以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット式のプリンタの構成を一部省略して示す斜視図である。このプリンタAは、写真プリントシステムに用いられるものであって、例えば、画像データの取得及びオーダ情報の取得を行い必要な補正処理等を行う受付ブロック200(図8参照)から通信ケーブルを介して伝送される画像データを、オーダ情報に基づいて記録紙Pに対して印刷を行うように構成されている。
−全体構成−
図2は、プリンタAの構成を示す概略図である。図2に示すように、このプリンタAは、ロール状の記録紙Pを収容するためにプリンタ下部に設けられた記録紙収容部1と、記録紙収容部1から引き出された記録紙Pに対して画像データの記録印刷を行うようにプリンタ上部に設けられた印刷部2とを備えている。
前記プリンタAの上部で且つ印刷部2の搬送下流側には、印刷後の記録紙Pを所定のプリントサイズに切断するカッター部4、切断後の記録紙Pをスイッチバックさせることで印刷面の向きを変更するスイッチバック部5、記録紙Pの裏面に整理番号等を印字するための裏面印字ユニット6、記録紙Pの印刷面を乾燥させるための乾燥ユニット7、ロール状に巻かれていた記録紙Pのカールを取り除いて排出するためのデカールユニット8、排出された記録紙Pをそのサイズに応じてプリンタ左右方向(図2の紙面に垂直な方向)の一側に振り分けるためのコンベア装置150、振り分けられたB5サイズやA4サイズ等の大判の記録紙Pを受け止めるための大判トレイ104(図1参照)、及びL版等の写真サイズの記録紙Pを受け止めてオーダ毎に集積するための集積装置210が配設されている。
なお、前記プリンタAは、大判トレイ104や集積装置210以外が筐体3によって覆われており、筐体3の下面には移動用のキャスター3aが取り付けられている。
前記記録紙収容部1は、印刷部2のほぼ真下に位置していて、記録紙Pを収容するための2つのマガジンM1,M2を収容可能になっている。マガジンM1,M2は、上下方向に並んで配設されており、各マガジンM1,M2内には、ロール状の記録紙Pが、巻芯Rにより保持された状態で収容されている。本実施形態では、マガジンM1内には、幅広サイズ(例えば幅が12インチを上回る)のロール状記録紙Pが収容されており、マガジンM2内には、幅狭サイズ(例えば幅が12インチ以下)のロール状記録紙Pが、その軸心方向に二列に並んで収容されている。
また、前記プリンタAは、所定サイズに切断された単票状の記録紙Pがセットされる手差し供給部9(記録紙セット部)を備えており、これによって、手差し供給部9から供給される単票状の記録紙Pに対して印刷可能に構成されている。
−記録紙搬送機構−
図2に示すように、前記プリンタAには、記録紙収容部1から記録紙Pを引き出して所定の搬送経路に沿って搬送しつつ画像の印刷や切断等の各種処理を行う記録紙搬送機構が収容された搬送機構収容部20がプリンタ上部に設けられている。
なお、本実施形態では、前記記録紙収容部1から記録紙Pを供給する以外にも、手差しトレイ102から手差し供給ローラ対27(補助搬送ローラ対)を介して所定サイズの記録紙Pを供給できるように構成された手差し供給部9を備えている。なお、以下の説明において、手差しトレイ102が設けられる側をプリンタ前側と定義し、その反対側をプリンタ後側と定義する。また、プリンタ前側から見て左側をプリンタ左側と定義し、右側をプリンタ右側と定義する。
前記記録紙収容部1には、2つのマガジンM1,M2が収容されており、幅広サイズの記録紙Pに印刷を行う場合には、マガジンM1内に収容された記録紙Pが、その先端部から引き出されてガイドローラ21によりガイドされながらマガジンローラ対22によりマガジン外へと送り出される。マガジン外に送り出された記録紙Pは、上流側が2つに分岐したガイド部23のプリンタ後側の分岐部23bを通って、記録紙搬送機構をなす供給ローラ24と供給ローラ24に対向配置された一対の圧着ローラ24a,24bとの間に挟み込まれる。そして、この圧着ローラ24a(又は圧着ローラ24b)と供給ローラ24とが主搬送ローラ対100を構成している。なお、一対の圧着ローラ24a,24bのうちの一方のみを設けるようにしてもよい。
前記供給ローラ24の回転により搬送された記録紙Pは、搬送下流側の印刷部2に供給され、プリントヘッドHによって記録紙Pに対して画像の印刷が行われる。
また、幅狭サイズの記録紙Pに印刷を行う場合には、マガジンM2内に収容された2つのロール状記録紙Pの双方又は一方が、その先端部から引き出されて、引き出された記録紙Pは、ガイドローラ21によりガイドされながらマガジンローラ対22によりマガジン外へと送り出される。マガジン外に送り出された記録紙Pは、ガイド部23のプリンタ前側の分岐部23aを通って、供給ローラ24と一対の圧着ローラ24a,24bとの間に挟み込まれて、印刷部2へと供給され、プリントヘッドHによって記録紙Pに対して画像の印刷が行われる。
前記ガイド部23は、記録紙Pの先端部を搬送経路からずれないように案内するとともに、各記録紙Pの幅方向の位置決めを行うためのものである。
印刷後の記録紙Pは、印刷後搬送ローラ対25によりカッター部4に送られて所定のプリントサイズに切断される。切断後の記録紙Pは、3つの切断後搬送ローラ対26によりスイッチバック部5へと受け渡される。なお、これら3つの切断後搬送ローラ対26は、記録紙Pをスイッチバック部5へと受け渡した後に、同時に圧着解除して次に搬送されてくる記録紙Pの受け入れに備える。
前記スイッチバック部5では、切断後の記録紙Pを、その先端側から受け入れてスイッチバックローラ対73により引き込んだ後に、搬送方向を水平方向から垂直方向(図2の左右方向から上下方向)に変更して後端側から排出する。
前記スイッチバック部5から排出された記録紙Pは、供給ローラ対75により裏面印字ユニット6に送られて記録紙Pの裏面に整理番号等が印字された後、乾燥ユニット7へと搬送される。
前記乾燥ユニット7では、記録紙Pを搬送ローラ対28によって搬送しながらその印刷面の乾燥処理が行われる。乾燥処理が終了した記録紙Pは、搬送ローラ対29によってデカールユニット8に送られる。
前記デカールユニット8では、ロール状に巻かれた記録紙Pのカールを取り除くために、駆動搬送ローラ81とデカールローラ82とで記録紙Pを挟持搬送しながら、デカールローラ82を駆動搬送ローラ81の外周面に沿って図2の時計回り方向に移動させる。これにより、記録紙Pはそのカール方向とは反対方向に曲げられた状態でデカールされて、排出口90からコンベア装置150の搬送ベルト151上に排出される。
−各構成要素の詳細−
以下、プリンタAの各構成要素について詳細に説明する。記録紙収容部1には、マガジンM1,M2をそれぞれ載置するためのスライド台30が設けられている。スライド台30は、筐体3内の左右両側に設けられてプリンタ前後方向に延びるリニアガイド(図示省略)等により、プリンタ前後方向にスライド自在に構成されている。これにより、スライド台30をスライド移動させることで、マガジンM1,M2を筐体3内から出し入れできるようになっている。このスライド台30の前面は、筐体3の一部をなすとともに開閉可能な扉部材31によって覆われており、この扉部材31を開放状態にすることで、記録紙Pの取り替え作業を行うことができる。
なお、以下の説明において、図2(マガジンM1,M2を記録紙収容部1にセットした状態を示す図)の左側をマガジン前側と定義し、右側をマガジン後側と定義する。また、図2の紙面に垂直な方向をマガジン長さ方向(プリンタ左右方向に一致する方向)と定義する。
前記マガジンM1,M2は、持ち運び可能に構成された略密閉状の箱型容器とされている。マガジンM1,M2の上面におけるマガジン前側の端部には、マガジンM1,M2内に収容された記録紙PをマガジンM1,M2外へと引き出すための開口部111が形成されている。開口部111は、マガジン長さ方向に延びる略矩形状をなしている。マガジンM1,M2には、この開口部111を開閉するための開閉シャッタ機構(図示省略)が設けられており、開口部111が開いた状態でマガジンM1,M2が長期間放置されることにより、マガジンM1,M2内の空気が乾燥するのを防止して、マガジンM1,M2内の記録紙Pをひび割れ等から保護している。
前記マガジンM1,M2内部の記録紙収容室S1,S2に設けられたマガジンローラ対22は、マガジン駆動ローラ32及びマガジン従動ローラ33からなる圧着型ローラ対である。
ここで、幅広サイズの記録紙Pが収容されるマガジンM1では、マガジン駆動ローラ32及びマガジン従動ローラ33とが共に、一本の円筒状ローラにより構成されている。
一方、幅狭サイズの記録紙Pが収容されるマガジンM2では、マガジン従動ローラ33が一本の円筒状ローラにより構成されているのに対し、マガジン駆動ローラ32は、左側分割ローラ32aと右側分割ローラ32bとの2本の円筒状ローラを直列に(同軸に)配設して構成されている(図3参照)。このマガジン駆動ローラ32を構成する左右の分割ローラ32a,32bはそれぞれ、筐体3内に配設された左右の駆動モータ91に接続されて独立に駆動可能になっている。この左右の駆動モータ91,91のうちの一方(本実施形態では、左側の駆動モータ91)は、マガジンM1内に設けられたマガジン駆動ローラ32の駆動源としても利用される。
前記マガジンM2内のマガジン駆動ローラ32を構成する左右の分割ローラ32a,32bは、各記録紙Pの幅に対応する長さに設定されている。そして、マガジンM2内に収容された左右二列の記録紙Pを共に引き出す場合には、左右の分割ローラ32a,32bが共に駆動モータ91によって駆動される。また、マガジンM2内に収容された二列の記録紙Pの一方のみを引き出す場合には、一方の記録紙Pに対応する分割ローラ32a,32bのみが駆動モータ91によって駆動される。マガジンM1内に収容された幅広サイズの記録紙Pを引き出す場合には、マガジンM1内に配設されたマガジン駆動ローラ32が、左側の駆動モータ91により駆動される。
ここで、図3では、左右の分割ローラ32a,32bはそれぞれ、駆動モータ91に直結されているが、実際には、駆動モータ91は筐体3内のモータ取付け台に固定されていて、マガジンM1が所定の位置にセットされると、左右の駆動モータ91がそれぞれ、各分割ローラ32a,32bに対してギヤ機構(図示省略)を介して連結されるようになっている。また、左側の駆動モータ91は、マガジンM2が所定の位置にセットされることで、マガジンM2内のマガジン駆動ローラ32にも連結される。
このように、本実施形態では、マガジンM2内のマガジン駆動ローラ32は2つの分割ローラ32a,32bで構成され、各分割ローラ32a,32bはそれぞれ異なる駆動モータ91によって独立に駆動可能になっている。したがって、上述したように、このマガジン駆動ローラ32を構成する左右の分割ローラ32a,32bの駆動を制御することで、マガジンM2内の記録紙Pのうち必要な記録紙Pだけを選択的に引き出すことができる。なお、各ローラ32a,32bを駆動するモータは、後述する搬送制御部202により制御される。
図4は、主搬送ローラ対の構成を示す、プリンタ前側から見た正面図である。図2及び図4に示すように、主搬送ローラ対100は、供給ローラ24と、2つの圧着ローラ24a,24bとを有している。
前記供給ローラ24は、一本の円筒状ローラで構成されている。圧着ローラ24a,24bは、軸方向に間隔をあけて複数に分割されたローラ面24cを有する分割ローラで構成されている。供給ローラ24は、モータ(図示省略)によって駆動され、記録紙Pを記録紙収容部1から引き出して印刷部2側へ搬送する正方向の回転と、記録紙Pを記録紙収容部1内へ戻す逆方向の回転とが切換可能に構成されている。
これにより、供給ローラ24よりも搬送下流側のカッター部4で記録紙Pの印刷済みの部分を所定サイズに切断した後、長尺の記録紙Pを上流側に戻して記録紙Pの先頭から印刷を行う場合や、長尺の記録紙Pではなく手差し供給部9から単票状の記録紙Pを供給する場合等において、長尺の記録紙Pを記録紙収容部1内に戻すことができるようになっている。なお、供給ローラ24を駆動するモータは、後述する搬送制御部202により制御される。
前記供給ローラ24の下流側には、供給ローラ24より送り出された記録紙Pの先端を検出するセンサ42(投光部と受光部とからなる)が配設されている。このセンサ42による記録紙P先端の検出から、記録紙Pの印刷開始部分がプリントヘッドHの下側位置に達するような量だけ供給ローラ24により記録紙Pを搬送したときに、当該記録紙Pへの印刷を開始する。また、センサ42による記録紙Pの先端の検出から、記録紙Pの先端が印刷後搬送ローラ対25のところに達するような量だけ供給ローラ24により記録紙Pを搬送したときに、供給ローラ24を圧着状態から圧着解除状態にし且つ印刷後搬送ローラ対25を圧着解除状態から圧着状態にして、今度は印刷後搬送ローラ対25で記録紙Pを搬送する。
一方、前記主搬送ローラ対100よりも搬送上流側(プリンタ前側)には、手差し供給ローラ対27が配設されている。この手差し供給ローラ対27は、手差しトレイ102にセットされた単票状の記録紙Pを引き出して主搬送ローラ対100まで搬送するためのものであり、記録紙Pにおける印刷部2による印刷面に接触する手差し駆動ローラ27aと、印刷面とは反対側の面に接触する手差し従動ローラ27bとを備えている。
前記手差し駆動ローラ27aは、ローラ面の一部がカットされた、いわゆる半月型ローラで構成されている。そして、手差し駆動ローラ27aをモータ(図示省略)により駆動すると、手差しトレイ102の記録紙Pがローラ面に圧着されて主搬送ローラ対100に向かって送り出される。そして、記録紙Pの先端部が主搬送ローラ対100に受け渡されたときに、ローラ面のカット部分と手差し従動ローラ27bとが対向することで、手差し供給ローラ対27の圧着状態が解除される。
前記印刷部2は、記録紙Pに対してインクを吐出し、それによって多数のインクドットからなる画像を形成するプリントヘッドHと、プリントヘッドHの下方に設けられ記録紙Pを印刷位置に吸着保持する記録紙保持部Dとを備えている。記録紙保持部Dの下流側には、圧着型の印刷後搬送ローラ対25が配設されている。
前記プリントヘッドHは、主走査方向Xに延びるガイドレール(図示省略)に沿って移動可能に構成されている。さらに、プリントヘッドHは、副走査方向Yに並ぶ2つのヘッドユニット13,13を有しており、これらのヘッドユニット13,13に設けられているインク吐出ノズルからインクを吐出することで、記録紙Pに対して所定の画像や文字等を印刷できるようになっている。
ここで、前記主走査方向Xは、プリンタ左右方向(記録紙Pの幅方向でもある)に相当し、副走査方向Yは、プリンタ前後方向(記録紙Pの長手方向でもある)に相当する。
前記インクジェットプリンタAの左右両側の下部には、それぞれ、互いに色相の異なるインクが封入された7つのインクカートリッジ(図示省略)が着脱可能に収容されている。したがって、これらのインクカートリッジをケースから着脱することにより、使用中又は使用済みのものを新しいものに交換できるようになっている。
なお、これらのインクカートリッジには、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、レッド(R)、バイオレット(V)及びクリア(CL:透明)の各インクが封入されている。
前記各ヘッドユニット13は全て同一構成であり、それぞれ、主走査方向Xに配設された各インクを吐出する複数のノズルアレイから構成されている。各ノズルアレイには、インク吐出ノズルが副走査方向Yに列状に配設されている。これにより、各ヘッドユニット13は、単体でカラー画像を形成可能な構成とされている。なお、ヘッドユニット13は2つである必要はなく、1つや3つ以上であってもよい。
ここで、前記各ヘッドユニット13の構成としては特に限定されるものではないが、本実施形態における各ヘッドユニット13は、インク吐出ノズル毎に設けられ、且つインクの充填された圧力室の容積を圧電素子(ピエゾ素子)によって変動させることでインクを吐出する一般的なピエゾ方式とされている。
そして、前記記録紙保持部D上の記録紙Pは、記録紙保持部Dの搬送上流側に設けられた供給ローラ24により一定の単位搬送量で間欠的に(ステップ状に)副走査方向Yに搬送され、この間欠搬送時における記録紙Pの各停止時に、プリントヘッドHが主走査方向に一走査(一往動作又は一復動作)されて、この走査時に、主走査方向の各位置で、各ヘッドユニット13のインク吐出ノズルからインクが吐出される。つまり、プリントヘッドHの一走査後に、記録紙Pが単位搬送量だけ搬送され、その後、再びプリントヘッドHが一走査され、この動作が繰り返し行われて、所望の画像が記録紙Pに印刷されることになる。
また、プリントヘッドHの主走査方向Xのプリント領域外の位置には、印刷を行っていない場合にプリントヘッドHが待機するためのヘッド待機位置が設定されており、このヘッド待機位置には、プリントヘッドHを使用しないときに、インクの増粘を防止すべくプリントヘッドHのヘッドユニット13に密着させるキャップ部(図示省略)が設けられている。
前記記録紙保持部Dは、図5に示すように、プリントヘッドHのプリント領域に対応して表面(上面)に開口する複数の吸着孔60が形成され且つフラッシング領域に対応してフラッシング孔61が形成されたプラテン45と、プラテン45におけるプリントヘッドHのプリント領域下方に設けられ吸着孔60と連通する空間内の空気を吸引排気することで吸着孔60を介してプラテン45の表面上に負圧を発生させ記録紙Pをプラテン45の表面上に吸着保持する吸引ファン(図示省略)とを備えている。
前記フラッシング孔61は、インクの増粘を防止するために印刷開始時にプリントヘッドHのインク吐出ノズルから吐出される少量のインクを受け止めるためのものであり、フラッシング孔61に吐出された廃インクは、廃棄管を介して廃液タンク(図示省略)に貯留される。
前記プラテン45の支持面45aには、さらに、副走査方向Yに延びる凹部45bが主走査方向Xに間隔をあけて複数形成されている(図5では14箇所)。この凹部45bには、インク吸収部材72が収容されている。このインク吸収部材72は、記録紙P全体に画像を印刷する縁なし印刷を行う際に、プリントヘッドH(ヘッドユニット13)より吐出したインクの一部が支持面45a上の記録紙Pの幅方向の端縁から外側に外れてはみ出したとしても、その外側に外れたインクによりプラテン45の支持面45aが汚れるのを防止するために設けられたものである。このため、凹部45bは、支持面45aにおいて支持面45a上の記録紙Pの幅方向の端縁に対応する位置で且つ副走査方向YにおけるプリントヘッドHに対応する位置において、端縁に沿って延びる(つまり副走査方向Yに延びる)ように形成されている。
前記インク吸収部材72は、凹部45bに沿って副走査方向Yに延びる略直方体状に形成されている。そして、インク吸収部材72は、凹部45bに着脱可能に収容されている。インク吸収部材72が凹部45bに収容された状態では、インク吸収部材72の長手方向は副走査方向Yに一致している。
また、前記凹部45bの内周面には、凹部45bの内方に突出する突起部46が形成されている。この突起部46は、内周方向に間隔をあけて6つ形成されており、この突起部46の先端がインク吸収部材72の外周面に当接することで、インク吸収部材72の位置決めが行われる。ここで、凹部45bの突起部46とインク吸収部材72とを当接させているから、凹部45bの内周面とインク吸収部材72の外周面との間には隙間が形成されている。この隙間は、廃棄管を介して廃液タンクに連通している。
このような構成とすれば、プリントヘッドHで連続的に画像印刷を行うことで多量の廃インクが生じ、廃インクがインク吸収部材72で吸収しきれなかったとしても、当該隙間から廃インクを回収することができる。
前記カッター部4は、記録紙Pの搬送経路の下側に配置された固定刃4aと、記録紙Pの搬送経路の上側に配置され、モータ(図示省略)により固定刃4aに対して上下方向に移動する可動刃4bとで構成され、可動刃4bが記録紙Pの上側から下側に移動することで記録紙Pを切断する。この切断による切り屑は、筐体3の下部に配設された屑箱(図示省略)に落下して収容される。
前記スイッチバック部5は、記録紙Pをスイッチバックさせて、コンベア装置150の搬送ベルト151上で記録紙Pの印刷面が上面を向くように、記録紙Pの後端側から搬送経路に排出させるものである。
図2,図6及び図7に示すように、前記スイッチバック部5には、下側の駆動ローラ73aと上側の従動ローラ73bとからなる圧着型のスイッチバックローラ対73と、このスイッチバックローラ対73の上流側において搬送路を挟むように設けられ、切断後搬送ローラ対26より搬送されてきた記録紙Pをスイッチバックローラ対73へ導く一対の第1ガイド部材74と、スイッチバックした記録紙Pを裏面印字ユニット6へ供給する圧着型の供給ローラ対75と、スイッチバックローラ対73と供給ローラ対75との間において搬送路を挟むように設けられ、スイッチバックした記録紙Pを供給ローラ対75へ導く一対の第2ガイド部材76とが設けられている。
前記スイッチバックローラ対73の駆動ローラ73aは、モータ(図示省略)により、記録紙Pを挟持してプリンタ前側へ搬送する正回転と、記録紙Pを挟持してプリンタ後側へ搬送する逆回転とが可能に構成されている。
前記スイッチバックローラ対73及び第1ガイド部材74は、モータ(図示省略)により、スイッチバックローラ対73の駆動ローラ73aの回転軸周りに一体的に移動可能になっており、これにより、スイッチバックローラ対73の駆動ローラ73aに対する従動ローラ73bの相対位置が、図6に示すように駆動ローラ73aに対してほぼ真上に位置して、記録紙Pをプリンタ後側へ搬送する第1の位置と、図7に示すように駆動ローラ73aに対してプリンタ後側に位置して、スイッチバックされた記録紙Pを後端側から裏面印字ユニット6へ供給する第2の位置とに切り換えられるようになっている。
ここで、前記切断後搬送ローラ対26から搬送されてきた記録紙Pをスイッチバックさせるスイッチバック動作について説明する。スイッチバックローラ対73が、切断後搬送ローラ対26より搬送されてきた記録紙Pを受け取る際には、駆動ローラ73aは正回転しており、従動ローラ73bは第1の位置にある。そして、記録紙Pの後端が第1ガイド部材74に位置するような量だけスイッチバックローラ対73により記録紙Pをプリンタ後側へ搬送したところで(図6参照)、駆動ローラ73aの正回転を停止する。
このとき、前記記録紙Pの先端部は、記録紙Pの自重により下方に湾曲して撓んでいる。なお、記録紙Pにコシがあって自重で撓まない場合には、搬送方向の下流側に設けられた湾曲ガイド板77にその先端部が当接することで、湾曲ガイド板77に沿って下方に折り曲げられるようになっている。
続いて、前記スイッチバックローラ対73及び第1ガイド部材74を、図6で時計回り方向に回動させて従動ローラ73bを第1の位置から第2の位置へ切り換える。これにより、記録紙Pの後端側(プリンタ前側)が持ち上げられる。
その後、前記駆動ローラ73aを逆回転させて、記録紙Pをその後端側からプリンタ上側に配置された供給ローラ対75の側へ向けて搬送する。スイッチバックローラ対73によりスイッチバックする記録紙Pは、第1ガイド部材74及び第2ガイド部材76を通って、供給ローラ対75のところに達する。
なお、本実施形態では、スイッチバックローラ対73の駆動ローラ73aの周りに従動ローラ73bを移動させることで、スイッチバックローラ対73の位置を第1の位置と第2の位置とに切り換えるようにしたが、この形態に限定するものではなく、例えば、駆動ローラ73aと従動ローラ73bとを両方とも移動可能な構成として、スイッチバックローラ対73全体の位置を変更することで第1の位置と第2の位置とを切り換えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、スイッチバックローラ対73を、記録紙Pを搬送する駆動ローラ73aと、駆動ローラ73aに従動して回転する従動ローラ73bとで構成したが、従動ローラ73bを駆動可能とすることで、スイッチバックローラ対73をなすローラを両方とも駆動ローラ73aで構成するようにしてもよい。
前記スイッチバック部5の下側には、上側に開放する記録紙回収箱83が設けられている。この記録紙回収箱83は、エラー(例えば紙詰まりエラー等)が発生した場合に、搬送経路に残された記録紙Pを回収するためのものである。エラー発生時には、搬送経路に残された記録紙Pは、記録紙搬送機構によってスイッチバック部5へと搬送される。スイッチバック部5では、当該記録紙Pを受け取って記録紙回収箱83へと排出する。これにより、エラー発生時に、搬送経路に残された記録紙Pを、プリンタカバー(筐体3)の必要な箇所を開けたりすることなく容易に取り除くことができる。
前記裏面印字ユニット6は、ドットインパクト式のサーマルプリンタからなるものであって、記録紙Pの裏面側(搬送経路に対してプリンタ後側)に配設されている。
前記裏面印字ユニット6の搬送下流側には、裏面印字後の記録紙Pを送り出す搬送ローラ対28が配設されている。そして、該搬送ローラ対28の回転により、記録紙Pが搬送下流側の乾燥ユニット7へと搬送される。
前記乾燥ユニット7は、乾燥装置53内に空気を取り込むための吸入ファン54と、この吸入ファン54で取り込んだ空気を加熱する加熱ヒータ55と、加熱ヒータ55で加熱された空気を乾燥風として記録紙Pの印刷面に吹き付ける排気ノズル部56とで構成されている。
前記デカールユニット8は、駆動搬送ローラ81と、駆動搬送ローラ81の周りに移動可能に構成されたデカールローラ82とを有している。デカールユニット8は、記録紙Pの種類(ロール紙/単票紙)に応じて、デカールローラ82の位置を搬送位置とデカール位置とに切り換える。
前記搬送位置は、デカールローラ82が駆動搬送ローラ81の真上に存在する位置として定義される。この搬送位置では、記録紙Pは、両ローラ81,82によってデカールされることなく搬送される。
前記デカール位置は、デカールローラ82を搬送位置から駆動搬送ローラ81周りに時計回り方向に回動させた位置として定義される。このデカール位置では、記録紙Pは、両ローラ81,82によってデカールされつつ搬送される。
前記デカールユニット8は、乾燥ユニット7から搬送されてきた記録紙Pが、手差し供給部9から供給された単票状の記録紙Pである場合には、デカールローラ82を搬送位置に制御する一方、記録紙PがマガジンM1,M2から引き出されたロール状の記録紙Pである場合には、デカールローラ82をデカール位置に制御するようになっている。これにより、手差し供給部9から供給された記録紙Pを不必要にカールさせることなく、マガジンM1,M2から引き出された記録紙Pを確実にデカールすることができる。
前記集積装置210は、コンベア装置150から搬送された記録紙Pを集積するためのものであり、プリンタ前側が開口した箱型の集積本体部211と、集積本体部211内の上下両端に配設されたローラ対(図示省略)に適当なテンションを有した状態で巻き掛けられた無端状の集積ベルト213と、集積ベルト213の外周面に略等間隔に設けられた集積プレート212とを備えている。ローラ対は、集積ベルト213を回転させて集積プレート212を搬送方向に移動させるための駆動モータ(図示省略)に接続されている。
前記複数枚の集積プレート212のうち、集積本体部211外部に露出している集積プレート212は、集積ベルト213の回転動作に追従して下方に移動する一方、集積本体部211内部に収容されている集積プレート212は、集積ベルト213の回転動作に追従して上方に移動するように構成されている。すなわち、集積プレート212は、集積ベルト213とともに、ローラ対の周囲を連続して回転可能に構成されている。
前記集積プレート212は、搬送ベルト151の下流側の記録紙Pの受け渡し位置において、プレート表面が水平で且つ搬送ベルト151のベルト面と略面一になるように待機しており、所定のプリントオーダに対応した枚数が集積された後、次のオーダの記録紙Pが搬送される前に、集積ベルト213により下方に搬送される。
−制御系の構成−
本インクジェットプリンタは、制御系として、図8に示すように、マイクロプロセッサ201(以下、CPUという)と、このCPU201とデータバスを介して接続された搬送制御部202、ヘッド制御部203、プリント制御部204、半導体メモリRAM/ROM205、通信インタフェース206とを備えている。
前記搬送制御部202は、記録紙搬送機構の動作制御を行う。ヘッド制御部203は、プリントヘッドHを主走査方向に往復移動させるとともに、各圧電素子に所定波形の電圧を供給することによってプリントヘッドHの制御を行うものである。通信インタフェース206は、受付ブロック200との間で情報の送受信を行うためのものである。プリント制御部204は、受付ブロック200から通信インタフェース206を介して受信した画像データに基づき、記録紙Pに対して画像データの印刷を実現するための制御を行う。ここで、オーダー情報には印刷を行う記録紙Pの大きさ等を特定するためのプリントチャンネル情報と、印刷枚数等を特定するためのプリントフォーム情報とが含まれている。
−記録紙搬送機構の制御−
前記搬送制御部202は、図9〜図11に示すように、供給ローラ24と手差し駆動ローラ27aとを、それぞれの駆動モータによって駆動することで、記録紙Pを手差しトレイ102から引き出しつつ所定の搬送経路に沿って搬送して印刷部2へ供給する。
前記搬送制御部202は、記録紙Pの先端が供給ローラ24に達するまでは、モータにより手差し駆動ローラ27aを連続的に駆動する一方、記録紙Pの先端部が供給ローラ24に達して、印刷部2にて記録紙Pへの印刷処理が開始した後は、供給ローラ24を間欠的に駆動する。
ここで、本実施形態では、手差し供給ローラ対27から主搬送ローラ対100に対して単票状の記録紙Pを受け渡す際に、圧着ローラ24a,24bのローラ面24cの分割位置において記録紙Pが撓んでしまうおそれがある。具体的に、記録紙Pの受け渡し時には、手差し供給ローラ対27と主搬送ローラ対100との両方で記録紙Pが挟持されるため、記録紙Pに対して引っ張り力が作用する。主搬送ローラ対100の圧着ローラ24a,24bは、ローラ面24cが分割された分割ローラで構成されているため、コシの弱い単票状の記録紙Pでは、記録紙Pに作用する引っ張り力によって、搬送方向に沿って延びる撓みがローラ面24cの分割位置に生じてしまう。そして、記録紙Pに撓みが生じた状態で主搬送ローラ対100により搬送を継続すると、プリントヘッドHと記録紙Pの撓み部分が接触して印刷面に傷が付いたり、プリントヘッドHから吐出されるインクの着弾位置がずれてしまい、印刷画像の画像品質が劣化するおそれがある。
そこで、本発明では、手差し供給ローラ対27から主搬送ローラ対100に対して単票状の記録紙Pを受け渡す際に記録紙Pが撓んでしまった場合でも、その撓みを解消できるようにしている。以下、記録紙Pの撓みを解消するための再圧着動作について説明する。
図9に示すように、手差し供給ローラ対27の手差し駆動ローラ27aを駆動させることで、手差しトレイ102から記録紙Pを引き出し、主搬送ローラ対100に向かって搬送する。このとき、主搬送ローラ対100の圧着ローラ24a,24bは圧着状態とされている。
そして、図10に示すように、前記手差し駆動ローラ27aから送り出された記録紙Pが主搬送ローラ対100に受け渡される。このとき、手差し駆動ローラ27aのローラ面のカット部分と手差し従動ローラ27bとが対向して、手差し供給ローラ対27の圧着状態が解除される。そして、主搬送ローラ対100の供給ローラ24を駆動して記録紙Pを待機位置まで搬送する。ここで、待機位置とは、記録紙PをプリントヘッドHに搬送する前に待機させておく位置である。具体的には、記録紙Pの先端部がプラテン45の搬送上流側の1列目の吸着孔60に吸着保持される位置である。
次に、図11に示すように、主搬送ローラ対100において再圧着動作を行う。具体的には、まず、圧着ローラ24a,24bを供給ローラ24から離間させて圧着状態を解除する。これにより、圧着ローラ24a,24bのローラ面24cの分割位置において記録紙Pに撓みが生じていたとしても、記録紙Pの復元力により撓みが解消される。そして、再び圧着ローラ24a,24bを圧着状態とする。
このように、前記手差し供給ローラ対27から主搬送ローラ対100に対して記録紙Pを受け渡したときに、主搬送ローラ対100において上述したような再圧着動作を行うことで、撓みが解消された記録紙PをプリントヘッドHに搬送することができ、プリントヘッドHと記録紙Pの撓み部分が接触して印刷面に傷が付いたり、プリントヘッドHから吐出されるインクの着弾位置がずれてしまうことがなく、印刷画像の画像品質を確保することができる。
また、本実施形態では、主搬送ローラ対100の再圧着動作を、記録紙Pの先端部が、プラテン45の搬送上流側の1列目の吸着孔60に吸着保持された待機位置にあるときに行うようにしている。そのため、主搬送ローラ対100で再圧着動作を行った後に、記録紙Pの先端部の待機位置への位置決めをやり直す必要がなく、直ちに印刷処理を開始することができて処理能力が向上する。
具体的に、記録紙Pの先端部を記録紙保持部Dのプラテン45に吸着保持させないで再圧着動作を行った場合には、主搬送ローラ対100の圧着を解除したときに、記録紙Pの復元力によってその先端部が搬送上流側、下流側、又は上方に移動するおそれがある。このように、再圧着動作時に記録紙Pの先端部が待機位置から移動した場合には、記録紙Pの先端部を再度待機位置に位置付けるべく位置決めをやり直す必要があり、処理能力が低下してしまう。
これに対し、本発明では、記録紙Pの先端部を記録紙保持部Dのプラテン45で吸着保持して再圧着動作を行うようにしたから、主搬送ローラ対100の圧着を解除しても、記録紙Pの先端部が搬送上流側又は下流側に移動することが抑制され、記録紙Pの先端部を待機位置に位置付けるための位置決めをやり直す必要がなく、処理能力を向上させることができる。また、記録紙Pの先端部を吸着保持することで、記録紙Pの上方への移動も抑制されるため、記録紙Pの先端部とプリントヘッドHとが接触してしまうことを防止できる。
なお、本実施形態では、手差し供給ローラ対27から主搬送ローラ対100に記録紙Pを受け渡す際に、主搬送ローラ対100を圧着状態としているが、記録紙Pの受け渡し前に、主搬送ローラ対100の圧着状態を予め解除してもよい。
−その他の実施形態−
なお、上述した実施形態については、以下のような構成としてもよい。
図12は、その他の実施形態に係る主搬送ローラ対の再圧着動作を示す概略図である。図12に示すように、手差し駆動ローラ27aから送り出された記録紙Pが主搬送ローラ対100に受け渡された後、主搬送ローラ対100の供給ローラ24を駆動して記録紙Pを搬送するとともに、センサ42で記録紙Pの先端が検出されたときに供給ローラ24の駆動を停止する。
次に、主搬送ローラ対100において再圧着動作を行う。具体的には、まず、圧着ローラ24a,24bを供給ローラ24から離間させて圧着状態を解除する。これにより、圧着ローラ24a,24bのローラ面24cの分割位置において記録紙Pに撓みが生じていたとしても、記録紙Pの復元力により撓みが解消される。そして、再び圧着ローラ24a,24bを圧着状態とする。その後、記録紙Pを待機位置まで搬送する。
このように、記録紙Pの先端部がプリントヘッドHよりも搬送上流側の位置にあるときに主搬送ローラ対100の圧着を解除するようにしたから、記録紙Pの復元力によってその先端部が上方に移動しても、記録紙Pの先端部とプリントヘッドHとが接触することがなく、記録紙Pの印刷面に傷が付くことを防止できる。
なお、記録紙Pの先端部はプラテン45に吸着保持されていないので、主搬送ローラ対100の圧着を解除したときに、記録紙Pの復元力によってその先端部が搬送上流側又は下流側に移動してしまうおそれがある。そして、記録紙Pの先端部がセンサ42の検出位置から位置ずれした状態で、予め設定された搬送量で記録紙Pを搬送すると、記録紙Pの先端部が待機位置に位置付けられないこととなる。そのため、再圧着動作を行った後には、以下に示すような搬送制御を行う必要がある。
具体的に、再圧着動作後に、記録紙Pの先端部が搬送上流側に移動した場合には、センサ42から記録紙Pの先端部が外れて検出されない状態となる。そこで、供給ローラ24を時計回り方向に駆動して記録紙Pを搬送することで、記録紙Pの先端部をセンサ42で再び検出する。その後、予め設定された搬送量で記録紙Pを搬送することで、記録紙Pの先端部を待機位置に位置付けることができる。
また、再圧着動作後に、記録紙Pの先端部が搬送下流側に移動した場合には、センサ42が記録紙Pの先端部を検出したままの状態となる。この状態では、記録紙Pの先端部が位置ずれして搬送下流側に移動したのか否かが判断できない。そこで、供給ローラ24を反時計回りに駆動して記録紙Pを搬送上流側に一旦戻すようにする。そして、供給ローラ24を時計回りに駆動して記録紙Pを搬送することで、記録紙Pの先端部をセンサ42で再び検出する。その後、予め設定された搬送量で記録紙Pを搬送することで、記録紙Pの先端部を待機位置に位置付けることができる。