカル信号光入出力装置を説明する図である。図2は、第一光ファイバ4の光軸方向から入出力信号光7を入出力するときを説明している。第2実施形態のローカル信号光入出力装置の屈折率変化手段は、第一光ファイバ4の側面の一部に外部から応力を与える押圧部21である。
第2実施形態において、入出力に必要な条件は第1実施形態と全く同じであるので、押圧部21でクラッド22に屈折率を変化させる動作原理のみ説明する。押圧部21は、V溝支持台20で固定された第一光ファイバ4の側面を物理的に押圧し、第一光ファイバ4のクラッド22の屈折率を高める。
第一光ファイバ4の信号光の入出力地点付近に対して第一光ファイバ4の側面から押圧部21によって応力を加える。この応力は、第一光ファイバ4のコア23近傍のクラッド22の屈折率を高める。これにより、クラッド22とコア23の比屈折率差が小さく、もしくは無くなることになる。この作用によってコア23とクラッド22との境界面では、シングルモード伝搬時の臨界角θが小さくなるか、もしくはなくなることから、コア23とクラッド22との境界面における信号光の入出射量を増加させることができる。
ここで、押圧部21は、第二光ファイバ2側の、第一光ファイバ4のクラッドとコアとの境界近傍に応力が集中するように応力を調整する機能を有する。第一光ファイバ4の側面への応力は、コア23に対しても影響することから、押圧部21は押圧方向24及び応力がコア23とクラッド22との境界付近に集中するように押圧する。具体的には、押圧部21は応力を次のように決定する。
まず、第一光ファイバ4に第一信号光を入力し、第二光ファイバ2に結合される第一信号光の強度を測定する。このとき、押圧部21は、第一光ファイバ4の側面を押圧する力を変化させ、第二光ファイバ2に結合される第一信号光の強度が最大となる応力を見つける。このときが第一光ファイバ4のクラッドとコアとの境界近傍に応力が集中する押圧部21の力である。第二光ファイバ2に第二信号光を入力し、第一光ファイバ4に結合される第二信号光の強度を測定してもよい。
本実施形態のローカル信号光入出力装置は、クラッド22へ応力を印加することによってクラッド22の屈折率を高め、コア23とクラッド22との比屈折率差を小さい方向に変化させる。このことでローカル信号光入出力装置は、シングルモード伝搬の完全反射時の臨界角を小さくでき、ローカル信号光入出力における透過光率が向上して入出射効率が向上する。また、光ファイバの側面から光信号を入出力させるときの波長依存性も解消することができる。
本発明は、光線路の建設、保守に実施する光パルス試験、心線対照、支障移転時の現用信号光のルート切替に利用することができる。
1:ローカル信号光入出力装置
2:第二光ファイバ
3:フェルールガイド(第二ファイバガイド)
4:第一光ファイバ
5:紫外線光源
6:第一ファイバガイド
7:入出力信号光(第一信号光、第二信号光)
8:紫外線
9:屈折率整合剤
10:入出射角(ζ
11:入出力方向角(δ+δ+δ+δ
20:V溝支持台
21:押圧部
22:クラッド
23:コア
24:押圧方向
25:屈折率増加部
30:光励起屈折率増加部
31:第二の被覆
32:第一の被覆
33:クラッド
34:コア
A点:コア34とクラッド33との境界点
B点:クラッド33と第一の被覆32との境界点
C点:第一の被覆32と第二の被覆31の境界点
D点:第二の被覆31と屈折率整合剤9との境界点

Claims (10)

  1. 弧状にした第一光ファイバの側面の一部に第二光ファイバの端面を接近させ、前記第一光ファイバの側面の前記一部からコア内の第一信号光を放射させて、前記第二光ファイバの端面が前記第一信号光を受光する放射経路と、前記第二光ファイバの端面から出射した第二信号光を前記第一光ファイバの側面の前記一部からコア内に向けてシングルモードで伝搬させる入射経路と、を同時に形成するローカル信号光入出力方法において、
    前記放射経路及び前記入射経路にあたる前記第一光ファイバの側面のクラッドの屈折率を一時的に前記第一光ファイバのコアの屈折率に近づける屈折率変化手順を有することを特徴とするローカル信号光入出力方法。
  2. 前記屈折率変化手順は、前記第一光ファイバの側面の前記一部に紫外線をスポット状に照射する手順であることを特徴とする請求項1に記載のローカル信号光入出力方法。
  3. 前記屈折率変化手順は、前記第二光ファイバが受光する前記第一信号光又は前記第一光ファイバに入射される前記第二信号光の光強度が最大となるように前記紫外線の強度を調整することを特徴とする請求項2に記載のローカル信号光入出力方法。
  4. 前記第一光ファイバのクラッドが石英ガラスであり、前記紫外線の波長が140.9nm以下であることを特徴とする請求項2又は3に記載のローカル信号光入出力方法。
  5. 前記屈折率変化手順は、前記第一光ファイバの側面の前記一部に外部から応力を与える手順であることを特徴とする請求項1に記載のローカル信号光入出力方法。
  6. 前記屈折率変化手順は、前記第二光ファイバが受光する前記第一信号光又は前記第一光ファイバに入射される前記第二信号光の光強度が最大となるように前記応力を調整することを特徴とする請求項5に記載のローカル信号光入出力方法。
  7. 第一光ファイバを弧状に曲げる第一ファイバガイドと、
    前記第一ファイバガイドで弧状にされた第一光ファイバの側面の一部に第二光ファイバの端面を接近させる第二ファイバガイドと、
    前記第二光ファイバの端面が第一信号光を受光する放射経路、及び前記第二光ファイバの端面から出射した第二信号光を前記第一光ファイバの側面の前記一部からコア内に向けてシングルモードで伝搬させる入射経路にあたる前記第一光ファイバの側面のクラッドの屈折率を一時的に前記第一光ファイバのコアの屈折率に近づける屈折率変化手段と、
    を備えるローカル信号光入出力装置。
  8. 前記屈折率変化手段は、前記第一光ファイバの側面の前記一部に紫外線をスポット状に照射する紫外線光源であることを特徴とする請求項7に記載のローカル信号光入出力装置。
  9. 前記第一光ファイバのクラッドが石英ガラスであり、前記紫外線の波長が140.9nm以下であることを特徴とする請求項8に記載のローカル信号光入出力装置。
  10. 前記屈折率変化手段は、前記第一光ファイバの側面の前記一部に外部から応力を与える押圧部であることを特徴とする請求項7に記載のローカル信号光入出力装置。
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