JP5344736B2 - 基材、通信モジュール、および通信装置 - Google Patents

基材、通信モジュール、および通信装置 Download PDF

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Description

本発明は、携帯電話に代表される移動通信機器や無線機器に使用される高周波フィルタ、および分波器用の基材に関する。また、高周波フィルタおよび分波器に関し、特に弾性波デバイスを用いて提供される高周波フィルタおよび分波器に関する。さらには、これらを用いたモジュール、通信装置に関する。
近年、携帯電話に代表される無線通信機器はマルチバンド・マルチシステム化が進み、1台の携帯電話端末に複数の通信装置が搭載されるようになっている。一般に、1つの通信装置には複数のフィルタ、さらに分波器、パワーアンプ等が必要となるため、1台の携帯電話端末には非常に多くの高周波デバイスを搭載する必要があり、携帯電話端末の小型化を阻害する要因となっていた。このため、各高周波デバイスの小型、薄型化が強く求められているという状況である。
通信装置で使用される高周波フィルタや分波器、また、パワーアンプは、それぞれ入出力インピーダンスが50Ωになるように調整され、パッケージに搭載されて供給される。高周波フィルタや分波器には、弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)フィルタや、圧電薄膜共振器(Film Bulk Acoustic wave Resonator:FBAR)フィルタ等の弾性波デバイスが広く用いられている。これら弾性波デバイスについては、フィルタ素子の設計によって入出力インピーダンスを調整することが可能であるため、別途整合回路を付加することなく50Ωを実現できる。しかしながら、パワーアンプの場合、入出力インピーダンスは通常数Ωであり、アンプ素子の設計だけでは50Ωを達成できない。従って、整合回路素子が必須となり、そのためのスペースが必要であり小型化の障害になっていた。
図18Aは、従来の携帯電話端末におけるRFブロックの概要を示す。図18Aに示す高周波ブロックは、アンテナ101、分波器102、ローノイズアンプ(LNA)103、受信段間フィルタ104、LNA105、ミキサー106及び109、ローパスフィルタ(LPF)107及び110、可変利得アンプ(VGA)108及び111、位相制御回路112、送信回路113、送信段間フィルタ114、パワーアンプ(PA)115を備えている。図18Aは、1つの通信装置を構成するためのRFブロックであり、マルチバンド・マルチシステム化された携帯電話端末には、このブロックが複数個搭載される。
図18Aに示すように、パワーアンプ115の前後には送信段間フィルタ114および分波器102が配置されるのが一般的である。通常、パワーアンプ115は、図18Bに示すように、アンプ素子115a、整合回路115b及び115cを備えたパワーアンプモジュールとして提供され、フィルタおよび分波器との間で50Ωのインピーダンス整合が達成されている。そのため、パワーアンプモジュールの大きさは4×4mm程度となり、高周波フィルタ(例えば1.4×1.0mm)と比較して大型となっていた。従って、このようなRFブロックを小型化するためには、パワーアンプ115に付加される整合回路を簡素化あるいは削除することが効果的である。そのためには、インピーダンス調整が可能である高周波フィルタおよび分波器の入出力インピーダンスを50Ωより格段に小さくし、パワーアンプの入出力インピーダンスに近づける必要がある。
しかしながら、高周波フィルタや分波器は、パワーアンプに接続されると同時に、他の部品とも接続されており、それらの入出力インピーダンスは50Ωであるのが一般的である。従って、高周波フィルタや分波器の入出力インピーダンスは、50Ωと50Ωより格段に小さい2つのインピーダンスであることが必要となる。
従来、異なる2つのインピーダンスを入出力インピーダンスに持つ高周波フィルタや分波器としては、50Ωの入力インピーダンスと、平衡−不平衡出力変換を伴った50Ωよりも大きな100Ωや200Ω等を持つものがあった。このようなフィルタや分波器は、ノイズ低減のために平衡入力に対応したローノイズアンプとフィルタとの間の平衡−不平衡変換回路を不要にするために実現されたものであった(例えば、特許文献1参照)。
これに対して、入出力インピーダンスが数Ωであるパワーアンプは、整合回路を付加してモジュールとして提供されることが一般的であったため、50Ωと50Ωより小さいインピーダンスの両方を持つ高周波フィルタや分波器は提供されていなかった。しかしながら、上述のように、高周波デバイスの小型化に対する要求から、パワーアンプの整合回路も簡略化あるいは削除することが望ましい。そのためには、50Ωと50Ωより小さなインピーダンスを持つ高周波フィルタや分波器が必要になってくる。
さらに、図19に示すような携帯電話端末のRFブロックで使用される分波器201においては、50Ωより低いインピーダンスを持つパワーアンプ203と、50Ωより高いインピーダンスを持つローノイズアンプ202に直接接続することが予想される。したがって、分波器201において、送信ポート205は50Ωよりも低い入力インピーダンスを備え、アンテナ101に接続されるアンテナポート206は50Ωのインピーダンスを備え、ローノイズアンプ202に接続される受信ポート204は50Ωより高いインピーダンスを備えている必要がある。すなわち、分波器201は、3種のインピーダンスを持つ必要がある。
以上まとめると、高周波フィルタや分波器においては、50Ωより低いインピーダンスと50Ωの2種のインピーダンスを持つもの(例えば図18Aの送信段間フィルタ114)、また50Ωより低いインピーダンスと50Ω、および50Ωより高いインピーダンスの3種をもつもの(図19の分波器201)、さらには、50Ωと50Ωより大きなインピーダンスの2種持つもの(例えば、図18Aの受信段間フィルタ104)等が要求される事態となっていた。
このような高周波フィルタや分波器を作製するには、SAWフィルタやFBARフィルタといったフィルタ素子の入出力インピーダンスと、さらに、それらフィルタ素子を搭載する基材に設けられた伝送線路の特性インピーダンスが、それぞれ50Ωより小さな値と大きな値を持つ必要がある。SAWフィルタやFBARフィルタについては、容易に入力インピーダンスを調整可能であるため問題はない。
特開2001−267885号公報
しかしながら、基材に設けられた伝送線路については、1つの基材内において、50Ωよりも小さな特性インピーダンスと大きな特性インピーダンスを、小型を保ったままで製造性よく安価に作製するには、設計の工夫が必要となっていた。言い換えるならば、基材に形成される伝送線路については、同一基材内で複数の特性インピーダンスを容易に作製するためには、従来の基材では設計自由度が小さいという問題があった。さらに、現状求められている高周波フィルタや分波器に対するコストを考えると、例えば、図18A中の送信段間フィルタ114、受信段間フィルタ104および分波器102等の複数の製品に対して基材の層構成を統一することが望ましい。従って、1つの層構成で、特性インピーダンスの調整が容易であり、設計自由度を大きくできる層構成を有する基材が求められていた。
本発明の目的は、50Ωより小さなインピーダンスと、50Ωあるいはそれ以上のインピーダンスを有する高周波フィルタおよび分波器を、小型かつ安価で安定して提供することであり、フィルタ素子を搭載する1つの基材に形成される伝送線路の特性インピーダンスを、安価かつ小型化を阻害することなく容易に調整できるような層構成をもつ基材を実現することである。また、そのような基材を備えたフィルタ、分波器を実現することである。また、そのような基材、フィルタ、または分波器を備えた通信モジュールを実現することを目的とする。また、そのような通信モジュールを備えた通信装置を実現することを目的とする。
本発明の第1の基材は、フィルタ素子が搭載される基材であって、前記フィルタ素子を接続するための配線を備えたフィルタ配線層と、前記フィルタ配線層の下方に配され、少なくとも一部にグランド部を備えたグランド配線層と、前記フィルタ配線層と前記グランド配線層との間に配された絶縁層とを備え、前記絶縁層は、前記フィルタ配線層の配線の幅と前記絶縁層の誘電率及び厚さとで決定される特性インピーダンスが0.1〜50Ωになる厚さに形成されているものである。
本発明の第2の基材は、フィルタ素子が搭載される基材であって、前記フィルタ素子を接続するための配線を備えたフィルタ配線層と、前記フィルタ配線層の下方に配され、少なくとも一部にグランド部を備えたグランド配線層と、前記フィルタ配線層と前記グランド配線層との間に配された絶縁層とを備え、前記絶縁層の厚さは、前記フィルタ配線層の配線の幅と前記絶縁層の誘電率及び厚さとで決定される特性インピーダンスが0.1〜50Ωとなる厚さの、略半分以下に形成されているものである。
本発明によれば、複数の入力インピーダンスを有する高周波フィルタや分波器を構成するために必要なる、インピーダンスに関して非常に設計自由度の高く、さらに安価で安定して製造可能な基材を提供することが可能となる。また、その結果として、安価で安定して高周波フィルタおよび分波器を提供することが可能となる。さらには、基材の最表層絶縁層を薄型化するため、本発明を用いて作製された高周波フィルタおよび分波器は薄型化される効果も有する。
(実施の形態)
〔1.基材、フィルタ、および分波器の構成〕
図1は、本実施の形態における基材の層構造を示す断面図である。図1に示すように、本実施の形態の基材は、第1絶縁層1、第2絶縁層2、第3絶縁層3を備えている。また、第1絶縁層1の表面には第1配線層4が形成されている。また、第1絶縁層1と第2絶縁層2との間には第2配線層5が形成されている。また、第2絶縁層2と第3絶縁層3との間には第3配線層6が形成されている。また、第3絶縁層3の下面には第4配線層7が形成されている。第1配線層4は、伝送線路(マイクロストリップ線路)として用いられている。
なお、本実施の形態における第1配線層4は、本発明におけるフィルタ素子を接続可能なフィルタ配線層の一例である。また、本実施の形態における第2配線層5、第3配線層6、および第4配線層7は、少なくとも一部にグランドパターン(グランド部)を備えることができ、本発明のグランド配線層の一例である。
基材に形成される伝送線路として、基材表面に形成されるマイクロストリップ線路を用いてその特性インピーダンスについて説明する。図2は、マイクロストリップ線路の構造を示す。図2において、マイクロストリップ線路の配線パターン12は、絶縁体11の表面に形成されている。また、絶縁層11の背面側にはグランド層13が形成されている。
マイクロストリップ線路の特性インピーダンスは、絶縁体11の誘電率、厚さd、および配線パターン12の幅Wでほぼ決定される。絶縁体11の誘電率は、絶縁体材料で決定されるため、設計要素としては、絶縁体11の厚さdと配線パターン12の幅Wとなる。
ここで、特性インピーダンスの調整法について述べる。特性インピーダンスを小さくするには、絶縁体11の厚さdを薄くするか、配線パターン12の幅Wを大きくする必要があり、また、特性インピーダンスを大きくするには、絶縁体11の厚さdを厚くするか、配線パターン12の幅Wを小さくする必要がある。このような特性インピーダンスと絶縁体11及び配線パターン12の寸法との関係を踏まえて、小型化及び薄型化を進めながら、特性インピーダンスを50Ωより小さい値から大きな値まで容易に調整可能であり、かつ安価で安定して製造可能な層構成を有する基材について説明する。
図1に戻り、本実施の形態の基材において、第1配線層4は、フィルタ素子を接続するためのものであり、基材の表面に形成されている。また、第2配線層5は、第1配線層4の下方であり、かつ、フィルタ搭載面の1層下に形成されている。また、第2配線層5の少なくとも一部にはグランドパターンが配置され、マイクロストリップ線路を形成している。
マイクロストリップ線路の特性インピーダンスは、上記したように第1配線層4の配線パターンの幅、および第1配線層4と第2配線層5とで挟まれた第1絶縁層1の誘電率及び厚さで決定される。したがって本実施の形態では、第1絶縁層1の厚さを、特性インピーダンスが50Ωよりも小さくなるように薄くし、かつ、第1絶縁層1の厚さと略一致あるいはそれより厚い絶縁層が基材内に含まれていることを特徴としている。
このような構成とすることで、50Ωより小さな特性インピーダンスについては、第1配線層4に配線パターンを形成し、第2配線層5にグランドパターンを形成することで、配線パターンの幅を大きくすることなく作製することができる。なお、特性インピーダンスの下限値は、基材の製造限界値とすることができ、例えば0.1Ωとすることができる。また、50Ωおよびそれ以上の特性インピーダンスについては、第1配線層4の配線パターンの幅を細くするか、あるいは、グランドパターンを第2配線層5より下側の配線層(第3配線層6、第4配線層7など)に形成することにより、小型化を阻害することなく実現できる。
また、第1絶縁層1を薄く形成することで、基材全体の強度が弱くなる可能性があるが、他の絶縁層(第2絶縁層2、第3絶縁層3など)の厚さを第1絶縁層1の厚さよりも厚く形成することで、強度を確保し、安定して基材を供給することが可能となる。
なお、マイクロストリップ線路を形成している第1配線層4の配線パターンの幅W、および第1配線層4と第2配線層5とで挟まれた第1絶縁層1の比誘電率erとしたとき、第1絶縁層1の厚さdが、
d≦(0.0952×W+0.6)×er+(0.1168×W+1.32) ・・・(式1)
を満足し、かつ、第1絶縁層1の厚さdと略一致あるいはそれより厚い絶縁層が基材内に含まれている構成としてもよい。
このように第1絶縁層1の厚さdを決定し、後述するように、第1絶縁層1を挟んで配線パターンとグランドパターンを配置することで、小型化を阻害することなく50Ωよりも小さな特性インピーダンスをもつ伝送線路を容易に形成できる。また、50Ωおよびそれ以上の特性インピーダンスについては、第1配線層4の配線パターンの幅Wを細くするか、あるいは、グランドパターンを第2配線層5より下の配線層に形成することにより実現できる。また、第1絶縁層1が薄くなることで基材全体の強度が弱くなる可能性があるが、他の絶縁層(第2絶縁層2、第3絶縁層3など)を第1絶縁層1よりも厚く形成することで強度を確保し、安定して基材を作製及び供給することが可能となる。
また、第1絶縁層1の厚さが、マイクロストリップ線路を形成している第1配線層4の配線パターンの幅W、および第1配線層4と第2配線層5とで挟まれた第1絶縁層1の誘電率、厚さdで決定される特性インピーダンスが50Ωとなる絶縁層の厚さの略半分以下になるように薄く設定し、かつ、第1絶縁層1の厚さdと略一致あるいはそれより厚い絶縁層が基材内に含まれる構成としてもよい。
このような構成とすることで、50Ωより小さな特性インピーダンスについては、第1配線層4に配線パターンを形成し、第2配線層5にグランドパターンを配置することで容易に作製でき、50Ωの特性インピーダンスについては、第1配線層4に形成された配線パターンの幅を細くするか、または、第1絶縁層1とその下の絶縁層(第2絶縁層2)を挟んでグランドパターンを形成し、第1絶縁層1および第2絶縁層2の合計厚さを調整することで、ちょうど50Ωの特性インピーダンスを達成することが可能である。言い換えると、配線パターンの幅Wを変更することなく、50Ωより小さな特性インピーダンスと50Ωの特性インピーダンスを実現することが可能となる。さらに、50Ωより大きな特性インピーダンスの実現については、さらに第1配線層4の配線パターンの幅を細くしたり、第2絶縁層2の下にさらに絶縁層を介してグランドパターンを形成したりすることで、容易に実現可能である。また、このような基材については、第1絶縁層1が50Ωの特性インピーダンスを実現するよりも極端に薄く形成されるため、第1絶縁層1と略一致か、あるいはそれよりも厚い絶縁層を基材内に含めることで、基材全体の強度を保ち、安定して作製及び供給することが可能となる。
また、マイクロストリップ線路を形成している第1配線層4の配線パターンの幅W、および第1配線層4と第2配線層5とで挟まれた第1絶縁層1の比誘電率erとしたとき、第1絶縁層1の厚さdが、
d≦{(0.0952×W+0.6)×er+(0.1168×W+1.32)}/2 ・・・(式2)
の式を満足し、かつ、第1絶縁層1の厚さdと略一致あるいはそれより厚い絶縁層が基材内に含まれている構成としてもよい。
このように第1絶縁層1の厚さdを決定することで、後述するように、50Ωとなる絶縁層の厚さの略半分以下となる。従って、第1絶縁層1を挟んで配線パターンとグランドパターンとを配置することで、50Ωよりも格段に小さな特性インピーダンスをもつ伝送線路を容易に形成できる。また、50Ωの特性インピーダンスについては、第1配線層4に形成された配線パターンの幅Wを細くするか、または、第1絶縁層1の下の絶縁層(第2絶縁層2)を挟んでグランドパターンを形成し、第1絶縁層1および第2絶縁層2の合計厚さを調整することで、ちょうど50Ωを達成することが可能である。言い換えると、配線パターンの幅Wを変更することなく、50Ωより小さな特性インピーダンスと50Ωの特性インピーダンスを実現することが可能となる。さらに、50Ωより大きな特性インピーダンスの実現については、さらに第1配線層4の配線パターンの幅Wを細くしたり、第2絶縁層2の下にさらに絶縁層を介してグランドパターンを形成したりすることで、容易に実現可能である。また、このような基材については、第1絶縁層1が50Ωの特性インピーダンスを実現するよりも極端に薄く設定されるため、第1絶縁層1と略一致か、あるいはそれよりも厚い絶縁層を基材内に含めることで、基材全体の強度を保ち、安定して作製及び供給することが可能となる。
また、基材を3層以上の絶縁層を用いて構成することで、50Ωより小さな値の特性インピーダンス、50Ωの特性インピーダンス、および50Ωより大きな値の特性インピーダンスの、3種の特性インピーダンスを実現するための誘電体厚さをそれぞれ個別に形成でき、より自由度が高い設計が可能となり望ましい。
また、基材を形成する絶縁層の少なくとも一部がセラミクスを含む材料とすることで、強度が強く、かつ吸湿性が小さいために気密封止を可能にすることができる。
また、基材の最下層の絶縁層(本実施の形態では第3絶縁層3)の厚さを第1絶縁層1の厚さよりも厚くすることで、基材製造の際の積層工程に最下層の絶縁層を高強度のベース基板として用いることができ、積層ずれが少なく、安定して基材を作製することができる。
図3は、基材表面に形成される伝送線路であるマイクロストリップ線路の特性インピーダンスについて、絶縁体の比誘電率および配線幅が決定されたときに、50Ωを実現する絶縁体の厚さを計算した結果を示す。図4は、実際に高周波フィルタあるいは分波器の基材を作製することを想定し、絶縁体の比誘電率erの範囲は2〜10、マイクロストリップ線路の配線幅の範囲は50〜150μmとし、配線幅を25μm毎、比誘電率erを2毎に変化させて計算したものである。
図4からわかるように、計算した範囲内においては、比誘電率erを変えたときに50Ωを実現する絶縁層の厚さは、すべての配線幅において、ほぼ直線で近似できることがわかった。
また、各線幅の、比誘電率erに対する50Ωを実現するための絶縁層の厚さdの変化を直線近似したときの近似式を以下に示す。d50は線幅が50μmの時の絶縁層の厚さ、d75は線幅が75μmの時の絶縁層の厚さ、d100は100μmの時の絶縁層の厚さ、d125は125μmの時の絶縁層の厚さ、d150は150μmの時の絶縁層の厚さである。
50=5.40×er+6.80 ・・・(式3)
75=7.75×er+10.10 ・・・(式4)
100=10.05×er+13.50 ・・・(式5)
125=12.45×er+16.30 ・・・(式6)
150=14.95×er+18.30 ・・・(式7)
つまり、50Ωを実現するための絶縁層の厚さdは、次式で表すことができる。
d=a(W)er+b(W) ・・・(式8)
さらに、式8における1次係数a(W)と、定数項b(W)の配線幅に対する変化をそれぞれ図4、図5に示す。配線幅Wに対する1次係数と定数項の変化は、直線近似できることが見て取れる。そこで、図5および図6の変化を直線近似したときの近似式は以下のようになる。
1次係数 a(W)=0.0952×W+0.6 ・・・(式9)
定数項 b(W)=0.1168×W+1.32 ・・・(式10)
この結果、式9及び式10を式8に代入することで、配線幅Wおよび絶縁体の比誘電率erが決定したときに、50Ωを得るための絶縁体厚さdは以下の式で表されることになり、容易に一意に求めることができる。
d≦(0.0952×W+0.6)×er+(0.1168×W+1.32) ・・・(式11)
(実施例1)
図6に、第1実施例の基材の層構造を示す。各層の構成については、図1に示す構成と同様であるため説明は省略する。絶縁層1〜3は、アルミナを主成分としたセラミクスで形成され、比誘電率erは9.5である。第1配線層4の配線幅Wは100μmである。また、第1絶縁層1の厚さdaは50μmであり、第2絶縁層2の厚さdbは50μmであり、第3絶縁層3の厚さdcは90μmである。
まず、式11を用いて、er=9.5、W=100のときの50Ωを得るための絶縁層厚さdを求めると、d=109.14μmとなる。この結果、本実施例の第1絶縁層1の厚さda=50μmは、50Ωを得るための絶縁体の厚さの1/2よりも薄いため、第1絶縁層1の下にグランドパターンを配置することにより、低い特性インピーダンスを容易に得ることができる。
例えば、図7に示すように、グランドパターンを第1絶縁層1の下(第2配線層5)に配置すれば、32.5Ωの特性インピーダンスが得られる。なお、図7に示す構成は、第2配線層5にグランドパターンを備えるため、第2配線層5のグランドパターンと電気的に接続するビアパターン8及び9が、第2絶縁層2及び第3絶縁層3に配されている。ビアパターン8及び9の端部は、基材のフットパターンである第4配線層7に電気的に接続して接地される。
さらには、第1絶縁層1の厚さは、50Ωの特性インピーダンスを得るための半分以下の厚さであるため、図8に示すように、グランドパターンを第2絶縁層2の下(第3配線層6)に配置すれば47.8Ωが得られ、配線幅を変えずに50Ωに非常に近い特性インピーダンスを実現可能である。なお、図8に示す構成は、第3配線層6にグランドパターンを備えるため、第3配線層6のグランドパターンと電気的に接続するビアパターン10が、第3絶縁層3に配されている。ビアパターン10の端部は、基材のフットパターンである第4配線層7に電気的に接続して接地される。
図9は、図6に示した層構成を備えた基材に、フィルタ素子を搭載して分波器を構成した例を示す。図9に示す分波器は、基材20に整合回路21、受信用SAWフィルタ22、送信用SAWフィルタ23を搭載した構成である。アンテナポート24a、受信ポート24b、送信ポート24cは、第1配線層4に形成されている配線である。また、第1配線層4の配線幅W(図6参照)は100μmである。送信ポート24cは、下方の第2配線層5にグランドパターン25cを形成して入力インピーダンスを50Ωよりも小さい32.5Ωにしている。さらに、アンテナポート24aおよび受信ポート24bは、下方に第3配線層6にそれぞれグランドパターン25a及び25bを形成して、50Ωに近い入力インピーダンスを達成している。また、グランドパターン25dは、第2配線層5に形成されている。
なお、図9に示す構成は、各配線の下方近傍にのみグランドパターンを配置しているが、図10に示すように第2配線層5の大部分にグランドパターン25eを配置し、50Ωに近いインピーダンスを形成したいアンテナポート24aおよび受信ポート24bの部分だけ別のグランドパターン25a及び25bに接続する構造にしてもよい。
さらには、例えば受信ポート24bに50Ωより大きなインピーダンスを作製したい場合には、受信ポート用配線の下方付近に形成するグランドパターンを第4配線層7に形成する構成としてもよい。また、基材内にはグランドパターンを形成しない構成としてもよい。
(実施例2)
図11は、第2実施例の基材の構造を示す。絶縁層31〜34の材料は、低温同時焼成セラミクス(Low Temperature Co-fired Ceramics)であり、比誘電率erは7である。配線幅Wは100μmである。また、本構成は、絶縁層を4層積層した構造であり、第1絶縁層31の厚さdaは25μm、第2絶縁層32の厚さdbは70μm、第3絶縁層33の厚さdcは70μm、第4絶縁層34の厚さddは70μmである。
まず、式11を用いて、er=7、W=100のときの50Ωの特性インピーダンスを得るための絶縁層の厚さdを求めると、d=83.84μmとなる。この結果、本実施例の第1絶縁層31の厚さdaは25μmであり、50Ωの特性インピーダンスを得るための絶縁層の厚さdよりも薄いため、グランドパターンを第1絶縁層31の下(第2配線層36)に配置することにより、低い特性インピーダンスを容易に得ることができる。
また、図12に示すように、グランドパターンを第1絶縁層31の下(第2配線層36)に配置すれば、23.4Ωの特性インピーダンスが得られる。この場合、第2配線層36に電気的に接続されたビアパターン40が、第2絶縁層32を挿通し、第3配線層37のグランドパターンに電気的に接続されている。また、第3配線層37のグランドパターンは、第3絶縁層33に配されたビアパターン41により、第4配線層38のグランドパターンに電気的に接続されている。また、第4配線層38のグランドパターンは、第4絶縁層34に配されたビアパターン42により、フットパターンである第5配線層39に電気的に接続され接地されている。
また、図13に示すように、グランドパターンを第2絶縁層32の下(第3配線層33)に配置すれば、53.7Ωの特性インピーダンスが得られ、配線幅を変えずに50Ωに非常に近い特性インピーダンスを実現できる。この場合、第3配線層37に電気的に接続したビアパターン43が、第3絶縁層33を挿通配置され第4配線層38のグランドパターンに電気的に接続されている。また、第4配線層38のグランドパターンは、第4絶縁層34に形成されたビアパターン44により、フットパターンである第5配線層39に電気的に接続され接地されている。
このように、配線幅を変更する必要がないので、製造性よく基材を作製することが可能である。また、最下の絶縁層厚は70μmと第1絶縁層よりも厚いため、製造時の積層ずれも少なく、安定して基材を製造することが可能である。
図14は、図11に示した層構成をもつ基材を用い、フィルタ素子を搭載して、高周波フィルタを形成した例を示す。図14に示す高周波フィルタは、基材51上にFBARフィルタ52を搭載した構成である。入力ポート53a、出力ポート53bは、第1配線層35に形成された配線である。第1配線層35(図11参照)の配線幅は100μmである。入力ポート53aは、下方の第2配線層36にグランドパターン54aを形成して入力インピーダンスを50Ωよりも小さい23.4Ωにしている。出力ポート53bは、第3配線層37にグランドパターン54bを形成して、50Ωに近い53.7Ωの入力インピーダンスを達成している。
なお、図13では、各配線の下方近傍にのみグランドパターンを配置しているが、図14に示すように、第2配線層36の大部分にグランドパターン54cを配置する構成としてもよい。このような構成の場合、50Ωに近いインピーダンスを形成したい出力ポート53bの部分だけ、別のグランドパターン54bを形成した構造にしてもよい。
また、絶縁層としては、(表1)に示すものを適宜用いることができる。
Figure 0005344736
また、第1および第2の実施例では、基材の材料としてセラミクスを主成分とした材料を用いたが、ガラスエポキシ、ポリイミド、フッソ樹脂等のプリント基板材料を用いたプリント基板であっても同様の効果が得られる。さらには、フレキシブル基板であってもよい。
また、第1および第2の実施例のように、基材の材料としてセラミクスを主成分とした材料を用いた場合、強度も強く、また、キャビティ構造を形成し、金属キャップを半田接合により装着することで気密封止を達成でき、良好な特性をもち、より信頼性も高くなり、高周波フィルタや分波器の基材としてはより望ましい。
また、基材の表面に形成する伝送線路の形態としてマイクロストリップ線路を用いて説明してきたが、例えば、コプレーナ線路等を用いても同様の効果が得られる。また、伝送線路をコプレーナ線路で構成し、基材表面にグランドパターンを形成する場合においても、配線とグランドとの距離が、第1絶縁層の厚さよりも大きい場合は、第2導体層に設けられたグランドによって特性インピーダンスが決定されるため、このようなコプレーナ線路に対しても、式1及び式2に示す関係が当てはまる。
〔2.通信モジュールの構成〕
図16は、本実施の形態の基材、フィルタ、または分波器を備えた通信モジュールの一例を示す。図16に示すように、デュープレクサ62は、受信フィルタ62aと送信フィルタ62bとを備えている。また、受信フィルタ62aには、例えばバランス出力に対応した受信端子63a及び63bが接続されている。また、送信フィルタ62bは、パワーアンプ64を介して送信端子65に接続している。ここで、受信フィルタ62a及び送信フィルタ62bには、本実施の形態における基材、フィルタ、または分波器が含まれている。
受信動作を行う際、受信フィルタ62aは、アンテナ端子61を介して入力される受信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、受信端子63a及び63bから外部へ出力する。また、送信動作を行う際、送信フィルタ62bは、送信端子65から入力されてパワーアンプ64で増幅された送信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、アンテナ端子61から外部へ出力する。
以上のように本実施の形態の基材、フィルタ、または分波器を通信モジュールの受信フィルタ62a及び送信フィルタ62bに備えることで、安価で、品質が安定した通信モジュールを実現することができる。また、基材の最表層絶縁層を薄型化するため、通信モジュールを薄型化することができる。また、整合回路の簡略化が可能となり、通信モジュールを小型化することができる。
なお、図16に示す通信モジュールの構成は一例であり、他の形態の通信モジュールに本発明の基材、フィルタ、または分波器を搭載しても、同様の効果が得られる。
〔3.通信装置の構成〕
図17は、本実施の形態の通信モジュールを備えた通信装置の一例として、携帯電話端末のRFブロックを示す。また、図17に示す構成は、GSM(Global System for Mobile Communications)通信方式及びW−CDMA(Wideband Code Divition Multiple Access)通信方式に対応した携帯電話端末の構成を示す。また、本実施の形態におけるGSM通信方式は、850MHz帯、950MHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯に対応している。また、携帯電話端末は、図17に示す構成以外にマイクロホン、スピーカー、液晶ディスプレイなどを備えているが、本実施の形態における説明では不要であるため図示を省略した。ここで、受信フィルタ73a,77,78,79,80、および送信フィルタ73bには、本実施の形態における基材、フィルタ、または分波器が含まれている。
まず、アンテナ71を介して入力される受信信号は、その通信方式がW−CDMAかGSMかによってアンテナスイッチ回路72で、動作の対象とするLSIを選択する。入力される受信信号がW−CDMA通信方式に対応している場合は、受信信号をデュープレクサ73に出力するように切り換える。デュープレクサ73に入力される受信信号は、受信フィルタ73aで所定の周波数帯域に制限されて、バランス型の受信信号がLNA74に出力される。LNA74は、入力される受信信号を増幅し、LSI76に出力する。LSI76では、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御する。
一方、信号を送信する場合は、LSI76は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ75で増幅されて送信フィルタ73bに入力される。送信フィルタ73bは、入力される送信信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを通過させる。送信フィルタ73bから出力される送信信号は、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
また、入力される受信信号がGSM通信方式に対応した信号である場合は、アンテナスイッチ回路72は、周波数帯域に応じて受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つを選択し、受信信号を出力する。受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つで帯域制限された受信信号は、LSI83に入力される。LSI83は、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御する。一方、信号を送信する場合は、LSI83は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ81または82で増幅されて、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
以上のように、本実施の形態の基材、フィルタ、または分波器を備えた通信モジュールを通信装置に備えることで、安価で、品質が安定した通信装置を実現することができる。また、基材の最表層絶縁層を薄型化するため、通信装置を薄型化することができる。
〔4.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、複数の入力インピーダンスを有する高周波フィルタや分波器を構成するために必要なインピーダンスに関して、非常に設計自由度の高く、さらに安価で、安定して製造可能な基材を提供することが可能となる。また、その結果として、安価で、品質が安定した高周波フィルタおよび分波器を提供することが可能となる。
さらには、基材の最表層絶縁層(本実施の形態では第1絶縁層1)を薄型化するため、基材全体を薄型化することができ、そのような基材を備えた高周波フィルタおよび分波器を薄型化することができる。
また、本発明の基材、フィルタ、または分波器を通信モジュールまたは通信装置に搭載することで、通信モジュールまたは通信装置の小型化及び薄型化が可能になる。
〔付記1〕
フィルタ素子が搭載される基材であって、
前記フィルタ素子を接続するための配線を備えたフィルタ配線層と、
前記フィルタ配線層の下方に配され、少なくとも一部にグランド部を備えたグランド配線層と、
前記フィルタ配線層と前記グランド配線層との間に配された絶縁層とを備え、
前記絶縁層は、前記フィルタ配線層の配線の幅と前記絶縁層の誘電率及び厚さとで決定される特性インピーダンスが0.1〜50Ωになる厚さに形成されている、基材。
〔付記2〕
前記フィルタ配線層の配線の幅をW、前記絶縁層の比誘電率をerとしたとき、前記絶縁層の厚さdは、
d≦(0.0952×W+0.6)×er+(0.1168×W+1.32)
の関係にある、付記1記載の基材。
〔付記3〕
フィルタ素子が搭載される基材であって、
前記フィルタ素子を接続するための配線を備えたフィルタ配線層と、
前記フィルタ配線層の下方に配され、少なくとも一部にグランド部を備えたグランド配線層と、
前記フィルタ配線層と前記グランド配線層との間に配された絶縁層とを備え、
前記絶縁層の厚さは、前記フィルタ配線層の配線の幅と前記絶縁層の誘電率及び厚さとで決定される特性インピーダンスが0.1〜50Ωとなる厚さの、略半分以下に形成されている、基材。
〔付記4〕
前記フィルタ配線層の配線の幅をW、前記絶縁層の比誘電率をerとしたとき、前記絶縁層の厚さdは、
d≦{(0.0952×W+0.6)×er+(0.1168×W+1.32)}/2
の関係にある、付記3記載の基材。
〔付記5〕
前記絶縁層は、少なくとも3層備えた、付記1〜4のいずれかに記載の基材。
〔付記6〕
前記絶縁層は、少なくとも一部がセラミクスを含む、付記1〜5のいずれかに記載の基材。
〔付記7〕
前記絶縁層の厚さと略一致あるいはそれより厚い他の絶縁層を備えた、付記1〜6のいずれかに記載の基材。
〔付記8〕
前記絶縁層は、
複数の絶縁層で構成され、
最下層の絶縁層の厚さが、前記フィルタ配線層と前記グランド配線層とに挟まれた絶縁層の厚さよりも厚い、付記1〜6のいずれかに記載の基材。
〔付記9〕
付記1〜8のいずれかに記載の基材を備えた、フィルタ。
〔付記10〕
付記1〜8のいずれかに記載の基材、または付記9に記載のフィルタを備えた分波器。
〔付記11〕
付記9に記載のフィルタ、または付記10に記載の分波器を備えた、通信モジュール。
〔付記12〕
付記11に記載の通信モジュールを備えた、通信装置。
本発明の弾性波デバイスは、所定周波数の信号を受信または送信することができる機器に有用である。
実施の形態における基材の断面図 マイクロストリップ線路の構成を示す斜視図 マイクロストリップ線路において、配線幅W、比誘電率erが決定された時に、特性インピーダンスが50Ωとなる絶縁体厚さを示す特性図 1次係数a(W)の配線幅に対する変化を示す特性図 定数項b(W)の配線幅に対する変化を示す特性図 実施例1における基材の断面図 実施例1における基材の断面図 実施例1における基材の断面図 実施例1における基材に整合回路やフィルタなどを搭載した状態を示す模式図 実施例1における基材に整合回路やフィルタなどを搭載した状態を示す模式図 実施例2における基材の断面図 実施例2における基材の断面図 実施例2における基材の断面図 実施例2における基材にフィルタ素子を搭載した状態を示す模式図 実施例2における基材にフィルタ素子を搭載した状態を示す模式図 実施の形態の基材、フィルタ、または分波器を備えた通信モジュールのブロック図 実施の形態の通信モジュールを備えた通信装置のブロック図 従来のRFブロックの構成を示すブロック図 図18Aにおけるパワーアンプの構成を示す回路図 従来のRFブロックの構成を示すブロック図
符号の説明
1 第1絶縁層
2 第2絶縁層
3 第3絶縁層
4 第1配線層
5 第2配線層
6 第3配線層

Claims (7)

  1. 送信フィルタ及び受信フィルタを含むフィルタ素子が搭載される基材であって、
    前記フィルタ素子の送信フィルタ及び受信フィルタを接続するための配線を備えたフィルタ配線層と、
    前記フィルタ配線層の下方に配され、少なくとも一部にグランド部を備えたグランド配線層と、
    前記フィルタ配線層と前記グランド配線層との間に配された少なくとも1層の絶縁層とを備え、
    前記送信フィルタを接続する配線の下方のグランド配線層と、前記受信フィルタを接続する配線の下方のグランド配線層は異なる層に形成され、
    前記送信フィルタを接続する配線と前記グランド配線層との間の前記絶縁層及び前記受信フィルタを接続する配線と前記グランド配線層との間の前記絶縁層は、それぞれ、前記フィルタ配線層の配線の幅と前記絶縁層の誘電率及び厚さとで決定される特性インピーダンスが0.1〜50Ωになる厚さに形成されている、基材。
  2. 前記フィルタ配線層の配線の幅をW、前記絶縁層の比誘電率をerとしたとき、前記送信フィルタを接続する配線の下方の前記絶縁層の厚さdは、
    d≦{(0.0952×W+0.6)×er+(0.1168×W+1.32)}/2
    の関係にある、請求項1記載の基材。
  3. 前記フィルタ配線層の配線の幅をW、前記絶縁層の比誘電率をerとしたとき、前記受信フィルタを接続する配線の下方の前記絶縁層の厚さdは、
    d≦(0.0952×W+0.6)×er+(0.1168×W+1.32)
    の関係にある、請求項2記載の基材。
  4. 前記絶縁層の厚さと略一致あるいはそれより厚い他の絶縁層を備えた、請求項1〜3のいずれかに記載の基材。
  5. 前記絶縁層は、
    複数の絶縁層で構成され、
    最下層の絶縁層の厚さが、前記フィルタ配線層と前記グランド配線層とに挟まれた絶縁層の厚さよりも厚い、請求項1〜4のいずれかに記載の基材。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の基材を備えたフィルタ、または請求項1〜5のいずれかに記載の基材を備えた分波器を備えた、通信モジュール。
  7. 請求項6に記載の通信モジュールを備えた、通信装置。
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